<オールドルーキー>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

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綾野剛主演のTBS日曜劇場「オールドルーキー」が2022年6月26日放送スタート。

本作は、現役引退したサッカー選手が「スポーツマネジメント」の舞台でセカンドキャリアへ踏み出していく姿を描くヒューマンドラマ。主人公・新町亮太郎(しんまち・りょうたろう)を演じるのは、日曜劇場初主演となる綾野剛。共演は芳根京子、中川大志、岡崎紗絵、増田貴久、榮倉奈々、反町隆史ら。

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・第10話ストーリー&レビュー

・「オールドルーキー」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー

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元サッカー日本代表の新町亮太郎(綾野剛)は37歳で選手としてのピークは過ぎたものの、J3に所属するチーム「ジェンマ八王子」で活躍していた。しかし、ある日「ジェンマ八王子」の解散が突然告げられる。そして、移籍先が見つからなかった新町は、現役引退を余儀なくされてしまう。
住宅ローンも残っているし、10歳と5歳の娘の教育費がかかるのはこれから。新しい仕事に就こうとするも、サッカー関係の仕事は軒並み断られてしまい、ハローワーク通いを始める。そして一般的な職に就くものの、サッカー以外になにもやってこなかった新町は仕事の厳しさに直面する。
仕事がうまくいかず悩む新町だったが、それは家庭にも影響を及ぼす。パパが自慢だった娘たちには引退したことを隠していたのだが、娘たちが異変に気付き親子仲に亀裂が生じてしまう。ただ、妻の果奈子(榮倉奈々)は新町が新しい仕事に挑むことを応援してくれていた。
そんな新町に、「ビクトリー」の社長・高柳雅史(反町隆史)があるきっかけで、「うちで働いてみないか?」と声をかける。「ビクトリー」は新町が「ジェンマ八王子」解散のあと、移籍の相談をしたスポーツマネージメント会社だ。喜んで働き始めた新町に、高柳は若くて優秀な深沢塔子(芳根京子)と組むよう指示を出す。
「ビクトリー」での新町の初めての任務は、ドイツで活躍するサッカー選手、矢崎十志也の日本滞在中のサポート。しかし、矢崎と新町にはとある因縁があり、しかも矢崎は次々と無理難題を吹っかけてくる。家族のために、引くに引けない新町は塔子と協力して、この難題を乗り越えることができるのか!?
表舞台の選手から選手を支える裏方へ――。
セカンドキャリアで懸命に生きる新町の第二の人生がスタートする!

>>>「オールドルーキー」1話の予告をYouTubeで見る

第1話のレビュー

2022年の春ドラマの最終回をまだ迎えていないドラマがある中、綾野剛が主演を務める日曜劇場「オールドルーキー」が初回、25分拡大版で放送スタート。
豪華なキャスト陣に25分拡大版と、局の期待値も高そうだ。

ドラマの内容を公式HPより簡単に説明すると……

かつてはサッカー元日本代表として活躍をした新町亮太郎(綾野剛)が、挫折の末にセカンドキャリを模索し、家族と共に奮闘するヒューマンドラマだ。

妻の果奈子役は日曜劇場の常連ともいえる、榮倉奈々。
夫の賀来賢人は2週間前に最終回を迎えた「マイファミリー」に出演していたため、2022年の「日曜劇場」は賀来・榮倉夫妻の年と言っても過言ではない。

そして、新町の上司役には反町隆史、先輩社員に芳根京子、同僚社員に高橋克実、増田貴久、中川大志と豪華だ。

新町の長女役を演じるのは、稲垣来泉。
彼女の顔を見た瞬間、「あ!ちむどんどん」と思わず声が出てしまった。
そう、彼女は現在放送中のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の主役の子ども時代を演じているので、筆者と同じく「あ!」と声が出た視聴者は少なくないだろう。

さて、第1回目の放送の内容について筆者の感想を話していこう。

実は最初の10分くらいで「これは離脱してしまいそう」と、リモコンを探し、握った。
なぜなら、とにかく綾野剛が演じる新町の楽観的で世間知らずでイタイ感じが観ていられなかったから。
いや、それを通り越して「気の毒」な感じなのだ。
妻の果奈子が開始早々、不憫でたまらない。

サッカーしか知らない37歳男性からサッカー取ったら何が残るねん!とまでは言わないが、新町の暑苦しい感じを見続ける自信がなかった。

そう、「なかった」はずが——。

ストーリーがテンポ良くスルスルと進んでいくので、握っていたリモコンはとりあえず置き、横浜流星が登場したあたりからは背もたれに付けていた体は、いつの間にか前のめりに。
拡大25分を忘れるほど、最後まで集中していた。

現実を受け入れてからの綾野剛の演技が、そうさせたのかもしれない。

自身満々でお気楽男だった新町が、藁にもすがる思いでビクトリーの社長、高柳(反町隆史)に土下座をするシーンは圧巻。
泣きつき、すがり、わめくの悲壮感オンパレードの姿が開始10分でチャンネルを変えさせようとした人物と同じとは思えない。
ポンコツかと思いきや、何事にも一生懸命で繊細さも持ち合わせている新町という人物のギャップに引き込まれた。

ギャップと言えば、登場早々、優しい社長だと思っていた反町が実は利益のことしか考えていないクセ強めキャラ?
反対に芳根は冷たい性格かと思いきや、実は優しい先輩社員?
NEWSの増田はというと、これまで彼が演じてきた役とは180度違う闘志むき出しな会社員役と、他の出演者の「ギャップ」にも今後、注目だ。

そして、ドイツで活躍するサッカー選手・矢崎十志也を演じた横浜流星のサプライズ登場は、放送後もしばらくSNSを中心に話題だった。
横浜が演じた矢崎は、高飛車でわがままで何ごとにもマウントを取り、とことん嫌な奴。
しかし、「ブラック流星」も…うん、悪くなかった。

第2話以降もサッカーのネタが続くのかと思ったら、どうやら毎話違うスポーツ選手を支えていく展開のようで今後、横浜流星に並ぶサプライズゲストに注目が集まりそうだ。

これまで放送されていた「マイファミリー」は緊張感の連続だったが、今回の作品は王道の「日曜劇場」を楽しめそう。

出演者の個性が上手く噛み合い、テンポの良いストーリーが期待できそうなドラマ「オールドルーキー」。

最終回まで楽しみながらレビューをアップしていきたい。

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第2話ストーリー&レビュー}–

第2話ストーリー&レビュー

第2話のストーリー

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亮太郎(綾野剛)は高柳社長(反町隆史)から、塔子(芳根京子)と組んで9歳のスケートボード選手・牧村ひかりの獲得を任される。ひかりは、全国大会で優勝したものの、まだ無名な小学生。今のうちにマネージメント契約を結んで、青田買いすれば、大きな利益を生む可能性が高い。
早速、ひかりの父親でコーチの悠一(桂宮治)を練習場に訪ねるが、悠一は取り付く島もない。
その上、世界最大手のスポーツマネージメント会社も獲得に動き出す。
窮地に追い込まれた亮太郎たちは、どうするべきか悩んでいた。そんな中、泉実(稲垣来泉)は相変わらずサッカーを辞めた亮太郎を受け入れることができない。亮太郎もいまだにサッカーへの未練がまだ残っている自分に気付き、やるせない気持ちになる。
同じ頃、梅屋敷(増田貴久)は選手のスランプに悩んでいた。担当しているプロゴルファーの高槻(竹財輝之助)が、極度のスランプに陥り、成績が下降していたのだ。しかし高柳からはなんとか回復させるようにプレッシャーをかけられて、打つ手がなく、困り果てていた。

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第2話のレビュー

6月26日にスタートしたドラマ「オールドルーキー」の初回世帯平均視聴率は、11.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。
主演の綾野剛の熱演、芳根京子や反町隆史など豪華な出演者たちに注目が集まり、早くも話題となっている。

また、脚本は2022春ドラマ「未来への10カウント」(木村拓哉主演・テレビ朝日)やNHK連続テレビ小説「まんぷく」を手掛けた、福田靖。

サッカーに未練を残しつつも、スポーツマネージメント会社「ビクトリー」に就職した新町亮太郎(綾野剛)が家族と仲間に支えられ、これからどんな風に成長していくのか楽しみだ。

第2話は、9歳のスケートボード選手、牧村ひかり(佐竹晃)の獲得を高柳(反町隆史)から任された新町と塔子(芳根京子)。
また、同僚の梅屋敷聡太(増田貴久)が担当しているプロゴルファーの高槻(竹財輝之助)のスランプ問題をどう解決するかという内容だった。

運よく高柳が社長を務める「ビクトリー」で働けることになった新町だが、まだまだ仕事には慣れず、先輩、塔子の足をひっぱってばかり。
しかし、元スポーツ選手という感覚が今後、塔子のことを助けていくのかもしれない。

ひかりの契約を他社との共同契約という着地点でおさめた新町と塔子だが、後半に塔子が
「社長は怖い人なの!」
と顔をしかめ、明らかに高柳を怖がっているシーンが気になる。

これはドラマ後半に波乱の予感……?

初回の放送を見る限り、サッカー一色でストーリーが展開するのかと思っていたが、毎回違うスポーツ選手に焦点を当てていく構成のようだ。これは、スポーツ好きな視聴者にとっては楽しめそう。

第3話の予告によると、マラソン選手役にSixTONESの田中樹が登場。

初回の横浜流星に続き、豪華ゲストだ。

放送後、大きな話題となること間違いなし!
今から楽しみだ。

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第3話ストーリー&レビュー}–

第3話ストーリー&レビュー

第3話のストーリー

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塔子(芳根京子)が入社当時からマネージメントを担当している秀島修平(田中樹)は、マラソン界の絶対的エース。
市原国際マラソンでも「日本記録更新での優勝」を宣言するビッグマウスなアスリート。
しかし、満を持して臨んだレースでまさかの惨敗。メディアや世間から袋叩きにあう。
秀島はレースで敗北したのを塔子のせいにして、担当を新町(綾野剛)に変えるように高柳(反町隆史)にオーダーする。
高柳は、新町に無事サポートできたら正社員にすることを約束するが…。
ただ、新町は、娘の明紗(泉谷星奈)から「いつサッカー選手に戻るの」と聞かれて、改めてサッカーへの未練を実感していた。

一方、塔子は担当を変えられたことにショックを受けていた。塔子にとって一番思い入れある選手だったので、なかなか受け入れられない。
そんな中、新体制で始めた練習である事件が起こる。
そして、その日を境に秀島は音信不通に。前途多難な日本のエース復活プロジェクトを新町は成功させることはできるのか…。

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第3話のレビュー

綾野剛が主演を務める日曜劇場「オールドルーキー」(TBS系)の第3話に、SixTONESの田中樹が登場。ストイックなマラソン選手、秀島修平を演じ話題となっている。

プロサッカー選手として現役復帰に未練がある新町亮太郎(綾野剛)だが、家族のためにスポーツマネージメント会社「ビクトリー」で切磋琢磨していた。
今回、新町がサポートするのは、先輩の塔子(芳根京子)が担当している日本を代表するマラソン選手の秀島だ。
秀島は成績を出してはいるものの、どちらかというとビッグマウスとしても有名。
扱いにくい選手ではあったが、ストイックな練習から誰もが近々のレースで優勝を果たせると期待していた。
しかし、秀島はレースで失速。
負けた要因は塔子にあるとし、新町を自分のメインの担当にして欲しいと社長の高柳(反町隆史)に懇願した。
そこで高柳は、無事に秀島のサポートができたら正社員にすると新町に提案。
マンションのローンに子どもの教育費とお金に苦労していた新町にとっては、正社員は喉から手が出るほど欲しいが、新町の表情は曇っていた——。

第3話の見どころはなんといっても、田中樹の演技力に尽きると感じた。
もともとやせ型ではあったが、どこからどうみても長距離の選手にしか見えない。
また、これほどまでに田中が憑依型の演技で魅せてくれるとは、初めて田中の演技を目にした筆者は驚いてしまった。
今回の田中の走りは青山学院大学陸上競技部がバックアップしたとのこと。
レース時の実況はマラソン解説者の増田明美と、途中からドラマと忘れてドキュメンタリーを見ているかのようだった。

惨敗したレース後、前向きに練習していた秀島だったが、周りからのヤジで心を壊し、音信不通に。
塔子の助言で秀島の居場所を突き止めた新町。
新町が秀島と対峙するシーンは胸アツな展開となった。

次週の予告を見ると新町、加入テストを受ける?
サッカーに未練があるのは仕方ないけれど、自分の新しい居場所で花を咲かせることも大事だよ、と言いたい。

妻の果奈子(榮倉奈々)が助言するかと思っていたらラストシーンで
「亮ちゃん、無理しなくていいんだよ。もし、現役復帰したいなら私は反対しない」とな。
さすが、元女子アナ!
インスタのフォロワー数も2万人を超えたとかで、なんなら私が亮ちゃんを食わせてやる!くらいの発言も。

次週の加入テストで新町があっさり合格したらこのドラマは続かないので結果は……。
とはいえ、次週を見てみないことにははじまらない。
ということで、第4話も必見なのだ!

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第4話ストーリー&レビュー}–

第4話ストーリー&レビュー

第4話のストーリー

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新町(綾野剛)は、未だに現役への未練が捨てられず毎日ランニングをしていた。その未練は日に日に募っていた。
そんな新町の姿を見ていた妻の果奈子(榮倉奈々)は、ある行動に出る。
そんな中、「ビクトリー」では梅屋敷(増田貴久)が横浜DeNAベイスターズ2軍選手の北芝謙二郎(板垣瑞生)に、マネージメント契約が間もなく終了することを告げていた。
北芝はベイスターズに入団して6年目を迎えたが、ずっと2軍のまま。まだ24歳だが、待っていたのは今季限りでの戦力外通告だった。
あっさりと北芝を見限ろうとする梅屋敷にいたたまれなくなった新町は、北芝の最後のマネージメントを名乗り出る。
そして、彼と接するうちに、新町はある決意を固める。それは、自身の現役復帰。
家族の理解も得て、新町は動き出す。
そんな中、Jリーグの1チームだけ加入テストを受けさせてくれるという話が持ち上がり、新町はラストチャンスに挑むべく向かう。果たして・・・?

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第4話のレビュー

現役への想いが断ち切れず、サッカー選手へ返り咲きたい新町(綾野剛)。
そんな夫の姿を心配そうに見つめる妻の果奈子(榮倉奈々)は、家庭を守るために元女子アナの肩書を使って表舞台へ立とうとしていた。
夫を支えるために朝から手の込んだお弁当を作り、それをSNSにアップ。
確実にフォロワー数を増やし、雑誌に人気インスタグラマーとして掲載されていた。

自分の夢のために現役復帰へ未練タラタラの夫。

家庭のために仕方なく弁当を作り、表舞台に立つ妻。

なんだかこの夫婦、見ていて心苦しいものがある。

ある日、ビクトリーで新町の妻が元人気女子アナ、糸山果奈子であることがわかると社内はお祭り騒ぎ。

新町の先輩の塔子(芳根京子)や同僚の城(中川大志)、社長の高柳(反町隆史)までが果奈子に会わせてくれと直談判。
ここまでスマートで少し裏のありそうな高柳のはしゃぎっぷりに視聴者も驚いただろう。

果奈子に会いたい高柳と、加入テストを受けたい新町。

この2つの願いがまさか天秤にかけられるとは……。

結局、加入テストは不合格—。

娘の泉実(稲垣来泉)の突き刺さるような視線におどおどする新町パパ。
なぜそこで泉実に選手生命を維持することには限界があることや、家庭での問題をきちんと話さないのだろうか。
(あの子ならきっとわかってくれるはず)

果奈子の計らいで新町の引退試合をすることになったのだが、そのメンバーを見て驚いた。
なんと新町側のメンバーは、ビクトリーの社員!
社長秘書のかほりさん(岡崎紗絵)までユニフォームを着ているではないか。

ラストシーンは新町の涙にうるっと。
稲垣来泉の演技にうる、うるっときてしまった。

新町にとっては家族が最大のサポーターだったことがよくわかった第4話。

次週以降は、充実したセカンドキャリアに向けてそして家族のために新町よ、仕事一筋で頑張るのだ!

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第5話ストーリー&レビュー}–

第5話ストーリー&レビュー

第5話のストーリー

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城(中川大志)は無名のフェンシング選手・三咲麻有(當真あみ)にスター性を感じ、「ビクトリー」にスカウトする。
城にとって初めてのスカウト。さらに、新町(綾野剛)とも初タッグを組むことになり、気合いが入っていた。
しかし、三咲は極度の人見知り。たくさんの人にフェンシングを知ってもらいたい気持ちはあるが、そのためにテレビに出演したり、グラビアの撮影をするのは嫌だと言い、新町たちは思うようにマネージメントができずにいた。
そんな中、ある化粧品会社から、三咲を新商品のイメージキャラクターに起用したいと申し出がある。
願ってもないチャンスだ。高柳社長(反町隆史)も新町や城とともに打ち合わせに参加するが、CMの絵コンテを見た三咲は撮影を頑なに拒否し・・・。
同じ頃、新町はサッカー日本代表候補で人気Jリーガーの伊垣尚人(神尾楓珠)からとある連絡を受けていた。

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第5話のレビュー

毎回終わるごとに、平穏な気持ちになる日曜劇場「オールドルーキー」。

主題歌を歌うKing Gnuのさわやかな新曲「雨燦々」の効果も絶大だが、ここまで悪者が登場しない展開が筆者をそう思わせるのかもしれない。

初回こそ、主人公の新町(綾野剛)のビッグマウスにイラっとしたが、今では仕事相手の現役選手から慕われ、ビクトリーの社員からも注目されはじめている。

社長の高柳(反町隆史)は曲者では? とにらんではいるが、新町の妻の果奈子(榮倉奈々)にドン引くほどデレデレ。社員の妻とのツーショットをPCの壁紙にする様子を見ると、憎めない人のようだ。

唯一、同僚の梅屋敷(増田貴久)は少々攻撃的だが、なんだかんだ言って仲間の輪に入ってワイワイやっているところはかわいい。

そう、このドラマは憎たらしい人が誰もいないため、穏やかな気持ちのまま月曜の朝を迎えることができるのだ。

第5話もストーリーとしてはありがちな展開であったが、無名のフェンシング選手を支える新町と城(中川大志)の奮闘にほっこりした。
この無名のフェンシング選手、三咲麻有を演じた當真あみにも大きな注目が集まっている。

「カルピスウォーター」(アサヒ飲料)のCMにも出演している、沖縄県出身の15歳。

広瀬すずや新垣結衣の10代のころとも重なる聡明な雰囲気を持っている。

ドラマの中でも三咲麻有にスター性を感じた城がスカウトしたという内容だったが、當真自身のスター性も半端なさそう。

第5話には神尾楓珠も人気Jリーガー、伊垣尚人役で登場した。
担当してもらっていたエージェントに騙されたという伊垣。切羽詰まった表情で新町に助けを求めていた。
こちらの話はあっさり終わってしまったからこそ、6話以降の「神尾再登場」が期待できそう。

これまでスポーツマネージメントに焦点を当てたドラマがなかっただけに、ビクトリーの社員たちが奮闘する姿は斬新だ。そして登場人物全員を単純に応援したくなる。

自分のことしか考えていなかった新町も、回を追うごとに相手の考えに寄り添い、成長していく。
個人的には妻の果奈子のインスタがバズったからお弁当の本を出すという単純なくだりに、いささかため息がでる。
しかも、出版されてもいない段階で新町もペラペラと周りに自慢しちゃって……。
こういうところはまだまだお子様だ。

果奈子の妹役、留美を務める生田絵梨花の城への積極的なアプローチもファンを驚かせている。
こちらも次週以降、注目を集めそう。

早くもドラマは来週から第6話、後半戦に突入する。

新町の成長とともに、新たなスポーツ選手が切磋琢磨する姿を家族みんなで応援したい。

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第6話ストーリー&レビュー}–

第6話ストーリー&レビュー

第6話のストーリー

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正社員になった新町(綾野剛)が初めて担当するのは、バスケットボール選手の新垣和人(浅利陽介)。ベテランの新垣は、家族のために、所属するBリーグの千葉ジェッツから琉球ゴールデンキングスへの移籍を希望。新垣の実力から移籍はほぼ確実だったはずが、新垣が練習中にまさかの大ケガ。キングスとの交渉は暗礁に乗り上げ、契約切れとなるジェッツに戻ることもできなくなった。
一転して、引退の危機に追い込まれた新垣。社長の高柳(反町隆史)もマネージメント解消を考え始める。
しかし、新町だけは、どうしても諦められない。かつて自身も現役時代に大ケガを経験していたからだ。新町は高柳に「自分が新垣の戻る場所をみつける」と言い切る。
そんな矢先、新町は新垣から衝撃的な報告を受ける…。

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第6話のレビュー

スポーツマネジメントに焦点を当てた新しいドラマ、日曜劇場「オールドルーキー」の6話が放送された。

前回の放送でビクトリーの正社員になれた新町(綾野剛)。
これまでは塔子(芳根京子)や城(中川大志)のサブとして走り回っていたが、新町が一人で担当するのはバスケットボール選手の新垣(浅利陽介)だった。
しかし、新垣が練習中に大けがを負ってしまい、あっという間に引退の危機に。
チームからもビクトリーの社長、高柳(反町隆史)からも見放されそうになった新垣が弱音を吐いていると「今のあなたには僕がいます」と、励ます新町。

新垣と、妊娠中の奥さんのためにも活躍できる場を必死に探す姿には心が打たれた。
新町の熱意にほだされた多くの人のおかげもあって、新垣が新たに活躍できる場が見つかった。
そして、新町もまたビクトリーの社員として大きく成長していた。

現役時代、新町自身もケガで泣いた経験があったから新垣に寄り添い、最後まで諦めることがなかった。

「このドラマのお陰で幸せな気分のまま月曜日を迎えられる」

「明日からまた頑張ろうと思えるドラマだわ」

新町の懸命な姿に多くの視聴者が元気をもらえた様子だった。

また、今回のゲストが浅利陽介だったため、反町隆史とドラマ「相棒」を彷彿とさせる絡みを期待した視聴者も多かっただろうが、残念ながら一緒に画面に写ることはなかった。
これは筆者も残念で仕方なかった。

しかし、今回の放送では実在のチームが出演したり、ラストシーンで神尾楓珠が再登場したりと、視聴者を楽しませてくれた。
今後もサプライズゲスト・演出が期待できそう。

新町の成長、家族の絆に癒されながらも梅屋敷(増田貴久)や留美(生田絵梨花)らの恋愛模様も気になる。
梅屋敷の小学生が好きな女子にいじわるをするようなアプローチがかわいい。
今後、塔子とどう展開していくだろうか。

先の読めないドラマももちろん面白いが、まだまだ続くコロナ禍や景気の悪い世の中を過ごす私たち日本人が「今」求めるのは、同ドラマのような安心して見られる作品なのかもしれない。

次回は、パラアスリートのマネージメントをすることになったビクトリー。
どのような物語が展開されるのか、楽しみだ。

※この記事は「作品名」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第7話ストーリー&レビュー}–

第7話ストーリー&レビュー

第7話のストーリー

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車いすテニス選手の吉木修二(福山翔大)が「ビクトリー」にやって来た。
パリパラリンピックの日本代表候補である吉木は、国際大会で勝つために世界を転戦したいので、スポンサーを探してほしいと言う。
勉強を兼ねて車いすテニスの試合を見に行った新町(綾野剛)、塔子(芳根京子)、梅屋敷(増田貴久)は、その迫力に圧倒される。さらに、競技用の車いすを無償提供している会社では、吉木との強い信頼関係を目の当たりにし、感動する。
パラアスリートと契約する意義を、いつになく熱く高柳(反町隆史)に訴える梅屋敷。その背景には梅屋敷の秘めた想いがあった。熱意が伝わり、吉木との契約が決まり、「ビクトリー」初めてのパラアスリートのマネージメントをすることに。
ところがその矢先、吉木が別の会社の車いすに乗り換えたいと言い出し・・・。

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第7話のレビュー

スポーツマネジメント会社ビクトリーの社員、新町(綾野剛)と梅屋敷(増田貴久)が今回サポートしたのは、車いすテニスの選手、吉木(福山翔大)。
パリパラリンピック日本代表候補の吉木が、新町らにスポンサー探しを依頼するところからはじまった。

第7話も福山を筆頭に、豪華なゲスト出演が視聴者を喜ばせてくれた。
車いすの会社のメカニック役に津田健次郎、吉木のスポンサー会社の社長役に声優の平田広明、さらには本人役で車いすテニスの第一人者、国枝慎吾も出演し視聴者は歓喜。

「え? 待って!国枝さん本人登場とかすごい!」
「国枝さんのような偉大な人がドラマに出演!尊い!観ていてよかった」

今回の物語は梅屋敷にとっても大きな意味のある回であった。
吉木との契約にいつも以上に熱心な梅屋敷。
その理由は、中学1年生から車いす生活になってしまった姪の桜(池端杏慈)の存在が大きかった。
もともとテニスをやっていた桜にもう一度、熱中する機会を与えたい梅屋敷は桜を吉木に会わせ、なんとか笑顔を取り戻そうとするが、桜の閉ざされた心はすぐには開かない。

しかし、最後には吉木の白熱した試合を観た桜の心が動き、叔父の梅屋敷に「競技用の車いすが欲しい」と笑顔でおねだり。その言葉に号泣する梅屋敷。
多くの増田ファンも同じように涙しただろう。

ビクトリーの社員として着実に実績を積んでいる新町だったが、一方で元女子アナの妻、果奈子(榮倉奈々)の快進撃は止まらない。
日ごろのお弁当作りをインスタにアップしたことで、書籍化まで話が進み、第7話ではテレビ出演をはたした。
大喜びする新町家だが、今後は「表舞台から裏方に回った夫」と「裏方から表舞台に転身した妻」の対峙がチラつく。
新町よ、「果奈子、すごいよ~」と呑気に言っている場合ではないのでは?

視聴率が2週ぶりに2桁台に戻った同ドラマ。

今後も実際のアスリートがキャスティングされたり、注目のスポーツにスポットが当たったりと、まだまだ観ている私たちを楽しませてくれそうだ。

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第8話ストーリー&レビュー}–

第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー

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塔子(芳根京子)が担当するバレーボール選手・古川舞(田辺桃子)に、イタリアの強豪・トリエステから誘いがかかった。
世界で活躍するまたとないチャンスだが、舞は移籍を断ると言う。
高柳(反町隆史)は何としても彼女を説得するように言うが、塔子は躊躇する。古川との付き合いから、彼女が断るのには何か大きな理由があるはずだと考えていたからだ。しかし、高柳はかほり(岡崎紗絵)を担当につけて、説得に乗り出す。
そして、塔子とかほりは新町(綾野剛)と共に練習場へ。舞はチームの練習後もアシスタントコーチの宮野紘也(大谷亮平)から個人練習を受けるほど熱心な選手で、3人は彼女のチームへの愛着を実感する。
そんな中、高柳がとった強硬手段により、塔子と舞の間にある変化が生まれる・・・。

一方、レシピ本が人気の果奈子(榮倉奈々)に地方での講演依頼が舞い込み、新町は慣れない家事に奮闘していた・・・。

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第8話のレビュー

日曜劇場「オールドルーキー」の第8話に、またしても大物ゲストが登場した。
今回、スポットが当たったスポーツは女子バレーボール。
イタリアの強豪チームから声がかかった古川舞役を演じたのは、2021年に放送された「リコカツ」(TBS)で筑前煮女と話題になった田辺桃子だ。
田辺は他にも「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」(日本テレビ)でも弱視の女性を演じ、注目されている。
その古川が所属するチームのコーチ役として俳優の大谷亮平も出演。
さらには元バレーボール男子日本代表の植田辰哉監督や、元バレーボール女子日本代表のメンバーも出演した。
違和感のない演技と、存在感で8話を盛り上げた。

イタリアの強豪チームからの移籍を迷う古川の支えになりたい塔子(芳根京子)だが、ここまでの信頼関係を崩したくない思いから、思いっきり背中を押すことができない。
そこで、選手経験がある新町からアドバイスを受け、古川が何に迷っているのかを丁寧に紐解いていった。
最後には笑顔で移籍を決めた古川。
塔子もその姿にほっとした様子だった。

今回はビクトリーで社長秘書、真崎かほりを演じている岡崎紗絵も活躍した。
これまでは社員らの良き相談相手のような立ち位置だったかほりだが、社長の高柳(反町隆史)のスパイのような動きも見せ、若干不信感は否めない。
本人も辛そうな表情を見せていたので、ドラマ終盤で高柳とかほりの関係にも大きな変化があるのかも?

また、8話から新町(綾野剛)が担当することになったのは、水泳選手の麻生健次郎。
麻生を演じるのは、Snow Manの渡辺翔太だ。
第3話のSixTONES・田中樹に続き、大物ゲストに視聴者も盛り上がっている。

その麻生がドーピング問題で選手生命が危うくなりそう?
新町は麻生を助けることができるのか……。
同ドラマもゴールラインが見えてきた。
アスリートのセカンドキャリアを歩んでいる新町が、自身もどこまで成長するか楽しみだ。

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第9話ストーリー&レビュー}–

第9話ストーリー&レビュー

第9話のストーリー

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新町(綾野剛)が担当する水泳選手・麻生健次郎(渡辺翔太)が、ドーピング違反で4年間の資格停止を言い渡された。
本人は潔白を主張しているが、処分を覆すのは現実的には難しい。しかも、麻生の年齢を考えると4年間の資格停止は引退を意味するもので、到底受け入れ難い。
そんな中、トップスイマーのドーピングスキャンダルは瞬く間に日本中に広がり、ビクトリーにも大きく影響してくる。
高柳(反町隆史)は、早々に麻生の契約解除を決断するが、新町はそれに反発。
そして、高柳に内緒で、麻生を助けるために行動を起こすーー。

高柳はそんな新町の行動に憤りを感じ・・・。

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第9話のレビュー

ビクトリーはじまって以来、所属選手がドーピング違反で資格停止を言い渡されてしまった。
新町(綾野剛)や塔子(芳根京子)ら社員も驚き、当の本人である水泳選手の麻生(渡辺翔太)は、身に覚えがないことに動揺を隠せない。
結局、麻生は4年の資格停止。
これは強制引退を意味していた。
「君は1人じゃない、僕がいるから」と少々無責任な形で麻生の肩を持つ新町。
何やら嫌な予感……。

ビクトリーの社長、高柳(反町隆史)は麻生と契約を切ると言う。
「ドーピングは犯罪のようなものだ。犯罪者をかばい続ければビクトリーのイメージは悪くなる」と、高柳も会社を守るのに必死。
秘書のかほり(岡崎紗絵)は高柳から新町の動きを逐一報告するよう言われ迷う。

肩を落とす麻生を必死で守ろうとする新町。
検査を受けた日から1か月前までの食事の中にもしかしたら禁止薬物が入っていたかもしれない、と考えた新町は、すべての食事を調べるために外食先まで出向き必死に調べている。

スパイのような動きをしなければいけないかほりは、葛飾(高橋克実)に相談。
高柳の昔を知っている葛飾は「新町君はまるで昔の社長のようだ」とつぶやく。
要するに似た物同志というわけだ。
だから高柳は新町を救いもするし、新町が暴走している姿を見るとヒヤヒヤするのだろう。

「たった一人のアスリートのために他のアスリートを潰すつもりか?」と高柳が言えば、
「たった一人のアスリートを守れなくてどうするんですかっ!!」という新町。
会社を守りたい高柳と目の前のアスリートを守りたい新町。
どちらの言い分も正しいが、ここは立場を考えれば高柳が正しいのではないだろうか。

さらに新町は就業時間中にも関わらず、塔子ら仲間を巻き込みながら麻生がこれまでに摂った食事の成分を調べる。
おいおい、他の仕事はどうなっているんだ?
もしかして経費はすべて会社持ちじゃないだろうね?

「麻生君、諦めちゃだめだ!」と言い続ける新町。
その前向きさも麻生を苦しめていないだろうか……。

結局、塔子がドーピング違反について詳しい弁護士の先生をみつけ、これまで飲んでいたサプリメントをアメリカの調査機関で検査することに。
世界スポーツ仲裁裁判所は新町らの主張を認め、4年の資格停止が4か月の資格停止に。
麻生は無罪に近い形になった。

しかし、高柳の怒りは収まらない。
ビクトリーの名前に傷が付いた上に
麻生が服用していたサプリメントを検査機関に出した費用…200万
世界スポーツ仲裁裁判所への申し立て金…300万
そのほかに弁護士や通訳費用は会社が負担しているという。
「これはハッピーエンドではない」という高柳の言葉を重く受け止めたかと思っていたが、なんと新町は独断で麻生の記者会見をおこなった。

新町よ、麻生に協力したければ就業時間外に、費用がかかるのであればクラウドファンディングなどで集める等ちょっと考えようよ!
周りの人もアドバイスしてあげて~って思いつつもそれも後の祭り……。

会見が終わったあとに高柳からの電話を受け取った新町。
開口一番、高柳が言った言葉は

「君はクビだ。ビクトリーを解雇する」

そりゃそうだ。

早くも次回、最終回。
新町のセカンドキャリアはいったいどうなるのか?
最後までしっかり見届けようと思う。

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–{第10話ストーリー&レビュー}–

第10話ストーリー&レビュー

第10話のストーリー

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新町(綾野剛)は解雇され「ビクトリー」を去った。そして、高柳(反町隆史)と今後スポーツマネージメントには関わらないことを約束する。

妻の果奈子(榮倉奈々)や娘たちにも理解してもらい再び新町の仕事探しが始まるが、塔子(芳根京子)たちはやりきれない思いでいた。
そんな中、「ビクトリー」所属のJリーガー・伊垣(神尾楓珠)の海外チームへの移籍交渉が暗礁に乗り上げる。さらに、塔子と城(中川大志)もあることがきっかけでビクトリーを自ら退職。

「ビクトリー」を退職し全く関係ない仕事をしていた新町だったが、伊垣はそんな新町をなお頼ってきた。伊垣の熱意に負け、新町はスポーツマネージメント最後の仕事として、伊垣の代理人をやらせてほしいと高柳に願い出る。
しかし、経験がない新町では前途多難。そんな時に衝撃的な事件が起こる――。

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第10話のレビュー

日曜劇場「オールドルーキー」が最終回を迎えた。
かつてサッカー元日本代表として活躍をした新町亮太郎(綾野剛)が、挫折の末にセカンドキャリを模索。
家族と共に奮闘するというヒューマンドラマだったが、最終話までその内容はブレることなく、番組最高の平均視聴率11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で幕を閉じた。

前回の第9話では新町の勝手な行動に首をかしげたくなったが、最終回では彼の誠実さが人の心を動かした。
また、子どものように号泣する綾野の姿に多くの視聴者が胸を打たれただろう。

最終回にふさわしく、豪華なキャストが出演。
なかでも、第1話に登場したサッカー選手、矢崎を演じた横浜流星の登場には驚いた。

同ドラマは毎回、スペシャルゲストが登場し放送を盛り上げていたので最終回は誰かと心待ちにしていたが、金髪姿が一段とかっこいい横浜流星だったとは。

最終話ではサッカー選手の伊垣(神尾楓珠)を海外チームへ移籍させるために奮闘した新町。

試合で爪痕を残そうと焦る伊垣に

「自分を見失うな! 自分を取り戻せ!」

と熱いエールを送った姿は、綾野自身に向けてのメッセージだったようにも感じた。

一つ不完全燃焼と言えば、同僚の塔子(芳根京子)と梅屋敷(増田貴久)、そして城(中川大志)と留美(生田絵梨花)の恋バナだ。
また、新町の妻である果奈子(榮倉奈々)の出番も極端に少なく、もう少し最後まで丁寧に描いてほしかった。
もしかしたらそこは続編で描かれるのかもしれない!という淡い期待もある。

そしてわがままを言うならば、続編では今回とりあげられたようなメジャーなスポーツだけではなく、たとえばホッケーやカヌー、ハンドボールや空手など実はオリンピック競技として注目されているものの、そこまでスポットライトが当たっていないスポーツにも焦点を当て、業界全体を盛り上げてもらいたい。

今回、綾野剛と同等に人気だったのは社長の高柳(反町隆史)ではないだろうか。
ワンマンだけどじつは人情があり、存在感抜群な社長役を反町は見事に演じていた。

ラストシーンでは素直に「ビクトリーに戻ってこい」と新町には言わず、

「君に2つの選択肢をあげよう。1つはこの業界を去る。もう1つはビクトリーに戻ってスポーツマネージメントを続ける」

この2択、高柳なりの優しさだろう。
当然、新町の答えは「ビクトリーに戻りたいです」だった。

号泣しながら高柳の前で答える新町の姿は、まるで小さな子どものようであった。

最高のセカンドキャリアをつかんだ新町。
ドラマとはいえ、熱いエールを送りたい。

そして、葛飾(高橋克実)や秘書のかほり(岡崎紗絵)も含め、この作品に彩を添えてくれた多くのキャストや制作陣にも心から感謝をしたい。

今回、このドラマのおかげで「スポーツマネージメント」という仕事を垣間見ることができた。
そこで筆者からも最後に一言!

「すべてのアスリートにリスペクトを!」

—完—

(文:シネマズ編集部)

※この記事は「オールドルーキー」の各話を1つにまとめたものです。

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–{「オールドルーキー」作品情報}–」

「オールドルーキー」作品情報

出演
綾野剛/芳根京子/中川大志/岡崎紗絵/増田貴久/生田絵梨花/稲垣来泉/泉谷星奈/高橋克実/榮倉奈々/反町隆史

脚本
福田靖

音楽
木村秀彬

主題歌
King Gnu「雨燦々」(ソニー・ミュージックレーベルズ)

協力
Jリーグ
公益財団法人 日本サッカー協会

サッカー監修
大久保嘉人

料理監修
Mizuki

編成
東仲恵吾
高橋秀光

プロデュース
関川友理
松本明子

演出
石井康晴

製作著作
TBSスパークル
TBS