※本記事には『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』のネタバレが含まれます。未鑑賞の方はご注意ください。
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ついに2022年5月4日(水・祝)より公開されたマーベル・スタジオの最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』!!
今回はそんな本作の鑑賞後、特に気になる3つのポイントについて、マーベルファンのライターが徹底解説します!
※この記事では、映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の重大なネタバレに触れています。未鑑賞の方はぜひ観賞後に記事をご覧ください。
–{あの“組織”とは}–
秘密結社・イルミナティ
※以降は、映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の重大なネタバレに触れています。未鑑賞の方はご注意ください。
今回の作品では、原作でも人気のあるヒーローたちの秘密結社・イルミナティが初登場しました。
今回のメンバーは7人です。
モルド
(『ドクター・ストレンジ』)ミスター・ファンタスティック
/リード・リチャーズ
(『ファンタスティック・フォー』)キャプテン・マーベル
/マリア・ランボー
(『キャプテン・マーベル』)キャプテン・カーター
/ペギー・カーター
(「ホワット・イフ…?」)ブラックボルト
/ブラカッガー・ポルタゴン
(「インヒューマンズ」)プロフェッサーX
/ チャールズ・エグゼビア
(X-MENシリーズ)
ちなみに、原作の結成メンバーは、ミスター・ファンタスティック、ドクター・ストレンジ、ネイモア、ブラックボルト、アイアンマン、プロフェッサーXの6人だったため、うち、3名は本作で踏襲される形になりました。
以下では、各メンバーについて、詳しく紹介していきます。
モルド
劇中に登場したモルドは『ドクター・ストレンジ』とは別世界の人物でした。
演じていたのは、キウェテル・イジョフォー。
『ドクター・ストレンジ』の世界では主人公と敵対関係に陥った彼でしたが、こちらの世界では至高の魔術師(ソーサラー・スプリーム)を務め、意外にもストレンジを優しく迎え入れます。
しかし、その本質は『ドクター・ストレンジ』のモルドとは大きく変わりませんでした。
別世界の彼はストレンジの失敗を伺い、その機に乗じてイルミナティの一員として参加することになったという裏事情があったのです。
ミスター・ファンタスティック
過去に2度実写映画化された『ファンタスティック・フォー』のリーダー・ミスター・ファンタスティックことリード・リチャーズが、『アイアンマン』から始まるMCUのシリーズでは初登場となりました。
演じていたのは、ジョン・クラシンスキー。
本作での彼は、これから公開予定の新たな『ファンタスティック・フォー』のキャストが演じていると思われます。
ただ、劇中での展開を踏まえると、設定までは新作映画には引き継がれないことが予想されます。
キャプテン・マーベル(マリア・ランボー)
『キャプテン・マーベル』で主人公の親友だったモニカが、本作ではキャプテン・マーベルとして登場しました。
演じていたのは、ラシャーナ・リンチ。
こちらも『キャプテン・マーベル』とは別世界の彼女なので、設定などは大きく引き継がれてはいません。
キャプテン・カーター
過去のシリーズでは、キャプテン・アメリカの恋人として登場したペギー・カーターが、本作ではキャプテン・カーターとして登場しました。
演じていたのは、ヘイリー・アトウェル。
「ホワット・イフ…?」にも登場したため、ファンの間では知られているキャラクターですが、本作で初の実写化となりました。
こちらも劇中での展開を踏まえると、「ホワット・イフ…?」の設定を全て引き継いでいるようではなく、あくまで別世界のカーターという理解が正しそうです。
ブラックボルト
今回のメンバーの中でコアなマーベルファンの注目を集めたのが彼でしょう。
演じていたのは、アンソン・マウント。
ドラマ「インヒューマンズ」のメインキャラクターとして登場したブラックボルトは声を武器にし、通常時は手話で会話する人物でした。
ドラマ「インヒューマンズ」は世間の評価が芳しくなく、シリーズにおいて不遇な扱いを受けた作品だったため、今回のサプライズ登場はコアなファンほど喜ばしい展開だったのではないでしょうか。
ドラマと同じキャストが演じてはいますが、別世界の彼である可能性は高く、新たに頭に槍のようなマークがついた原作に近いビジュアルに変わっています。
ちなみにドラマ「インヒューマンズ」の初回2話は過去にIMAX限定上映もされており、今回の登場でブラックボルトはスクリーンに帰ってきたということになります。
プロフェッサーX
本作で最もファンを喜ばせた人物は彼なのではないでしょうか。
X-MENシリーズの重要人物であるプロフェッサーXこと、チャールズ・エグゼビアも久しぶりにスクリーンに帰還しました。
演じていたのは、パトリック・スチュワート。
X-MENは、特殊能力を手に入れた人類・ミュータントが戦いを繰り広げるマーベルの人気シリーズのこと。
プロフェッサーXは、その中で人類とミュータントの調和を望む組織・X-MENのリーダーを担っていました。
今回の作品では過去のアニメシリーズを彷彿とさせる黄色の車イスに乗って登場。そのため、こちらも映画シリーズとは別世界のプロフェッサーXと考えるのが妥当ではないでしょうか。
ちなみに、彼を演じたパトリック・スチュワートは『LOGAN/ローガン』で引退宣言をしていましたが、今回の設定は過去のプロフェッサーXと”同じようで違う”ため、その約束はギリギリ果たされたと言えるかもしれません。
ちなみに、劇中では、彼らが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に登場した最終決戦地のひとつ・タイタンで“大きな決断をする様子”が描かれていました。
そのためこちらの別世界でも、ヒーローたちは過去のシリーズと類似の展開を辿ったことが予想されます。
–{MCU版『死霊のはらわた』}–
MCU版『死霊のはらわた』
本作のメガホンを握ったのは、サム・ライミ監督。
『スパイダーマン』初代3部作の成功で知られ、アメコミ映画ブームの礎を築いたとも言われている人物です。
(そのため、劇中ではスパイダーマンへのセルフオマージュともいえるジョークが登場。実は『スパイダーマン2』でも新聞社の社長・ジェイムソンにドクター・ストレンジを踏まえたジョークを言わせていたりもします。)
意外なことに、彼のキャリアのスタートはホラー映画からでした。特にデビュー作『死霊のはらわた』を含めた3部作は、今でもカルト的な人気を誇る傑作。
本作では、このシリーズのセルフオマージュで全編が彩られています。
冒頭で異次元の怪物をドクター・ストレンジが撃退する場面では、目玉をくりぬくという描写がありますが、これは『死霊のはらわた II』の印象的なシーンを彷彿とさせます。
他にも、扉がバタバタと止まる演出や猛スピードで近づいてくる死霊視点のカメラワーク、目線のアップやけたたましく騒ぐ悪霊たちなどは、まさしくシリーズのお約束。
クライマックスでの、暗転した画面に雷が走り、土から“とある死霊”の手が飛び出す場面は真骨頂と言えるでしょう。
ちなみに本編中盤では、ドクター・ストレンジたちがピザボールを売る屋台の店員と遭遇する場面があります。
本編終了後にもわざとらしく登場していた彼は、『死霊のはらわた』シリーズで主演を務めたブルース・キャンベル。
『スパイダーマン』3部作にもカメオ出演しているほか、監督とは初期の短編時代を含めた古くからの盟友であるため、サム・ライミ作品の常連となっています。
–{最後に現れた女性とは}–
謎の女性の正体
本編終了後、エンドクレジットの途中で、別次元から紫色の衣服を着た謎の女性が現れます。
謎に包まれた彼女ですが、その正体は原作に登場する女性魔術師・クレアだと予想されます。
原作の彼女はドクター・ストレンジの弟子や恋人、妻として描かれている人物で、ダーク・ディメンションという力を使える至高の魔術師。
実は、原作コミックではドルマムゥ(『ドクター・ストレンジ』のクライマックスにも登場した強敵)の姪という設定もあり、この辺りが今後の作品でどう描かれていくのかにも注目と言えるでしょう。
今回の物語は、ストレンジがヒロイン・クリスティーンとの関係を一区切りする内容だったため、今後は彼とクレアの恋愛関係が描かれるのではないでしょうか。
また、彼女を演じたのは、シャーリーズ・セロン。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のフュリオサや、ワイルド・スピードシリーズのサイファーなど、近年の大作でも引っ張りだこの超大物女優が、MCUに初参戦することになりました。
ちなみに本作の撮影終了後には、スタッフの1人が作品の参考資料として監督から贈られた原作コミックをSNSで公表。
そのコミックでは、本作の展開を思わせるキャラクター・ブラザー・ブードゥー(ゾンビを操ることが出来る人物)とクレアが登場しているため、かなり有力な説と言えるのではないでしょうか。
一度観た方でも、このポイントを踏まえて鑑賞すれば、また別次元の楽しみ方が出来るはず!!
予習・復習をすることで、まるで異なる世界を旅するように『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の物語を繰り返し堪能してみてはいかがでしょうか。
(文:TETSU)
で第1作『ドクター・ストレンジ』を観る
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–{『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』作品情報}–
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』作品情報
ストーリー
ベネディクト・カンバーバッチ/エリザベス・オルセン/ベネディクト・ウォン/レイチェル・マクアダムス/キウェテル・イジョフォー/ソーチー・ゴメス ほか
予告編
基本情報
出演:ベネディクト・カンバーバッチ/エリザベス・オルセン/ベネディクト・ウォン/レイチェル・マクアダムス/キウェテル・イジョフォー/ソーチー・ゴメス ほか
監督:サム・ライミ
公開日:2022年5月4日(水・祝)
製作国:アメリカ