<ケイ×ヤク −あぶない相棒−>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

国内ドラマ

>>>「ケイ×ヤク -あぶない相棒-」の画像をすべて見る

鈴木伸之、犬飼貴丈出演の「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」が2022年1月13日より放送スタート。講談社「Palcy」で連載中の薫原好江による同名原作漫画を実写化した作品だ。

公安警察の捜査官・国下一狼(鈴木伸之)が、上司からの命令で暴力団「峰上組」の若頭・英獅郎(犬飼貴丈)を監視し始める。やがて、英獅郎は闇の会員制サロンを運営していることが発覚し……?

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・第10話ストーリー&レビュー

・「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー


>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

警視庁公安部に所属する捜査官・国下一狼(鈴木伸之)は、先輩捜査官・央莉音(栗山千明)から尾行などの手ほどきを受けながら職務に勤しんでいた。そんな中、一狼は公安部長の田口(徳井義実)から、指定暴力団「峰上組」の若頭・英獅郎(犬飼貴丈)の監視を命じられる。獅郎は異例のスピード出世で若頭に就任した後、政財界をはじめとした各界の大物と関係を築いて強い影響力を持つようになっていた。なぜ公安警察がヤクザをマークしなければならないのか?一狼は疑問を抱くが、田口は何も答えない。

獅郎の行動を追っていた一狼は、傷だらけになった瀕死の男・白石を発見する。意識を取り戻した白石に話を聞くと、獅郎が経営する会員制サロンで闇の“ファイトクラブ”が行われているという。ファイトクラブの参加者は、借金を抱えた元格闘家や喧嘩自慢の男たち。相手選手に勝ったら、1000万円の賞金がもらえる。白石はファイトクラブの参加者で、世界チャンピオンにもなった元キックボクサー・佐々木と戦って負けたのだった。

一狼は、ファイトクラブの参加者になりすましてサロンに潜入。サロン内を探っていた一狼は獅郎との接触に成功するが、身元を偽っていることを見破られる。問い詰められた一狼だったが白状はしない。すると、獅郎は「ゲームをしよう」と切り出す。一狼が試合に勝てば、何も聞かずに解放する。しかし、負けたらどんな手段を使ってでも口を割らせる。そんな“賭け”を一方的に決める獅郎。一狼は、白石を打ちのめした佐々木と対戦するが…!?

第1話のレビュー

冒頭から一狼と獅郎が甘い卵焼きが好きなどという話をしていたので、「えっ、そんなラブラブな感じ?」と動揺してしまった。が、本編が始まると、ゴリゴリである。

警視庁公安部に所属する一狼と、暴力団の若頭である獅郎がどのように交わるのか。2人を繋いだのはひとりの女性だった。

一狼にとっては先輩であり、獅郎にとっては姉である莉音。莉音は何者かによって殺されたとされているが、遺体は見つかっていない。一狼は「何者かに殺された確率は高い」と思いつつも、真相を知りたいと思っていた。

獅郎は詳しく捜査しようとしない警察に苛立ちを感じており、自分で調べようと動いていたのだ。そんな2人が出会い、利害が一致。公安とヤクザという立場ながらも手を組むことになる……というのが第1話の展開だ。

莉音が殺害された動画もなかなか刺激的だし、獅郎が経営する会員制サロンでは闇のファイトクラブも生々しい。獅郎は腕っぷしも強いらしく、初回からさんざんいろんな人をボコボコにしている。おまけに獅郎は現役総理大臣の愛人のようで……。

けど、一狼と獅郎のシーンはどこか色っぽくて……1本のマッチで煙草に火をつける仕草がなんとも言えない。

木曜よる11時59分からのドラマって、もっとゆるりとしたものではなかったっけ? おじさんがかわいいものにニコニコしているドラマとかやっていたじゃないですか……! と少し戸惑ってしまうほどである。

慎重であろうとするけれど、アツくて真っすぐ突っ込んでいってしまいそうな一狼に対し、冷静でツンデレなところがある獅郎は良いコンビになりそうだ。そして、獅郎演じる犬飼貴丈のふとした瞬間のしなやかさが良い……! 飄々としていてタガが外れるとヤバイ奴になるイメージかと思ったけれど、まだまだ奥が深そうなキャラクターである。

一狼、獅郎の周りを固めるキャストも一癖、ふた癖ありそうだ。徳井義実演じる田口も怪しさ満点。そんな田口が一狼に獅郎の監視を命じている時点でワナに見えてならない。獅郎が総理大臣の愛人だし、これからどんどん話が大きくなる可能性がある。

そしてポイントになるのは、やはり莉音だろう。莉音は行方不明になる前、一狼に何かを伝えようとしていた。彼女が抱えていた秘密とはなんなのか。また、作品終盤では眞島秀和が謎の男として登場。どのように一狼と獅郎に関わっていくのか。

ハードなドラマだが、ドラマラストにあるおまけ映像にはほっこり。公安とヤクザ、というよりは、一狼と獅郎の素の部分が分かる、コミカルな姿が見られそうでこちらも楽しみにしたい。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第2話ストーリー&レビュー}–

第2話ストーリー&レビュー

第2話のストーリー


>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

央莉音(栗山千明)の失踪事件を解明するために手を組んだ国下一狼(鈴木伸之)と英獅郎(犬飼貴丈)。2人は、莉音が残した手帳から手掛かりを探す。手帳には、大須公昭総理大臣(板尾創路)、東高茂、澤口幹彦、森川将太という4人の政治家の名前や、大使館や諜報員を表す隠語などが書かれていた。莉音の事件は、政治的圧力がかけられた可能性が考えられた。一狼と獅郎は、4人の政治家の接点を調べることに。

獅郎は、一狼を行きつけのパティスリーに連れて行く。この店のスーシェフ・葉月千夏(萩原みのり)と顔を合わせた一狼は、驚く。千夏は、一狼の幼なじみだった。一狼と獅郎は、千夏と飲みに行くことに。千夏は一狼との久々の再会を喜び、楽しいひと時を過ごす。しかし2人と別れて帰宅途中の千夏を、何者かが尾行していて…。

4人の政治家について調べを進めた一狼は、ある共通点に気付く。大須総理の息子・大須匡(吉村界人)をはじめ、4人の子どもたちは東永大附属中学という名門私立の同級生だった。そのうちの1人、東高茂の娘・東幸子が入院している精神科療養所の所在地に思い当たることがある一狼。手帳にあった記述から、莉音は行方不明になる直前に幸子の入院先を訪ねていた可能性があるとみられた。一狼と獅郎は、幸子が入院する療養所に潜入する。

第2話のレビュー

手を組んだ一狼と獅郎。さっそく、莉音が残した手帳から手がかりを探し始める。
手帳には4人の政治家の名前が書かれていたことなどから、政治的な絡みがある可能性は高い。まずは、政治家たちのそれぞれの接点を探ることから始める。

ギュッと距離感が縮まったように感じるのは気のせい? 一狼が何か企んで契約を持ち込んだ可能性もあるし、獅郎だって一狼をハメるために契約を結んだフリをしている可能性もある……。けれど、お互いの性格からそれはないと判断したんだろうか。

でも、そう判断するのも分かる気がする。多分、2人とも根が善人だ。一狼の善人っぷりはわかるけれど、獅郎もひねくれているようで優しい。

そんな優しさが感じられたのが、一狼が幼馴染の千夏と再会したシーンだ。

自分が行きつけのパティスリーに一狼を連れていった獅郎。そこでスーシェフとして働いていたのが、千夏だった。まさかの再会に喜び、一狼を食事に誘う千夏。獅郎にも一緒にどうかと声をかけ、3人で居酒屋に。

公安と、ヤクザとスーシェフの組み合わせ……すごい。一狼は言葉少なだけれど、獅郎は朗らかだ。余計なことを言わず、ただ見守る。千夏のことを「千夏ちゃん」と呼ぶが、チャラさではなく、親しみのある距離感を醸し出している。

また、獅郎が自身の過去を明かしていく中でも人の良さがわかる。最後に莉音に会った際、きつい言葉を発してしまったことへの後悔、里親に対する愛情と葛藤。しかし、ヤクザ稼業のほうに戻ると、思わず目を覆いたくなるような狂暴性を見せる。

背中いっぱいの入れ墨に「刑務所に入ったときに扱いが変わるから」など理由を淡々と述べる姿を見ていると、狂暴性もまたヤクザでいるための入れ墨と同じなのかもしれない。

ところで2人がどんなふうに恋仲になっていくのか、全く想像がつかなかった。が、本当に、ごく然に恋は始まるのかもしれない。一狼が獅郎の入れ墨の牡丹にそっと触れようとしたシーンが印象的だった。危険な捜査の中で、芽生えた感情をどのように育んでいくのだろう。

そんな中でのおまけシーン。一狼のパンケーキにメープルシロップ?をたっぷりとかける獅郎。嫌がる一狼をおもしろがっているようにしか見えない。さてはツンデレだな、獅郎……!

1話といい、2話といい、恋人同士になったらきっと一狼のほうが振り回されるんだろうけど、いざというときに一狼がキメて獅郎をトリコにしてしまったり? どんなに状況が緊迫してきてもおまけシーンはなくさないでほしい……!

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第3話ストーリー&レビュー}–

第3話ストーリー&レビュー

第3話のストーリー


>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

一狼(鈴木伸之)が獅郎(犬飼貴丈)のマンションに転がり込み、2人は同居しながら莉音(栗山千明)の失踪事件を追うことに。2人の様子は仲睦まじい同棲カップルのように見え、獅郎の舎弟たちはザワつく。そんな中、獅郎のもとに里親からのプレゼントが届き、獅郎の誕生日が近いことが分かる。獅郎の誕生日は、実は一狼にとっても複雑な意味を持つ日付だった。

失踪前に莉音が追っていたのは、大須総理(板尾創路)をはじめとした4人の政治家。彼らはいずれも自分の子供を東永大付属中学に通わせていた。その子供たちの1人である東幸子(中田クルミ)は20年来入院している。幸子は、中学時代に起こった出来事が原因で心を病んでしまった可能性が高かった。一狼は、その東永大付属中学の創立記念パーティーが開かれるという情報を入手。幸子たち4人の関係性を探るため、協力者“S”をパーティーに潜入させる。

一方、獅郎は、大須総理と密会。大須が握る秘密を知りたい獅郎は、彼との関係を続けていた。情事の後、大須は息子・匡(吉村界人)のことを話し始め…。
一狼は、Sが卒業生たちから聞き出した会話の録音音源を聞きながら歩く。しかし、一狼がパーティーにSを潜入させたことに気付いた人物が一狼を付け狙っていて…。

第3話のレビュー

莉音は一体、何を探っていたのか……。一狼と獅郎は糸口をつかんでいた。

どうやら、鍵を握っているのは大須総理を始めとした4人の政治家。その子どもたちはみな東永大付属中に通っていたが、その中のひとり・東幸子は入退院を繰り返していた。

中学時代に何があったのか? 一狼はその真相を探り始めるが、逆に相手に勘づかれてしまい、狙われることに。

一方、獅郎は大須総理から呼び出されていた。ホテルの部屋、ベッドで大須の息子について探りを入れていた……。

次第に莉音の事件について迫りつつあるふたり。一狼の上司である田口が何かしらの関わりがあることも見えてきた。田口の怪しさったらなかったものな……と思うが、果たしてどのようなポジションにいるのか。

さらに、1話で意味ありげに登場していた男・野々村の正体も発覚。野々村は、一狼が両親を亡くした東京テアトル爆破事件の犯人として警察に出頭、逮捕されていた。一狼から爆破事件の話を聞いた獅郎は複雑な表情を浮かべる。どうやら、野々村は獅郎たちがいた養護施設の職員だった……?

真相も気になるところだが、毎話距離が近づいていく一狼と獅郎の関係も気になる。

一緒に暮らし始めるふたりだが、確かにパッと見、仲の良い恋人同士に見える。たぶん、獅郎のほうが心を許している相手とは距離が近くなるタイプなんだろう。獅郎がイチャつきに行って、一狼が照れるという構図に見えなくもない(しかし獅郎はツンデレタイプのようだけど……)。

今回のビッグイベントは獅郎(と一狼)の誕生日だ。「何か欲しい物はあるか?」と聞く一狼。そこで獅郎が素直に聞くはずがない。考えた末、手作りケーキ(パンケーキ?)を作っちゃう一狼……。甘い物が好きで、偏った食生活を送っている獅郎に対し、料理が得意で朝から自炊をする一狼……獅郎の健康を心配して、獅郎の食事を作り出す一狼の姿が見える……見えるぞ!(幻覚です)

相棒としても息がぴったりだけれど、生活をする上でもいい感じのふたりにソワソワが止まらなくなる。

ふたりにとって誕生日は嬉しい日というわけではない。特に一狼はその日に両親を亡くしているわけで……だからこそ、その日をふたりで過ごすことの意味について考えてしまう。

でも、ふたりの距離が縮まれば縮まるほど、互いが大切な存在になればなるほど、このあと辛くなるような気もして……。ずっとほのぼのとケーキを食べていてほしいけれど、次回はそんなことも言っていられなさそうだ。

それにしてもチームラボプラネッツTokyoでのシーンは絵になりすぎて、もはやふたりのプロモーションビデオかと思ってしまった……。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第4話ストーリー&レビュー}–

第4話ストーリー&レビュー

第4話のストーリー


>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

ある朝、一狼(鈴木伸之)は、獅郎(犬飼貴丈)の異変に気付く。前の晩、酔って帰ってきた獅郎はそのまま寝てしまい、風邪を引き熱が出たようだ。一狼は、獅郎を寝かせて出かけていく。

一狼が向かった先は、田口(徳井義実)との定期連絡で待ち合わせ場所にしている銭湯。一狼は、田口に今まで聞けなかったことを問いただす覚悟だった。田口は、そんな一狼の思いを察知していた。一狼は田口に20年前の東京テトラビル爆破事件について尋ねる。それは一狼の両親の命を奪い、莉音(栗山千明)が失踪直前に追っていた事件でもあった。一狼は、ビル爆破事件と莉音が失踪した“ジョーカー事案”には関連があるのではないかと田口に迫る。すると田口は、一狼を任務から外すと言い渡し、獅郎との関係を断つようにと命じる。

一方、熱で寝込んでいた獅郎は、舎弟の蒼井(弓削智久)から闇サロンに呼び出される。峰上組の組員・定岡が組で禁じられている覚せい剤の取引に手を出したことが発覚したのだった。獅郎は、組長には報告しないでほしいと懇願する定岡に制裁を与える。その後、闇サロンから出た獅郎は、待ち伏せていた男たちに捕らえられてしまう。

帰宅した一狼は、獅郎がいなくなっていることに嫌な予感を覚える。その時、一狼のもとに蒼井から、獅郎と連絡が取れなくなったと電話がかかってくる。さらに、何者かからメールが届き、添付されたURLを開く。すると、頭に袋をかぶせられた人物が痛めつけられる姿の映像が流れる。袋を剝ぐと、その人物は獅郎――。

動画には“RION was here too”のメッセージが添えられ、投稿者は“JOKER”。3年前、莉音の身に起こった出来事を思わせる映像を見た一狼は、一線を踏み越えた行動に出る。

第4話のレビュー

酔ってソファで眠ってしまったせいで、風邪をひいてしまった獅郎。当たり前のように看病をする一狼。ふたりの心の距離が縮まるイベントキターーーー!とテンションがあがってしまってごめんなさい。

第4話では、これまでで一番の危機に陥ることとなった一狼と獅郎。

獅郎は一狼によって寝かしつけられていたが、舎弟の蒼井から闇サロンに呼び出される。組員の定岡が禁じられている覚せい剤の取引に手を出しており、そのことについて制裁を加えるためだった。熱をあろうと拳のキレには変わりがない。

しかし、闇サロンを出たあと、獅郎は何者かに連れ去られてしまい……。

一方、一狼は上司・田口のもとへ。田口から莉音のこと、そして自身が被害者のひとりともなった東京テトラビル爆破事件について聞くためだ。

莉音は失踪する前、ビル爆破事件について追っていた。きっと田口は何かを知っていると確信して迫るが、田口はその問いには答えず、一狼に獅郎との関係を切るように言うのだった。

そんな一狼のもとに届いたのは、ある動画。それは莉音が失踪する直前に撮影された動画と酷似していた。袋で頭を覆われ、殴られる獅郎。その動画を公開していたのは“JOKER”

そんな動画を見て、一狼がじっとしていられるはずがない。獅郎を助けに向かうが……。

体の自由を奪われた獅郎は、暴力を受け続ける。水に顔を沈められ、もはや拷問だ。その人、熱があるんですけど! と抗議してしまいたくなる。第4話冒頭のほのぼのターンはなんだったんだ!

どんなに痛めつけられても、余裕がある態度を崩さない獅郎だったが、一狼が自分を助けに来たと知るや否や、顔色が変わる。「あいつには手を出すな!」それだけでもう獅郎がいかに一狼を大事に思っているのか分かる。

そもそも、敵側は一狼がやってくるのは折り込み済み。一狼と獅郎をまとめて始末するのが目的なのだ。そこに飛び込んでいく一狼はまさに飛んで火に入る……だ。

しかし、一狼がピンチに陥ったときに姿を現したのは失踪した莉音だった。

莉音は死んでなどいなかった。田口と手を組み、捜査を続けていた。殉職としたのは身を守るため。田口の行動は何かと怪しかったけれど、公安としての動き……?

とは言え、失踪した莉音のために一狼と獅郎は危険を冒していたわけで、獅郎に至っては莉音のためにヤクザになったのだ。だいぶ取返しが付かないことになっているが……。

一狼たちを狙っていたのは総理大臣大須の息子とその仲間。更に、謎の女性も現れた。どのように事件と大須たちは交わっていくのだろうか。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第5話ストーリー&レビュー}–

第5話ストーリー&レビュー

第5話のストーリー

>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

一狼(鈴木伸之)と獅郎(犬飼貴丈)は、莉音(栗山千明)と再会。3人は、獅郎のマンションで話をする。莉音は、殉職を装って身を隠していた理由を明かす。

4年前、莉音は、ある国による諜報活動をマークしていた。莉音は、大使館周辺で見かけた怪しい男を尾行するうち、彼が匡(吉村界人)と接触する現場を目撃。しかし、上層部からはそれ以上の追及を止められ、捜査の中断を余儀なくされる。理不尽な命令が納得できない莉音に、田口(徳井義実)が声をかけ捜査を続けていたが、その過程で命を脅かされ、殉職を装って身を隠していたのだった。

そんな中、田口がマンションにやってくる。彼は一狼と獅郎に、莉音が追っていた案件と20年前の東京テトラビル爆破事件の繋がりを語り始める。当時、事件は野々村(眞島秀和)という無職の男が自首をしてきて解決したが、田口はまだこの事件には裏があるのではないかと疑念を抱いていた。莉音に声をかけた時から、田口の頭には爆破事件のことがあったという。

莉音と田口の話から、事件の背後に広がる巨大な闇の存在を知る一狼と獅郎。一狼は、ずっと探し続けてきた莉音と3人で過ごす時間を噛みしめるが、「お前はもうこの件から手を引け」と獅郎を突き放す。

一方、彼らをつけ狙う謎の女(青野楓)が動き出していて…!?

第5話のレビュー

莉音(栗山千明)が生きていた。その喜びを噛みしめつつも、一狼(鈴木伸之)も獅郎(犬飼貴丈)も同じ気持ちを抱いていたはずだ。

「何故、殉職したように装ったのか」

そんなふたりに向かって、莉音は4年前の真実を話し始める。

莉音が当時追っていたのはある国の諜報活動。その中で怪しい男を見かけたため尾行していると、その男が大須総理大臣の息子・匡(吉村界人)と接触している現場を目撃する。

しかし、それ以上の捜査にはストップがかかり……。

捜査中断に納得がいかない莉音に声をかけたのが田口(徳井義実)だった。田口と共に捜査を続ける莉音だったが、実際に命を脅かされることになる。殉職を装ったのは、莉音を守るためだった。

また、獅郎のマンションに田口が訪ねてくる。そこで莉音たちが追っていた案件と、20年前の東京テトラビル爆破事件には繋がりがある。爆破事件の犯人はすでに出頭して死刑判決を受けているが、まだまだ裏があるのでは? と考えていたのだ。

ただ、爆破事件の捜査は手づまり状態。

そこで、田口は一狼と獅郎を接触させることで、また事件の糸口が見つかるのではないか、と期待していたのだ。

田口も自分なりの正義を持ってやっているのはわかるのだけれど、基本的に部下を使ってしか動いていないので、獅郎と同じく「自分は安全な場所から指示だけしよってからに!」と思わなくもない。

ただ、確かに田口の作戦がなかったら、莉音は本当に殺されていたかもしれない。

物語の根源は、東京テアトルビル爆破事件にある。一狼の両親は死に、獅郎たちが慕っていた男性が犯人として逮捕された。そして、事件が起こった日は一狼と獅郎の誕生日。

この事件の真相を突き止めないことには、ふたりはずっと苦しみ続けることになる。

一狼は獅郎を突き放す。犯人を殺したいと思っていた、と語る一狼。獅郎にとって大切な人を目の前にしたとき、自分が何をするかわからない。だから、そんな気持ちで獅郎の肩は借りられない。

前の獅郎だったら「じゃあ勝手にしろよ」とか言いそうだが、「だったら、なおさら一緒にいねえと」と一狼の肩を抱く。

「誰がお前を止めんだよ」

一狼がずっと心の中に抱え続けた憎しみ。両親の死を受け入れられず、泣くこともできなかった。頑なだった一狼の心を、獅郎の存在と言葉がほぐしていく。そうして、一狼はやっと泣くことができた。ふたりの関係がまたひとつ、強固なものとなった瞬間だった。

回を追うごとに、獅郎のヤクザとしてのギラギラが失われていく。きっと、本来の姿に戻っているのだろう。それが、今後どう作用するのか。

とりあえず、獅郎は一狼のことがもう好きなんだろうな……。でも一狼ははっきり言わないと絶対に気がつかないタイプだと思う。

おまけ映像では、1枚の毛布の中、背中合わせで眠る様子があったけれど、獅郎は眠れたのだろうか。あんな状態、ドキドキしすぎて眠れなさそうだけれど……。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第6話ストーリー&レビュー}–

第6話ストーリー&レビュー

第6話のストーリー

>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

一狼(鈴木伸之)、獅郎(犬飼貴丈)、莉音(栗山千明)は、事件のカギを握ると思われる4人の政治家の子息のうち、澤口(前原滉)が自殺したというニュースを知る。さらに3人のもとに田口(徳井義実)から、匡(吉村界人)が体調不良で緊急入院したという情報が届く。

偶然とは思えないタイミングで、20年前の東京テトラビル爆破事件に関わった2人に異変が起こった。一狼、獅郎、莉音、田口は、澤口が諜報員とのトラブルから口封じのために殺され、自分も殺されると恐れた匡が入院する形で身を隠したのだと察する。

澤口が殺害されたことにより、ビル爆破事件にはまだ秘密があると直感する一狼。事件の真相につながる手掛かりを得るため、爆破事件の犯人として拘置所に収監されている死刑囚・野々村(眞島秀和)との面会を決意する。獅郎は、一狼が両親を殺した相手と顔を合わせた時にどうなってしまうのかと心配する。

一狼は辛い過去と向き合う覚悟をし、拘置所で野々村と対面する。現れたのは、虚ろな目をした男。一狼は、爆破事件についてすべてを話していないのではないかと野々村を問いただす。しかし、野々村は何も語ろうとしない。

獅郎は、野々村から話を聞き出せなかったと話す一狼を励ます。しかし、一狼は考え込んだままで「やはり彼は何かを隠している」と言い残し、出かけてしまう。獅郎は、一狼が気がかりでならない。

そんな中、政治家の子息のうち、森川と幸子も行方不明となる。黒幕の諜報員から指令を受けたエミリ(青野楓)が、暗躍していた。

思い悩む一狼を救いたい獅郎は、ある人物から重要な証言を引き出し――。

第6話のレビュー

追い詰めているのか、追い詰められているのか。
事件のカギを握る4人の政治家の子どもたちが次々と亡くなったり、行方が分からなくなる。東京テトラビル爆破事件に関わった人間の身に起こる異変。事件の真相に迫りつつあるように感じられるが……。

そんな中、一狼(鈴木伸之)は爆破事件の犯人とされている死刑囚の野々村(眞島秀和)の面会に行く。しかし、野々村は何も語らない。

生きることも何もかも諦めたような、独特の雰囲気を放つ野々村が印象的。眞島秀和というと、個人的にはパリッとしたおしゃれな男性のイメージが強かったのでちょっと衝撃である。

一狼を前にして、野々村は何も語ろうとしない。しかし、何か隠している。そう獅郎(犬飼貴丈)に漏らす一狼。終始、一狼を心配している獅郎。自分の両親を殺した可能性がある野々村と対面したときに一狼の心を気遣っているし、野々村から何も聞けなかった、という一狼のこともポジティブに励ます。

が、一狼は獅郎の優しさに気がついていながらも、前向きになれない。一狼、世話焼きな面はあるけど、自分が優しくされることに慣れていないし、素直じゃない。獅郎の優しさに対して、ツンとしてしまうところがあるからもどかしい。

そんな一狼のために、そして自分が慕っていた野々村の無実を証明するために、獅郎も動き出す。

野々村には借金があったこと、自分が世話になった施設のために金を工面しようとしていたことが分かる。そこから、野々村は何者かによって爆破事件の犯人の汚名をかぶったのではないか、と推測。

自分がお世話になった施設のために犯罪者となり、死刑判決が下され、肝心の施設は経営がたちゆかなくなり、閉鎖。あまりにも不憫である。しかし、これで爆破事件の真相にまた1歩近づいたと言えるだろう。

一方、入院中の息子・匡(吉村界人)の元を訪れる大須総理大臣(板尾創路)。匡が身を隠すように入院していることから、なにがあったのかと問いただす。

匡は嗅ぎまわっている奴らがいるから、そいつらを始末しようと思っただけだ、と一狼と獅郎が写った写真を見せる。顔色が変わる大須総理大臣。そりゃあそうだ。自分の愛人である獅郎が関わっているのだから(というか、愛人関係になる前に本人の詳細について調べたりしないのだろうか)。

結果、獅郎たちは大須を敵に回すことに……つまり、彼らは総理大臣に命を狙われる立場になったわけだ。ふたりに危機が迫っている。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第7話ストーリー&レビュー}–

第7話ストーリー&レビュー

第7話のストーリー

>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

一狼(鈴木伸之)と獅郎(犬飼貴丈)は、野々村(眞島秀和)を東京テトラビル爆破事件の犯人に仕立て上げたのは誰なのか、調べ始める。獅郎と莉音(栗山千明)が育った児童養護施設を救うため、峰上組配下の闇金から多額の借金をしていた野々村。彼は闇金側から、借金を帳消しにしてその後も施設に資金援助を続ける代わり、爆破事件の犯人として自首するよう取引を持ち掛けられたという。
一方、大須(板尾創路)はある理髪店で、謎の男・林(三浦誠己)と会っていた。林は大須に、一狼と獅郎を始末することを約束する。

獅郎は中村(松本利夫)から、20年前野々村に取引を持ち掛けた人物について聞き出そうとする。知らないと言い張る中村に獅郎は、中村が峰上組と対立する志尾組の組長と通じている証拠を突き付ける。中村は、当時の峰上組若頭“山田”の名前を白状する。山田は17年前、峰上組から独立して志尾組を立ち上げた人物で、現在は消息が分からない。

一狼と獅郎は山田と会うため、中村を使って志尾組組長・村本との接触を試みる。中村は、中華料理店で村本と会う約束を取り付ける。一狼と獅郎は中村のスマホを通じ、その様子を隣室でモニタリングする。

しかし、村本を待つ中村の前に現れたのは、林だった。初対面の林の登場に戸惑う中村。一狼と獅郎も、林とは何者なのか不審に思う。そんな中、林は唐突に、千夏(萩原みのり)の話を始める。千夏が作るケーキを褒め、「今日で、彼女のケーキが楽しめなくなる」と告げる林。一狼と獅郎は、千夏が狙われていることを知る。思いがけない方向から追い込まれた一狼と獅郎は、どうするのか――!?

第7話のレビュー

野々村(眞島秀和)に、東京テアトル爆破事件の罪をかぶせた人間を探し始めた一狼(鈴木伸之)と獅郎(犬飼貴丈)。

獅郎は兄貴分の中村(松本利夫)から、野々村に取引を持ち掛けた人物について聞き出そうと試みる。渋る中村の口を割り、引き出した名前は当時の鉢上組若頭の山田。山田と接触しようと引き続き獅郎たちは動くが、大須総理が敵に回ったことで急に相手のほうが一枚上手になった感がある。

一狼たちの動きは向こうにはお見通し。おまけに、一狼の弱点として千夏(萩原みのり)の存在もちらつかせる。

突然現れた謎の男、林(三浦誠己)……何者なんだ、怪しすぎる……。

なにを企んでいるのか、自ら獅郎のもとに会いに来た山田。実は山田は大須が定期的に訪れている理髪店の店主。穏やかな空気、微笑、見た目は柔らかなのに、オーラがただ者じゃない。

山田の理髪店で獅郎は髭剃りをしてもらいながら話をしていたけれど、よく髭剃りしてもらう気になったな……? 絶対そのカミソリよく切れる奴じゃないですか……あと、大須総理の髭剃りのときも思ったけど、終わったあとの保湿は!? とあまりの恐怖に余計なことまで考えてしまう。

このとき、山田は獅郎に何の危害も与えなかった。が、ある意味、「君たちのことは、殺そうと思えばいつでも殺せるんだよ」というメッセージにも見える。

だって、山田の名前を出した中村はカミソリの餌食に……。

話の本筋はますますシリアスでバイオレンスになっていくの連れて、いい雰囲気になりつつあるのが一狼と獅郎だ。一狼は獅郎に起こしてもらう、朝食を作ってもらう、という夢を見る。それはどう考えても一狼の願望じゃないか。

夢かどうか確かめてみる? と獅郎が一狼の頬をつまむとか、仲の良いカップル以外のなにものでもないじゃないか! それにしても一狼のほっぺはとてもやわらかそうですね! おまけに、獅郎も同じ夢を見ていたっていうじゃないか! どうなってんだ!

一狼は鈍そうだから、自分の気持ちに気がついているんだろうか。千夏のほうは気付いていそうだ。千夏は一狼のことが好きだろうに……片想いの相手が誰かに恋をしていて、おまけに恋を自覚していない様子を見守るだなんてどんな苦行なのか。

もっと言えば、一狼は「自分は千夏のことを好き」と考えている可能性もある……? ただ、千夏がどういう立ち位置なのか気になるところ。ただの一狼の弱点、というだけなのだろうか。

少しずつ、魔の手は一狼と獅郎に近づきつつある。真相を突き止めるのが先か、更なる危険に陥るのが先か。そして一狼は自分の恋心に気がつくのだろうか……。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら
→目次へ戻る

–{第8話ストーリー&レビュー}–

第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー

>>>「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の画像をすべて見る

一狼(鈴木伸之)、獅郎(犬飼貴丈)、莉音(栗山千明)は、大須(板尾創路)と山田(平田満)が諜報員“J”と繋がっていると確信する。しかしその証拠を掴み20年前の東京テトラビル爆破事件への彼らの関与を明らかにするには、関係者の証言を得る必要があった。そんな中、事件の手掛かりだった中村(松本利夫)が姿を消したという知らせが届く。そうなると、大須か匡(吉村界人)に話を聞くしかない。

一狼は、入院中の匡に接触することを提案。命の危険に怯える匡が明日にも転院して居場所を変えようとしているという情報を得た一狼は、すぐ動き出そうと話す。その時、獅郎のもとに大須から「今夜会いたい」と連絡が来る。

大須の狙いが分からずに戸惑う一狼、獅郎、莉音。獅郎は、大須に会う決意をする。大須は獅郎を殺しにくる可能性が高い。一狼は「危険すぎる」と止めるが、獅郎の意志は固かった。

その晩、獅郎のサロンに大須が訪れる。獅郎のフォローのため莉音が地下駐車場で待機し、2人の会話を聴いていた。大須は、「私に近づいた目的は何だ」と問う。すると獅郎は拳銃を取り出し、「どうせ、俺のこと殺しに来たんでしょ?」と大須の手に握らせ、銃口を自分の眉間に当てる。命がけで大須と対峙する獅郎。2人の緊張は高まり…!

その頃、一狼は匡に電話で接触していた。怯える匡に一狼は「俺が、お前を助ける」と告げ、その代わりに隠していることすべてを話せと取引を持ち掛ける。匡は逡巡するものの「協力はしない」と拒絶する。

翌日、匡が転院のため病院を出ようとすると、そこに、一狼が現れ――!?

第8話のレビュー

東京テトラビル爆破事件の証言を得るために動いた一狼(鈴木伸之)と、獅郎(犬飼貴丈)、そして莉音(栗山千明)。

いま、関係者から話を聞けるとすれば、入院中の大須匡(吉村界人)と、その父・大須総理(板尾創路)。一狼たちは匡からどうにか話を聞き出せないかと考えるが、獅郎のもとに大須から「会いたい」と連絡が入る。

大須にも、獅郎たちが爆破事件について追っていることは伝わっている。そんな中での連絡だから、一狼は危険だと反対。今のところ、獅郎って運よく殺されていないだけで、危険な場所に自ら赴くことが多い。一狼も気が気じゃないだろう。

そして今回も「大丈夫だから」と大須との密会場所へと赴く。でもまあ……真相を話せと言って大須が話すわけがないんですよね……。大須としては、獅郎に手を引くように説得しに来たのだろう。あっさりと殺せるほど愛情がないわけではなかったのだ。とは言え、獅郎は情報を得るために大須に近づいたわけで、あっさりと手を引くはずがない。

結局、交渉は決裂。獅郎が命を奪われることはなかったが、情報を得ることもできなかった。

となると、頼みの綱は匡だ。匡が転院するタイミングで拉致を装って身柄を確保することを計画。身の安全を約束する代わりに、事件の真相を話すように交渉を持ち掛けたのだ。

身柄確保までは問題なく遂行できたが、車を乗り換えるタイミングで謎の女性諜報員・エミリが一狼たちの行く手を阻む。

さらに爆破事件にも深く関わっていたと考えられる諜報員“J”こと林(三浦誠己)が現れる。彼らの目的は匡の奪回だ。

ここで、匡に少しでも正義があったり、根性があれば話は変わってくるのだが、残念ながらそれは期待できない。匡は自分の身が一番かわいいし、自分を守ってくれれば誰でもいいのだ。

匡を奪回した林はエミリを始末しようとするが、莉音がかばい銃撃を受ける。莉音としては、エミリの罪を償わせたいということだったけれど、莉音が死んだりするのはダメでは!? 一狼と獅郎はそもそも莉音との再会を最初は目指していた。なのに莉音が重傷を負う、もしくは亡くなるのは最悪のシナリオだ。

途中、莉音が「3人で旅行に行きたい」と言っていたのがあまりにもフラグっぽくて、「おいおいやめてくれよ、危険な目に遭ってくれるなよ……」と思っていたら……!

果たして莉音は助かるのか。大須総理との繋がりが切れ、匡から聞き出すことも叶わなくなった一狼たちに残された選択とは……。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第9話ストーリー&レビュー}–

第9話ストーリー&レビュー

第9話のストーリー

一狼(鈴木伸之)と獅郎(犬飼貴丈)が仕掛けた、事件の証言者である匡(吉村界人)を取り込む作戦は諜報員“J”こと林(三浦誠己)に阻止され、莉音(栗山千明)が撃たれてしまった。さらに獅郎が、匡を誘拐した容疑者として警察に追われるようになる。莉音の容体も分からない不安の中、2人はしばらくの間、郊外のラブホテルに身を隠すことに。莉音への想いがこみ上げ、互いを支え合うように時間を過ごす2人。

林は、匡を山奥の別荘に連れて行き、閉じ込める。匡は電話で大須(板尾創路)に助けを求めるが、大須は匡を突き放す。

そんな中、一狼と獅郎は田口(徳井義実)から、行方不明だったはずの幸子(中田クルミ)が自殺を図り、病院に搬送されたことを知らされる。幸子の父・東高茂(矢柴俊博)が発見し、幸子は命を取りとめた。東は、行方不明を装って幸子を匿っていたのだ。匡が林の管理下に置かれている今、20年前のビル爆破事件の真相を突き止めるには、幸子の証言が必要だった。しかし幸子は療養中で、話を聞ける状態ではない。

東が事件について何かを知っているに違いないとにらんだ田口は、彼と会って交渉すると言う。大須たちに田口の関与が知られ田口が狙われれば、また事件の真相がもみ消される可能性が高まりかねない。一狼に止められるものの、田口の決意は変わらなかった。

田口は、幸子の件で話があると言って東を呼び出す。田口と東が会う場所で待ち構える一狼と獅郎――。2人は、ビル爆破事件の真相に迫る手がかりをつかむことができるのか!?

第9話のレビュー

撃たれた莉音(栗山千明)、匡(吉村界人)を誘拐した疑いで警察に追われることになった獅郎(犬飼貴丈)。状況は最悪である。

とりあえず、獅郎は郊外のラブホテルに身を隠すことに。一狼(鈴木伸之)も必要なものを届けたりとサポートをする。絶対に見つからないだろうから、とラブホテルを潜伏先にする獅郎、ものすごく獅郎っぽい。そして「なんでこんなところに」と苦い顔をする一狼も一狼らしさが出ている。仕事でしかラブホテルに来たことがないという一狼をからかう獅郎よ……。仲良くて何より……。

が、ふたりとも心の中に引っ掛かっているのは莉音のことだ。殺されたかもしれないという莉音の行方を追って出会ったふたり。その先で目撃することになったのが、莉音が撃たれるシーンだなんてやるせない。

気分が優れない獅郎を一狼がそっと支える。この状況、ついに互いの気持ちを確認し合ったりするのかと思ったが、一狼が本当に自分の気持ちに鈍そうでやるせない。あれ、もしかして知らないうちに付き合っていたりするんだろうか。

というふたりの関係性はさておき、捜査に関しては1歩進んで2歩下がるような状況が続く。切り札だと考えていた匡は敵の手に落ちる。匡が自分から何か告発するようなことは期待できない。一貫して匡は自分の身を守ることしか考えていなくて潔くて、腹立たしい。

そんな状況を変えるべく田口(徳井義実)が次の切り札として出したのが、行方不明だった幸子(中田クルミ)の父・東高茂(矢柴俊博)だ。

幸子からビル爆破事件について聞ければいいが、見つかった幸子は自殺未遂をして話が聞ける状態ではない。が、茂が何か知っているはずと踏んだ田口がそこから切り込むことにしたのだ。

茂に揺さぶりをかける田口と、一狼、獅郎。茂に付け入る隙があるとすれば、娘を大事に思っていること。最初は田口たちの提案を突っぱねるが、一狼の言葉に心を動かされる。

茂から証言が聞けるかもしれない。そう期待したが、茂は警察に……。

大須総理の手によるものなのか。真実に手が届きそうで、いつも届かない。そうこうしているうちに、いよいよ次週は最終回。

ビル爆破事件の真相が解き明かされるのか。そして、一狼と獅郎の関係はどうなるんですか! 1話はふたりが卵焼きの話をしているところからスタートしたけれど、あれはおそらく決着直前の会話なんだろう。来週、一狼が焼いた卵焼きを食べる獅郎のシーン、お待ちしています……。

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第10話ストーリー&レビュー}–

第10話ストーリー&レビュー

第10話のストーリー


>>>「ケイ×ヤク -あぶない相棒-」の画像をすべて見る

一狼(鈴木伸之)は獅郎(犬飼貴丈)とともに、いつもの銭湯で田口(徳井義実)と落ち合う。田口から、逮捕された東高茂(矢柴俊博)のパソコンから不審なメールが見つかったことを知らされる2人。メールの差出人は山田(平田満)で、匡(吉村界人)と幸子(中田クルミ)をお預かりしました、お迎えは2日以内に、という内容だった。それは東ではなく自分たちに宛てられたメッセージで、2日以内に助けに来なければ匡と幸子を殺すという意味だと解釈する一狼。一狼と獅郎をおびき出して始末するため、山田が仕掛けた罠と思われた。

一刻も早く、匡と幸子の監禁場所を割り出さなくてはならないという思いから獅郎は大須(板尾創路)に直接会いに行こうとするが、一狼は獅郎の身を案じて止める。

林(三浦誠己)の凶弾に倒れ大ケガを負った莉音(栗山千明)は車椅子で退院。莉音は、しばらく一狼と獅郎が住むマンションで暮らすことに。まだ捜査に復帰できない莉音は、命がけの任務を控えた一狼と獅郎を励ます。

一狼と獅郎は20年前のビル爆破事件の全貌を明らかにするため、匡と幸子が捕らえられている場所を特定し、奪還作戦に臨む。禁断のバディによる秘密捜査は、ついに黒幕との最終決戦へ――!

第10話のレビュー

田口(徳井義実)から匡(吉村界人)と幸子(中田クルミ)が拉致されたことを聞かされた一狼(鈴木伸之)と獅郎(犬飼貴丈)。

幸子の父・東(矢柴俊博)のもとには、匡たちを預かっていること、迎えは2日以内に、という内容のメールが山田(平田満)から届いていた。

一狼たちをおびき寄せるための罠だと思われたが、ここで引き下がっては真相にはたどり着けない。匡たちがどこにいるのかを探るために、獅郎は大須(板尾創路)に会いに行く。

全ての謎が解けるかと思ったが、すんなりとはいかなかった。20年前のビル爆破事件に関しては、匡たちによるものだったと明らかになる。匡の罪を隠すために大須が動き、総理大臣となった大須に山田と林(三浦誠己)がたかっている……という構図だったようだ。

今回、逆によかったな、と思うのが匡だ。登場時からロクでもない男だな、と思っていたが、最後まで貫いていた。

銃を手に乗り込んできた一狼たちを見て、銃を下ろすように迫る匡。それも、幸子の喉元にナイフを突きつけて、だ。

爆破事件について明らかになると、今度は開き直る。幸子は事件への罪悪感、裁かれないことへの後ろめたさで心のバランスを失っていた。が、匡はバレなきゃいい、というのが本音(そしてその本音を隠さない)。

全てが明らかになると、自分だけが悪いわけではない、と言い出す。近年まれにみる潔い小悪党だ。一狼に押さえつけられて、「助けて助けて」と泣きつくところまで含めて、すごい。

ただ、そんな匡も山田と林に食いものにされていただけのようだ。大須は総理大臣を辞任、匡も事件について非公開ながら供述を始めるが、山田たちは野放しのまま。さらに、爆破事件に使われた爆弾と、匡が供述していた爆弾は別のもので……。

一狼は真犯人を捕まえられていない。獅郎たちは匡たちの身代わりで罪を負わされた野々村(眞島秀和)を救えていない。

本来の目的を達成するために、一狼と獅郎のケイ×ヤクはまだまだ終わらない……というところで物語は終わった。え!? 続編、ありますよね???

ふたりの関係も進展はしていなくて、ただ、これからも一緒には暮らし続けるようで……。おまけでも仲睦まじく旅行の準備をしている様子が描かれていたけど、とりあえずはハッピーエンドということで良いのだろうか。

鈍い一狼が、獅郎の想いにいつか気がついてくれたら良いのだけれど……。

(文:シネマズ編集部)

※この記事は「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」作品情報}–

「ケイ×ヤク −あぶない相棒−」作品情報

出演:
鈴木伸之
犬飼貴丈
徳井義実
萩原みのり
松本利夫
吉村界人
栗山千明
板尾創路

脚本:
酒井雅秋
鹿目けい子
三浦駿斗

監督:
波多野貴文
白石達也
蔵方政俊
日髙貴士

チーフプロデューサー:
岡本浩一(ytv)

プロデューサー:
小島祥子(ytv)
斎木綾乃(吉本興業)
中曽根広樹(ギークピクチュアズ)
齋藤大輔(ザフール)

制作会社:
ギークピクチュアズ

制作協力:
吉本興業

制作著作:
読売テレビ