名探偵コナン「揺れる警視庁 1200万人の人質」の魅力とは?『ハロウィンの花嫁』に繋がる物語は必見

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「江戸川コナン」Twitterより

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』の公開がいよいよ目前に迫ってきました。

そんな中、名探偵コナンのテレビアニメでは4週にわたって「揺れる警視庁 1200万人の人質」が放送されました。名探偵コナンのファンからも根強い人気を誇るエピソードで、『ハロウィンの花嫁』に繋がるストーリーとなっており、絶対に見逃せません。

観ていなくても映画は楽しめますが、観ておくと映画をより楽しめるエピソードである「揺れる警視庁 1200万人の人質」を振り返っていきます。

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松田陣平と萩原研二が殉職した理由が明らかに

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(C)2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』では高木刑事、佐藤刑事、警察学校組がメインキャラクターとして登場します。

警察学校組は降谷零、松田陣平、諸伏景光、萩原研二、伊達航の5人であり、降谷零以外の4人は殉職しています。現在生きているのは降谷零ただ1人。

「揺れる警視庁 1200万人の人質」では、3年前と7年前に松田陣平と萩原研二の2人が殉職し理由が明らかになるのです。そして、2人を死に追いやった因縁の爆弾魔が映画に再登場するので、映画公開前に絶対観ておきたいエピソードとなっています。

松田陣平と萩原研二と同様に、メインキャラクターでもある佐藤刑事と降谷零にとっても、「揺れる警視庁 1200万人の人質」に登場した犯人は因縁の相手となります。

松田陣平と萩原研二の約束

「江戸川コナン」Twitterより

「揺れる警視庁 1200万人の人質」には、『ハロウィンの花嫁』のメインキャラクターでもある松田陣平と萩原研二の2人が登場します。原作では会話の中で名前のみが登場した萩原研二ですが、アニメにはしっかり登場しています。

松田陣平と萩原研二は幼馴染で親友であり、2人とも警視庁警備部機動隊爆発物処理班に所属していました。

7年前の11月7日、別々の場所に仕掛けられた爆弾を松田陣平と共に同時に解体していましたが、萩原研二だけが犠牲となり殉職しています。松田陣平と萩原研二は7年前の11月7日、最後に交わした会話でこんな約束をしています。

「そん時は、仇を取ってくれよ……」

「江戸川コナン」Twitterより

そして、3年前の11月7日、杯戸ショッピングモールの大観覧車に仕掛けられた爆弾を解体中に松田刑事は殉職してしまいます。彼の最期の萩原へのメッセージがまた切ないのです。

「悪いな萩原……どうやらお前との約束は……」

松田陣平と萩原研二の約束は果たされることなく、2人は亡くなってしまいます。

映画の予告で、松田陣平が萩原研二のお墓の前で「あの日の約束、まだ果たせてねぇんだからよ……」と言い、拳をお墓にぶつけるシーンがありましたが、2人の約束は果たされないことを知っていると、このシーンも予告を観ただけで悲しい気持ちです。

2人の約束は果たされないまま、2人は亡くなってしまいましたが、過去の2人の想いが現代に受け継がれているといいなと思います。この想いを受け継ぐのは誰になるのでしょう。

警察学校編での無邪気な2人を観た後に、「揺れる警視庁 1200万人の人質」を観ると本当に切なく、悲しくなります。松田陣平が萩原研二に受け取ってもらえないメールを4年間送り続けていたことにも胸が痛くなります。

–{因縁の相手である爆弾魔が映画に登場}–

因縁の相手である爆弾魔が映画に登場

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』のストーリーを読むと、松田陣平と萩原研二を死に追いやった爆弾魔がどうやら刑務所を脱獄し再登場することがわかります。(どうやって脱獄したのかツッコまずにはいられませんが……)

2人を死に追いやった爆弾魔は松田陣平に想いを寄せていた佐藤刑事にとっても、親友を殺された降谷零にとっても因縁の相手です。映画にはこの因縁の爆弾魔が再登場するので、映画公開前に因縁の爆弾魔の顔を覚えておきましょう。

予告を観ると、爆弾魔の首も飛びそうな嫌な予感しかしませんが……。爆弾魔が映画でどのように対峙するのかも非常に気になるところ。

劇場版では3年前に松田陣平が殉職した数日前の出来事が描かれ、警察官として活躍する警察学校組をスクリーンで観れることが大きなポイントの1つです。しかし、松田陣平が殉職する数日前に起こった事件と考えただけでも切なすぎる展開になりそうです……。私の涙腺、耐えてくれ。

松田刑事と佐藤刑事が過ごした7日間

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』の予告をみてみると、佐藤刑事の「あいつとの1週間はよく覚えてる……高木くんには内緒よ。」というセリフがあり、映画では松田刑事が捜査一課の強行犯係に配属された7日間が描かれるようです。

「揺れる警視庁 1200万人の人質」では松田刑事が殉職した日が描かれているので、その前日談が映画のストーリーとなっています。松田刑事と佐藤刑事がどのような1週間を送ったのかも映画の注目ポイントの一つですね。松田刑事が捜査一課に在籍していたのは1週間ですが、互いに想いを寄せていた2人がどのような1週間を過ごしたのか、きっと切ない展開になることでしょう。

降谷零が同期と過ごした最後の日

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(C)2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

「これが僕達の最後の日の出来事さ……」

「3年前の11月6日、安室さんは松田刑事に会ったんだよね……」

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』の予告のコナン君と降谷零のセリフにあるように、映画では3年前に松田刑事が殉職した数日前の出来事が描かれ、「揺れる警視庁 1200万人の人質」では松田刑事が殉職した11月7日の出来事が描かれています。

特別な絆で結ばれている警察学校組ですが、3年前に一体何が起こるのでしょうか。

「揺れる警視庁 1200万の人質」が放送された当時は、降谷零は原作に登場しておらず、松田陣平と降谷零が警察学校時代の同期であることはわかっていなかったので、「佐藤刑事にとって忘れられない事件」というイメージがありました。

(C)2016 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

その後の『名探偵コナン 純黒の悪夢』にて降谷零と松田陣平の関係性が語られ、松田陣平と萩原研二は降谷零の警察学校時代の同期であることが判明しました。

この事件は降谷零にとっても親友を殺された許しがたい事件であり、彼を激しく突き動かすきっかけとなるのでしょう。映画では3年前の11月6日に同期のメンバーと正体不明の仮装爆弾犯「プラーミャ」と渋谷で遭遇した事件が描かれるようですが、「揺れる警視庁 1200万人の人質」で登場した犯人との関係も気になるところです。

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(C)2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

映画の予告で松田陣平と萩原研二を除く4人がハイタッチをしたシーンの後に「命懸けだったんだ……無駄にはできない」というセリフがあり、過去と現在が繋がってくることがわかります。

過去の想いが現在へどのように繋がるのか、過去の想いが現在へどのように受け継がれていくのか、早く観たいという思いと、悲しさと切なさが混じり合って複雑な気持ちになります。

–{佐藤刑事と松田刑事}–

佐藤刑事と松田刑事

「江戸川コナン」Twitterより

「揺れる警視庁 1200万人の人質」では、佐藤刑事の松田刑事への淡い恋心が描かれています。

3年前の11月7日、杯戸ショッピングモールの大観覧車内の爆弾解体中に松田刑事は亡くなってしまい、その出来事は佐藤刑事に大きな傷を残しました。

「揺れる警視庁 1200万人の人質」の最後で、とうとう佐藤刑事は因縁の相手を追いつめます。逃げられないと悟った犯人は子供の声がして「警察官を殺せと言われ、だから殺した、俺のせいじゃない」と笑いながら言います。(最低すぎる)

「こんな奴に、こんな奴に」と松田刑事を思い浮かべながら悔しさと悲しさと怒りが混じり合った表情を見せる佐藤刑事の姿に、視聴者も同じことを思ったことでしょう。佐藤刑事と同じく、こんな奴に萩原研二と松田陣平は殺されたのかと、悔しさと悲しさと怒りの気持ちでいっぱいになりました。

犯人を撃とうとした佐藤刑事でしたが、高木刑事の叱咤激励により、犯人を殺すことなく逮捕することに成功しました。「揺れる警視庁 1200万人の人質」のエピソードの中で、好きなシーンはたくさんあるのですが、佐藤刑事がずっと消すことができなかった松田刑事からのメールをそっと消した後のシーンが本当に好きで何度観てもグッときてしまうんです。

「バイバイ松田君……でも忘れないからね」

松田刑事が言ったセリフに「忘れることはねえよ。前に進めるかはあんた次第。あんたが忘れたらあんたの親父は本当に死んじまうぜ。」というセリフがあります。

佐藤刑事の思い出の中で松田刑事はきっとずっと生きていくんだなと感じ胸が熱くなりました。

佐藤刑事と高木刑事

「江戸川コナン」Twitterより

佐藤刑事は3年前に亡くなった松田刑事のことをまだ引きずっており、そんな中で3年前に松田刑事を死に追いやった爆弾魔が再び爆弾を仕掛けるのです。

因縁の爆弾魔が犯人と知り、無茶をしがちな佐藤刑事を守るために奔走する高木刑事の姿にもグッときます。由美さんに「佐藤刑事を守れるのは高木刑事だけ」と言われ、その理由は松田刑事とハートが似ているというものでした。ワイルドさは5枚も10枚も上と言われていましたが……。

このエピソードの前に高木刑事は一度佐藤刑事に振られており、松田刑事に敵うはずがないと一度諦めている高木刑事でしたが、佐藤刑事のために、そして多くの人を守るために奔走する彼の姿は本当にかっこよかったです。

また諦めかけている高木刑事に少年探偵団が言ったセリフも容赦がなさすぎて、さすがとしか言いようがありませんでした。

「あれで諦めちゃったんですか?」
「とんだチキン野郎だぜ」
「根性ないよね」

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(C)2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

「そんなんで、結婚してからやっていけるの」のセリフに対して、結婚はないと否定する高木刑事でしたが、いろんな困難を乗り越えて、劇場版では2人の結婚式が見られると思うと本当に感慨深いものがあります。

そして、爆弾魔を撃とうとし、忘れさせてよと言う佐藤刑事に言った高木刑事のセリフに松田刑事と同じハートを感じました。

「それが大切な思い出なら忘れちゃダメです。人は死んだら人の思い出の中でしか生きられないんですから…」

劇場版では松田刑事を死に追いやった因縁の爆弾魔が再び登場しますが、当然その事は佐藤刑事の耳にはいるはずです。佐藤刑事が松田刑事に抱いていた恋心とどのように向き合うのか、佐藤刑事と高木刑事の関係性がどのように変化するかにも注目です。2人のラブラブなシーンにも期待したいですね。読者をヤキモキさせてきた2人の恋物語が劇場版でどのように描かれるのか期待しかありません。

コナンの活躍

「江戸川コナン」Twitterより

『ハロウィンの花嫁』のストーリーを読むと、高木刑事は怪我を負ってしまい、降谷零も首輪爆弾をつけられ大ピンチになってしまいますが、そこは我らがコナン君の出番です。「困った時のコナン君」と声優の古谷徹さんがおっしゃっていたので、コナン君の活躍にも期待大です。(きっと渋谷で大暴れすることは間違いないですが……)

『揺れる警視庁 1200万人の人質』では蘭が通う高校に爆弾が仕掛けられており、知らない間に蘭もピンチに陥っていましたが、もしかしたら映画でも蘭のいる場所に爆弾が仕掛けられ、コナン君が爆弾を解体する展開もあるかもしれません。

「揺れる警視庁 1200万人の人質」では、爆弾解体中のコナン君と高木刑事のこんな会話がありました。

「君は一体、何者なんだい」

「知りたいなら教えてあげるよ。あの世でね」

劇場版でもコナン君と高木刑事の謎めいた会話シーンがないかなと秘かに期待しています。

また、劇場版ではコナン君と降谷零の関係性がどうなるのかも注目すべきポイントの1つです。コナン君は降谷零の正体を知っていますが、降谷零本人がコナン君に自分の正体を言うのは初めてかもしれません。

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(C)2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

「安室じゃない……公安警察・降谷零だ」

そして、降谷零がコナン君に同期のことを話すという展開も熱い、熱すぎます!2人の共闘に今から胸が熱くなります。

映画に繋がるストーリーは見て損なし

(C)2022 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』の公開が近づいてきました。

今回の劇場版の予告では、命ある限り、想いは受け継がれるという文字があり、過去と現在が複雑に絡み合った切なく激しいストーリーになっていくことでしょう。

「揺れる警視庁 1200万人の人質」は映画に繋がる重要なストーリーとなっており、「揺れる警視庁 1200万人の人質」で描かれる7年前と3年前の事件、映画で描かれる同期が過ごした最後の日である3年前の事件、そして現在と全てが繋がってきます。

降谷零とコナンが共闘し、佐藤刑事や高木刑事が事件を追う現在と過去の事件が複雑に絡み合い、壮大なストーリーに今から期待が膨らみます。

公開までは残り少ないですが、筆者は「揺れる警視庁 1200万人の人質」を何度も観て、心して映画公開日に臨みたいと思います。

(文:前野真岐)

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