「PICU」第5話:吉沢亮”武四郎“の喜び、怒り、悲しみ、そして絶望の涙のバリエーションがすごい!

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吉沢亮が“月9”初主演を務める医療ドラマ「PICU 小児集中治療室」が、2022年10月10日(月)21時よりスタート。

27歳の小児科医、志子田武四郎(吉沢)が、子どもたちの生死を分ける過酷な「PICU」で奮闘する。共演は、安田顕、木村文乃、高杉真宙、大竹しのぶら。

本記事では、第5話をCINEMAS+のドラマライターが紐解いていく。

「PICU 小児集中治療室」第5話レビュー

前回のラストは、悠太(高杉真宙)が武四郎(吉沢亮)の勤務する病院に救急搬送されてきたところで終わった。
何が起こったか理解できず、ただただ「悠太!悠太!」と名前を叫ぶことしかできない武四郎。
大量の睡眠薬を飲み、倒れていたと状況を聞いても、まさか悠太が命を粗末にするわけがない!と受け入れがたい様子。
一方、PICUでは懸命に命の炎を燃やす子どもたちの治療にあたっていた。

今回は「生命」について考えさせられる神回だった。
医師でありながら過酷な職場から「逃げたい」一心で大量の睡眠薬を飲んだ悠太と、「生きたい」と願う子どもの命に向き合う武四郎や植野(安田顕)らの葛藤が見事に描かれていた。
また、悠太を責める武四郎に母の南(大竹しのぶ)が
「悠太の命は悠太だけのものだよ」
と優しく諭すシーンにも感動。
演技をしているとは思えない2人の表情に、多くの視聴者が心を揺さぶられただろう。

悠太が意識を取り戻してから、武四郎と対峙するシーン。
大袈裟かもしれないが、歴史的な名シーンだったように思う。
悠太が命を絶とうとした怒りはあるものの、自分の不甲斐なさと頼りのなさに涙を流す武四郎。
対して、ようやく弱音を吐けた悠太の弱々しい姿は、死を意識した若者の姿だった。

悠太を演じる高杉真宙は現在、朝ドラの「舞いあがれ!」で寡黙な大学生、刈谷役も演じている。
刈谷と悠太、同じ俳優が演じているとは思えないほど好演している。
今回のドラマは吉沢亮のすごさは明白だが、大竹しのぶや安田顕、そして高杉など周りの演者にも驚かされる。

第5話では、南の描写も気になった。
息子が作ってくれたお弁当に、箸をつけずに捨てるシーン。
やはり病気を患っているのか、大竹しのぶがどんどん小さくなっていく。
まったく食べられないほど、病状は進行しているというのか。
早く誰か気づいてあげて!!
著者は、勝手にこのドラマはシリーズ化され、映画化もされるのではないかと思っている。
今後、吉沢と大竹のやり取りが見られないのは困るのだ。

「PICU小児集中治療室」は繊細に命と向き合う物語だが、医師の成長記でもあり、過酷な医療現場の実態も浮き彫りにしている。
さらに、南の病状に綿貫(木村文乃)の医師生命、桃子(生田絵梨花)の出産も気になる。

第6話以降は誰かの命が消えることなく、笑顔で最終回が迎えられることを願うばかりだ。

(文:駒子)

–{「PICU 小児集中治療室」第5話ストーリー}–

「PICU 小児集中治療室」第5話ストーリー


“しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)が勤務する丘珠病院に、親友の矢野悠太(高杉真宙)が救急搬送されてきた。ただちに悠太の処置に当たる救命医の東上宗介(中尾明慶)。PICU科長の植野元(安田顕)も東上のヘルプに入る。武四郎は、突然のことに激しいショックを受けながらも、PICUの仕事に取り組もうとする。
そんな折、植野は、新たに10歳の立花日菜(小吹奈合緖)ちゃんと、12歳の小松圭吾(柊木陽太)くんをPICUで受け入れると綿貫りさ(木村文乃)や武四郎たちスタッフに伝える。日菜ちゃんは、急性リンパ性白血病で7歳のころから丘珠病院の小児科を受診しており、武四郎も研修医のころからよく知っている女の子だった。日菜ちゃんは先月から化学療法で寛解を目指して治療していたが、副作用で白血球が急激に減少していた。
一方、近いうちに受け入れる予定の圭吾くんは小学校4年生のときに拡張型心筋症を発症し、函館市内の病院で治療を受けていたが、心拡大が悪化しそこでの治療継続が難しくなっていた。植野は、圭吾くんをより安全に搬送するため、ついにドクタージェットが使えることになったと武四郎たちに伝えて……。

–{「PICU 小児集中治療室」作品情報}–

「PICU 小児集中治療室」作品情報

出演
吉沢売/安田顕/木村文乃/高杉真宙/高梨 臨/菅野莉央/生田絵梨花/中尾明慶/菊地凛子/松尾諭/正名僕蔵/甲本雅裕/イッセー尾形/大竹しのぶ他

脚本
倉光泰子
(『アライブ がん専門医のカルテ』など)

音楽
眞鍋昭大

主題歌
中島みゆき『俱(とも)に』
(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)

医療監修(小児外科)
浮山 越史 (杏林大学病院)
渡邉 佳子 (杏林大学病院)

医療監修(PICU)
植田 育也 (埼玉県立小児医療センター)

取材協力
宮城 久之 (旭川医科大学)

プロデュース
金城 綾香
(『監察医 朝顔』シリーズ、『SUPER RICH』、『元彼の遺言状』など)

演出
平野 眞
(『監察医 朝顔』シリーズ、『SUITS/スーツ2』、『SUPER RICH』など)

制作・著作
フジテレビ