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2022年10月3日より放映スタートしたNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」。
本作は、主人公が東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生のストーリー。ものづくりの町・東大阪で生まれ育ち、 空への憧れをふくらませていくヒロイン・岩倉舞を福原遥が演じる。
本記事では、その第4回をライター・木俣冬が紐解いていく。
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母の地元・五島列島で新たな生活がはじまる
【朝ドラ辞典 地元(じもと)】 朝ドラの舞台は全国47都道府県から選ばれる。すでに全国は制覇していて、「舞いあがれ!」の舞台となった大阪を舞台とした朝ドラは多数。長崎は「てるてる家族」以来の2回め。五島列島は初。舞台になる地域は主人公の地元であることがほとんど。そこで育まれて旅立つか、地元に残るかのたいてい2択。いずれにしても、主人公の人格形成に大きな影響をもつ重要な場所となる。「舞いあがれ!」の場合は五島列島は母の地元で、主人公の舞は東大阪生まれ。母の地元に主人公が行って影響を受ける作品はほかに「あまちゃん」がある。関連語:方言、名産
めぐみ(永作博美)の同級生の浦信吾(鈴木浩介)、その子・一太(野原壱太)、妹の凛(絢香)、船を作っている木戸豪(哀川翔)、近所の山中さくら(長濱ねる)、医者の谷久也(前川清)と続々、出てくる五島列島の住民たち。みんな良さそうな人ばかり。「およ」とか「ばえ」とか「みしょかねえ」とか方言を発します。ゆったりした話のなかでいいアクセントになっています。
祥子(高畑淳子)はひとり暮らし。夫はすでに他界しているのは、第3回、めぐみが実家に戻ってまずお仏壇に手をあわせたことでわかりました。第4回では夫の形見のラジオを聞きながら船に乗っていると木戸が語ります。自然に、祥子の過ごしてきた時間がわかります。
単に、夫が亡くなって船に乗っていたという説明ではなく、”ラジオ”という小道具ひとつ出てくるだけで、祥子特有の生活になります。脚本家を目指す人は参考にして!
ジャムを大きな鍋で作っているのも良かったですね。ラジオに甘いものを煮てるのは「カムカムエヴリバディ」、船は「おかえりモネ」のリスペクトでしょうか。
さっそく熱が出た舞。医者の見立てはストレス。何が舞の心にストレスを与えているのでしょうか。
「ゆっくりやればよか」と医者は去っていきます。
生の蛸、ひょうたん、見たことない大きな木(アコウ)、教会の聖歌、学校、少ない生徒……と次々新しいことを目(耳)にする舞(浅田芭路)。
好奇心を持つ舞を、めぐみは心配して行動を制限しようとしてしまいます。
祥子はそれが気にかかる様子で、舞はどうしたいか意思を聞くように助言します。
めぐみもたぶん、もともとは人の気持ちを大事にする人だったと思うけれど、地元に来る決断をしてまで娘の身体を心配しているものだからついつい過保護になってしまうのでしょう。
祥子がいることでもうひとつの視点で舞を見ることができる。それが舞を変えていくのかなと想像します。ひとりで頑張り過ぎない、めぐみにとっても五島は環境を変えてストレスを解放できる場所なのではないでしょうか。
学校初登校のときの舞はすでにブルーの服を来て変化がはじまっているような気がします。
髪留めはピンクのまま。
(文:木俣冬)
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–{「舞いあがれ!」第1週目のあらすじ}–
「舞いあがれ!」第1週目のあらすじ
1994年、大阪府東大阪市。小学3年生の主人公・岩倉舞(浅田芭路)は、ネジ工場を営む父・浩太(高橋克典)、母・めぐみ(永作博美)、そして兄・悠人(海老塚幸穏)の4人家族。
舞は原因不明の発熱で小学校を休みがちだった。久しぶりの登校で飼育係になり、そこで生涯の親友となる望月久留美(大野さき)とウサギの世話をすることになるが、そのウサギが脱走。必死に探す舞。
舞の幼なじみ・梅津貴司(齋藤絢永)が見つけてくれて事なきを得たが、走り回ったせいでまた発熱してしまう。そんな舞の症状に、浩太とめぐみは医師から環境を変えることを勧められる。そして、めぐみは、結婚以来帰ることのなかった故郷の長崎・五島へ、舞を連れていくことを決意する。
–{「舞いあがれ!」作品情報}–
「舞いあがれ!」作品情報
放送予定
2022年10月3日(月)~
<総合テレビ>
月曜~土曜: 午前8時~8時15分 午後0時45分~1時(再放送)
※土曜は一週間を振り返ります。
日曜: 午前11時~11時15分(再放送)
翌・月曜: 午前4時45分~5時(再放送)
※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送です。
<BSプレミアム・BS4K>
月曜~金曜: 午前7時30分~7時45分
土曜: 午前9時45分~11時(再放送)
※月曜~金曜分を一挙放送。
出演
福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月 、目黒蓮、高杉真宙、長濱ねる、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、鈴木浩介、哀川翔/吉川晃司、高畑淳子 ほか
作
桑原亮子 、嶋田うれ葉、佃 良太
音楽
富貴晴美
語り
さだまさし
主題歌
back number「アイラブユー」
制作統括
熊野律時、管原 浩
プロデューサー
上杉忠嗣 三鬼一希 結城崇史ほか
演出
田中 正、野田雄介、小谷高義、松木健祐 ほか