ついに最終回を迎えるドラマ「最愛」。登場人物や謎が謎を呼ぶストーリーはもちろん、数々の名場面や名ゼリフが視聴者を心をつかんできた。第1話からこれまでのストーリーと名ゼリフ・モノローグを、あらためて振り返りたいと思う。
特に「かかるタイミングが絶妙」と話題だった宇多田ヒカルの主題歌「君に夢中」がかかったポイントは毎話ピックアップする。
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- 第1話
- 第2話
- 第3話
- 第4話
- 第5話
- 第6話
- 第7話
- 第8話
- 第9話
- 第10話
- 「全部片付いたら、お前に会いたい」(大輝)
- 俺な、母さんの代わりに逮捕されてもよかったんだ(政信)
- 梨央が政信のネクタイを直し、政信が梨央の背中を叩くシーン
- 最後の一人になっても解決諦めません(桑田)
- 「加瀬さん、どこにいるの? ここまで長かったね、みんなの嬉しそうな顔、加瀬さんにも見せたいよ」(梨央)
- 「私は必要とされてるって、誰かの役に立ってるって実感がほしいだけなんです」「この記事出して、世の中は不平等じゃない平等だって世間にも真田梨央にもわからせたい(しおり)
- 「なんで一線踏み越えた? 踏み越えたら戻ってこれんやろ。あれだけ信頼されておりながら……」(大輝)
- 「二人には一点の曇りもない人生を送ってほしい、それだけです」「頼みましたよ、宮崎さん。ようやく手に入れた二人の幸せを、壊さないでやってください」(加瀬)
- 「承認されたわ、早く知らせたかった」(梨央)「梨央、幸せか?」(大輝)「こんな幸せな気分ないわ」(梨央)
- ここから「君に夢中」タイム。
- あれはね、あげたの。だから探さないで、そのままにしておいて(梓)
- 「私も、そちら側に行きます」「秘密を抱えて生きていく人生を受け入れるのは難しい」(後藤)
- 「どんな事実でも、受け入れる覚悟です。加瀬さんが無事でいてくれることのほうが、私と優には大事です。どうか、元気でいてください」(梨央)
- 最後、梨央と大輝が墓参りをするシーン
第1話
「梨央、俺、梨央が好きやよ」「好きやよ」(大輝)
梨央を抱きしめた大輝の胸で泣くシーン。本当はその前に梨央から伝えようとしていたが大勢人がいる場所だったので大輝が止め、事件の前に大輝から言おうとしたものの、「大学に合格してから」と先延ばしにしたら事件が起き、梨央の父も帰らぬ人になり、梨央が東京の母の元へ行くことになって改めて伝えた。
先に告白したとしても事件は起こったかもしれないが、ただただ幸せな両想いを二人が感じることがなかったのが切ない。
「元気出せ梨央、元気出せ」(大輝)
上のセリフに続き、梨央にかけた言葉。モノローグ「誰かが泣いていたり弱っていたら、なぐさめるのはいつも梨央だった。そんな梨央が好きだった」とともに梨央が家族や友達や陸上部のメンバー、いろんな人に声をかけて励ましていたシーンが流れる。そんな梨央が、なぜこんなつらい目にあわねばならないのか……。泣く梨央を抱きしめ頭を撫でる大輝。二人の絆の深さが伝わるシーンでもある。
「君に夢中」ポイント:登校へ旅立つ梨央が、全国大会で走る大輝をこっそり見守るシーン
小さな拍手を送りながら、大輝には会わずにハイヤーに戻る。加瀬に「今日じゃなくてもいいんですよ」と言われるが「さよならは言いました」とそのまま向かう。意志の強さが垣間見えたシーンだった。
第2話
「口に出したことは必ずやり遂げる人だった。電話なんかしない、私も必ずやり遂げる」(梨央)
回想で、東京にきた後電話で大輝と話し「何かあったら電話して」と言われ、切った後にモノローグで固めた決意。梨央の強さを改めて感じるとともに、それは大輝の存在もあってのことだったのだなとわかる。1話での大輝のモノローグと対となり、お互いがお互い尊敬する部分があり、心で支え合っている関係だとあらためてわかった。ドラマ「Nのために」が好きだった人は、このあたりに「Nのために」の影を感じて胸が熱くなった方も多いのではないだろうか。
「君に夢中」ポイント:甘いものを食べながら家に帰る梨央。梨央を狙う車から大輝がかばい、大輝のYシャツに抹茶クリームがべったりついてしまうシーン
捜査ではお互い知らないふりをしていたのに、言葉が岐阜にいたころに戻ってしまうのが何とも……「友だちとして話がしたい」という大輝のセリフもよかった。冒頭の他人行儀な捜索で、もう昔のような会話を見られることはないんだと思った後だったので嬉しいシーンだった。
第3話
「人に見返りを求めてはいけない。求めなければ、誰かを憎むことも蔑むこともない。それが生きていく上で一番大事なことだ。そう教えてくれた父と母は、早くにこの世を去った。社会に出て、真田家という家族を得た」(加瀬)
冒頭の加瀬のモノローグ。何でこんなによくしてくれるのか? というのは謎ではあったけど、理由が少しわかる。
「君に夢中」ポイント:病院の待合室で話す梨央と大輝
襲ってきた男から梨央を守った加瀬が処置されている間、待合室で話す二人。
「本当に友達として話せたらいいのに」という梨央。二人でここに行きたいと話してたという思い出話をする二人が少しだけ微笑ましいが、もうその頃には戻れないのかもしれない、と思うとつらくなる。
第4話
「かけがえのないものと聞いて、何を思い浮かべるか。家族、友人、恋人……。では、それらを持たない人間は? 私は自分を受け入れてくれたこの場所を、何よりも大切に思う。寂しい人間と言われようとそれが私の人生だ。世の中には、孤独と折り合いをつけられる人間とそうでない人間がいる。彼もおそらく私と同類だ」(後藤)
後藤のモノローグ。彼は孤独な人であるらしい。第8話の後藤のシーンと結びつけると、あらためて感じるものがある。「彼」というのは優のことだ。優に指示を出して調べ物などさせていた彼だが、心の中で自分と近いものを感じていたんだなとわかる。
歩行者信号が赤になるまでの間だけ、梨央から大輝に抱きつくシーン
「本当はすべて打ち明けてしまいたい その背中を呼び止めて言えなかったことを 全部」というモノローグから、「大ちゃん、私やっとらんよ 渡辺昭さん、殺しとらん」という事実だけを伝える梨央。
すると大輝は後ろ姿のまま「信じるよ。お前やないってこと、俺が証明する。だからそっちも薬、諦めんな」と言う。梨央は振り返った大輝に抱きつき、「薬、絶対作る。実現したら最初に報告する」と体を震わせながら言う。
手を回そうか考えてできない大輝、歩行者信号の赤の残り時間表示が減っていくのが見え、信号が青になったらぱっと離れる二人。このシーンのすべての演出がたまらなかった。
離れた後「それまでは、何があっても弱音なんて吐かない」「壁にぶつかっても、孤独に苛まれても、やるべきことはやる。大切な人に、誇れる自分でいるために」とあらためて心に誓う。本当に芯の強い人だと感心するし、そんな梨央に励まされる。
「逃げたって、何も変わんないぞ!」(大輝)
大輝に追われ、逃げる優。閉まった踏切を隔て、後ろ姿に向かって叫ぶ大輝。優は振り向くが、電車が通り過ぎるといなくなっていた。だがほどなくしてかかってきた電話からは優の声で、あるデータを見るための情報を伝えられる。
「それを見れば、本当のことがわかるよ、大ちゃん」自分から優だと伝える行為に驚いたが、本当に驚くのはその後だ。動画には、優らしき手が昭の首を絞める様子が映っていた。
「君に夢中」ポイント:屋上で会う梨央と優
屋上で再会する梨央と優。駆け寄ろうとするが優は後ずさり、「動画見たよな、ごめんな。やったのは、俺なんや」と言う。ずっと心配していた最愛の弟にやっと会えたのに、新薬の開発をしてきたのも優のためだったのに、彼が犯人だなんて。絶望的な中流れる「君に夢中」が、切なさを増した。
第5話
「悲しい日が続くと、姉が夢に出てくる。夢の中の姉は背が高くて、少し身体を傾けて俺の顔を見る。“覚えてなくても大丈夫。姉ちゃんが優の分まで覚えとく”。頼りない俺を守ろうとする、あの頃の姉だ。大人になった今の姉は、一度も夢に出てこない」(優)
優のモノローグ。長年梨央に会わずに過ごしていた彼にとって、子どもの頃自分を守ってくれた梨央が、梨央と一緒に過ごした日々が何より大切なものだったのだ。
「君に夢中」ポイント:梨央と優が父の告白動画を見終わった瞬間
渡辺康介殺害はすべて自分でやったことだという父の告白動画「嘘や!やったのは俺なんや」と言う優を止めようとする梨央だが「俺、逃げんて決めたんや。姉ちゃん、ここまで一緒にきてくれてありがとう。やっと会えたんや、忘れたくないわ」と、優は自ら連行されていった。
優を止めようと追う梨央を引きはがした大輝は「梨央!」と呼んでしまう。
仕事の場とは話し方も分けていたはずで、以前取り調べした際はお互いはじめましてと言い、そしてここでそんな呼び方をしたら自分が困るはずなのに。弟が逮捕されそうで取り乱す梨央を見て、こらえきれなかったのだ。
「助けて」という梨央からのメールに加瀬が「了解」と答えるシーン
加瀬、ヒーローすぎてかっこいい。
–{第6話〜最終回までの名台詞・名場面}–
第6話
「君に夢中」ポイント:大輝「勝手に決めんな!」
「もう会わんようにする。大ちゃんの立場が悪くなってしまったら私も嫌やもん」と別れを告げようとする梨央。勝手に決めんな! と追いかけ抱きしめる大輝だが、梨央は「じゃね」と言って笑顔で手を振って別れる。つらいときほど心配させまいと笑う梨央、つらい。
第1話の歩道橋シーンを思い出すシーンでもある、あの時は追いかけても間に合わずすれ違ってしまった大輝だったが、今回はちゃんと追いつくことができた。でもやはり離れるしかないのだろうか、つらい。
第7話
「気が付くと考えている。もしもあの時、違う道を選んでいたとしたら。もしもあの人に会っていなければ。もしもあの時、あの場所に行っていなければ。もしも明日、この世が終わるとしたら、その瞬間にも私は“もしも”を考え続けているんだろうか」 (しおり)
しおりのモノローグ、何かに後悔しているというか、少なくとも今の人生に満足はしていなさそうだ。事件の被害にあったのだからそれは当然か。
「梨央さん、私のこと、覚えてませんか」と言ったときのしおりの顔
今までずっと憮然とした感じで追い詰めるような話し方をしてきたしおりが、この時は泣きそうな少し微笑んだような顔だったのが印象的だ。
「桑子のせいじゃないよ」
自分の報告により大輝が異動になってしまったと謝罪する桑田(佐久間由衣)に優しく言う大輝。何でそんなに優しいのか……。言い方のトーンがたまらない。
「君に夢中」ポイント:優が連れてきた大輝と梨央が会うシーン
梨央と一緒に住んでると知らずに優についてきた大輝は、梨央を見て帰ろうとする。梨央も追いかけられないが、
「梨央が謝ることやないわ、俺がしたくてしたことや」(大輝)
大輝が異動になったのは自分のせいだとあやまる梨央に大輝は言う。
「あのときな、大麻に手を出した仲間も陸上部も、梨央や優が苦しんどることも、俺は気づけんかった。そいで今度こそ、何がなんでも守りたかった」
「今こうして二人が仲良く暮らしとることを知って、やっぱり俺は間違ってなかったんやって、そう思っとるよ。せやで、ごめんって言わんといて」
大輝、ほんといいやつだし、信念で生きている、心から人の幸せを願える人なんだなと思った。そんな大輝にも幸せになってほしいと心から願わずにはいられない。
梨央と大輝、床にこぼしたものを拭いて手が重なりドキッとするシーン
顔を見合わせそういう雰囲気になるかと思いきや、二人とも吹き出す。笑い合う二人の楽しい夜、こんな時間がいつまでも続けばいいのに……と、シリアスなシーンも多い中で願ってしまった。
「罪を犯した人間は報いを受けるべきなんです」(しおり)
合宿にきていたしおりのことを思い出し、彼女が性的暴行の被害者だと知り、話をすることにした梨央。「あの日から人生が一変しました。なのにあなたは世界を変える30代。こっちは息をするのもやっとの思いで生きてきたのに。こんな不平等なことってあります?」涙を浮かべながら話すしおり。「あなたがあの人を……」という梨央に、泣き笑いのような表情を浮かべたしおりは否定も肯定もしなかった。
梨央だって注目を集めているかもしれないが、決していい意味でだけではない。それでもそんな梨央がうらやましかったのだろうか。しおりにとっての最愛は、事件の被害に遭う前の自分だったのかもしれない。
次のシーン、建物から転落して亡くなったしおりの姿が映し出されたのは衝撃だった。彼女をもっと見ていたかった。
第8話
後藤と加瀬が対峙するシーン
一人逃げる後藤を発見し、追う加瀬。会社のマイナスを出さないためにために寄付金を拝借してしまったことを責められ、「君も私の立場なら同じことをしたはずだ」「あの場所は私のすべてだ。他には何もないんだ、何もないんだよ」と言う後藤。戻って梓社長と話をしてくださいと言われても「合わす顔がないだろう」と言う。
加瀬は後藤に手を差し伸べ一緒に帰りましょうと言うが、後藤は立ち去ってしまう。残された加瀬は「私の、すべて」とつぶやく。加瀬にとっても、真田ウェルネスの一員として梨央を守ることがそうであるのかもしれない。
今まで梨央を責める側と守る側で対立関係にあったように見えた二人だが、実は大事に思ているものは近かったのだろうか。
「君に夢中」ポイント:梨央と加瀬の会話
真田ウェルネスの不正が発覚し、途方に暮れて「もう疲れた」と涙する梨央に「何でいつも私の味方してくれるの、私のことどう思ってるの、嫌になんない?」と聞かれた加瀬。
「幼い頃に家族を失ったつらさはわかるから、自分が代わりになろうと思った」と話し出す。「言うことは聞かないし、隠し事は多いし手がかかる。だけど一度自分がやると決めたことは最後までやり通す。そうだろ?」梨央がどんなにすごいことをしようとしてるかわかる? 世界が広がるのを見たい、と伝える。加瀬もまた、梨央を尊敬し大事に思っているのが改めてわかったシーンだ。
第9話
「君に夢中」ポイント:真田ウェルネスの寄付金詐欺疑惑を、すべて自分の責任にした梨央の母・梓(薬師丸ひろ子)
会見が終わった瞬間に流れる「君に夢中」。特に人ごみ越しに息子・政信(奥野瑛太)と目が合い梓が微笑み、政信が泣きそうな顔になるシーンは忘れられない。梓にとって守りたかった「最愛」は政信や梨央たち家族だけでなく、真田ウェルネスという会社やその社員みんなだったんだ、とわかる。
「一人で大丈夫」(梓・梨央)
会見後、それぞれ別のタイミングで警察に向かう梓と梨央。加瀬が一緒にいこうとすると二人とも「一人大丈夫」と言う。強さなのか強がりなのか、人に頼りたくないという思いなのか、こんなところで母娘なんだということが伝わってきて苦しいし、どちらのことも愛おしくなる。
第10話
衝撃の真実がわかった最終話。それぞれの最愛があらためて感じられる、名言連発回だった。
「全部片付いたら、お前に会いたい」(大輝)
しおりの葬儀で会った梨央と話す大輝。照れて後半小声になっているのがかわいい。
俺な、母さんの代わりに逮捕されてもよかったんだ(政信)
情がなさそうに見えた政信だったが、前回の「君に夢中」シーンでも伝わってきたように、母のことは大切に思っていたのだとわかるセリフ。
梨央が政信のネクタイを直し、政信が梨央の背中を叩くシーン
母がいなくなった後の会社を立て直すために団結した二人の、初めて見た兄妹らしいシーン。
最後の一人になっても解決諦めません(桑田)
自分だけおいしいところを持っていき、事件が解決してないのに昇進した山尾の話をして怒る桑子に「お前も出世したかったら見習えよ」と言う大輝。それに対して拒否し、事件解決へ執念を燃やすこのセリフ。素晴らしい刑事に育っているな……。
「加瀬さん、どこにいるの? ここまで長かったね、みんなの嬉しそうな顔、加瀬さんにも見せたいよ」(梨央)
しおりの死亡推定時刻が変わり、新たな推定時刻のアリバイがないのは加瀬だけ。新薬が開発された日にそれが発覚し、祝賀会の席に彼の姿はないが、梨央はまだ知らない。留守電に梨央が残したメッセージから、加瀬のことをいかに信頼していたかがわかってつらい。
「私は必要とされてるって、誰かの役に立ってるって実感がほしいだけなんです」「この記事出して、世の中は不平等じゃない平等だって世間にも真田梨央にもわからせたい(しおり)
何でもするから記事を出すのをやめてくれと訴える加瀬に対してしおりが言った言葉。たびたび梨央が注目される点にうらやましさを感じているようだったが、こんな風に思っていたのか……。ただ加瀬に殺されたわけではなく、非常階段から飛ばされた記事を掴もうとして転落してしまったのだった。事故だったのか……(PCにデータってなかったのかな)
「なんで一線踏み越えた? 踏み越えたら戻ってこれんやろ。あれだけ信頼されておりながら……」(大輝)
加瀬の姿を見てきた大輝、電話で話しながら感情的に問いかける。でも、加瀬は誰も殺してはないし、死体遺棄も通報しようとしたのに頼まれて加担しただけなんだよな……。もちろんやってはいけないことだけど。
「二人には一点の曇りもない人生を送ってほしい、それだけです」「頼みましたよ、宮崎さん。ようやく手に入れた二人の幸せを、壊さないでやってください」(加瀬)
つ、つらい……! 加瀬は、自分を犠牲にしても二人を幸せにする、達雄の願いを叶えると決めていたのだろう。これが加瀬の「最愛」ゆえの行動だったということか……。そして、大輝のことを二人の幸せを守れる人として認めている感じもして泣けてしまう。
「承認されたわ、早く知らせたかった」(梨央)「梨央、幸せか?」(大輝)「こんな幸せな気分ないわ」(梨央)
心から幸せな気持ちで電話してきた梨央に、よかったなと返す大輝。
大輝の声が震えているのは、喜びではなく加瀬のことがあったからなのだった。
ここから「君に夢中」タイム。
あれはね、あげたの。だから探さないで、そのままにしておいて(梓)
面会にきた後藤に梓が言った、ペンについての話。「アリバイ、証明されちゃった」言う梓。もしかしたら梓は加瀬がしていたこと、気づいてたのかもしれない。
「私も、そちら側に行きます」「秘密を抱えて生きていく人生を受け入れるのは難しい」(後藤)
梓がかばった後藤だったが、彼は彼なりの生き方を腹決めした。はじめ悪い人かと思ったけど、そうじゃなかったんだなぁ……。
「どんな事実でも、受け入れる覚悟です。加瀬さんが無事でいてくれることのほうが、私と優には大事です。どうか、元気でいてください」(梨央)
加瀬さんどこに行ったの? という梨央のモノローグ。声が震えている。梨央にとって優や大輝だけでなく、加瀬も「最愛」だったのだなとわかる。だから、加瀬が一方的に自分を犠牲にしていたわけではないんだな。
最後、梨央と大輝が墓参りをするシーン
お互い幸せか聞き合い、「私は十分幸せやよ、前より何もかんも明るく見えるし」「俺は、お前が笑ってるの見とれば幸せ」と言い合う。
梨央に「大ちゃん、私何となくわかっとるよ、加瀬さんのこと」と言われてごまかすが、明らかに何か隠してる感じの大輝。
最後は二人手をつないで「小っちゃい手やな」「あったかい手やな」と笑い合う。解決していないことはあるけど二人は幸せを手に入れたんだ。手に入れた幸せが、加瀬が守った幸せが、長く続いてほしい。
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(文:ぐみ)