生田斗真(主演)×三池崇史(監督)のタッグによる金曜ナイトドラマ「警部補ダイマジン」(テレビ朝日系)が2023年7月7日スタート。
リチャード・ウー(原作)&コウノコウジ(作画)の同名漫画を原作とする本作は、警視庁捜査一課のエース・台場陣(だいば・じん)が法で裁けない犯罪者を“悪をもって悪を制す”ピカレスクサスペンス。主演の生田をはじめ、向井理、土屋太鳳、小澤征悦、高橋克典他豪華キャストが集結した。
CINEMAS+では毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
もくじ
※話数は随時更新します。
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
警視庁捜査一課のエース刑事・台場陣(生田斗真)。立派な体格に剛腕、誰よりも強い正義感から“ダイマジン(大魔神)”と称されている検挙率No.1の台場だが、彼には大きな秘密があった。それは、法で裁けぬ未解決事件の犯人に、自ら手を下して罰を与えていること――。
今日も未解決事件の真犯人である元警察庁の重鎮・天羽大(宅麻伸)を自殺に見せかけて殺害したばかりだった。しかし、その秘密を知った特命捜査対策班の室長・平安才門(向井理)から、「罪を見逃す代わりに、自分の部下になれ!」と、捜査一課から特命班へ無理やり異動させられてしまう。
その頃、ある議員の銃撃事件が発生。台場は、平安と共に現場へと向かう。“未解決事件専門なのに、なぜ…?”と疑問を抱いた台場は、特命班の賀来さくら(シシド・カフカ)と牡丹則行(浜野謙太)から、この事件にはある秘密結社が関係していることを聞かされる。さらに、特命班の未解決事件の真犯人は天羽だと考えて捜査していたこと、天羽もその結社の一員だったため、真実が隠蔽されたことを聞かされる…。
そんな中、特命班は秘密結社の殺し屋・市川孝蔵(矢柴俊博)と中野伸之(出合正幸)の行動確認を続けていた。すると牡丹から台場に中野が古いマンションに入って行ったと連絡が入る。なんとそこは平安が秘密の資料部屋として使っている部屋だった。
一方、連続幼女誘拐殺人事件の捜査中、救出された幼女に話を聞いた刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)は、密かに犯人の特徴に当てはまる台場を疑い始めていて…!?
弱みをエサに《飼い主》となった平安と、《召使い》に成り下がった台場。
この夏、前代未聞の《最凶コンビ》が、悪をもって悪を制す――。
《究極のダークヒーロー》が暗躍する、超過激なサスペンスドラマが開幕!
第1話のレビュー
生田斗真と向井理のやりとりにクスリとした第1話
確かにこういうドラマ、観たかった!
『土竜の唄』での記憶も新しい生田斗真と三池崇史監督が再びタッグを組んだドラマが金曜の夜に登場。
マンガ「警部補ダイマジン」をドラマ化。
生田が演じるのが正義感溢れる、が故に法の手が届かない人間に自分で裁きを下すことを自分に許した警視庁捜査一課のエースで警部補の台場陣。そしてそんな台場の弱みを握り、奴隷のようにこき使う特命捜索対策班警視正・平安才門を向井理が演じる。
台場が握られた弱みというのが、殺人事件の犯人だということ。
台場は連続幼女誘拐事件の犯人・天羽(宅麻伸)を自殺に見せかけて殺害。天羽は元警視監という経歴から、警察もわかっていながらも深追いをしていない。それどころか、特命捜査係は天羽が立ち上げたもの。これは自分を含め、警察や国家が関わる事件を握りつぶすためにあるのだ。
台場は、現場に自身も刑事として出向き、証拠も消していく。完全犯罪、になるはずだったが、才門はすでに台場の動向を掴んでいた。台場は殺人犯であることを黙ってもらっている代わりに、特命捜査対策班に異動、才門の言いなりになることに。
天才・台場と天才・才門の対決かと思いきや、そうでもない。台場がちょっと抜けていて、完全に才門の手のひらで踊らされている。
猛スピードの展開!才門(向井理)の秘密とは…?
そんな物語は第1話から猛スピードで進んでいく。
天羽が死に、天羽がある秘密結社の一員だった可能性があること。
その秘密結社の中野(出合正行)の行動確認中、中野は才門が秘密の資料部屋として使っている部屋へ。中野は才門に銃口を向ける。
特命班の牡丹(浜野謙太)が助けに入るが、逆に撃たれてしまう。いきなりの絶体絶命だ。
そして才門にも秘密があるようだ。
母からの「あなたのお父さんは日本を滅ぼす。見つけ出して殺して」というメッセージ。東大卒のエリートである才門はわざわざ志願して特命捜査対策班に入っている。全ては父親を見つけ出して殺すためなのか。
科捜研の警視・雲田(松平健)には自分の父親探しを頼んでいるよう。どうやら、犯罪者の可能性が高く……。
あと、雲田が立ち去る才門に向かって手のひらを返すような仕草をしていたのが気になる。何かの伏線なのか。
正義感で動く台場と、ひとつの執念を持って動く才門。どちらが強いのか。どちらが本当のダークヒーローなのか。
物語としては、才門の父親に関する謎が明らかになる&目的達成という点と、台場と才門の相棒としての信頼関係がどのように築かれていくのか、という点だろう。しかし、才門の目的を達成したところで、台場は法で裁けない人間に鉄槌を、という点では終わりがないのでは?
目的を達成して終わるのか、それとも2人の戦いが過酷さを増していくのか。
どのように巨悪に立ち向かっていくのか、ほんの少しの恐れとワクワクを持って次週を待ちたい。
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{第2話ストーリー&レビュー}–
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
未解決事件を専門に扱う特命捜査対策班に異動した警部補・台場陣(生田斗真)は、賀来さくら(シシド・カフカ)から、日本の政界・財界・警察組織をも牛耳っている巨悪は、旧帝国陸軍が秘密裏に創設した特殊部隊の流れを汲む秘密結社「44」(よんよん)だと聞かされる。「44」は、政府や警察の汚れ仕事を請け負う組織で、台場が処刑した天羽大(宅麻伸)は、その幹部であった可能性が高いという…。到底信じられず笑い飛ばしたものの、自分をこき使う上司・平安才門(向井理)から、台場が天羽を殺したことがきっかけで、「特命班のメンバーは今後も命を狙われることになる」と宣言されてしまう。
さらに、最近頻発している、大企業で法外な高給を得ている経営者や外国人CEOが変死した事件も、「44」の仕業だと聞かされた台場は、賀来や牡丹則行(浜野謙太)とともに、事件の真相を探り始める。しかし、邪魔者扱いされている特命班に情報を流してくれる刑事はおらず、捜査は一向に進展しない。
奔走するメンバーとは別に、何とかして手掛かりをつかみたい平安もまた、科学捜査研究所の警視・雲田泰造(松平健)から紹介された情報屋に接触を試みるのだが…!?
そんな中、台場に、「44」の殺し屋・市川孝蔵(矢柴俊博)が一緒に暮している女性・須田晃子(クノ真季子)が、この経営者の変死事件に絡んでいると賀来から連絡が入る。台場はひとり市川のマンションに乗り込むことに!
一方、台場が天羽殺しの真犯人ではないかという疑いをもち、ひとりで密かに捜査を続けていた刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)。疑惑が確信に変わったその時、七夕はある決意を固めて…!?
第2話のレビュー
世の中、実は気がついていないだけで不可解な事件が頻発しているのだろうか。
秘密結社「44」の中野(出合正幸)に命を狙われた才門(向井理)。そして巻き込まれた牡丹(浜野謙太)。台場(生田斗真)が乗り込み、危機を脱するが、才門は中野を逃がす。
逮捕したところで、よかならぬ力が働いて釈放されるのが分かっているからだという。警察とはなんなのか……。
そんな中、大企業で法外な高給を得ている経営者や外国人CEOの変死事件にも「44」が関わっていると分かり、台場は牡丹と共に聞き込みを行うが、警察内部に特命班に情報を流してくれるような人間はいなかった。
どういう作品でも特命班ってだいたいちょっと鼻つまみものだけど、警察の都合の悪いところをつっきがちだからなのだろうなあ、と思ってしまう。
わりと手段を選ばないのが才門である。いや、台場を脅して特命班に異動させるぐらいなんだから、わかっていたことではあるが……。
高貴な雰囲気も漂う才門だが、実は人の弱みを書きこんだゲスノートがあり(どこかで聞いた名前のノートである)、それで人を脅して情報を引き出す場合も。やだな、ゲスノートを駆使する上司……。
ゲスノートを持っているときの顔もだし、脅迫状を読むときの声色と表情もクセがあって愉快だ。
クールで悪いだけじゃない才門、結局愛されてしまいそうである。でも、そんな影に隠れて、本音というところが全く見えてこない。
そして、早くも才門の出生の秘密が雲田(松平健)の口から明らかになる。
母は、ある人物に乱暴されて才門を身ごもったこと、5歳までは児童養護施設で育っていたこと、再会した母から「あなたの父親は日本を滅ぼす。探し出して殺して」と言われていたこと。
才門、想像以上にヘビーな半生である。
才門を雲田は気にかけているようだが、2話の段階でずいぶんといろんなことが明らかになるのだな、と思ってしまう視聴者目線。
ただ、母親の言葉から父親を捜しているだけなのか。なにか、もうひとつ、ふたつぐらい企んでいることがありそうだが。
一方、台場は七夕夕夏(土屋太鳳)から連続幼女誘拐殺人事件の犯人ではないかという疑いの目を向けられる。
台場の元妻、高田(成海璃子)に聞き込みに行ったりと単独行動を行う七夕。
七夕は台場が犯人だと疑っていないようだが、台場は共犯者で、真犯人は天羽(宅麻伸)では、と考えている。疑いを持っていること自体、警察内部では危険を呼びそうだが……。あと、猪突猛進タイプっぽいので少々心配である。
高田が台場について「正義感が強い」と言っていたが、まったく信用していなかった。先入観を持ちすぎるのはよくないぞ。
余談だが、第2話は生田斗真のリアルタイム視聴の実況を見つつ、私も視聴していた。
成海璃子との共演はドラマ「ハチミツとクローバー」以来、15年ぶりとのこと。15年経つとはぐちゃんと竹本くんはこうなるのか……としみじみしてしまった。ちなみに、この際、向井理も出演している。もし、3人が揃うシーンがあったら感慨深いものがあるのだろうか、と一瞬思ったが、そんな感慨をぶっ飛ばされそうな展開が待っていそうだ。
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{第3話ストーリー&レビュー}–
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
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警視庁特命捜査対策班の室長・平安才門(向井理)の捜査により、自分たちの命を狙う秘密結社「44」の殺し屋・市川孝蔵(矢柴俊博)が、かつて元国会議員・桜庭紘一の秘書をしていたこと、さらに現在も議員会館に出入りしていることが判明。台場陣(生田斗真)らは、「44」が政権中枢にまで食い込んでいることに衝撃を受ける。
日本の政界・財界・警察組織をも牛耳る闇組織「44」の目的とは何なのか…。想像以上に巨悪がのさばっていることにがく然とする特命班だが…!?
そんなある日、平安の前に警視庁公安部の理事官・百鬼行人(高橋克典)が現れる。百鬼は、平安が「44」の黒幕を探っていることを知り、接近してきたらしい。公安が握っている「44」の情報を提供するという百鬼だが、平安は機密性の高い公安部の理事官が、あっさり情報提供してくれることが逆に引っ掛かる…。百鬼はそんな平安に、「44」の情報と引き換えに、天羽大(宅麻伸)を殺害した犯人が知りたいと、情報交換を持ち掛ける。
はたして、彼は敵か味方か――。平安は、殺人犯は台場だと教え、百鬼がどんな動きを見せるのかを試す危険な賭けに出ることに!
一方、自分が平安に売られたことなど知る由もない台場は、「44」の殺し屋・市川の正体を探っていた。
そんな台場を天羽殺しの犯人だと疑い、密かに捜査している刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)。七夕は、証拠を押さえるべく、市川を追う台場を尾行するのだが…!?
第3話のレビュー
続々と怪しげな人物が出てくる。と、同時に物語の奥行が出てくるからワクワクもしてくる。
才門(向井理)らの命を狙い、目下敵対している秘密結社「44」。
調べていくうちに、「44」の殺し屋・市川(矢柴俊博)は元国会議員秘書をしていた経験があり、今も議員会館に出入りしており、政府との関わりがあることが分かる。
こういう、敵対している組織が国と繋がっていると分かったときの絶望感たるや。急に孤独を感じてしまう。観ているだけなのに。
が、才門はその程度では動じない。目的を達成するために何でもやる覚悟のようだ。
才門に近づいてきた警視庁公安部の理事官・百鬼行人(高橋克典)が「44」の中枢にいる人間ではないかと疑った才門は、持ち掛けられた情報交換に応じる。あっさりと天羽大(宅麻伸)殺害の真犯人を台場(生田斗真)だとバラしてしまう。現状、台場は才門の手持ちの駒のひとつでしかない。
百鬼が「44」に関わっているとすれば、また才門は命を狙われる。しかし、見立てが異なっていれば、百鬼の命が狙われる。
そのことを知った台場は自分よりも才門のほうが殺人鬼だと言う。
事実、百鬼の命は狙われ、暗殺を試みた「44」の人間は死に、警備していた警察官も殺されている。こうして聞くとやはりとんでもない男なのだが、才門は自分の命を賭けているんだよな……というのがただの殺人鬼ではない。
信念があるからこそ、より恐ろしい殺人鬼なのかもしれない。
一方、台場は百鬼にバレているだけではなく、刑事の七夕(土屋太鳳)から相変わらず天羽殺しで疑われている。台場が天羽と組んでいるという見立ては間違えているが、天羽が連続幼女誘拐殺人事件の犯人であるという推理は合っている。猪突猛進なだけではないことがわかる。
台場の天羽殺しの証拠を掴もうとしつこく尾行を続けるが……。
さらに、「土日の老人」と呼ばれる元内閣特務室トップ・穴水政玄(片岡鶴太郎)が登場。現役時代の銃撃事件以来、神のお告げが頭の中で聞こえるようになったというこれまた怪しい人物である。
台場に天羽殺しの疑惑があると聞くと、逮捕してしまえばいい、と言う。
そんな言葉と共に、罪をでっちあげられ、連行されてしまう台場。
正義感は強いが、あんまり深く考えない台場は足元をすくわれやすい。そんな台場を才門はどのように使いこなしていくのか。
お茶目なところがある才門が好きなのだけれど、物語が過酷になっていくにつれてそういうシーンが減っていくのだろうか。
目的達成のために孤独を極めていきそうな才門が台場によって救われるといいのだけれど……と思わずにはいられない。
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{第4話ストーリー&レビュー}–
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
罠にハメられ、暴行容疑で逮捕された警視庁 特命捜査対策班の警部補・台場陣(生田斗真)。そんな彼の窮地を救ったのは、台場を尾行していた捜査一課の刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)だった。七夕は、いまだに台場への疑いを払拭しきれないまま…ではあるものの、台場と特命班室長・平安才門(向井理)の仲間になる。平安から、秘密結社「44」の話を聞き、その大きな闇を暴こうと張り切る七夕――。
そんな中、台場に現政権への批判的な記事を書いていたフリージャーナリスト・磯野郷太(石井正則)が、「44」に命を狙われているという情報が入る。台場は現場に突入し、間一髪で磯野を救い出すのだが、ビルの屋上に追い詰めた犯人と激しい乱闘になり…!?
ことあるごとに、独裁政権を確立して国を支配するという目的を達成するための活動を邪魔され、苛立つ「44」のトップは、特命班の動く暴力装置・台場を排除しようと、ある作戦を実行に移すことに…。罠に気づいて警戒する台場だが、裏をかくような巧妙な作戦により、その魔の手はまさかの七夕に迫っていた…。絶体絶命の大ピンチ! 窮地に立たされた七夕は…!?
一方、平安は公安部の理事官・百鬼行人(高橋克典)から、「44」のトップは部下から“教官”と呼ばれている人物らしいという情報を得る。さらに、この件を突き詰めていけば、いずれ殺されると忠告されて…!?
激しさを増していく特命班と「44」の争い…そんな中、「44」のトップの正体が判明! それは驚くべき人物で…!?
第4話のレビュー
ようもこんなに怪しげなおじさまたちが次から次へと出てくるものである。
罠にハメられ、暴行容疑で連行された台場(生田斗真)。しかし、意外にも台場を尾行していた七夕(土屋太鳳)が台場の無実を明らかにする。台場と輩たちの様子を動画で撮影していたのだ。
もちろん、七夕はタダで助けたわけではない。天羽(宅麻伸)が連続幼女誘拐事件の犯人であることを台場に吐かせる。
一方、才門(向井理)と台場によって邪魔をされ続ける秘密結社「44」。台場は現政権への批判的な記事を書いているフリージャーナリスト・磯野郷太(石井正則)が殺されそうになったところを助ける。
計画通りにいかないと、誰でもイライラするものだ。「44」は台場を排除するために動き始める……。
今回も情報量がもりもりである。
まず、「44」を仕切っているのは警視庁刑事部犯罪捜査情報分析統括センター警部(長い)の占部(小澤征悦)。ふてぶてしかった「44」の工作員・市川(矢柴俊博)も占部の前では直立不動。緊張感が走る。占部のことを「教官」と呼び、さながら軍隊のよう。
工作員たちの話を聞いている占部が怖すぎるのよ……そんな占部は台場の心を折るために身近な人間を殺すという嫌らしい作戦を立てる。
それも、「殺すタイミングが大事」と言う。
殺されることに気がついていたのに、助けられなかったら、心に大きなダメージを受けるはず。嫌な話である。そして、「44」が狙ったのは七夕――。
「44」の罠にハマった七夕は絶体絶命の大ピンチに陥る。正義感が強い七夕。台場から「44」の存在を聞いて巨悪の闇を暴けると気合いが入っていた彼女は、少々周りが見えなくなっていた。そして台場の忠告にも耳を貸さない。
「44」の工作員に銃口とナイフを突きつけられる七夕。が、そのままやられるような人ではなかった。反撃し、拳銃奪い、ふたりいた工作員のうちのひとりを殺す。
(土屋太鳳のキレキレのアクション!さすがである)
が、人を殺したという事実に七夕は打ちのめされる。
自首をするという七夕を止め、台場は工作員たち(ひとりは台場が殺害)を山中に埋める。工作員を殺害した拳銃に自分の指紋をベタベタとつけて。七夕は巻き込まれただけ。万が一、死体が見つかったとしても自分に疑いが向くように……。
警察官としての責任感、持ち前の正義感が七夕の魅力だろう。
しかし、どんなに殺害現場を目にしていたとしても、「人を殺すこと」の重さは当然のことながら知らなかったはずだ。だから、あんなに無邪気に台場を問い詰められていた。
このことがきっかけで七夕も肚をくくる。台場にとって心強い味方となっていくのか……。
一方、才門のもとにもヒタヒタと危機が迫っているようだ。これ以上、関わるなと警告する文書が届く。眠っている母の枕元に手紙を置くという方法で。
「ダークヒーロー」ではあるが、台場も、そしておそらく才門も人を殺すことに対して無感情ではないはずだ。一方、人を殺すことがただの手段でしかない「44」。その意識の差が今後の展開にどのように影響を与えてくるのかも気になるところだ。
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{第5話ストーリー&レビュー}–
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
元警察庁の重鎮・天羽大(宅麻伸)変死事件の再捜査が始まり、警察は天羽が指揮を執っていた時代に、連続幼女誘拐事件の犯人と疑われていた河本住男を取り調べる。
しかし、特命捜査対策班のメンバーは、警察が“天羽への復讐”という動機をでっち上げ、強引に河本を犯人に仕立て上げるのではないかと考えていた。「真犯人が名乗り出る以外、疑惑を晴らす手立てはないかもしれない」という室長・平安才門(向井理)の言葉に、警部補・台場陣(生田斗真)は、このままでは無実の河本が逮捕されてしまう…と葛藤。そして、天羽殺しの犯人は自分なのに…という罪悪感に苛まれ始める――。
一方、河本の弁護を担当することになった台場の元妻で弁護士の高田美和子(成海璃子)は、河本が疑われるきっかけとなった連続幼女誘拐事件を洗い直すため、天羽が宿泊していたホテルで聞き込みを開始。さらに、刑事の七夕夕夏(土屋太鳳)とともに、唯一救出された女の子の自宅を訪れ、再度話を聞くことに…。すると、救出された直後は混乱していた女の子が、犯人の顔を思い出したと新たな証言をする。
七夕から話を聞き、犯人を思い出したことが秘密結社「44」にバレたら、被害者一家が命を狙われる可能性が高いと焦る台場…。しかし、平安は逆にこれを利用して、「44」のトップで“教官”と呼ばれる人物をおびき出そうと考えていた――。
第5話のレビュー
転んでタダでは起きないのが台場陣(生田斗真)。
秘密結社「44」の罠にハマった七夕(土屋太鳳)を助けた台場。「44」の工作員を殺し、埋めたふたりだったが、現場となった天羽大(宅麻伸)の別邸から痕跡を消し、さらにカメラまで仕掛けていた。
結果、「44」の工作員・市川(矢柴俊博)たちを尾行し、アジトを突き止めることに成功した。
とは言え、「44」だって尾行されていたことに気がつかないはずがない。まさに攻防戦の様相を呈してきた。
一方、警察では天羽の事件について再捜査を開始。疑いがかかったのは連続幼女誘拐事件の犯人として、当時、疑いの目が向けられていた男だった。
本当は自分が天羽を殺したのに、別の人間に疑いがかかっていることに罪悪感を抱いた台場は、元妻で弁護士の美和子(成海璃子)に連絡を取る。
なんだかんだ言っても台場は美和子のことを信頼しているのだろう。
美和子が捜査を進めていく中で、七夕も行動を共にするように。事件も動き出したかのように見えた。
台場が助け出した女の子が、犯人の顔を思い出したと分かったのだ。
七夕は、これで天羽を連続幼女誘拐事件の犯人だということを証明できると喜ぶが、事態はそんなに甘くなかった。
女の子の母親が、「今でもマスコミの車が家の近くに止まっている」と話していたと聞いた台場は顔色を変える。
その車は「44」のものではないか?
さらに、警察に犯人の顔を思い出したと連絡したときに警察が2人来たと母親は証言。
そのときに盗聴器をしかけたのではないか?
だとしたら、天羽について証言したことは向こうにバレている。
女の子から犯人の証言を引き出せと言ったのは才門(向井理)。
才門は、女の子とその家族を囮に「44」をおびき出そうとしていたのだ。
家族を助けるつもりではいた才門だが、台場は憤る。
せっかく助かったのに、あんなに怖い思いをしたのに、その女の子にどうしてそんなことができるのか。
怒りをにじませつつも、台場は才門ら特命捜査班のメンバーと共に女の子の家に駆けつける。
しかし、そこに倒れていたのは家族を殺そうとした男たち。
襲われそうになったところを、ナイフを持った男が入ってきて暗殺者たちを殺したのだと女の子の両親が言う。
誰がこんなことを、と思った瞬間、才門が後ろから刺される。刺した男は市川。
才門は、自分が「44」をおびき出したつもりだった。が、実はおびき出されていたのは、才門だったのだ。
重傷だったものの、命を取り留めた才門。
もはや、才門か、「44」のトップが死ななければ決着はつかない……いや、「44」はトップが死んだとて代わりがいるかもしれない。しかし、才門は……。
想像以上に市川の存在感が強い。その上にいる教官と呼ばれる男・占部(小澤征悦)も厄介だが、個人的には市川のほうが得体の知れなさがある。
さらに、現デジタル担当大臣で元県警の管理官、七夕とも顔見知りの清家(桐山漣)も登場。あと、雲田(松平健)も気になる。優しい顔をして実は……いやいやそれなら情報提供をしている百鬼(高橋克典)だって……。
要するにやっぱり全員裏切者に見えてきてしまうのだ。
ところで、忽然と天羽の別宅が消えていたわけだが、よく考えたら未だにそのまま放置されていたことのほうが異常だったのかもしれない……
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{第6話ストーリー&レビュー}–
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
秘密結社「44」の殺し屋・市川孝蔵(矢柴俊博)に刺され、特命捜査対策室の室長・平安才門(向井理)は、入院を余儀なくされる。そのうえ、市川にも逃げられてしまい、がく然とする台場陣(生田斗真)…。
しかも、勝手に連続幼女誘拐事件の被害者宅の張り込みをした挙げ句、平安が刺されるという大失態を犯すことになった特命班のメンバーは、捜査一課の監視下に置かれ、身動きが取れなくなってしまう。台場は、動けない自分に代わり、捜査一課の刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)に、市川の捜索を依頼する。
市川を見つけたと七夕から連絡を受けた台場は、警視庁を抜け出す。しかし、ようやく市川を追いつめたと思ったその時、背後に「44」の殺し屋・杉山鉄次(Micro)が現れ、台場の頭に銃口を突きつける。すると、そこに自分が監視されていることを逆手にとった台場の思惑どおり、捜査一課の刑事たちが現れ、杉山を拘束。しかし、またもや市川の逃走を許してしまう…。
そんな中、平安の病室に市川が現れる。再び平安殺害を試みる市川だが、そこに居合わせた公安部の理事官・百鬼行人(高橋克典)に阻まれ、またも作戦失敗。すると、市川が衝撃の行動に出て…!?
「44」が暗殺しようとしているのは自分だ――そう確信した平安に、百鬼は新たな情報を伝える。「44」に関する重要なデータが紛失し、しかもどうやらそのデータ紛失には台場が関わっているらしい、と…。
台場が自分に隠しごとをしていると感じた平安は…!?
第6話のレビュー
6話まで来たが、まだまだ新しいキャラクターが登場してくる。
才門(向井理)は市川(矢柴俊博)に刺されて入院。
特命班は勝手に連続幼女誘拐事件の被害者宅を張り込み、さらに才門が刺されたことで捜査一課の監視下におかれることになる。
台場(生田斗真)は自分が動けない代わりに、七夕(土屋太鳳)に市川を探すように依頼。少しでも「44」につながるものを見つけようとするが、台場たちよりも「44」が一枚上手だ。
策がピタリとハマらず、結局は「44」の思い通り。
台場の中にフラストレーションが溜まっていっているのが感じられる。
何より、台場は自分が天羽(宅麻伸)を殺したことをきっかけに「44」の動きが活発化し、多くの人が亡くなっていることに責任を感じていた。台場は基本的に人間に優しい人なので……。
(それにしても、6話冒頭でずいぶんと丁寧に振り返りをやってくれていたので伏線があるのかと見入ってしまった)
そして調べていく中で、殺されたフリージャーナリスト・磯野(石井正則)が天羽のパソコンを持ち出したのではないか、ということがわかる。そのパソコンに入っていたのは「議定書」のデータ。しかし、
磯野を殺してもデータは見つからない。そこで「44」は台場が持ち去ったのではないかと考えているため、殺さずにいるのだ。
台場があの場でパソコンを持ち去ってもよかったわけだけれど、警察が押収したものとしてでないと、パソコンの中に入っている幼女連続誘拐事件の証拠とはならない。
警察として天羽を立件したいという思いがあったからなのだが、皮肉な話だ。
一方、市川は再び才門を狙う。たまたま居合わせた公安部の理事官・百鬼(高橋克典)が撃退。ことなきを得る。
情報交換もしているし、才門は百鬼を信頼しているふうにも見えるのだが、実のところはどうなんだろう。実は何か企んでいそうにしか見えないし、得することがないと見舞いにも来なさそうな。
怪しいと言えば、科捜研の警視・雲田(松平健)もだ。才門にはまだ知らせていない重要な情報を持っていたりするのでは? 父親のことを探らせないようにしたかったり?
さらに、桐山漣演じる元県警の管理官で現デジタル担当大臣・清家が登場。そこに「44」のトップ・占部(小澤征悦)が近づく。
次々と新たな人物が出てくる登場してくる中で、今回も退場する人物が。市川だ。
占部に「ご苦労だった」と言われた市川。用済み、ということなのだろうけれど、なんとも残酷。市川は最後に才門を殺すという役目を果たそうとしたが叶わず。焼身自殺をした。
回を追うごとに狂気じみていった市川だけれど、死ぬことをためらった姿に人間味を感じて切ない。
物語は「最終章」へ。「44」との決着が近いのか……。
ところで、エンディングの「オオカミと彗星」(関ジャニ∞)が最高だ。
イントロと共に画面に登場人物が映し出されると、はちゃめちゃにカッコイイ(今回は小澤征悦さん)。
曲の入りのアウトロっぽさが、物語の終わりを感じさせつつ、そこから曲が盛り上がっていくので次回への期待が高まるのがとてもイイ。
ラストは台場たちの未来が感じられるようなシーンに華を添えてくれるといいのだけれど……と願わずにはいられない。
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{第7話ストーリー&レビュー}–
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
秘密結社「44」が何人もの人を殺してまで必死に探しているのは、国を揺るがすほどの機密事項が記された“議定書”のデータだった。しかもどうやら「44」は、警視庁特命捜査対策班の警部補・台場陣(生田斗真)が天羽大(宅麻伸)を殺害した際に、そのデータを盗んだと考えているらしく…。
台場は、天羽のパソコンを持ち出し、のちに殺害されてしまったフリージャーナリスト・磯野郷太(石井正則)が、“議定書”のデータをどこかに隠していると考え、捜査一課の刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)とともに、磯野の実家に向かう。しかし、時すでに遅し――。磯野の母いわく、刑事を名乗る人物が訪ねてきて、遺品を捜索していった後だった…。大事なデータならいくつかコピーしておくはずと予想した七夕の言葉どおり、回りまわってフリーの記者・梶山正治(田村健太郎)がUSBを持っていることが判明! 台場と七夕は梶山に接近してUSBを入手する作戦を立てる。しかし、梶山の自宅もすでに荒らされた後で…!?
ここ最近、「44」に先を越されてばかりの事態を不審に思った台場は、入院中の特命班の室長・平安才門(向井理)の病室を訪れ、特命班にスパイがいて、「44」に情報が洩れているのではないか、と相談。平安の退院後、台場が賀来さくら(シシド・カフカ)を、平安が牡丹則行(浜野謙太)の行確をすることに…。
さらに平安は、犯罪捜査情報分析統括センターの警部でありながら、“教官”と呼ばれる「44」のトップ・占部貴教(小澤征悦)を泳がせて、「44」を解体すると誓う。しかし、その矢先、占部が突然警視庁を退職。元警察キャリアのデジタル担当大臣・清家真吾(桐山漣)の秘書に転身する。なんと占部は、将来有望な若手大臣・清家を「44」のメンバーに引き入れようと画策していたのだ!
そんな中、台場に公安部の理事官・百鬼行人(高橋克典)から連絡が入り、平安が病室から消えたという――。さらに、七夕とも突然連絡が取れなくなり…!?
第7話のレビュー
「44」に先を越されてばかりである。
国を揺るがすほどの機密事項が書かれていると考えられている「議定書」のデータ。
台場(生田斗真)たちはデータを探すが、行く先々にはすでに占部(小澤征悦)の影が。
そんな中、フリーの記者・梶山(田村健太郎)が何か知っているのではないかと当たりをつける台場。
七夕(土屋太鳳)が梶山にハニートラップを仕掛け、データの入っているUSBを持っていることを突き止める。梶山の自宅に急行するが、すでに何者かに荒らされたあとで……。
どうでもいいが、未だに重要機密を隠すのはUSBが一番安心なんだろうか、もっとほかに何かないのだろうか。
ここまで先回りされるのは、自分たちの情報が「44」に漏れているのでは?
特命班の賀来(シシド・カフカ)と牡丹(浜野謙太)が裏切者の可能性があるのでは?
台場と才門(向井理)の中で疑惑が大きくなる。
一方、占部は警視庁を退職し、将来有望な若手政治家・清家(桐山漣)の秘書になる。清家を「44」に引き入れようと目論んでいるようだ。
占部に関する情報を手に入れようと、台場は清家を拉致。脅しをかけるが、清家は台場の行動をお見通し。議定書の内容を見た上で、占部のことは自分が対処したいと考えていると話す。さらに、「44」には占部の上にまだ黒幕がいると言う。果たして清家は台場たちの味方となりえるのか。
そんな中、入院していた才門が病院から消えたという連絡が。七夕も拉致されてしまう。焦る台場。
だが、才門は仕事部屋付近で、自分の動きを報告していた牡丹と遭遇。拘束した上で「44」のスパイではないかと問いかける。
しかし、牡丹は首を横に振り、才門に向かって「裏切ったのはあなたです」と言う。
んんん??
言葉そのままを受け取ると、才門は「44」の仲間だということになる。
が、さすがに才門が「44」側とは考えづらいような……。
牡丹は「44」を敵視しているフリをしている警察側の人間に才門が裏切者だと吹き込まれているとか。
で、上司に報告していると思いきや、実はそれが「44」に筒抜けだった、とか。
個人的には百鬼(高橋克典)が怪しいと思うんだけども……。
しかし、拘束されていたはずの牡丹が部屋を抜け出し、その先で何者かに刺されている。意識を失う前に台場に連絡をしていたが……。
伏線が張られまくっている中、次回最終話。
予告と次週のあらすじを見る限り、才門は自分が「44」のスパイだと言っているし、台場も才門を疑っている。
もはや何も分からないまま、最終話を待つしかない……。
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{第8話ストーリー&レビュー}–
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
特命捜査対策班の警部補・台場陣(生田斗真)は、牡丹則行(浜野謙太)が殺された原因は平安才門(向井理)にあると疑い、激しい怒りにかられる。公安部の理事官・百鬼行人(高橋克典)は、秘密結社「44」を強く憎んでいる平安に限ってそんなはずはないと諭すのだが…!?
もはや誰も信じられなくなった台場は、拉致された刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)は自分が助ける、とひとりで特命班の部屋を飛び出して行く。その場に残された賀来さくら(シシド・カフカ)は、牡丹が「44」に情報を流していたことを知り、がく然。ショックを受ける彼女に、平安は「牡丹さんはいいように使われていただけ。44のスパイは私だったんです」と、衝撃の告白をして…!?
その頃、占部貴教(小澤征悦)は、暗躍が功を奏し、デジタル担当大臣・清家真吾(桐山漣)を「44」のメンバーに引き入れることに成功する。絶大な影響力をもつ清家が仲間になったことで、世論を思うままに操る力を得たと、ほくそ笑む占部――。
一方、百鬼からの情報で、ようやく七夕が拉致されている倉庫にたどり着く台場だが、そこに現れたのは占部だった。ついに始まる最後の戦い――。「俺は44の殺人兵器だ!」と狂ったように高笑いする占部と、怒りの炎を燃え上がらせる台場の激しい戦いが続く中、百鬼が姿を見せる。さらに、平安まで現れて…!?
とうとう明かされる「44」の真の目的、そして“先駆者”と呼ばれる黒幕とは…?
最後の最後まで、誰が敵で誰が味方かわからない――。
警部補ダイマジン、ついに最後の反撃開始! 衝撃の結末をお見逃しなく!
第8話のレビュー
占部(小澤征悦)との全面対決で終わりかと思いきや、そうではなかった。
拉致された七夕(土屋太鳳)を助けに向かった台場(生田斗真)。その場にいた見張りたちを倒していき、たどり着いた先にいたのは占部だった。
台場との対峙を楽しんでいるかのように見える占部。銃で仕留められるところを、ナイフを取り出す。「殺人鬼同士でやり合うのは初めてだ」と笑う占部。人を殺すことが楽しいんだろう、ということが分かってゾッとしてしまう。一方、占部の話を聞いているときの台場は怒りも何も感じられないような……無垢にも見える表情が印象的。怒りが一定ラインを越えると人ってこうなってしまうのかもしれない。
占部に足を撃たれており、台場のほうが不利かと思ったが、怒りも原動力になるのかもしれない。占部を追い詰めるが、彼に留めを刺したのは百鬼(高橋克典)だった。
百鬼も「44」のメンバーだったのだ。それも占部を操っていたような人物だ。
百鬼は台場と七夕を心中に見せかけて殺そうとしたが、そこに才門(向井理)がやってくる。百鬼が「44」のメンバーであることなど、すべての真相を語っていた様子は台場の無線から傍受、さらに録音をしていたのだ。形勢は逆転。才門たちによって縛られ、囲まれた百鬼は全てを話し始める。
百鬼とのやりとりにたっぷりと時間を使い、ここまでの伏線を回収していく最終話。そして明らかになった「44」の企み。それは現在の首相の暗殺計画だ。暗殺計画が漏れれば、首相の警備は厳しくなり、計画遂行は困難になるだろう。そのためにどうにかして隠そうとしていたのだ。
また、百鬼自身は自分の出世のために「44」に入ったこと、「44」のトップにいるのは「先駆者」と呼ばれている人間であることを明かす。この「先駆者」というのが才門の父親だ。
出世のために組織に関わっていた百鬼だから、自分の命が危険となれば、口も軽くなる。全てを話し終えた百鬼を始末しようとした台場だったが、最終的には二重スパイとして利用することに。
が、百鬼はイマイチ信用ならない。「44」に加入したばかりのデジタル担当大臣・清家(桐山漣)が内部に入り込み、組織について探ることに。彼が本命の二重スパイということだ。
多くの人間が死んだが、特命班は首相暗殺計画の阻止、そして「44」を解体のために新たに動き出す。
……というところで終わった最終回。
ちょいちょいちょいここで!? 決着ついてませんやん! と思わず叫んでしまった。「先駆者」も姿を現したというのに! それも演じるのはまさかの大塚明夫氏だ。ここからが本当のスタートでは!?
もうこれは続編があるに違いない。ないと困る!
※この記事は「警部補ダイマジン」の各話を1つにまとめたものです。
–{「警部補ダイマジン」作品情報}–
「警部補ダイマジン」作品情報
放送日時
2023年7月7日(金)スタート 毎週金曜23:15〜(テレビ朝日系)
出演
生田斗真/向井理/土屋太鳳/小澤征悦/シシド・カフカ/浜野謙太/桐山漣/成海璃子/藤澤恵麻/松平健/片岡鶴太郎/宅麻伸/高橋克典
主題歌
関ジャニ∞「オオカミと彗星」(INFINITY RECORDS)
オープニングテーマ
新しい学校のリーダーズ「マ人間」
原作
『警部補ダイマジン』(作:リチャード・ウー/画:コウノコウジ 日本文芸社 刊)
脚本
徳永友一
音楽
遠藤浩二
企画協力
三宅川敬輔
監督
三池崇史
倉橋龍介
ゼネラルプロデューサー
服部宣之(テレビ朝日)
プロデューサー
坂美佐子(OLM)
井上文雄(OLM)
前田茂司(楽映舎)
後藤達哉(テレビ朝日)
制作プロデューサー
奥野邦洋(OLM)
善田真也(楽映舎)
制作協力
OLM
楽映舎
制作著作
テレビ朝日