「ミステリと言う勿れ」第3話レビュー:連続生き埋め殺人の”真犯人”が判明!しかし愛珠の死の真相は深まる(※ストーリーネタバレあり)

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菅田将暉が主演、伊藤沙莉や門脇麦など豪華俳優陣が脇を固める新月9ドラマ「ミステリと言う勿れ」が2022年1月10日(成人の日)より放送スタート。

物事を深く考える癖があり、特徴的なヘアスタイルが印象に残る、土日のカレー作りが趣味な大学生・久能整(菅田将暉)。カレー日和な休日に鍋を煮込んでいた矢先、近くで殺人事件があったことを知らせにくる二人の刑事が。やがて、整は身に覚えのない容疑を着せられてしまい……?

無事に容疑が晴れた整だが、次はバスジャックに巻き込まれてしまった。

果たして、犯人の目的は?

本記事では、第3話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

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「ミステリと言う勿れ」第3話レビュー

「これまでの人生で犯した、一番の罪は何か?」

罪の暴露大会のようになっていた屋敷内に、SATを引き連れた警察が突入。犬堂たちは素直にバスジャック犯であることを認め「復讐のためだ」と理由も明かした。そう、彼らがこんなことを計画したのは、亡くなった犬堂愛珠(白石麻衣)を殺した真犯人を炙り出すため。

熊田翔と名乗っていた男が、本物の犬堂我路(永山瑛太)であることも明かされた。愛珠は我路の実の妹なのだ。

愛珠はなぜ殺されてしまったのか。普段はバスに乗らない彼女が、なぜこの日に限ってバスに乗ったのか? 物語は徐々に真相へと迫っていく。

愛珠は心臓病を患っていた。治療のため定期的に通院していたにもかかわらず、姿が見えないことを心配した我路たちは愛珠の自宅に向かう。3ヶ月分も薬を服用していないことがわかった。このままだと発作を起こし、倒れてしまう。

案の定、愛珠は”たまたま乗った”バス内で発作を起こし、意識を失った。この時に乗り合わせた者たちが今回集められ、バスジャックの被害者となったのだ。

犬堂たちは、愛珠の最後の足取りである”バス”に狙いを定め、居合わせた乗客たちが何かを知っていると踏んだ。もっと言えば、その中に愛珠を殺した殺人犯がいると検討をつけたのだ。

果たして、愛珠を”生き埋め”にした真犯人とは……?

煙草森誠(森下能幸)は、バスの運転手だ。

勤務態度は真面目。普段から「最後の一人まで乗客が降りたか」をしっかり確認してから、バスを車庫に戻すことを徹底している。しかし、そのモットーが崩れた日があった。愛珠がバスに乗車した日だ。

薬が切れ、社内で発作を起こした愛珠。他の乗客に助けを求めるも、手を貸してくれる者はいない。そのまま倒れ込んでしまった愛珠に、煙草森は気づけなかった。そのままバスを車庫に戻そうとしたところで、愛珠が車内に残っていることを知った

煙草森も、自身の罪について告白していた。子供の頃に飼っていた金魚を死なせてしまい、両親にバレないように”見えないところに隠した”のだという。

整(菅田将暉)は煙草森の習性に気づいていた。屋敷に入った後、落ちてしまったゴミを拾った煙草森は、それをゴミ箱に入れずにカーペットの下に押し込んだ。見えなくなれば、ないのと一緒。金魚を隠した時と同じ経緯で、愛珠のことも埋めて隠そうとしたのだ。

彼が連続殺人犯になるまで、時間はかからなかった。愛珠は土に埋められた時点で息を吹き返したが、煙草森はそれを上から押さえつけた。その時に伝わってきた震えが、たまらなく気持ちよかったのだという。それ以降、人を生き埋めにして殺す所業にハマってしまった、と流れるように告白した。

真の悪人はバスジャック犯ではなく、バスの運転手だった。なんとも奇妙な事件である。煙草森が逮捕されたことで、事態は一件落着……となるはずが。

無事に解放された整の元へクール便で送られてきた、煙草森の右腕。青砥(筒井道隆)の話では、煙草森は移送中に車ごと連れ去られ、そのまま行方しれずだという。そして、犬堂たちの姿も見えない、と……。

我路たちは、とことん「復讐」をやり切ったのかもしれない。

愛珠を殺害した真犯人が判明したはいいものの、愛珠の死そのものには未だ謎が残る。

そもそも彼女はなぜバスに乗ったのか? バスに乗ってどこへ行こうとしていたのか? わざと薬を3ヶ月分も服用しなかったのはなぜか?

犬堂たち3人は、香川県にある「漂流郵便局」の存在を知る。亡くなった人間宛に手紙を出せる郵便局で(実在するらしい)、どうやら愛珠が書いたハガキが存在するらしいのだ。

無事に犬堂たちが見つけ出した愛珠のハガキは、さながら遺書のようだった。自殺にしろ他殺にしろ、自分がもうすぐ亡くなることを知っているかのような文面。最後には「ジュートに頼もう」と謎の言葉を残している。

愛珠の死の真相とは? そして、謎の人物・ジュートとは誰なのか?

次週以降、物語は再び新たな展開へ。

記憶喪失の爆弾魔を始め、実にさまざまな人物との出会いが整を待っている。果たして、整と我路は再び対面できるのだろうか?

(文:北村有)

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–{「ミステリと言う勿れ」3話ストーリー}–

「ミステリと言う勿れ」3話のストーリー

久能整(菅田将暉)たちが監禁された犬堂邸に、いち早く気づいた風呂光聖子(伊藤沙莉)と青砥成昭(筒井道隆)、池本優人(尾上松也)たち大隣警察署・強行犯一係が急ぐ。その頃、邸内では犯人に促された乗客たちによる“これまでに自分が犯した一番重い罪”の告白が続いていた。露木リラ(ヒコロヒー)、柏めぐみ(佐津川愛美)、淡路一平(森永悠希)の次に話したのは、奈良崎幸仁(金田明夫)。部下に自殺された奈良崎は、遺族から自分のせいだと突きつけられて悩んでいる。話を聞いた整はリラたち同様、言葉で奈良崎の心を癒してゆく。

奈良崎の話が終わると、犬堂ガロ(久保田悠来)、オトヤ(阿部亮平)犯人兄弟ではなく、乗客の1人、熊田翔(永山瑛太)が運転手の煙草森誠(森下能幸)にも告白するよう指名した。驚く煙草森だが、幼い頃、親が飼っていた金魚をうっかり死なせてしまい思わず隠してしまったと話す。そんな時に、SATを先頭にした風呂光たちが飛び込んで来た。

警官隊の突入に、犯人は抵抗するものと思われたが、ガロとオトヤは素直にバスジャックを認めた。警察は連続殺人事件の最初の被害者の遺族だと分かったからここに来たのだろうとガロが告げると、整はこの中に連続殺人犯がいると後に続いた。整は今まで観察して来た乗客たちの行動から、連続殺人事件の犯人が誰なのかの特定を始める。しかしその前に、整はバスジャック犯の犬堂兄弟について話し出した。ガロは家に飾られた絵を自分が描いたと言ったが、整は彼が本物のガロではないと言い出した。


–{「ミステリと言う勿れ」作品情報}–

【作品情報】

出演:
菅田将暉
伊藤沙莉
尾上松也
門脇麦
白石麻衣
鈴木浩介
筒井道隆
遠藤憲一

脚本:
相沢友子
(『トレース~科捜研の男~』、『人は見た目が100パーセント』、『鍵のかかった部屋』)
 
音楽:
Ken Arai

プロデュース:
草ヶ谷大輔
(『トレース~科捜研の男~』、『コンフィデンスマンJP』、
『人は見た目が100パーセント』)
熊谷理恵
(大映テレビ)
 
演出:
松山博昭
(『トレース~科捜研の男~』、『信長協奏曲』、
『鍵のかかった部屋』、『LIAR GAME(ライアーゲーム)』シリーズ)
品田俊介
相沢秀幸

制作・著作:
フジテレビ 第一制作部

原作:
『ミステリと言う勿れ』
田村由美
(小学館『月刊フラワーズ』連載中)