「じゃない方の彼女」第9話レビュー:雅也(濱田岳)、春は“カツオのたたき”じゃなかったの??(※ストーリーネタバレあり)

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濱田岳が主演するドラマ「じゃない方の彼女」が、2021年10月11日(月)放送スタートした。

企画、原作を秋元康が手掛ける本作は、どこにでもいる普通の人生を送ってきた"じゃない方"の男性が天然魔性な女性に翻弄されていく新感覚の不倫コメディ。道ならぬ恋にハマっていく大学教授・小谷雅也を濱田岳が、図らずとも男性を虜にする魅力を持つ女子大生・野々山怜子を山下美月(乃木坂46)が演じる。

本記事では、その9話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

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「じゃない方の彼女」第9話レビュー

入試問題を作成するため、旅館にこもることになった雅也(濱田岳)と片桐(山崎樹範)。

かつての文豪たちがいそうな風情ある旅館では、仲居さんたちのもてなしがすごい。なんならちょっとぐいぐい過ぎて、静かにして、とお願いしたいくらいだ。「密会にはうってつけの場所」としたり顔の片桐が、ここを贔屓にしているからだろう。

部屋に着き、片桐から怜子(山下美月)との関係を疑われる雅也。

同じ頃、怜子もまた彩菜(東野絢香)から「自分がしてること分かってるの?」と問い詰められていた。すっかり怜子に肩入れしてしまっている筆者、最初こそ、なんでこんなに彩菜に責められなきゃいけないんだ?と腹が立ったが、「好きになっちゃったもんは仕方ない」「本気で好きなら止めない」と言ってくれたので前言撤回。自分の立場に傷ついている怜子、せめて友達くらい敵にはならないでほしい。もちろん、だから許されることではないんだけど。

早々に“彼女”とともにどこかに消えてしまった片桐。本当に無責任のかたまりみたいな人だ。なのに、なんでこんなに憎めないんだろうか。

怜子からの電話をやり過ごす雅也だったが、メールにはしっかり返信する。「会いたい」と言われて、「遠いところにいるから」と雅也。その流れでちゃっかり場所を聞き出した怜子は、差し入れを持って旅館を訪れる。大胆な行動だ。

BBQでつらい思いもしただろうに、明るくふるまう怜子に、戸惑う雅也。来た理由を聞かれ、怜子は「会いたかったから。それじゃ理由になりませんか?」と切迫した表情で答える。頼む、怜子にそんな顔をさせないでくれ雅也…!

話題を変えようとした怜子、もうサンマの塩焼きの季節も終わりですね、と切り出す。これは2人が意気投合する一因にもなった話題だ。四季の食べ物を順に言っていく…が、春のところで声がそろわない。春は、“カツオのたたき”じゃなかったの??? 「好きだけど、1番じゃないっていうか」と答える雅也。それはちょっとずるい。怜子は雅也の1番じゃないし、この関係も春には終わっているよ、ということだろうか?

お茶を入れるため、雅也がお湯をもらいに行っている間に姿を消す怜子。当然だ。舞い上がって、こんなところまで来てしまった自分が居たたまれないのだろう。

走って探しに出る雅也だったが、電話は通話中ですれ違ってしまう。またしても降り出す雨。会えそうで会えない2人、温泉街というシチュエーションも相まって、なんだかすごくレトロな作品を見ているような気分になる。

やっとのことで怜子の姿を見つけられた雅也は「怜子ちゃん!」と声を掛ける。名前で呼んでくれたことに、一瞬うれしくなるものの、だったらさっきも“カツオのたたき”と言ってくれればよかったのに…。

「好きなんです。好きが止められなくて。自分ではどうにもならない。ダメですね、わたし」
「ダメなのは僕だよ」

雨に打たれながら会話するシーンがなんとも切なかった。

そして、2人はそのまま部屋へ。暗い中で見つめ合い、雅也からハグを。好きが止まらないのは、雅也も一緒なのだと信じている。

洋服が濡れてしまったため、浴衣に着替える怜子。すると、部屋の外から突然「ま~く~ん?」と呼ぶ麗(小西真奈美)の声が。う、うそだろ…。まさかの、妻登場。焦った雅也は荷物を持たせ、怜子をトイレに隠す。いつかの怜子の家での出来事が思い出される。

部屋に入ってきた麗は、明らかに雅也を疑っていた。いろんな場所を見る、ドアを開ける。トイレに行こうとした時にはさすがに万事休すかと思ったが、そこに怜子の姿はなく、麗は大人しく帰っていった。

実はトイレではなく、お風呂の浴槽の中に隠れていた怜子。危機を乗り越えて安堵の笑顔(かわいい)を浮かべていたが、麗はトイレの中で個包装の化粧水を拾っていた。

がっつり泊まる気だったのか怜子…! というツッコミは一旦置いておいて、雅也への疑いをより深めた麗が気になる。もう隠し通せそうにない不倫の結末やいかに。

「じゃない方の彼女」第9話ストーリー

雅也(濱田岳)は怪我をした教授の代わりに先輩の片桐(山崎樹範)と共に大学の入試問題の差し替え作業をすることに。急ぎの仕事に集中するため、雅也と片桐は山奥の旅館へと向かう。しかし、片桐は早々に不倫相手と出掛けてしまう。一人取り残され、仕事をこなす雅也のもとに差し入れを持った怜子(山下美月)が!?突然の出来事に戸惑う雅也だったが、怜子の切実な思いを知り…。さらに妻の麗(小西真奈美)も差し入れをもってやって来て… ! ?

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(文:あまのさき)

–{「じゃない方の彼女」作品情報}–

「じゃない方の彼女」作品情報

イントロダクション

特別目立つことのない人生を送ってきた、いわゆる「じゃない方」男性の大学准教授の小谷雅也(濱田岳)。美人妻と子供に囲まれた何不自由ない日々を過ごすが…ある日を境に雅也が務める大学に通う女性・野々山怜子との偶然の出会いが連続し、互いに気になる存在に。「偶然が3回、続くと、奇跡が起きるらしいですよ。」そう言い距離を縮めてくる怜子に雅也は距離を置こうとするが、天然魔性な怜子の言動につい心惹かれてしまい、道ならぬ恋の沼にどんどん落ちていく…。

番組概要

放送日時
10月11日(月)スタート 毎週月曜よる11:06~放送

放送局
テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送

出演
濱田岳/山下美月(乃木坂46)/山崎樹範/東野絢香/豊田裕大/宝辺花帆美/YOU/小西真奈美

企画・原作
秋元康

監督
三木康一郎 根本和政 岸川正史

脚本
服部隆 モラル 青塚美穂

音楽
小山絵里奈

主題歌(OPテーマ)
Thinking Dogs「エキストラ」(Sony Music Labels Inc.)

チーフプロデューサー
阿部真士

プロデューサー
中川順平 木下真梨子 森田昇 清家優輝(ファイン)  岸川正史(ファイン)

制作
テレビ東京 ファインエンターテイメント

製作・著作
「じゃない方の彼女」製作委員会