「和田家の男たち」第7話レビュー:<急展開>母親の死の真相、揺れる恋……緩急の差が激しい

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相葉雅紀、3年ぶりの連ドラ主演!「和田家の男たち」が2021年10月7日より放送スタート。

コロナ禍で失業した主人公が、ひょんなことから疎遠になっていた父・祖父と男3人で暮らすことになる。この家を覗けば“令和の日本”が見えてくる!?

息子・相葉雅紀 《ネットニュース記者》父・佐々木蔵之介 《TV局報道マン》祖父・段田安則 《新聞記者》大石静が描く、マスコミ三世代男だらけの異色ホームドラマ!

本記事では、第7話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。

「和田家の男たち」第7話レビュー

最終回を目前に控えた第7話。正直、これまでのどの話よりも緩急の差が激しくて、まるでジェットコースターに乗っているかのように急展開を迎えた。

7話の前半で優(相葉雅紀)や秀平(佐々木蔵之介)の恋バナでホクホクしていたかと思いきや、週刊アスタが国土開発大臣・清宮恭介(高橋光臣)の不正疑惑をすっぱ抜いたことをきっかけに物語は大きく動く。

清宮との因縁は気になりつつも、最近の「和田家の男たち」は比較的安心した気持ちで観ていた。記事の炎上を乗り越え、成長した優を見守りながら彼の作る料理をじっくり観察する余裕もあった。(“塩ひとつまみ”を“塩ひとつかみ”と勘違いしていた相葉雅紀が、今やすっかり料理姿が板についていることにしみじみする余裕すらあった)


優のことをひどく振っておきながら、「今度またおうちにお邪魔したいな」とアポなしで家を訪ねてきた戸倉ほのか(宮澤エマ)には若干嫌気が差したが、恋愛面でも優の成長を確認できたと思う。ほのかの強気で大胆な行動に“いつも通り”押され気味だったが、最終的には「気になる人がいる」とほのかに告げたのだ。お人好しすぎる優の性格を考えれば、ほのかの大胆な行動に流されなかっただけでも成長したと思う。

しかし、肝心の意中の相手である志麻さと美(石川恋)との恋路はまだまだ道半ばらしい。成長したとはいえ、恋愛面ではまだまだ不器用なようだ。お願いだから、最終回はぜひハッピーエンドで恋も報われてほしい……!

第7話後半の急展開も目が離せなかったが、今回しっかり注目したいのは優が秀平のもとにお弁当を届けたシーン。優は父親のために、父が大好きなおかずをお弁当に詰めて、温かいお茶や汁物とともに届けた。あまりにも健気……100万点!
また父・秀平が岸文子(堀内敬子)の電話のために席を外している間、お弁当と汁物に蓋をして水筒のお茶を淹れて秀平を待っていた。秀平が席に戻るとさりげなくお弁当の蓋を外し、父がすぐに食事を再開できるように計らったのだ。

100億点……! この一瞬のお弁当のやり取りに“和田優”という存在がぎゅっと凝縮されていた。そんなことされたら惚れてしまう。

清宮恭介の秘書の居場所を突き止め、話を聞きに向かう秀平と優。このあたりから雰囲気はずっしりと重い。前半と後半で全く色が違う。
清宮恭介の秘書の口から語られたのは、現在の清宮の“不正”と過去の清宮の”罪”だった。不正については憔悴した様子ながらも淡々と語っていた秘書だが、清宮の罪を語る際は震えて辛そうだった。

優の母・りえ(小池栄子)は清宮隆三の政治不正を追って消されたのではなかった。真相は、若き日の清宮恭介が起こした事故について本人に迫った結果、殺されてしまったのだった……。決して計画的犯行ではなく、突発的な感情の爆発による犯行だったように思える。

りえの死の真相が語られ、詳細を記録するためにカメラを回した際の様子が印象的だった。カメラを回す秀平の隣に、りえがいた。秀平はりえの代わりに彼女の思いを継ぐ存在であり、秀平とりえは一緒にいるということでもあった。あの瞬間、秀平とりえは夫婦として、そして同じ報道人として一緒にいたのだ。

真相を知った和田家の男たちが気持ちにどのように向き合っていくかとともに、清宮の今後も気になる。彼は今度こそ罪を償おうとできるのだろうか……(ここで思い返しておきたいが、このドラマはホームドラマである)。

りえの死の真相を知り、視聴者としてもしんみりとした気持ちでいたところ、ドラマはいつもの朝食シーンを迎える。正直緩急の差があまりにも大きすぎてついていけない。朝食のメニューが頭に入ってこない。

「どんなことがあっても食卓を囲む瞬間は平和である」というのは、ある意味和田家の家族としての絆がかなり強まっていることを示すものでもある。

和田家の男たちが家族としてどのような最終回を迎えるのか、それぞれの男がどんな結末を迎えるのか。ぜひとも最終回はハッピーエンドを期待したい。

「和田家の男たち」第7話ストーリー

 
『週刊アスタ』の“家族の肖像”グラビアをきっかけに、和田家の周辺は再び慌ただしさを見せ始める。
秀平(佐々木蔵之介)は岸文子と付き合い始めることになり、優(相葉雅紀)のもとにはグラビアを見たという戸倉ほのか(宮澤エマ)から「今度またおうちにお邪魔したいな」という連絡が…。自分のことを振った彼女がなぜ今さら…、と思う間もなく、さっそくほのかが和田家を訪ねてきてしまう!

“いろいろあった”ほのかの突然の来訪に戸惑う優、秀平、寛(段田安則)。優の恋心は、ほのかと志麻さと美(石川恋)の間で揺れ動くことに…?

そんな中、『週刊アスタ』のスクープで清宮恭介国土開発大臣(高橋光臣)に、違法献金疑惑が持ち上がる!『フロンティアニュース』で清宮の疑惑を追い始めた秀平は、26年前から続く清宮との因縁に、再び向き合うことに…。
やがて秀平は26年前のりえ(小池栄子)の死の真相を知る人物にたどり着く。そして、秀平と優は、ついに衝撃の事実を知る!


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(文:谷口仁菜)

–{「和田家の男たち」作品情報}–

【作品情報】

この家を覗けば
“令和の日本”が見えてくる!?
息子×相葉雅紀 《ネットニュース記者》
父×佐々木蔵之介 《TV局報道マン》
祖父×段田安則 《新聞記者》

大石静が描く、マスコミ三世代
男だらけの異色ホームドラマ

 2021年10月期のテレビ朝日金曜ナイトドラマでは、相葉雅紀主演の『和田家の男たち』を放送。
 息子は《ネットニュースの記者》、父は《テレビ局報道マン》、祖父は《新聞記者》――3世代がそれぞれ異なったメディアに携わっている“マスコミ一家”の「和田家」を舞台に、男だらけの家族が織り成す、【異色のホームドラマ】をお届けします!


相葉雅紀、3年ぶりの連ドラ主演!コロナ禍で失業し、ネットニュース記者に転身!?



 2018年10月期の金曜ナイトドラマ『僕とシッポと神楽坂』以来、3年ぶりに連続ドラマ主演を務める相葉。今作では、14年勤めた会社がコロナ禍で突然倒産し、デリバリーサービスの配達員に勤しむ37歳の男・和田優を演じます。
 ひょんなことから、20数年ぶりに祖父・寛と再会を果たし、さらに疎遠になっていた父・秀平に「一緒に住まないか」と提案されたことで、なぜか3人はひとつ屋根の下で一緒に生活することに。デリバリー配達員を続けながら、和田家の家事全般を担っていたある日、大学の後輩のツテでネットニュース編集部の記者として記事を書き始めることとなり…?

 同枠ではこれまでに、カメラアシスタントやバーテンダー、そして獣医師、とさまざまな役柄に挑んできた相葉。それぞれの作品において、相葉ならではのカラーでキャラクターに息を吹き込んできました。果たして今作『和田家の男たち』では、ネットニュースのライターという職業を通じて、《和田優》という青年をどう体現していくのか? その躍動の瞬間に今から期待が高まっています!


相葉の父に佐々木蔵之介、祖父に段田安則 三世代のマスコミ一家を描く!


 さらに、相葉演じる和田優の父と祖父を、佐々木蔵之介、段田安則が演じることも決定!
 優の父・秀平を演じるのは、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍を続け、7月期の木曜ミステリー『IP~サイバー捜査班』での“スペシャリスト”ぶりも好評の佐々木蔵之介。テレビ局の報道番組『フロンティアニュース』の総合プロデューサーを務める秀平は、実は亡くなった優の母・りえの“再婚相手”。26年前にりえが亡くなって以来、血の繋がらない優を男手一つで育ててきました。しかしテレビ局の報道マンとして昼夜問わず忙しい日々を送っていたため、家の中の大抵のことは優がこなし、結果的に息子は家事一切が万能な青年へと成長。その後、大学卒業と同時に独立した優とは、別々に生活し、コロナ禍においてなんとなく音信不通になっていましたが、ひょんなことから再会し、一緒に暮らすことに…。
 そして秀平の父で優の祖父・寛を演じるのが段田安則。『ドクターX~外科医・大門未知子~』や『半沢直樹』など、数々の作品で、圧倒的な個性と存在感を放ってきた段田が、今作では元新聞社の社長で現在は論説委員としてコラムを寄稿している、という“新聞界”のレジェンドともいうべきマスコミ人を演じます。
 図らずも始まる独身男だらけの三世代3人暮らし――相葉に加え、実力派俳優である佐々木と段田がどんな家族の姿を見せてくれるのか、注目が集まります!


脚本家・大石静氏が描く異色のホームドラマ…男だらけの“令和の家族の物語”


 今作の脚本を担当するのは、『長男の嫁』、『ふたりっ子』など、数々のホームドラマを手掛けてきた、大石静氏。今春、大きな話題を呼んだ『あのときキスしておけば』からは一転、男ばかりの“令和の家族の姿”を描き出します。
 新聞記者としての確固たる理念を持ち続ける寛、テレビの報道マンとして最前線で指揮を執る秀平、そして現代社会における情報ツールとしてもっとも身近であるネットニュースの記者になった優――
 ひとくくりに「マスコミ」といえども、三者三様に、異なる職業倫理、価値観、矜持を持つ「和田家」の面々。そんな彼らが日々の食卓を主な舞台に、事件の大小を問わず、今何が問題なのか?それを伝えるマスコミとは何か?それぞれのメディアの立場から、意見を闘わせ、時代と対峙していきます。
 さらに今作は、大石氏ならではの、テンポの良い会話劇も大きな見どころの一つ。3人の男たちが突然一緒に暮らすことになったきっかけ、そして優の亡き母・りえの死の真相にも、ある秘密が隠されているようで…?
 この秋、金曜の夜に新たに誕生する“マスコミ三世代、男だらけの異色ホームドラマ”。この困難な時代に再会し、多くの視聴者の方々同様、明日が見えない不安や疑問の毎日の中、奇しくも同じ「マスコミ」という職業につきながら、家族としての歩みを進めていくことになった3人の男たち。この「和田家」の面々に、是非ご期待ください!

脚 本
大石静
ほか

音 楽
ワンミュージック

ゼネラルプロデューサー
中川慎子(テレビ朝日)

プロデューサー
残間理央(テレビ朝日)
本郷達也(MMJ)
布施等(MMJ)

監 督
深川栄洋
ほか

制 作
テレビ朝日
MMJ