Hey! Say! JUMPの山田涼介が主演を務める“水10”ドラマ「親愛なる僕へ殺意をこめて」が、 2022年10月5日(水)22時よりスタート。
連続殺人犯を父に持つ主人公の大学生エイジ(山田涼介)。ある日、自分は二重人格者ではないかと疑うような出来事が起こり——。共演は、川栄李奈、門脇 麦、尾上松也、早乙女太一、遠藤憲一ら。
「CINEMAS+」では毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
もくじ
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」第1話の予告をYouTubeで見る
浦島エイジ(山田涼介)は明京大学の2年生。「人生楽しんだもの勝ち。楽しければそれでいい」とお気楽な大学生活を送っているエイジだったが、実は仲間たちにもひた隠しにしてきた秘密があった。15年前に日本中を震撼させた連続殺人事件――通称『LL事件』の容疑者が、エイジの実の父親・八野衣真(早乙女太一)だったのだ。警察に追われた八野衣は、自ら火を放って自殺したが、「また殺す……LL」という謎のメッセージを残していた。
事件後、エイジは、八野衣の保護司だった浦島亀一(遠藤憲一)と珠代(阿南敦子)夫妻に引き取られ、息子同様に育てられた。少年時代はひどいイジメや嫌がらせに遭いながら生きてきたエイジにとって、唯一のやすらぎとなっていたのは、同じ大学に通う恋人・雪村京花(門脇麦)の存在だった。
ある日、何者かに惨殺された畑葉子という女性の遺体が河川敷で発見される。その殺害方法は、LL事件と酷似した残酷なものだった。かつてLL事件の捜査に当たった警視庁の管理官・猿渡敬三(髙嶋政宏)は、部下の桃井薫(桜井ユキ)らに捜査を指示する。
朝、自宅アパートで目を覚ましたエイジは、足を滑らせた拍子に押し入れのふすまにぶつかる。すると、押し入れの天袋から1万円札が落ちてくる。天袋を開けてみると、そこにはバッグに入った大量の札束と、1台のスマートフォンがあった。不審に思いつつ大学へ向かったエイジは、知らない間に3日間も寝込んでいたことを知る。その間、エイジは、京花や友人たちにSNSで連絡を取っていたが、まったく覚えていなかった。記憶がない10月19日から21日までの3日間――それは、葉子が失踪した日から、遺体で発見されるまでの期間でもあった。訪ねてきた桃井からその話を聞かされ、動揺するエイジ。桃井は「畑葉子は、お前の彼女だよな?」と、エイジが喫茶店で葉子と会っていた19日の映像を見せながらそう問いかけ……。
そんな中、エイジの元に、半グレ集団『スカル』のリーダー“サイ”こと佐井社(尾上松也)から連絡が入る。サイは、葉子やその友人だったナミ(川栄李奈)が働いているデートクラブ『アリス』を運営していて……。
第1話のレビュー
累計120万部を突破したミステリー作品を原作にしたドラマ「親愛なる僕へ殺意をこめて」の放送がスタートした。
主演を務めるのは、Hey! Say! JUMPの山田涼介。
脇を固める出演者も魅力的な顔ぶれとあって、今クールで期待値は高い。
漫画が原作の作品を9話で収めるというから、構成やストーリー展開も気になるところだ。
今回もミステリー、オカルト好きなcinemasPLUSライター、駒子が「殺意」ではなく、「愛」をこめてお送りする。
ちなみに筆者は、原作を読んでいないことを先にお伝えしておこう。
まず第1話を見終わった感想は、主演の山田涼介の演技にただただ感動。
表情だけでここまで語れるとは!
これまで山田の演技力には定評があったが、今更ながら驚いてしまった。
あんなにきれいな顔立ちにもかかわらず、ちょっと頼りない主人公エイジの苦悩や戸惑いを見事に演じていた。
とくに後半の泣きの演技は圧巻。
多くの視聴者も涙を流したのではないだろうか。
次に意外にもグロ描写が多くてびっくりした。
筆者は、つい最近まで放送されていた佐藤勝利主演の『赤いナースコール』(テレビ東京系)を楽しみに観ていた一人。生々しい拷問的な描写には慣れっこだが、本作は22時代のドラマにしてはかなり攻めているように思う。
絶望感、せつなさ、救いようのない悲しみ……心理的にも辛いが、1話を観終わった時点で「続きが観たい!」と強く思える作りになっている。
15年前に発生した連続殺人事件の犯人、殺人鬼・LL(早乙女太一)の事件と、二重人格で悩むエイジの物語はどう交差していくのか。
今後はサイ役の尾上松也、ナミ役の川栄李奈、また桜井ユキ扮するLL事件を捜査した刑事の桃井が、エイジとどう絡んでいくのかも注目したい。
目の離せないドラマのスタートに若干、興奮している。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{第2話ストーリー&レビュー}–
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」第2話の予告をYouTubeで見る
浦島エイジ(山田涼介)は、半グレ集団『スカル』のリーダー“サイ”こと佐井社(尾上松也)に呼び出され、彼らが根城にしているクラブを訪れる。そこには、傷を負ったナミ(川栄李奈)と、拷問を受けたと思われる男性の姿があった。
スカルの金を盗んだ犯人を追っていたサイたちは、その過程で、その男性とナミがこっそり付き合っていることを知ったのだという。「大事な商品に手を出した」と怒るサイは、エイジにその男を拷問するよう指示。サイたちの信用を失わずにもう一人の自分である“B一”の情報を聞き出さなければならなかったエイジは、覚悟を決め…。
解放されたエイジは、ナミと再会する。エイジは、改めて自分が二重人格であること、殺された畑葉子(浅川梨奈)と付き合っていたのはもう一人の自分であることを伝えた。ナミは、エイジの言葉を信じなかったが、葉子を殺した犯人に心当たりがあると言い出す。
葉子が失踪した10月19日、ナミは葉子と会う約束をしていた。葉子は「例の客と会うから帰るのは11時過ぎにくらいになる」と言っていたが、結局そのまま失踪していた。ナミは、「サイが厳重に管理しているデートクラブ『アリス』の顧客情報を盗み出せばその客にたどり着けるかもしれないとエイジに告げる。
同じころ、明京大学内では、エイジが連続殺人犯・LLの息子だといううわさが広まっていた。その声は、エイジの恋人・雪村京花(門脇麦)の耳にも届き…。
第2話のレビュー
衝撃の第1話から早くも1週間が過ぎた。
前回は、浦島エイジ(山田涼介)が「スカル」のリーダー“サイ”(尾上松也)に試されているところで終わった。
サイらによってボコボコにされたナミ(川栄李奈)の彼氏の男に“トドメ”をさすよう指示されたエイジは、震えながらもバーナーで男の耳を焼いたのだった。
しかし、それは“トドメ”ではなく、出血を止めるための止血作業だった。
エイジの機転のお陰で一命を取り留めた男は、ナミに別れを告げ故郷へ帰っていった。
エイジに感謝するナミ。
まだエイジが二重人格だとは信じてはいないが、エイジに少し協力的な姿勢を見せるようになった。
尾上松也が演じるサイは一言でいえば、ヤバイやつ。
目の前から歩いてきたら、誰もがさっと踵を返すだろう。
このサイを演じるにあたって尾上は、体のサイズをわざと大きくしたのだろうか?
「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)で演じた池本巡査、「やんごとなき一族」(フジテレビ系)で演じた深山明人は、どちらも頼りない雰囲気だっただけに、今回のサイの凄みは半端ない。
歳を重ね、体も大きくなったことで尾上の存在感は、ますます光輝いている。
そのためかおどおど、恐々としている山田の演技がさらに引き立つ。
第2話でエイジとナミは、殺された畑葉子(浅川梨奈)が亡くなる日に会っていた、帝東大学教授の白菱正人(佐野史郎)にたどり着いた
そこからエイジのもう1つの人格“B一”に近づけた。
一方でサイはエイジの元恋人、雪村京花(門脇麦)に接近。
次回は早くも「サイ編完結」だ。
ここまで目を背けたくなるシーンが多いものの、テンポ良くストーリーが展開しており、次週が気になる。
初回の平均視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は世帯4.5%、個人2.7%と驚くほど低かったが、回を追うごとに上がっていくのでは?
原作を読んでいない筆者は、なぜエイジが二重人格なのか? LL事件の真相は? とまだまだナゾが多い。
次週でサイが見納めになりそうなので、しっかり尾上のサイコパス姿を目に焼きつけておこうと思う。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{第3話ストーリー&レビュー}–
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」3話の予告をYouTubeで見る
帝東大学を訪れた浦島エイジ(山田涼介)とナミ(川栄李奈)は、教育学部教授の白菱正人(佐野史郎)に会う。白菱は、15年前に娘をエイジの父である「LL」こと八野衣真(早乙女太一)に殺されたという過去を持ち、LLへの憎しみと同時に、娘に売春をさせた組織に対しても強い怒りを抱いていた。
そんな組織をひとつでも潰すことが娘への償いだと考えた白菱は、葉子(浅川梨奈)を通じて出会ったもうひとりのエイジである“B一”と協力し、“サイ”こと佐井社(尾上松也)率いる半グレ集団『スカル』から6000万円もの金を奪っていた。それは、スカルが暴力団との覚せい剤取引のために用意していた金だったのだ。
スカルから金を奪った後、B一と別れて逃げようとした白菱は、駐車場で葉子に暴行を加え、彼女を連れ去るある人物の姿を目撃し、動画に収めていた。エイジたちに警察への通報を促された白菱は、証拠となるその動画を提出するために研究室を出ていく。
ところがそのとき、B一のスマートフォンにある動画が送られてくる。そこに映っていたのは、エイジの恋人・雪村京花(門脇麦)の姿だった。ナミは、激しいショックを受けているエイジに代わって白菱に連絡し、警察に行くのを止めさせる。すると、B一のスマホにサイからの連絡が入る。金を盗んだのはエイジだと確信していたサイは、「1時間以内に金を返しにこなければ雪村京花を殺す」と告げ……。
第3話のレビュー
葉子(浅川梨奈)を殺したのは自分かもしれないという不安の中、もう一人の自分、“B一”のことを調べることにしたエイジ(山田涼介)。
そこへサイ(尾上松也)から電話があり、1時間以内に白菱(佐野史郎)と一緒にスカルから奪ったお金を返しにこなければ、京花(門脇麦)を殺すと言われ焦る。
同ドラマでは、身を隠しながら平凡な大学生生活を送ってきたがとんでもない事件に巻き込まれていくエイジの心理描写を山田が繊細に演じている。
葉子の親友、ナミを演じる川栄李奈の存在感も際立つ。
全体の描写は暴力的で暗いのだが、キャラの設定にブレがなく、心の動きも丁寧に描かれているため、すーっと物語に引きこまれる。
エイジがサイにお金を返しに行ったところ、「お金ではなく、アリスの顧客リストを返せ」と、エイジにとっては寝耳に水のことを言われ、驚く。
B一が顧客リストを持っているのか?
もう一人の自分がやった仕業なのかもしれないが、エイジにはさっぱりわからない。
ここからサイのエイジに対する暴力が続く、続く。
「もうエイジ君を苦しめるのはやめてーーー!」
「ドラマとわかってはいるけれど、サイの存在がリアルで怖い」
第3話は半分以上、拷問シーンが続くため多くの視聴者の悲鳴にも近い声がSNSで拡散されていた。
結果から先に話してしまうと、サイは桃井刑事(桜井ユキ)に撃たれ逮捕されてしまう。
しかし、拷問中にサイはエイジに気になることを話していた。
エイジが「京花ちゃんのことは助けて!」と懇願するとサイは
「そうやって味方のフリをして畑葉子を殺したのか?」と質問したのだった。
ということは、葉子を殺したのはサイではないことになる。
さらにサイは葉子は自分の目の前で、黒いミニバンに乗って誰かと逃げたと言うではないか。
その人物はB一なのだろうか?
突然サイに拉致され暴力を受けた挙句、彼氏が二重人格だと告白された京花のメンタルも心配だ。
しかし、どうやら京花はそんなやわな女性ではなさそう。
ラストシーンー。
ボロボロの体で「君より大事なものなんて僕にはないよ」と京花に告白するエイジ。
山田演じるエイジのセリフはなんて甘くて自然なんだろうか。
そういえば、前半にもナミに向かって
「ナミさんには心から笑っていて欲しいんです」
「ナミさん、アクセサリー屋さん、いつか本当にやれるといいですね」
と言っていた。
どうしても暴力シーンが大きく取り上げられてしまうが、エイジの甘~いセリフにも今後は注目していきたい。
第4話は新たな事件が発生する。
いったい葉子を殺したのは誰なのだろうか。
B一という人物は本当に存在するのだろうか。
まだまだ謎だらけだ。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{第4話ストーリー&レビュー}–
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」4話の予告をYouTubeで見る
浦島エイジ(山田涼介)は、半グレ集団『スカル』のリーダー“サイ”こと佐井社(尾上松也)に拉致された恋人・雪村京花(門脇麦)を救出した。その際、エイジは、「僕は、本当に人を殺しているかもしれない」と告げ、二重人格であることをついに打ち明ける。京花は、そんなエイジのことを受け入れ、一緒にもうひとりのエイジである“B一”のことを調べると言い出す。
別の日、エイジは、ナミ(川栄李奈)からの電話で目を覚ます。だがそこは、入院していたはずの病院ではなく自宅アパートのベッドの上だった。ナミによれば、エイジは病院から突然姿を消したのだという。10月27日に病院に運ばれた後、10月28日から30日までの3日間、またB一になっていたことを知るエイジ。
その後、エイジはナミと合流。ナミは、エイジが頑張ってくれたおかげで『スカル』が潰れた、と言ってお礼を伝える。そこで初めて、『スカル』が一斉摘発されたこと、そしてサイが死んだことを教えられ、驚くエイジ。サイには、畑葉子(浅川梨奈)を殺害した容疑もかけられるという。「サイから葉子のこと、何か聞いたりしなかった?」と問われたエイジは、戸惑いながらも、葉子を殺したのはB一かもしれないと打ち明けるが…。
第4話のレビュー
3日間の記憶が飛んでいたエイジ(山田涼介)は、ナミ(川栄李奈)から半グレ集団スカルがつぶれたことと、サイ(尾上松也)が死んだことを聞き驚く。
同ドラマで存在感を発揮していたサイがここであっけなく退場。
威圧感たっぷりの尾上の演技にハマり出していたところなので残念だ。
第4話はストーリーが大きく動いた。
エイジは記憶のない3日間、自分がどうやら診療内科に行っていたことを突き止めた。
病院の待合室で座っていると一人の男性が
「今日はいないんですか? この前一緒に来ていた女の子です。そうそう、思い出した!京花ちゃんだ」と。
え? どういうこと?
エイジの彼女、京花( 門脇麦)はもしかしたらB一と影でつながっているのか?
しかも、京花は幼い頃ホームレス生活をしていたところ保護され、養護施設で育てられていたという。
さらに、ラストシーンではエイジに「誰が畑葉子さんを殺したか全部教えてあげる」というではないか。
なぜ京花が葉子のことを知っているのか?
ここにきて京花に“もや”がかかり出し、一気に怪しい存在に……。
一方、ナミは連絡がつかない白菱教授(佐野史郎)の自宅を訪ねて驚く。
なんと白菱の家には葉子を殺した犯人が所有していたかもしれない黒のミニバンが停まっていた。
葉子の死に白菱が関係しているのだろうか。
第1、2話は残虐シーン満載だったため、そこで離脱してしまった視聴者が大勢いることは視聴率から読み解くことができる。
しかし、ここにきてミステリアスな展開続きで面白くなってきた。
離脱してしまった視聴者には、ぜひとも戻ってきてもらいたい。
「B一のことを知れば知るほど、B一のことがわからなくなる—」
というエイジのナレーション通り、原作を読んでいない視聴者はストーリーそのものに混乱している。
次週、京花の口からどんなことが語られるのだろうか。
原作には、最後まで手を付けまいと思っているが、面白すぎて続きが読みたい衝動に駆られている。
次週まで我慢できるか、私—。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{第5話ストーリー&レビュー}–
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」5話の予告をYouTubeで見る
浦島エイジ(山田涼介)は、恋人・雪村京花(門脇麦)の過去を知り、彼女の心の闇に触れる。かつて京花に救われた時のように、今度は自分が彼女を救いたいと願うエイジ。その思いを受け止めた京花は、今まで誰にも言えなかった過去と、誰が畑葉子(浅川梨奈)を殺したのかを教える、とエイジに告げる。
一方、警察署を訪れたナミ(川栄李奈)は、葉子の事件を追う刑事の桃井薫(桜井ユキ)に、帝東大学教育学部教授・白菱正人(佐野史郎)の証言は嘘かもしれないと話す。白菱は、葉子が半グレ集団『スカル』のリーダー“サイ”こと佐井社(尾上松也)に連れ去られたと証言していた。だが、サイはエイジに、葉子は黒のミニバンに乗って逃げたと明かしていたのだ。ナミは、白菱の自宅に停まっていた黒のミニバンの写真を桃井に見せ……。
同じころ、エイジは、京花に連れられて、古い集合団地を訪れる。黙って京花の後をついていき「C-302号室」に入るエイジたち。そこは、かつて京花が家族と暮らしていた部屋だった。そこで京花は、衝撃的な事実をエイジに告げる――。
第5話のレビュー
「エイジ君にぜひ見てほしい場所があるの。そこで話すね。今まで誰にも言えなかった私の過去——。それから畑葉子さんの事件のことも……。」
京花(門脇麦)の口から葉子(浅川梨奈)の名前が出た。
そのことに驚くエイジ(山田涼介)だったが、京花のいう“見てほしい場所”へついていくことに。
そこは、京花が幼い頃に育った団地だった。
京花は実の親から壮絶な虐待を受けて育ち、自分で自分の首を絞め、壁に頭を打ち付けて死のうとしたが、死ねなかったと告白した。
その話を黙って聞くエイジ。
壮絶な京花の告白には同情しかなかった。
今は自分のことを可愛がってくれる養父母がいて、何不自由なく暮らしている。
さらに、エイジという相思相愛の相手もできた。
過去の辛い記憶は一生消せないとは思う。
けれど、これから迎える未来は明るいに違いない。
京花には絶対に幸せになってもらいたい!
――と、思った矢先……。
京花の告白は続いた。
「私の前にある日、白馬の王子様が現れたんだ!それはね、エイジ君……」
そこで満面の笑みを浮かべ、照れるエイジ。
「エイジ君…の、お父さん!」
へ?
「エイジ君のお父さんのLLがね、私のお姉ちゃんを殺してくれたのっ!!!」
そう、嬉しそうに話す京花。
えーっと、ええええええ!!!!
「ごめん、言ってる意味がぜんぜんわからないんだけど!」
エイジが視聴者の声を代弁。
うん、うん、著者にもわけがわからない。
京花の話を要約すると、京花の姉は優等生であったものの家族に内緒で売春をしており、LLに殺されたらしい。
そのことにショックを受けた母親は自殺。
家族崩壊の末、京花は施設に保護されたという。
さらに京花の実父は白菱(佐野史郎)だった。
その白菱もその部屋にいた。
しかし、すでに息絶えた状態で押し入れから登場!
想像もしていなかった展開にただただ驚いた第5話。
B一の言う通り、エイジはB一が作った人格なのか?
LL事件の真相は?
まだまだ謎だらけだ。
一つ言えることは、山田涼介と門脇麦の若い演者の演技が素晴らしいこと。
2人が豹変する場面は背筋が凍った。
全9話の同ドラマ。
すでに折り返しているが、結末がまったく予想できない。
エイジの父役の遠藤憲一がどうしても気になる。
後半戦、遠藤の出番が多くなるような気がするのは、筆者だけではないはず――。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{第6話ストーリー&レビュー}–
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
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浦島エイジ(山田涼介)は、雪村京花(門脇麦)を刺した容疑者として警察から追われる。京花は、病院に搬送されたものの意識不明の状態だった。エイジは、ナミ(川栄李奈)に助けを求め、彼女の車でとある廃校に向かう。だが、ナミが一緒にいたのはエイジではなく、エイジのもうひとりの人格“B一”だった。そこでB一は、ナミに衝撃な事実を告げる。「後から生まれた人格は俺じゃない。浦島エイジは15年前に俺が生み出した別人格なんだよ」と――。
エイジの両親、浦島亀一(遠藤憲一)と珠代(阿南敦子)は、テレビのニュースで京花の事件を知る。心配した亀一はエイジに連絡を取ろうとするが電話はつながらなかった。
B一は、15年前のLL事件後に世間から受けた仕打ちや母の死などで苦痛を味わった挙句、ついに感情が爆発し、意識を失って倒れたことをナミに話す。そのときに生まれたもうひとつの人格がエイジであり、彼は自分に代わって苦痛を受けるためだけに生まれた存在だと言うのだ。話し終えたB一は、椅子に縛り付けたナミを残して、その場から立ち去ろうとした。そんなB一に畑葉子(浅川梨奈)のことを切り出し、「本当はあなたが葉子を殺したんでしょ?だって、あのLLの息子なんだから」と言い放つナミ。するとB一は激高し、「父さんはLLじゃない。真犯人は他にいる」と返し……。
第6話のレビュー
バラバラになっていたピースがまとまり出した第6話。
今回、エイジ(山田涼介)は現れず、B一(同)の過去や現在の心情、15年前に何があったのかがわかった。
前回、何者かに刺された京花(門脇麦)。
入院先にB一が会いにいくと、
「私を刺したのはB一君が探している人だよ。LL……」と告白。
それはLLが現在も存在していることと、B一の父、八野衣(早乙女太一)がLLではなかったことを意味した。
だが、誰がLLかは教えてくれない京花。
さらにはナースコールを押し、不気味な高笑い……。
B一はその場を立ち去るしかなかった。
門脇麦の悪女役は良い意味でムカムカする。
自分がLLに刺されてもなおLLを崇拝している姿、B一にナイフを突きつけられてもひるまない姿にかっこよさも感じる。
そして、山田涼介の鬼気迫る演技にもゾクゾクした。
自分の父親は殺人鬼なんかではないと信じ突き進む姿は、門脇とはまた違うかっこよさがあった。
物語に戻ろう――。
15年前のLL事件の担当だった刑事の薫(桜井ユキ)は、当時の捜査に疑問を抱いていた。
B一とナミ(川栄李奈)の会話を聞いていた薫は個別に事件解決へ動こうとしている様子。
どうやら薫は警察内部に何らかの疑いを抱いているようで、もしかしたらB一とエイジの強い味方になるかも?
次回の予告を見ると警部の猿渡(髙嶋政宏)に銃を向けるB一(エイジ)の姿が……。
っということは、猿渡がLLなのか?
残り3話。
原作を読みたい衝動にかられるが、まだ我慢だ。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{第7話ストーリー&レビュー}–
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」7話の予告をYouTubeで見る
浦島エイジ(山田涼介)のもうひとりの人格“B一”は、雪村京花(門脇麦)を刺したのはLLだと知る。そんなB一の前に現れたのは、京花を刺した容疑者となっているエイジを追って、ナミ(川栄李奈)を尾行していた刑事・桃井薫(桜井ユキ)だった。LLが生きているというB一の話を聞いてしまった桃井は、自殺したエイジの父・八野衣真(早乙女太一)がLLだと結論づけた捜査結果に疑念があることを伝え、B一に3日の猶予を与えると言い出す。その間に父親の無罪を証明してみせろ、というのだ。そして桃井はもうひとつ重要な情報を明かす。「この事件には警察の人間が深く関わっている可能性がある」と――。
桃井は、15年に起きたことをB一たちに話す。15年前の4月20日午後5時頃、警察は匿名の通報から八野衣の潜伏場所を突き止めた。だが、その6時間前の午前11時頃、ある老婦人から八野衣らしき男を見かけたという通報がすでにあったのだ。捜査本部に老婦人からの情報が伝わったのは同日の午後8時。つまり、警察内部の何者かが意図的に情報を遅らせたのだ。「おそらく、八野衣真を殺しに行くためだ」。桃井はB一とナミにそう告げた。
B一は、エイジになりすまして義理の父・亀一(遠藤憲一)に連絡を取り、ナミが運転する車で彼に会いに行く。亀一は、B一に荷物が入った紙袋と金を手渡すと、「いつかは話さなければいけないと思っていたことがある」と切り出し……。
第7話のレビュー
義父の浦島亀一(遠藤憲一)と会うことになったエイジ(山田涼介)。
「お前にいつか話さないといけないと思っていたことがあるんだ。15年前のことだ」とエイジの実父、八野衣真(早乙女太一)について話す亀一。
真は若い頃、ヤンチャだったものの根は真面目で優しい一面があったため、彼の保護司として更生に手を尽くしてきたという。
「あいつの抱える闇に気づいてやれなかった」
「結果的に八野衣真を社会に解き放つ手助けをしてしまった」
「LL事件の責任の一端は私にある」
んん?
なんとなくLL事件の犯人が真の仕業のように話しているけれど……。
第7話は刑事の猿渡(髙嶋政宏)と桃井薫(桜井ユキ)の過去が明らかに。
なんと桃井は過去にデートクラブ「ホワイトラビット」所属の女性を買春していた。
桃井に好意を持っていた猿渡は、その過去を隠すためにLLを…真を犯人と決めつけ、追い込んでいた。
「本当に殺っていないんだ。俺には家族が、息子が俺の帰りを待っているんだよ」
と、真が懸命に訴えているというのに猿渡は、「お前に桃井の人生を台無しにされてたまるか」と真を殺したのだった。
第7話をまとめると、桃井は自分の買春の過去を隠すためにホワイトラビットの社長、花坂トオル(遠藤雄弥)やサイ(尾上松也)を殺し、そして猿渡は桃井を守るため真を殺していた。
ナミ(川栄李奈)の
「あなたたちのなれ合いのせいで、エイジがどれだけ辛い目にあったかわからない?」
というセリフ。
まさにその通りだ。
猿渡と薫は刑事だというのに、自分たちの保身のために多くの人間を殺し、不幸にしていた。
この事実がわかるとSNSでは
「猿渡って上司としては最高だけど、部下のためにエイジの父を殺すとかありえない」
「この2人、私情を挟みすぎじゃない? ありえないわ…」
「桃井がサイのことを撃ったのは、エイジを守るためじゃなくて、自分の秘密を守るためだったのか」
ラストシーン。
「これで地獄が終る」と言いながら川に身を投げた桃井。
いやいやいや、最初から自らの罪を認めていたらこんな結果にはならなかったのに。
その桃井を追うように口に拳銃を突っ込み、発砲した猿渡。
なんとも悲しい終わり方だ。
事件の真相がわかってスッキリするのかと思いきや、腹が立ってしかたがない。
二重人格になってしまうほど追い詰められたエイジの気持ちを、少しでも考えたことがあったのだろうか。
結局、猿渡と桃井がいなくなってしまい、LL事件の犯人はわからず第7話は終了。
とはいえ、真犯人はもうあの人しかいないのだけれど……。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{第8話ストーリー&レビュー}–
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」8話の予告をYouTubeで見る
浦島エイジ(山田涼介)のもうひとりの人格“B一”とナミ(川栄李奈)の目の前で、刑事の桃井薫(桜井ユキ)と、桃井の上司である管理官の猿渡敬三(髙嶋政宏)が命を絶った。
B一は、エイジの人格が6日以上、表に出てきていないという状況に不審を抱いていた。「これからどうするつもりなの?」。ナミからそう問われたB一は、雪村京花(門脇麦)が住んでいたマンションに向かうと返す。10月30日の時点では、京花はLLが八野衣真(早乙女太一)だと信じ込んでいた。だが、11月3日になると、京花は「LLが生きていた」と言い出す。B一は、その3日の間に京花が何かを知ったのではないかと推測し、彼女の足取りを調査しようと考えたのだ。
京花のマンションに侵入したB一は、彼女の部屋で車のキーを見つける。カーナビの履歴を調べたB一は、11月1日に京花が、とある町を訪れていることを知る。B一は、ナミとともにその町へと向かうが……。
第8話のレビュー
雪村京花(門脇麦)を刺したのはエイジ(山田涼介)の姉、浦島乙(夏子)だった。
浦島乙……。
本編から脱線するが、エイジの父の名前は浦島亀一(=亀)、母は浦島珠代(=真珠?玉手箱?)、そして姉の乙(乙姫)と役名がかなりウィットに富んでいる。
筆者だけかもしれないが、ストーリーがシリアスなだけに、この一風変わった名前の設定がどうも気になる。昔話の「浦島太郎」をもじっているのであれば、この3人はエイジ(=浦島太郎)にとって、架空の人たちということなのだろうか?
第8話には、現在放送中のNHK朝ドラ「舞いあがれ!」で主役の舞の子ども時代を演じたチビ舞ちゃんこと、浅田芭路が登場した。
「舞いあがれ!」のかわいい雰囲気はあるものの、少しダークなチビ舞ちゃんにゾクゾクした。
本題に戻ろう。
LLの再来として京花を襲っていたのはエイジの姉、乙だった。
エイジが浦島家に来たことにより、親の愛情を独り占めできなくなったことで15年間、ずっとエイジに復讐できる日を待っていたという。
乙だけはエイジが二重人格だったことを知っていたため、エイジへの恐怖心もあったのかもしれない。
自分の人生を台無しにしたエイジの幸せを奪うタイミングをずっと狙っていたのだから、かなりの執念だ。
京花の病室に忍び込み再度、京花の首を締める乙だが、あっけなく警察に捕まってしまった。
京花の容態は不明……。
そして、本当のLLは亀一だった。
そのことを突き止めたエイジは亀一と対峙することに。
原因不明の脳機能障害で16年前から「痛み」を感じなくなっているという亀一。
ホワイトラビットの一員だったというだけでエイジの実父、八野衣真は亀一に知らぬ間に殺人の片棒を担がされ、刑事の猿渡(髙嶋政宏)には罪をなすりつけられ、気の毒としか言いようがない。
真は、「保護司」と「警察官」という社会的に地位のある人間の策略にはまり、そして裏切られ本当に悲しすぎる。
エイジが父の敵を討ちたい気持ちは、理解できる。
その怒りを山田が見事に演じていた。目力と声色を巧みに使い、遠藤に挑む山田。
エイジの怒りが視聴者にも怖いほど伝わってきた。
次週、早くも最終回を迎える「親愛なる僕へ殺意をこめて」。
予告を見ると犯人はもう一人いる?
ドラマのタイトルからすると、もう一人の犯人はエイジ?
最後に山田の笑顔を見ることはできるのか――。
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{最終話ストーリー&レビュー}–
最終話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
>>>「親愛なる僕へ殺意をこめて」9話の予告をYouTubeで見る
浦島エイジ(山田涼介)のもうひとりの人格“B一”は、『殺人鬼・LL』の正体がエイジの義父・亀一(遠藤憲一)だったことをナミ(川栄李奈)に打ち明ける。だが、証拠になるものが何もないため、亀一に会って確かめるという。亀一がそれを認めたらどうするつもりなのか、とナミから問われたB一は、「浦島亀一を殺す」と答え――。
B一は、浦島家のリビングで亀一と対峙していた。亀一は、真実にたどり着いたB一の推理に感心しながらも、「まだ満点はやれないな」と告げる。
八野衣真(早乙女太一)が売春組織から少女たちを救ったのは、人のためや罪滅ぼしのためではなく、女性を食い物に仕事をしなければならない惨めな現実から目をそらしたかっただけだ、とB一に告げた。そして、『殺人鬼・LL』がどのようにして生まれたのかを話し始め……。
第9話のレビュー
身勝手な亀一、怒りに震えるエイジ
自分のことを「壊れていた」、「生まれた時から不確かだった」という亀一(遠藤憲一)。
空っぽな心を満たすために子どものころから動物を繰り返し痛めつけ、次第にその矛先は人間へ向いていったという。
そして16年前、突然痛みを感じない体になった亀一はこれを啓示と受けとめ、女性を襲うことに。
拷問している間は痛みを感じ、自分が存在していることを実感できたと語る。
しかし、5人目を拷問している時にまた空っぽな自分に戻ってしまい、不確かな存在に戻ってしまったらしい。
そこでエイジの父、八野衣真(早乙女太一)を殺人鬼LLにし、真が死ぬ様を見て自分に痛みを…そして、生きている実感を得ようと考えた。
「だが結局、あいつが死んでも何も感じなかった。真の死は何の役にも立たなかったんだよ」
と告白。
「ふざけるな!!!!!」
怒りに震えるエイジ(山田涼介)が叫んだ。
サイコパスとはこういうことか!と思い知らされるシーンだった。
淡々と自分のことを語る亀一と、怒りに震えるエイジ。
2人の演技はまさしく静と動。
悪と善、氷と炎のようであった。
さらに告白は続く。
エイジとの出会いは予想外のことだったという。
亀一は、エイジが幼い頃から二重人格であることを知った上でエイジを養子にしていた。
復讐を目的としているエイジを使って「愛する息子に殺される自分」に興奮し、最高の痛みを得たかったようだ。
だからこそ、我が子である乙(夏子)よりも、エイジのことを大切に育ててきたとエイジに訴えた。
雪村京花(門脇麦)の存在も亀一には好都合だった。
京花のお陰で物語が動き、エイジは復讐心を燃やしながら今、亀一の前にたどり着いたのだから。
「お前の望み通り、ぶっ殺してやる!!!」
と、銃を向けるエイジに対して亀一は
「ずっと待ちわびた瞬間だ。さぁ、エイジ!お別れだ。私の空っぽの心をお前が満たしてくれ」
と、懇願した。
だかエイジは結局、撃つことはなかった。
亀一の欲求に背くこと、これこそがエイジ最大の復讐法だったのだろう。
これまでの怒りや苦しみ、そして悲しみを抱えてきたエイジという難役を山田がまさに“好演”。
違和感のない演技で初回からここまで視聴者を魅了した。
著者もこのドラマですっかり山田の演技に魅せられ、ファンになった。
今後も山田のことを追っていきたいと思う。
2人のエイジの結末は…?
裁判所のシーン。
ナミ(川栄李奈)が見守る中、エイジは、「雪村被告が犯したもう一つの殺人を話さなければならない」と語り出した。
京花はエイジとB一の2つの人格を統合し、その人物にLLを継いでもらうことが目標だった。
心の優しいエイジに「出来損ないの人格」、「この世に存在しない人間」と言い放ち、エイジの人格を殺したのだった。
亀一同様、京花もやはりクズ中のクズだった。
どうしてこの2人はここまでエイジのことを苦しめるのか……。
身勝手な行動に嫌悪感しかない。
結局、亀一は死刑判決が下された。これは亀一にとって最悪の最期だろう。
京花の刑は明かされていないが、悪質極まりない犯行だったので刑は重いことが予想される。
そして、乙と母の涙のシーンは泣けた。
エイジ同様、この2人も亀一によって人生をめちゃくちゃにされた人たちだった。
どうか2人で支え合って、強く生きていってほしいと強く願う。
ラストシーン。
刑を終えて出所したエイジとナミは海にいた。
エイジに感謝の言葉を伝えるナミ。
エイジ自身も、もう一人のエイジに感謝をしているようだった。
別れを告げて歩き出すナミがふと後ろを振り向くと、耳たぶを触るエイジの姿があった。
それはナミが好きだった優しいエイジのクセだった。
山田と門脇、そして後半の遠藤の怪演に目を奪われたが終始、エイジを見守る川栄の演技も視聴者にとってはほっとする存在だった。
初回から残虐なシーンが多く、9話も見続けられるか自信なかったが、ラストまで無駄なシーンが一切なく、ぎゅっとコンパクトにまとめられた構成は素晴らしかった。
考えさせられる重いテーマのドラマだったが、ラストの山田の笑顔で私たち視聴者は幾分か救われた。
今はエイジに「殺意」がないことを願い、このコラムを閉めたいと思う――。
(完)
※この記事は「親愛なる僕へ殺意をこめて」の各話を1つにまとめたものです。
–{「親愛なる僕へ殺意をこめて」作品情報}–
「親愛なる僕へ殺意をこめて」作品情報
出演
浦島エイジ … 山田涼介(Hey! Say! JUMP)
ナミ … 川栄李奈
雪村京花 … 門脇 麦
佐井 社 … 尾上松也
八野衣 真 … 早乙女太一
猿渡敬三 … 髙嶋政宏
桃井 薫 … 桜井ユキ
白菱正人 … 佐野史郎
浦島亀一 … 遠藤憲一
他
原作
『親愛なる僕へ殺意をこめて』
原作:井龍一 漫画:伊藤翔太(講談社ヤングマガジン刊)
脚本
岡田道尚
(映画『マスカレード・ホテル』シリーズ、映画『LIAR GAME』シリーズ他)
音楽
☆Taku Takahashi(m-flo)
主題歌
Hey! Say! JUMP「ウラオモテ」
プロデュース
草ヶ谷大輔
(『ミステリと言う勿れ』、『コンフィデンスマンJP』シリーズ他)
総合演出
松山博昭
(『ミステリと言う勿れ』、『信長協奏曲』他)
制作著作
フジテレビジョン