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2023年10月2日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「ブギウギ」。
「東京ブギウギ」や「買物ブギー」で知られる昭和の大スター歌手・笠置シヅ子をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。歌って踊るのが大好きで、戦後の日本を照らす“ブギの女王”となっていく主人公・福来スズ子を趣里が演じる
ライター・木俣冬がおくる「続・朝ドライフ」。今回は、第54回を紐解いていく。
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愛助の部屋が汚い
スズ子(趣里)は、小夜(富田望生)を連れて、愛助(水上恒司)の部屋を訪れます。
洋風のおしゃれな外観で、母の知り合いの家を間借りしているそうです。
見た目より中が広く大きいような気もしましたが、きっと奥行きがあるのでしょう。
それにしても昭和初期の家の庭には、たいていソテツが一本生えています。なぜなのかーーと思ったら、どうやら風水的にいいようです。
大きな扉を開けると、広い部屋は本やレコードで散らかりまくっていました。
小夜はまた「泥棒」が入ったと言い出します。おそらく小夜はボキャブラリーが少なく、なんでも「泥棒」と言ってしまうのでしょう。
よくこんな散らかった部屋に憧れの人を呼ぶなあ。小夜とスズ子が片付けようとすると、散らかって見えても自分のなかでは整理整頓されているのだと言いますが、結局、「どこやったかなあ」といろいろ探していたから、整理されてないじゃん。散らかす人は、こういう屁理屈を言うものです。ただし、ほんとうに散らかっているようで、整理されている人もいます。
スズ子の売れなかったレコードをかけようとして、梅丸少女歌劇団時代から知っていたような話を喜々としてします。どれだけスズ子のファンなのか。お坊ちゃんだから子供の頃から観劇などもたくさんしていたのでしょう。彼が信頼する評論家の二葉百三郎とは、有名な映画評論家の双葉十三郎をもじったものでしょう。
最初は、小夜がうるさいからか、小夜を連れて愛助と会ったスズ子ですが、あっという間に小夜抜きで、おでん屋デート(?)。
おでんを食べながら、愛助の身の上話を聞きます。そこで愛助は、外国から芸人を集めてショーをやりたいと夢を語ります。
これは、もしや、「わろてんか」でヒロインてん(葵わかな)の息子・隼也(成田凌)がやろうとしていたマーチン・ショーのことでしょうか。
吉本興業のマーカスショーをもじったマーチン・ショー。「わろてんか」放送当時、なかなか、このショーが行われる場面が出て来なくて、視聴者はじりじり。高瀬アナが朝ドラ送りで「そろそろいい加減に見たいなという感じなんですけれども」と視聴者の思いを代弁してくれたと、話題になりました。
高瀬アナが「ブギウギ」で語りをやることになったことは因縁だったのかもしれません。
はたして今回はショーのシーンはあるでしょうか。
すっかり、小夜抜きで、会うようになったスズ子と愛助。でも、村山興業の東京支社の偉い人・坂口(黒田有)が、愛助をたぶらかすなと釘を刺しに来ました。この坂口がかなりこわい感じの人で……。
趣里さんが上品なお嬢さんふうなので、おばちゃんが年下の青年をたぶからしているいやらしい感じはまったくしません。モデルの笠置シヅ子さんはどんな感じだったのだろうと想像が膨らみます。たぶん、趣里さんと水上さんのような節度ある爽やかさではなく、どちらかというと、アホのおっちゃんとアサみたいなあけすけな感じだったんじゃないかと想像してしまいますけどね。
(文:木俣冬)
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–{「ブギウギ」第11週あらすじ}–
「ブギウギ」第11週あらすじ
昭和18年、スズ子(趣里)たちは順調に地方公演を続けていた。そんなある日、楽屋にスズ子の大ファンだという学生(水上恒司)が訪ねてくる。学生の行動にはじめは怪しむ一同だったが、村山興業の御曹司・村山愛助だとわかり、納得する。やがて、スズ子が東京に戻ると、愛助から何度も手紙が届くようになる。そして、ついにスズ子の下宿に愛助が訪ねてきた――。スズ子と愛助、二人の人生を大きく左右する運命の出会い!
–{「ブギウギ」作品情報}–
「ブギウギ」作品情報
放送予定
2023年10月2日(月)より放送開始
出演
趣里、水上恒司 、草彅 剛、蒼井 優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎 ほか
作
足立紳、櫻井剛<オリジナル作品>
音楽
服部隆之
主題歌
中納良恵 さかいゆう 趣里 「ハッピー☆ブギ」(作詞・作曲:服部隆之)
ロゴ・タイトル制作
牧野惇
歌劇音楽
甲斐正人
舞台演出
荻田浩一
メインビジュアル
浅田政志
語り
高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)
制作統括
福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー
橋爪國臣
演出
福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠 ほか