本田翼主演のドラマ「君の花になる」が2022年10月18日放送スタート。
本作は挫折した元高校教師の主人公・仲町あす花が、7人組ボーイズグループ“8LOOM(ブルーム)”の寮母となり、一緒に“トップアーティストになる”という夢を追いかけていくオリジナルストーリー。主人公を本田翼、個性豊かなイケメン7人組を高橋文哉、宮世琉弥、綱啓永、八村倫太郎、森愁斗、NOA、山下幸輝が演じる。
CINEMAS+では毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
もくじ
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
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「みんなを元気にできる、花のような先生になる」という夢を掲げて前向きに高校教師をしていた仲町あす花(本田翼)は、ある出来事をきっかけに挫折し、退職。姉・仲町優里(木南晴夏)の家に転がり込んで、優里が営むフードワゴンを手伝いながら、日々をなんとなく過ごしていた。
そんな中、優里と恋人の三ツ谷満男(菊田竜大)が結婚することに。これを機に独立しようと決意したあす花は、「可能性あふれる若者をサポートする仕事です」と書かれた住み込み寮母の求人に飛びつく。しかしそこはなんと、デビューするも売れない7人組ボーイズグループ・8LOOM(ブルーム)の寮だった。しかもグループのリーダーは、かつての教え子・佐神弾(高橋文哉)で……。
久々の再会を喜ぶあす花と対照的に、なぜかあす花に冷たく当たる弾。そんな弾のほか、最年少だが精神年齢が高い成瀬大二郎(宮世琉弥)、最年長で男気がある古町有起哉(綱啓永)、しっかり者だがネガティブ思考の一之瀬栄治(八村倫太郎)、甘えん坊で自由人な桧山竜星(森愁斗)、一見クールだがド天然の久留島巧(NOA)、弟キャラで世話好きな小野寺宝(山下幸輝)と、グループのメンバーは個性的な子ばかり。
同期でライバルグループのCHAYNEY(チェイニー)の活躍に焦る弾は、グループを引っ張ろうとするもうまくいかず…。そんな時、8LOOMは事務所の社長・花巻由紀(夏木マリ)から、半年後の契約更新は出来ないと告げられー。
ひとすじ縄ではいかない、あす花と8LOOMの共同生活が幕を開ける!
第1話のレビュー
“推し”という言葉が定着してはや久しい。その言葉の意味は使う人によって少なからず異なるが、おおよそ「陰ながら応援したい対象」を表す。
アイドルだったらライブ会場に足繁く通う、グッズを購入する、ファンレターを送る、SNSでコメントを投稿する… …等々、応援の仕方は千差万別。「好き」と言ってしまえば簡単だけど、恋愛感情とはまた違う。そこには見返りを求めない愛があるのだ(パフォーマンスを対価とするなら0ではないけれど)。
だけど、もう少し近くで推しを応援できたら? 推しに美味しいご飯を作ったり、推しが落ち込んだときにそばで励ましてあげることができたら?
そんなひそかな夢を見せてくれるのが、10月18日にスタートしたドラマ「君の花になる」(TBS系)だ。
本作は挫折した元高校教師の主人公・仲町あす花(本田翼)が、7人組ボーイズグループ“8LOOM(ブルーム)”の寮母となり、一緒にトップアーティストになる夢を追いかけていくストーリー。
8LOOMのメンバーである佐神弾(高橋文哉)、成瀬大二郎(宮世琉弥)、古町有起哉(綱啓永)、一之瀬栄治(八村倫太郎)、桧山竜星(森愁斗)、久留島巧(NOA)、小野寺宝(山下幸輝)は、実際にオーディションによって選出されており、劇中のみならず期間限定のボーイズグループとして実際にデビューを果たす。
公式HPを見ればわかるが、全国各地でのライブハウスツアーや展覧会の開催、劇中で披露される楽曲の配信、写真集やメンバーカラーを取り入れたグッズの販売など、気合いの入り方が半端じゃない。
8LOOMにオーディションからドラマ放送までの1年間に密着した「君の花になるまでの365日」もParaviで配信されており、妙にリアル。期間限定と謳ってはいるが、人気が出れば活動継続もあるような気がする。
そんな彼らを応援する自分を投影できるキャラクターとして存在しているのが、主人公のあす花だ。第1話はあす花と8LOOMのリーダーである弾の出会いからスタート。実はふたり、弾の高校時代には教師と生徒という間柄だった。
「小さい頃から先生になるのが夢だったの。でもその夢はもう叶えたから、今度はみんなをちょっと元気にできるお花みたいな先生になるのが夢」
生徒たちの前で堂々と夢を語るあす花の姿に弾は惹きつけられる。それは彼自身も当時からアーティストを目指し、人知れず曲作りに励んでいたから。自分の夢を馬鹿にすることなく、「最高!」と言ってくれたあす花に弾は同志のような感情を抱いていた。
しかし、その4年後。ふたりは人生どん底の時期に再会を果たすことになる。とある理由で教師を辞めることになり、日々を持て余していたあす花。半年後の契約終了を告げられ、崖っぷちとなった8LOOMのリーダーとして苦悩する弾。
8LOOMが共同生活を営む寮の“寮母”となったあす花だったが、夢を諦めた彼女に弾は冷たく当たる。それは弾にとって、あす花は“夢”を肯定してくれる存在だったからではないだろうか。
弾自身が夢を諦めるか諦めないかの選択を迫られている今、夢を手放したあす花の存在は“現実”を突きつけてくるものでしかない。あす花を否定することにより、弾は現実に何とか逆らおうとしているように見えた。
そんな弾にあす花は諦めずに寄り添い続ける。実に火曜よる10時のヒロインらしいヒロインだ。頑張りすぎて空回っているところもあるが、度胸と信念の強さで周りを動かす。だが、これまでのヒロインと違うのは夢を追う“主体”ではないこと。
教師という夢を諦め、しおれていたあす花に水を与え、再びいきいきと輝かせてくれたのは8LOOMの存在だ。自分には夢という夢がない、もしくは夢はあったけど諦めた。だから、夢に向かってキラキラと輝いている誰かを応援したい。そんな気持ちで“推し”活に励んでいる人も多いのではないだろうか。
本作は「誰かの夢を応援する」人たちを全力で肯定してくれる。弾があす花に放った「あんたの夢を俺が叶えてやるよ」も、推しがいるすべての人へのメッセージに聞こえた。
一方で気になるのが、8LOOMのマネージャーである添木(宮野真守)の「彼らとの恋愛は絶対禁止です」という台詞。もはや「押すなよ、絶対押すなよ!」レベルの盛大なフリとしか思えないが、あす花と弾が恋愛関係になるかどうかで物語の方向性も大きく変わってくるのではないだろうか。
ファンと推しの関係を、あくまでも現実に即して応援する側と応援される側として描くのか。それとも夢小説的に恋愛にまで発展させるのか。後者はある種夢を見させてくれるけど、後から虚しさにおそわれそうだ。できれば前者の方で最後まで突っ走ってほしい。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第2話ストーリー&レビュー}–
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
事務所との契約更新をかけて「半年以内に弾(高橋文哉)が作った新曲で配信チャート1位を獲る!」と最後のチャンスを与えられた8LOOMを、寮母として全力でサポートすることを決意するあす花(本田翼)。みんなで一致団結!…と思いきや、その壁の高さを実感したメンバーたちは、一気に意気消沈気味に。更にリーダーとして厳しい態度をとる弾に有起哉(綱啓永)は猛反発し、新生8LOOMは一触即発状態……
そんな中、香坂(内田有紀)から「誰も本気で8LOOMが一位を獲れると思っていない」と突き放されたあす花は、花巻社長(夏木マリ)を前にしながら、自分が8LOOMのファンを増やすと宣戦布告してしまう!
全てを背負い込む弾やメンバーたちを心配したあす花は、とあるステージでパフォーマンスするチャンスをなんとか掴み取ってくるが……
第2話のレビュー
寮母のあす花(本田翼)と、7人組ボーイズグループ“8LOOM”の共同生活がスタートした。
なかなか芽が出ずにいる8LOOMが、契約終了を免れる条件は一つ。半年以内に配信ランキング1位を取ること!
「あんたの夢も、俺が叶えてやるよ」
そんな元教え子である弾(高橋文哉)の言葉に触発されたあす花は8LOOMを全力で応援することを決めるが、早くも問題が発生してしまう。
現段階で一番の課題はグループの関係性。未だベールに包まれている8人目のメンバーの脱退により、リーダーの弾はグループの中で若干孤立している。
それが、契約更新を目標にしたことで悪化することに。事務所からの扱いとグループの人気のなさにすっかり自信を失っている6人に、厳しいトレーニングメニューと徹底した食事管理を有無を言わせず押し付ける弾。
結果、グループの士気が落ち、ついには弾と彼に猛反発する有起哉(綱啓永)の間で小競り合いが起きてしまう。
そこで立ち上がるのが、あす花だ。彼女はあくまでも寮母だが、元高校教師の血が騒ぐのか、まるでマネージャーかのような働きぶりを見せる。
8LOOMに代わって社長の花巻(夏木マリ)に意見したり、グループのファン作りに奔走したりと、見ようによってはお節介なところも。時にその暴走ぶりは弾の神経を逆撫でする。
彼女が教師を辞めざるを得なかった理由も、思春期の子にとっては敬遠されやすいその熱血な性格にあるのかもしれない。
でも、そんなあす花を必要としてくれる人がいた。最年少のメンバーである“なる”こと、成瀬大二郎(宮世琉弥)だ。個人的に第2話で花丸をあげたいのは彼である。
メンバーが1人脱退して以降、どんどんグループの中で浮いていく弾の姿を複雑な思いで見守っていた“なる”。そんな弾が銭湯に来てくれたことが嬉しかったという。
「それってもしかして、あす花さんのおかげなのかなって。半年後、どんな結果でもせめてみんなで笑っていた頃に戻っていたいんです」
だから、あす花に寮母を辞めないでほしいと訴えるその健気な姿に「応援したい!」という気持ちがくすぐられる。
何をやっても空回りして、相手に思いが伝わりにくいあす花にとって、グループの歴史を教えてくれたり、自分の存在意義を与えてくれる彼の存在がいかに心強いか。
なるが味方になってくれるから、あす花は自分の姿勢を崩さずにいられる。おかげで、8LOOMの仕事も1つ決まった。商店街で開催されるお祭りのステージでパフォーマンスできることになったのだ。
ほっぺたを合わせて、喜ぶ有起哉となる。“ゆきなる”コンビの可愛らしい姿に顔がほころぶ。
それにしても、なるはいつも中立だ。弾と有起哉の間で喧嘩が起きそうになった時も、どちらか一方だけに味方することは決してない。常に言動が行き過ぎた方を制止している。
みんなが弾のいない場所で苦言を呈していても、なるだけは「名実ともに弾は8LOOMのリーダーなんです!」と誇らしげに語っていた。最年少だけど精神年齢は誰よりも高い。
そんな“なる”の思いが通じたかの如く、みんなが商店街のステージに向けて一致団結するも直前になってトラブルが発生する。あす花と商店街の人たちとの間で意思疎通がうまくいっておらず、8LOOMはパフォーマンスをすることが叶わなくなってしまった。
でも、あす花がどれだけ自分たちのために頑張ってくれていたかを弾も他のメンバーも知っている。居ても立っても居られず、会場に駆けつけた彼らはプライドを捨て、着ぐるみを着て一生懸命踊った。
あす花の姉である優里(木南晴夏)は「わがままボーイズなんでしょ」と彼らを誤解していたが、みんな本当はとっても素直で思いやりに溢れている。
それは弾も同じ。弾は自分がもっと良い曲を作れていたら、8LOOMは売れていたんじゃないかという思いに苛まされていたのだ。
みんなの役に立ちたい。そんな弾の思いを受け、メンバーたちは彼が一人で抱え込んできた荷物を分け合う。
8LOOMが仲直りのハグをするシーンに思わず胸が熱くなった。その光景をとびきりキュートな笑顔で喜んでいたのが“なる”。誰からも愛されるマンネ(末っ子)の誕生である。
ようやく、みんなで同じスタートラインに立った8LOOM。回を追うごとにキャラクター性が際立ってくるメンバー1人ひとりに注目していきたい。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第3話ストーリー&レビュー}–
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
無名の新人だったCHAYNEY(チェイニー)を一躍スターにした敏腕マネージャー・香坂(内田有紀)が、8LOOMのチーフマネージャーに就任!
着ぐるみパフォーマンスをきっかけに見えた明るい兆しを掴むべく、新たな売り出し戦略を次々と打ち出す香坂。そんな中、あす花(本田翼)は「8LOOMが成長するために寮母は不要!」と香坂からクビ宣告されてしまう!?
あす花は香坂の方針のもと、メンバーたちが自立しようと努力する姿を静かに見守ろうとするが…弾(高橋文哉)は突然の状況に戸惑いながら、香坂の言いなりになるあす花に苛立ちが募るばかり──。
そして、香坂によってテレビ出演のチャンスを掴むが、あす花と8LOOMは思わぬ事態に見舞われる…!
第3話のレビュー
弾(高橋文哉)が背負ってきた荷物をみんなで分け合い、グループとしてひと段階成長した8LOOM。例の着ぐるみ動画がバズったのをきっかけに知名度もアップした。
そんな中、CHAYNEYを育てた香坂(内田有紀)が8LOOMのチーフマネージャーに就任。会社から見放され気味だった彼らが手をかけてもらえるようになったのは喜ばしいことだが……。
鼻が利くメンバーの竜星(森愁斗)が“波乱”のにおいを嗅ぎ取ったように、その日から8LOOMは否応なく革新を迫られる。売れるためにはある程度変わる必要もあるのかもしれないが、その革新は香坂の成功体験に基づくもの。
メンバーの思いなんてお構いなしに、香坂は独自の売り出し戦略を次々と打ち出す。その一つが、寮母であるあす花(本田翼)の排除。香坂は甲斐甲斐しく7人の世話を焼く彼女の存在が、グループの成長を阻んでいると考えたのだ。
まさかのクビ宣告に戸惑いながらも、ようやく売れっ子になるための一歩を踏み出した8LOOMの邪魔はしたくないあす花。どこか夢を諦めかけていたメンバーも、香坂にCHAYNEYと比べられて火がつく。
特に燃えているのが、現役大学生の栄治(八村倫太郎)。CHAYNEYのメンバー・ユズ(髙塚大夢)とは、以前通っていたスイミングスクールでライバルだったらしい。
「栄治に自立は難しいかな」とユズに発破をかけられ、栄治はますますやる気に。学生と芸能活動を両立させるだけでも大変だろうに、家のこともあす花に頼らず、メンバーだけでこなすようになる。
あす花は、そんな彼らを見守ることしかできない。8LOOMのためなら偉い人にだって物怖じせずに意見をぶつけられるのに、自分のことになると遠慮してしまいがちなあす花。
それはやっぱり、過去のトラウマが関係しているのだろう。「(大事なのは)あんたがどうしたいかじゃねえの?」「ヘラヘラすんな」と弾に言われても、力のない笑みが溢れるだけ。
婚約者の満男(菊田竜大)の浮気が原因で家出してきた優里(木南晴夏)も大事な妹が再び傷つくことを恐れ、あす花に寮母をやめさせようとする。
そんな中、事件が起きる。翌朝に8LOOMの寮を紹介する番組の収録を控えているにもかかわらず、あす花が帰ったら寮の中は大荒れ。きちんと片付けしていると思ったら、実はあす花や弾が知らないところでメンバーが不要なものや洗濯ものを部屋に押し込んでいたのだった。
不運なことに、そこに香坂が現れてしまう。「あなたたちはCHAYNEYになれない」と声を荒げる香坂に、反論するのはやっぱりあす花だ。
「彼らのことを無色透明って言いましたよね? でもそんなこと絶対ないんです。一番怖いのは周りにいろんなことを押し付けられて、そのうち自分の色を忘れてしまうことで。
だから、彼らとCHAYNEYと比べるのはやめてください!」
本当にそうだ。8LOOMは無色透明なんかじゃない。むしろ、どんどん一人ひとりの色は濃くなってきている。何気ない会話の内容や行動からそれぞれのキャラクターが出ていて、回を追うごとに目が離せない。
彼らの魅力に周りも気付き始めているのではないだろうか。もともとアイドルだったというケンジ(宮野真守)も、8LOOMを応援せずにはいられなくなっている。
そんな彼の恋人であるトシくん(梶裕貴)の協力もあり、満男の乱入などのトラブルもあったが、無事に収録を終えた8LOOM。ライブ配信の視聴者数も急激に増加し、「半年以内に新曲で配信チャート1位を取る」という目標も現実に近づいてきている。
8LOOMの成長には、やっぱりあす花の存在は欠かせない。香坂もメンバーとあす花の励まし、励まし合う関係性を見て、クビは撤回。彼女自身もアーティストに怖がられることが多いことに悩みを抱えていて、どこかで愛嬌のあるあす花を羨ましく思っていたことが分かった。
そういうことが、あす花にはこれまでもたくさんあったのではないだろうか。あまりにも眩しい光は誰かにうっとおしがられることもある。「みんなをちょっと元気にできるお花みたいな先生になる」という夢を諦めた理由もそこにありそうだ。
だけど、今のあす花は確かに8LOOMにとっての“花”であり、8LOOMもあす花にとっての“花”である。
特に最初はあす花を拒絶していた弾は誰より彼女を必要としているように見える。それが恋なのか、恋じゃないのか。この物語で二人の関係性がどこに着地していくのかが、次週はっきりしそうだ。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第4話ストーリー&レビュー}–
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
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弾(高橋文哉)は花巻社長(夏木マリ)に新曲をプレゼンするも、「いつも通りの楽曲では1位は無理」と言われてしまう。初めての“ラブソング”へのチャレンジを命じられ焦る弾に、8LOOMのメンバーたちも協力しようと寮で恋バナ大会を開催。そんな中、あす花(本田翼)は周りの協力さえもプレッシャーに感じる弾を気づかい、新曲作りのための取材が決まる。そこであす花は、弾があす花に抱えていたある複雑な思いを知ってしまい、2人の関係に急展開が……!?
第4話のレビュー
「これ真ん中に刺さったら俺とデートな」
そうあす花(本田翼)に宣言し、ダーツの矢を構えた弾(高橋文哉)。いや、外すんかい!!と思わず突っ込んでしまった「君の花になる」第4話冒頭。
弾は花巻社長(夏木マリ)から初めての“ラブソング”制作を命じられたものの、恋愛についてはよく分からず苦悩していた。そんな弾のために恋バナ大会を開くメンバー。控えめに言って、可愛すぎる。
とりわけ印象的だったのは、巧(NOA)の話だ。初デートの相手は男性、元カノは女性。性別は関係なく、「音楽好きな人が好き」とさらっと言える素直さ。それを周りのメンバーがからかう描写もないのがいい。
一方、リーダーの宝(山下幸輝)は「恋愛とか昔から全然興味ない」という。それに対し、なる(宮世琉弥)は「する人もしない人もそれぞれ」と返答。
今までのドラマだったら、こういうカミングアウトは大々的に描かれるところをあくまでも自然に盛り込むのは「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」や「恋せぬふたり」の脚本家・吉田恵里香ならではと言えるだろう。
なるが言うように恋愛観は人それぞれだし、別に必須でもない。他人がとやかく言うことではないよね〜というサラリとしたスタンスが魅力的だ。
ただ、このドラマに関しては恋愛要素はあまりいらない……という視聴者も多いのでは。特にあす花と弾は当初から恋愛関係になりそうな予感がぷんぷん漂っているが、8LOOMは期間限定のボーイズグループとして売り出している以上、弾推しの視聴者もいるわけで。
アイドルは恋愛すべきとはいわないし、裏でする分には構わないが、見たくないというファンの方が大多数だと思う。
でもやっぱり、どうやらあす花と弾が惹かれ合っていく展開は避けられなさそう。むしろそこに弾のことが好きな奈緒(志田彩良)や、奈緒に片思い中の有起哉(綱啓永)も巻き込んだ四角関係に発展していき、ややこしいことになりそうな予感も。
胸キュンの恋愛ドラマと、アイドルの成長物語とを果たして両立できるのかはまだ分からない。ただ、奈緒をためらいなく寮にあげたり、人前であす花とハグしたりする弾はちょっと軽率すぎやしないか。
やっと売れかけてきたのに週刊誌にでも取られたら炎上しちゃいそうだし、そのタイミングで発表されたラブソングなんか匂わせだと思われちゃうよ!!と老婆心ながら気になってしまった。
でもハグを待ってる時の高橋文哉の見事な困り顔と、子犬のようなうるうるとした瞳はあざとくてとっても良かったです。
個人的にはやっぱり恋愛要素よりも、メンバー1人ひとりの魅力でキャッキャキャッキャしたいなというところ。それぞれのキャラがたってるし、分かりやすい胸キュンシーンがなくとも十分成立するはず。
今回は特に、巧の魅力が際立っていた。「あす花さん大好き」「会いたいなあ」と自分の気持ちをまっすぐ伝えられるところ、いつも穏やかでみんなを癒してくれるところ、食いしん坊なところ。ふわふわとしていて妖精みたいだけど、実はちゃんと周りを見ているのだ。
前回も自分から家事を全部請け負っていたあす花に「やれることは自分でやる」と言い出したのは巧だったし、今回も弾に「思ってること伝えた方がすっきりするよ」と的確なアドバイスをしたり、その場その場で自分がやるべきこと、言うべきことをちゃんと頭で考えてる気がする。
2話は“なる”、3話は栄治(八村倫太郎)、4話は巧と、少しずつそれぞれのキャラが深掘りされてきているが、回を追うごとに8LOOMはなんて魅力的なグループなんだ!と思わずにいられない。
お芝居はもちろんのこと、パフォーマンスも完成度が高く、弾が作った新曲「Melody」を収録するメンバーの透明感あふれる歌声に聴き入ってしまった。次週はついに配信チャートの結果が出る。どうか契約終了は回避して欲しいところだ。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第5話ストーリー&レビュー}–
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
8LOOMの新曲「Melody」が週間ランキングで1位を獲れなければ、契約更新は絶望的な状況だと告げられるあす花(本田翼)。「落ち込んでいる時間がもったいない!私も徹底的に応援する」とあす花は弾(高橋文哉)らに気合いを入れ直して、最後のチャンスを掴もうと一致団結するメンバーたち。
そんな中、なる(宮世琉弥)からあす花への思いについて突っ込まれた弾は、モヤモヤした様子で……。そして、香坂(内田有紀)の計らいで8LOOMにライブ出演の話が舞い込むが、リーダーの宝(山下幸輝)に異変が……
第5話のレビュー
新章に突入した「君の花になる」。8LOOMの新曲「Melody」はデイリーランキングでまさかの87位だった。週間ランキングで1位を獲れなければ、契約更新は絶望的。さあ、どうする?というのが今回のストーリーである。
もはや落ち込んでいる暇などないと、互いを鼓舞し合うメンバーたち。そんな中、表情に暗い影を落としていたのが、弾(高橋文哉)に代わり新リーダーとなった宝(山下幸輝)だ。
メンバーカラーは黄色で、メン花はひまわり。すごくぴったりというか、関西弁も相まってとても明るい印象がある。でも、どこかいつも憂いを帯びているようなメンバーで、筆者もひそかに気になっていた。
その理由が明らかになる。新リーダーになった時、宝はあす花(本田翼)からお祝いにノートをもらっていた。そのノートに宝が書き込んでいたのは、メンバーそれぞれの良いところ。
弾は言うまでもなくすごくて、なる(宮世琉弥)は反応が大人でダンスもめちゃくちゃかっこいい。栄治(八村倫太郎)は大人相手にきっちりと話ができるし、有起哉(綱啓永)はいつもみんなを元気付けてくれる。巧(NOA)は愛され力がえぐい!
ノートが埋まるたびに8LOOMの魅力を実感するとともに、どんどん嫉妬心が湧いてきたという宝。自分の魅力がわからずにいたのだ。
そんな宝が、一番羨ましく思っていたのがメンバーの竜星(森愁斗)。鼻が利く彼はどこか不思議なオーラをまとっていて、のほほんとしている。だけど、実はしっかり者でダンスも完璧にこなすオールラウンダー。
宝は「嫉妬ばかりのリーダー」と皮肉を込めて自分のことを語る。だけど、そこまで誰かの良いところを素直に認められるなんてすごい。最高のリーダーじゃないかと思うのは私だけだろうか。
でも宝の魅力はそれだけにとどまらない。8LOOMのライブ出演が決まり、宝はコンビダンスパートに立候補。竜星と一緒に踊ることになり、その日から彼は一生懸命練習に励む。
ただ嫉妬するだけじゃなく、努力して自信をつけようとするその姿勢。なんて眩しいんだろう。あす花も全力で宝のことを応援する。
一方、元リーダーである弾は目の前のことに集中できていない様子。あす花と宝が仲良くしているのが気になって仕方がない。契約更新がかかっているのに、恋愛に気を取られてどうする!!と思わず心配してしまうが……。
その矢先、宝が練習のしすぎで靭帯を損傷してしまう。それはライブ前日の出来事。自分を責める宝に優しく手を差し伸べるのが竜星だ。
「何にでも一生懸命熱くなれて、宝の周りはいつも太陽みたいな匂いがして。だから宝みたいになれたらって憧れてた」
才能に溢れている竜星を宝は羨ましく思っていた。だけど、竜星は実のところ器用貧乏な自分にもやもやしていたのだ。お互いに憧れ、お互いの背中を追っていた二人。“公式双子”の関係性が尊すぎる。
そんな二人の様子を見ていた弾はあす花のことで気を取られ、宝の異変に気付けなかったことを反省する。気を取り直し、宝も座って踊れるダンスをメンバー全員で考えることに。
どうにか本番までに間に合い、ライブは大成功!その模様はテレビ中継され、8LOOMの評判は瞬く間に広がっていく。
ランキング発表前夜、宝のノートには他のメンバーが宝の良いところをびっしり書き込まれていた。「宝は俺たちの宝だよ」という文字に自然と胸が熱くなる。
そうそう、こういうのが見たかったんだよ……と多くの人が思ったに違いない。だがしかし、ラストでツッコミ不可避な展開が起きてしまう。
8LOOMの新曲は週間ランキングで3位だったが、デビュー曲がまさかの1位を獲得。契約更新が決まり、メンバーたちは喜びを分かち合う。それなのに、弾は「お前の顔が見たいからだよ」とあす花の元に猛ダッシュ。なぜ、なぜだ弾。恋愛に気を取られていた自分を責めていたじゃないか。今はせめて、メンバーのことを労ってよ。
しかも、ここにきて奈緒(志田彩良)が暴走気味。あす花への嫉妬を募らせている。恋愛要素があるのはもう良しとして、それが8LOOMの未来を揺るがすことにだけはなって欲しくない。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第6話ストーリー&レビュー}–
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
デビュー曲が3年越しで大ヒットするという快挙が話題となった8LOOMに、メディアからの出演オファーが殺到!
あす花(本田翼)は勢いに乗るメンバーたちを応援する一方、奈緒(志田彩良)に抱きつかれた弾(高橋文哉)を見て、モヤモヤする自分の気持ちに少しずつ気づく……
弾の多忙によって2人のすれ違い生活が始まるが、「落ち着いたら、ちゃんとするから」という弾の言葉に、更なる複雑な思いを抱くあす花。
そんな中、弾の母校で新曲のPRも兼ねた凱旋ライブが決定。
元メンバーをライブに誘う有起哉(綱啓永)に、栄治(八村倫太郎)が猛反発!?
畳みかけるように寮でとある事件が起こり、メンバーの間に新たな亀裂が……
第6話のレビュー
デビュー曲が3年越しで大ヒットするという快挙が話題となった8LOOMに、メディアからの出演オファーが殺到!
あす花(本田翼)は勢いに乗るメンバーたちを応援する一方、奈緒(志田彩良)に抱きつかれた弾(高橋文哉)を見て、モヤモヤする自分の気持ちに少しずつ気づく……
弾の多忙によって2人のすれ違い生活が始まるが、「落ち着いたら、ちゃんとするから」という弾の言葉に、更なる複雑な思いを抱くあす花。
そんな中、弾の母校で新曲のPRも兼ねた凱旋ライブが決定。
元メンバーをライブに誘う有起哉(綱啓永)に、栄治(八村倫太郎)が猛反発!?
畳みかけるように寮でとある事件が起こり、メンバーの間に新たな亀裂が……
前回の終わりに、奈緒(志田彩良)が弾(高橋文哉)にハグするところを目撃したあす花(本田翼)。そのことがきっかけとなって、あす花は他のメンバーに対するのとはまた違う、弾への特別な感情に気付き始める。
だけど、今は8LOOMにとって大事な時期。自分と弾の間に何かがあってはまずいと芽生え始めた気持ちにあす花は必死で蓋を閉める。
そんなある日、幸か不幸か、二人が距離を置かざるを得ない出来事が。寮の前にケーキがばら撒かれていたり、石が投げ込まれたりと、悪質な嫌がらせが続く。ひとまず8LOOMのメンバーはホテルに避難。あす花は寮母としての使命を全うするため、寮に留まることを決めた。
せっかくのハッピーな気分が台無しにされ、心穏やかではないメンバーたち。そんな中でみんなを励まそうとするのが、有起哉(綱啓永)だ。
有起哉はグループ最年長であることを感じさせない、いつも明るく親しみやすい8LOOMのムードメイカー的存在。ホテルでも落ち込むメンバーを気遣い、大富豪を一緒にやろうと提案するが、乗り気じゃない栄治(八村倫太郎)との間にいざこざが起こる。
二人が揉めたのはこれが初めてじゃない。有起哉がみんなに相談もせずに、グループを脱退した8人目のメンバー・良介(池田匡志)を、弾と良介の母校で開催予定の凱旋ライブに誘ったことに栄治は猛反発していた。
いつもポジティブな有起哉のことを、短絡的すぎると考えている栄治。有起哉は有起哉で資格の勉強を始めた栄治に、8LOOMがダメになった時の逃げ道を作っているのではないかと不信感を抱いていた。
真っ向から対立する二人。だけど、どちらも8LOOMの“未来”を願っているに過ぎない。
本当は良介がグループを抜ける前から8LOOMを辞めようと考えていた栄治。だから最初は逃げ道のために大学の勉強に励んでいたが、その内、それがグループの知名度を上げる武器になると確信するようになったという。
有起哉は8LOOMが一度解散の危機に追い込まれたからこそ、栄治にもみんなにも今はグループのことだけ考えてほしいと願っていた。人一倍、8LOOMに思い入れがあるのだろう。
メンバーのことが大好きだから、最初こそ良介を脱退に追い込んだと勘違いして弾を許せなかったのだろうし、無断で良介をイベントに呼んだのも、彼のことを元々は同じ夢を追いかけていた仲間だと今も思っているから。
あす花への思いを一旦封印することに決めた弾も含め、眩しすぎる彼らの真っ直ぐな想いと情熱に思わず目を細めてしまう。
キラキラしていていいなぁと純粋に思う一方で、どこか胸がチクリとする人はきっと夢を諦めた経験がある人。もし、あのとき諦めなければ、なにがなんでも夢にしがみついていたら……8LOOMのようなシンデレラストーリーが待っていたかもしれない。
そんな思いを代弁してくれるのが、良介とあす花の存在だ。
あす花への思いを一旦封印することに決めた弾も含め、眩しすぎる彼らの真っ直ぐな想いと情熱に思わず目を細めてしまう。
キラキラしていていいなぁと純粋に思う一方で、どこか胸がチクリとする人はきっと夢を諦めた経験がある人。もし、あのとき諦めなければ、なにがなんでも夢にしがみついていたら……8LOOMのようなシンデレラストーリーが待っていたかもしれない。
そんな思いを代弁してくれるのが、良介とあす花の存在だ。
決定的に倒れる前に、誰かに助けて欲しかった。そんな想いから、8LOOMのメンバーに謝りたい良介の背中を押すあす花。凱旋ライブの会場に駆けつけた良介に、マネージャーのケンジ(宮野真守)がかけた言葉が素敵だ。
「大丈夫。その痛みはだんだん薄くなるから。完全には消えないけどな」
ケンジもアイドルを辞め、マネージャーになったという経緯がある。そんな彼だからこそ、良介を救う言葉をかけられたように、良介もまた夢を諦めた経験を何かに活かせることができますように。そう願わずにはいられない。
でも救われなきゃいけないのは、あす花も同じ。学校を前に過呼吸を起こしてしまった彼女に手を差し伸べるのはやはり弾だ。二人は今、お互いを必要としている。だけど、その抑え切れぬ感情は自分たちの“夢”を壊しかねない。賛否両論を呼ぶ恋愛展開は果たしてどこに着地するのだろうか。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第7話ストーリー&レビュー}–
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
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弾(高橋文哉)の高校で行われた8LOOMのライブに駆けつけるも、過去のトラウマから校門の前で動けなくなってしまったあす花(本田翼)。
そんなあす花を弾が心配する中、メンバーたちの発案であす花をサプライズで労う「寮母感謝デー」が開催されることに。
そのころ、あす花は香坂(内田有紀)から、寮母としての弾との関わり方に関して釘を刺され、より一層弾への思いを封印しようと決意していた。
そんな中、弾の母校から生徒たちへ向けたビデオメッセージの依頼が舞い込む。
撮影に訪れた教師・池谷(前田公輝)は、あす花が学校を辞めることになったある出来事について、弾たちに話し始め……。
第7話のレビュー
弾(高橋文哉)が通っていた高校でのスペシャルライブを成功させた8LOOM。一方、同校の教師・あす花(本田翼)は過去のトラウマから過呼吸を起こしてしまう。
「君の花になる」第7話はいわゆる“あす花”回。なぜ、あす花は教師を辞めたのか。その理由がついに明らかになった。
あす花のおかげで、元メンバーの良介(池田匡志)と和解することができた8LOOMは「あすぴょん俺らの寮母になってくれてマジ感謝しかないからマジありがとサンキューデー」と名付けて、恩返し企画を考える。
「なんて良い子たちなんだ」と思わず感心してしまうが、これもあす花の人柄の賜物なのだろう。以前、香坂(内田有紀)が羨ましがっていたように、誰からも愛されるあす花。
お節介なところはもちろんあるけれど、相手の心の壁を取っ払って正面からぶつかっていく強さがある。きっとそれに助けられる人はたくさんいるだろう。教師という仕事にこれ以上なく向いているように思えるが……。
では、なぜ教師を辞めることになったのか。8LOOMのメンバーたちは思わぬ形でその理由を知ることになる。
弾の母校から卒業生に向けたビデオメッセージの依頼を受けた8LOOM。撮影にやってきたのは、前回も登場したあす花の元同僚である、池谷(前田公輝)と豊高(塚本高史)だ。そんな中、たまたまお弁当を届けにきたあす花の姉・優里(木南晴夏)が豊高に静かな怒りを露わにし、その場は一気に険悪なムードに。
何が何だかわからないメンバーに、池谷はあす花の過去を語り始める。それは池谷なりの贖罪なのだろう。彼はずっとあす花を“救えなかった”という罪悪感を抱いていた。
誰に何を頼まれても、嫌な顔一つせずに引き受けていたという教師時代のあす花。ゆえに都合よく彼女を使う人もいたが、あす花はいつも笑顔で明るく、どんなに忙しくても生徒の悩みに真摯に向き合っていた。
しかし、留学を希望していた女子生徒の背中を押したことで保護者からクレームが。あす花は話し合いの場に同席することが許されず、裏切られたと感じた女子生徒から避けられるようになってしまった。
そして、極め付けには多忙からテストの回答用紙を誤って紛失してしまい、他の生徒たちからも不満を買うことに。すべては、他の教師たちが色んな荷物を彼女に背負わせるだけ背負わして、ちゃんとケアせずにいた結果である。それなのに豊高が「頑張りが足りない」と更にあす花を責め、退職に追い込んだ。
「仲町先生のこと、憧れとか尊敬とか、そういう言葉で包んじゃいけなかったって今なら分かる」
池谷の後悔が詰まった台詞が重く響く。今さらになって、あす花が再会したばかりの弾を気遣っていた理由が分かった。あの頃の弾は、教師時代のあす花と同じだ。どこかみんな弾を特別な存在として頼りにしていて、弾もまたみんなのためになろうと全て一人で背負っていた。
だけど、今は違う。弾が先頭を行くのではなく、みんなが歩幅を合わせて同じ目標に向かっている。そんなグループになれたのは、あす花の存在あってこそ。8LOOMはその感謝をあす花に伝える。
みんなの思いを受け、あす花は自分の気持ちを正直に打ち明け始める。トラウマを乗り越えて、自分に花丸をあげたい……。そうやってあす花が自分自身に課してきた沢山の荷物を取り除くのは、やはり弾だ。
「花丸なんか無理してつける必要なくね?三角とか丸で何が悪いんだよ。花丸なんかのために嫌なことわざわざ思い出したり、しんどいのに学校行ったり、傷ついてまで乗り越えることなんてしなくていい。あんたのこと利用したり、追い詰めようとする奴が100悪いに決まってんだろ。あんたは何も悪くねえから。あんたに花丸なんかついてなくても、俺にとってあんたはずっとずっと最高だから!」
弾の言葉はあす花を通じて、私たち一人ひとりの胸にも届く。8LOOMだって、これまで幾度となく失敗して、ぶつかり合って、ここまできた。決して完璧なアイドルなんかじゃない。未完成なところも含めて、最高なのだ。
だけど、弾にとってあす花はもう抑えられないほどに特別な存在になっている。ついに恋愛感情を打ち明けてしまう弾。その様子を、これまで弾の恋を応援していたはずの、なる(宮世琉弥)が険しい表情で見つめていた。
一難去って、また一難。香坂をはじめ、事務所のスタッフたちも気付き始めている弾とあす花の関係がいよいよ波乱を巻き起こしそうだ。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第8話ストーリー&レビュー}–
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
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「俺、アンタが好きだ」という弾(高橋文哉)の真っ直ぐな告白を受け、戸惑うあす花(本田翼)。
しかし弾は、今は8LOOMの活動を頑張るため、あす花とは恋愛関係ではなく、お互いの頑張りを励まし合う関係になりたいと言う。
そこで、あす花から“花丸”をつけ合う関係になろうと提案する。
互いに支え合い、前向きに仕事に打ち込むあす花と弾。
そんな中、あす花の元同僚教師の池谷(前田公輝)が、退職のあいさつにと、あす花のもとを訪れる。
現在フリースクールで働いているという池谷の話に、あす花は心を動かされ…。
一方ファンの後押しもあり、8LOOMの初の全国ライブツアーが決定する。
個人での仕事も充実しますます勢いに乗る8LOOMだったが、なる(宮世琉弥)だけは、グループのために自分だけ役に立っていない、自分が出来ることが何なのかと思い悩んでいて…。
そんな時、あす花と8LOOMたちに最大の危機が訪れる…!?
第8話のレビュー
8LOOMの進化が止まらない。
「君の花になる」第8話は、TBSの音楽番組「CDTV ライブ! ライブ!」とコラボした8LOOMのライブシーンからスタート。弾(髙橋文哉)が作った新曲「forever or never」の、もどかしい恋心を歌った大人の世界観を歌とダンスで表現する8LOOMのパフォーマンスは瞬く間に話題となる。
「8LOOMYたちのおかげだな」「8LOOMYあっての8LOOMやな」
楽屋でメンバーたちがファンへの愛を覗かせる中、ひとり浮かない顔をしていたのが、なる(宮世琉弥)だ。
「俺、アンタが好きだ」と弾があす花(本田翼)に告白する場面を目撃してしまった、なる。元々なるは弾のあす花に対する思いに気付いており、それを焚きつける場面もあった。だが、周りの目も気にせずに突っ走る弾を見て、危機感を覚えたのかもしれない。
弾は、あす花と“花丸”を与え合う、つまり励まし合うだけの関係性と主張する。だけど、それが周りも理解してくれるとは限らないのだから、絶対に気づかれないようにしなきゃいけないという、弾へのなるのアドバイスは全くもってその通りだ。
にもかかわらず、弾は自分の行動を顧みることはなく、ついには他のメンバーにもあす花との密会現場を目撃されてしまう。ここでも自分にとっていかにあす花の存在が必要不可欠で、力になっているかを熱弁する弾。
他のメンバーはそれを聞いて納得するが、じゃあ冒頭でその存在のありがたさを実感していた8LOOMYたちはどう思うのだろう。確かにファンからは推しのプライベートは見えない。だけど、推しの頑張りが好きな人への思いによるものだってファンが気づいてしまったら?
まだ、そこにまで思いが及ばず、みんなが弾を応援する光景を、唯一なるだけは複雑な思いで見つめる。その思慮深さはきっとグループの力になる。だけど、本人はどこかで自分だけが役に立っていないと感じていた。
それはメンバーの個人活動が増え、それぞれのキャラクターが際立ち始めたのもある。現役大学生の栄治(八村倫太郎)は積極的なクイズ番組への出演により知的キャラを確立。
天然なところもある有起哉(綱啓永)は対照的に番組を盛り上げるファクターとなりそうだ。巧(NOA)も食レポでお茶の間の人気を集めているようだし、バンド経験が歌の方面でも活かせそう。
宝(山下幸輝)と竜星(森愁斗)はダンスコンテストに出場し、グループの振り付けにも今は携わっている。楽曲制作を一身に請け負っている弾は言わずもがな、みんな何かしらの特技と個性を持っている中で、なるは「自分だけ何もない」と感じていたのだ。
そんな、なるにまずは“好きなこと”を見つけるところから、と的確なアドバイスをするあす花。元高校教師だけあって、進路に悩む若者を導くのがうまい。
おかげで映像編集への興味に気づけたなる。8LOOMのPVをプロデュースことになり、自己否定感から脱却することができたようだ。あす花にも感謝を示し、ずっと自分たちの寮母でいてほしいと願う。弾とあす花のスキャンダルが世間に明るみになるまでは……。
寮内で二人の時間を過ごすまではまだ良かった。でもあろうことか、PVの撮影中に“花丸”を与え合っているところをスクープされてしまった二人。ここまで積み重ねてきた8LOOMと8LOOMYの絆は一気に崩れ去ってしまう。
こうなることが予想できなかったこともあるまいに。なるに注意されて、それでも他のメンバーにバレてしまった時に弾は気づくべきだった。
「これまでのあなたの言動、曲、その全てをこのニュースに絡めて、勝手に解釈され、拡散されていく。8LOOMも仲町さんも貶められていくのよ」
香坂(内田有紀)にそう言われて、ようやく自分の身勝手な行動がメンバーにもあす花にも迷惑をかけたことを実感した弾。だけど、今の時点で弾自身ができることはない。責任を取るのは事務所のスタッフや、あす花たち大人だ。
そんな中で自らあす花に「寮母をやめてほしい」と告げにいったなる。彼がマスコミにリークしたと思わせる場面もあったが、多分それはミスリードだろう。グループのために何ができるかを常に考えている彼のことだ。今は弾にとっても、あす花にとってもそれが最善だと判断したのだと思う。
ここから8LOOMはいかにファンからの信頼を取り戻していくのか。その中で弾の成長が見られたら嬉しい。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{第9話ストーリー&レビュー}–
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
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あす花(本田翼)と弾(高橋文哉)のツーショット写真がネットで拡散され大騒ぎとなる。
自らの意思で事務所を訪れたあす花に花巻社長(夏木マリ)は、8LOOMの幸せを願うなら弾と決別するようにと宣告。
そしてあす花はみんなの前から姿を消してしまう。
一方寮ではケンジ(宮野真守)から、ファンのためにメンバー全員で謝罪配信をするようにとの提案が。
しかし弾はあす花との間に後ろめたいことは何もないと、謝罪を拒否。
そんな弾に花巻社長は活動自粛を言い渡す。
さらに、なる(宮世琉弥)は「今の弾は8LOOMにいらない」と言い放ち…。
メンバーたちの絆に、亀裂が入り始める。
そして弾が活動を自粛して3カ月。
他のメンバーの懸命な活動の甲斐もあり、8LOOMは徐々に信頼を取り戻していた。
しかし一人曲作りに励む弾は、なかなかいい楽曲が作れずにいて……。
第9話のレビュー
あす花(本田翼)とのツーショット写真がネットで拡散されてしまった弾(高橋文哉)。瞬く間に波紋が広がり、8LOOMY(=ファン)からの信頼は地に落ちてしまう。
他のメンバーはすぐに謝罪動画を出そうと提案するも、「こんな小さな幸せも許されないのかよ」と世間の反応に納得がいかない弾は花巻(夏木マリ)から活動自粛を言い渡されてしまった。
ここで弾が自分たちの夢をとるか、恋愛をとるかで悩み、結果的に泣く泣く恋愛を諦め、夢に邁進していくという展開ならすべて丸く収まるのかもしれない。だけどそこに、なぜアイドルだからって、芸能人だからって幸せを諦めなきゃいけないんだ?という視点が入るのはすごくイマドキな気がした。
たしかに芸能人にだって恋愛を含んだ幸せを求める権利はあるし、ファンだからってそれを奪う権利は毛頭ない。ましてや、どんなことがあって誹謗中傷することは許されないと思う。
でも“推し”が恋愛していることを知りたくない、見たくない。せめて絶対にバレないようにしてほしいと願ってしまうのは、そんなに悪いことなのだろうか。
誰だって、“推し”には幸せになってほしい。だけど少なからず、“推し”に対して恋愛感情もしくはそれに近い感情を抱いてしまって、自分じゃない他の誰かと幸せになってる姿を想像するだけで苦しくなることもある。
ファンがその葛藤の最中にいることを想像できるならば、弾はあんなに軽率な行動を取らなかっただろう。だからモヤモヤしてしまうのかもしれない。
なる(宮世琉弥)が「ずっと応援してくれてたのに俺らの元を去っていった人もいる。それを忘れちゃダメだよ」と、いなくなったファンのこともちゃんと考えているのだけが救いだった。
ましてや、弾はソロ活動をしているわけじゃない。グループで活動している以上、一人の行動が良くも悪くも他のメンバーに影響を与える。実際、弾が活動を自粛している間、なるたちは世間からの批判を一身に浴びてきた。
その中で、彼らが諦めたこともある。「8LOOMとして売れる」という全員の夢が一旦は叶った今、一人ひとりのメンバーが自分の新たな夢を抱きつつあった。
例えば、栄治(八村倫太郎)はMBA取得に向けて大学院に進むこと。なるは映像制作を学ぶために留学すること。竜星(森愁斗)と宝(山下幸輝)はダンサーとして海外アーティストのワールドツアーに同行すること。巧(NOA)は正体を隠し、ネットに自作の曲を投稿していることが明らかになった。
だけど、それぞれが「今は8LOOMが一番大切だから」とその思いをのみ込んでいたのだ。
「頭の中をグループのことでいっぱいにしておくことが、グループ円満の秘訣」というCHAYNEYからアドバイス通り、一人でもそうできなくなった瞬間に色々なことが崩れていってしまうのかもしれない。
よくグループの解散理由で「方向性の違い」なんて言うけれど、きっと実際はこんな風にメンバーそれぞれに大切なものができて、なんとか折り合いをつけようとしたけれど出来なかった……ということを一言でまとめたのがその言葉なのだろう。
「なんだよ。みんな、全然8LOOMに100じゃねえじゃんか!俺だけ100で寂しいじゃんか!」とふざけて笑う有起哉(綱啓永)が切ない。
でもみんな、結局帰ってきたい場所は8LOOMなのだ。それなのに、弾は「8LOOM解散」を決断する。
それって一体何のためなのだろう。「俺は8LOOMが皆を縛るものにはなってほしくない」と言うけれど、弾以外のやりたいことはきっとグループ活動と並行して実現可能なものだし、ファンもきっと理解してくれる。それを弾が言い出すのは、何だか違う気がした。
現実世界でも8LOOMはデビューを果たしたが、最初から期間限定ということは決まっていた。そこに合わせ、最終回でドラマの8LOOMも活動終了となるのかもしれないが、このままでは後味が悪すぎるような気がする。
どうか、みんなが「やっぱり8LOOMでいたい」と思い直してくれますようにと願わずにはいられない。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{最終回ストーリー&レビュー}–
最終回ストーリー&レビュー
最終回のストーリー
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フリースクールで寮母兼教師として働き、忙しい毎日を送るあす花(本田翼)。
一方それぞれの新たな挑戦のために解散することを決めた8LOOMは、弾(高橋文哉)も含めた7人全員で、最初で最後のライブツアーを行い、その最終日に解散を発表することを決断する。
そして弾は、8LOOMのラストにふさわしい新曲作りに取り掛かる。
しかしなかなか納得のいく曲ができず、苦悩していた。
そんな中突然、花巻社長(夏木マリ)があす花のもとを訪れる。
8LOOMの解散の事実を聞かされ困惑するあす花を前に花巻社長は、自身が8LOOMと出会った時のことを語り始めて…。
それぞれの夢へ向け、バラバラに進むことを決意したあす花と8LOOMのメンバーたち。彼らが最後に咲かせる未来の形とは?
最終回のレビュー
元高校教師の寮母と崖っぷちのボーイズグループが“トップアーティストになる”夢をともに追いかけるドラマ「君の花になる」がついに最終回を迎えた。
誰もが“推し”という存在を持っている「一億総推し社会」と言っても過言ではない今。それぞれ推しは違っても、本作はその本質である、誰かを応援すること、誰かの幸せを願うことの素晴らしさを描いた作品だ。
ファンは推しを生きがいとしている。推しはファンがいるからこそ輝ける。あす花(本田翼)と弾(高橋文哉)のように、両者は「あなたは最高だよ!」と花丸を与え合っているのだとこの作品は教えてくれた。
だけど、そこには普通、大きな壁がある。多くの人にとって、推しは遠い存在であり、ましてや恋愛関係になる可能性は限りなく0に近い。だからあす花と弾が惹かれ合う展開に少なからず、疑問や違和感はあった。
正直なところ、最終回を見終えた今もこのドラマに恋愛展開が必要だったとは思えない。だが、アイドルの成長物語としては非常に見応えがあった。
それは、8LOOMのメンバーを演じるキャストの高い演技力やパフォーマンス力の賜物。特に歌やダンスに関してはそれぞれのレベルが高く、多くの人が彼らの虜になった。現実世界では期間限定のグループであることが惜しまれる。
作中の8LOOMも、メンバーそれぞれの新たな挑戦のために解散を決めた。彼らの決断はすぐさま関係者各位に伝えられる。不遇の時代を乗り越え、ようやく日の目を見ることができた8LOOM。ライブツアーも決まったばかりなのに、どうして?と誰もが思うのは仕方ない。
それでも気持ちが揺らぐことはなく、メンバーたちは最初で最後のライブツアーに向けて全力を注ぐ。だが、あす花という心の支えを失った弾は納得のいく新曲が作れずに苦悩していた。
そんな中、フリースクールで寮母兼教師として働き始めたあす花の元に花巻社長(夏木マリ)がやってくる。そこで8LOOMが解散することを知らされたあす花は意を決し、みんなに会いに行くのだった。
どこか後ろ向きなメンバーを叱咤する一方で、一人ひとりに感謝と別れの言葉を送るあす花。それはまるで“卒業式”みたいだった。
実際、メンバーにとってあす花は本気で叱って、本気で応援してくれる先生みたいな存在だったのだろう。だけど、弾はそこに恋心を抱いてしまった。もちろん、8LOOMという存在は大切だけど、同じくらい大切な存在になったあす花のことも諦められない。手離したくない。そんな迷える一人のアイドルに、本作は「両方手に入れる」という選択肢を与える。
ライブツアー最終日。本当はその場でファンに解散を伝えるはずだったが、弾はそれができなかった。ステージ上で「解散したくない」と本音を漏らし、やりたいことがまだ決まっていない有起哉(綱啓永)とともに8LOOMの活動を続行することを決断。「俺、8LOOM続ける。それで、お前らの帰りをいつまでも待ちたい」とファンの前で宣言する。
そんな弾に、なる(宮世琉弥)がかけたのは「100幸せじゃないとダメなのは弾だよ。弾にとって大事なもの、もう手離さないで」という言葉。そんなことをファンの前で言ったら、大事なもの=あす花のことだってモロバレでは?と心配してしまったが、本作の出した答えがここに詰まっていた。
芸能人だって人間だから恋もする。自分の幸せを追い求める権利はある。最初から最後まで、一貫してその姿勢を貫いてきた本作。
でもきっと、多くの人はそんなこと分かってる。推しに100幸せになってほしいって、みんな願ってる。だけど8LOOMというグループがあまりに魅力的だから、純粋にその成長物語を楽しみたかったのかなと思う。恋愛要素にちょっとモヤっとしてしまうのだけはやっぱり少し残念だった。
とはいえ、弾がライブツアー終了から3年間、あす花との仲を深めるのではなくみんなの帰る場所を守り続けることに徹したのは良かった。自分の思いで突っ走るのではなく、いま何をすべきかを考えられるようになった証だと思うから。
あす花が見るテレビの中では、弾、なる、有起哉、巧(NOA)、栄治(八村倫太郎)、宝(山下幸輝)、流星(森愁斗)の7人全員が集合していた。どこかで8LOOMの活動はずっと続いていく。いつかまた会えたら。そう思うほどに一人ひとりがこのドラマでは輝いていた。そんな彼らに最大級の花丸をあげたい。
※この記事は「君の花になる」の各話を1つにまとめたものです。
–{「君の花になる」作品情報}–
「君の花になる」作品情報
放送日時
2022年10月18日スタート 毎週火曜夜22:00~(TBS系)
キャスト
仲町あす花…本田 翼
[ 8LOOM(ブルーム) ]
佐神弾…高橋文哉
成瀬大二郎…宮世琉弥
古町有起哉… 綱 啓永
一之瀬栄治… 八村倫太郎
桧山竜星… 森 愁斗
久留島巧…NOA
小野寺 宝 … 山下幸輝
池岡 奈緒 … 志田彩良
三ツ谷 満男… 菊田竜大 (ハナコ)
リリカ … 川津明日香
[ CHAYNEY(チェイニー) ]
ミナト … 木村柾哉
ユズ … 髙塚大夢
イブキ … 田島将吾
シュウヘイ … 藤牧京介
ナユタ … 松田 迅
(INI)
仲町 優里… 木南晴夏
添木ケンジ … 宮野真守
香坂すみれ … 内田有紀
トリニティ春日… 竹中直人
花巻由紀… 夏木マリ
脚本
吉田恵里香
プロデューサー
黎 景怡
宮﨑真佐子
演出
坪井敏雄
加藤尚樹
宮崎陽平
音楽
河野 伸
劇中歌
8LOOM
8LOOM振付担当
ReiNa
製作著作
TBS