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相葉雅紀、3年ぶりの連ドラ主演!「和田家の男たち」が2021年10月7日より放送スタート。
コロナ禍で失業した主人公が、ひょんなことから疎遠になっていた父・祖父と男3人で暮らすことになる。この家を覗けば“令和の日本”が見えてくる!?
息子・相葉雅紀 《ネットニュース記者》父・佐々木蔵之介 《TV局報道マン》祖父・段田安則 《新聞記者》大石静が描く、マスコミ三世代男だらけの異色ホームドラマ!
本記事では、第4話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
「和田家の男たち」第4話レビュー
「取り戻せないことのために足掻いて躓いてはならない」
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かなりシリアスな展開だった前回の第3話。いよいよ和田家にも危機が……?!と一瞬身構えたが、さすがは緩急の具合がいいドラマ。第4話はほっこりできた。
第4話の主人公は優(相葉雅紀)ではなく、祖父の寛(段田安則)だったように思える。
優や寛に忍び寄っていたのは清宮一族の魔の手……ではなく、寛と付き合っていた女性・冬木亜蓮(草刈民代)だった。
復縁したいと願う亜蓮に対して「覆水盆に返らず」の姿勢をなんとか貫き通した寛。未練たっぷりなのは見え見えだが、男としての筋を通すらしい。そりゃ芯が通っている人間はカッコ良いけど、時には素直になることもまたカッコ良いと思う。素直になれよ寛……。
一方で「パズとぴ」の記事が思うように書けない優のもとへ、編集部の三ツ村翔星(正門良規)と志麻さと美(石川恋)がやってくる。毎話、印象的な服装で目を引く三ツ村……今回も派手な格好をしていて、気がついたら毎回楽しみにしている自分がいる……。(それにしてもサラリと着こなせるのがすごい)
寛が酔っ払って割ってしまったグラスの破片で秀平(佐々木蔵之介)が怪我をしてもどこ吹く風といった表情。いつも通りの寛だ。
また次の女性とお付き合いするのかと思いきや、なんと寛は優に対して冬木亜蓮との復縁を手伝ってほしいというのだ。寛いわく、「歳を重ねることは失うこと」らしい。歳を重ねてどんどん周りのものを失うと考えてしまったら、どうしようもなく亜蓮を取り戻したくなったそう。
両思いでもこんなにお互いの思いが噛み合わない状態が続くと、さすがに成功しないのでは……と思ってしまったが、優が亜蓮を連れ出した先に寛がスタンバイして想いを伝えるという、ベッタベタな展開を経てついにプロポーズ成功! おめでたい!
2人を邪魔しないようにそっと場を離れる優の優しさも沁みる。
第4話、個人的“ワダカン”の名言が飛び出した。
「取り戻せないことのために足掻いて躓いてはならない」
母・りえ(小池栄子)の死について、そして父・秀平の行動について自分の気持ちに自信を持てなかった優への言葉だ。戸惑う優に対して、ありのままでいいと声をかけた。
優は優しい性格だが、やや頼りないような部分がある。一方で寛は頑固な部分もあるが、和田家を引っ張る存在でもある。実際、寛の発言から食卓が盛り上がることも多いのだ。初印象は「ただの頑固なおじいさん」だったが、今となってはすっかり和田家を引っ張るなくてはならない存在だ。
優も寛の言葉に納得したようだったし、やっと一安心……したいのは山々だが、第4話にも不安な空気は流れていた。
国土交通大臣の清宮恭介(高橋光臣)に対して秀平が自己紹介した際に、清宮は“和田”という名前に反応していた。そして何よりも清宮に対する秀平の眼光の鋭さが今後の展開を匂わせているように思える。
秀平はりえが事件にのめり込んでいたことを間近で見ていたからこそ、そして夫であるからこそ、一度抱えてしまった復讐心とも言える感情は消せないのだろう。だが、秀平がいま大切にするべき存在は目の前にいるはず……。
筆者が好きな作品のとあるシーンで「恨みつらみで動く人間の視野がどれだけ狭まってしまうのかよく知ってる」というセリフがある。(少し意訳)
まさに秀平の表情がそのものズバリで、正直いまは優よりも秀平のことが心配になってしまう。
そんな時に、少しでも和田家の食卓が癒しになっていたらいいなと思う。
「和田家の男たち」第4話のストーリー
「お母さんを死に追いやったのは清宮恭介(高橋光臣)とその父親だ」――父・秀平(佐々木蔵之介)からりえ(小池栄子)の死に関する新事実を聞かされた和田優(相葉雅紀)は、あまりの衝撃に動揺を隠せずにいた。ずっと知りたかったことを知ることができた一方で、「あまり突っ込みすぎると命の危険にさらされる」という秀平の言葉も重くのしかかる。寛(段田安則)からも、「容易に動くんじゃないぞ」と念を押され、ますます自分の身の危うさを自覚する優だった。
そんな気分だからか、『バズとぴ』の記事を書こうとしても思うようにネタも浮かばず…。会社に呼ばれた優は三ツ村翔星(正門良規)から新しいライターを紹介され、「頑張らないと居場所なくなりますよ」とはっぱをかけられてしまう。
気もそぞろに日々を過ごしながら、ふと気づくと誰かに尾行されているような気配を感じる優。朝食をとりながら、そのことを秀平と寛に打ち明けてみるものの、2人からは「そんなに怖がることはない」と諭されてしまう。しかし、優の代わりに買い物に出た寛も同じように尾行され…。やがて明らかになった怪しい影の正体は、驚くべき人物だった!
そんな中、なかなか原稿を上げてこない優を心配した三ツ村と志麻さと美(石川恋)が和田家にやってくる。寛も交え、酒を飲み始めた4人は次第に意気投合し…?
(文:谷口仁菜)
–{「和田家の男たち」作品情報}–
【作品情報】
この家を覗けば
“令和の日本”が見えてくる!?
息子×相葉雅紀 《ネットニュース記者》
父×佐々木蔵之介 《TV局報道マン》
祖父×段田安則 《新聞記者》
大石静が描く、マスコミ三世代
男だらけの異色ホームドラマ
2021年10月期のテレビ朝日金曜ナイトドラマでは、相葉雅紀主演の『和田家の男たち』を放送。
息子は《ネットニュースの記者》、父は《テレビ局報道マン》、祖父は《新聞記者》――3世代がそれぞれ異なったメディアに携わっている“マスコミ一家”の「和田家」を舞台に、男だらけの家族が織り成す、【異色のホームドラマ】をお届けします!
相葉雅紀、3年ぶりの連ドラ主演!コロナ禍で失業し、ネットニュース記者に転身!?
2018年10月期の金曜ナイトドラマ『僕とシッポと神楽坂』以来、3年ぶりに連続ドラマ主演を務める相葉。今作では、14年勤めた会社がコロナ禍で突然倒産し、デリバリーサービスの配達員に勤しむ37歳の男・和田優を演じます。
ひょんなことから、20数年ぶりに祖父・寛と再会を果たし、さらに疎遠になっていた父・秀平に「一緒に住まないか」と提案されたことで、なぜか3人はひとつ屋根の下で一緒に生活することに。デリバリー配達員を続けながら、和田家の家事全般を担っていたある日、大学の後輩のツテでネットニュース編集部の記者として記事を書き始めることとなり…?
同枠ではこれまでに、カメラアシスタントやバーテンダー、そして獣医師、とさまざまな役柄に挑んできた相葉。それぞれの作品において、相葉ならではのカラーでキャラクターに息を吹き込んできました。果たして今作『和田家の男たち』では、ネットニュースのライターという職業を通じて、《和田優》という青年をどう体現していくのか? その躍動の瞬間に今から期待が高まっています!
相葉の父に佐々木蔵之介、祖父に段田安則 三世代のマスコミ一家を描く!
さらに、相葉演じる和田優の父と祖父を、佐々木蔵之介、段田安則が演じることも決定!
優の父・秀平を演じるのは、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍を続け、7月期の木曜ミステリー『IP~サイバー捜査班』での“スペシャリスト”ぶりも好評の佐々木蔵之介。テレビ局の報道番組『フロンティアニュース』の総合プロデューサーを務める秀平は、実は亡くなった優の母・りえの“再婚相手”。26年前にりえが亡くなって以来、血の繋がらない優を男手一つで育ててきました。しかしテレビ局の報道マンとして昼夜問わず忙しい日々を送っていたため、家の中の大抵のことは優がこなし、結果的に息子は家事一切が万能な青年へと成長。その後、大学卒業と同時に独立した優とは、別々に生活し、コロナ禍においてなんとなく音信不通になっていましたが、ひょんなことから再会し、一緒に暮らすことに…。
そして秀平の父で優の祖父・寛を演じるのが段田安則。『ドクターX~外科医・大門未知子~』や『半沢直樹』など、数々の作品で、圧倒的な個性と存在感を放ってきた段田が、今作では元新聞社の社長で現在は論説委員としてコラムを寄稿している、という“新聞界”のレジェンドともいうべきマスコミ人を演じます。
図らずも始まる独身男だらけの三世代3人暮らし――相葉に加え、実力派俳優である佐々木と段田がどんな家族の姿を見せてくれるのか、注目が集まります!
脚本家・大石静氏が描く異色のホームドラマ…男だらけの“令和の家族の物語”
今作の脚本を担当するのは、『長男の嫁』、『ふたりっ子』など、数々のホームドラマを手掛けてきた、大石静氏。今春、大きな話題を呼んだ『あのときキスしておけば』からは一転、男ばかりの“令和の家族の姿”を描き出します。
新聞記者としての確固たる理念を持ち続ける寛、テレビの報道マンとして最前線で指揮を執る秀平、そして現代社会における情報ツールとしてもっとも身近であるネットニュースの記者になった優――
ひとくくりに「マスコミ」といえども、三者三様に、異なる職業倫理、価値観、矜持を持つ「和田家」の面々。そんな彼らが日々の食卓を主な舞台に、事件の大小を問わず、今何が問題なのか?それを伝えるマスコミとは何か?それぞれのメディアの立場から、意見を闘わせ、時代と対峙していきます。
さらに今作は、大石氏ならではの、テンポの良い会話劇も大きな見どころの一つ。3人の男たちが突然一緒に暮らすことになったきっかけ、そして優の亡き母・りえの死の真相にも、ある秘密が隠されているようで…?
この秋、金曜の夜に新たに誕生する“マスコミ三世代、男だらけの異色ホームドラマ”。この困難な時代に再会し、多くの視聴者の方々同様、明日が見えない不安や疑問の毎日の中、奇しくも同じ「マスコミ」という職業につきながら、家族としての歩みを進めていくことになった3人の男たち。この「和田家」の面々に、是非ご期待ください!
脚 本
大石静
ほか
音 楽
ワンミュージック
ゼネラルプロデューサー
中川慎子(テレビ朝日)
プロデューサー
残間理央(テレビ朝日)
本郷達也(MMJ)
布施等(MMJ)
監 督
深川栄洋
ほか
制 作
テレビ朝日
MMJ