高橋一生が主演するTBSの金曜ドラマ「インビジブル」が2022年4月15日スタート。
本来相容れないはずの二人がタッグを組んで、警察すら存在を知らない凶悪犯、通称“クリミナルズ”に立ち向かっていく前代未聞の犯罪エンターテインメントである本作。逮捕のためにグレーな手段を使うこともある刑事・志村貴文をTBS連続ドラマ初主演となる高橋一生、志村のバディとなる犯罪コーディネーター・キリコを柴咲コウが演じる。
cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
もくじ
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
渋谷の駅前広場で、多数の負傷者が出る爆発事件が発生した。警視庁刑事部特命捜査対策班の警部補・志村貴文(高橋一生)が応援を待つ中、街頭ビジョンには謎の男からの新たな爆破予告映像が流れると、「私が欲しいのは、志村貴文」と告げ、次の爆破の情報と引き換えに志村の身柄を要求してきた。
志村が指定された場所に行くと、待っていたのは謎の女・キリコ(柴咲コウ)。キリコは、街頭ビジョンをジャックしたのは自分だと告げ、再び爆発事件が起こると予告する。さらに、実行犯は“花火師”と名乗る爆破の専門家で過去に事故として処理されたいくつかの爆発事件も花火師の仕業だと言う。キリコの言葉を信じられない志村だが、さらなる爆破を阻止するために、警察庁監察官の猿渡紳一郎(桐谷健太)や捜査一課課長・犬飼彰吾(原田泰造)の制止を振り切り、キリコと共に行方をくらませる。
いっぽう、キリコの証言を受け捜査一課では、猿渡や犬飼らを中心に、不審者の捜索とキリコが挙げたいくつかの事故の洗い直しを行うことに。するとその事故の一つに、凶悪犯罪者たちの取引を仲介する犯罪コーディネーター“インビジブル”の関与が疑われていたことが判明する。
第1話のレビュー
いきなり男をボッコボコにする志村貴文(高橋一生)からスタートした「インビジブル」。なるほど、今回の高橋一生はバイオレンス・高橋一生か……?
事件は渋谷の駅前広場で始まった。多くの負傷者が出る爆発事件が発生。怪我人の救助を行っている志村だったが、突如街頭ビジョンに新たな爆破予告映像が流れる。
そして「私が欲しいのは志村貴文」と告げる。志村を得る代わりに次の爆破の情報を教えるというものだった。
指定された場所で志村が会ったのは謎の女性・キリコ(柴咲コウ)だった。
キリコは爆破事件の犯人は「花火師」と名乗る人物だといい、事故だと処理されている案件についても花火師が関わっていると話す。さらに、キリコは志村が追っている事件――かつての志村の同僚・安野(平埜生成)を殺した犯人についても何か知っているようで……。
キリコは本名、国籍、年齢不明の犯罪コーディネーター。志村が担当するのを条件に、凶悪犯罪者の逮捕に協力すると言う。
一方、志村は行き過ぎた捜査を続けていたため、強硬犯係から特命捜査対策班に左遷されていた。異端な刑事だけど、頭もキレて体もよく動く優秀な人物なんだろうと分かる。正義感もあるので、キリコの申し出をあっさりとは受けない。が、正義感が強いからこそ、未解決事件の犯人は掴まえたいわけで……。刑事と犯罪者のバディが誕生? というのが1話の流れである。
志村の元上司・犬飼に原田泰造、警察庁から出向してきたキャリア監察官・猿渡を桐谷健太が演じる。人の好さそうな犬飼とクールな猿渡の対比がすでに物語の味に。
そのほか、警部補の磯ヶ谷を有岡大貴、巡査部長・五十嵐に堀田茜。磯ヶ谷は猿渡派、五十嵐は志村派ということでしばしば対立することもあるようだ。
そして高橋一生と柴崎コウと言えば、2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」を思い出す。今度はどのような競演を見せてくれるのか楽しみだ。
それにしても、今回の高橋一生は眼光鋭すぎて、観ているだけで緊張してしまう。柔らかな雰囲気が一切なく、鈍くギラギラと刃のよう。そのギラギラがさらに鋭くなっていくのか、それとも和らげられていくのか。未解決事件の犯人を確保しながら、安野の事件にも迫っていくことになるはずだか、なぜ、キリコが志村にこだわるのも気になるところだ。
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第2話ストーリー&レビュー}–
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
未解決事件に関する情報を提供する代わりに手を組もう――。取引を持ち掛けてきたキリコ(柴咲コウ)の真意を、志村(高橋一生)は測りかねていた。するとキリコは次に起こる事件を示唆し、ある動画チャンネルのライブ配信をチェックするよう伝える。その映像を見た捜査一課課長の犬飼(原田泰造)らは驚く。観光PRを頼まれたという大学生キャンパーたちが掘っていた地中から、大量の人骨が出てきたのだ。
遺体は6人の若い男女。キリコによると、殺したのは少年少女を食い物にする“調教師”と呼ばれるクリミナルズだという。ライブ配信をした大学生たちを署に呼んで事情を聞いていると、人権派の弁護士・智寿子(久本雅美)が駆け付け、彼らの弁護を担当すると申し出る。
一方、志村は犬飼の指示でキリコを留置場からVIP待遇の特別施設“民宿”に移送。2人の関係を怪しむ監察官の猿渡(桐谷健太)は志村に呼び出しをかけるが、志村は“調教師”に関わる重要な情報をキリコから聞き出していて・・・。
第2話のレビュー
刑事と、犯罪コーディネーター。交わるはずのない人たちが交わり、何が生まれるのか。
「あなたになら話してもいい」と刑事・志村(高橋一生)に告げた犯罪コーディネーター・キリコ(柴咲コウ)。未解決事件の犯人を捕まえられ、それは警察にとっても大きなメリットになる。警察はキリコと取引を行うことを決める。キリコは志村にしか話さないと言っているのだから、もちろん志村が担当することになる。
今回、ターゲットとなったのは「調教師」と呼ばれるクリミナルズ。
キリコに指示された動画チャンネルのライブ配信をチェックすると、観光PRを任されたという大学生キャンパーたちが掘り起こした場所から、6人分の人骨が出てきた。
調教師は、行き場のない未成年を訓練し、殺し屋に仕立て上げている。しかし、万が一、警察に勘づかれそうになったらその未成年たちを殺す……。
動画配信をしていた大学生たちの事情聴取に現れた人権派の弁護士・智寿子(久本雅美)がどう見ても怪しい。
志村は調教師のアジトに踏み込むも、一歩遅く取り逃す。そのあと、少年少女たちを取りまとめていた女性が死体で見つかる。殺された女性は智寿子の娘だった。娘まで殺すのか? と思うが、クリミナルズなので……。
そこでキリコが取った行動は、自分をおとりにして調教師を捕まえるというものだった。まんまと調教師はそのワナにハマり……。
調教師はキリコの手首にあるタトゥーを見ると顔色を変える。調教師たちはキリコを殺そうと躍起になるが、志村の機転によって窮地を脱する。志村、ずっと目がギラギラ、というか瞳孔が開いている感じ……。というか、常に追い詰められているような危機感がひしひしと伝わってくる。志村は、後輩を殺した犯人を捕まえるまでは死ねないのだ。
調教師を確保したあと、ふたりになったところで志村はキリコに「目の前で死なれたら気分が悪い」と言う。今回のキリコは自ら危険に飛び込むようなことをしていた。志村はキリコを必死で守ったが、それはキリコを、というよりは、自分のためでもあったのかもしれない。自分の目の前で誰かが死ぬところをもう見たくないのだ。
そんな志村に対して、キリコが返したのは「あなたの前では死んだりしない」。キリコをかばって志村が死ぬのも、志村をかばってキリコが死ぬのもナシにしてほしい。ふたりとも生きて最終回を迎えてほしい……まだ2話だというのにそんなことを考えてしまう。
そして、気になるのは志村とキリコの関係を疑う猿渡(桐谷健太)だ。志村を呼び出し、どうにか詳しい事情を聞こうとする。キリコに「どうしてそんなに志村に執着するのか」と聞いていたが、猿渡の真意は?
さらに、ラストは死体のそばで、凶器と思われるナイフを手にした状態で気を失っていた志村。
志村の手首に手錠がかけられたが、3話は志村が容疑者という立場でスタートになりそうだ。
が、志村が逮捕されて犬飼課長(原田泰造)が頭を抱える姿が想像できる……。
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第3話ストーリー&レビュー}–
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
志村貴文(高橋一生)が女性殺害の容疑で逮捕された。間もなく容疑は晴れたが、キリコ(柴咲コウ)によると、女性を殺してショーウィンドウに展示したのは「演出家」と呼ばれるクリミナルズで、遺体をアート作品に仕上げて展示するのが趣味だという。さらに、キリコは「演出家」がすでに次の殺害を請け負っていることを予告し、「演出家」を捕らえる為に志村にある作戦を持ち掛ける。キリコが持ち掛けた危険な作戦に捜査一課課長の犬飼彰吾(原田泰造)は猛反対するが、志村はキリコの作戦に乗ることを決める。
一方、志村とキリコの動向に対して、全てが気になる監察官の猿渡紳一郎(桐谷健太)は、磯ヶ谷潔(有岡大貴)と五十嵐夏樹(堀田茜)の捜査に同行することに。
そんななか、キリコは、知り合いでハッカーのラビアンローズ(DAIGO)に「演出家」の動向を探るように依頼。ラビアンローズからの情報を元に、磯ヶ谷らが現場に向かうが・・・。
第3話のレビュー
女性を殺した容疑で逮捕された志村(高橋一生)。殺された女性のそばでナイフを握った状態で気を失っていたから……ということだが、殺人犯だったとしたら大胆すぎる……。
案の定、志村の容疑はすぐに晴れる。背後から殴られた志村が、車いすに乗せられた状態で連れ出される映像が監視カメラに映っていたからだ(それにしても、気絶から目覚める高橋一生の演技がすごすぎる……)
仕組んだのはキリコ(柴咲コウ)。女性を殺したのは「演出家」と呼ばれるクリミナルズで、請け負った殺人事件で遺体をアート作品として仕上げて展示するのが趣味。趣味が悪い。
キリコが志村を現場に運び込んだのは、作品を「壊す」ことで「演出家」を怒らせる。更に、「演出家」はすでに次の殺人を請け負っていると予言。志村が逮捕されたと知れば演出家を刺激できる……という作戦。もちろん、犬飼(原田泰造)は反対するが、「演出家」を逮捕するには通常の捜査では難しい。
警察はキリコの作戦に乗り、更にハッカーのローズ(DAIGO)から得た情報をもとに「演出家」を追うことになる。
作戦が失敗したらタダじゃすまないと監察官の猿渡(桐谷健太)に脅されるし、キリコには「疑うなら協力しませんけど」と言われるし、志村の心労も大変なものである。
しかし、キリコからの情報で演出家にあと一歩のところまで迫る。一番現場の近くにいた磯ヶ谷(有岡大貴)。しかし、無線を切っていたため駆けつけるのが遅れるという失態を犯したうえ、次の殺人は起こり、「演出家」を取り逃がす。
キリコには呆れられ、警察の威信は丸つぶれ。頭を抱える犬飼。
磯ヶ谷としては、インビジブルの言いなりになっている警察が気に入らなかっただろうし、志村のことも気にいらない。そしてどうせ「演出家」は現れない、という勝手な思い込みと油断。
もう「演出家」は捕まえられない……諦めかけたところで、志村は現場で嗅いだ「甘い匂い」をきっかけに犯人に迫っていく。
また、志村に反発している磯ヶ谷が今回は協力することになる。
クリミナルズ、それまで一切正体がわからない、全て未解決事件になっているから、どこかで「捕まらない」とタカをくくっているのだろうか。追い詰められたときの抵抗に無計画さを感じる。完璧主義の人が多そうだから、予定外のことに弱いのかもしれない。
あと、前回から丸腰の志村がその場にあるものを使って犯人に抵抗するという形になっているのも興味深い。
また気になるのは猿渡の行動だ。監視官としてだけの行動にも見えないし、どんな裏があるのだろうか。
そして今回からキリコの外出が解禁(?)になったのだろうか。彼女の目を惹くおでかけスタイルも注目したい。
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第4話ストーリー&レビュー}–
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
捜査三課長の大貫(松下由樹)から捜査一課に捜査協力を求める連絡が入る。
話を聞くと、同一犯と見られる絵画盗難事件が相次ぎ、真相を探るため志村(高橋一生)を通じて、インビジブルのキリコ(柴咲コウ)の力を借りたいという。
志村から事件の概要を聞いたキリコは、窃盗団モンキーズが関与していると告げ、彼らが次のターゲットに50億円の高額絵画「ナンバーX」を狙っていると予告。キリコは志村に彼らが盗品を出品している闇オークションへの潜入捜査を持ち掛ける。
そんな折、若い女性が被害者となった通り魔事件で使われた凶器のナイフが発見される。捜査一課長の犬飼(原田泰造)に呼び出されてナイフを見た志村は、3年前に同僚・安野(平埜生成)の命を奪ったものと同じだと確信する。そんな志村にキリコは、絵画盗難事件と3年前の事件には繋がりがあると告げる。
第4話のレビュー
今回追うのは「窃盗団モンキーズ」。捜査三課長の大貫(松下由樹)から捜査協力を求められ、インビジブルと共に捜査一課が動き始める。盗難された絵画は闇市場で非合法に売買された絵画のため、被害者はみな被害届を出していない。そのため、事件が表に出ることがないのだ。
しかし、インビジブルの存在は極秘のはず。大貫は密告があったというが……実はこれもインビジブル……キリコ(柴咲コウ)の仕業だった。
一方で、若い女性が被害者となった通り魔事件が発生。そのときに発見された凶器は、志村(高橋一生)の元同僚・安野(平埜生成)を襲った犯人が使っていたものと一致。
今回、明らかになったのは志村の過去。安野とコンビを組んでいたときのことが回想として描かれる。いまはすっかりくたびれてやさぐれてしまっている志村。安野が殺される前まではシャキッとしたできる刑事というイメージだ。それが目の前で安野が殺され、変わってしまう。
やっとつかんだ犯人の手がかりに、暴走しそうになる志村を力ずくで止めたのは監察官・猿渡(桐谷健太)。「あなたの身勝手な行動でまた身内から犠牲者を出すつもりですか」
猿渡も通り魔事件の捜査に加わる。
キリコは絵画盗難事件と安野の事件は繋がりがあるという。更に、キリコの探し物も。
キリコはモンキーズが狙っている絵画「ナンバーX」を手に入れ、わざと盗ませる。発信機が取り付けられている絵画を追い、絵画が闇取引されている場所を突き止める……というわけだ。作戦通りにことが進み、志村はキリコと共に正体を隠し闇取引の現場に潜入する。
ここで志村が紳士な姿に変身させられるというのがおもしろい。正装させられたのに「長いこと荒んだ生活がにじみ出ている」「不健康そうな肌ツヤをどうにかしないと」「あとレディの扱い方もね」とキリコに特訓される様子が愉快だ。
計画は全て順調。
通り魔事件の犯人の逮捕、「窃盗団モンキーズ」も確保できた(そしてまたそこらへんにあるものを活用して犯人を逮捕する志村……)。
一方、キリコは「ナンバーX」を落札した人間に接触。……が、その人間はすでに殺されていた上、キリコのお目当ての人間ではなかった。落札者は、絵画に隠されていたアメリカのクリミナルズのリストのデータが目的だったような口ぶりだが……。
接触したかった人間に会えず、空振りだったキリコに、志村は取引を持ち掛ける。
「お前の目的を俺が一緒に探してやる。だからお前が知っていることを全て」
わずかに動揺したようにも見えるキリコ。そこに猿渡から連絡が。
通り魔事件の犯人に殺害を依頼してきたのはインビジブルだという証言。
一体、どういうことなのか。観ている限り、志村は情の厚い人間のようだ。少なからず、キリコに対しても出会ったころとは異なる感情を抱いていそうだ。
そもそも、キリコが志村に近づいた理由はなんだったのか。次回はキリコの真相に少しばかり迫れそうだ。
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第5話ストーリー&レビュー}–
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
3年前の事件にキリコ(柴咲コウ)は本当に関与しているのか・・・。
腑に落ちない志村(高橋一生)は、「インビジブルに頼まれた」と証言した武入(鈴之助)に再び会い、ある確信を得る。
しかし、その武入が検察への護送中に何者かに連れ去られてしまう。
一方、犬飼(原田泰造)は上層部からインビジブルを切るよう指示されていた。ところが、当のキリコは民宿から行方をくらましていた。
やはりキリコと武入はつながっているのか。二人の緊急配備が敷かれる。
志村は、鑑識の近松(谷恭輔)の協力で、ハッカーのラビアンローズ(DAIGO)から、重罪犯を逃がして多額の報酬を得る「逃がし屋」の存在を聞き、武入を連れ去った「逃がし屋」に接近。
そして、また新たに闇に隠れたインビジブルの影がみえてきて・・・。
第5話のレビュー
キリコ(柴咲コウ)が姿を消した。キリコだけではない。3年前の通り魔事件の犯人とされる武入(鈴之助)も護送中に連れ去られてしまう。そして、武入連れ去りを仕組んでいたのはキリコだった。
護送中の犯人を奪われるのは警察の大失態(と言うか、インビジブル内では警察が失態続きで心配になる)。
警察内部ではキリコの逮捕を示唆するが、一方で志村(高橋一生)は、武入は真犯人ではない、と言い切り……。
志村はハッカーのローズ(DAIGO)に頼み……いや半ば脅して、キリコの行方を追う。
武入が犯人ではないとしたら誰なのか。果たして本当にインビジブルが安野(平埜生成)の殺害を指示したのか。キリコの支援のもと事件を解決してきたけれど、ただキリコの手のひらの上で踊らされていただけなのか?
でも、志村は半信半疑ではあるけれど、どこかでキリコを信じている部分があるようにも見える。
キリコの居場所を突き止めた志村は真実を問いただす。
キリコが探し出したいのは「キリシマ」という人物。武入も会いたがっている人物だ。「キリシマ」の正体とは、というところで、今度は武入が再び連れ去られる。犯罪者だし、同情すべきところはないんだけれど、こう何度も連れ去られるのは若干不憫である。
キリコと志村は再び手を組んで、武入の行方を追うことに。そんな2人の前に包帯で顔を覆った人物から映像メッセージが届く。
キリコが持っているクリミナルズのリストが入ったデータチップを持ってくれば武入を解放するという。
危険を冒しつつも、データチップと交換で武入を奪取した志村たち。しかし、直後に武入は何者かによって殺されてしまう。驚く志村たちの前に現れたのはひとりの男(永山絢斗)。「キリヒト……」と男に向かって呼びかけるキリコ。
明らかになったのは、「キリヒト」はキリコの弟だということ、そして、本物のインビジブルであるということ。
と、なると、なぜキリコがインビジブルを名乗ったのか、なぜ志村名指しで警察内部に入り込んだのか。キリヒトに対して何がしたいのか。
確かに、キリコにはこれまで登場したクリミナルズと違い、狂気がないように見えた。理性を取り繕っている嘘っぽさがなかった。
少しずつ謎が明らかになっているように見えて、今のところはまだ何も分からない状態だ。物語は中盤に差し掛かったばかり。ここから、インビジブルの本当の目的が明らかになっていくのだろうか。
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第6話ストーリー&レビュー}–
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
本当のインビジブルは、キリコ(柴咲コウ)の弟・キリヒト(永山絢斗)だった…。
姉を取り戻すために突然姿を現したキリヒトは、安野(平埜生成)が殺害された3年前の事件も自分がコーディネートしたと志村(高橋一生)に告げる。さらに、現在進行中の事件をほのめかし、今回依頼されたターゲットのうちの一人でも救うことができたらキリコを諦めると言い残し、去っていく。キリヒトを捕まえれば、いくつかの未解決事件の真相が解明され、新たな犯罪を食い止めることもできると緊急配備による捜索を強化する警察。
やがて、キリヒトの予告通り新たな犠牲者1人が発見される。その残忍な手口を聞いたキリコは、医師免許を持つ「ドクター」の仕業だと志村に告げる。磯ヶ谷(有岡大貴)と夏樹(堀田茜)が被害者の身辺を調べると、同様に命を狙われそうな人物2人が浮上する。
第6話のレビュー
本物のインビジブルの登場。そして、それがキリコ(柴咲コウ)の弟、キリヒト(永山絢斗)だった。
犯罪の英才教育を受けてきたという2人。2年前までは一緒に犯罪コーディネーターとして動いていたが、父親が失踪したことがきっかけで決裂。キリコは、キリヒトがただの殺人コーディネーターに成り下がってしまったことを憂いていたのだ。
今は父親が死に、キリヒトはキリコにまた一緒にビジネスをやるよう持ち掛けるがもちろん、キリコは断る。そこでキリヒトが持ち掛けたのは自分が今回依頼されたターゲットの中から、ひとりでも助けることができたらキリコを諦める。しかし、助けられなかったら、戻ってくること、だった。
今回、ついに明らかになったのは、キリコの過去。キリコたちの父親が犯罪コーディネーターで、インビジブルを名乗っていたのは父親だった。
彼は法では裁けない人たちに手を下していた。
父親が言っていたのは「これは必要悪」。
10代のころからずっと犯罪を手伝っていたが、キリコは嫌だった。一方キリヒトは、犯罪コーディネーターの仕事にのめり込んでいく。ゲームを楽しむように。父親はそんなキリヒトに危機感を抱き、辞めさせようとしていたが、キリヒトはそれを疎ましく思っていたのだ。
今回の事件に関わっているのは「ドクター」と言うクリミナルズ。
凄惨な殺人現場。危険人物すぎて、キリコたちの父親たちも仕事を依頼することはなかったという。
キリヒトからのハンデとして、「ドクター」に狙われている人物を教えられ、最後のターゲットとなる人物のもとに志村(高橋一生)が駆けつけるが、今度は志村自身が危険に陥る。
「ドクター」に身柄を拘束された志村は薬を注入され、命の危機に。
居場所も分からない志村に、警察は焦るが、駆け付けたのはキリコだった。
キリコに執着するキリヒト。
一方、「ドクター」はある母と息子。正確には母が主犯で息子は助手。母は息子を愛しすぎていたし、息子は母に洗脳されていたのだ。
キリコは主犯である母を楯に、息子から解毒剤を聞き出し、志村は一命をとりとめるが……。
奇しくも「家族」がキーワードとなっていたようにも感じられる今回。
キリコは志村の居場所を知るために、キリヒトが望んでいた海外の有力なクリミナルズのリストを渡す(前回渡していたのはダミーだった)。それをキリヒトはどう思ったのか。ずっと一緒にいた姉が、自分以外の誰かを助けるために、リストを渡したことに何か変化は感じるのか……。
更に、今回は、捜査一課内に内通者がいる可能性が出てきた。
猿渡(桐谷健太)は怪しすぎて逆に違う気がするし、犬飼(原田泰造)か……それとも意外にも志村の直属の上司である塚地(酒向芳)の可能性も?
また、インビジブルに殺された安野(平埜生成)の妹でwebニュース記者の東子(大野いと)がキリヒトと接触してしまった。
物語の中心はキリコからキリヒトに移った。
ここに来てキリコと志村のバディ感が高まってきているが、高まれば高まるほど、不安になっていくのはどうしてだろう……。
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第7話ストーリー&レビュー}–
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
捜査一課内にインビジブルと繋がっている人間がいる――。
志村(高橋一生)はキリコ(柴咲コウ)の言葉を心に留め、キリヒト(永山絢斗)の捜索にあたる。
一方、キリヒトはクリミナルズの「シノビ」を使い、暗殺計画を立てていた。次なるターゲットがIT企業のCEO・早坂(横山めぐみ)と睨んだキリコは、志村に早坂のSPになるよう持ち掛ける。彼女を守りながら、内通者に邪魔されずにクリミナルズを調べるためだ。
監察官の猿渡(桐谷健太)が上層部に掛け合い、志村はSPのチームリーダー・神岡(山田純大)指揮のもと早坂の警護にあたることに。そんな中、犬飼(原田泰造)は「シノビ」の犯行と類似した過去の毒物事件や関連機関を調べるよう指示を出す。すると、捜査線上に浮かんだ関係者が次々と事故や不審な死を遂げていて・・・。
第7話のレビュー
今回、焦点が当たったのはキリヒト(永山絢斗)とつながっている警察の内通者だ。
キリコ(柴咲コウ)は犬飼(原田泰造)を疑っているよう。確かに、犬飼なら捜査一課の情報は全て把握している。途端に犬飼の怪しげな行動がフューチャーされて……。一方、志村(高橋一生)は犬飼が内通者だということをあまり信じたくない様子だ。
一方、キリヒトもじっとはしていない。今度は「シノビ」というクリミナルズを使い、IT企業のCEO・早坂(横山めぐみ)を狙う。「シノビ」は比較的、至近距離からターゲットを狙うことから、暗殺場所は限られる。しかし、多忙を極める早坂は行動の自粛を承諾しない。キリコは志村に早坂のSPとして守るように提案する。守るだけではなく、キリコにはひとつの企みがあった。実は早坂はかつてインビジブルの上客だった。上客には特別なコードが与えられる。そのコードがあれば、キリヒトの居場所に迫れるかもしれない……ということだった。
……『インビジブル』の意外なところは、いろんな高橋一生が観られることである(柴咲コウも)。
もはや、キリヒトとキリコの読み合いのような様相を呈してきた。どちらが先に手を討つか。ただ、姉と弟のケンカにしては人の血が流れすぎている。「シノビ」の犯行だと思われる事件の捜査線上に浮かんだ関係者たちが、警察が接触する前に次々と亡くなっていく。明らかに内通者がいるからだし、どんなことをしても尻尾を掴ませない、という信念を感じる。
確かに、都市伝説だと言われていたぐらいのインビジブルが警察に追われていること自体が異常事態だ。必死になるのも無理はない(まあ、キリヒトの場合、必死というよりはおもしろがっているフシもあるが)。
しかし、事態は最悪の方向へ。「シノビ」確保のあと、犬飼に呼び出される志村。が、待ち合わせ場所に向かう途中、志村は犬飼が救急車に運び込まれる場面を目撃する。
何か掴んだ様子だった犬飼。口封じのためか……。
このことで、犬飼は内通者の候補から外れた。
怪しさからは猿渡(桐谷健太)だし、意外なところで塚地(酒向芳)という可能性もあるし……さらに、キリヒトは東子(大野いと)に迫っており……。
事態は志村、キリコにとって不利な方に向かっている。
個人的に、犬飼は作中での癒しキャラクターだったのでここでの退場はとても悲しい。
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第8話ストーリー&レビュー}–
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
捜査一課長・犬飼(原田泰造)の死亡が、副総監の牧野(羽場裕一)から発表された。当面の間、捜査の指揮は猿渡(桐谷健太)が執ることに。志村(高橋一生)は、犬飼が内通者を極秘で調べていたためインビジブルに殺されたと猿渡に訴える。キリコ(柴咲コウ)も、犬飼の死に弟のキリヒト(永山絢斗)が関わっていると知り、心を痛めていた。
そのキリヒトは正体を偽って東子(大野いと)をライブハウスに連れ込み、「興行師」を使った新たな犯罪を画策。「興行師」とは、ターゲットを殺す瞬間をショーにして依頼人に配信するクリミナルズだ。ターゲットは東子を含む3人。そのショーのライブ配信の招待が、キリコと捜査一課にも届き・・・。
第8話のレビュー
捜査一課長の犬飼(原田泰造)が亡くなった。警察内にいる内地者を極秘で調べており、何かを掴んだ。その結果……。
また、犬飼の死にはキリヒト(永山絢斗)も関わっており、キリコ(柴咲コウ)は志村(高橋一生)に頭を下げる場面もあった。もう空気感が本当にバディなんだよな……と微笑ましい気持ちもあるが、辛いほうが勝ってしまう。
そんな中、キリヒトから連絡が入る。映し出されたのはライブハウスのステージ。そこではある「ショー」が行われようとしていた。主宰は「興行師」。「興行師」はターゲットを殺す瞬間をショーにして依頼人に配信をするクリミナルズだ。
そのライブ配信のURLがキリコと捜査一課のもとに届いたわけだが、そこには2人のターゲットのほか、東子(大野いと)の姿が。正体を偽ったキリヒトに拉致されていたのだ。
キリヒトは、捜査一課に「ビジネス」を持ち掛ける。無能で、法に縛られ事件を解決出来ない捜査一課に手を貸すという。そして、ステージにいる3人が生きるか死ぬかは捜査一課とキリコに託されることになる。
殺害現場を配信するだなんて、趣味が悪い。が、それだけ依頼者の憎しみが強いということだ。警察が裁いてくれないなら、自分で……。そういう人にとって、クリミナルズは心強い存在なのだろう。しかし、警察としては見逃すことができない。
東子の殺害を「興行師」に依頼したのはキリヒト。キリヒトはキリコに対して条件を出す。まずは警察が「ショー」の場所にたどり着くこと。真っ先にたどり着いたのは志村。そして、ショーのステージにあげられることになる。そして、キリヒトはキリコに決断を迫る。
「志村を殺すか、東子を殺すか選べ」
も~~~!!そんなことになったら、志村が「俺を殺せ」って言うのは決まってるんですよ!!助けを乞うわけないじゃないですか!!! 逆に助けを乞う志村が観たい!
で、キリコが志村を殺せるわけがない。そしてキリコは志村が東子が殺されることを望んでいないのも知っている。
そこでキリコはキリヒトに向かって言う。
「自分がキリヒトの元に戻るから2人を助けてほしい」
キリヒトの目的は、最初からキリコだった。
志村が邪魔だった、というキリヒトだけど、きっと嫌いなんだろうなあ……。けどキリコは志村を守るために自分のもとに戻るという。
もともとはキリヒトを止めるために始まったことだけど、キリヒトはどちらにしろ苦しいのではないか、と思う。
それにしても、キリコに「俺を殺せ」という志村、そんな志村を守るために自分を犠牲にするキリコ……。もう、志村がキリコに手錠をかけるエンディングがハッピーエンドのような気がしてきた。
キリコを取り戻すため、志村は猿渡と手を組む。
キリヒトが猿渡の殺害を依頼したクリミナルズ「リーパー」は警察内にいる、と予告にあった。内通者=リーパーなのか。リーパーとは刈り取り機とか、死神、といった意味だろうか。
猿渡は当初から怪しい。今回、ショーのステージに挙げられた3人のうち、実は興行師だったひとりめのターゲットを猿渡はあっさり見捨てた。興行師だと知っていたのでは? と勘ぐってしまう。
ここ数回、出番が多くない磯ヶ谷(有岡大貴)もあえて存在感を薄められているようにも見える。まあこうなってくると全員怪しく見えてくるのですが……
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第9話ストーリー&レビュー}–
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
キリヒト(永山絢斗)から捜査一課に、2日後にブラックフライデーを行うと連絡が入る。ブラックフライデーは、海外のクリミナルズたちが次々に凶悪犯罪を巻き起こすというもので、中止してほしければ、現在収監中のクリミナルズ全員の免責と釈放が条件という。
阻止するにはキリヒトを見つけ出す以外ない。志村(高橋一生)は猿渡(桐谷健太)とともに彼の行方を追う。
そんな中、キリヒトはキリコ(柴咲コウ)を連れ、二人が昔暮らしていた家に向かっていた。初代インビジブルが遺した、あるモノを手に入れるためだ。
一方、キリコは初代インビジブルが残した資料から犬飼(原田泰造)の命を奪ったクリミナルズ「リーパー」の正体に気付き、志村に注意を促す。
第9話のレビュー
「いや、やっぱり内通者はおまえだったんかい!」と叫ばずにはいられなかったインビジブル第9話。
キリヒト(永山絢斗)のもとに向かったキリコ(柴咲コウ)。キリヒトは捜査一課に向けて、2日後にブラックフライデーを行うと表明する。
ブラックフライデーとは、海外のクリミナルズたちが犯罪を起こしていくというもの。セールのことではない。中止してほしければ、収監中のクリミナルズを解放しろ――。
もちろん、そんなことはできるはずがない。ブラックフライデーを止めるために、志村(高橋一生)は猿渡(桐谷健太)と共にキリヒトの行方を追う。
キリヒトがまず向かったのは初代インビジブルの家。つまり、キリコとキリヒトが育った家だ。
キリヒトは初代インビジブルの資料の中から手に入れたいものがあった。それはインビジブルの過去の依頼人のデータ。政治家など有力者の名前が並んでいる。これが世の中にバラまかれたらパニックだ。ブラックフライデーだけでなく、これも切り札として出す。探られたら痛い腹だらけである、警察……。
今回、一気に物語の核心に迫っていく。
キリヒトに情報を流していた内通者……クリミナルズ「リーバー」の正体だ。
一体誰なのかと話題になっていたが……猿渡! お前か!!
11歳で通り魔殺人の被疑者になっていたという猿渡。前歴を掘り返されることを恐れて犬飼(原田泰造)を殺した。
おまけにリーパーは犬飼だけではなく、安野(平埜生成)、そして、キリコたちの父親も殺していた。
そう思って振り返ってみるとゾッとする。先週「犬飼課長ならこうしたでしょうから」って言ってなかったか?
キリヒトは随分と猿渡を信頼しているようで、「僕の右腕だ」なんて言っているけれど、実はキリヒトのほうが利用されているようにも見える。
猿渡なら志村を殺そうと思えばいつでも殺せた。にもかかわらず殺さなかったのは「リーパーにとって大切なおもちゃ」だから。リーパーに執着されているということですか、志村さん……大変だ……。
キリコはキリコで、キリヒトに「なんで僕じゃなくて志村なんだ!」と責められる。
行き過ぎた愛や執着の行きつく先は人間の想像を超える。
しかし、現状、ゆゆしき事態である。
警察が、猿渡と志村、どちらを信じるかと言えば、猿渡だろう。犬飼がいなくなり、志村に味方は少ない。
キリコと、志村に全ての罪をかぶせて猿渡はこれからものうのうと生きていくことは可能だ。
志村は、キリコは、一体どのように決着をつけるのか。猿渡は、ふたりのすぐそばまで迫っている。
頼むから、どちらかが相手をかばって死ぬようなことだけはありませんように!
あと、磯ヶ谷くん(有岡大貴)と塚地さん(酒向芳)、リーパーじゃないかと疑ってすみませんでした!
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{第10話ストーリー&レビュー}–
第10話ストーリー&レビュー
第10話のストーリー
史上最悪のクリミナルズ「リーパー」の正体がついに明らかとなった。
そんな中、初めて心を通わせたキリコ(柴咲コウ)とキリヒト(永山絢斗)。
そして、そんな2人の元にたどり着いた志村(高橋一生)だったが、キリコを危険視する猿渡(桐谷健太)が彼女に銃口を向ける。
一方、捜査一課では仕掛けられていたEMP爆弾が作動し、ブラックフライデーが動きだした。猿渡は、すべて志村とキリコの仕業だと捜査一課の面々に説明し、志村を捕獲するように指示を出す。
さらに、インビジブルのサイトでは志村の身柄に懸賞金が付けられる。
警察からもクリミナルズからも追われる志村。
絶体絶命のピンチのなか、ある最後の賭けに出る・・・。
第10話のレビュー
とりあえず冒頭からキリヒト(永山絢斗)が不憫である……。
キリコ(柴咲コウ)と一緒にいたかっただけなのに、気がついたらよく知らない警察官と一緒にいるし、その警察官と仲が良いし……。
「ずっと一緒にいたかった」と言いながら死んでいったキリヒト。愛に気づかないままだったんだろうか。キリコを猿渡(桐山健太)の銃弾から守れただけでも、もしかしたらよかったのかもしれない。
猿渡はキリヒトを撃ったあと、「爆弾」によって警視庁のシステムをダウンさせる。警視庁に仕掛けられている爆弾を探していたものの、彼らが想定していたものではないから、見つけられるはずがなかったのだ。
猿渡は志村(高橋一生)が内通者でキリコと組んで全てを仕組んでいた、と部下たちを動かし始める。意外だったのは、捜査一課の面々が「志村が内通者?」と疑問を持ったことだった。思っていたより、みんなから信頼されていた……ヨカッタ。
そんな中、クリミナルズの行方を追っていた磯ヶ谷(有岡大貴)と五十嵐(堀田茜)に会った志村は事の真相をふたりに話す。志村が内通者だとも信じられないが、猿渡だということも信じられない。動揺するふたり。
「何を信じればいいのか」という磯ヶ谷に志村は「俺は自分の正義を信じる。お前らはどうだ」と問い返す。そこから、猿渡の裏をかく作戦は始まっていた。
捜査一課に志村の行方について話していた磯ヶ谷たち。「いやいやいや!話すなよ!」と思ったが、これも猿渡を嵌めるためだった。信用させて、ギリギリのところまで追い込む。
最後の舞台となったスタジアムで猿渡を取り囲む捜査員。その様子を警視庁に中継しているカメラ。逃げ場はない。が、猿渡は余裕だ。と言うか、楽しそう。
拳銃を構える志村を煽る。志村は射撃が下手だからだ。志村は猿渡を諭すが聞き入れられない。「誰も助けられない」と猿渡はキリコに銃口を向けるが、さらに煽るためにナイフを取り出す。志村のかつてのバディ・安野(平埜生成)を殺したナイフ。どうするの、志村、猿渡はハッタリじゃすまない、絶対にやる……と思った瞬間、志村が撃った銃弾が猿渡の右手を討つ。そして、左手、左足も正確に。
志村は射撃が下手だというのはあくまで噂。うますぎて、逆に拳銃が持たせてもらえなかったのだ。荒れまくっていた志村に拳銃を持たせていたら、確かに鬼に金棒かもしれない……。
しかし、撃たれたところで猿渡は全くがっかりしていない。自分が楽しむためだけに、志村が苦しむ顔が見たいから、生かしていた。そんな猿渡だから、もはや志村に撃たれたり、逮捕されるの嬉しいのでは……大丈夫……? 桐谷健太のサイコパスな表情がゾッとして、最終回をよりおもしろいものにしてくれた気がする。
志村もキリコも無事に最終回、猿渡逮捕まで生きてくれていてよかった。そして、2人の未来を示唆するような描写があったのもイイ。
ただ、ラストシーンが少し気になるが……もしかしたら、また志村とキリコに会う機会があるのかもしれない。
(文:シネマズ編集部)
※この記事は「インビジブル」の各話を1つにまとめたものです。
–{「インビジブル」作品情報}–
「インビジブル」作品情報
刑事×犯罪コーディネーター
異色のバディが誕生する!
前代未聞の犯罪エンターテインメント!
出演
高橋一生/柴咲コウ/有岡大貴(Hey!Say!JUMP)/堀田茜/谷恭輔/大野いと/平埜生成/板垣李光人/西村元貴/結城モエ/田中真琴/村井良大/酒向芳/原田泰造/桐谷健太
脚本
いずみ吉紘
主題歌
「Tiny World」Dragon Ash(Victor/MOB SQUAD)
音楽
得田真裕
プロデューサー
佐藤敦司
浅野敦也
編成
東仲恵吾
佐藤美紀
演出
竹村謙太郎
棚澤孝義
泉 正英
製作
TBSスパークル
TBS