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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。
沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。
本記事では、その第92回をライター・木俣冬が紐解いていく。
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「ちむどんどん」第92回レビュー
暢子(黒島結菜)の独立話は進行していきます。三郎(片岡鶴太郎)に紹介された信用金庫の坂田学(安井順平)さんに事業計画をチェックしてもらったり物件を見せてもらいます。
なぜか坂田が「しまった!」とテンション高いなあと思ったら、入れ違いに「暢子!」と賢秀(竜星涼)テンション高くあまゆにやって来ます。
結婚祝いに「200万円引換券」という肩たたき券みたいなものを持参し、マルチ商法のビタミン剤を販売していると報告します。あーあ……。
たぶん、「部にして返す」や「200万円引換券」は伏線だと思うんですが(そう思わないと見ていられない)、何度、インチキ商売をやり続けるのか。和彦(宮沢氷魚)は新聞記者にもかかわらず、傍らでぼーっとしているだけなのが謎過ぎます。
内容はあーあ、なのですが、賢秀はドラマの初期からずっと変わらないテンションをキープし続けていて、そのおかげで、キャラが定着しました。これはとても立派なことです。批判の声もあるなか、ブレずにおばかキャラを演じ続ける。大変尊いことです。おそらく、劇団☆新感線での経験が役立っていると思います。
それに比べると、暢子は今週、急に元気がなくなって、暢子らしくありません。独立することが重く背中にのしかかっているのです。励ますのは歌子(上白石萌歌)。ヤング大会のときから、お店を持つことは運命づけられていたのだと言います。披露宴での突然の沖縄料理店をやる宣言はまさにヤング大会での東京に行く宣言と同じでした。
杉並に物件を見に行くと、なかなかいい感じの物件で、目を輝かせる暢子。でも家賃が予算オーバー。失敗したら借金だけが膨らむと、賢秀と違って堅実です。
このとき、物件の向かいにキッチン○○軒という洋食店がありました。ちょっと「ひよっこ」のすずふり亭を思い出すような店構えで。以前、「ひよっこ」の岡田惠和さんにインタビューしたとき、みね子が結婚後、荻窪あたりでレストランを開業するまで描く構想もあったという話をされていたので、もしかしてみね子のお店だったら面白いなあと思ったりしました。この間、ドラマ「拾われた男」にも、「ひよっこ」の撮影シーンが再現されていたので、リメンバー「ひよっこ」。竜星涼さんや矢作役の井之脇海さんも出ていて、ラーメン屋台で交流するエピソードがすごく良かったのですよね。
賢秀のマルチ商法、暢子の独立問題と、お金の絡む、生臭い感じが漂うなか、やんばるでは、優子(仲間由紀恵)が孫の晴海(佐藤風和)の野菜嫌いを治そうと、畑に誘います。
「野菜の声が聞こえる」
野菜との語らいを通して、野菜に親しんでいく、優子の素朴でやさしい教えが、自然の風景と相まって、一服の清涼剤となりました。島らっきょう、あのきりっとした辛味がいいんですよね。食べたい。
(文:木俣冬)
–{「ちむどんどん」第19週目のあらすじ}–
「ちむどんどん」第19週目のあらすじ
暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)は、もともといたあまゆの部屋で新婚生活を始めていた。先日の披露宴で、暢子は「沖縄料理の店を開く」と宣言し、みんなを驚かせたが、房子(原田美枝子)も重子(鈴木保奈美)もどうやら応援してくれる様子。暢子が独立に向けて動き始めたころ、賢秀(竜星 涼)にも何やら動きが…。一方、沖縄では、給食主任を任された良子(川口春奈)が、子どもたちの野菜嫌いをなくそうと奮闘していて…。
–{「ちむどんどん」作品情報}–
「ちむどんどん」作品情報
大好きな人と、おいしいものを食べると、誰でも笑顔になる―――
ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロインと、支えあう兄妹たち。
“朝ドラ”第106作は個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く
笑って泣ける朗らかな、50年の物語。
放送予定
2022年4月11日(月)~
<総合テレビ>
月曜~土曜: 午前8時~8時15分 午後0時45分~1時(再放送)
※土曜は一週間を振り返ります。
日曜: 午前11時~11時15分(再放送)翌・月曜: 午前4時45分~5時(再放送)
※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送です。
<BSプレミアム・BS4K>
月曜~金曜: 午前7時30分~7時45分
土曜: 午前9時45分~11時(再放送)※月曜~金曜分を一挙放送。
出演
黒島結菜
仲間由紀恵
大森南朋
竜星涼
川口春奈
上白石萌歌
宮沢氷魚
山田裕貴
前田公輝
山路和弘
片桐はいり
石丸謙二郎
渡辺大知
きゃんひとみ
あめくみちこ
川田広樹
戸次重幸
原田美枝子
高嶋政伸
井之脇海
飯豊まりえ
山中崇
中原丈雄
佐津川愛美
片岡鶴太郎
長野里美
藤木勇人
作:
羽原大介
語り:
ジョン・カビラ
音楽:
岡部啓一 (MONACA)
高田龍一 (MONACA)
帆足圭吾 (MONACA)
主題歌:
三浦大知「燦燦」
沖縄ことば指導:
藤木勇人
フードコーディネート:
吉岡秀治 吉岡知子
制作統括:
小林大児 藤並英樹
プロデューサー:
松田恭典
展開プロデューサー:
川口俊介
演出:
木村隆 松園武大 中野亮平 ほか