毎週日曜午前9:30から放送中のスーパー戦隊「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(テレビ朝日系)は、主人公のドンモモタロウと4人のお供たちが“欲望”をもった人間を消去しようとする謎の組織“脳人(ノート)”と戦う物語。
その劇場版作品『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』が7月22日(金)より全国公開となる。
作中で登場した因縁のある少女漫画『新・初恋ヒーロー』の映画化にドンブラザーズたちがキャスティングされて…という、コメディ作品となっている。
そこで、ドンモモタロウ/桃井タロウ役の樋口幸平、サルブラザー/猿原真一役の別府由来、オニシスター/鬼頭はるか役の志田こはく、イヌブラザー/犬塚翼役の柊太朗、キジブラザー/雉野つよし役の鈴木浩文らに、座談会やスケッチブックを使った企画でドンブラザーズの近況や劇場版の見どころについて語ってもらった。
——撮影では5人が揃うことが少ないそうですが、みなさんすごく仲がいいですよね。
柊太朗 僕が現場にいないことが多いんですよ。久しぶりの現場のときは、みんなの話が進んでて「そんな話してたっけ?」ってなる。
樋口 でも、気づいたら仲良くなってた感じだよね。それこそ、今日のように5人で取材を受けた記者会見のときも、撮影はその前から始まっていたので、すでに仲がいいと思っていたんです。でも、今日5人で集まって改めて振り返ると、前よりさらに仲良くなってる感じがします。
鈴木 僕はやっぱり、みんなで集まってOPダンス練習をしたのが大きかった気がしますね。
樋口 ダンス練習、面白かったな。俺とヒロさんがなかなかできなくて。
柊太朗 すごく時間をかけましたもんね。
鈴木 それがつよしらしくて、役としては成立してるけど(笑)。
柊太朗 そこで仲良くなった分、次に会うまでがもどかしかった。
樋口 それはあったかも!新しく始まるワクワク感もあったしね。
志田 私は、女の子ひとりだからって気を遣わせちゃってないかなと思って、自分から話しかけるようにしてるんですけど…。
——大人ですね…!みんなに気を遣わせないように、と。
志田 樋口さんはノリノリなキャラなので話かけやすかったです。みなさんがいつもたくさん話しかけてくださるので、楽しくやっています。
——ここまで年齢差があるスーパー戦隊も珍しいですけど、それが逆によかったのかもしれないですね。最年長の鈴木さんとしてはいかがですか?
鈴木 僕が33歳でこはくちゃんが18歳なので、年齢幅も史上初とはいわれるんですが、僕はあんまり年齢とかを気にして欲しくなかったんです。僕に対して気づいたことがあれば言って欲しいと思ったし、お芝居に関しても僕にない素敵なものがあるはずなので、年上だからと変に何か言ってそれを無くすのも嫌ですし。だから、なるべく同じ目線で一緒に頑張っていきたいなって思っています。
——最初に顔合わせをしたときを振り返ると、どんな印象でしたか?
樋口 “脳人”のみんなも含めて、このメンバーで頑張っていけそうだと思いました。レッドをやらせてもらうということで挨拶をさせていただいたんですけど、すぐにみんなと打ち解けた気がして。俺が困ったときに、この人たちにだったら言える、何かあっても助けてくれそう、って思ったんですよね。このメンバーで本当によかったってすごく思いました。
別府 今の現場の雰囲気だったり仲の良さだったりっていうのは、座長の幸平の考え方や振る舞いがあるからだと思います。今日もさすがだなと思っていました。
鈴木 顔合わせのときに「自分がよければいい」って考え方の人がいないと感じたし、今でもそう思い続けているので、やっぱりいいメンバーなんだなって思います。
——お互いを支えていけそうなメンバーが揃ったんじゃないかと。
鈴木 僕はそう感じてます。
——では、仲もかなり深まっているということで、「この人が頼りになる」と感じる人をスケッチブックに書いて教えていただきたいです。
別府 (樋口の“サルブラザー”という回答を見て)それ、俺?(笑)
樋口 そう(笑)。
——鈴木さんと別府さんは、志田さんということですが。
鈴木 僕はもう、物語全般においてですね。タロウはもう絶対的主人公なんですけど、物語を動かす力を担っているはるかを志田こはくちゃんがめちゃくちゃ魅力的に演じているな、とずっと思っていて。この先、ものすごい俳優になると思うので、今のうちに優しくしておこうと思ってます(笑)。本当に、物語を引っ張ってくれてるなと思います。
志田 私も鈴木さんです。
——相思相愛ですね!
樋口 いいなぁ〜!
志田 年が離れているのもありますし、お芝居でも何度か質問をさせていただいて。本当に優しくしてくださるので、頼りにしています!
鈴木 ありがとうございます!今後ともよろしくお願いします。
別府 ヒロさん(鈴木)とまったく同じことを僕も感じているんですが、はるかと真一は一緒にいることが多いので、こはくちゃんと演技をする機会が多々あります。一緒のシーンを重ねていくたびに、成長著しいといいますか、こんなに出来てるんだと、もう兄目線みたいな状況なんで(笑)。今では「私、こうやりたいです」と提案してくれることもあるので、その度に僕も負けていられないなと気を引き締められる思いです。なので頼りになる人に選びました。
志田 うれしいです…!
–{樋口と柊太朗が別府を選んだ理由とは?}–
——樋口さんと柊太朗さんは別府さんですね。
樋口 由来は一緒にいる時間がすごく長くて。本当にずっと一緒にいるからか、ふと、人生でめちゃくちゃ困ったとき、由来に相談する気がしたんですよ。お金が1円もないとか、誰かに裏切られたとか、なんでもいいんですけど、人生がどん底になったときに最初に由来のところに行きそう。
別府 もし相談を受けたら、僕なりに…。頼りにしてくれるんだったら、頑張って力になりたいと思いますけど…僕にできることなら…(笑)。
柊太朗 僕はあえて別府様と書かせてもらったんですが、楽屋とかに男子4人でいると幸平くんとヒロさんが関西人ノリのネタみたいなのをずっとやってるんですよ。二人は出身が関西なので。そういう時に頼りになるのが別府様なんです。
鈴木 (爆笑)。
——悪ノリを止めてくれる的なことですか?
柊太朗 そうですね。関西ノリの空気を一旦遮断してくれるのは別府様です。
鈴木 遮断してるか?
樋口 できてるかなぁ?
柊太朗 ……あんまりもう、このことは言わないようにします。二人がもっとうるさくなりそうなので(苦笑)。
——追加戦士の桃谷ジロウが14話で登場しましたが、ジロウ役の石川雷蔵さんが現場に加わったことでの変化はありますか?
樋口 人ってどうしても慣れてくるとダレたりもしちゃうと思うんですけど、新しいメンバーがきたことで現場が引き締まり、いい風を吹かせてくれたと思います。ドンブラザーズが6人になったこともですし、途切れることなく新しいことをやらせてもらえるいい現場だなって思っています。
——今後の展開についてはどう考えていますか?
志田 視聴者の皆さんと一緒で、私たちもわからないので、これからも楽しみに観てくれたらいいなって思います。
——台本を見て初めて知る展開に驚くっていうのは、スーパー戦隊あるあるですね。
柊太朗 これからどんなことが起こるのか、楽しみです。
別府 「雉野さんはこのシーンをどうやって演じるのかな?とか、台本を読むだけで笑っちゃうんですよ。セリフだけでも笑えるくらい台本から想像ができるから、より僕らの力が試されちゃってるのかなと思います。
樋口 あと、そんなに大事じゃなさそうなところに重要なことが転がってたりするんですよ。
別府 そうだね。
樋口 伏線を回収することがぽろっと出てきたりするので、しっかり読まないと、って思ってます。
——本編は考察を楽しみながら観ている視聴者も多いですが、劇場版はとことん楽しく見られるお話ですね。劇場版の撮影を振り返って印象的だったことはありますか?
柊太朗 僕は劇場版で初めて爆破シーンを体験したんです。ちょっと軽く考えていたところもあったんですけど、想像を超える爆音で普通に「うわっ!」ってなっちゃいました(笑)。本当にびっくりしてたんだって思いながら見てもらえたら(笑)。
樋口 体育館を全速力で走るシーンがあったんですが、そのときに学生時代を思い出しました。
鈴木 僕はルームランナーで走るシーンの撮影で、何回も走って右脚を痛めました(笑)。一番念入りに準備運動をしたのに…。作品の話をすると、「そういうことを言っても大丈夫なの?」っていう、かなりメタ的な要素もあるお話なので、そこも楽しんでもらえると思います。
志田 私はラストシーンの撮影がすごくうれしくて。テレビシリーズでは絶対にできないことが起こってます!
鈴木 あれは本当にお祭り感があった。
別府 お祭りといえば、変身後の演出でト書きにすごいことが書いてあったよね。
4人 確かに!
別府 映画ならではの迫力がある演出になっているはずなので、みなさんに期待して欲しいし、個人的にもそのシーンがどうなっているのかなっていうのが楽しみ。
樋口 こんなに面白いんだから、もっとやりたいね!と思ったし、上映時間が足りないなって思うくらい充実した現場でした。ぜひ劇場に足を運んで、楽しんでいただきたいです!
(撮影:八木英里奈、取材・文:大谷和美)
–{『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』作品情報}–
■映画『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』
7月22日(金)より全国公開
出演
樋口幸平 別府由来 志田こはく 柊太朗 鈴木浩文 石川雷蔵
富永勇也 宮崎あみさ タカハシシンノスケ / 駒木根葵汰
姜 暢雄 岸田里佳
島崎和歌子
原作
八手三郎
脚本
井上敏樹
監督
田崎竜太
音楽
山下康介
アクション監督
福沢博文
製作
劇場版「リバイス・ドンブラザーズ」製作委員会