「らんまん」幸せ新婚生活と思いきや、ダークな田邊教授(要潤)に火がついた<第66回>

続・朝ドライフ

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2023年4月3日より放送スタートしたNHK連続テレビ小説「らんまん」。

「日本の植物学の父」と呼ばれる高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルにオリジナルストーリーで描く本作。激動の時代の中、植物を愛して夢に突き進む主人公・槙野万太郎を神木隆之介、その妻・寿恵子を浜辺美波が演じる。

ライター・木俣冬が送る「続・朝ドライフ」。今回は、第66回を紐解いていく。

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うさぎに子うさぎが!

江戸時代の象徴のようなタキ(松坂慶子)が亡くなって最終回のようだった「らんまん」第65回を経て、第14週「ホウライシダ」(演出:深川貴志)のはじまり(アヴァン)は、歌。万太郎(神木隆之介)は長屋で寿恵子(浜辺美波)との新婚生活をはじめています。寿恵子が長屋のりん(安藤玉恵)たちと洗濯しながら、陽気な歌を歌いはじめ、それに合わせて長屋の人たちが歌いながら登場します。ちょっと演劇みたいな感じのはじまりでした。

思えば第1週でも酒造りの歌が彩っていました。人々の暮らしには歌がある。

大学へ出かける万太郎におにぎりを手渡す寿恵子。いい妻という感じです。ほのぼのしますね。

そしてタイトルバックに、寿恵子が加わりました。
夫婦編のはじまりです。
そういえば、先週の「あさイチ」であいみょんさんが、主題歌は寿恵子目線で書いたというようなことを語っていました。とすれば、ここからが本番ということ。本編までに3ヶ月も費やすとはすごい。

9月、東大植物学研究室でも変化が。うさぎに子うさぎが! そして卒業した者もいれば進級した者もいて。新入生もふたり。フレッシュな澤口(犬飼直紀)山根(井上想良)。彼らも万太郎伝説を知っていて尊敬の眼差しで見つめます。

波多野(前原滉)藤丸(前原瑞樹)は四年生になって健在。藤丸の弱気も健在。論文も英語も苦手なまま。新入生の面倒を見るどころではなく自分の面倒を見てほしいとぶつぶつ。

万太郎と波多野と藤丸の会話シーンは楽しい。状況説明シーンが仲良しが噂話している感じにちゃんとなっています。

そして藤丸たちに、何者でもない万太郎が植物学界で注目されているのだと言われ、万太郎は野心を燃やします。そのときの神木さんの眼差しの強さ。

が、しかし、前途洋々かと思いきや、不穏な気配が漂って……。田邊教授(要潤)の圧がこわい。

万太郎が研究室にいると、久々登場の徳永(田中哲司)大窪(今野浩喜)がなぜか教授の授業を差し置いて、新種の標本を見せろと言いますが、田邊が止めます。

徳永と大窪はどうやらすっかり万太郎に好意的になっているようで、万太郎は研究室のちょっとしたスター的な存在になってきていますが、それが田邊にはどう映っているのか……。

ロシアに日本の研究が認められて以降、教授の野心に火が付いて、それが万太郎に魔の手となって迫ってきそうな予感。

ピアノの鍵盤の低い音が不安を募らせました。

万太郎、恵まれてきたので、このへんで壁にぶち当たるのもいいかもしれません。

(文:木俣冬)

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–{「らんまん」第14週あらすじ}–

「らんまん」第14週「ホウライシダ」あらすじ

タキ(松坂慶子)の法要を終え、東京に戻ってきた万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)。いよいよ長屋での新婚生活が始まる。万太郎は高知で採集してきた植物標本を手に大学へと向かう。その中に、新種かもしれない植物があることを植物学教室の面々に伝えると、田邊(要潤)から突然、その標本を持って自宅に来るよう命じられる。その夜、万太郎は、田邊から「専属のプラントハンターにならないか」との誘いを受ける。

–{「らんまん」作品情報}–

「らんまん」作品情報

放送予定
2023年4月3日(月)より放送開始


長田育恵

音楽
阿部海太郎

主題歌
あいみょん「愛の花」

語り
宮﨑あおい

出演
神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、笠松将、中村里帆、島崎和歌子、寺脇康文、広末涼子、松坂慶子、牧瀬里穂、宮澤エマ、池内万作、大東駿介、成海璃子、池田鉄洋、安藤玉恵、山谷花純、中村蒼、田辺誠一、いとうせいこう ほか

植物監修
田中伸幸

制作統括
松川博敬

プロデューサー
板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久

演出
渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか