<俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

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山田涼介主演のオシドラサタデー「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」が2022年4月16日より放送スタート。

山田涼介演じる”あざかわ男子”丸谷康介と、芳根京子演じる”ロボット女”真田和泉の、不器用な大人同士の胸キュンラブコメディ。あざとかわいさで何でも乗り切ってきた男子の”消費期限”が近づきつつあるなか、恋愛経験ゼロのロボット女と出会うことで、変化が起きていく……?

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー

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ビールメーカーの新商品発表イベント会場のステージで、カメラのフラッシュを一身に浴びている男――丸谷康介(山田涼介)、29歳。彼は生まれながらの『可愛さ』を武器に、勉強も仕事も恋も、求められれば120%完璧に打ち返してきた。この新商品発表のイベントでもタレントよりも注目を浴びてしまう事態に…。さらに、取材まで受けることになった康介が大急ぎでエレベーターに向かうと、たまたま乗り合わせたおっさん(古田新太)が、康介の顔を見るやいなや「超絶可愛い!」と悶え始める。しかし次の瞬間、そのおっさんは切ない表情を浮かべて立ち去ってしまう…。

翌朝、自信と余裕を取り戻し、さっそうと出社した康介は、所属する営業1部の部長・山室つかさ(西田尚美)から、異動してきた若手社員・真田和泉(芳根京子)と一ノ瀬圭(大橋和也)を紹介される。無表情で不愛想、無口と3拍子揃ったロボット女・和泉の教育係になった康介は、いつもの笑顔で心をつかもうとするが、あっさりスルーされてしまい…?

その後、2人を連れて得意先にあいさつに向かった康介だが、一ノ瀬が痛恨のミス! すかさず康介がキラースマイルでフォローするのだが、後日得意先から衝撃の申し入れが…。動揺した康介は、気持ちを落ち着かせようと恋人の森保莉子(鞘師里保)に連絡するが、追い打ちを掛けるように別れを切り出されてしまう。

何かがおかしい――突然人生の歯車が狂い始め、絶望する康介…をこっそり見ているおっさん! そして、“あざかわ”全開で仕事に取り組む康介をさめた目で見ているロボット女・和泉!

はたして、人生の絶頂期から少しずつ転がり落ち始めた康介の運命は…?

第1話のレビュー

1話を見終わっての率直な印象は「山田涼介のかわいいに消費期限はないだろ……」だった。

営業部の丸谷康介(山田涼介)は、幼少期から持ち前の“かわいさ”でなんでも乗り切ってきた。成績はオール3。意中の相手に「丸谷くんって顔だけ」と言われても「俺の才能はこの顔!」とめげない。ビジュアル満点な山田涼介、これ以上ないハマり役である。

しかし、そんな丸谷にピンチが。入社3年目の新人・一ノ瀬圭(大橋和也)に、かわいい担当を奪われる境地に……。

ずっと懇意にしてもらっていた取引先に「これからの担当は一ノ瀬くんで!」と言われ、恋人・森保莉子(鞘師里保)にはフラれ、新しく営業コンビを組むことになった真田和泉(芳根京子)には塩対応され……。30手前に差し掛かった年齢を意識するとともに、かわいい担当のポジションが脅かされる恐怖に悩まされる。

丸谷がそこまで不安を覚える理由は、とある謎の男との出会いにあった。

新商品のビール発表会から顔を見るようになった、謎の男(古田新太)。大勢のマダムを連れていたり、かと思えば、たまたまエレベーター内で一緒になったタイミングで「もっと近くで顔を見ていい!?」と迫ってきたり……。

はたまた、その謎の男は「そのかわいいも、もうすぐ終わるんだよな」と意味深な言葉を呟いて、姿を消してしまう。それ以降、丸谷に降りかかった不運の数々は、前述したとおりだ。

果たして、丸谷のかわいさは、本当に消費期限を迎えてしまうのか……!?

映画『記憶屋 あなたを忘れない』(2020)以来2度目のタッグとなる山田涼介と芳根京子の掛け合いも魅力の本ドラマ。同じラブストーリーでも、今作はコメディ要素が強めである。どんな展開を見せてくれるのか、楽しみだ。

そして、なんといっても少しのSF要素が織り交ぜられているのもポイント。なんと、古田新太演じる謎の男は、丸谷の30年後の姿なのだという!

未来からやってきたという謎の男は、一体どんな目的で丸谷の前に姿を現したのか。ラブストーリーと合わせて、そちらの方も気になる顛末を見せてくれそうだ。

※この記事は「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第2話ストーリー&レビュー}–

第2話ストーリー&レビュー

第2話のストーリー

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“未来からやってきた30年後の自分”を名乗るおっさん(古田新太)と出会った弥生ビールの営業マン・丸谷康介(山田涼介)。自分とは似ても似つかないおっさんが30年後の自分の姿とはにわかに信じられない康介だが、まったく同じ場所に同じ形のヤケドの跡があったことを思い出し、イヤな予感にガクブル…。さらに康介は、そのおっさんが発した「可愛い人生もここまで。この可愛いももうすぐ終わっちゃう」という予言めいた言葉どおり、取引先から異動してきたばかりの若手社員・一ノ瀬圭(大橋和也)に担当を替えてほしいと言われたり、恋人・森保莉子(鞘師里保)にフラれるなど、次から次へと不穏な事態に見舞われる。

翌日、すべての歯車が狂い始めたことに激しく動揺、モヤモヤしたまま出社した康介は、部長・山室つかさ(西田尚美)から新たに「せいかつドラッグ」という取引先を担当するよう指示される。コンビを組む真田和泉(芳根京子)とともに、せいかつドラッグの本社に向かった康介だが、山の中にポツンと佇む倉庫のような建物を前にぼう然としてしまう…。しかし、あいさつをした社長(きたろう)から、「可愛い」とベタぼめされ、少し自信を取り戻す。まだ自分の“可愛いバイアス”が失われていないことにホッとする康介だが… !?

第2話のレビュー

自分の未来の姿である謎の男(古田新太)に遭遇した丸谷(山田涼介)。これまで仕事もプライベートも、自分の”可愛さ”で乗り切ってきた自覚のある丸谷は、予想以上に変貌している己の姿を見て、恐れ慄く。

彼女にもフラれ、お得意様は後輩に取られ、新しく下について後輩・和泉(芳根京子)とは反りが合わず……。何をやっても上手くいかない、負のループに陥ってしまっている。

未来からやってきたという謎の男の存在が気になるところだが、2話では一切登場しない。丸谷と和泉のコンビで、山奥に本社のある新しい取引先へ挨拶に行くことになるが、車のバッテリーが上がって取り残されてしまう……といった流れに。

果たして、次に謎の男が登場し、タイムリープに関する真実が明らかになるのはいつなのだろうか?

SF要素の伏線回収も気になるが、丸谷と和泉の間に生まれそうな恋のフラグについても、見逃せないところだ。

バッテリーの上がった車をなんとかするため、ロードサービスを依頼するが、待てど暮らせど一向にやってこない。かといって、徒歩で最寄り駅を目指そうにも3時間かかってしまう状況。近くにコンビニやスーパーなどもなく、通りかかる車もない……。絶体絶命とはこのことだ。

痺れを切らした二人は、なんとか徒歩で駅を目指そうとするが……パンプスで歩き続けた和泉が、足に傷をつけてしまう。ふと見上げると、頭上にはラブホテルの看板が……

今の丸谷にとって、心身にストレスをかけるのはご法度。自分の”可愛さ”を死守するためには、入浴や肌のケア、ベッドでの睡眠は欠かせないのである。それを察してか、和泉は「ベッドで寝たいんですよね。私は(ラブホテルでも)構いません」と率先して中に入ろうとする。

ラブコメ的展開としては王道の流れだが、丸谷はそれに乗らなかった。足を怪我した和泉のために、ホテルからスリッパを拝借し、元来た道を戻って車内で夜を明かす選択をする。

実はこの日、和泉は元上司から食事に誘われていた(須藤周平(津田健次郎))。帰りが遅くなるといった理由で、和泉がその誘いを断る電話をかけているのを、たまたま聞いてしまった丸谷。「もし大切に思う人がいるなら、例え理由があろうとも、ホテルに入っちゃうのは良くない」と伝えた様子が、なんとも紳士だった。

結果、その翌朝に親切な人が近くを通りかかってくれ、バッテリーが復活。無事に帰ることができた丸谷と和泉。

二人の間に芽生えそうな恋の予感、そして、ロボット女だと思っていた和泉の”憧れの上司”の存在が浮かび上がった第2話。次回以降、どのように恋愛模様が動いていくのか、楽しみに見守りたい。

※この記事は「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第3話ストーリー&レビュー}–

第3話ストーリー&レビュー

第3話のストーリー

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弥生ビールの営業マン・丸谷康介(山田涼介)は、“30年後の自分”を名乗るおっさん(古田新太)に、“可愛い”の消費期限を宣告されて以来、老化への恐怖に怯える日々を送っていた。

そんなある日、新商品「夏浪漫」の売れ行きが伸び悩んでいることを受け、部長の山室つかさ(西田尚美)が営業一部の皆を集めて会議を開く。そこに呼ばれていたのが、商品開発部のチーフ・須藤周平(津田健次郎)。イメージキャラクターを務めるタレントが、テレビ番組で「夏浪漫」に合う料理を紹介することになったため、そのレシピを営業部のメンバーに考えてほしいという。

会議が終わり、コンビを組む真田和泉(芳根京子)が、絶対に自分の前では見せない柔らかな表情で前部署の上司・須藤と親しげに話す様子を見て、なぜかフクザツな気持ちになる康介だが、ひょんなことから休日に自分の家で和泉や後輩の一ノ瀬圭(大橋和也)と一緒にレシピを考えることになる。

そして迎えた日曜日――。レシピ考案にヤル気満々の一ノ瀬から「マンションのトラブルで遅刻する」と、半泣きで連絡が入る。康介と和泉の二人は、一ノ瀬から頼まれた食材の買い出しをして、先に康介の家で、下処理を済ませておくことに…。

しかし、料理が得意ではない康介と、実はとても不器用な和泉は、野菜の皮むきなどで四苦八苦! 一ノ瀬に頼まれた食材から、このレシピは「コロッケ」ではないかと予想し、調理に励むのだが…?

そんな中、インターフォンが鳴り、一ノ瀬が到着した…と思いきや、モニターに映っていたのは康介の元カノで受付嬢の森保莉子(鞘師里保)! 莉子とヨリを戻したい康介は大慌て! 和泉に隠れてもらおうとするのだが、それより先に莉子が部屋に到着してしまう。

ここにきて和泉と莉子が鉢合わせ!? まさかの修羅場に…? はたして、康介はこの大ピンチを切り抜けられるのか!?

第3話のレビュー

新商品のビール「夏浪漫」を売り出すため、ビールに合う料理レシピを考えることになった丸谷(山田涼介)たち。同じく営業部の一ノ瀬(大橋和也)と和泉(芳根京子)の3人で、丸谷の自宅に集まり料理をすることになった。

しかし、ラブコメの世界では定番の流れとも言える「アクシデントにより行けなくなっちゃいました!」展開により、一ノ瀬は当日キャンセルに。丸谷と和泉の2人でスーパーへ食材の買い出しに行き、ビールに合うコロッケを作ることに。

ともに食材を切ったり、コロッケを揚げたり、ビールとともに頂いたり……。その都度繰り出される丸谷スマイルに一切動じない和泉、ロボット女と称されるだけのことはある。

前回も2人っきりで、山奥で夜を越すアクシデントを経験した丸谷と和泉。こうも濃い時間を過ごしてしまったら……丸谷が和泉に恋の兆しを感じてしまうのも、無理はないかもしれない。

実際、たまたま丸谷の自宅へ来て2人の様子を目撃してしまった、丸谷の元カノ・莉子(鞘師里保)も、こう言っていた。「2人でスーパーに買い出しに行って料理なんて、もうデートじゃん!」と。

表面的には、感情の見えにくい和泉に対し苦手意識を持っていた丸谷も、今回を機に少し様子が変わりそうである。

と、言うのも……あまり表情を動かすことのなかった和泉が、最近少しだけ微笑むようになったのだ。それは、もともと商品開発部にいた和泉の元上司・須藤周平(津田健次郎)が姿を表すようになったから。

彼が和泉にとって憧れの上司なのかは、まだハッキリとしないところだが……。莉子、そして須藤の存在が、今後さらに面白いラブコメ的展開のキーパーソンとなりそうである。

ラブコメ、三角関係(四角関係?)、そして飯テロ要素! 「俺かわ」はなんとも一言では言い表し難いドラマだ。

SF要素として、1話に登場した謎の男(古田新太)の動向が気になるが……もしや、今後物語に強く絡んでくることはないのだろうか?

だとしたら、丸谷は無事「かわいい俺」を死守できたことになるので、それはそれで御の字かもしれない。

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–{第4話ストーリー&レビュー}–

第4話ストーリー&レビュー

第4話のストーリー

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弥生ビールの社内診療所で診察を受けている営業マン・丸谷康介(山田涼介)。食欲がなく、ため息ばかり出る、そして胸が締め付けられるように痛いという康介に下された診断は…恋! 

とはいえ、それなりに恋愛をしてきたという自負のある康介は、その診断結果がふに落ちない。しかし、これまでにも、そしてついこの間フラれたばかりの元カノ・森保莉子(鞘師里保)と付き合っていた時にもこんな症状は出なかったことに気付き、康介は「今までのは本当の恋じゃなかったのか!?」と、がく然…。その一方で、いつもと様子の違う康介を心配した真田和泉(芳根京子)に声を掛けられると、胸が…痛い!

まさか自分の笑顔を完全スルーするようなロボット女に恋をしているはずがないと思い込もうとする康介だが、そこに未来からやってきた30年後の自分だというおっさん(古田新太)が現れ、「真田和泉に恋してんだろ」と鋭い指摘をされてしまう。「しばらく恋なんてしてねぇなぁ」とつぶやきながら去って行くおっさんの背中を見送りながら、康介は“本当の恋をすれば、あのおっさんのようにならない未来がやって来るのかも!”と、少し前向きな気持ちになるのだが…?

そんな中、商品開発部のチーフ・須藤周平(津田健次郎)らも参加する会議が行われることになる。会議前、須藤に声を掛けられた和泉の柔らかい表情を目の当たりにした康介は、和泉は須藤のような男性がタイプなのかもしれないと考え始める。かたや頼りがいのある落ち着いた大人、一方の自分は幼く見られがちな可愛いタイプと、まさに真逆! 自分に勝ち目はないのかも、と会議中も上の空…。

さらにその後、参加した飲み会で恋バナが始まり、後輩の一ノ瀬圭(大橋和也)から「受け身はダメ! 好きな人には自分からいかないと!」と、痛いところをつかれた康介は…?

翌朝、出社した康介は社内の雰囲気がおかしいことに気付く。先輩の鏑木悟(迫田孝也)によると、和泉に関するよからぬウワサが広まっているという。すると、同僚たちが遠巻きに見ている中、和泉が席を立ち…!? 30歳目前、ついに本当の恋を知った…かもしれない康介は、和泉のピンチを救うことができる!?

第4話のレビュー

丸谷(山田涼介)に恋の予感。相手はもちろん、商品開発部から移ってきた和泉(芳根京子)だ。彼女を見るたびに胸が高鳴り、息が詰まって苦しくなる……。何かの病気かと思い病院を受診した丸谷。医者に「その症状は恋です」なんて言われる、ラブコメ定番のやりとりまで見せてくれた。

これが本物の恋なのか……?と、人生初に近い恋の予感に一喜一憂する丸谷。相手は感情が見えにくい”ロボット女”の和泉である。一筋縄ではいかなそうだ。それに加えて、もうひとつ懸念点がある。

移動前の和泉が所属していた商品開発部のチーフ・須藤周平(津田健次郎)の存在だ。

丸谷と比べると、明らかに大人で落ち着いている彼。自分とは正反対のタイプである須藤に対し、和泉は信頼以上の思いを寄せているように見える。出会ってからずっと鉄仮面のようだった彼女。須藤に対するときだけは、その表情が穏やかになるのだ。

仮に、自分の恋のライバルが須藤だとしたら……? どれだけの勝ち目があるのか、と悩む丸谷。

そのタイミングで、須藤と二人で飲むことになった丸谷は、意外な事実を知ることになる。それは、和泉が商品開発部から営業部へ異動になった理由だった。

彼女には「情報漏洩をした」疑惑がかけられていた。しかし、それはまったくの濡れ衣。他ビール会社から引き抜きをかけられた先輩社員を止めようとし、トラブルに発展してしまったのだ。いつの間にか、和泉自身が情報漏洩をしたと噂になってしまう。

ことが大きくなるのを防ごうとした和泉は、須藤に退職届を提出。不憫に思った須藤は営業部へ相談し、少しの間だけ預かってもらうことにしたのだという。須藤から顛末を知らされた丸谷は、自分に何かできることはないか、と新たな悩みを背負うことに……。

和泉を思うあまり、なんとか彼女の助けになろうとする丸谷。しかし、その思惑はことごとく須藤に先回りされてしまう。情報漏洩の噂が全社に流れ居場所をなくす和泉を救ったのも、須藤だった。

そしてあまつさえ、涙する和泉を庇うようにバックハグする須藤の姿を、丸谷は目撃してしまう……!

ここまでの展開を冷静に振り返ってみると、正直言って丸谷の出番と勝ち目はゼロに近い。何度も窮地を救ってくれている須藤に対し、和泉の心は引き寄せられるばかりだろう。丸谷のことは見えてもいないんじゃないかと、不安になってしまうほどだ。

分が悪すぎる。丸谷が可哀想でならない。須藤がカッコ良すぎる。

このまま可哀想な丸谷で終わってしまったら、30年後にはあの”可愛さを失った未来の丸谷康介”に一直線だ。丸谷は今後、どのように動くのか……?

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–{第5話ストーリー&レビュー}–

第5話ストーリー&レビュー

第5話のストーリー

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イメージキャラクター・大原美波(上西星来)が、弥生ビールの新商品「夏浪漫」に合うレシピを紹介する番組の収録でテレビ局を訪れた営業マン・丸谷康介(山田涼介)は、思いを寄せている真田和泉(芳根京子)と商品開発部の須藤周平(津田健次郎)が、廊下の片隅で親しげに食事に行く約束をしているところを見かける。すると、康介の頭に、須藤が和泉を抱きしめていた場面がフラッシュバック。すっかり落ち込む康介だが、2人に気付かれないようその場をあとにする。

翌日、康介と和泉は、「夏浪漫」と人気アニメのコラボ缶発売イベントの準備で大忙し。余計なことを考えまいと仕事に集中する康介だが、ひょんなことからこの企画が実は和泉の発案だったということを知る。イベントが成功すれば、情報漏洩の濡れ衣を着せられた和泉の汚名を返上できるのではないかと考えた康介は、意気込みを新たにするのだが、到着予定時間を過ぎてもコラボ缶が届かない…。

第5話のレビュー

和泉(芳根京子)と須藤(津田健次郎)のバックハグ現場を目撃してしまった丸谷(山田涼介)。後日、別の現場で仲良さげに話す2人の姿まで見かけてしまい、まさに満身創痍の状態だ。

新商品のビール「夏浪漫」のPRイベントが着々と進むなか、コラボするアニメ原作を読みながらも和泉&須藤ペアを思い出してしまい、涙してしまう丸谷。

おまけに、和泉と須藤はとても雰囲気のある良さげな店で、2人っきりで食事までしていた。泣きたくなるのも無理はない。第三者視点から見ても、丸谷の恋は前途多難である。

さて、丸谷はここからどうやって盛り返すのだろうか?

「夏浪漫」のPRイベントのため、アニメとのコラボ缶を企画した丸谷たち。そのコラボ企画自体は、和泉が商品開発部にいた頃に提案したものだという。

このコラボ企画が上手くいき、夏浪漫の売上が好調となれば、情報漏洩疑惑をかけられた和泉のイメージも元に戻るのでは? そう考えた丸谷は、いっそう企画成功に向けて仕事に精を出す。

しかし、神様は微笑んでくれなかった。丸谷&和泉が担当する店舗にて、発注間違いが発生。コラボ缶ではなく通常缶を発注してしまい、イベント開催の危機に陥ってしまう。

他の担当店舗などから余った在庫をまわしてもらえないか……? なんとかかき集めようとする丸谷だが、進捗は芳しくない。

未来の丸谷である謎の男(古田新太)に助けを求めるも「お前の未来を変えられるのは俺じゃない。お前でなんとかしろ」と言われてしまった。

もはや万事休す。通常缶でイベントを強行するしかない、と一同が腹を括りかけたとき、和泉がある提案した。アニメキャラのコスプレをして試飲会をすれば、話題になるのではないか? と。

和泉の企画提案力はすごい。情報漏洩の疑惑をかけられたくらいで、商品開発部から異動させてしまうなんて、もったいない逸材だ(情報漏洩自体は悪いことだけれど!)。

結果、銀髪キャラのコスプレをした丸谷の可愛さが、またもやネット上で反響を呼ぶ。夏浪漫も大好評、イベントも大成功に終わった。

実際のところ、山田涼介のコスプレ姿もさることながら、芳根京子のコスプレ姿もなかなかにハマっていた(ちなみに日曜ドラマ「真犯人フラグ」でも彼女はコスプレ姿を披露している)。

無事に難局を乗り越えた丸谷たち。「あとは片付けだけだから、先に上がってください」と和泉に言われ、大人しく帰る丸谷の背中が、なんとも寂しい。

丸谷は和泉に対し、ヨリを戻した彼女と食事に行く約束がある、と嘘をついていたのだ。和泉と須藤の仲を配慮してのことかもしれないが、こんなにも切ない嘘があるだろうか……。

イベントは無事に終わったものの、丸谷の恋模様は引き続き荒波のなかにある。

と、思いきや。

身を粉にしてイベント成功のため努力した丸谷の姿に心動かされたのか、咄嗟に丸谷の後を追う和泉。「伝え忘れていたことがあって」と前置きし、改めて感謝を述べる彼女を前に、丸谷も溢れ出す気持ちが止められない。

「ごめん。好きになっちゃった……和泉さんのこと」

なんと! このセリフの破壊力!

その後、すぐさま和泉が丸谷に駆け寄りサプライズキスをした展開まで含めて、俺かわ第5話は波乱万丈の展開である。たった30分弱では咀嚼しきれない情報量であることは間違いない。

冒頭では「丸谷に勝ち目はない」と思っていたのに、まさかの大逆転劇だ。このまま丸谷は和泉の心を射止めるのか、それとも須藤が負けじと立ちはだかるのか……?

ますます面白くなってきた俺かわ、最後まで行方を見守る準備は万端だ。

最後に余談だが、今回の冒頭でなんと金曜ナイトドラマ「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日)の美田園さん(松岡昌宏)がサプライズ登場していた! 第5シリーズを数える人気ドラマシリーズ、こちらも大好評放送中である。

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–{第6話ストーリー&レビュー}–

第6話ストーリー&レビュー

第6話のストーリー

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弥生ビールの新商品「夏浪漫」と人気アニメのコラボ缶のイベントを何とかやり遂げた営業1部の丸谷康介(山田涼介)と真田和泉(芳根京子)。この企画を発案した和泉のために何とかイベントを成功させようとほん走した康介に、和泉は素直な言葉で感謝を伝える。その言葉に思わず「真田さんのことが好きになっちゃった」と告白した康介に、和泉が突然キス――。

康介は「あのキスは何だったんだ!?」「告白に対する答え?」と、ひとり悶々とするのだが…?

しかし、あのキス以降、何事もなかったかのように…いやむしろ、そっけなさを増した和泉に康介は戸惑いを隠せない。それと同時に、これまでの元カノたちは康介の見た目の可愛さを好きだったことを思い出し、和泉も彼女たちと同じかもしれないと考え始める。

ということは、もし、和泉が自分を好きでいてくれたとしても、“30年後の自分”を名乗るおっさん(古田新太)に宣告された消費期限を迎えたら和泉も去って行くに違いない…。その恐ろしい可能性に焦りを覚えた康介は、せめて最後に思い出作りだけでも、と、勇気を出して和泉をデートに誘う。

そして迎えた記念すべき初デートの日――。初めて見る和泉の私服姿にドキドキしながらも、康介は考えてきたデートプランを実行。陶芸をしたり、ゴンドラに乗ったりと、2人は楽しい時間を過ごす。

そんな中、休日出勤中の一ノ瀬圭(大橋和也)から康介に電話が掛かってくる。鏑木悟(迫田孝也)の助けなしに、ひとりで得意先への提案書を提出しなければならなくなって困っていると泣きつく一ノ瀬をなんとかなだめた康介だが、その後も電話攻撃は一向に止まらず…。 

はたして康介は、図らずも”邪魔者”と化してしまった一ノ瀬の攻撃をかわして、和泉との思い出を作ることができるのか、そして和泉の本当の気持ちを聞くことができるのか―?

第6話のレビュー

前回の丸谷(山田涼介)→和泉(芳根京子)に向けた衝撃告白もさることながら、和泉→丸谷への突然のキスも物議を醸した。正直言って、筆者はまだ、どちらの衝撃からも抜け出せていない。

しかし、物語は続く。例のキスのあと、和泉は「失礼します!」と言って、そそくさと帰ってしまった。そのあとも、とくに新たな展開はなく……。ヤキモキする丸谷とともに、こちらもヤキモキしてしまう。

どういうこと!? 和泉はなんのつもりでキスをしたの?

そして、須藤(津田健次郎)とはどうなったの?

ぶつけたい疑問は山ほどあるのだが、なんと丸谷は和泉をデートに誘うことに成功! 週末に私服で会うことになったのだが……二人の私服がなんとも素晴らしい。

丸谷は薄いピンクっぽいオーバーなシャツ、和泉はパステルブルーのワンピース。それぞれのキャラクターを反映していて、可愛らしい。いつまでも見ていられる。

このまま平穏無事にデートを終え、二人の想いは通じ合い、丸谷の大逆転ゴールか? と思いきや……。休日にも関わらず、丸谷の元へ何度もかかってくる電話。休日出勤している後輩社員・一ノ瀬圭(大橋和也)からだった。

取引先へ提出する提案書に自信がないから、どうしてもチェックしてほしいようなのだが。いやいや! いくら不安が残るからといっても、プライベートな時間を過ごしている先輩を邪魔してまで要求することだろうか?

直属の上司・鏑木悟(迫田孝也)も、変な理由をつけて出社して来ず。責任感の強い丸谷は、どうしても後輩のことを放っておけず、デートを途中で打ち切って後輩の元へ駆けつけてしまう。

後輩思いの丸谷を見て、和泉は好感を持ったようだが……。一般的に見たら、丸谷のこの行動はアウトだろう。そもそも後輩や上司の行動もアウトである。和泉が可哀想でならない。

丸谷が抜けた瞬間、まるで陰で様子を窺っていたとしか思えないタイミングで、須藤から和泉へ連絡が。「このあと、食事でもどう?」ーー高級レストランに一人で取り残されたとき、こんな連絡が来てしまったら、筆者だったら飛びついてしまう。

丸谷が後輩の元へ駆けつけたおかげで、提案書にまつわるトラブルは(ひとまず)解決したが……。

丸谷にとって、和泉を誘った今回のデートは、自身の”かわいい”が消費期限を迎えるまでの「思い出デート」だった。それが、事実上の失敗に終わってしまったのだから、悔やんでも悔やみ切れないだろう。

このまま丸谷と和泉は、再びビジネスライクな関係に戻ってしまうのか?

私たちは忘れてはならない。視聴者の予想を裏切ってくるのが、和泉なのだ。前回の突然のキスがあった以上、彼女の行動は想定できないものと思ったほうがいい。

途中でデートを放り出されたのだから、怒って帰っても仕方ない状況である。しかし、彼女は待っていた。丸谷の家の前で、デート中に作成した陶器のペアグラスを手に、丸谷が戻ってくるのを待っていたのだ。

須藤の誘いを断り、丸谷を選んだのである。和泉、なんて健気なんだろう……!

そのあと、二人はペアグラスに注いだ「夏浪漫」で乾杯。晴れて恋人同士となった。途中はどうなることかと思ったが、結果的には想いが通じ合ったのだ。丸谷の大逆転ゴールである。

終盤のシーン、二人でソファに腰掛けてから乾杯し想いが通じ合うまでのシーンが、実に身悶える可愛らしさだ。ぜひ直接見てほしい。

次回から丸谷&和泉のオフィスラブ編(勝手に命名)がスタート。丸谷の実家にお泊まりする展開になるようなので、今から来週が待ち遠しい。

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–{第7話ストーリー&レビュー}–

第7話ストーリー&レビュー

第7話のストーリー

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弥生ビールの営業マン・丸谷康介(山田涼介)は、最初で最後と決めて臨んだデートで、真田和泉(芳根京子)と付き合うことになる。密かにメッセージのやり取りをするなど、幸せ度数100%の社内恋愛にウキウキの日々を送る一方、社内での立場は教育係と新人…公私の線引きはしっかりしないと!と、強く心に決めた康介だが…?

ある日、康介のマンションを訪れた和泉は、突然上京してきた康介の母・路子(室井滋)とバッタリ。路子は、康介の父・康弘(牟田浩二)が入院してしまい、東京に来たという。それを聞いて、「先日お会いした時はお元気そうでしたが…」とつぶやいた和泉の言葉に思わずハッとする康介! 

ヤバイ、それはあのおっさん(古田新太)のことだ――焦る康介を横目に、いつの間にか2人で康弘のお見舞いに行くという話がまとまってしまう。早すぎる展開に大慌ての康介は、おっさんを探し、何とか実家に帰らずに済むよう協力してほしいと頼む。しかし努力の甲斐なく、老舗酒造を営む実家に帰ることになった康介は、和泉と康弘の対面を避けるべく大ほん走!

そんな中、酒造の法被を着た見慣れない従業員が。その人物は、まさかのおっさん! 康介は、大急ぎで外に連れ出そうとするのだが…その後もおっさんは神出鬼没! はたして、おっさんにヒヤヒヤさせられっぱなしの康介は、和泉と康弘のバッティングを回避することができるのか…? 

一方、豪勢な料理と自慢の酒で路子にもてなされた和泉は、いつの間にか眠り込んでしまう…。康介&和泉、初めてのお泊まりはまさかの実家!? 2人のドキドキの夜が始まる――。

第7話のレビュー

社内では「先輩・後輩」の関係性ゆえ、二人の関係は公にしないことを決めた丸谷(山田涼介)と和泉(芳根京子)。察しの良すぎる上司は、どうやらオフィスラブの存在に気づいているようだが……。それはともかく、付き合い始めても粛々とした態度を崩さない和泉、かわいい!

丸谷の(期限付きの)可愛さはもちろんだが、今回はとくに和泉の可愛さが爆発している。一緒に取引先へ行った帰りに、正面口でいったん別れ、また合流してから手を繋ぎ歩き出す二人の様子。何回だって見られそうである。

そんな丸谷と和泉、なんとラブコメ的王道展開によって、なんと丸谷の実家へお泊まりすることになってしまった。丸谷の実家は青森で酒造を営んでいる。付き合って間もないタイミングでいきなり実家とは、なかなか高いハードルを超えている二人だ。

実家へ行く流れになったのは、突如、丸谷の父親(本物)が仕事中に倒れてしまったのが原因。母親に「帰ってきて」と頼まれ、断りきれなかった丸谷だが……どうやら父親はただの貧血だったようだ。

丸谷は一度、たまたま和泉に見られてしまった未来の丸谷(古田新太)を隠すため、自分の父親だと偽った過去がある。本物の父親と、偽物の父親。嘘をついたことがバレないよう、てんてこまいする丸谷の姿もかわいいが……やはり今回は和泉のかわいさに完敗(乾杯)である。

なかでも最もかわいいシーンは、やはり夜のキスシーンだろう。

丸谷酒造の美味しい日本酒を頂いた和泉は、すっかり酔って寝てしまった。それを介抱し、自室のベッドへ案内する丸谷。思わずキスしかけるも……直前で和泉はパッと目覚めてしまう。

しかし、キスされそうになっているのを知るや否や、和泉は急いで再び目を閉じ、寝たフリをするのだ! 芳根京子のかわいさ史上でもトップレベルに違いない。これ、和泉は絶対に「男と付き合うの初めて」ではないと思うぞ、丸谷……。

幸せなお泊まりデートも無事に終わり、東京へ戻る二人。ハッピーオーラ満載だが……。丸谷には懸念事項が。

そう、彼のかわいさは期限付き。もう少しで「この可愛さも終わってしまう」のである。

丸谷は意外と自信がなく謙虚すぎる性格なのか、自分のかわいさが終わってしまったら、和泉も離れていくと思い込んでいるようだ。どれだけかわいさだけで人生乗り切ってきたんだ……と驚いてしまう。しかし、彼の不安も、わかるような気がする。

次回、(やっぱり)存在した和泉の元カレが登場。これ以上、丸谷の自信を揺さぶらないでやってほしいけれど……。次週も楽しみに待ちたい。

放送週に追記します。

※この記事は「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第8話ストーリー&レビュー}–

第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー

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弥生ビールの営業マン・丸谷康介(山田涼介)と真田和泉(芳根京子)は、ドキドキの社内恋愛まっさい中! お互いの呼び方を変えようと相談するなど、ラブラブモード全開の2人だが、ふと我に返った康介は、「もし明日突然、俺の“可愛い”が終わってしまったらどうなるんだろう…」という不安に苛まれる。せめてもう少しだけでもこのままでいられたら、と願う康介だが…?

翌朝、出社した康介は、和泉がスーツ姿の見知らぬ男から「和泉!」と親しげに呼び捨てにされているところを目撃してしまう。康介が激しく動揺する中、営業部のメンバーが集められ、会社の組織改革が行われることが発表される。そのためにやってきたという人事コンサルタント・山城大和が説明を始めるのだが…なんとこの人物は、さっき和泉を呼び捨てにしていた男――! 

自分がなかなかできない呼び捨てをいとも簡単にやってのけた大和は和泉とどういう関係なのか…。友達、幼なじみ、…まさかの元カレ!? 気になり過ぎて、会社の一大事だというのに話に集中できない康介は、和泉を食事に誘う。しかし、先約があると断られてしまい…?

さらに、モヤモヤしたまま会社を出た康介は、並んで歩く和泉と大和を見かける。その後も大和の話題に関して口の重い和泉と康介の間に微妙な空気が流れ始める。そのうえ、売り言葉に買い言葉で、和泉も康介が秘密にしていたことを問い詰めて…!? ここにきて、順風満帆だった2人の関係にヒビが…!?

第8話のレビュー

晴れて恋人同士になった丸谷(山田涼介)と和泉(芳根京子)。このまま順調に愛を育んでいくかと思いきや……丸谷にとって、須藤(津田健次郎)に代わる新たな”恋のライバル”が出現した。それが、弥生ビール営業部にやってきた人事コンサルタントの大和(森崎ウィン)である。

容姿端麗で仕草もスマートな大和が和泉と話すのを見て、旧知の仲だと早合点する丸谷。「和泉」「大和」と名前で呼び合っている様子は、元恋人同士と勘違いしてしまってもおかしくない。

しかし、視聴者の方はお気づきだろう。大和と和泉は双子の兄妹だったのだ。親同士が離婚した関係で、苗字が違うだけだった。

人事コンサルの一環で、個別のヒヤリングを受けた場でその事実がわかった丸谷は、ホッと胸を撫で下ろす。しかし、和泉の表情は芳しくない。

よくよく見てみると、和泉が大和との再会に喜んでいる様子は、一切見られなかった。常に表情を曇らせ、必要なこと以外は話さないようにしているかのようだ。

二人が元恋人同士ではなく兄妹だった事実に、丸谷は安心しているようだが……。もっと注意深く和泉のことを気にかけてあげないと、また「康介は自分のことにしか興味がない」と言われて振られちゃうぞ! と、見ているこちら側は心配してしまう。

案の定、和泉のことを気にかけた丸谷に対し、彼女は「これは私たちの問題ですから」と線を引いてしまった。

和泉にとっての元上司だった須藤も言っていたが、どうやら和泉は周りから「研究職に未練がある」と思われている節がある。しかし、彼女自身はどうやら「自分の居場所が欲しかった」だけで、どうしても研究職を続けていきたいわけではなさそうだ。

和泉の本当の気持ちを、丸谷が早めに汲み取ってあげられればいいのだけど……。

そんなこんなしている間に、和泉に”最大の秘密”がバレてしまった。突如現れた謎の男=未来の丸谷康介(古田新太)の存在について。丸谷は彼のことを、急場凌ぎで「自分の父親」と偽っていたのだが……和泉に嘘をついていたことが知れてしまったのだ。

「どうして私だけ本当のことを話さなければいけないのか」

「私が会っていたのは、いったい誰だったのか」

和泉の言うことはもっともすぎる。かといって、丸谷の立場から「実は彼は、自分の未来の姿で……」なんて説明できるわけもないだろう。お互いに秘密を抱えていることがわかり、せっかく結ばれた関係にヒビが入りかける。

そして、ついに……丸谷の「可愛い」にも消費期限が訪れてしまったようだ。タイムリミットを目前に控えた丸谷は、この後どう行動を起こすのか?

次回の最終回は1時間拡大スペシャル。どうにか二人に幸せが訪れてくれることを、願うばかりである。

※この記事は「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第9話ストーリー&レビュー}–

第9話ストーリー&レビュー

第9話のストーリー

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弥生ビールの営業マン・丸谷康介(山田涼介)は、交際中の真田和泉(芳根京子)から“30年後の自分”を名乗るおっさん(古田新太)が自分の父親だとウソをついていたことを責められる。去って行く和泉を追い掛けようとしたその時、康介の前に立ちはだかったおっさんが「これで消費期限となります」とひと言。無情にも宣告されてしまった“可愛い”の終わり――。30年後、康介と和泉が一緒にいないこと、そして「未来は変えられない」と告げられた康介は…?

そんな中、会社の危機に乗り込んできた人事コンサルタントで実は和泉の双子の兄・山城大和(森崎ウィン)が、経営のスリム化を推し進めるため、営業部門と支社の統廃合、さらに早期退職者も募ると宣言。この話にすっかり落ち込んだ鏑木悟(迫田孝也)と、別の意味でも追い込まれている康介のもとに、思い詰めた表情の一ノ瀬圭(大橋和也)がやってくる。なんと、部長の山室つかさ(西田尚美)が、誰かの退職届を持っていたというのだ。まさか退職するのは大和からアメリカの研究機関を紹介されていた和泉…? 不安しかない康介だが、追い打ちを掛けるように和泉から別れを切り出されてしまう…。おっさんの「未来は変わらない」という言葉を思い出し、絶望する康介――。

何とか気持ちを奮い立たせた康介が会社に戻ると、同僚たちが真剣な表情で営業部門の統廃合を阻止するための対策を練っていた。和泉のことで頭がいっぱいの康介だが、無理やり気持ちを切り替えて仕事に打ち込む。そんなある日、康介は大和に声を掛けられ、和泉の過去を知ることに…。自分も一緒にその過去と向き合おうとする康介だが…!? 

はたして、“可愛い”の消費期限を迎える康介は、未来を変えることができるのか!? そして、ようやく本当の恋を知った康介と和泉の運命は…!?

“可愛い”を武器に生きてきた《あざかわ男子》×26年恋愛経験ゼロの《ロボット女》、キュンムズな2人の遅すぎる初恋を描く“俺かわ”が、ついに最終回を迎える――。

第9話のレビュー

和泉(芳根京子)に嘘をついていたことがバレてしまった丸谷(山田涼介)。それからというもの、和泉からは別れ話を切り出され(!)、営業部は統廃合や早期退職者を募ることが決められ、踏んだり蹴ったり。

加えて、未来の丸谷(古田新太)からは「30歳の誕生日で、お前の”かわいい”の消費期限は終わる」と宣告される始末。このまま和泉とも別れ、かわいいは終わってしまい、散々な結果になってしまうのだろうか?

そんななか、営業部の統廃合をなんとか食い止めようと、営業部一同で「売上1%アップ計画」を実施することに。取引先それぞれの売上を1%ずつアップすれば、全体の売上も上がり、統廃合する必要はなくなるのでは? といった目論見である。

さまざまな施策を打ち、上層部の会議までに画期的な提案を出そうと奮闘する営業部。しかし、このタイミングで和泉は「自分と向き合う時間が欲しい」と有給休暇を取っていた。彼女には、早期退職者に志願した疑惑もある。

この危機を乗り切るためには、和泉のデータ分析力と提案力が必須なように思えるが、果たして……。

少し驚いたのは、和泉と、未来の丸谷が会って話すシーンがあったことだ。彼が丸谷の父親ではないことを知っていた和泉だが、あえて何者なのか強く問いただすことはしない。遠い未来から来たことを仄かしても「一種の記憶障害ということでしょうか?」と冷静に返すのみ。

和泉らしいといえばらしいが、彼女なりに、本能で感じるものがあったのかもしれない。彼と丸谷との関係、そして丸谷との未来を。

和泉は、幼い頃からずっと「自分の居場所」を欲しがっていた。自分のせいで両親が離婚してしまったと思い込み、その過去を背負いながら、周囲の邪魔にならないように生きてきた。彼女がずっと求めていた居場所を与えてくれた丸谷に対し、感謝があったからこそ別れを切り出したのかもしれない。

休暇中であったにも関わらず、和泉は会社に戻り、売上アップのためのデータ分析と企画提案に加わる。無事に難局を脱すことはできたが、その影で和泉は決意を固めていた。研究者として学び直すため、アメリカへ留学することを。

離れ離れになる和泉と丸谷を見て、やっぱり二人はこのまま別々の道を歩むの? と全視聴者が心配したのではないだろうか。

しかし、それは杞憂だった。

お互いの未来を尊重し、恋心を守った和泉と丸谷は、30年後の未来も”一緒にいる”ーーラストの乾杯シーンは、なんとも情緒に溢れていた。

最終回まで、あっという間に駆け抜けてきた本作。未来の自分がやってきたSF要素もあり、胸キュンシーン満載なラブコメ要素もあり、仲間で力を合わせて難局を切り抜けるお仕事ドラマ要素もあった。

自分の唯一の武器(だと思い込んでいた)、かわいさがなくなってしまうかもしれない……そんな怯えよりも、自分の未来は自分で作っていくと決めた丸谷の選択に、勇気ももらえた。

また山田涼介&芳根京子のコンビで、ラブコメを見てみたい。かわいい女子とロボット男子の恋というのも、面白そうではないだろうか。

(文:シネマズ編集部)

※この記事は「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」の各話を1つにまとめたものです。

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–{「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」作品情報}–

「俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?」作品情報

出演
山田涼介
芳根京子
西田尚美
古田新太
大橋和也
迫田孝也
鞘師里保

監督

新城毅彦
中前勇児
飛田一樹

脚本
田辺茂範

ゼネラルプロデューサー
中川慎子(テレビ朝日)

音楽
井筒昭雄

主題歌
『恋をするんだ』
Hey! Say! JUMP
(ジェイ・ストーム)

プロデューサー
峰島あゆみ(テレビ朝日)
尾花典子(ジェイ・ストーム)
森田美桜(AOI Pro.)

制作協力
AOI Pro.

製作著作
テレビ朝日
ジェイ・ストーム