<真犯人フラグ 真相編>11話~最終回までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

国内ドラマ

>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

西島秀俊主演の新日曜ドラマ(日本テレビ系)「真犯人フラグ」が2021年10月10日(日)放送スタートした。

秋元康が企画及び原作、「あなたの番です」制作スタッフが手掛ける本作は、平凡なサラリーマンが家族の失踪を機に日本中の注目を集め、“真犯人フラグ”をたてられながらも、真実を追い求めていくノンストップの考察ミステリー。

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事では2022年1月9日(日)よりスタートした「真相編」(11話~)の考察記事を集約。以降の全話の考察を読むことができる。

→「真犯人フラグ」第10話までの考察記事はこちら

もくじ

・第11話ストーリー&考察

・第12話ストーリー&考察

・第13話ストーリー&考察

・第14話ストーリー&考察

・第15話ストーリー&考察

・第16話ストーリー&考察

・第17話ストーリー&考察

・第18話ストーリー&考察

・第19話ストーリー&考察

・第20話ストーリー&考察

・「真犯人フラグ」作品情報

第11話ストーリー&考察

第11話のストーリー


>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

篤斗(小林優仁)の病院の前で報道陣に取り囲まれる凌介(西島秀俊)は突如、阿久津(渋川清彦)らに任意同行を求められて警察へ。連行される容疑者のような凌介の姿が中継され、瑞穂(芳根京子)、一星(佐野勇斗)、河村(田中哲司)は衝撃を受ける。凌介の襲撃に失敗したバタコ(香里奈)は、じっと病院を見上げ…。

凌介は連日、阿久津と落合(吉田健悟)から事情聴取を受ける。しかし、凌介は篤斗から犯人と名指しされたことが信じられないでいた。阿久津は、光莉(原菜乃華)の監禁動画に映っていた椅子が、凌介が過去に購入したものと同じだという事実を突き付けるが…。

凌介は、篤斗の病院へ向かった。しかし、病室の前では警察官が見張っていて、参考人である凌介を被害者の篤斗に会わせるわけにはいかないと止められる。それでも病室に入ろうとする凌介だったが、志乃生(丘みつ子)と三郎(浜田晃)に制止される。

そんな中、凌介は会社から呼び出される。会社では、太田黒(正名僕蔵)や支社長、本社社員たちが待ち受けていた。凌介の件で株価が下がり、会社は危機的状況になっていた。凌介は本社社員から、退職するようにと圧力をかけられる。

「至上の時」に集まった瑞穂、一星、河村。日野(迫田孝也)が凌介を心配する中、作戦会議では、林(深水元基)の行方を捜すことで意見が一致。一星は、SNSを通じて林が逃亡に使っている赤いスポーツカーの情報を集める。河村は、等々力建材と住愛ホームが関わる贈収賄疑惑を記事にすると言う。アリバイが証明されれば、林が動く可能性があるからだ。

週刊追求の記事が出て、茉莉奈(林田岬優)は慌てて林に連絡。茉莉奈は、等々力(長谷川公彦)が林を消そうとするかもしれないと恐れていた。そんな茉莉奈に会いに行く瑞穂。一方、焦りが頂点に達した林は「…やっぱ、あいつ殺すか…」とつぶやき…。

事情聴取をすべて終えた凌介は、篤斗の病院を訪ねる。篤斗は話すことができない状態だったが、少しずつ回復していた。凌介の姿を見た篤斗の反応は…!?

追い詰められた林がとった行動とは!?さらに、光莉が涙ながらに衝撃の告白をする――!

第11話終了時点での考察

無事(?)生還した篤斗(小林優仁)から発せられた衝撃の告白「パパがママを殺した」で幕を閉じた前回。殺人犯の容疑がかけられた凌介(西島秀俊)は警察へ連行され、事情聴取を受けることになった。バタコ(香里奈)に吹き矢で殺されそうになるギリギリのところで、難を逃れるように警察に連れて行かれる凌介。彼は運が良いのか、それとも悪いのか……。


光莉(原菜乃華)の誘拐動画に写り込んでいた椅子の購入履歴から、当の椅子を用意したのは凌介であることが判明。これまで相良家に協力し、林(深水元基)を重要参考人として追っていた警察も、篤斗の証言+椅子の購入履歴によって一転。凌介に本格的な疑惑の目を向けざるを得なくなってしまった。

当の椅子は確かに凌介の物だが、趣味の本を保管しているトランクルームで使用している読書用の椅子であり、相良家の失踪事件が発生した当日以来、トランクルームには行っていないという。

「林くんならトランクルームの鍵を盗めるはずだ」と主張する凌介。息子には拒絶反応を示されロクに話すこともできず、家族を誘拐し殺害した容疑までかけられ、職場からは周りくどく退職を要求される……。

真犯人の目的が「凌介を苦しめること」にあるなら、もうとっくの昔にそれは果たされているはずである。

ここで少々気になってくるのは、強羅(上島竜兵)という男の正体だ。

これまで林とやりとりしているシーンなどはチラホラあったが、今回で相当、彼の背景が明らかになったように思う。まず、凌介の友人の一人である河村(田中哲司)と繋がっていることが判明。「自殺者の告発文を買って記事にしてくれ」と強羅が河村へ要求するシーンがあった。

加えて、強羅は自殺幇助の仕事(?)もしているようである。

これは筆者の勝手な想像だが、こうなってくると、強羅は林や河村だけではなく本木陽香(生駒里奈)とも繋がっている可能性があるのではないか。彼女は葬儀屋の職員である。以前も人が入っているようなサイズの段ボールを運んでいるシーンがあった。強羅が自殺幇助した人間の後処理を、本木が請け負っている可能性はないだろうか?

カウンセラーのおかげで、少しずつ感情を見せてくれるようになってきた篤斗。手分けして情報を集める「至上の時チーム」も、篤斗や凌介の様子を案じていた。瑞穂(芳根京子)は人気アニメ「シベツ」のキャラコスプレまでして、篤斗の病室をたびたび訪ねてくれているようだ(この時のコスプレがとても似合っている)。

筆者は「瑞穂真犯人説」を捨てていないため、瑞穂と篤斗の距離が近づくたびに疑惑の目を向けてしまったのだが、考えすぎだろうか……?

篤斗は十中八九、何者かの手により洗脳され、母親を殺したのは父親だと思い込まされている。「虚偽の記憶によるPTSD」(実際には危害を加えられていないのに、他者からそう思い込まされることによってPTSDになる場合がある)だとすれば、篤斗は誘拐&洗脳されていることになり、二重の被害者だ。

やたらと心理学に詳しい様子の瑞穂なら、言葉巧みに篤斗を洗脳することも容易なのではないか。

果たして、真犯人は誰なのか……? まさか、本当に凌介が犯人なのだろうか。誰もがそう案じていたとき、衝撃の出来事が。なんと、林が殺害されてしまったのだ。

同時並行で出会ってしまう菱田朋子(桜井ユキ)とバタコ。なぜか篤斗の病室に、同じタイミングで侵入してきた2人。決して出会ってはいけない、怪しい女2人が出会ってしまった……。

畳みかけるように、新たな光莉の動画が公開される。それは「パパがママを殺した」ことを裏付ける発言であり、自身の父親の殺害要求をするものでもあった。

めくるめく展開を見せた、真相編の第1話。相良家が丸ごと洗脳されており、誘拐事件は全部夢だった……なんていう、ドラえもんの最終回(都市伝説)みたいな結末にはならないだろうか?

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第12話ストーリー&考察}–

第12話ストーリー&考察

第12話のストーリー


>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

光莉(原菜乃華)が凌介(西島秀俊)を告発する動画がTwitter上で拡散。さらには林(深水元基)の死が知れ渡り、ネットは大荒れ。凌介の命を狙う目的で、その動向を監視するアカウントまで作られる。

心配した瑞穂(芳根京子)と一星(佐野勇斗)が凌介の家を訪ねると、朋子(桜井ユキ)が押しかけてくる。整体院に潜入して以来の朋子との再会に、肝を冷やす瑞穂。すると、家の中からあるモノが見つかり…!?

一星は、光莉の動画を解析して分かった情報を報告。光莉はかなり狭い場所に閉じ込められている可能性が高い。真帆(宮沢りえ)が撮影者、そして真犯人の可能性もあると主張する瑞穂と一星。河村(田中哲司)と日野(迫田孝也)は反論するが…。

一方、バタコ(香里奈)と朋子が病室で鉢合わせた夜以降、篤斗(小林優仁)の精神状態は不安定になり、誰も面会できなくなっていた。カウンセラーは、篤斗が火災報知機の音に刺激されて暴れ、病室がめちゃくちゃになっていたと言うが…。
真帆への疑惑、深刻化する篤斗の症状…苦悩を深める凌介の前に、バタコが現れ――!?

第12話終了時点での考察

光莉(原菜乃華)の新たな動画「私のお父さんを殺してください」が公開され、林(深水元基)が何者かにメッタ刺しにされ死亡し、菱田朋子(桜井ユキ)とバタコ(香里奈)が出会ってしまった。前回の重要ポイントは主にこの3点である。

篤斗(小林優仁)の病室でアクロバティックな乱闘を繰り広げる朋子とバタコだが、互いのことは知らないようだ。バタコは新興宗教「かがやきの世界」の信者であることがわかっている。そうなると、少なくとも朋子はこの宗教団体とは無関係なのか?

真相編・第2話の重要ポイントは以下の2点と思われる。

・やっぱり瑞穂が怪しい!?まさかの「かがやきの世界」教祖説
・真帆は罪の意識により、自殺幇助を頼んだ?

朝の情報番組「スッキリ!」でも考察されていたが、やはり瑞穂(芳根京子)は怪しすぎる。少なくとも何かしら関わっていることは100%明確であり、善意だけで凌介(西島秀俊)を助けているわけではない。

瑞穂が怪しいと確信できるポイントは以下の3点である。

・林が死んだと知った時のリアクションが明らかに不自然である
・凌介の現在地を知らせるSNSアカウントを見せてきた
・林殺害に使われたと思われる凶器を発見した

林が亡くなったことを知らせたのは、河村(田中哲司)から日野(迫田孝也)への電話。それを又聞きした瑞穂は、不自然に動揺した様子を見せ、裏に引っ込んでしまう。

人が亡くなったと聞けば多少は感情が動くだろうが、明らかに怪しい驚き方だ。彼女がすべての黒幕だと仮定すると「林を殺す予定ではなかった」もしくは「殺すタイミングが予定よりも早すぎた」ことによる驚きだと考えた方が自然に見える。

そして、光莉の「お父さんを殺して」動画に煽動され作られた「炊飯器旦那現在地bot」というSNSアカウントを、わざわざ凌介に見せてきたのも瑞穂。加えて、林殺害に使われたと思しき、刃先が欠けた刃渡り14cmのナイフを最初に発見したのも瑞穂だ。

事件が大きく動くとき、必ずそこに彼女がいる。

仮に瑞穂が宗教団体「かがやきの世界」の教祖だとすると、すべてが上手くハマる気がしてならない。そう思わせるポイントがもう一つある。それは、前回も登場した謎の男・強羅(上島竜兵)だ。

棺桶らしき物体を後部座席に積んだ白い車で移動する強羅。たまたま通りすがった(?)瑞穂を目にするなり「やっぱりあの子か」と呟く。少なくとも強羅は瑞穂のことを認識している証拠だ。

筆者の予想では、強羅は「かがやきの世界」お抱えの便利屋のような存在で、助けを求め入信してきた者たちに対し、必要に応じて「自殺幇助」しているのではないか。瑞穂が教祖もしくは幹部的な立場にいるのだとしたら、面識があってもおかしくはない。

そう考えると、ジワジワと持ち上がりつつある「真帆(宮沢りえ)真犯人説」も説得力を帯びてくる。

今回、篤斗が実の息子ではないと事実を突きつけられた凌介。真帆からしたら、10年ものあいだ、不倫した男の子供を育てていたことになる。嘘をつき続けている「罪の意識」に苛まれ、耐えられなくなり、宗教に救いを求めたとは考えられないだろうか?

このまま嘘をつきながら生きていくのがつらい。でも、この苦しみを夫・凌介と分かち合うことはできない。「かがやきの世界」の助けを借りて、自分たちの誘拐事件をでっち上げ、悲劇の元に殺してもらおうとしたのではないか。そうすれば、夫に事実を告げることなく、事故死の体で命を閉じることができる。

これは、苦しむ者を罪の意識から助けてあげる、”優しい”宗教団体の救いの手法を描いたドラマなのかもしれない。


そうなると、バタコのやり口は少々強引か?

(おそらく)フグの毒を盛って凌介を殺そうとするあたり、やりすぎの感は否めない。暴走しやすい性格は、もしかしたら団体内でも手を焼いている可能性がある。

少しずつ背景が見え始め、展開が動き出した真相編。このドラマに、ハッピーエンドはあるのだろうか。

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第13話ストーリー&考察}–

第13話ストーリー&考察

第13話のストーリー


>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

バタコ(香里奈)に渡されたお茶にはフグ毒が混入されており、凌介(西島秀俊)は意識不明の重体に陥る。ICUの前で取り乱した日野(迫田孝也)を河村(田中哲司)がなだめていると、瑞穂(芳根京子)と一星(佐野勇斗)も駆けつける。テトロドトキシンの毒性は強く、危険な状態。果たして、凌介の運命は…!?

防犯カメラに立ち去るバタコの姿は映っていたものの、院内に彼女を知る者はおらず、毒を盛って逃げた女は何者なのか、捜査は難航。

阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)は、篤斗が事件当日に乗った白い車を追って、かがやきの世界を訪れる。輪になって踊る信者の中には、ぷろびん(柄本時生)たちが紛れ込んでいた。阿久津は教祖(相築あきこ)に、凌介を狙ったバタコの写真を見せ、その反応に違和感を抱く。

一方、プロキシマでは瑞穂の依頼で、バタコが最後にかけてきたクレーム電話を解析。その音声から、瑞穂と一星は、バタコが失踪事件に関わっていると確信する。しかし、分かるのは声のみで、顔が特定できない…。

そんな中、何かに怯える清明(桑名愛斗)を心配した鼓太朗(坂東龍汰)は、朋子(桜井ユキ)の怪しい行動を目撃し、瑞穂に相談。瑞穂が “アフロディーテの下僕”が鼓太朗でないことを確かめると、そのアカウントを見た鼓太朗は太田黒(正名僕蔵)ではないかと言う。そこに、太田黒が現れて…!?

教祖の態度がひっかかる阿久津は、篤斗(小林優仁)から話を聞くことに。バタコの写真を見せると、篤斗は思いがけない反応を示し――!?

第13話終了時点での考察

凌介(西島秀俊)にフグ毒を飲ませ、殺害しようとした容疑で警察に追われるバタコ(香里奈)。ギリギリのところで一命を取り留めた凌介だが、事態が好転したわけではない。

真帆(宮沢りえ)のポジションを奪い取ろうとするかのように”嫁”の顔をしだす菱田朋子(桜井ユキ)、篤斗(小林優仁)が自身の子供ではない事実、どうやらバタコに「殺したいほど」恨まれているらしいこと……。問題は山積している。

一星(佐野勇斗)率いるプロキシマ社員の働きで、どうやらバタコは魚市場から電話をかけてきたらしいことが判明した。魚市場といえば、最初の冷凍遺体が発送されたと思しき場所である。

その後の警察の調べで、最初の冷凍遺体、そして篤斗が入っていた箱の双方に付着した指紋がバタコのものと一致。少しずつ、だが着実に警察の足はバタコへと近づいている。

今回で確実になったことのひとつに、やはり篤斗は洗脳されている事実が挙げられる。警察に見せられたバタコの写真を見て「お母さん」と言った。洗脳したのはバタコか、それとも瑞穂(芳根京子)か……。宗教団体「かがやきの世界」の”本当の”教祖として瑞穂が本性を表しても、もはや驚かないだろう。

本木陽香(生駒里奈)の動きも気になるところだ。光莉(原菜乃華)の血液を大量に採取し、冷蔵庫で保管しているらしい描写があった。それを相良家の新居でぶちまけている。やはり彼女は「かがやきの世界」もしくは強羅(上島竜兵)と繋がりがあり、あくまでも”葬儀屋”として粛々と”依頼”をこなしているだけのように見える。

特筆しなければならないのは、なんとついに、凌介と真帆が再会したことだ。

相良家の新居に駆けつけた凌介は、その場でしゃがみ込む真帆を見つけた。直前に真帆からの電話を受けているため、彼女は意図的に凌介を呼び寄せたと考えて間違いないだろう。

筆者の予想は、こうだ。

やはり真帆は、自身が浮気している罪の意識を完全には拭いされず、罪悪感と共に生きていた。このままじゃいけないと思っていた矢先、何らかの経緯で宗教団体「かがやきの世界」と出会い、入信する。

”悪魔崇拝”を重視しているらしい怪しき宗教団体からは、”陰”とされる人間を一定数”消す”ことで、魂が救われる(もしくは「かがやきの世界の住人になれる」)と教えられる。ある意味、洗脳されてしまった真帆は、自分たち家族を”影”として、この世から消えようとしているのではないか。

自分自身を救うため、家族を救うため、宗教団体に助けを乞い、多くの人間を巻き込んだ。

何とも恐ろしく思えるのは、たとえこれが真相だったとしても、妻を愛する夫・凌介は「全てを許す」だろうということだ。

どんな形であれ、相良家が救われることを祈りたい。

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第14話ストーリー&考察}–

第14話ストーリー&考察

第14話のストーリー


>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

冷凍遺体と篤斗(小林優仁)を送り付けた犯人がバタコ(香里奈)だと判明し、警察はその足取りを追っていた。しかし、バタコがなぜ犯行に及んだのか、凌介(西島秀俊)との関係だけが分からない。阿久津(渋川清彦)らは、バタコが入信していたかがやきの世界を家宅捜索。落合(吉田健悟)が教祖(相築あきこ)を尋問すると…。

瑞穂(芳根京子)は、過去のクレーム電話から、篤斗のものらしき服の出品者【keiju1008】がバタコである可能性にたどり着く。一方、河村(田中哲司)は、冷凍遺体の少年が何者なのかを突き止める。また、阿久津と落合はバタコの両親から事情聴取し、その証言から彼女の過去が明らかになる。バタコに関するバラバラだった情報がひとつの線となって現れ、凌介は自分と彼女の接点を探るため、バタコの両親に会いに行く。

そんな中、林(深水元基)が河村に送った写真の撮影場所がロッジで、そこを借りた人物が強羅(上島竜兵)だったことが分かる。不審な行動を繰り返す強羅は、ある人物の遺体を保管していて…。

一星(佐野勇斗)の母・すみれ(須藤理彩)の店を訪れた凌介は、恐縮するすみれに一星への信頼を語る。新居に撒かれていた血液が光莉(原菜乃華)のものだと断定され、不安を募らせる一星のもとに、一通のメールが届いて…!?

明らかになるバタコの素性、水面下で動く不気味な強羅の正体、暴走する陽香(生駒里奈)の目的とは――!?

第14話終了時点での考察

次々と事実が明らかになっていく怒涛の展開。注目したいキーパーソンは「バタコ(香里奈)」「強羅(上島竜兵)」そして「瑞穂(芳根京子)」だ。

凌介(西島秀俊)に冷凍遺体と篤斗を送り付けたのは、バタコであることが判明。バタコの実家は鮮魚店「うおばた」を営んでおり、魚市場に出入りすることも容易だったという。どちらも魚市場から送付手続きを取られていること、双方の箱にバタコの指紋がついていたことから、これは疑いようのない事実である。

凌介を死の間際に追い詰めたフグ毒についても、実家の鮮魚店から入手したものであろう。「一般人は毒処理をしていないフグを購入できない」ことから、バタコの両親が協力している可能性まで挙げられた(結果、バタコの単独だったと見られている)。

次々と明らかにされるバタコの背景。まだまだ止まらない。

以前、バタコによって土に埋められた「充さん(前野朋哉)」は、バタコの元夫であることもわかった。二人は離婚しており、時期を同じくして息子の圭樹くんを交通事故で亡くしている。最初に凌介に送られた冷凍遺体は、この圭樹くんであることが判明した。約5〜6年もの間、葬儀も火葬もせずに遺体を隠し持っていたことになる。

圭樹くんは、篤斗(小林優仁)と同じサッカー教室に通っていた。当時から、篤斗や真帆(宮沢りえ)と面識があってもおかしくない。

何らかのトラブルや確執があり、恨みを買ったのだと考えると……?

不運な事故で息子を亡くしたバタコは、その悲しみを埋めるために篤斗たちを誘拐したのだろうか。以前、フリマサイトに篤斗の服が出品されていた際の売主アカウント(keijyu1008)も、バタコだと思われる(バタコの誕生日は10月8日)。篤斗を本当の息子にしようとしたのだろうか。

ちなみに、バタコが入信していると思われる宗教団体「かがやきの世界」は、バタコはすでに破門されているとし、事件への関与を否定。しかし、篤斗を一度だけ「自分の息子」と偽り、施設へ連れてきたことは認めている。

以前「タッパーに入れた食事のようなもの」を誰かに与えているらしい女性の描写があった。あれはおそらく、かがやきの世界の施設内で、バタコが篤斗に食べさせていたものだろう。

このまま、バタコを一連の事件の真犯人と考えてしまいたくなるが……。怪しい人物はまだまだいる。

林(深水元基)を殺害したのは、等々力建設の社長に依頼された強羅で間違いないだろう。彼は河村(田中哲司)や日野(迫田孝也)とも面識があり、なんと1話冒頭に出てきた「エリンギサンタ事件」にも関わっているとみられている。

殺人代行や自殺幇助などを請け負っている可能性が高い強羅。相良家の新居で血液を撒き散らしていた本木(生駒里奈)も、おそらく彼の手駒だ。3話で彼女と話をしていたのは、強羅ではないだろうか。

指名手配され、警察に追われるバタコ。限りなく怪しい強羅と本木。男女共犯説からすると、後者に軍配が上がりそうにも見える。

しかし、最後の最後でショッキングな描写が流された。

林の元婚約者だった等々力茉莉奈(林田岬優)が「アイツに唯一感謝してるのは、サウナを教えてもらったことだけ」と言いながら、気持ちよさそうにサウナを堪能しているシーン。なんと、その横で同じくサウナを満喫していたのが……瑞穂だったのだ。

一星(佐野勇斗)が代表を務める会社「プロキシマ」宛に、謎のメールが。「ひかりんご ダメになったので 返品します」といった不気味な文章の最後に、数字の羅列……。どうやら、江戸川乱歩の作品に登場する「ポリビュオスの暗号」らしい。

文学に詳しい凌介と日野で暗号を解いたところ、浮かび上がった住所は、以前にも行ったことのある群馬の跡地。光莉(原菜乃華)のスマホや真帆の指輪が落ちていた場所だ。

そこで無事に光莉を保護し、入院する篤斗と再会を果たす展開に。子ども二人は無事に見つかったが、真帆の行方は未だ知れない。その現状に対し「子どもは見つかったのに、母親はどこに行ったのかな?」と茉莉奈が瑞穂に問いかけていたのだ。

やはり、瑞穂が事件に関係していたのか?

茉莉奈と瑞穂には面識があるはずだから、たまたまサウナで出会ったとしてもおかしくはないが……。親しげに会話を交わす仲とは考えにくい。

真相編第4話にて、次々と明らかになった事実。そして、3人のキーパーソン。

最後に、忘れてはならない「菱田家の押し入れ」の存在に触れて論を閉じたい。そこに何が隠されているのか知れないままだが、朋子(桜井ユキ)の意味深なセリフ「もう少しで終わるから」が我々の考察を進めてくれる。

もしや、押し入れに隠されているのは、真帆か?

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第15話ストーリー&考察}–

第15話ストーリー&考察

第15話のストーリー


>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

凌介(西島秀俊)は、光莉(原菜乃華)と篤斗(小林優仁)から、一緒に失踪したと思われていた真帆(宮沢りえ)の行方を知らないと聞かされ驚く。子供たちの身に何が起こり、真帆はどこへ消えたのか…!?

瑞穂(芳根京子)は、茉莉奈(林田岬優)と高級サウナにいた。警察が林(深水元基)の葬儀に来たことを話す茉莉奈。2人は、何やら秘密を共有しているようで…。
瑞穂は、一星(佐野勇斗)が行方不明になったことをプロキシマの社員たちに伝える。一星の失踪は報道されておらず、マスコミに情報をリークして情報を集めようとする一同。瑞穂は警察に任せるよう止めるが…。

一星の消息はまったく分からず、光莉は不安を募らせていた。そんな中、阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)が光莉の事情聴取をする。光莉が「パパにも全部聞いてほしい」と言い、凌介も立ち会うことに。光莉は、事件発生からの一部始終を語り始める。明かされる数々の謎に、衝撃を受ける凌介。

一方、清明(桑名愛斗)を心配した鼓太朗(坂東龍汰)は、菱田家を訪れるが、そこである人物に襲いかかられ…!?
はたして一星は無事なのか?陽香(生駒里奈)の目的、そして瑞穂の秘密とは――!?

第15話終了時点での考察

瑞穂(芳根京子)に向けられた疑惑の目が、より強さを増した真相編5話。まずは、ポイントを箇条書きにしてみよう。

・瑞穂と茉莉奈(林田岬優)※林の婚約者 は知り合いである
・↑前からの知り合いではないにしろ、ある秘密を共有した仲である
・相良家に嫌がらせのビラを入れていたのは瑞穂である

今回の一件で瑞穂と茉莉奈が知り合いになっていたとしても、何ら不思議ではないと筆者は考えている。凌介(西島秀俊)のために身を粉にして動いてきた瑞穂だが、それゆえに事件との距離は近かった。一度、林らしき男に襲われている身でもある。茉莉奈と顔見知りになるタイミングがいくらでもあったのではないか。

嫌がらせのビラについても、最後の最後で”動かぬ証拠”のように「瑞穂が郵便受けにビラを入れている」動画を見せられたが……。その直前に、強羅(上島竜兵)が動画の細工をする描写があったおかげで、いくらでも「フェイク動画を作ることは可能」と私たち視聴者は想像できる。

「フェイク動画」で思い出されるのは、2019年に放送されたドラマ「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」だ。あの作品でも、フェイク動画によって根も葉もない噂が広まり、それを苦に自殺したと見られる女性生徒に焦点が当てられていた。

私たちは、何が”事実”で何が”偽物”なのか、見極めなければならない。

5話でのポイントはもう一つ。失踪した一星(佐野勇斗)の行方である。

誘拐・監禁されていた光莉(原菜乃華)の保護に成功し、篤斗(小林優仁)との再会もかなった。しかし、代わりに犠牲となった一星の安否が、一連の事件に大きな影を落とす。

5話を俯瞰してみると、瑞穂&一星が共謀し、今回の事件を企てたのではないかと読みたくなる構成になっている。ポイントをまとめていこう。

・光莉失踪のきっかけは、本人による家出だった
・光莉の家出を補佐した一星は、最初から光莉の居場所を知っていた
・本木陽香(生駒里奈)が一星の居場所を突き止め、光莉を監禁した

真帆(宮沢りえ)と林の浮気を知った光莉は、家族のことが信じられなくなり家出を計画。それを手助けした一星は、最初から光莉の居場所を知っていたことになる。知っていて、わざと「相良家全員の誘拐事件である」と全員を誘導していたのだ。

かねてより一星のストーカーであることが判明した本木。彼女に一星の居場所が知れ、それに伴って光莉の隠れ場所も明るみに出てしまった。「お父さんを殺してください」と主張していた動画も、本木に脅されたことによる偽装の動画だったのだ。

こう見てみると、一星と本木が共謀すれば、一連のことは簡単に行えるように見える。しかし、その線は薄いのではないか。本木は単なるガチのストーカーであり、一星もまた被害者であると見て問題ないと思われる。

そうなると、やはり怪しく浮かび上がってくるのは、瑞穂だ。

相良家の嫌がらせビラについては強羅によるフェイクだと考えられるが、どうしても疑惑が拭えないのは、強羅自身が瑞穂のことを知っている様子であること。

瑞穂は宗教団体「かがやきの世界」の関係者であり(たまに聞いているカセットテープが伏線とみられる)、すべては彼女が仕組んだことではないか。

瑞穂が一星経由で光莉の家出を知り、芋づる式に真帆の浮気の件も知った。凌介に少なからず好意を寄せていた瑞穂としてはそれが許せず、真帆を罪の意識から救う名目で手を貸したのではないだろうか。

だとすると、やはり菱田朋子(桜井ユキ)の自宅押入に”匿われている”のは、真帆本人だとみて間違いないと思われるのだが……。事実はいかに。

後少しで、すべての事実が明るみに出る。

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第16話ストーリー&考察}–

第16話ストーリー&考察

第16話のストーリー

>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

凌介(西島秀俊)の家のポストに「それでも探しますか?」と真帆(宮沢りえ)の不倫を告発するビラを入れたのは、瑞穂(芳根京子)だった。凌介が説明を求めると、瑞穂はその真相を語り始め…。

阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)はプロキシマの社員たちから、陽香(生駒里奈)が一星(佐野勇斗)のオンラインサロンのメンバーだという情報を得る。陽香はサロンで、“高場花”という名の看護師になりすましていた。その写真を見て、光莉(原菜乃華)は、自分を監禁していた犯人だと証言。凌介もその女の顔にひっかかり…。

一方、朋子(桜井ユキ)と山田(柿澤勇人)は、ある人物から危険な計画を依頼される。
週刊追求では河村(田中哲司)らが、3つの事件の容疑者、バタコ(香里奈)・陽香・林(深水元基)が結託していた仮説を立てる。しかし、主導権を握れそうな人物がいない。この“同時誘拐”の首謀者は一体誰だったのか…?

そんな中、真帆が失踪前夜にかけていた電話について、驚きの新事実を知らされる凌介。その事実から凌介は、意外な推理を展開して、一同を驚かせる。
またもや見つかる、真帆生存の痕跡。判明する一星の安否。野放しになった危険人物たちが、新たな牙をむき始める中、怒濤の逮捕劇へと物語は加速する――!

第16話終了時点での考察

物語は佳境に入っている。登場人物それぞれの思惑が重なり合い、もはや何が何だかわからない状態だ。ひとつずつ整理していこう。

まず、前回の終盤で明らかになった、相良家に嫌がらせのビラを入れていた犯人。これは瑞穂(芳根京子)本人であることが確定した。その直前に強羅(上島竜兵)がフェイク動画を作成する描写があったため、こちらも捜査を撹乱させるためのフェイクかと読んでいたが、違ったようだ。

彼女曰く「周りの人を疑わなすぎる善良な凌介(西島秀俊)にイライラが募り、もう少し警戒心を持ってほしい一心で入れてしまった」「良くないことだったと反省している」とのこと。わからなくもないが……言い訳としては少々苦しいのではないか。

続いて、本木陽香(生駒里奈)の動向である。

無事に光莉(原菜乃華)は監禁場所から生還したが、代わりに一星(佐野勇斗)が本木に捕まってしまった。一星のガチストーカーである本木は、彼に対しては十分な食事を与えているようだが、反抗心のためか一星は口にしようとしない。

警察の手は、確実に本木に向かっている

高場花という看護師の個人情報を勝手に使い、挙句の果てに高場から注射針など備品を横流ししてもらっていた本木。週刊追及の強行的な取材により、高場の口から証言を得ることに成功した。本木に脅され、どうしても断れなかったのだという。

この証言がきっかけで、警察は本木に急接近。無事に逮捕することができた

意外とあっさり捕まったな……とも思うが、それこそ物語が佳境に入っている証だろう。続けて、のらりくらりと警察の手を逃れていたバタコ(香里奈)も、ついに手中に収まることになる。

山田コーチ(柿澤勇人)、菱田朋子(桜井ユキ)を仲間に引き入れたバタコ。「あなたたちのやったことは知ってる」と口にする彼女に対し、朋子は「協力したら黙っていてくれる?」と応じる。

弱みを握られた山田コーチと朋子は、バタコの言う通りに凌介、光莉、篤斗(小林優仁)の三人を誘導することに成功。吹き矢(フグ毒付き)の餌食となった凌介は、その場で動けなくなってしまう。

しかし、ギリギリのところで警察が到着。バタコにも手錠がかけられた。これで、相良家失踪事件の重要参考人である本木・バタコの両名が捕まったことになる。

これにて一件落着……とはいかないのが本ドラマ。

そもそも、山田コーチと朋子は、結託して何をしでかしたのか?

篤斗の誘拐に一枚絡んでいると予想していたが、バタコの言動から察するに、おそらく篤斗の誘拐は彼女一人による犯行だろう。ずっと伏せられている”菱田家の押入の謎”は、未だ解明されていない。

本木とバタコが捕まったとしても尚、この事件は終わらない。

やはり、真帆(宮沢りえ)の動向が気になるところだ。

真帆の失踪前日の夜、彼女は誰かと電話していたようだ。たまたまその様子を見ていた光莉の証言で明らかになったことであり、電話の相手は林(深水元基)と思われていた。しかし、林にはアリバイがあった。婚約者とサウナに入っており、監視カメラの映像にも確固たる証拠として記録されている。

真帆の電話の相手は、林ではなかった。だとしたら、彼女は失踪前日に誰と話していたのか?

続けて、光莉がいつも通っている美容室に、予約の電話が入っていたことがわかる。担当の美容師が確認の電話をくれたことで明らかになったが、これも真帆によるものなのか。だとしたら、どういった意図で美容院に連絡を入れたのか?

「真帆は宗教団体・かがやきの世界と関係している」とする筆者の推理は変わらない。しかし、今話の終盤にて、その「かがやきの世界」にふたつの死体が保管されていたことがわかってしまう。

一人は、バタコの手によって帰らぬ人となった中村充(前野朋哉)。

そして、もう一人は……?

これが仮に真帆だとしたら、物語は今後どう展開していくのか。そして仮に真帆以外の人物だとしたら、果たして誰なのか。

考えられるのは、逃げ遅れた町山(YouTuber・ぷろびんの相方)か?

しかし、彼は公式サイトの相関図から名前がなくなっている。ということは、今後の物語には大きく関わってこないのだろうか。

物語は確実に後半戦だ。しかし、発覚したこと以上に謎が増殖し続けている感覚もある。果たして、あと数話で”真実”が明らかになるのだろうか。真犯人は、いったい誰?

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第17話ストーリー&考察}–

第17話ストーリー&考察

第17話のストーリー

>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

凌介(西島秀俊)が篤斗(小林優仁)を守り、ようやく逮捕されたバタコ(香里奈)。取調べが始まり、かがやきの世界で発見された充(前野朋哉)ともう一人の遺体の身元が判明する…!

阿久津(渋川清彦)が篤斗から話を聞くことになり、瑞穂(芳根京子)と光莉(原菜乃華)が立ち会う。しかし、篤斗は「俺、パパの子じゃないの?」と、自分が凌介の実の子ではないのかと不安を覚えている様子。その原因は自分にあると落ち込む光莉を、瑞穂が励ます。凌介は、篤斗の不安をどう取り除くのか?

一方、バタコ逮捕で、篤斗が証言し始めることに危機感を募らせる朋子(桜井ユキ)は、ある行動に出る。それを清明(桑名愛斗)が目撃していて…。
阿久津と落合(吉田健悟)は、かがやきの世界の教祖(相築あきこ)に事情聴取。団体の意外な実態が明らかになるが、当のバタコはまともに話そうとせず、取調べは難航。バタコは、まだ篤斗のことをあきらめていないようだった。

そんな中、今まで何も描けなかった篤斗が描き始めたのは、男が女性2人を座らせ刃物をかざしている絵。フラッシュバックしていた凌介が真帆(宮沢りえ)と光莉を殺す場面のようだ。篤斗が語った、バタコとの恐怖の監禁生活と洗脳の一部始終とは!?
陽香(生駒里奈)に監禁されていた一星(佐野勇斗)の安否と過去が明らかに!複雑に絡み合った事件のピースが、いよいよ揃い始める…!!

第17話終了時点での考察

物語はクライマックスへ突入しようとしている。一つずつ、判明した事実を整理していこう。

まず、真相編7話で明らかになったことは、篤斗(小林優仁)が誘拐された顛末である。やはり篤斗が誘拐された背景にはバタコ(香里奈)が一部始終、絡んでいた。彼女が宗教団体「かがやきの世界」の車を使って篤斗をさらい、自宅へ監禁していたのだ。

最初こそ正気を保っていた篤斗。しかし、まともに外に出してもらえない生活を強いられ、徐々に精神は病んでいく。押し入れにはバタコの本当の息子・圭樹くんの冷凍遺体があり、また別の押し入れには父・凌介(西島秀俊)の祭壇が。

挙げ句の果てには、宗教団体「かがやきの世界」の恒例行事とされる「影断ちの儀」を目撃させられてしまう……。凌介が、母・真帆(宮沢りえ)と姉・光莉(原菜乃華)を殺したと思い込んだ篤斗は、完璧にバタコに洗脳させられてしまった。これまでの不可解な言動の理由が、これで明らかになったことになる。

次にポイントとなるのは、山田コーチ(柿澤勇人)と菱田朋子(桜井ユキ)二人の動向だ。彼らは明らかに共謀して何かをしているが、それを隠そうと必死になっている

当初は、篤斗か光莉、もしくは真帆を誘拐した張本人であると推測されたが、バタコとのやりとりを見るにその線は薄いだろう。「あっちゃんが話したら終わる」と朋子が発言していることから、その真実は篤斗が握っていると思われるが……。

そして、一星(佐野勇斗)と本木(生駒里奈)の過去の関係性も明らかになった。

本木が一方的に一星をストーキングし、光莉に対する嫉妬から彼女を拉致・監禁したと見られていたが(その事実に間違いはないのだが)……、なんと、一星と本木は過去に関係があった。より厳密に言うなら、酷いイジメを受け自殺まで考えていた本木を救うため、一星が「付き合っているフリ」をしていたのだ。

一星の職場の仲間が、高校時代の一星・本木と同級生であろうSNSアカウントを発見し、この件が明るみに出たことになる。瑞穂(芳根京子)が一星本人に事実を突きつけたところ、正直に白状した。それで、一件落着になると思われたが……。

どうやら、まだ「裏」がありそうである。

筆者を含め、視聴者の皆さんは、ずっと拭いきれなかったはずだ。常に凌介のそばを離れず、彼のために誠心誠意尽くしてきた瑞穂という女性に対する「疑惑」を。

彼女のことを信じたい。しかし、彼女が黒幕だと考えると、すべての辻褄が合う気がする。

違和感の発端となっていたのは、彼女がことあるごとに聞いていたカセットテープの存在である。ついにその内容が明らかになった。収録されていたのは、落語家を目指していたという瑞穂の姉による「落語」なのだという。

「かがやきの世界」にまつわる何かだと推測していた筆者としては興醒めだったが……。その直後に明らかになった新事実。それは、瑞穂の姉はすでに何者かに殺され亡くなっているということ。

瑞穂の姉の死が、今回の一連の騒動にどう関わってくるのか?

一向に姿を見せない真帆の失踪に、瑞穂が関わっているのか?

見えてきそうで見えない新事実。もしかすると、姉を殺された恨みを晴らすために、瑞穂が計画したことなのかもしれない。相良家が失踪した週末に「実家へ帰っていた」と嘘をついた彼女の行動理由が、ここに繋がってくるのだろうか……?

彼女への疑惑は、まだ晴れない。

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第18話ストーリー&考察}–

第18話ストーリー&考察

第18話のストーリー

>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像をすべて見る

瑞穂(芳根京子)から、姉が殺された過去があると知らされた凌介(西島秀俊)。瑞穂は凌介に協力していた訳を話し…。

篤斗(小林優仁)の病室に大きな段ボールを運んできた鼓太朗(坂東龍汰)。危険を察知した篤斗がナースコールを押そうとすると、その手を強く握って止め、箱を開ける…!はたして中身は…!?

SNSで一星(佐野勇斗)と陽香(生駒里奈)の高校時代の写真が拡散され、一星へのバッシングが高まる。光莉(原菜乃華)がいくら連絡しても、一星は音信不通だった。不安になった光莉は、すみれ(須藤理彩)の定食屋を訪ねるが、一星はちょうど出て行ったばかりだった。すみれは光莉に、一星から託された封筒を渡す。中身は凌介が書庫にしているトランクルームの鍵。それは、光莉がある目的で一星に取ってきて欲しいと頼んだものだった。

一方、団地の物陰には、相良家をじっと見つめる強羅(上島竜兵)の姿が。そこに現れた河村(田中哲司)は、強羅を牽制すると金を渡し、ある人物の調査を依頼して…。

真帆(宮沢りえ)を捜す手がかりを見つけようとホームビデオを見返すと、凌介も忘れていたバタコ(香里奈)と真帆の思いがけない関係が浮かび上がり…!?

ついに、バタコが篤斗を誘拐した理由が明らかに!

さらに、ある人物が真相を語り、逮捕される!!

そして突然、姿を消す仲間とは――!?

第18話終了時点での考察

真相編8話にして、真犯人が発覚……!? そうではないと信じたいけれど、やはりというべきか。

「(これまでのことを)すべてやったのは自分だ」と告白した一星(佐野勇斗)。

自分のストーカーと化している本木(生駒里奈)を、わざと凌介(西島秀俊)に近づかせたのだという。第1話の人違いのシーンだ。その際に、二人の不倫風の写真を撮ってネット上に流したのも一星。凌介のトランクルームの鍵を盗ませたのも、一星の指示だという。

盗んだ鍵でトランクルームに忍び込み、光莉(原菜乃華)の監禁動画を撮影した。相良家の新居跡地に光莉のローファーを埋めたのも、光莉のスマホや真帆(宮沢りえ)の指輪を落としたのも、一星が本木に指示してやらせたこと

「一星は昔、酷いいじめを受けていた本木を助けた」

「それがきっかけで、付き合っているフリをしている仲だった」

こういった二人の過去のつながりが見え始めた時点で、もしや……とは思っていたが。今回のシリアルキラー的存在は、一星だったのか。

振り返ってみれば、視聴者投票による真犯人予想で最も票を集めていたのは彼だった。近しい人こそ、真犯人ではないと信じていたのに……。

ということは、真帆をさらったのも一星の仕業? その点については明言せず、彼は警察に連行されてしまう。一星が自身の父親を苦しめていた張本人だと知り、落ち込む光莉。彼女の気持ちを思うと、やるせない……。

さて、今回はもう一つポイントがある。

強羅(上島竜兵)と瑞穂(芳根京子)の関係だ。

過去の強羅による「(瑞穂を見ながら)やっぱりあの子か……」発言から察するに、二人は知り合い or 強羅が一方的に瑞穂を知っている可能性が高い

瑞穂の姉は落語家を目指していたが、何者かに殺され、すでにこの世を去っている。おそらく、なんらかの理由で強羅に”処理”されたとみていいだろう。

殺し屋のように立ち回る強羅に対し「この人を調べてほしい」と調査を依頼する河村(田中哲司)。十中八九、瑞穂のことである。

そして、とある事実が明るみになった。瑞穂は3年前に、猫おばさん=占い師(平田敦子)の元に占いに来ていたのだ。真帆とともに……

これらの事実と直結するかはわからないが、朋子(桜井ユキ)と山田コーチ(柿澤勇人)が共謀して何をしたのか、まだ判明していない点も気になる。篤斗(小林優仁)の誘拐当日の流れについても、肝心な部分がボカされたままだ。

そして、菱田家の押入には未だ何かが隠されている

真帆をさらったのは一星の仕業なのか。それとも彼女は自分の意思で姿を消したのか。瑞穂と強羅の関係性、そして、朋子と山田コーチが隠しているものは……?

見えてくるようで、やはり見えてこない。真帆が生きて帰ってくることだけを、願いたい。

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第19話ストーリー&考察}–

第19話ストーリー&考察

第19話のストーリー

凌介(西島秀俊)は河村(田中哲司)から、瑞穂(芳根京子)が真帆(宮沢りえ)と一緒に占いに行っていたことを聞かされる。河村の情報では、瑞穂は3年ほど前に、真帆が勤めるスーパーの常連客だったという。瑞穂が隠していた真帆との仲。2人の接近は、ただの偶然だったのか、それとも…?凌介が確かめようとするも、誰も瑞穂と連絡が取れない。

そんな中、あるSNSが投稿される。真犯人が書いたもののようで、それについて一人で調べているという河村。両角(長田成哉)は、さすがに河村の様子がおかしいと感じていた。

すみれ(須藤理彩)を心配する光莉(原菜乃華)と金城(青木瞭)は、定食屋を訪ねる。すみれは、一星(佐野勇斗)が罪を犯したことを受け入れなければならないと苦しんでいた。そこへぷろびん(柄本時生)が突撃し、ある違和感に気づいた光莉。凌介とともに一星と直接話をさせてほしいと阿久津(渋川清彦)にかけ合う。取調べをのらりくらりとかわし、核心を話さない一星だが…。

一方、凌介は追い詰められた朋子(桜井ユキ)を説き伏せ、朋子はようやく真実を話し始める。朋子と清明(桑名愛斗)、そして山田(柿澤勇人)は、一体何を隠していたのか?事件当日、バタコ(香里奈)はどのように誘拐を実行したのか?そのすべてが明らかに…!
いよいよ、事件を操ってきた“真犯人”の影が浮き彫りに!!それは、一体誰なのか!?

>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像を全て見る

第19話終了時点での考察

最終回に向け、次々と回収されまくる伏線。ひとつずつ整理していこう。

まず、限りなく真犯人に近いと思われていた一星(佐野勇斗)は無実だった。真犯人から脅され、すべて自分がやったように振る舞うことを強制されていたのだ。光莉(原菜乃華)はもちろんのこと、実家の母親に対しても危害が及ばないよう配慮してのことだった(それにしてはシリアルキラーの演技が上手すぎるけれど……)。

続いて、ずっと謎だった菱田朋子(桜井ユキ)と山田コーチ(柿澤勇人)の隠し事。彼らはどんな秘密を共有し、菱田家の押し入れに何を隠しているのか? 筆者はずっと、真帆(宮沢りえ)の失踪には朋子が絡んでいるに違いないと思っていたが、真相は違った

篤斗(小林優仁)が上級生から受けていたイジメを、二人で隠していたのだ。

10番に抜擢された篤斗のことを面白く思わない上級生たち。朋子の息子・キヨを巻き込んで、篤斗をイジめるのに協力させていた。ユニホームを切り裂いたのも、キヨが関連していた。

イジメ問題は慎重に扱わなければならない。すぐに表立って騒ぐのは双方にとって良くないと判断した山田コーチは、朋子と事情を共有したうえで様子を見ることに決めた。その矢先、相良家の失踪事件が起こり、言うに言えなくなってしまったのだという。

「それならそうと早く言ってくれれば」と訴える凌介(西島秀俊)。しかし、朋子たちも第三者に脅迫され仕方なくやったことだった。おそらく、一星を脅していた者と同一人物である。

ここで存在が思い浮かぶのは、バタコだろう。しかし、彼女には色々な意味で篤斗のことしか見えていない。自分のイジメにキヨが関連していることを知りショックを受けた篤斗を、そのまま誘拐していったバタコ。目的が手に入れたのだから、一星や朋子たちを必要以上に脅す理由もないだろう。

それでは、彼らを脅迫していた「第三者」とは?

このタイミングで、ネット上に不可解な怪文書がアップされ始めた。「第一幕」「第二幕」と表題がつき、物語のようになっている。週刊誌編集長としての勘が働いた河村(田中哲司)は、単独行動でこの怪文書について調べることに。

彼の頭の中には、しばらく連絡が取れなくなっている瑞穂(芳根京子)の存在が浮かんでいた。

約3年前に占いの常連だった瑞穂。真帆と二人で占いを受けている記録が残っている。それに行き着いた河村は、瑞穂が怪しいと踏んでいた。

実は、殺されてしまったという瑞穂の姉は、林(深水元基)と婚約していたのだ。

しかし、真帆と再会し本気になってしまった林は、その道のプロ=強羅(上島竜兵)に頼んで瑞穂の姉を始末するように仕組む。「風俗嬢で美人局までしていた」と根も葉もない噂を流された瑞穂の姉は、それを苦に自殺。林との結婚式を3ヶ月後に控えていた。

瑞穂は、林に対して強い恨みを抱いていたことになる。林の婚約者だった茉莉奈(林田岬優)と繋がっていても、なんらおかしくない。ということは、真帆を狙ったのは瑞穂なのか?

約3年前に一緒に占いへ行っていた瑞穂と真帆。それは、瑞穂が凌介と同じ部署になる前の出来事だ。この件を、瑞穂は一切、凌介へ告げていない。そして、相良家失踪の当日、彼女は会社を早退している(そのまま大阪の実家へ帰ったと口にしているが、嘘であることがわかっている)。

このまま進むと、真帆に対しても恨みを抱いた瑞穂が、一星や朋子たちを上手く使ってすべてのことを仕組んだ……そんなシナリオが完成してしまう。しかし、果たして本当にそうだろうか?

最後の最後で怪しいのは、やはり真帆自身。そして河村や日野(迫田孝也)たちだ。

次回、最終回。もはや、考察が追いついていない。すべての真相が明るみに出るのを、ただ待ち受けるしかないのかもしれない。

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{第20話ストーリー&考察}–

第20話ストーリー&考察

第20話のストーリー


>>>「真犯人フラグ 真相編」の画像を全て見る

凌介(西島秀俊)は日野(迫田孝也)とともに、対峙する瑞穂(芳根京子)と河村(田中哲司)を見つめていた。河村は瑞穂に、事件との関わりを話すようにと迫る。

瑞穂は、真帆(宮沢りえ)に接近した理由を話し始める。姉が林(深水元基)に裏切られて死んだことや、真帆と3年前から知り合いだったことをなぜ黙っていたのかと瑞穂を問い詰める河村。彼女は確かに、林に殺意を抱いていた。なぜ林を殺したのかと聞かれた瑞穂は――!?

拘留中の一星(佐野勇斗)は阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)から、SNSに投稿された例の小説について聞かれる。それは自分の“切り札”だと答える一星。小説には真犯人しか知り得ない事実も書かれているが、妄想なのか真実なのか…。

ついに“真犯人”が明らかに!!それは、信頼した部下なのか、支えてくれた友なのか、愛する妻なのか?それとも…!?
すべての謎が明かされ、最後に凌介が打つ、終止符とはーー!?

第20話終了時点での考察

真犯人は、被害者の最も近い場所にいる人間だ。黒幕は、絶対に怪しまれない場所でほくそ笑んでいる。

ミステリーのお決まり、常套手段、定番の流れ……と言ってしまえばそれまでだが、まさか……の結末だった。ここまで約半年の間、本当の黒幕は誰なのかを予想してきたが、まったくと言っていいほど筆者の予想はかすってもいなかった。完敗である。

「なんだかんだ言いつつ瑞穂(芳根京子)に違いない」と思いながら、今夜の最終回を見る直前には「実は凌介(西島秀俊)に惚れていた日野(迫田孝也)の仕業では……!?」と考えるに至っていた。すっかり朝の情報番組「スッキリ!」(日テレ)内で行われていた考察に引っ張られてしまっている。

筆者がギリギリまで瑞穂を怪しんでいた理由は、3年前にはすでに瑞穂と真帆(宮沢りえ)は知り合っており、一緒に占いにまで行っている事実があったからである。

自身の姉にまつわる、林(深水元基)への個人的な恨みがあったからこそ、瑞穂にも真帆に対する”殺害の動機”があったわけだ。林が真帆に本気で惚れさえしなければ、林は予定通り瑞穂の姉と婚約していたはずなのだから。

実際のところ、瑞穂は林と真帆がホテルで会っている現場を目撃しており、たまたま撮影した二人の写真をネットに流している。

しかし、瑞穂は黒幕ではなかった。あと一歩のところで一線を越えそうになったが、たまたま亀田運輸で凌介と同じ部署になったことで、真帆に対する復讐心を保つことができなかった。

その一線を、早々に超えていた人物がいる。

それが、今回の事件の発端をつくった人物であり、すべての鍵を握る黒幕だ。

河村(田中哲司)は、ずっと凌介に嫉妬していた。

学生時代はずっと文才で負け続け、真帆を取られたことで恋愛にも負けた。何ひとつ、凌介に勝てる要素が見つけられなかった。自分はこんなにも苦しんでいるのに、凌介は涼しい顔で、大した努力もなく、自分の一番欲しいものを易々と手にしていく。

歪んだ嫉妬心は静かに燃え続け、彼に、復讐のきっかけを与えた。

真帆と林が一晩の過ちを犯した夜、大物政治家のゴシップを追っていた河村は、たまたまその現場を目撃してしまった。その証拠を使って、かつて意中の相手だった真帆を自分のものにしようと企んだのだ。

すべては、凌介に対する嫉妬心と復讐心のために起こした事件だった。

SNS上にアップされていた小説は、河村が書いたもの。河村自身のPCに入っていたデータを、一星(佐野勇斗)が発見し、逮捕される前に瑞穂に託していた。

一星や菱田朋子(桜井ユキ)たちを脅していたのも河村、林を殺したのも河村、真帆の指輪を廃墟に置いたのも河村。流星群の写真を凌介に送ったり、真帆の声で電話をしてきたりしたのも河村の仕業だった。盗んだ相良家のホームビデオから音声を切り出したらしい。

すべては、真帆が生きていると見せかけるための工作だった。

そう、真帆は亡くなっていた。

とっくの昔に、河村の手によって殺されていたのだ。

嫉妬心がここまでのことをさせるのか。すべてのことを知っていながら、ずっと隣で手を貸し続ける。憔悴し切る親友の顔を見ながら、彼はどんなことを考えていたのだろう……。最終回を見たあとに1話を見たら、あまりのサイコパスっぷりに震え上がるかもしれない。

親友に裏切られたと知ったら、最愛の妻を殺されていたと知ったら、気が狂ってもおかしくなさそうだが……。凌介は、最後まで良い奴だった。河村のことを責めず、許すこともしない。目の前にある現状を受け入れ、残された子どもたちのためにも強く生きようとする姿が、たったひとつの希望と言えるかもしれない。

個人的には、シリアルキラー的結末を迎えたドラマ「あなたの番です」よりも、今作のほうが好きかもしれない。なんとも絶望的な結末だが、そこにはちゃんと理由があった。「殺したいから殺した」ではなく、ちゃんと理由があっての行動だった。凌介にとっては、少しも救いにはならないだろうけれど。

約半年。心ゆくまで考察を楽しませてもらった。ぜひ本作の制作陣に対しては、また時を挟んで、考察の盛り上がるミステリードラマを期待したい。

(文:シネマズ編集部)

※この記事は「真犯人フラグ 真相編」の各話を1つにまとめたものです。

→元記事はこちら

→目次へ戻る

–{「真犯人フラグ」作品情報}–

「真犯人フラグ 真相編」作品情報

放送日時
2022年1月9日(日)スタート 毎週日曜 22:30~23:25

出演
西島秀俊/芳根京子/佐野勇斗/桜井ユキ/生駒里奈/柄本時生/柿澤勇人/長田成哉/坂東龍汰/吉田健悟/小林きな子/森田甘路/竹森千人/ BOB/青木瞭/中西美帆/ 渥美友里恵/町田愛/南彩加/遼太郎/原菜乃華/堀野内智/小林優仁/渋川清彦/深水元基/迫田孝也/丘みつ子/ 浜田晃 /小松利昌 /戸田昌宏/正名僕蔵/平田敦子/田中哲司/宮沢りえ

企画・原案
秋元康

脚本
高野水登

演出
佐久間紀佳
中島悟(AX-ON)
小室直子

チーフプロデューサー
加藤正俊

プロデューサー
鈴間広枝
松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)

制作協力
トータルメディアコミュニケーション

製作著作
日本テレビ