「SUPER RICH」第11話レビュー:これが本当の「スーパーリッチ」!後悔のない生き様であれ(※ストーリーネタバレあり)

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<SUPER RICH>最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

江口のりこが主演、赤楚衛二が共演する「SUPER RICH」が2021年10月14日より放送スタート。

お金はあっても愛に飢えた孤独な女社長と、愛はあってもお金がない貧乏専門学生。真逆の2人が出会い、会社に襲いかかる困難を次々と乗り越えて前へ進んでいく姿に元気づけられること間違いなし! 

毎分、毎秒でめまぐるしく変化していく登場人物たちの心情と、原作のない完全オリジナルドラマだからこその予測不能かつスリリングなストーリー展開をお見逃しなく!

本記事では、第11話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。

「SUPER RICH」第11話レビュー

やはり、宮村空(町田啓太)は裏切り者ではなかった……! 最終回直前まで疑ってしまっていた。誠心誠意、謝罪したい。彼は敢えてMEDIA社に近づき、聡美(松嶋菜々子)のTOBを阻止しようと機を狙っていたのだ。「敵を欺くときは味方から」というやつである。

「僕たちの会社を絶対に守りましょう」……力強い言葉が、きっと衛(江口のりこ)だけじゃなく全社員に、そして全視聴者にも届いたに違いない。決してMEDIA社の好きにはさせない。そんな強い意志を持って、スリースターブックスを救ってくれるホワイトナイトを見つける旅が始まった。

ホワイトナイトとは、MEDIA社よりも高値で会社を買ってくれ、しかもスリースターブックス側の味方になってくれる投資家のことを指す。かつて衛たちを裏切った一ノ瀬(戸次重幸)が投資家として返り咲き「助けてやろうか?」と近づいてきた。しかし……彼はまるっきり税金のことを度外視していたようである。最後の最後まで、良いところのない戸次重幸だった。

語学力をメキメキと上達させた優(赤楚衛二)が各国に飛び、ホワイトナイトを探すも、進捗は芳しくない。あわや……ギリギリのところで衛が下した決断は?

なんと、MEDIA社の言う通り、スリースターブックスのCEOを退任! 代わりに宮村がCEOの座に収まった。このままスリースターブックスはMEDIA社に乗っ取られてしまうのか……と戦々恐々とするも、実は裏をかかれたのは聡美のほう。

衛は、スリースターブックスとは別の新会社を設立し、作家たちの契約書を書き換えて難を逃れたのだ。MEDIA社が狙うライセンスの旨みを下げるため「次回作は好きな場所で描いてOK」といった内容の契約書に……。

最後はなんとも華麗な方法で、苦境を乗り越える様を見せてくれた。社員同士で力を合わせて……と書いたら格好良すぎるけれど、それもすべて、社員たちの衛に向けた「愛」があったからこそである。

このドラマは、11話分のストーリーでもって、私たちに教えてくれた。

お金の大切さ。愛の重要さ。人は一人では生きていけない事実。そして、お金に執着するがあまり訪れる破滅の愚かさ。

衛が最後に言っていた言葉が最適解であるような気がする。本当の「スーパーリッチ」とは何なのか。お金のことは気にせずに、好きな人と好きな仕事をして、美味しいご飯を食べて、あったかい布団で眠る。そんな幸せを軽んじることがないように。

後悔のない生き様であれ! そう、背中を押してくれるドラマだった。

「SUPER RICH」第11話のストーリー

氷河衛(江口のりこ)は、島谷聡美(松嶋菜々子)から『MEDIA』社が『スリースターブックス』にTOB(敵対的買収)を仕掛けるという連絡を受ける。しかも、TOB後は宮村空(町田啓太)を『スリースターブックス』のCEOに据えると言うのだ。衛は優(赤楚衛二)とともに空に会って真偽を問う。すると空は、自分も「やりたいことをやってみたくなった」と告げる。

衛と優は、今吉零子(中村ゆり)、東海林達也(矢本悠馬)、鮫島彩(菅野莉央)たち役員を集めて事情を話す。聡美が2年前から用意周到に空のヘッドハンティングを開始したこと、『MEDIA』が欲しいのは『スリースターブックス』が持つ作品と作家のライセンスだけで、空以外の社員は不要になってしまうこと、さらに、潤沢な資金でTOBを仕掛ける『MEDIA』に対抗することは困難を極めることも…。それでも、衛は社員たちを守るために『MEDIA』の買収に対抗して、友好的に買収・合併してくれる相手を探すことになり…。

一ノ瀬亮(戸次重幸)から始まり仲間に裏切られ続けた衛だが、優たちと上場にまで押し上げた『スリースターブックス』に最後の引導を渡すのは空と聡美になってしまうのか?波乱の物語が完結!

【関連記事】<SUPER RICH>赤楚衛二VS町田啓太!私は江口のりこに転生したい

(文:北村有)

–{「SUPER RICH」作品情報}–

【作品情報】

10月期のフジテレビ木曜劇場では、ベンチャー企業の破天荒な女性社長を主人公に描くドラマ『SUPER RICH』を放送することが決定しました。幸せのカタチ=“スーパーリッチ”を追い求めるキャリアウーマンの、ジェットコースターのような波瀾(はらん)万丈な半生を描く完全オリジナルドラマです。

主演を務めるのは話題作に立て続けに出演し、今最も熱視線を浴びる大ブレーク女優・江口のりこさん。キャリア20年以上の実力派の江口さんが、今作でついにゴールデン・プライム帯ドラマ初主演を果たします。また、江口さんはフジテレビ連続ドラマ初主演で、木曜劇場にも初出演にして初主演。仕事にプライベートにと、苦悩を抱えながらも日々をひたむきに生きるアラフォー女性のリアルな心情を描き出します。

さらに、共演にはいま飛ぶ鳥を落とす勢いの若手俳優・赤楚衛二さんが決定。ベンチャー企業のインターン試験を受ける、主人公とは生まれも育ちも正反対の貧乏な専門学生を演じます。日々困難に直面する主人公を懸命に支え、時に翻弄(ほんろう)する年下の無邪気な“子犬系男子”が、会社の未来や彼女の人生をも大きく変えていきます。

クセの強い役どころを巧みに演じ分け、見る人に強烈なインパクトを与えてきた実力派かつ個性派の江口さんが本作で挑むのは、プライベートを顧みず、仕事一筋で生きてきたベンチャー企業『スリースターブックス』の社長・氷河衛(ひょうが・まもる)。女優の道を歩み続け、今や“働くかっこいい女性”の代名詞の江口さんが、自身のキャリアと重ねて等身大で挑みます。また、江口さんのセリフは全編を通して関西弁で話される予定。兵庫県出身の江口さんが発する、毒舌混じりの小気味よい“ネーティブ関西弁”にも注目です。

一方、『スリースターブックス』のインターン試験を受ける貧乏学生・春野優(はるの・ゆう)を演じるのは今をときめく若手俳優の赤楚さん。その屈託のない笑顔と見る人を虜(とりこ)にするまっすぐな演技で老若男女、国内外を問わず絶大な人気を集める赤楚さんが、素直でかわいい“子犬系男子”を熱演します。物語が進むにつれ、優が成長し、“脱子犬化“する姿も必見です。赤楚さんが木曜劇場に出演するのは今作が初めてで、フジテレビ制作の連続ドラマにレギュラー出演するのも初めて。江口さんとは初共演です。

本作の主人公・氷河衛は、電子書籍を手がけるベンチャー企業『スリースターブックス』の代表取締役CEO。裕福な家に生まれ、これまでの人生においてお金に困ったことは一度もありません。「お金があれば何事も解決できる」と考え、より多くの利益を出すため、せわしなく働く日々を送っています。その年を代表する女性起業家に贈られる”プラチナ・ウーマン・オブ・ザ・イヤー”を受賞するなど社会的に評価されている衛ですが、幼少期に両親を亡くしたさみしさや悲しみから心を閉ざし、お金はあるけれど愛に飢えた人生を過ごしてきました。

友人もなく孤独な衛が唯一心を許した相手が、大学時代に出会った一ノ瀬亮(いちのせ・りょう)で、彼と二人三脚で立ち上げ成長させてきた『スリースターブックス』は、衛にとってまさに人生そのもの。しかし、会社をより大きくするため奔走する衛の前に、会社の経営を揺るがすような危機が次々と訪れることとなるのです。

周囲に弱みを見せることなく、孤高の女社長として社会で闘い続けてきた衛が衝撃的な出会いを果たすのが、『スリースターブックス』のインターンに応募してきた一回り年下の専門学生・春野優。両親と妹の4人家族で愛情にあふれた家庭で育ったのですが、長年、実家の経営状況は厳しく、手に職をつけるために東京の専門学校へ入学。アルバイト代をやりくりしてなんとか生活している状態。

そんな時『スリースターブックス』が学歴不問のインターンを募集することを知り、人生を変えるために意を決して応募します。確固たる意志と行動力を持ち合わせていて、時に大胆な行動をとって衛を驚かせることも。 どうして衛にこんなにもついて行くのか?その理由は物語が進むにつれて明らかになっていきます…。優のかわいらしい笑顔や人なつっこさが、仕事に忙殺され「氷」のように凍(い)てついた衛の心に、「春」のような暖かさを与えていくことになるのです。

お金はあっても愛に飢えた孤独な女社長と、愛はあってもお金がない貧乏専門学生という真逆の2人が出会い、会社に襲いかかる困難を次々と乗り越えて前へと進んでいく姿は、苦境が続く現代社会を生きる全ての人を元気づけること間違いなし!

まるでジェットコースターのように、毎分、毎秒でめまぐるしく変化していく登場人物たちの心情と、原作のない完全オリジナルドラマだからこその予測不能かつスリリングなストーリー展開をお見逃し無く!衛と優を取り囲む『スリースターブックス』の社員やインターン仲間にも、今後ブレークが期待される若手から国民的スターまで、個性豊かな俳優陣が顔をそろえます。

コメント

江口のりこさん
出演が決まったときは、まずは体力や体調に気をつけなきゃな、と思いました。そして台本を読んでみて、1話からスピーディーな展開で、“その先を早く読みたい!”と、ワクワクしました。まったくのオリジナル作品なので、どうやって面白くしていくのかをチームのみんなで探せて行けたらなと思います。共演の赤楚さんは柔らかい雰囲気の方なので、リラックスしてお話が出来そうだなぁ、とホッとしました。きっと面白いドラマになると思います。是非ご覧になってください。よろしくお願いします。

赤楚衛二さん
今までに取り組んだことのない題材と役柄で、新しい挑戦ができることが楽しみですし、木曜劇場にレギュラー出演させていただけて、とても光栄に思います。台本を読んでみて、困難に直面し、目まぐるしい環境の変化の中でも、氷河衛をはじめとした登場人物たちが日々を一生懸命生きる姿に力強さを感じました。

江口さんはドラマや映画で拝見し存じ上げていたのですが、このたび撮影で初めてお会いし、凜とした佇(たたず)まいで、かっこいい方だと思いました。 今回僕が演じる春野優からは、世の中に対して不公平さを感じるものの、“自分の人生は自分のものだから光をつかみたい”という気概を感じます。若さ故の不器用さもありますが、役と向き合いながら、そういった人間味も表現できるよう心がけていきます。そして月日がたつにつれ、優の人間力や価値観が変化していく過程も丁寧に描いていけたらと思います。

このドラマが、見てくださった皆様の明日の活力になるような作品になれたらうれしいです。今作のテーマである“本当の幸せ”とは何なのか、衛の波乱な半生と共に、一緒に楽しんでいただけたらと思います。

プロデュース 金城綾香(フジテレビ第一制作部)
お金と愛と幸せと、全部あれば良いのですが、そうはいかないのが人生だと思います。江口さんに演じていただく衛は、凛としたクールな佇(たたず)まいがある女性で、赤楚さんに演じていただく優は柔らかい温かさのある男性です。

男と女、年齢差、バックボーンの違いなど、正反対の場所にいる二人がどう交わっていくのか、また、これからたくさんの登場人物と二人が交差して物語が進んで行きます。2021年秋、ご覧になった方の心を少しだけでも“リッチ”にできるよう、一同力を尽くして頑張ります。

キャスト

氷河衛
江口のりこ

春野優
赤楚衛二

宮村空
町田啓太

鮫島彩
菅野莉央

豪徳尊
板垣瑞生

鬼頭流星
嘉島陸

高橋みゆ
野々村はなの

春野真子
茅島みずき

東海林達也
矢本悠馬

田中リリカ
志田未来

今吉零子
中村ゆり

一ノ瀬亮
戸次重幸

春野桜
美保純

碇健二
古田新太

島谷聡美
松嶋菜々子
 

スタッフ

主題歌:
『ベテルギウス』優里
(ソニー・ミュージックレーベルズ)

脚 本:
溝井英一デービス
(『監察医朝顔』脚本協力、『癒されたい男』他)

音 楽:
fox capture plan

プロデューサー:

金城綾香
(『監察医 朝顔』シリーズ、『グッド・ドクター』『営業部長 吉良奈津子』『5→9~私に恋したお坊さん~』他)

栗原彩乃
(『監察医 朝顔』スピンオフ 他)

演 出:

三橋利行
(『監察医 朝顔』第2シーズン、『トレース~科捜研の男~』『コンフィデンスマンJP』他)

平野 眞
(『監察医 朝顔』シリーズ、『ショムニ』シリーズ、『HERO』シリーズ 他)

相沢秀幸
(『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』『トレース~科捜研の男~』 他)

阿部雅和
(『監察医 朝顔』シリーズ、『婚活刑事』 他)

制作・著作
フジテレビ 第一制作部