2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。
沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。
本記事では、その第55回をライター・木俣冬が紐解いていく。
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謝罪、お礼、自己批判
故郷へ電話して気づきを得た暢子(黒島結菜)が同僚たちに「ごめんなさい」と謝りました。
「男とか女とか関係なくお客様の笑顔のためにできることを精一杯やります」とサービス業の原点に立ち返る。それは大変良いことです。ただ、なめられないように謝らない、礼を言わなかったのは賢秀(竜星涼)の助言のせいであって、彼の言うことを聞かなければこんなことにならなかったのだからなんだか釈然としませんが……。
突然の大役に本来の暢子の良さを見失うほどテンパっていたため魔が差した(信頼のおけない兄の意見を聞いてしまった)ということも長い人生にはないこともありませんが……。わじわじするーー。
暢子の問題はやや子ども向けという印象もありますが、大人でも謝らない、礼を言わない人はいますから、これを観て反省してもらいたいですね。
反省したのか、なんと賢秀が「この間はごめん 言い過ぎた」と養豚所の清恵(佐津川愛美)に謝りました。ついに学習したようです。と思ったら、また養豚所で働かせてもらいたいための方便のような気もしないでなく、ただ悪知恵が働くようになったのだとしたら、我那覇みたいになりそうで心配です。
未熟な暢子と賢秀が都会の片隅で補い合って成長していくという流れはいいですね。
ごめんなさいとありがとうじゃ子供向けの話だよーと思った視聴者のためには、和彦(宮沢氷魚)が大人の視点を担います。新聞広告に対する自己批判の大切さを身を徹して訴えた末、房子(原田美枝子)や田良島(山中崇)の協力を得て、自分の主張を通すことができました。
謝罪、お礼、自己批判
この3つが人生に大事です。つねにものごとを相対的にとらえ、謝ったりお礼を言ったりしながら周囲のひとたちと協力して生きていきたいと思わされました。
こうして暢子は料理人として階段をあがり、次週はいよいよ恋のターン。
暢子をずっと想い続けてきた智(前田公輝)は暢子のために夜行で岡山まで行ってズッキーニを仕入れてくるという献身を見せましたが、暢子に通じるときは来るでしょうか。
賢秀と清恵の関係にも何かありそうな……。
(文:木俣冬)
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–{「ちむどんどん」第11週目のあらすじ}–
「ちむどんどん」第11週目のあらすじ
暢子(黒島結菜)は、房子(原田美枝子)のレストラン「アッラ・フォンターナ」でシェフの二ツ橋(髙嶋政伸)に見守られながら修業を続け、厨房ちゅうぼうの花形「ストーブ前」をこなせるまでに成長していた。そんなある日、二ツ橋が大けがをして入院するという大事件が起こる。二ツ橋を失った厨房は大混乱。退院までの1か月、厨房の司令塔・シェフの役割を誰が代わりに担うのか。房子が二ツ橋と相談して選んだ「シェフ代行」は…。
–{「ちむどんどん」作品情報}–
「ちむどんどん」作品情報
大好きな人と、おいしいものを食べると、誰でも笑顔になる―――
ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロインと、支えあう兄妹たち。
“朝ドラ”第106作は個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く
笑って泣ける朗らかな、50年の物語。
放送予定
2022年4月11日(月)~
<総合テレビ>
月曜~土曜: 午前8時~8時15分 午後0時45分~1時(再放送)
※土曜は一週間を振り返ります。
日曜: 午前11時~11時15分(再放送)翌・月曜: 午前4時45分~5時(再放送)
※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送です。
<BSプレミアム・BS4K>
月曜~金曜: 午前7時30分~7時45分
土曜: 午前9時45分~11時(再放送)※月曜~金曜分を一挙放送。
出演
黒島結菜
仲間由紀恵
大森南朋
竜星涼
川口春奈
上白石萌歌
宮沢氷魚
山田裕貴
前田公輝
山路和弘
片桐はいり
石丸謙二郎
渡辺大知
きゃんひとみ
あめくみちこ
川田広樹
戸次重幸
原田美枝子
高嶋政伸
井之脇海
飯豊まりえ
山中崇
中原丈雄
佐津川愛美
片岡鶴太郎
長野里美
藤木勇人
作:
羽原大介
語り:
ジョン・カビラ
音楽:
岡部啓一 (MONACA)
高田龍一 (MONACA)
帆足圭吾 (MONACA)
主題歌:
三浦大知「燦燦」
沖縄ことば指導:
藤木勇人
フードコーディネート:
吉岡秀治 吉岡知子
制作統括:
小林大児 藤並英樹
プロデューサー:
松田恭典
展開プロデューサー:
川口俊介
演出:
木村隆 松園武大 中野亮平 ほか