二宮和也主演のTBS系日曜劇「マイファミリー」が2022年4月10日にスタートした。
本作は、突如娘が誘拐されてしまったゲーム会社の社長を主人公に、最悪の事態に巻き込まれて浮き彫りになる様々な感情や人間模様を描くノンストップファミリーエンターテインメント。主役の二宮和也と妻を演じる多部未華子の「山田太郎ものがたり」以来の共演も話題となっている。
cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。
もくじ
第1話ストーリー&レビュー
第1話のストーリー
鳴沢温人(二宮和也)はゲーム業界の新時代を切り開く男ともてはやされている「ハルカナ・オンライン・ゲームズ」のCEO。湘南・鎌倉に家を構え、妻の未知留(多部未華子)、娘の友果(大島美優)と3人で暮らしている。ある日、都心での仕事を終えて帰宅した温人のもとに、日常を一変させる1本の電話がかかってくる。友果さんを誘拐した――。
身代金の要求額は5億円。温人の通報で、すぐに神奈川県警に誘拐事件の捜査本部が設置される。捜査一課長・吉乃栄太郎(富澤たけし)が指揮を執るなか、葛城圭史(玉木宏)ら警察が鳴沢家にやって来る。
そんな折、温人のビジネスパートナー・立脇香菜子(高橋メアリージュン)から会社の緊急事態を知らせる連絡が入る。5億円をすぐには用意できない温人。取引のタイムリミットが迫るなか、現金を調達するため、ある人物との交渉を試みるが・・・。一方、未知留は藁をもつかむ思いで、大学時代の友人である三輪碧(賀来賢人)と東堂樹生(濱田岳)に連絡を取る。
第1話のレビュー
二宮和也が4年ぶりの連続ドラマに帰ってきた。
二宮が演じるのは「ハルカナ・オンライン・ゲームズ」のCEO・鳴沢温人。温人の妻・未知留に多部未華子。
物語は、ふたりの娘・友果(大島美憂)を誘拐したという電話が入ったところから始まる。仕事ができて、家族想いの温人が未知留と力を合わせて娘を取り返す話……かと思いきや、温人は家庭人としてもCEOとしてもダメダメ。
家には全然帰っていないし、会社のことも面倒な事案については全てCOOの立脇(高橋メアリージュン)に任せている。じゃあ温人は何にがんばるんだ? と疑問を抱いてしまう。
が、第一話の中で温人が変わっていく。
娘を返す条件として提示されたのは5億円。最初は「5億円なんて無理だ」と突っぱねるが、次第に様子に変化が生まれる。必死に5億円を集める。ライバル会社に買収されることもいとわない。
電話の向こうから聞こえる機械的な声に指示をされながら、未知留と一緒に用意し、指定の場所に運ぶ。
しかし、希望は途絶える。5億円を引き渡す最後の場所として指定されたのは友果が小学一年生のときに遠足で行った場所。しかし、温人はすでにそのころ、家に帰ることも減っていたのでわからない。警察のサポートのもと、未知留から場所を聞き、伝えるが、それがきっかけで警察が介入しているとバレてしまう。もちろん、犯人は警察への連絡を禁じている。そこで取引は終了、温人は泣きながら動けなくなる。
犯人は温人の家庭での様子を知っていた。冷え切った家族関係。友果が父親に振り向いてほしくて企てた狂言誘拐、の可能性もあるがそれにしては用意周到。
さらに誘拐事件を捜査する捜査一家の葛城(玉木宏)は、警視の吉乃(富澤たけし)との会話の中で「こはるさんの事件と関わりが……」と意味深な言葉を口にする。
どうやら、単純な誘拐事件というわけではなさそうだ。
そもそも、キャストが豪華だから、みんな怪しく見えてくる。未知留と温人の大学時代の同級生として登場するのは元刑事の東堂(濱田岳)と弁護士の三輪(賀来賢人)。濱田岳と賀来賢人が出てきてクセがないわけがないと思うのだが、最初から勘ぐりすぎだろうか。味方か、敵か。
一度は中断された誘拐犯との取り引きだが、警察の排除を理由に再開を約束される。そこで温人が取った方法は、娘が誘拐されたと生配信で明かすこと。話をしながら手を震わせる温人。その手に未知留がそっと自分の手を重ねる。冷え切っていたであろう夫婦の仲が娘の誘拐で取り戻せることになったとしたら皮肉な話だけれど……。
二宮和也、多部未華子の見事な演技力ですっかり魅せられてしまった第1話。誘拐事件の裏にどのようなことが隠されているのか。ここからの広がりが楽しみだ。
※この記事は「マイファミリー」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第2話ストーリー&レビュー}–
第2話ストーリー&レビュー
第2話のストーリー
温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)は娘の誘拐事件をネットニュースで公表し、世論を味方につけた。警察への批判は強まり、ネットに出し抜かれた大手マスコミの取材合戦も激しさを増す。
翌朝、犯人から警察の完全排除を取引の条件とする通告がある。それでも捜査を続行しようとする葛城(玉木宏)に対して、温人と未知留は……。
そして、一方会見を見た、大学時代の友人である元警察官の東堂(濱田岳)と弁護士・三輪(賀来賢人)は葛藤していた。果たして、温人たちに協力するのか、二人の取る行動は……?
そんな中、鳴沢家に思いもよらぬ来客が!?果たして味方となるのか、それとも……?
一方、温人たちのオンライン会見をセッティングした阿久津(松本幸四郎)は、温人のビジネスパートナーで「ハルカナ・オンライン・ゲームズ」のCOO・香菜子(高橋メアリージュン)に、ある提案を持ちかける。その提案は、温人たちの運命を大きく左右することになる……。
第2話のレビュー
代金の引き渡しに失敗した鳴沢温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)。警察を排除すれば再び取引をしてやるという犯人の言葉に従い、警察排除に温人が奔走する。
当然、鳴沢家から警察が出ていくだけではダメだ。尾行している刑事や監視している刑事たちも排除しなければならない。警察だって犯人に言われてすごすごと引き下がった……ではメンツ丸つぶれ。そう、誘拐された友果(大島美憂)を助けるというよりも、警察はメンツを大事にしようとしているだけ、にしか見えてならない。
特に、現場のリーダーである葛城(玉木宏)は過去の事件でミスを犯しているようで、それを取り戻したいという気持ちが強い。犯人vs鳴沢家、というよりは警察vs鳴沢家の様子となっていく。
自分たちだけで友果を取り返すと決めた温人。そこに大学時代の友人で元刑事の東堂(濱田岳)、弁護士の三輪(賀来賢人)が加わっていく。最初から協力的な東堂に対し、三輪は弁護士として危ない橋は渡れない、とむしろ温人を煽っていく。さらに三輪に警察が近づいて……。
三輪は未知留に、警察が温人のゲーム会社のCOO・立脇(高橋メアリージュン)が怪しいとにらんでいることを伝える。財政難だった温人の会社。しかし、娘が誘拐されたとネットで発信したことで、同情が集まり、一気に盛り返したのだ。確かにあり得なくはない。さらに、温人も協力者で狂言誘拐の可能性もあると忠告し……。
鳴沢夫婦はふたりと仮面夫婦だと言っていたが、その仮面具合がすごい。
温人は夫婦の寝室に入り、自分のベッドがあることに驚く。また、未知留が体を拭こうとすると、悪い、と言って顔をそむける。更に、「出て行ったほうがいいか」と問いかけると「我慢する」という未知留。距離感がありまくりである。他人よりもある。
第1話でも、温人は未知留に対して「あなた」と言っていたし、仲が破綻しているだけでは済まない溝を感じる。
ただ、三輪が温人も誘拐事件に関わっているかもしれない、というと未知留は「娘を心配する気持ちは一緒」だと言って怒りをあらわにした。バックボーンが見えない夫婦だけど、一体どういう夫婦なんだ……。
また、どことなく闇を感じるのが葛城だ。この人も鳴沢たちに向ける表情は完全に仮面。仕事だから当然なのだが、一言で言うと胡散臭い。好意が嘘っぽい。過去の事件でどのようなミスを犯したのか、それが葛城にどのような影響を与えているのか。今後の物語に大きく関わってきそうだ。
失っていた信頼をそれぞれが取り戻していくが、果たして事件は誘拐事件だけで済むのだろうか。
※この記事は「マイファミリー」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第3話ストーリー&レビュー}–
第3話ストーリー&レビュー
第3話のストーリー
温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)は、大学時代の友人、三輪(賀来賢人)と東堂(濱田岳)という心強い協力者を得て、警察を排除することに成功したが、より確実に身代金を受け渡す為に、ある秘策を犯人に提案する。伸るか反るかの賭けに、果たして犯人は…? そして、温人は無事、娘を取り戻すことができるのだろうか? 遂に、鳴沢友果ちゃん誘拐事件完結編!そして…
第3話のレビュー
警察を排除し、娘の友果(大島美憂)を取り戻すため、犯人との交渉を再開させる温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)。友人の東堂(濱田岳)、三輪(賀来賢人)の協力を得て、どのように警察をまき、金を渡すかを相談する。
しかし、警察も黙って引き下がらない。葛城(玉木宏)は未知留の父・正文(大友康平)、温人の母。麻由美(神野三鈴)に温人たちの話を盗聴するように頼む。これで、温人たちの計画は警察に筒抜けとなる。
正直、それはないのでは……という作戦ではある。正文たちの息子、娘を思う気持ちを利用したものである。警察自身は温人たちの気持ちに寄り添っているとは言い難い。
そんな中、犯人との取引がスタート。温人は犯人に、「ハルカナ・オンライン・ゲームズ」が運営しているアプリ内でやりとりすることを提案する。ゲーム内のアカウントなら、警察も手が出せない、ということだ。更に、警察の目をくらませるために、身代金は自分たちの父と母に運ばせることも重ねて提案。犯人はとにかく、警察の介入を嫌がる。結果、温人の目論見通りに事は運び始める。
……が、その計画も正文たちを通して警察にバレている。お金を引き渡したところで犯人から友果の居場所が知らされる。金を持って逃げる車の追跡、友果がいるとされる場所への急行。警察は同時に踏み込むが、金を持って逃げた男は犯人ではなく、友果の姿もない。確かに、用心深い犯人にしては、警戒心が足りなすぎると思った。結果、犯人に警察が介入していることがバレ……。
が、実は正文たちが警察と通じていることを知っていた温人たち。正文たちが動いている裏で、ゲームのすれ違い機能を利用して犯人と友果がいる場所を特定していたのだ。友果さえ帰ってくればいい、金はやる、犯人も追わない。温人の訴えに、犯人は「取引成立です」のメッセージを送ってくる。
友果を取り返した温人と未知留。しかし、温人に葛城は「ホシを野放しにしたことをあなたは必ず後悔する」と告げる。
言いたいことは分かる。が、どうにも警察が信用できない。犯人確保が第一なのは分かるけれど、どうにも温人たちの心に寄り添わなすぎでは? と思ってしまう。親切にしているようでもわざとらしいというか、なんというか。
そして、予告を観る限り葛城の言葉通り、どうやら温人は後悔する事態に陥りそうで……。それはそれで警察の思い通りになっているようで腹立たしい。
とは言え、誘拐事件については完結。来週は一体どのような展開を見せるのだろうか。
※この記事は「マイファミリー」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第4話ストーリー&レビュー}–
第4話ストーリー&レビュー
第4話のストーリー
娘・友果(大島美優)を救出した、温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)。このまま、普段の生活に戻っていくのだと思っていたのだが、温人の心には葛城(玉木宏)の言葉が不気味に刻まれていた。「ホシを野放しにしたことを、あなたは必ず後悔する」
「犯人が誰であるかなんて関係ない、友果が無事に戻ってきてくれた、それだけでいい」そう思っていた、温人にまたしてもとんでもない困難が襲いかかる。
そして、未知留は、友果は、三輪(賀来賢人)は、東堂(濱田岳)は、そして葛城は……。
翻弄されていく彼らに訪れる未来とは……。
物語は一気に加速していく。
第4話のレビュー
温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)のもとに友果(大島美優)が戻ってきた。身代金は奪われた。犯人も捕まっていない。しかし、温人たちは友果が戻ってくれば、それで十分だった。
しかし、警察側はそうはいかない。葛城(玉木宏)らが友果に事情聴取を行うが、傷は深く、ままならない。当然、温人たちはそれを受け入れることはできず……。
そして、誘拐事件から1年。
友果は中学に進学。温人の会社「ハルカナ・オンライン・ゲームズ」からは新しいゲームが発表された。ゲーム内の料理の監修として未知留が関わっていた。さらに、未知留のおなかには新しい命が。友果にはまだ事件の深い傷跡が残っているが、それでも家族の関係は修復されていた。このまま何も起こらずに……そう思っていた矢先、温人のもとに再びあの犯人から電話がかかってくる。今度は、三輪(賀来賢人)の娘を誘拐したという……。
温人と未知留、そして三輪、東堂(濱田岳)は大学時代からの友人だった。ただ、疎遠になっている間に、それぞれにはさまざまな出来事が起こっていた。三輪には娘がいるが、実は離婚していた。法律事務所を開いたと言っていたが、大繁盛というわけではない。
そして東堂も結婚して、子どもがいた。葛城が執着している心晴ちゃん誘拐事件。心晴ちゃんの父は東堂だったのだ。
温人たちは、友果の誘拐事件に関する暴露本が発売され怒りをあらわにしていたが、これを書いたのも東堂。心晴を誘拐した犯人と、友果を誘拐した犯人は同一犯だと踏んで、本を出版することで犯人を刺激できないかと考えていたのだ。
犯人は再び、交渉人として温人を指名する。一度は拒否する温人だったが、かつて自分を助けてくれた東堂や三輪のことを見捨てられるはずがなかったのだ。
一方警察では誘拐事件の犯人捜索を続けていた。葛城が目をつけたのは、阿久津晃(松本幸四郎)。ハルカナ・オンライン・ゲームズの社外取締役で、鳴沢家とは家族ぐるみの付き合いだ。友果も阿久津の娘・実咲と同じ学校に通っている。そして、心晴ちゃんもかつて、同じ学校に通っていた。共通点を見つけた葛城は阿久津に迫ろうと考えるが……。
確かに阿久津はめちゃくちゃ怪しい。ただ、温人を困らせるために誘拐事件を起こすには少しリスクが高すぎるような。共通点から犯人を推測しているけれど、動機が見えない。まだまだ怪しい人だらけである。もしかしたら、東堂の妻・亜希(珠城りょう)が逆恨みで温人と三輪の娘を誘拐する可能性だってあるわけで……(例えばの話である)。
三輪の娘は無事に戻ってくるのか。犯人の目的は? また次回、新たな事実が明らかになるのだろうか。
※この記事は「マイファミリー」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第5話ストーリー&レビュー}–
第5話ストーリー&レビュー
第5話のストーリー
>>>「マイファミリー」第5話の予告をYouTubeで見る
翌朝、温人(二宮和也)と東堂(濱田岳)は、三輪(賀来賢人)の元に再び集まった。
三輪と沙月(蓮佛美沙子)の娘・優月(山崎莉里那)を無事取り返すには、警察には知らせず、自分たちだけで犯人と交渉するしかない。
一方、葛城(玉木宏)は「鳴沢友果ちゃん誘拐事件」の捜査から自分が外されることを焦っていた。このままでは5年前の「東堂心春ちゃん誘拐事件」の二の舞になってしまう。
そして、怪しいと睨んだ阿久津(松本幸四郎)に対し、思い切った行動に出る。
ついに犯人から連絡が! 温人たちは5億円を持って車を走らせる…。
そんな中、未知留(多部未華子)からの思いも寄らない通達に窮地に立たされる温人!?
そして、再び訪れる驚愕のラスト…
第5話のレビュー
えっ!? そう来るか!? と思わず唸った第5話。
三輪(賀来賢人)の娘・優月(山崎莉里那)が誘拐された。警察には連絡せず、温人(二宮和也)と東堂(濱田岳)、そして三輪の元妻・沙月(蓮佛美沙子)だけで身代金の受け渡しを行う。
犯人の手の内がわかっているから取引がスムーズ。慣れた様子で犯人の指示に従っていく(慣れたいことではないが……)。しかし、指示された取引初日はお金の受け渡しは行われなかった。警察を警戒しているのか、それとも別の何か企みがあるのか。
落胆し、帰宅する温人だったが、未知留(多部未華子)はその異変にすぐに気がつく。
「会食か何かだった?」「香水の匂いがしたから」
鋭い……! いや、以前なら気が付かなかったかもしれない。今は毎日ちゃんと顔を合わせているし、そうなってくると家族の匂いの違いというのはすぐにわかるものだ。そして温人は隠すのが下手か!
結果、不倫を疑われてしまい、未知留は実家に帰ってしまう。
未知留に話せばいいのにと思うが、妊娠中の体をいたわってのことなのだろう。だとしても、秘密を持たれるよりはいいと思うが。
翌日、予定より早い時間に取引が開始される。優月の喘息が悪化したからだ。身代金の5億を渡し、三輪たちは優月が監禁されている場所へ。そこで温人はひとつの決断をする。東堂に身代金を受け取った犯人のあとを追わせること。東堂の娘、心春(野澤しおり)の行方はいまだ見つかっていない。心春を見つけてやりたい。ひとりの娘の父として、友人として当然の気持ちかもしれない。
しかし、犯人のあとを追ったのは東堂だけではなかった。未知留も追っていたのだ。温人の様子を怪訝に思った未知留はドライブレコーダーを確認。そして、以前、誘拐事件が起こって頼まれたら強力するかと聞かれたことが引っ掛かっていたのだ。それで温人の車にGPSをつけて尾行、離れたところから監視して犯人のあとを追っていたのだ。行動力! あと絶対に温人は後ろめたいことをしないほうがいいぞ!
犯人は今回も取り逃がしてしまうが、優月は無事に取り戻せた。三輪と沙月も以前よりも少し関係は回復したように見える。
一件落着、と思いきや、温人のもとに犯人からメッセージが届く。家の勝手口に荷物を届けたという。中には1億円が。
「我々は力を合わせ、営利誘拐を成功させました。身代金の20%、1億円はあなたの取り分です」
「私たちは完全誘拐を実現するファミリーですから」
すでに誘拐は行われていた。阿久津晃(松本幸四郎)の娘・実咲(凛美)だ。
警察にはもちろん、今回は阿久津夫妻以外には事件のことを話すな、と言う。余計なことをすれば、未知留たちにも危害を加える。
温人は犯人に向かって「俺に恨みでもあるのか」と言っていたけれど、確かにそうとしか思えない。
ただ、起点は心春の事件のようにも思う。実咲は心春と友人だったようだし、何かを知っているようにも見える。優月を誘拐したのは、温人が使えるかどうか、警察が関わっていないかどうか、確かめるだったとか……?
そろそろ警察に頼るべきだと思うんだけど、葛城(玉木宏)はどうも猪突猛進タイプに見えて不安。阿久津のことを怪しいと思う理由も微妙だし……。
このまま、温人は誘拐事件に巻き込まれ続けることになるのか。本当にもうやめてあげてほしい……
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–{第6話ストーリー&レビュー}–
第6話ストーリー&レビュー
第6話のストーリー
またしても起こった卑劣な誘拐事件。今度は阿久津(松本幸四郎)と絵里(森脇英理子)の娘・実咲(凛美)がさらわれ、温人(二宮和也)は犯人から一方的に共犯者扱いされてしまう。
犯人の要求を阿久津夫妻に伝える温人。阿久津は身代金を用意し、温人とともに受け渡しの指示を待つ。
捜査から外された葛城(玉木宏)も焦っていた。何としても誘拐事件を解決したい葛城は、ある賭けに出る。
ハルカナでは香菜子(高橋メアリージュン)があることに引っかかっていて…。
次々と起こる誘拐事件に、誰もが追い込まれ、疑心暗鬼になっていくのだが、突如、事態は急展開を迎える。温人の目の前に現れた犯人、その素顔とは…?
第6話のレビュー
三輪(賀来賢人)の娘を取り戻し、ホッとひと息つく温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)。
しかし、再び温人のもとに犯人から電話がかかってくる。
今度は阿久津晃(松本幸四郎)の娘・実咲(凛美)を誘拐したというのだ。
犯人は実咲を返すためにいくつかの条件を出す。
今回も温人が交渉人をやること。
警察には連絡しないこと。
阿久津夫妻以外の人間には話さないこと。
今度は10億円を10日に分けて運ぶこと。
3度目になると、温人も慣れたものである。
しかしその慣れた様子が阿久津の妻・絵里(森脇英理子)の不信感を買うことになる。
そもそも家族ではない温人が交渉人であること、金の受け渡しも温人ひとりで、となれば、第三者から見れば怪しさしかない。
絵里の気持ちはもっともである。
不安になった絵理は、お金を入れたスーツケースにGPSを仕掛ける。
もちろん、こんなことを犯人が許すはずがないだろう。バレれば実咲の命は危険にさらされる。
GPSが仕掛けられていることを知った温人は、これまでの姿勢から一転、犯人を突き止める決意をする。
藤堂(濱田岳)の娘・心晴(野澤しおり)を取り戻すため、そして、この連続誘拐を止めるには犯人を捕まえるしかないのだ。
温人はお金を持ち去った人物の顔を見る。それは、温人の部下、鈴間(藤間爽子)だった。
鈴間が直接の犯人? とは考えづらいような気がする。怪しいのは立脇(高橋メアリージュン)だろうか。
今回、途中で立脇が鈴間を呼び出すシーンがあった。立脇が主犯で、鈴間は協力者か。
が、心晴の誘拐事件の犯人も立脇だとは考えづらい気がする。
可能性としては、心晴と友果(大島美憂)の事件は同一犯ではないだろうか。
友果の事件で、温人の会社・ハルカナオンラインゲームズは窮地を脱した。ならここから立脇が関わっているのでは? と思うが、心晴の事件は報道されていないため、模倣するのは難しい(はず)。
しかし、友果の事件の概要を立脇は知っている。
三輪の誘拐事件は実験。本当は阿久津から10億を奪うことが目的だったとしたら?
ただ、立脇が主犯だったとしたら、ハルカナオンラインゲームズは最悪の事態に陥る。温人も知らなかったとは言え、批判の嵐に晒されることになるだろう。立脇に、そんな危険な橋を渡る必要があるのだろうか?
一方、心晴を始めとした誘拐事件解決のために奔走している葛城(玉木宏)。警察が知らないところで連続誘拐事件が発生しているのではないかと推測している。
未知留じゃないけれど、警察に相談したほうが良い気もするが、葛城は危険な匂いもする。暴走しそうという意味で。
果たして、真犯人はすでに物語に登場しているのか、それともまだ出てきていない、誰かなのだろうか。
※この記事は「マイファミリー」の各話を1つにまとめたものです。
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–{第7話ストーリー&レビュー}–
第7話ストーリー&レビュー
第7話のストーリー
まさか犯人がハルカナの社員・鈴間(藤間爽子)だったとは!
意識を取り戻した温人(二宮和也)は急いで鈴間の身辺を調べつつ、共犯がいるのではないかと考える。実咲(凛美)の安全のため、警察に届けることはできない中で、ある人物に疑いの目が向けられ、不信感を強めていく…。
東堂(濱田岳)の娘・心春(野澤しおり)に始まった4つの誘拐事件。犯人は誰なのか? その目的は? 三輪(賀来賢人)と東堂も鳴沢家に集まり、真相を探る。
そんな温人たちを密かにマークする警察。
すべてが闇に包まれるなか、温人はある違和感に気づく。
「まさか、真犯人はお前だったのか…?」
第7話のレビュー
身代金を回収していたのは温人(二宮和也)が経営する会社・ハルカナオンラインゲームズの社員、鈴間(藤間爽子)だった……。
衝撃の事実に驚く温人。問いかけようとした瞬間、温人はスタンガンで気絶させられた。
娘を取り返すために必死な阿久津(松本幸四郎)。犯人、もしくは犯人グループのひとりがハルカナの社員だと分かり、温人と阿久津は証拠を積み重ねていく。
社長室に仕掛けられていた盗聴器。
空っぽの鈴間のロッカー。
鈴間のロッカーから荷物を持ちだした立脇(高橋メアリージュン)。
意味深な立脇と鈴間のやりとり。
見ていると立脇が主犯のように見えるが、それだと動機が見えない。
そんな中、阿久津は立脇に主犯ではないかと迫る。実咲(凛美)の誘拐を知って驚く姿にわざとらしい、と一瞬思ってしまったが、立脇は本当に実咲の誘拐を知らなかった。
温人が5億円を引き出していたことに気がついた立脇。三輪の娘が誘拐された際に温人が用意したお金なわけだが、どういった理由なのか探るために温人の行動を洗い直していた。
その中で、不審な通話履歴を見つける。それは犯人が温人にかけていた電話。さらに、発信元がハルカナ社内、鈴間のパソコンからだと分かる。
(なんで……なんで警察はその調べ方をしなかったの……と思ってしまったけど……)
一連の誘拐事件の犯人が鈴間だと気がついた立脇は、鈴間に会社をやめるように言う。犯人が誰かということより、立脇にとってハルカナの会社を守ることのほうが大事だったのだ。
主犯に迫ることができなかったが、温人は自宅であることに気がつく。持っていた盗聴器発見機が自宅内で反応したのだ。リビングに仕掛けられていた盗聴器。盗聴器のチェックは東堂(濱田岳)がしていたはずなのに……。
そこから温人は犯人にたどり着く。
いつも未知留(多部未華子)は娘の友果(大島美憂)を塾まで車で送っていた。が誘拐された日は、ふたりはケンカをし、友果は歩いて塾に向かい、そこを狙われたのだ。
たまたま、ではなく、ふたりのケンカを把握していて誘拐を実行した。さらに、温人がやりとりしていたゲームのアカウント名は「haruto1212」。12月12日は東堂夫婦の結婚記念日。さらに、結婚式の記念写真には鈴間の姿も写っていた。誘拐した犯人は東堂――。
(若干、根拠として弱い気もするが)ここに来て身近な人間が犯人だったと発覚。
自分の娘・心春(野澤しおり)の誘拐事件のヒントを見つけるためなのかもしれないが、やり方が……。そもそも友果の誘拐事件について本も出していたし。
温人と未知留、東堂、三輪(賀来賢人)の友情も心配だが、そんな大人たちを見ている友果が人間不信にならないか少々心配である。
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–{第8話ストーリー&レビュー}–
第8話ストーリー&レビュー
第8話のストーリー
「俺が誘拐した」
親友・東堂(濱田岳)の告白に、温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)、三輪(賀来賢人)は言葉を失くす。
最愛の娘を誘拐される苦しみを誰よりも知っている東堂が、なぜ?
温人たちは沸き上がる怒りを抑えながら、犯行に至った理由やその一部始終を聞く。
そして、浮かび上がってくる数々の疑問点、東堂の娘・心春ちゃん誘拐に残る多くの謎。
明かされる、更なる真実、物語は、ついに最終章を迎える…。
第8話のレビュー
誘拐犯は東堂(濱田岳)だった――。
時系列にすると下記のようになる。
・心晴(野澤しおり)ちゃんの誘拐
・犯人との取引が中止になり、東堂の妻・亜希(珠城りょう)が疑われる。
・亜希が失踪。
・心晴ちゃんの事件が風化することを恐れ、温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)の娘・友果(大島美優)を誘拐。
・東堂が暴露本を出す。
・心晴ちゃん誘拐事件の犯人から連絡が入る。
・犯人の指示で三輪(賀来賢人)の娘・優月(山崎莉里那)を誘拐する。
・阿久津(松本幸四郎)の娘・実咲(凛美)を誘拐。交渉人に温人を指名。
お金の受け取りをしていた鈴間(藤間爽子)は東堂の妻の妹で、姉の疑いと行方、そして姪っ子を助けるために東堂の頼みを受けて協力していた。
東堂が主犯の誘拐事件は温人の一件だけで、そのほかは心晴ちゃん誘拐事件の犯人が主犯だということだ。
犯人に関してはいろいろと不可思議で、三輪の娘は東堂に誘拐させたのに、阿久津の娘に関しては犯人が自分で行っている。三輪のときのように、全て東堂に任せたほうが安全なのに、どうしてわざわざ?
お金の引き渡しにしたってそうだ。阿久津から身代金を取るなら、引き渡しの回数が増えれば増えるほど危険度は増す。
それなら、東堂が持っているお金と心晴ちゃん(生きているのだとしたら……)を交換したほうが犯人としては楽にお金が手に入るはずだ。
事実、取引が長引いたせいで阿久津夫妻は警察に連絡した。
とは言え、これは立脇(高橋メアリージュン)が鈴間について調べ、阿久津に伝えたからなのだが……。
現状、警察から見れば温人は怪しいし、主犯だと疑われても仕方がない。しかし、その状況を作り上げたのは東堂と真犯人だ。
温人は娘を誘拐され、三輪の誘拐事件のときは身代金を肩代わりをし、阿久津のときは疑われながらも犯人との交渉を続け、責任感に押しつぶされそうになりながらも実咲を取り返そうとした。
びっくりするぐらい温人は何も悪くないんだが……? 悪いとすれば家庭を顧みず、未知留たちを放ったらかしにしていたことぐらい。
それに立脇の行動もどう解釈すればいいのか……阿久津に申し訳ないからと事実を調べたわけだが、誘拐事件よりも会社が大事だということで、前回は鈴間の行動に関する事実をもみ消そうとした。
温人が犯人となれば、会社の危機どころの話ではないのにどうして……。
個人的には東堂の行動も許しがたい。子どもを誘拐される親の痛み、子どもに残る傷を承知しながら計画を実行した。もっと方法があったのでは? と思わざるを得ない。事態は最悪の方向へと向かっている。主犯には近づけるのか。いよいよ、次回、警察が本格的に動き出すのだろうか。
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–{第9話ストーリー&レビュー}–
第9話ストーリー&レビュー
第9話のストーリー
実咲(凛美)が思わぬ姿で発見された。
警察は温人(二宮和也)を逮捕。身代金の一部である1億円も自宅から回収した。
実咲と心春(野澤しおり)を誘拐した真犯人の狙いは、温人や東堂(濱田岳)たちに全ての事件の容疑をかけることだった。
そして絶体絶命の温人に襲いかかるのは、香菜子(高橋メアリージュン)の非情な決断だった。
そんな時、事件の鍵を握るモノが捜査線上に浮上する。
そして、真犯人は新たな犯行を企てる。
そのターゲットは、まさか…妻?
第9話のレビュー
物語が加速する。
最悪の展開だ。鳴沢温人(二宮和也)が逮捕された。犯人隠避、誘拐ほう助の罪だ。確かに東堂(濱田岳)が友果(大島美優)を誘拐したことを知ったにも関わらず、すぐに警察には通報しなかった。さらに1億円が自宅から出てくれば、犯人と共謀していると思われても仕方がない。
そして温人は警察から恨まれている。友果の事件のときに警察に恥をかかせているわけだから、“仕返し”をされても仕方がないところはあるかもしれない。それにしたって日下部管理官(迫田孝也)が躍起になっている様子よ……。
友果と優月(山崎莉里那)は東堂による犯行、心春(野澤しおり)と阿久津実咲(凛美)の事件の犯人は同一人物と見立てる葛城(玉木宏)に対し、日下部は、心春の誘拐事件は母親の東堂亜希(珠城りょう)の狂言誘拐、実咲の事件は温人が東堂と組んで阿久津晃(松本幸四郎)から10億円を巻き上げようとした……という推理だ。
とは言え、視聴者側としては、温人は本当に利用されただけだと分かっているので、事件を決めつけようとする日下部が逆に怪しく見えてくる。
事態は温人にとって悪い方向へと進む。阿久津は温人が誘拐事件に関わっていることを会見で発表、ハルカナ・オンライン・ゲームズとの業務提携も打ち切ることも明らかにする。ハルカナの株価はストップ安、窮地に立たされる。立脇(高橋メアリージュン)は温人の社長解任を決意する。完全に巻き込まれ事故なのに……。
とは言え、分からないこともまだまだある。
心春と実咲を誘拐した犯人が同一人物だとして、なぜ、いま動いたのか。東堂の行動に触発されたから?
そもそも、心春の事件はお金目的ではなかったのか? 実咲の誘拐についても、お金がほしいだけなら、10億円を1億円ずつ10日わけて……なんてまどろっこしいことをする必要はない。
そして、心春が誘拐されるまで、実咲とは親友関係だったことが明らかになる。心春は実咲にある相談をしていたという。その相談内容とは。それが実咲が誘拐された理由に繋がる?
秘密は実咲が持っているタブレットにある。そしてそれは友果のもとに。
タブレットが鍵だと気がついた葛城と温人。温人は未知留(多部未華子)に中を確認するように言うが、東堂からはタブレットを受け取りに来た人間が犯人だと言われるし、そこに警察がやってくる。
未知留はタブレットを持って自宅から逃げようとするが、そこを何者かに拉致される。未知留、臨月なんですが……なんてことするの……。
来週はいよいよ最終回。
真犯人が誰なのか全くわからない。警察内部だって怪しい。とは言え、心春に関わる人物が真犯人と見て良さそうだ。
これで万が一、犯人が三輪(賀来賢人)だったりしたら人間不信になりそうだが……。
※この記事は「マイファミリー」の各話を1つにまとめたものです。
–{第10話ストーリー&レビュー}–
第10話ストーリー&レビュー
第10話のストーリー
未知留(多部未華子)が誘拐された。
犯人は温人(二宮和也)に、逃走中の東堂(濱田岳)と未知留の交換を要求。温人は犯人を暴いてほしいと葛城(玉木宏)に頼み、自身は未知留を救うため、三輪(賀来賢人)とともに東堂への連絡を試みる。果たして、どんな結末を迎えるのだろうか?
ついに連続誘拐事件が完結する。果たして犯人は誰なのか?一体なぜ誘拐をしたのか?
家族が迎える未来は果たして……。
第10話のレビュー
言葉にならない。
未知留(多部未華子)が誘拐された。犯人の要求は東堂(濱田岳)との交換だ。温人(二宮和也)は警察に追われることを承知しながらも、三輪(賀来賢人)に協力を仰ぎ、行動を起こす。
ひとつの救いは葛城(玉木宏)と連絡が取れていたことだろう。日下部(迫田孝也)は東堂と温人の共犯説を押していたが、葛城は警察内部の犯行を疑っていた。事件の鍵となっていた「タブレット」が捜査本部で明らかになった直後に、未知留が連れ去られたことで確信を深める。
そしてついに明らかになった真相。犯人は捜査一課長・警視の吉乃(富澤たけし)だった。
吉乃は当時、育児の相談を受けていた東堂の妻・亜希(珠城りょう)と不倫関係となってしまう。その現場を目撃、写真を撮った心春(野澤しおり)は吉乃に直談判。さらに東堂と亜希の仲を修復するために、狂言誘拐をするように吉乃に頼む。しかし、吉乃は心春から不倫現場の写真を奪おうとしたときに、弾みで階段から突き落とす形になってしまい……。
その後、吉乃は誘拐を実行したが、お金を要求していたときはすでに……。
吉乃は風化を望んでいたが、東堂が誘拐事件を起こしたこともあり、そうはいかなくなる。心春の事件に執念を燃やす葛城のことを、吉乃はきっと心のどこかで邪魔だと思っていたに違いない。
実咲(凛美)が訪ねてきたことも吉乃にとっては想定外だった。実咲は当時、心春から母親の不倫について相談を受け、写真も見ていたのだ。吉乃が阿久津家を訪ねてきたときに、実咲は亜希の不倫相手だと気づいていた。事が公になることを恐れた吉乃は、写真データを消すために実咲を誘拐したのだった。
ひとつ過ちを犯し、それを隠すために膨らんでいった罪。
温人と葛城の執念で間に合ったが、下手をすると不倫関係にあった東堂と未知留による事件として片付けられるところだった。
真犯人が逮捕され、温人の無罪も明らかになった。が、めでたしめでたし、ではない。東堂が誘拐事件を起こしてまで突き止めたかった心春の行方。ラスト、行方不明だった亜希が東堂の前に現れる。三輪のもとに亜希が連絡してきたのだ。
「心春ちゃんに会うまではどうしても死ねなかったそうだ」と話す三輪。
亜希に向かって、東堂が訊ねる。
「心春ちゃんに会えたのか?」
堪えきれずに涙をこぼし、頷く亜希。明言はされなかったが、きっと遺体となった娘と会ったのだろう。
その対比のように描かれる、未知留の出産シーン。温人がしっかりと手を握り、声をかける。
心春の計画がうまくいっていれば、それは東堂家のもうひとつの姿だったかもしれない。
東堂が起こした誘拐事件によって、鳴沢家と三輪家は関係を修復した。が、東堂は逮捕された。ようやく知ることができた真実は残酷なものだった。真犯人はかつての上司で、妻はその上司と不倫していた。さらに、娘は誘拐事件の前に殺されており……。もしかしたら、自分がもっと家庭を大事にしていれば、と思うかもしれない。それにしたって、である。
しかし、すべての人がハッピーエンドとなる物語は現実には存在していないのではないか、と言われているような気持ちにもなった。
ハッピー、とは言い切れない中、和んだのは日下部管理官である。急に捜査にやる気を出し、東堂・温人共犯説をゴリ押しし始めたために、めちゃくちゃ犯人っぽい人に見えていたが、違った。最終的に葛城と協力し、吉乃逮捕に一役買った。
ラストではウキウキと合コンに参加していたけれど、どうか幸あれ……。
(文:シネマズ編集部)
※この記事は「マイファミリー」の各話を1つにまとめたものです。
–{「マイファミリー」作品情報}–
「マイファミリー」作品情報
二宮和也&多部未華子
夫婦役で15年ぶり共演!!
そんな二人に襲いかかる
前代未聞の“完全誘拐”
娘を助ける唯一の方法は警察排除!?
夫婦だけで娘を取り返せ!!
誘拐事件で試される“家族の絆”
一瞬たりとも目が離せない
ノンストップファミリーエンターテインメント!
出演
二宮和也/多部未華子/賀来賢人/高橋メアリージュン/迫田孝也/那須雄登(美 少年/ジャニーズJr./)山田キヌヲ/渡辺邦斗/藤間爽子/松本幸四郎/富澤たけし(サンドウィッチマン)/大友康平/神野三鈴/大島美優/濱田 岳/玉木 宏
脚本
黒岩 勉
主題歌
Uru「それを愛と呼ぶなら」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽
大間々 昂
プロデューサー
飯田和孝
渡辺良介(大映テレビ)
スーパーバイジングプロデューサー
那須田 淳
協力プロデューサー
大形美佑葵
演出
平野俊一
田中健太
宮崎陽平
富田和成
製作著作
TBS