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広瀬アリス、滝藤賢一主演の日テレ系ドラマ「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」が2022年4月14日より放送スタート。
事件が起こる前に「犯人が仕掛けたトリック」を暴いてしまう、史上最速の早すぎる探偵が再登場!大人気コメディミステリーの2期では、どんな痛快な展開が待っているのか?
cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
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もくじ
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
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化粧品会社の研究施設で働く一華(広瀬アリス)は、5兆円もの遺産を相続したものの自由に引き出すことができず、相変わらず家政婦の橋田(水野美紀)と2人暮らしをしていた。
一方、事件が起こる前にすべてを読み解り、事件を未然に解決する犯罪防御率100%の探偵・千曲川(滝藤賢一)は、相変わらず金もないのに飲み歩いていた。そんな中、千曲川の前に、仕事の依頼をしたいという女性・美津山秋菜(宮崎美子)が現れる。
秋菜は美津山財閥の会長で、孫の宗介(萩原利久)、葉子(木下彩香)と暮らしていた。
秋菜は先日、乗っていた車のブレーキが何者かによって細工されていたことが原因で交通事故に遭い、危うく命を落とすところだったと語る。その裏には、美津山家の遺産相続問題が絡んでいるようだった。
秋菜の夫は、海運業を営む大資産家だったが、2年前に他界。秋菜の子供たちは、父親が生きている頃から遺産を狙っていた。
彼らは父親である夫に強い鎮静剤を投与して、遺産の配分が自分たちに有利になるように遺書を書き換えさせようとした。そのことを知った夫は、子供たちには遺産を相続させないという相続廃除を遺書に書き残した。夫の死後、秋菜が彼の事業を引き継ぎ、2000億円の遺産をすべて相続する。子供たちが遺産目当てで自分を殺そうとしていると察した秋菜は、彼らを相続廃除すると決意。数日後は夫の三回忌で、美津山邸には一族が集まることになっていた。
千曲川の仕事は、その席に立ち会って、秋菜の子供たちを相続廃除する条件を満たす証拠を見つけるというものだった。
一方、次男・二郎(和田正人)、長女・成美(MEGUMI)、次女・明日香(ソニン)、三男・純三郎(永野宗典)の美津山兄妹たちは、秋菜から遺産を奪い取るための策略を練っていた。
ある日、一華は橋田から「会わせたい人がいます」と告げられて、出かけることに。
素敵な男性とのお見合いかと思い、喜ぶ一華。橋田が一華を連れて向かった場所はなぜか、美津山邸で…!?
第1話のレビュー
一華(広瀬アリス)と千曲川(滝藤賢一)のコンビが帰ってきた!
原作・井上真偽の「探偵が早すぎる」を実写ドラマ化した本作、前シリーズに引き続きドタバタコメディ感が強くてテンポもよく、面白い。1話の時点で期待度が高まる。
美津山財閥の会長である秋菜(宮崎美子)からの依頼で、またもや事件を未然に防いだ千曲川。そう、彼の異名は「事件が起こる前に未然に防ぐ探偵」なのだ。
彼が未然に防いだ事件のあらましは、こうだ。
亡くなった夫から莫大な資産を受け継いだ秋菜は、少し“問題”のある4人の子どもたちーー二郎(和田正人)・成美(MEGUMI)・明日香(ソニン)・純三郎(永野宗典)ではなく、孫の葉子(木下彩音)と宗介(萩原利久)に相続させようとしていた。
なぜか。遺産を狙って、4人の子どもたちが“母親殺人”を計画したからである。交通事故に見せかけて、秋菜を殺そうとしたことがわかったのだ。
身の危険を感じた秋菜は、探偵である千曲川へ事件の解決を依頼。美津山家(大豪邸!)へ執事のフリをして潜り込んだ千曲川は、後からやってきた子どもたちのうち、二郎と純三郎の”コートの袖”からヒントを得る。
そう。袖には庭の土がわずかに付着していた。
庭を調べた千曲川は、地中に埋められていたスプリンクラーの配電が断線していることを発見。何らかのトラブルを起こし、その間に母親である秋菜を殺そうとしているのでは……と検討をつける。
その目論見は当たっていた。子どもたちの計画は、こう。
あらかじめスプリンクラーを作動させないように細工しておき、同時に停電が起こるように仕向ける。あらかじめ二郎が用意しておいた“猛毒マッチ”を、亡き父へのプレゼントとして供えておくことで「停電→スプリンクラー作動なし→秋菜にマッチを点けさせる→猛毒の煙で殺害」といった流れを作ろうと考えたのだ。
なんとも非道な子どもたち。遺産を相続させたくないと考える秋菜の気持ちも、わかる気がする。
千曲川の推理により、なんとか秋菜の命を守ることができた。
しかし、話はそれで終わらない。
実は、美津山家へ千曲川を紹介したのは、一華とともに暮らす執事の橋田(水野美紀)だったのだ。
秋菜は一華の母親に命を助けられた過去があり、その恩返しのために、なんと遺産の一部を相続してほしいと、一華に申し出る。しかし、そうすると子どもたちに命を狙われることになってしまうため、用心棒が必要だ。
話を聞いた橋田は、千曲川の存在を思い出す。秋菜に信用してもらうためにも、千曲川の力量をテストするため、一連の事件を未然に防いでもらった、というわけだ。
またもや奇妙な運命に導かれ、ともに過ごすことになった一華と千曲川。「お孫さんに危害が加えられないよう、表向きには、遺産を相続するのは私一人だけということに」と機転を効かせた一華は、ふたたび命を狙われる立場になってしまった。
あの4人の子どもたちは、一致団結すると少々厄介である。今一歩のところで詰めが甘いようにも思えるが、やろうとしていることは立派な殺人。1秒たりとも気が抜けないだろう。
しかし、久々に、互いを小突きながらアレコレ悪口を言い合う一華と千曲川を見ていると……ああ、帰ってきたんだ! と嬉しくなる。推理の鮮やかさとドタバタコメディ感の絶妙なバランスがたまらない本シリーズ。次回放送が待ち遠しい。
※この記事は「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第2話ストーリー&レビュー}–
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
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美津山財閥の財産を受け取ることになった一華(広瀬アリス)。彼女は財産目当ての美津山家の兄妹達から命を狙われ、千曲川(滝藤賢一)が再びボディガードを務めることに。一華は、またしても千曲川に付きまとわれるのかと橋田(水野美紀)に不満をぶつける。千曲川は、朝から晩まで一華の周辺に出没。予測不能な千曲川の行動に、一華は振り回される。
その頃、明日香(ソニン)と純三郎(永野宗典)は、一華が勤める研究所に潜入。2人は、一華殺害計画を企てていた。翌朝、一華は研究所に出勤する途中、千曲川がそばにいないことに気付き…。
第2話のレビュー
莫大な遺産を相続したせいで命を狙われている一華(広瀬アリス)。ひっつめ髪に白黒のメイド然とした格好をしている毒舌な家政婦・橋田(水野美紀)。そして犯人に対し同じトリックで仕返しをする”トリック返し”が生きがいの探偵・千曲川(滝藤賢一)。
(おそらく)アドリブたっぷりでコミカルな本作、2話も期待に漏れず最初から最後まで面白い。遺産を狙う兄弟姉妹に命を脅かされる一華と、それを阻止する千曲川・橋田の構図は、前シリーズ同様に活かされている。
今回の大きなテーマは、大財閥・美津山家の三男である純三郎(永野宗典)の考え出したトリックだ。概要はこうである。
化粧品会社の研究員を務める一華の会社へ、純三郎が清掃員として侵入する。その際、一華が普段着ている白衣に、特殊に加工したエタノールをたっぷり染み込ませておく。
白衣の素材はポリエステル100%。エタノールを染み込ませておくことで、燃えやすい状態を作っておくのだ。
加えて、一華は常に水晶のブレスレットを左手首につけている。それに水晶の指輪をぶつけることで電気(火花)を発生させ、白衣に燃え移らせるーーつまり、事故に見せかけて一華を焼死させる魂胆だ。
水晶は、圧力を加えると電気を発生する性質を持っているらしい。このドラマ、何かと雑学が身に付く点も興味深い。
純三郎の考えたトリックは、抜け目のない完璧なものと思われた。しかし、早すぎる探偵・千曲川は、今回も先回りして事件を未然に防ぐことに成功! 彼がどんなことに気づいたかと言うと……。
まず最初に違和感を覚えたのは、前日まで変色していなかった壁の色が変わっていた点。
そこから、一華の白衣にだけエタノールが染み込んでいることに気づく。とくに左の袖口に多く浸透していることから、何者かが”水晶のブレスレット”に対して策略していることを導き出すのだ。
一華はいつも、左手首に水晶のブレスレットをつけている。類稀なる観察力から、そんなことまでつなぎ合わせて考えられる千曲川の洞察に、あらためて驚いてしまう。
千曲川の”トリック返し”が始まる。
白衣ごと取り替えてしまえば今回のトリックは水泡に帰すが、千曲川はあえて「白衣を絶縁スプレーでコーティング」することで一華の焼死を食い止めた。よくわからないが、そのあたりが千曲川の美学なのだろう。
そして、純三郎を外へ誘導し、ウォッカで満たした噴水に飛び込ませ、ライターの火を投げ込むーーあっという間に純三郎は火炎の海に包まれた。火には火で返す、まさにトリック返しである。
今回も鮮やかすぎるトリック返しだった。命を守るためとはいえ、常に身の回りに千曲川がうろついている状況は、一華にとって気持ち良くはないだろうが……。こうも華麗に防いでもらったら、筆者だったら多少の無礼は水に流してしまうかもしれない。
しかし、一華自身は深刻な問題を抱えている。
それは「恋愛ができない」こと。
こうもすぐ近くに千曲川が張り付いている状況では、プライベートも何もあったものではない。一華に好意を寄せる男性も何人かいるようだが(一華の会社の先輩・大谷和馬(塩野瑛久)や美津山家の孫息子・宗介(萩原利久)など)、今後、恋愛の発展も見られるのだろうか……?
鮮やかなトリック返しと恋の予感。どちらにも注目したい。
※この記事は「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第3話ストーリー&レビュー}–
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
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千曲川(滝藤賢一)は、一華(広瀬アリス)の希望に添って目立たないように警護をする。逆に、それが一華にはうっとうしくてたまらない。
橋田(水野美紀)は秋菜(宮崎美子)から、美津山家の子供たちの話を聞く。長男の宗太(和田聰宏)は宗介(萩原利久)と葉子(木下彩音)の父であり、秋菜にとって頼れる跡継ぎだったが、5年前に失踪してしまった。秋菜は、宗太がいてくれたら相続争いなど起こらなかったのにと嘆く。
一華殺害計画に失敗した純三郎(永野宗典)が重傷を負ったため、残された二郎(和田正人)、成美(MEGUMI)、明日香(ソニン)は、次なる計画について話し合っていた。二郎は、過去に5兆円の遺産を相続した一華を狙った財閥の一族が次々と不幸に見舞われたことを知り、すべては千曲川の仕業で、自分たちも同じ目に遭っているのだと気付く。そんな中、明日香が「今度こそ仕留める」と一華殺害に動き出す。
一華は、大谷(塩野瑛久)と真央(新條由芽)を連れて再び宗介のバーを訪れた。大谷は、一華と真央をキャンプに誘う。話を聞いていた宗介と葉子も行きたいと言い出し、みんなでキャンプに行くことに。
キャンプ当日、一華と一緒に、なぜか橋田が付いてくる。さらに千曲川もキャンプに加わり、一華は困惑。テント張りから食事の支度まで橋田が仕切り、千曲川は余計なことをして橋田に叱られる。キャンプでも千曲川と橋田に振り回される一華だったが、あるアクシデントから大谷と良い雰囲気になり…。
キャンプ場には、従業員になりすました明日香が潜入。明日香は、思いがけない方法で一華を殺そうと企んでいた――!
第3話のレビュー
今回、一華(広瀬アリス)が命を狙われる現場は……キャンプ場。
職場の同僚や先輩、美津山家の孫・葉子(木下彩音)や宗介(萩原利久)、そしておなじみ橋田(水野美紀)や千曲川(滝藤賢一)とともにキャンプに向かった一華。そこでは、美津山家の次女・明日香(ソニン)が、一華の命を奪おうと策略していた。
その手法は、以下のとおり。
一華たちが宿泊するテントの内側全面に、キノコ由来の猛毒(液体にしたもの)を塗布しておく。その後、スタッフのふりをしてテント内にストーブを運び込み、火で温めたヤカンの水蒸気がテントの内側に付着して、塗っておいた猛毒が液体に戻り、一華の口内へ入り込むのを狙うのだ。
なんとも確実性に欠ける計画だ……と思ってしまう。しかし、今回も千曲川の観察力によって、事件は未然に防がれた。
まず、一華のテントを外側から観察し、杭が打たれた場所が若干ずれていることに気づいた千曲川。テント内に細工がされていることを疑った彼は、内側に毒が塗られていることもすぐに見抜いた。
あとは事前に毒を拭い取っておくだけ。代わりにハバネロを塗っておいたのは、物語の冒頭に、一華からハバネロを使ったイタズラを仕掛けられていたため、その仕返しである。
千曲川はトリック返しとして、明日香に毒をお見舞いした。前回の純三郎に引き続き、またもや病院送りにされてしまった美津山家の兄妹たち……。普通なら、お金のためにここまで命を張らないだろうと思うが、彼らは「やられればやられるほど燃える」タイプの人たちらしい。
千曲川がいる以上、一華の命は守られ続けることだろう。
トリック返しの鮮やかさとともに、このドラマで注目したいのは一華の恋愛模様である。
憧れの先輩・大谷和馬(塩野瑛久)は明らかに一華へ好意を寄せている。少し感情がわかりにくいのが宗介だ。わざわざキャンプについてきたのも、一華のことが気になっているからだろう。しかし、一華の命を狙った明日香のことを気にかけるなど、よくわからない行動もとっている。
なんだかんだ言って、一華にぴったりなのは千曲川ではないかと思ってしまうが……こんなことを言ったら、一華にとんでもなくイヤな顔をされてしまいそうである。
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–{第4話ストーリー&レビュー}–
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
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一華(広瀬アリス)は、大谷(塩野瑛久)のことが頭から離れなくなり、恋の予感に胸をときめかせる。橋田(水野美紀)は、様子のおかしい一華を不審に思う。一方、千曲川(滝藤賢一)は、一華の浮かれ具合にあきれるのだった。
一華は大谷から、彼の大学の先輩で製薬会社に勤める江本を紹介される。江本は入浴剤の開発を手掛けていて、一華に商品開発に協力してほしいと依頼。大谷も一緒だと聞いて、一華は引き受ける。一華と大谷は、江本の会社の会議に参加。千曲川は、一華の行動を逐一見張っていた。
仕事を終えた一華と大谷は、宗介(萩原利久)のバーへ。良い雰囲気の一華と大谷を前に、気にしていない素振りの宗介。そんな兄を横目に葉子(木下彩音)は、大谷に一華のことが好きなのかと尋ねる。大谷は一華への恋心を否定せず、ますます浮かれる一華。その一部始終を見ていた千曲川は…!?
帰宅した一華は、江本から貰ったバスボムの試供品を風呂で使ってみることに。しかし、そのバスボムは、湯に入れると有毒ガスが発生する仕掛けになっていた。実は、江本が一華に商品開発への協力を持ち掛けたのは、一華殺害を企てる二郎(和田正人)の差し金だった。江本は、二郎に弱みを握られて言いなりになっていたのだ。
二郎は一華の家の風呂場の様子を伺いつつ、一華が死ぬ瞬間を待っていた。一華の危機にもかかわらず、千曲川は姿を見せない。ついに一華は、二郎の罠にかかって殺されてしまうのか――!?
第4話のレビュー
前回のキャンプ場での一件以来、大谷先輩(塩野瑛久)に好意を抱き始めている一華(広瀬アリス)。先輩の夢を見たり、食事中も先輩のことを考えたりと、まさに恋する乙女と化している。家政婦・橋田(水野美紀)にも「病院に連れていきましょうか?」と心配される始末だ。
大谷先輩と一華は側から見ると両思いに違いない。しかし、一華に思いを寄せているらしき人物はもう一人いる。美津山家の孫で、バーを経営している宗介(萩原利久)だ。彼はどうも感情が見えにくい人物なのだが、心中では何を考えているのだろうか?
一華の恋愛模様も気になるが、そこにいろいろな意味で茶々を入れてくる人物が。お察しの通り、早すぎる探偵・千曲川(滝藤賢一)である。
恋の予感にウキウキしている一華に対し「吊橋効果というものがあって……」などと不要なアドバイスをしてくるのだ。実際にこんな探偵が身の回りにいたら、嫌すぎる……。
さて、今回も一華は命を狙われる。ポイントになるのは「バスボム」だ。
大谷先輩の紹介で、他社のバスボム開発を手伝うことになった一華。大谷の学生時代の先輩だと名乗る男性から、開発の参考にするようにとバスボムの試供品をもらった。「できれば今日中に試して感想を教えてほしい」といった条件付きで。
怪しい。怪しすぎる。案の定、この男性は美津山家の次男・二郎(和田正人)の息がかかった人物だった。
一華に渡されたバスボムは、重曹・クエン酸・硫黄が配合されており、中心にはトイレ用洗剤を詰めたカプセルが入っている。これをお風呂に入れると、周りの成分とトイレ用洗剤が交わって硫化水素が発生してしまう仕組みだ。
そのままバスボムを使ってしまったら、命が危ない! しかし、今回も千曲川によって事件は華麗に回避される。彼はすべての事情をいち早く橋田に伝え、バスボムを安全なものに取り替えておいたのだ。
宗介のバーで飲んだときに、良かれと思った一華が美津山家の孫・葉子(木下彩音)にバスボムをお裾分けしてしまった。しかし、そちらも事前に千曲川が回収済み。危ないところだったが、一華の命はまたしても、早すぎる探偵によって守られたのである。
お馴染みの「トリック返し」も発動し、万事が一件落着……と、思えたが。ここでまさかの人物が黒幕として浮かび上がってきた。
バスボム開発の件で、一華に例の男性を紹介したのは、大谷先輩である。
大谷が「大学時代の先輩で」と言っていた男性と、裏で金銭のやりとりをしているのを、千曲川が目撃していた。ここまで、美津山家や一華をめぐる騒動には関係ないと思われてきた大谷だが、一気に黒幕として浮上してきたのである。
果たして、大谷の素性はいかに……?
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第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
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千曲川(滝藤賢一)から、大谷(塩野瑛久)に命を狙われているのではないかと告げられた一華(広瀬アリス)。彼女の心の中で、大谷を信じたい気持ちと消えない疑いがせめぎ合う。大谷から連絡が来ても、一華は返信できない。そんな一華が、なんとなく気にかかる橋田(水野美紀)。
宗介(萩原利久)のBarでサッカー日本代表の試合を観戦するイベントが開かれることになった。一華は大谷から、そのイベントに誘われる。大谷は、どうしても一華に参加してほしいようだった。一華は、大谷の誘いを受けるかどうか、迷う。千曲川は、そんな一華の気持ちを見透かしていた。
一華殺害に失敗した二郎(和田正人)に代わって、今度は成美(MEGUMI)が殺害のチャンスをうかがう。サッカー観戦イベントを前に、ある計画を思い立つ成美。彼女は、薬物を調合して毒を生成する。その毒はもちろん、一華を殺すためのものだった。街を歩いていた大谷の前に、成美が現れる。2人は目と目を合わせ…!?
サッカー観戦イベント当日、一華は真央(新條由芽)とともに宗介のBarへ向かった。店では、すでに千曲川と橋田がいて、勝手に盛り上がっていた。大谷もテンションが上がっているのか、一華にフェイスペイントを勧める。彼の手には、怪しげなペイント液が。その様子を遠くから双眼鏡で眺めていた成美がほくそ笑む。
一華に最大の危機が訪れる――!?
第5話のレビュー
次に一華(広瀬アリス)の命を狙うのは、美津山家の長女・成美(MEGUMI)。狙いを定めたのは、美津山家の孫・宗介(萩原利久)が経営するバーである。そこで週末に行われる、サッカーの試合を観戦するパブリックビューイベントに、一華や大谷(塩野瑛久)が参加する情報を掴んだのだ。
何やら怪しい薬を調合する成美。彼女が何をしでかそうとしているかも気になるが、一華を半ば強引にイベントへ誘い出した大谷の挙動も気になる。
というのも、彼には前回、一華の命を奪おうとした疑惑がかけられているからだ。早すぎる探偵・千曲川(滝藤賢一)は、怪しげな電話をしている大谷の姿を、さっそく目撃している。
果たして、一華の命はどうなるのかーー!?
成美が調合した毒性のあるフェイスペインティング用の絵の具を、大谷がイベント会場であるバーへ持ち込む。大谷は「試供品として受け取った」と説明。自然な流れで、大谷が一華へフェイスペインティングを施そうとするが……。
大谷の不審な動きを感じ取った宗介が「その前に俺にペイントしてほしい」と言い出し、一華を守る形に。宗介の顔に絵の具が塗られてしまうが、危険性に気づいた一華がすぐさま彼を病院へ連れていく。
化粧品会社で成分研究をする一華は、絵の具に危険な成分が含まれていることに気づけたのだ。絵の具にはカドミニウムイエローという成分が含まれており、水と混ざると、日光に反応して黒く変色する性質があるという。
またもや魂胆を見抜かれてしまった成美。千曲川によってお決まりの”トリック返し”をされ、表面上は一件落着した。
怪しい動きを見せていた大谷も、まったくの”シロ”であることが判明。前回、先輩にお金を渡していたのも、借金に困る彼を心配してのことだった。今回のフェイスペインティング事件についても、試供品としてもらった事実に疑いの余地はない。
大谷が一華に寄せる思いは本物だったということだ(筆者は完全に大谷が黒幕だと思い込んでいた。大谷先輩ごめんなさい)。このタイミングで大谷は一華へ想いを告白。ついに一華の恋愛に花が咲くか……?
と、ここで衝撃の展開。美津山家の会長である秋菜(宮崎美子)が急死したのだ。
これに伴って、美津山家の遺産を相続するのは一華に限らず、孫である宗介たちにも分配されることを知った美津山家の兄妹たち。
第一幕が閉じられ、次回からは、怒涛の「遺産相続バトル」が勃発する!
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第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
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一華(広瀬アリス)は秋菜(宮崎美子)の葬儀に参列し、悲しみに暮れる宗介(萩原利久)と葉子(木下彩音)を気遣う。そんな中、二郎(和田正人)、成美(MEGUMI)、明日香(ソニン)、純三郎(永野宗典)が葬儀場を訪れる。彼らは母親の葬儀を利用して、一華だけでなく宗介と葉子の命まで奪おうと企てていた。千曲川(滝藤賢一)は二郎たちに、殺害計画を止めるようにとプレッシャーをかける。千曲川のトリック返しがトラウマになっている成美、明日香、純三郎は怯むものの、二郎は絶対に計画を成し遂げると意気込んでいた。
葬儀に現れた二郎たちを追い返そうとする葉子に対して、宗介は「好きにすればいい」と告げる。一華は、二郎たちの傍若無人な振る舞いに黙っていられなくなる。葬儀場に不穏な空気が流れる中、橋田(水野美紀)が間に入って穏便に収める。
千曲川は宗介に、二郎たちが宗介と葉子の命も狙っていることを伝える。宗介と葉子を守るのは契約外と千曲川に拒絶された宗介は、自分が葉子を守ると決意する。
橋田と葉子がお茶の準備をしていると、成美と明日香は代わりに自分たちがお茶を入れると言い出す。警戒する葉子を橋田がなだめて、成美と明日香に任せる。
一華たちの殺害計画は、着々と進んでいた。純三郎が成美と明日香に合流し、湯呑みの一つに液体を塗りつける。その液体は、口に入ると中毒症状を起こして1時間後には倒れてしまう毒物だった。
千曲川は、純三郎の企みを見破り、「未然に防がせてもらったよ。残念だったな」と純三郎に言い放つ。またしてもトリック返しが決まった…かと思いきや、なぜか千曲川が倒れてしまい――!?
第6話のレビュー
急死してしまった秋菜(宮崎美子)の葬儀に参列する面々。孫の宗介(萩原利久)と葉子(木下彩音)はもちろん、子どもたちである二郎(和田正人)、成美(MEGUMI)、明日香(ソニン)、純三郎(永野宗典)も姿を表す。
このラインナップだと、宗介たちの命が危ない。秋菜への恩義を果たすためにも、葬儀場へ顔を出す一華(広瀬アリス)、そして橋田(水野美紀)と千曲川(滝藤賢一)。これまで壮絶な命の応酬をしてきたとも言える者たちが、一堂に会したことになる。
そう、二郎をはじめとする子どもたちは、もちろん宗介たちの命を狙っていた。孫がいなくなれば、遺った遺産がすべて自分たちのものになると踏んだ二郎たち。流れ弾が当たる形で一華にも死んでもらえれば、彼らにとっては御の字である。
彼らがまず仕掛けたのは、お茶を飲む湯呑み。鈴蘭に含まれる毒・コンバラトキシンを、湯呑みの内側に塗っておくことで、的確に毒殺する計画である。
ほかにも、お焼香をする抹香に毒を盛り込んでおいたり、棺のなかにガスボンベを入れておいたりと、抜け目ない準備をする二郎たち。
こんなことをする時間と労力があれば、真っ当に働いたほうが良いんじゃないかと思ってしまうが……。莫大な資産を前にしたら、人は狂ってしまうものなのかもしれない。
どれだけ周到に準備をしたって、今回も早すぎる探偵・千曲川によって”トリック返し”されてしまうだろう……と思いきや。なんと、彼は抹香に盛り込まれた毒にやられて、病院へ救急搬送されてしまった!
これまでになかった展開である。千曲川にも見破れないトリックだったということか? 一華たちももはや万事休すか……と思いきや。
実はこれ、すべてが千曲川の仕組んだトリックだったのである。いや、秋菜が仕組んだ、と言ったほうが正しい。
実は秋菜は亡くなっていなかった。棺のなかで目を閉じていたのは、精巧に作られた秋菜のアンドロイド。本当に亡くなったと思い込ませるため、病院までも買収していたのだから驚きだ。
本物の秋菜は、自身の葬儀を計画し、右往左往する”子どもたち”を遠くから観察していた。莫大な資産をめぐって醜い争いをする子どもたちを制裁するために計画した、壮大なトリック返しだったのである。
千曲川が毒の煙にやられて倒れたのも、演技だった。二郎たちの仕掛けたすべてのトリックは、またもや彼の手で見抜かれていたのである。
最後は、ガスボンベの仕掛けられた車に乗った子どもたちが、逃げるためにエンジンを吹かしたことで大爆発! 彼らの命がどうなったかは描写されないまま、第6話は幕を閉じた。
なんとも壮大なトリック返しを見せられたわけだが、しかし、物語は終わらない。
なんと、一華たちの命を狙う刺客は、まだ存在するようだ。
ただでは転ばない男、千曲川。次はどんなトリック返しを見せてくれるのだろうか。
※この記事は「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第7話ストーリー&レビュー}–
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
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秋菜(宮崎美子)からの遺産相続を断ると決めた一華(広瀬アリス)は、もう命を狙われることもないと晴れ晴れしていた。もう千曲川(滝藤賢一)に守ってもらう必要もなくなった。橋田(水野美紀)は、改めて一華の意志を秋菜に伝えると約束する。
一華が宗介(萩原利久)のバーに行くと、千曲川がいた。そこで一華は、宗介の婚約者・奈々(堀未央奈)と顔を合わせる。自分が宗介と大谷(塩野瑛久)のどちらが好きなのか、頭を悩ませる一華。そんな中、研究所で仕事をしていた一華は、そばにあった実験器具から火の手が上がっていることに気付く。一華は、消火器で火を消そうとするが…!?
第7話のレビュー
一華(広瀬アリス)の命を狙ってきた兄妹たちは、莫大な遺産の相続を放棄。それにともなって、一華もあらためて秋菜(宮崎美子)に対し相続辞退を申し出た。これで晴れて、命の心配をしなきゃならない生活から解放される! と思えたが……。
嵐の前の静けさとは、このことか。橋田(水野美紀)からの命を受け、一華の護衛を請け負っていた千曲川(滝藤賢一)が、まだ一華の元を離れていない。彼が一華の近くにいる=一華の命を狙う者はいない証拠だが。そもそも、あの兄妹たちがもういないのなら、千曲川のお役も御免のはず。
そう、物語は「真の黒幕編」に突入!
なんと闇サイト上では一華に賞金がかけられている。「事故に見せかけて殺害できたら1000万円」。なんともお粗末な額だが、喉から手が出るほど欲しがる者たちもいるだろう。
これまで一華は、例の兄妹たちのことだけを警戒していればよかったが、今度は誰が命を狙ってくるか検討もつかない状況に追い込まれた。以前よりも確実に戦況は悪くなっている。
予想どおり、黒幕の命を受け一華を殺そうとする者が近づいてきた。一華と大谷(塩野瑛久)のデート中を狙い、アレコレと策略を仕掛けるが、これまたお粗末なもの。チャチャッと千曲川によって見抜かれ、華麗なトリック返しをされてしまった。
真の黒幕さんは、さっさと自分から姿を現して真っ向対決したほうが、時間をムダにせずに済むのではないだろうか……。
果たして、黒幕は誰なのか。狙いは本当に一華の命だけなのか。
気になる点は山ほどあるが、今回からやけにフィーチャーされるようになった「一華の恋愛事情」にも触れておきたい。
一度は黒幕容疑をかけられていた大谷。しかしその容疑も晴れ、一華に愛の告白をしたのは前々回のこと。秋菜の偽・葬儀騒動も終わった今、ここぞとばかりに畳み掛けにきている。
告白の返事を待っているそぶりを逐一アピールし、果敢に一華をデートに誘う大谷。その姿勢にコロッとなびいてしまいそうになる一華だが……。
彼女はやはり、宗介(萩原利久)のことが気になるようである。宗介の婚約者と名乗る女性・奈々(堀未央奈)が登場したことで、余計に意識するようになったようだ。
黒幕の正体と、一華の恋愛模様。同時進行で進んでいく”謎解き”から、目が離せない。
※この記事は「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第8話ストーリー&レビュー}–
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
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一華(広瀬アリス)は研究所で起こった騒動の責任を問われて、研究所所長から休職を命じられる。このままクビになるかもしれず、千曲川(滝藤賢一)のせいだと怒る一華。千曲川は一華のクレームを受け流し、マイペースで一華の警護を続けていた。
そんな中、一華は橋田(水野美紀)から、葉子(木下彩音)が階段から突き落とされたことを知らされる。葉子は軽傷で済んだものの、犯人は分からない。一華は秋菜(宮崎美子)に、ダークウェブを介して命を狙われていることを伝える。
葉子は、突き落とされた時に一華からもらったコートを着ていた。千曲川は、葉子が一華と間違えられた可能性があると指摘する。美津山家の財産を狙う誰かの仕業と考えられた。美津山家の子供たちの中で相続の権利を失っていないのは、現在失踪中の長男・宗太(和田聰宏)だけ。橋田は秋菜に、宗太について詳しく聞かせてほしいと告げる。秋菜は、宗太とトラブルがあったことを打ち明ける。
宗太が失踪する直前、彼の口座に数億円が振り込まれていた。それは海外の企業からの賄賂で、秋菜の夫・正太郎が激怒。しかし秋菜は、宗太の裏切りが信じられなかった。
橋田は、本当に葉子が一華と間違われて襲われたのか、確信が持てないでいた。彼女は、しばらくの間、美津山家で秋菜と葉子を守ると言い出す。ずっと橋田に頼り切りだった一華は、困惑。さらに千曲川が橋田の代わりになると言われ、一華の不安は募るばかり。
一華と千曲川は、同居生活を始める。一華の心配通り、千曲川は一華の身の回りの世話をするどころか、自分勝手に行動して一華を振り回す。
そして休職を命じられた一華は、宗介(萩原利久)のバーでアルバイトをすることに。
千曲川は、その傍らで飲んだくれていた。一華がすっかり酔いつぶれた千曲川を連れて帰ると、その背後から何者かが襲い掛かり――!?
第8話のレビュー
何者かによって階段の上から突き落とされた葉子(木下彩音)。千曲川(滝藤賢一)のせいで休職に追い込まれた一華(広瀬アリス)。例の美津山兄妹から命を狙われる危険性はなくなったが、闇サイトで懸賞金をかけられてしまったおかげで、引き続き一華に気の休まる日はない。
これは、一華の命を狙う”真の黒幕”が、まだ存在することを意味する。
果たして、その黒幕は誰なのか?
最も考えられるのは、美津山家の長男・宗太(和田聰宏)である。現在、行方がわからなくなっている彼には、いわく付きの過去があった。海外企業から多額の賄賂を受け取っていたのだ。自身で新しい事業を起こすための資金として集めていたようだが、その真相はわからずじまい。
彼は、何も小細工せず美津山家に戻ってきさえすれば、相続人の一人として資産を受け継げる。わざわざ一華の命を狙う必要はないように思えるが……。千曲川いわく、より膨大な金を目の前にすれば、人は何をするかわからない、と。取り分が増えると思えば、人を一人くらい手にかけるのも造作もないのだろうか。
そうだとしても、わざわざ闇サイトで懸賞金をかけ、別人に殺害を依頼するのも周りくどく思える。ちょくちょく怪しげな動きを見せる宗介(萩原利久)や葉子、そして宗介の婚約者である奈々(堀未央奈)も怪しい。
黒幕は宗太で、その動きを止めるために宗介たちは密かに動いているのだろうか?
それとも黒幕なのは宗介側で、父親である宗太はそれを止めようとしている?
はたまた秋菜が黒幕だとしたら。大穴狙いで、婚約者の奈々が主犯格である可能性も……。
そんなことを考えている間にも、次々と一華を狙う刺客はやってくる。療養中の葉子が戻ってくるまでの間、宗介のバーで働くことになった一華。客として入り込んだ怪しい男が宗介を眠らせ、その隙に仕掛けたペットボトル爆弾で、一華を殺そうとしたのだ。
炭酸水の入ったペットボトルにドライアイスを入れ、蓋をして密閉する。あらかじめ蓋に500円玉を貼り付けておけば、気圧に耐えきれなくなった蓋が勢いよく飛び出すのと同時に……。なんとも危険である。「決して真似しないでください」と注意書きが必要なレベルだ。
しかし、もちろんこの件に関しても、千曲川が事前に食い止めた。いつものごとくキッチリと”トリック返し”をお見舞いし、一華の命は守られたのだが……。彼女には、どうしても許せないことがあった。
千曲川は事前に「宗介が薬で眠らされるであろうこと」を予測していた。それにも関わらず、彼の命を守ることは契約外といった理由で、手を貸さなかったのである。
「私を守るために、他の人を犠牲にしないで」と主張する一華。売り言葉に買い言葉というやつか、それなら契約を切ればいいと言った千曲川に対し、一華は応じてしまう。
まだ黒幕が誰かもわかっておらず、刺客が命を狙いに来るかもしれない状況下で、千曲川の助けが得られないのは厳しいのでは……?
このまま二人は決裂してしまうのか。そして、黒幕は一体誰なのか。予想祭りが止まらない。
(文:シネマズ編集部)
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–{第9話ストーリー&レビュー}–
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
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千曲川(滝藤賢一)のトリック返しに巻き込まれた宗介(萩原利久)が倒れ、病院に運び込まれた。怒った一華(広瀬アリス)は、千曲川に契約破棄を突き付け「私の前に現れないで」と言い渡す。一華は宗介を心配するが、奈々(堀未央奈)に病院から追い返されてしまう。
意識を取り戻した宗介は、退院してすぐにバーへ向かった。宗介の代わりに一華、橋田(水野美紀)、葉子(木下彩音)が店を開けていた。宗介は、店のパソコンを橋田が使ったことに気付く。カクテルの作り方を調べただけだと答える橋田。そのパソコンには、ダークウェブの閲覧履歴が残っていた。
バーには千曲川が来ていなかった。宗介は一華に、千曲川はどうしたのかと尋ねる。一華は、千曲川ともめたことを打ち明ける。
一方、美津山家で暮らす橋田の前に、千曲川が現れる。橋田は、宗介がダークウェブを使って一華を狙った人物なのか、調べた結果を千曲川に伝える。橋田は、千曲川と一華の仲たがいを心配していた。
一華は、宗介と食事に行くことに。食事の席で宗介は何も話さず、周囲の様子を伺っている。一華は、宗介の不審な行動のせいで食事を楽しめない。千曲川が本当に一華の近くからいなくなったのか、確かめたかったと言う宗介。千曲川は、現れなかった。
翌日、大谷(塩野瑛久)とのデートで一華がバーのアルバイトを休む。その日のバーの営業が終わった後、奈々は宗介の気持ちを確かめようとする。しかし、宗介はそっけない。
一華は宗介に誘われて、食材の仕入れに付いて行く。車で郊外の農家を訪ねて野菜を仕入れた後、宗介は一華を寺に連れて行く。宗介は寺が好きで、各地方の有名な寺をめぐるのが趣味だった。
その寺には一華を狙う罠が仕掛けられていた。次々と危機に見舞われる一華。
しかし、千曲川は現れず――!?
第9話のレビュー
前回の終盤で倒れ、病院に運ばれてしまった宗介(萩原利久)だったが、なんとか一命を取り留めバーに復帰。そんなに簡単に退院してしまっていいのだろうか……と見ているほうはヒヤヒヤしてしまうが、体調は問題ないようだ。
その後、様子がおかしくなる宗介。やたらと一華(広瀬アリス)の動向を気に掛けるのである。いや、一華というより、千曲川(滝藤賢一)のことを気にしているようだ。一華の行動を、千曲川がどれだけ把握しているのか、それを知りたいようである。
宗介は前回から怪しい動きを見せていた。それはまるで、彼こそが闇サイトの運営をーーつまり、一華に懸賞金をかけ殺そうとしている真犯人なのではないか? と思わせるような素振りだ。彼や葉子(木下彩音)の父親である美津山宗太(和田聰宏)と手を組み、何かを企んでいるのではないかと読んでしまいそうになる。
店の仕入れのために、と地方の農家を訪れる宗介と一華。そのついでに、と宗介の趣味である寺巡りを楽しむ二人。寺にまつわる知識を披露する宗介の饒舌っぷりや、雑念まみれでまともに座禅できない一華の様子が面白い。
しかし、ここでも一華は命を狙われる。
細工された寺の看板が頭上から落ちてくるよう仕向けられたり、展示されていた火縄銃が発砲したり。実行犯は、またもや懸賞金につられた者たちのよう。そして、闇サイトに一華の殺害を依頼した張本人とは……。
宗介は地方を訪れる前、婚約者である奈々(堀未央奈)にそのことを伝えていた。「一華とともに」行くこともハッキリと。
中盤から「もしや……?」と思ってしまったが、予想は当たってしまった。闇サイトの犯人は奈々だったのである。わざわざ仕入れのため地方に行ったのも、千曲川が考えた罠だった。千曲川と宗介は協力し合い、危ない橋を渡ることで真犯人を誘き出そうとしたのだ。
まんまとその手にかかってしまった奈々。すべてがバレ、千曲川によって”トリック返し”され……そうになったのだが、その前に自らの手で薬を飲み、意識不明の状態に陥ってしまう。
このまま奈々が生死を彷徨うとしても、闇サイトの犯人がわかったのなら、少なくとも一華の命は安全になるかと思われた。
しかし、どうもおかしい。このままチャンチャンと一件落着になるとは思えない。
闇サイトに一華の殺害依頼を出したのは奈々だ。しかし、闇サイトの運営側に”真の黒幕”がいるはずである。そこを叩かない以上、まだまだ一華は命を狙われ続けるだろう。
ここで気になるのは、病院のベッドに伏せる奈々の手をとり「あとは任せろ」とつぶやいた宗介の真意である。あとは任せろ、とは……?
やはり、真犯人は宗介なのか。
それとも、未だ姿を見せない宗太なのか。
はたまた……。
まだまだ”早すぎる探偵”千曲川の出番は、残されているようだ。
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第10話ストーリー&レビュー
第10話のストーリー
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想いが通じ合った一華(広瀬アリス)と宗介(萩原利久)が結婚。千曲川(滝藤賢一)は秋菜(宮崎美子)から報酬を受け取り、海外へ旅立つことに。
橋田(水野美紀)は、妻になる一華に家事の猛特訓をする。厳しく指導され、いつものように文句を言う一華だが、こんなやりとりも、これからはできなくなる。一華は、ずっと面倒を見てくれた橋田に感謝を伝える。橋田と離れるのが寂しくなり、泣いてしまう一華。橋田は母親のように、一華の幸せを願うのだった。
一華と宗介の結婚式には、一華の安全を守りたいという宗介の希望で橋田、秋菜、葉子(木下彩音)だけが出席。式を終えて教会を出た一華たちの前に、千曲川が現れる。千曲川と一華は、お互いに万感の思いで別れを告げる。
一華と宗介の新婚生活が始まった。そんな中、帰宅途中の一華が工事現場を通りかかると、鉄パイプが上から落ちてくる!?一華は無事だったものの、まだ誰かが彼女の命を狙っているようだった…。しかし千曲川は、もう現れない。
そして美津山家の別荘で、一華と宗介の結婚披露パーティーが行われる。財界の有力者が集まる中、一華は宗介の妻として秋菜に紹介される。パーティーには凄腕の焙煎士も呼ばれ、最上級のコーヒーを提供していた。宗介が、ふとした隙を突いて焙煎士を襲って気絶させる。
宗介は、焙煎機を操作して換気扇を止める。すると空調からはガスが噴き出し、周囲の人が次々と倒れていく!幸せをつかんだはずだった一華は、絶体絶命の危機に見舞われ――!?
第10話のレビュー
一華(広瀬アリス)と宗介(萩原利久)の突然の結婚! プロポーズも急だったが、結婚式も急だった。少しずつお互いの気持ちに気づき、距離を縮めてきたふたり。一華の命が狙われることもなくなるわけだし、これでようやく幸せで平穏な生活が戻ってくる……。
と思いきや。
やっぱりと言うべきか、一華の命を狙う残党はまだ残っているようだ。宗介のバーを手伝った夜の帰り道、ビルの屋上から鉄パイプが落ちてきて、一華はまたもや危ない目に。橋田(水野美紀)のおかげで一命は取り留めたが……千曲川(滝藤賢一)も契約を終え海外に行ってしまった今、一華は絶体絶命だ。
なんとこのとき、屋上から鉄パイプを落としたのは、宗介なのだ。
前回の終盤、病床に伏せる元婚約者・奈々(堀未央奈)に対し「後は俺に任せろ」と言っていた宗介の姿が思い浮かぶ。やはり、彼が黒幕? 一華と結婚までした理由は、彼女の命=資産を狙ってのことなのだろうか?
しかし、事態はさらに驚愕の展開をたどっていく。
一華と宗介の披露宴パーティが、美津山家の別荘で行われることになった。その現場で事件が発生。会場では腕の良いバリスタによる美味しいコーヒーが振る舞われていた。それを利用し、コーヒー豆抽出時の一酸化炭素中毒を狙って、何者かが一華(&橋田)の命を狙ったのだ。
目論見は成功。彼女らだけではなく、他の客たちも大勢が巻き込まれ、倒れてしまった。しかし、事件を未然に防ぐ”早すぎる探偵”千曲川が、今回だって事前に最悪の事態を防いでいる!
会場中に充満していたのは一酸化炭素……ではなく笑気ガスだった。海外に行っていたフリをしていた千曲川は、宗介と手を組み、一華の命を狙う黒幕をあぶり出すためにさまざまな”罠”を仕掛けていたのである。
宗介が屋上から鉄パイプを落としたのも、わざと会場中に一酸化炭素を充満させる演技をしたのも、一華のためを思ってのこと。実際に、その罠に引っ掛かり、黒幕はようやく姿を現した。
一華の母親に命を助けてもらったと嘘をつき、一華に手を差し伸べるフリをして裏では次々と刺客を送り込んでいた。宗介と結婚させる流れをつくり、入籍させた後で一華を殺害すれば、彼女の資産5兆円がすべて手に入ることになる。
そう、すべての黒幕は、秋菜(宮崎美子)だったのだ。
ことの発端は、インサイダー取引に手を染めてしまったことが、長男の宗太(和田聰宏)にバレてしまったことだった。
正義感の強い彼は、実の両親が不正を働いていたことに心を痛めつつも、筋を通すため世間に公表すべきだと主張。それを止めようとした秋菜が、誤って彼を殺してしまったのだ。
孫たちに「海外企業から賄賂を受けていたことがバレ、失踪した」と嘘をついたところから、秋菜の人生は狂っていった。宗介が「お祖母様の笑顔は変わってしまった」と言っていたが、その当時から、お金を手に入れることしか考えられなくなってしまったのだろう。
開き直り、自らの罪を告白する秋菜の豹変ぶりがすごい。最終回にして、宮崎美子の怪演がすべてを持っていってしまったと言ってもいいかもしれない。
真の黒幕を炙り出したことで、ようやく一華は自由の身になった。切ないのは、宗介のプロポーズはあくまでも「黒幕を炙り出すためのフェイク」だったこと……。気持ちは本物だ、と言ってはくれたものの、一華は結婚生活ゼロでバツイチになったしまった。良いのやら、悪いのやら……。
今回で「探偵が早すぎる」シーズン2は最終回を迎える。
しかし、さらなる続編を期待してしまう終わり方でもあった。
一華が命を狙われない以上、千曲川が姿を表すこともなくなってしまうがーー探偵が早すぎるシーズン3を大いに期待することにしよう。
(文:シネマズ編集部)
※この記事は「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」の各話を1つにまとめたものです。
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–{「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」作品情報}–
「探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り」作品情報
出演
滝藤賢一
広瀬アリス
水野美紀
宮崎美子
ソニン
萩原利久
塩野瑛久
木下彩音
新條由芽
原作
井上真偽
『探偵が早すぎる』
(講談社タイガ・上下巻)
脚本
宇田 学
演出
瑠東東一郎
湯浅弘章
本田隆一 ほか
チーフプロデューサー
沼⽥賢治
プロデューサー
中間利彦
河野美里(ホリプロ)
制作協力
ホリプロ
製作著作
読売テレビ