<単独インタビュー>細田佳央太:初主演ドラマ“もしイケ”で時代に応じた「それぞれのイケメン像を見つけて」

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映画『町田くんの世界』(2019年)を皮切りに、『子供はわかってあげない』、「ドラゴン桜」「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(すべて2021年)など話題作への出演が続いている細田佳央太。1月15日(土)よりスタートする土曜ナイトドラマ「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)では、満を持して初主演を飾る。

企画・原作をヒットメーカーの秋元康が担当した今作は、イケメンだらけの高校を舞台とした学園ドラマ。個性豊かなイケメンたちがそろう中、“平凡”な高校生・池田龍馬を演じる細田に、役作りや彼の思うイケメン像について話を聞いた。 

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アドリブも飛び出す、コメディ作品ならではの難しさ

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――今回がドラマ初主演となりますが、出演が決まったときの感想を教えてください。

細田佳央太(以下、細田):うれしさが1番でした。何も知らない上での主演だったら、映画『町田くんの世界』でもやらせていただいていましたが、あれはもう主演のようで主演じゃないというか(笑)。何も知らない新人2人が、周りのキャストの方に支えていただいた感じだったので、あまりピンときていませんでした。今回は、そこから少し時が経って改めての主演。うれしい反面、プレッシャーも感じています。

――イケメンばかりの高校を舞台とした作品ですが、設定について聞いたときはどう思われましたか?

細田:面白い設定ですよね。どんな高校だろう? と思っていたら、すべてがイケメン専用に作られた学校だったので、面白くなるだろうなとすごくワクワクしました。

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――その中で、細田さんは唯一の“平凡”な高校生を演じられます。個人的には細田さんもイケメン俳優だと思っているので、イケメンじゃない役を演じるのは難しいのではないかと思うのですが……。

細田:すごく楽ですね。むしろありがたかったです! 僕もかっこつけるのが苦手なので、よかったなと安心しました(笑)。

――そうなんですね(笑)! では、役との共通点を挙げるとしたらどんな部分でしょう?

細田:かっこつけられるほどの技量がないところが近しいなと思っています。かっこつけようと思ったけど失敗する節が僕にもあるので、そこが共通しているかな。教えてもらったことをがんばってやろうとするんですけど、できないしかっこつけきれない、むしろちょっとダサいところが似ています(笑)。

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――役作りについて、企画・原作の秋元さんとは何かお話はされましたか?

細田:秋元さんとは実はまだお会いしたことがないのですが、この先の展開はプロデューサーさんから聞いています。

役作りに関していえば、イケメンが当たり前になっているところに入って行くので、それだけで異質ではあるんですけど、そこからどう龍馬の魅力を引き出すかということを気にしながら演じています。コメディだからといって全部が全部笑いに振り切ればいいというわけでもないし、龍馬には龍馬の人となりがあるので、どうやって龍馬らしく周りから浮かせるかを意識しています。やりすぎない程度に、やりすぎる感じに。

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――微妙な塩梅で演じられているんですね。コメディ作品ならではの難しさがありそうです。

細田:難しいところもあります。コメディなので、間やテンポ感が映像になるとどういう風に見えるのかというのを想像しながらやっているのですが、学校のシーンと家族のシーンでは全然タイプの違う笑いになっているので、そこの使い分けとか。家族のほうは父親役の(皆川)猿時さんが色々やってくださるので、それをどう邪魔せず乗っかるか気を付けています。

――では、お家でのシーンではアドリブなんかも?

細田:すごいです(笑)。いかに笑わないようにするかの戦いです(笑)。

自身の性格は“影響を受けやすい頑固者”

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――これまで出演された作品では、ピュアさや真っ直ぐさが印象的な役が多かったように感じるのですが、ご自身の性格を一言で表すとしたら?

細田:“影響を受けやすい頑固者”ですね。

頑固といっても強要はしないんですけど、自分の意見を曲げられないことがあって。自分が正しいとおもったことだけが正しいと考えてしまうことがあるので、そこは何とかしなきゃいけないなということを最近改めて思うようになりました。

――何か具体的なエピソードがあったのでしょうか?

細田:実は今の作品中に、現場での在り方はこれが正しい、これ以外は絶対ないというのを曲げられなかった瞬間がありました。がんばらなきゃいけないと思い過ぎて、変な気の張り方をしてしまったんだと思います。

ただ、ちょうどそのタイミングで『町田くんの世界』でお世話になった石井(裕也)監督とお話しする機会があって、「そんなに気にしなくていいんじゃないか」と言っていただきました。「自分が正しいと思っているものをいつまでも曲げないのは危ないよ」とアドバイスしていただいて、時代によって“普通”は変化していくものだし、気を付けなくちゃいけないなと思いました。

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――そんな風にアドバイスをくれる人が近くにいらっしゃるのはありがたいことですね。

細田:そうですね。もっと色々な考え方を受け入れようと思うようになりました。

――現場には同年代のキャストの方が多いと思いますが、どんなコミュニケーションを取られていますか?

細田:くだらない話も真面目な話も、色々な話をします。(宮世)琉弥とか(藤原)大祐とはふざけた話が多いですが、藤枝(喜輝)くんはまじめな子で演技について色々聞いてくれるんです。自分の中で答えが出ていないものは水沢(林太郎)くんも交えて「どうなのかな」と話すことも。人によって話す内容は変わりますが、コミュニケーションはなるべく取るように意識しています。

ドラマを通じて、それぞれのイケメン像を見つけてほしい

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――イケメンがたくさん出てくる今作ですが、細田さんにとって“イケメン”とはどんな人でしょう?

細田:好きなことに対して身を削れる人がかっこいいなっておもっています。自己犠牲がいいというわけではないし、「このためなら身を削ります!」と宣言してからでもなく、結果的にそうなったというのがかっこいいなと思うんです。取り組んでみて、終わってみたら「すごい削られてる!」みたいな。自分もそうなれたらいいなと思っています。

――では、最後にドラマ初主演の意気込みと見どころを教えてください。

細田:とにかく、がんばります! 僕にはそれしかできないので。池田龍馬として最後まで皆様に届けられるように、周りの皆さんと協力し合いながらがんばりたいと思っています。

見どころとしては、コメディ作品なので、見ていただいて笑ってもらえたらうれしいです。ただ、今は“イケメン”という言葉の捉え方も変わってきて、分からなくなっている人もいるんじゃないかと思うんです。分からなくてもいいから、自分が思うイケメンじゃない、という理由で拒絶はしてほしくないですね。“イケメン”という中にも、本当に色々なキャラクターがいて、色々なイケメン像が味わえる作品になっていると思うので、それを楽しんでいただきつつ、自分の思う“イケメン”って何だろう? と噛み砕いて、それぞれのイケメン像を見つけてもらえたらうれしいなと思います。

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(撮影=田上富實子/取材・文=あまのさき)

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–{『もしも、イケメンだけの高校があったら』作品情報}–   

■「もしも、イケメンだけの高校があったら」放送情報

放送日時

1月15日(土)23:00~ テレビ朝日系 

ストーリー

高校入学式当日。受験した学校に全て落ち、2次募集でなんとか合格した私立美南学園に向かう、ごく平凡な高校生・池田龍馬(細田佳央太)のかたわらで、その通学路では女子高生をはじめ、会社員らしき女性やおばあさんまで、多くの女性たちが何やら色めき立っていた。その視線の先には、完全無欠のエースイケメン・柳一星(宮世琉弥)、可愛い系イケメン・若林拓実(藤原大祐)、和製イケメン・神宮源二郎(水沢林太郎)、爽やかイケメン・一ノ瀬塁(内藤秀一郎)や、はつらつイケメン・宇治原修(藤枝喜輝)など、眩しいほどのイケメンたちの姿が! そんな異様な光景にも気づくことなく学校に向かう龍馬だったが、入学式で初めて衝撃の事実を知る…そう、美南学園はイケメンだらけの名門校だったのだ! 海老名晴子校長(秋山菜津子)の口から語られたのは、「全国選抜高等学校イケメン大会」優勝の目標。一体何のことだかさっぱり理解できない龍馬だったが、唯一話しかけてくれた同級生・若林の説明で、年に一度全国のイケメンたちが集まってイケメン度を競い合う、通称「選抜イケメン大会」と呼ばれる大会で、美南学園はここ2年こそ全国大会を逃してはいるものの、かつては輝かしい成績を収めていた強豪校だと知る。3カ月後には地方予選が控え、間もなく1年生の代表メンバー候補が選ばれることに。若林いわく、1年のエースは柳一星(宮世琉弥)だという。
その発表当日。この日選ばれた候補者20名は、そこからさまざまな審査を経て、最終的に選抜大会に出場する5名が決定する。端から自分には関係ないと思っていた龍馬は、興味なく発表を聞いていたが、そこでまさかの事件が起きる――! 

出演

細田佳央太、宮世琉弥、藤原大祐
遠藤さくら、水沢林太郎、内藤秀一郎、藤枝喜輝、皆川猿時、齋藤なぎさ(=LOVE)、長谷川百々花、秋山菜津子、速水もこみち