ヴィジュアル系×ヴァンパイアをアニメで描く。
物語の中核を成すキャラクターたちはヴァンパイア。これまでにもヴァンパイアモチーフの作品は多く生まれてきたが、「ヴィジュアルプリズン」では、“多くのアーティストが人ならざるもの”=ヴァンパイアという設定だ。高い知性と美貌を備え、永遠の命を持ちながら闇で生き、歌を歌い続けてきた。
彼らはヴァンパイアだとバレないようにメイクを施しており、本当の姿が人間にバレることはない。その姿から、“ヴィジュアル系”と呼ばれたことも。
「えっ、この人、〇歳なの!? 20年前と全然変わらなくない!?」と毎度驚くアーティストが多数いるので、うっかり「そうかもしれない」と納得しかけてしまう。
主人公となるのは16歳の少年・結希アンジュだ。故郷を離れて、憧れのアーティストが活躍していた街「ハラジュク」を訪れたことによって、彼の運命が変わり始める。
空には紅い月。ヴァンパイアの能力が高まった彼らは、「プリズン」と呼ばれる結界を作り、舞台上のパフォーマンスで観客の心をつかむ。そして、最も美しい歌を紅い月に捧げた者が強大な力を授かる。
人間だったはずのアンジュが、ハラジュクでヴィジュアル系ユニット「ECLIPSE」と「LOS†EDEN」ライブバトルに遭遇し、そのステージに圧倒される中で激しい痛みに襲われる。その痛みはヴァンパイアとして目覚めのきっかけだった。それも、普通のヴァンパイアとは違う変化を見せ……。
1話では、「ECLIPSE」と「LOS†EDEN」のライブバトルをMV仕立てで見せ、キャラクターを紹介するような構成になっている。音楽ありきの物語なので、その歌声も圧巻だ。
一方、アンジュは自分が彼らと同じステージに上がるとは思っていない。歌うことには消極的だったが、1話ですでにその実力を垣間見せている。アンジュもまた、これからユニットを組み、そのバトルステージに上がることになるはずだ。
2話では紅い月の支配下にあるヴァンパイアたちのルールと、アンジュのルーツが少し明らかになり、3話では新キャラクターが登場。今後はユニット様子が描かれることになるのだろう。
キーマンはアンジュが憧れるボーカリストであるギルティア・ブリオンのようだ。かつては「ECLIPSE」の初代ボーカルとして活躍していたが、今は歌を歌うことはない。「俺はいないものと思ってくれ」と言い、隠居生活を送っている。彼はどうして歌わなくなったのか、どのように物語を動かしていくことになるのかがポイントになってきそうだ。
そして気になるのがハラジュクに生息している、パンダのような姿をしている猫のパンニャ。絶対になにかありそうな気がしてならない。というのもCV・杉田智和だからなんですけども……!
盛りだくさんな設定がどのように決着していくのか。美しい作画、音楽に彩られ、これからも明らかになる真実は多くありそうだ。
(文:ふくだりょうこ)
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–{「ヴィジュアルプリズン」作品情報}–
ストーリー
周囲に馴染めず、内に強い孤独を抱えた少年・結希アンジュ。
天涯孤独の身になったのを機に、故郷を離れて憧れのアーティストが活躍していた街・ハラジュクを訪れたところ、ヴィジュアル系ユニット「ECLIPSE」と「LOS†EDEN」のライブバトルに遭遇する。
エネルギッシュなステージに圧倒される中、突然激しい痛みがアンジュを襲う――
PV
原作
上松範康/Afredes
総監督
古田丈司
監督
田中智也
声の出演
千葉翔也/古川 慎/七海ひろき/堀江 瞬/江口拓也/島﨑信長/永塚拓馬/矢野奨吾/増田俊樹/蒼井翔太/杉田智和