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2022年4月11日より放映スタートしたNHK朝ドラ「ちむどんどん」。
沖縄の本土復帰50年に合わせて放映される本作は、復帰前の沖縄を舞台に、沖縄料理に夢をかける主人公と支え合う兄妹たちの絆を描くストーリー。「やんばる地域」で生まれ育ち、ふるさとの「食」に自分らしい生き方を見出していくヒロイン・比嘉暢子を黒島結菜が演じる。
本記事では、その第11回をライター・木俣冬が紐解いていく。
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黒島結菜の走りにちむどんどんする!
「ちむどんどん」第3週「悩めるサーターアンダギー」は沖縄の日本返還を1年後に控えた1971年(昭和46年)、高校3年生になった比嘉暢子(黒島結菜)の走りからはじまりました。
男の子を負かしてしまうほどの健脚ぶりを発揮する黒島結菜さんは主演ドラマ「アシガール」(17年)で陸上部のエース設定で、戦国時代にタイプスリップしてその俊足を生かして足軽となって大好きな殿のために活躍する役を演じたことがあります。そのときも泥だらけになりながら野を走る姿が生き生きしていて眩しかったこと、目に焼き付いています。
黒島さんは、例えば腹筋50回するとしたら、ちょっとがんばって10回プラスするように、自分のベストタイムを1秒縮めようとするように、力を絞り出すような演技をする俳優で、その頑張った分が観る者の心を強く揺さぶります。
朝ドラの基本方法論は、演出に凝らずに俳優からにじみ出るものを第一にすることなので(演出スタッフに聞くとたいていそういう言葉が返ってきます)、黒島さんのようにエネルギーを振り絞る俳優は、そこに涙や汗を感じるので、最適なのではないでしょうか。
けんかっぱやくて、怠け癖のある、おにいちゃん役・賢秀役の竜星涼さんも、自分に負荷をかけて芝居するタイプの俳優です。お調子者キャラを、どこか清潔感を残して演じることのできるのは、汗をかくほど全力で演技しているからと感じます。そうでないと「マグネット・オーロラ スーパーバンド 一番星」を大人になってからも装着し続けてなんとか見られるようにはできないでしょう。成立させているのがすごい。亡きお父さん賢三(大森南朋)に買ってもらった形見と思ってずっと付け続けているのではないかという素敵な物語を想像できるのは竜星さんの力だと思います。
賢秀は仕事をしても長続きせず、家でだらだらして、時々警察のお世話になっています。けんかをするのは持ち前の正義感からなので憎めない彼を家族は懐深く受け止めていましたが、あるとき、彼のしたことが暢子の大事な就職に悪い影響を及ぼしてしまい……。
朝ドラ名物、困った身内。お調子者だけど、その後ろに涙や汗を感じる賢秀に期待です。
優子は川口春奈さん、歌子は上白石萌歌さんになり、比嘉4兄妹は華やかです。
(文:木俣冬)
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–{「ちむどんどん」第3週目のあらすじ}–
「ちむどんどん」第3週目のあらすじ
時は1971年。比嘉家の母・優子(仲間由紀恵)は、今は村の共同売店で働いている。そして四兄妹はそれぞれに成長している。暢子(黒島結菜)はやんばるの高校生。相変わらず足が速く活発な人柄だ。そして、暢子は今、卒業後の進路、就職をどうするかを考える季節。兄・賢秀(竜星 涼)、姉・良子(川口春奈)、妹・歌子(上白石萌歌)もそれぞれに大きくなり、やんばるを舞台に兄妹の新たな物語が始まる。
–{「ちむどんどん」作品情報}–
「ちむどんどん」作品情報
大好きな人と、おいしいものを食べると、誰でも笑顔になる―――
ふるさと沖縄の料理に夢をかけたヒロインと、支えあう兄妹たち。
“朝ドラ”第106作は個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く
笑って泣ける朗らかな、50年の物語。
放送予定
2022年4月11日(月)~
<総合テレビ>
月曜~土曜: 午前8時~8時15分 午後0時45分~1時(再放送)
※土曜は一週間を振り返ります。
日曜: 午前11時~11時15分(再放送)翌・月曜: 午前4時45分~5時(再放送)
※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送です。
<BSプレミアム・BS4K>
月曜~金曜: 午前7時30分~7時45分
土曜: 午前9時45分~11時(再放送)※月曜~金曜分を一挙放送。
出演
黒島結菜
仲間由紀恵
大森南朋
竜星涼
川口春奈
上白石萌歌
宮沢氷魚
山田裕貴
前田公輝
山路和弘
片桐はいり
石丸謙二郎
渡辺大知
きゃんひとみ
あめくみちこ
川田広樹
戸次重幸
原田美枝子
高嶋政伸
井之脇海
飯豊まりえ
山中崇
中原丈雄
佐津川愛美
片岡鶴太郎
長野里美
藤木勇人
作:
羽原大介
語り:
ジョン・カビラ
音楽:
岡部啓一 (MONACA)
高田龍一 (MONACA)
帆足圭吾 (MONACA)
主題歌:
三浦大知「燦燦」
沖縄ことば指導:
藤木勇人
フードコーディネート:
吉岡秀治 吉岡知子
制作統括:
小林大児 藤並英樹
プロデューサー:
松田恭典
展開プロデューサー:
川口俊介
演出:
木村隆 松園武大 中野亮平 ほか