「ちむどんどん」第114回:やっといい話になってよかった 最終回かと思った

続・朝ドライフ

▶︎「ちむどんどん」画像を全て見る

2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。

沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。

本記事では、その第114回をライター・木俣冬が紐解いていく。

[※本記事は広告リンクを含みます。]

「ちむどんどん」をU-NEXTで視聴する

「ちむどんどん」第114回レビュー

12月、ちむどんどんが再開。なかなかお客さんが来ないので、歌子(上白石萌歌)が意を決して表で声出しします。朝ドラファンとしては「ごちそうさん」の焼氷の歌エピソードみたいに歌子が歌うのかなと期待しましたが、歌わず。でも歌子、ここまでしたのは立派です。

と、そこへお客様が。クレジットでは藤田という人物のようですが、「ごちそうさん」で結婚詐欺的なことをした人物を演じた古舘寛治さんが演じているので、警戒して見ていると、緊張感ある2分間ほどの食事シーンはいい結果で終わります。その後、お客さんが続々やって来て……。順調にお店は繁盛し、藤田はお客さんを連れてきます。この客がナレーションを担当しているジョン・カビラさん。彼らが相席した紳士とお嬢さんはカビラさんのお父様と娘さんだとか。ものすごく意味深に撮っていました。

川平朝清さんはNHK とゆかりのある方だそうで、朝ドラってNHK、あるいは放送文化と関係あることはすごく敬意をもって撮る印象があります。

前作「カムカム」ではNHKのラジオ放送の歴史に関係する部分を、「おちょやん」だとラジオドラマ、「エール」もラジオドラマ……、このあたりの描写は短くてもしっかり描いている印象なのです。何が言いたいかといいますと、自分たちと関連する部分は資料もあるしある程度わかるからなんでしょう。今回はNHKとは関係ないけど、NHKのOBとしてジョン・カビラさんのご家族として、敬意を感じる撮り方です。それと同じように料理をはじめとしたいろいろな事柄についても短い場面でも歴史と伝統を感じるような撮影をしてほしいなあということです。

ともあれ、ちむどんどんが、知らないお客さんばかりでいっぱいになったところは感動的でした。

そのあと、暢子(黒島結菜)が外に出ると、雪が降って来て……。

遠い南の島からやってきた女の子が、最初に雪を見て、カルチャーショックを受けたときがあったわけですが、いまやその女の子は立派に東京で、沖縄の食文化をたくさんの人に喜んでもらうことができた。食を通じて、沖縄と本土が繋がった素敵な日だったのです。

(文:木俣冬)

木俣冬著「ネットと朝ドラ」、現在好評発売中

「ちむどんどん」をU-NEXTで視聴する

–{「ちむどんどん」第23週目のあらすじ}–

「ちむどんどん」第23週目のあらすじ

暢子(黒島結菜)は、自身の沖縄料理店「ちむどんどん」を立て直すための課題を見つけた。それは「沖縄料理に適した、おいしい豚肉を調達すること」。しかし、暢子の希望の豚肉は東京ではなかなか手に入らない。豚肉について矢作(井之脇 海)と相談していると、そこへやってきたのはなんと清恵(佐津川愛美)だった。賢秀(竜星 涼)が清恵を探していることをまったく知らない暢子は、清恵に店の料理の試食をお願いする…。

–{「ちむどんどん」作品情報}–

「ちむどんどん」作品情報

大好きな人と、おいしいものを食べると、誰でも笑顔になる―――

ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロインと、支えあう兄妹たち。
“朝ドラ”第106作は個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く
笑って泣ける朗らかな、50年の物語。

放送予定
2022年4月11日(月)~

<総合テレビ>
月曜~土曜: 午前8時~8時15分 午後0時45分~1時(再放送)
※土曜は一週間を振り返ります。

日曜: 午前11時~11時15分(再放送)翌・月曜: 午前4時45分~5時(再放送)
※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送です。

<BSプレミアム・BS4K>
月曜~金曜: 午前7時30分~7時45分
土曜: 午前9時45分~11時(再放送)※月曜~金曜分を一挙放送。

出演
黒島結菜
仲間由紀恵
大森南朋
竜星涼
川口春奈
上白石萌歌
宮沢氷魚
山田裕貴
前田公輝
山路和弘
片桐はいり
石丸謙二郎
渡辺大知
きゃんひとみ
あめくみちこ
川田広樹
戸次重幸
原田美枝子
高嶋政伸
井之脇海
飯豊まりえ
山中崇
中原丈雄
佐津川愛美
片岡鶴太郎
長野里美
藤木勇人

作:
羽原大介

語り:
ジョン・カビラ

音楽:
岡部啓一 (MONACA)
高田龍一 (MONACA)
帆足圭吾 (MONACA)

主題歌:
三浦大知「燦燦」

沖縄ことば指導:
藤木勇人

フードコーディネート:
吉岡秀治 吉岡知子

制作統括:
小林大児 藤並英樹

プロデューサー:
松田恭典

展開プロデューサー:
川口俊介

演出:
木村隆  松園武大 中野亮平 ほか