<真犯人フラグ>1話~10話までの解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

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西島秀俊主演の新日曜ドラマ(日本テレビ系)「真犯人フラグ」が2021年10月10日(日)放送スタートした。

秋元康が企画及び原作、「あなたの番です」制作スタッフが手掛ける本作は、平凡なサラリーマンが家族の失踪を機に日本中の注目を集め、“真犯人フラグ”をたてられながらも、真実を追い求めていくノンストップの考察ミステリー。

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれを集約。1記事で1~10話までの感想を読むことができる。

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もくじ

・第1話ストーリー&考察

・第2話ストーリー&考察

・第3話ストーリー&考察

・第4話ストーリー&考察

・第5話ストーリー&考察

・第6話ストーリー&考察

・第7話ストーリー&考察

・第8話ストーリー&考察

・第9話ストーリー&考察

・第10話ストーリー&考察

・「真犯人フラグ」作品情報

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第1話ストーリー&考察

第1話のストーリー


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中堅の運送会社・亀田運輸のカスタマーサービス部に勤務する相良凌介(西島秀俊)は、妻の真帆(宮沢りえ)、高校2年生の娘・光莉(原菜乃華)、小学4年生の息子・篤斗(小林優仁)の4人家族。一家は団地住まいだが、建築中のマイホームの完成を心待ちにしていた。

ある雨の日、凌介の部署に配達中のトラックが事故に遭ったという連絡が入る。このままでは配達が滞ってしまうため、凌介は事後処理に追われるものの、部下の瑞穂(芳根京子)のサポートで事なきを得る。

その晩、凌介が帰宅すると、家に誰もいなかった。真帆と光莉の携帯に連絡しても、つながらない。3人で映画にでも行ったのか…? 凌介は、大学時代の友人・河村(田中哲司)からの誘いを思い出す。凌介たちと同じサークルだった日野(迫田孝也)が店を出したので、開店祝いでサークル仲間が集まることになっていたのだ。凌介は、日野の店へ向かう。

凌介が店に着くと、すでに他の友人たちは帰った後で日野が片付けをしていた。学生時代に戻った気分になり、はしゃぐ凌介と日野。日野は、おどける凌介と写真を撮る。そこに河村も合流。河村は今最も売れている週刊誌「週刊追求」の編集長。

3人で楽しく飲み、深夜、帰宅した凌介は異変に気づく。真帆たちは、まだ帰っていない。すぐさま真帆の母・志乃生(丘みつ子)に連絡するが、3人は実家にも行っていなかった。

夜が明けても、真帆たちは帰ってこない。真帆が出かける前に炊飯器のタイマーをかけていったらしく、前日の夜にご飯が炊けていたと気づく凌介。帰って夕飯を用意するはずだったのだ…!

凌介は警察に届け出る。しかし、家出の可能性もあり緊急性が認められないと言われてしまう。凌介は真帆のパート先や光莉と篤斗の学校を訪ねて周囲の人々に話を聞いて回るものの、手掛かりはつかめない。

困り果てた凌介は、河村に相談。事件性を感じた河村は「記事にすれば注目されて警察も動くかも」と、週刊追求で記事にすることを提案。戸惑いつつも、凌介はその提案に乗る。河村の手腕で、真帆たちの失踪は事件として注目され、凌介に同情の声が集まる。

しかし、あるSNSの投稿をキッカケに、凌介は“悲劇の夫”から一転、“疑惑の夫”へ…! 愛する家族を取り戻すため、“真犯人”と“世間の目”との闘いが始まる―――!!

第1話の時点での考察

1話を観た直後の感想を一言で申し上げよう。

「みんな怪しい!!!!!!!!!!」

そう、登場人物、全員怪しいのである。本作は秋元康企画・原案。社会現象を巻き起こした「あなたの番です」(19)制作チームが再結集して作り上げた、完全オリジナルミステリーである。ちょっとやそっとでは推理なんてできない。一筋縄ではいかん。

1話のあらすじを辿りながら、筆者的・怪しい人物を考察していこう。

※ドラマ「あなたの番です」「天国と地獄」ネタバレも含みます※

※閲覧の際はご注意ください※

怪しい人たち1:相良家


愛する家族と幸せに暮らす相良凌介(西島秀俊)が主人公。運送会社・亀田運輸のカスタマーサービス部に勤務している。友人のバーで飲んでいた一夜にして、相良家の妻・娘・息子が失踪してしまう事件が……!

相良凌介は朗らかでお人好しなキャラクターで、信号無視もできなさそうな善人に見える。(冒頭で「犯人に見える人が犯人とは限らないよね、真犯人はこれ見て笑ってるかもよ」と言うシーンは、ちょっとだけサイコパスっぽかったけれど……)

しかし、とあるSNSの投稿が引き金となり「家族失踪事件の犯人は夫じゃないか?」と疑惑がかけられてしまう。

凌介を演じるのは、今作で日テレ連ドラ初主演となる西島秀俊。第1話放送直前の「見どころ&ヒント大放出スペシャル」では、ひたすら自身の潔白を主張していた。「俺が犯人だったら一番びっくり!」と言っていたが、筆者もそう思う。凌介が犯人とはとても思えない。

「あなたの番です」で例えたら、西島秀俊は田中圭のポジションだ。愛する家族を第一に考え、行方を探すために全力で行動するはず。現時点では、彼が犯人である説は薄いはず。

相良凌介の妻・真帆を演じるのは宮沢りえ。直近だと映画​​『湯を沸かすほどの熱い愛』『人間失格 太宰治と3人の女たち』などに出演する、言わずもがなの名女優である。第1話の時点で娘・息子とともに失踪してしまう役柄だ。

「あなたの番です」でいうと、宮沢りえは原田知世のポジション。「一夜にして家族が失踪」と聞くと、どうしても家出オチを想像してしまう。しかし、自作自演なんて、そんな安易な脚本であるはずがない! たとえ最初のきっかけは家出だったとしても、途中から事情が変わり、どこかで拘束されている可能性もある。

引っかかったシーンとしては、出社する凌介を真帆が見送るとき、やけに傘が長く映されていたシーン、凌介がいつも晩酌に飲むであろうビールが全部切れていたシーン、そして夕方18:00に炊けるようにセットされていた炊飯器のシーン。失踪した金曜日当日、パート早番だったにも関わらず「遅番だ」と嘘をついていたのも気になる。

凌介の娘・光莉(原菜乃華)と、息子・篤斗(小林優仁)についても触れておこう。

二人とも天真爛漫で絵に描いたような可愛らしい子供たちだ。犯人フラグを立てられる理由はない。光莉役の原菜乃華は、直近だとドラマ「ナイト・ドクター」で岸優太演じる深澤新の妹・心美役を演じていた。また篤斗役の小林優仁も、大河ドラマ「青天を衝け」で吉沢亮演じる渋沢栄一の幼少期に抜擢されたことで話題を呼んでいる。どちらも将来有望な若手役者であることを付け加えておこう。

怪しい人たち2:亀田運輸


凌介が働く亀田運輸に焦点を当てよう。凌介に対しネチネチと嫌味が絶えないカスタマーサービス部の部長・太田黒芳春(正名僕蔵)や、配達員の望月鼓太朗(坂東龍汰)などがいるが、最も怪しいのは凌介の部下にあたる二宮瑞穂(芳根京子)だ。

持ち前のクレバーさでクレーム処理などの雑務をテキパキとこなす才女。配達中トラックが事故を起こしてしまった時も、鮮やかに処理していた。

相良家が失踪してしまった事件(通称:炊飯器失踪事件)を知るや否や、「仕事があったらどんどん振ってくださいね!」と親身になってくれる。いきなり家族が消えてしまった凌介からすると、心配してくれるだけでありがたいだろう。しかし、視聴者からすると怪しさ満点である。

これは共演者たちも語っていることだが、なぜ瑞穂は凌介に対し親切な姿勢を示してくれるのか? 何か特別な事情があるに違いない(ちなみに西島秀俊は「瑞穂は凌介の生き別れた妹だと思う」と推理を披露している)。

瑞穂を演じる芳根京子のポジションは、「あなたの番です」でいうと西野七瀬・木村多江・山田真歩あたりだろうか(序盤こそ彼女たちは推理を手伝ってくれたけれど、最終的には……)。

それはそうと、瑞穂が凌介に貸した会社のノベルティっぽいボールペンを、凌介がずっと胸ポケットに挿しているのが妙に気になった。結果、それが原因となり、「真犯人は夫疑惑」が浮上してしまうことに……。

瑞穂は事件解明のために手を貸してくれる立ち位置にはいるものの、客観的に見れば「近しい人間こそ最も怪しい」のである。要注意人物として覚えておきたい。

怪しい人たち3: プロキシマ


「プロキシマ」というITベンチャーも登場する。若くして起業した橘一星(佐野勇斗)もゴリゴリに怪しい人物のひとり。なんといっても、先日行われた「#みんなの真犯人フラグ」(視聴者が思う”最も怪しい人物”を決める事前投票)において、彼は一位に輝いている。

第1話の時点ではそこまで凌介たちとの接点が見られないものの、いちいち怪しそうな雰囲気を出す点が気になった。凌介を真犯人に仕立て上げたアンチコメントを、彼が率先して書き込んでいる可能性もあるのでは(意味深にスマホを見ているシーンが実に怪しかった)?

一星のポジションは、「あなたの番です」で例えると横浜流星にあたるだろうか……? しかし、彼は「反撃編」からの登場だった。

「真犯人フラグ」の公式サイトTOPページにあるメインビジュアルにも、顔を塗りつぶされている人物がいる。おそらく、2クール目から登場するシークレットキャラクターがいるのだ(「真犯人フラグ」も「あなたの番です」同様2クール放送)。犯人だと決めるのは時期尚早かもしれないが、しかし……。

ちなみに橘一星を演じる佐野勇斗は、ドラマ「ドラゴン桜2」「TOKYO MER」でもメインキャラクターとして出演。3クール連続で日曜放送ドラマに登場していることになる。ゴリゴリに売れているし、ゴリゴリに怪しい。

怪しい人たち4: 週刊追及


相良家は、夫・凌介が友人と飲みに出た一夜にして失踪してしまった。その友人が、田中哲司演じる河村俊夫と、迫田孝也演じる日野渉。河村は「週刊追及」という週刊誌の編集長をしている。

河村は真帆とも接点があるため、凌介を心配し、記事を出すことを提案。なんとも週刊誌の編集長らしい行動だが、「真帆のことを知っている」点が怪しく思えるポイントである。仮に、河村と真帆が不倫関係にあったとしたら、二人で新しい家庭を築くために凌介を出し抜いている可能性もある。

河村を演じる田中哲司は「あなたの番です」にも出演していた。「反撃編」から登場する、事件解明に深く関係する人物だ。本作でも同じように”重要な”役割となるのだろうか。

もう一人の友人・日野渉も怪しい。明るく人当たりの良い性格だが、彼のSNS投稿によって凌介に疑惑の目が向けられることになってしまった。これも思惑のひとつだとしたら……?

それに、日野役を演じる迫田孝也はドラマ「天国と地獄」(2021)で真犯人役だった。ゴリゴリに怪しい。河村と同じように、真帆と不倫関係だったとしたら、どうだろう……?

ちなみに、公式サイトの相関図を見ると、河村と太田黒部長(亀田運輸)の人物紹介欄にだけ「独身、離婚歴なし。」と表記がある。独身であることを明記するだけでなく、離婚歴まで付記されているのは理由があるのか? 些細なことだが、気になる。

怪しい人たち5:YouTuber&菱田家


ぷろびんこと徳竹肇はYouTuberだ。柄本時生が演じる彼は、いわゆる「雑食系YouTuber」として活動している。

動画の再生回数のことしか考えていない男。「炊飯器失踪事件」が起こるや否や、再生回数が稼げることを見越して考察動画をアップし始める。こういう野次馬キャラが真犯人である線は限りなく薄い。しかし「あなたの番です」の片桐仁や筧美和子的ポジションにも思えてくる……(真犯人ではないが、何かしら手を汚すキャラクター)。事件と全く関係ないとも言えないだろう。

実際にぷろびんのYouTubeチャンネルが開設されている点も、芸が込んでいる。第1話放送前に視聴したところ、内容は「1万円分のもやし(333袋分)を食べ切るまで帰れません」だった。300の壁を越えた時点で食べ過ぎによる急性胃腸炎が発覚し、1日入院している。編集も「雑食系」っぽくてリアルだった。ご興味あればご視聴あれ。

また、真帆のママ友である菱田朋子(桜井ユキ)も怪しい。お互いに同い年の子どもがいることから真帆と仲良くなったシングルマザーだ。失踪当日の金曜日にメッセージアプリで真帆とやりとりしていることがわかったが、どうも表情が怪しい。息子のキヨくんの様子もおかしかった。

あと、凌介のスマホに菱田朋子の番号が登録されているようなのだが、奥さんのママ友の番号を個人的に登録しておくのは、夫として一般的なのだろうか……?

【関連記事】怪しいママ友:菱田朋子役「桜井ユキ」単独インタビュー

怪しい人たち6:刑事&住宅メーカー&そのほか


失踪事件について捜査に乗り出す刑事や、相良家のマイホーム建築に尽力してくれる住宅メーカーの担当者、たくさんの猫を飼っている神出鬼没な”猫おばさん”、事件当日に凌介に接触してくる”謎の女”など、怪しい人物はほかにもたくさんいる。

その中でも、「あなたの番です」で注目を浴びた奈緒ポジションに近い”謎の女”=本木陽香(生駒里奈)に触れておこう。

失踪当日の金曜日、凌介に対し「先生!」と呼びかけてきた女性。

「酔っ払ってるからって駅のホームに放置するなんてひどいですよ〜」
「らっきょう、持って帰りました?」

人違いな上に、意味のわからないことを連ね、さっさと去っていってしまった。怪しい。

ちなみに「あなたの番です」に西野七瀬が出演していた影響により、生駒里奈を真犯人説に推す声が多いようだ。視聴者の事前投票でも彼女は2位にランクインしている。

しかし、私はあえて「本木陽香はまったく無関係説」を推すことにしよう。

「あなたの番です」の奈緒だって、あれだけ怪しさ満点だったにも関わらず、蓋を開けたら何の関係もない人物だった(少なくとも事件そのものには)。それでいうなら安藤政信ポジションでもある。行動や言動がひたすら怪しいだけで、おそらく彼女は真犯人ではない!

* * *

第1話のあらすじを振り返りながら、ざざっと、怪しく思える登場人物に触れた。

ラストでは、おそらく篤斗だと思われる身体の部位(肩〜腕?)が凌介宛に送られてくるという衝撃シーンが。これで家出の線は薄くなったか? あの部位は本当に篤斗なのだろうか?

結局のところ、全員が怪しく思えてきて仕方がない。ドラマ制作陣の手のひらで泳がされている気しかしないが、思う存分、泳がされようじゃないか。このドラマ、おもしろ〜〜!

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第2話ストーリー&考察}–

第2話ストーリー&考察

第2話のストーリー

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『お探しのものです』と書かれた荷物が届いたことで、一気に警察が動きだし、犯人扱いされる凌介(西島秀俊)。荷物のことは発表されなかったものの、マスコミの取材攻勢は、激しくなる一方だった。情報番組では、日野(迫田孝也)のインタビューが流れる。凌介の家族仲が良かったなど好意的な話をするが、一部の発言だけが切り取られ、「家庭崩壊」、「DV夫」、「旦那サイコパス説」といった悪意ある憶測がネットで広まる。

出社早々、「やってないんだよね!?」と部長の太田黒(正名僕蔵)から迫られた凌介は、きっぱりと否定する。しかしカスタマーサービス部には、9時の始業と同時に「DV夫に荷物を運ばせるな」「殺人犯を匿うつもりか!」などとデマを真に受けた苦情電話が殺到。集荷キャンセルの電話も次々とかかってくる。原因は、YouTuberぷろびん(柄本時生)が投稿した動画だった。

真帆(宮沢りえ)たちの失踪は、3人を殺した凌介の自作自演だと煽り、職場が晒されている。すでに再生数は10万回超え。苦情電話の対応に追われ、カスタマーサービス部は大混乱。凌介は太田黒から、厳しく責任を追及され…。瑞穂は、会社のためにも真帆たちを探す手伝いをすると凌介に言う。そんな二人を何者かが見つめていた――。

凌介は団地の住民たちからも白い目で見られ、ポストは嫌がらせのビラで満杯に。皆が遠巻きに凌介を見つめる中、真帆のママ友で整体師の朋子(桜井ユキ)が声をかける。朋子は団地に引っ越してきたばかりで心細かった頃、明るく話しかけてくれた真帆に感謝していた。朋子は凌介に、力になれることがあったら言ってほしいと告げる。

そんな中、真帆たちの最後の足取りが判明し……!?

第2話の時点での考察

衝撃のラストだった前回。凌介(西島秀俊)の息子・篤斗(小林優仁)と思われる遺体が、巨大な段ボールに入った状態で凌介の元へ。まさに「あなたの番です(通称:あな番)」を彷彿とさせる演出だ。

しかし、頬のあたりに2つのホクロがあるのを見た凌介は「篤斗じゃない」と口にする。篤斗ではない別の人間(小学生男子)の遺体だったようだ。

どっちにしろ、強いショックを受ける凌介。その後の調べで、段ボールに入っていた遺体には次のような特徴があることがわかった。

・少なくとも5年間は冷凍されていた
・擦過傷など、殴られたような痕が複数ある
・生きていたら15〜6歳くらい(つまり光莉(原菜乃華)と同じくらいの年齢)
・着用しているユニホームは広く流通しているもの

この一件によって結果的に事件性が増し、警察や世論が動いてくれたのが、不幸中の幸いと言えるのかどうか……?

警察によると、5年前に相良家が原因のトラブルが発生していたとしたら、それを逆恨みした人間が真帆・光莉・篤斗の失踪に関与している可能性が高いという。問われた凌介はとっさに「トラブルはない」と答えた。

しかし、真帆のママ友である菱田朋子(桜井ユキ)が団地に越してきたのは5年前だということがわかっている。当時、息子のキヨは保育園に通う年齢だった。この年数の一致は偶然だろうか?

仮に、朋子にもう一人子どもがいたとしたら、どうだろう?

菱田朋子が5年前に団地へ越してきたのは、相良家が間接的な原因となった何らかのトラブル(いじめなど)によるもの。その「5年前のトラブル」によって菱田朋子のもう一人の子どもは亡くなってしまった(それが、凌介に送られてきた遺体の人物)。

以前住んでいた場所にはいられなくなった菱田家が、相良家に復讐するために近くへ越してきたのだとしたら。

同じ年齢の子どもを持つ親として、朋子が真帆に近づくのは自然だ。同じサッカー教室に通わせるのも、よくある話だろう。菱田家が一方的に相楽家へ恨みを持ってるのだとしたら、1話で凌介が朋子と接触した際に見せた不穏な表情にも(そして、キヨが怖がる表情を見せたのにも)納得いく気がする。

何よりも、凌介が個人的に菱田朋子の連絡先を登録していたのが、どうしても気になる! 凌介は実はバツイチで、過去に朋子と関係を持っていたということは考えられないだろうか。

「孤立していた自分に、真帆が優しく声をかけてくれた」「私もそんな人になりたいと思っている」——そう朋子は語っていた。相良家に恨みなどないように見えるが、果たして……。

日野(迫田孝也)が良かれと思ってインタビューに答えるも、恣意的な切り取りによって凌介はますます窮地に立たされることに。そこに追い討ちをかけるように、YouTuber・ぷろびん(柄本時生)が投稿した考察動画によって、亀田運輸にもひっきりなしにクレームの電話が……。メンタルをやられた凌介も失踪してしまわないか心配である。

いきなり家族全員が失踪してしまい、加えて世間も周囲の人間も疑惑の目を向けてくる状況——満身創痍の凌介。しかし、瑞穂(芳根京子)が凌介を懸命に擁護したことにより、社内の空気感は一転する。

彼女が「自分が行方不明になった時、誰も必死に捜してくれなかったらショックじゃないですか!?」「誰かに迷惑をかけてしまうことと、家族の命は、天秤にかけられるものじゃないと思います!」と熱く呼びかけたおかげで、凌介に向けられた疑惑の目が明らかに沈静化した。

その後も瑞穂は、段ボールの発送先である「(株)石原水産」まで凌介とともに出向いたり、遅くまで残業しながらクレーム電話を洗い出したりして、なんとか手がかりを探そうと尽力してくれた。

「まさか殺人犯だと間違われる日が来るなんて」と意気消沈する凌介に対し、「わからないって怖いんですよ。あくまで大衆心理ですから、気にしない方がいいです」と励ます瑞穂。たびたび、厄介なクレーマー・小幡(通称:バタコ)のクレーム対応に駆り出されているのを見ても、彼女には心理学の教養があるようにも思える。

助けてくれること自体、凌介にとってはありがたいだろうが、前回に引き続き、視聴者としては怪しさ満点である。彼女がここまでして凌介に手を貸すのはなぜなのか? まさか、日野の店「至上の時」に凌介・瑞穂・河村・日野で集まった時に仄めかしていた凌介への好意は、冗談ではなく本物……?

相良家が失踪した時間&場所の範囲を走っていた亀田運輸の配送車。そのドライブレコーダーのデータを盗むよう計画したのも、瑞穂だ。

瑞穂は社内でも有能で人格者だと思われており、人望もある。だからこそ、怪しい。彼女が河村や日野と繋がったことでますます動きやすくなることを考えると、今後も注視が必要な存在だ。そして、彼女が屋上でカセットテープを聞いていたのも気になる点だ。今の時代にカセットテープ? カセットでしか聞けない音源があるのだろうか?

怪しい人物といえば、あともう三人いる。

まず、1話目に出てきた謎の女=本木陽香(生駒里奈)は、おそらく葬儀屋スタッフであることが判明。

そして、ITベンチャー企業の社長・橘一星(佐野勇斗)は誰かにGPSをつけ、その行方を逐一監視している様子だ。一星のスマホに「たすけて」とメッセージが入っている描写もあった。

もしかしたら、一星は光莉と付き合っているのだろうか?

回想シーンで、光莉に彼氏がいるのかどうか、凌介が心配する場面があった。「ダメだ、私、彼氏ができても絶対(お父さんには)言わないわ」と言われている。これが伏線だとしたら、一星という彼氏ができたとしても、凌介にだけは秘密にしていた可能性もなきにしもあらずだろう。

この回想シーンでもう一点気になったのは、「イケガミさん」の存在である。篤斗が室内でサッカーボールを蹴っていたところ、真帆が「また下のイケガミさんに怒られちゃうでしょ!」と叱っているのだ。

1話に出てきた「毎朝ゴミチェックをするおばさん」=「イケガミさん」であることがわかっている(亀田運輸ドライバー・望月鼓太朗(坂東龍汰)が配送の荷物を受け渡す相手に対し「イケガミさん」と呼びかけている)。今後、何かの展開に関連してくるだろうか。

そして、最も怪しく見えたのは、相良家の新居建築を担当している住愛ホームの林(深水元基)だ。電話で済むような内容でわざわざ亀田運輸を訪ねている(新居建築をこのまま続けても問題ないか、凌介に確認をとっている)。加えて、夜遅くに「新居まで来てくれないか」と凌介を誘い出してもいる。

「新居のコンクリートに何かが埋まっていると連絡が入ったから」というのがその理由だが、確実性もない話でわざわざ顧客を夜に呼び出すだろうか(ちなみに、このとき住愛ホームに公衆電話から連絡を入れたのは、筆者の予想だとおそらく一星である)?

実際に凌介と林が連れ立って新居へ行ってみると、コンクリートに埋まっていたのは……光莉のものと思われるローファーだった……!?

おそらくこれは、段ボールに小学生男子の遺体が入っていた時と同様、本当に人が埋まっていたとしても光莉ではないだろう。段ボールが第一のメッセージだとしたら、ローファーが第二のメッセージだ。おそらく、真帆も光莉も篤斗も生きている。

ここで大胆に予想しておきたい。これらのメッセージを送ってきているのは、きっと……真帆だ。

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

→怪しいママ友:菱田朋子役「桜井ユキ」単独インタビュー

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–{第3話ストーリー&考察}–

第3話ストーリー&考察

第3話のストーリー

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新居の基礎コンクリートから覗く片足のローファー。すぐに警察が駆けつけ、掘り起こし作業が始まる。ただのイタズラか、それとも…!?

凌介(西島秀俊)は瑞穂(芳根京子)に、配送車のドライブレコーダーから見つかった映像を見せられる。その映像では、赤い傘をさした真帆(宮沢りえ)らしき女性が篤斗(小林優仁)の手を引き、後ろには光莉(原菜乃華)とよく似た女子高生が歩いていた。これが3人だとすると、篤斗がサッカー教室に行く直前の17時18分、3人は一緒にいたことになる。

そんな中、凌介は林(深水元基)から、再び新居の建築を中断するよう勧められる。しかし、凌介は聞き入れない。林が新居建築を止めようとしたのは、ある事情で上司の井上(戸田昌宏)に命令されたからでもあった――。

凌介は見知らぬ男から「事件についてお話したいことがあります」というメッセージを受け取る。凌介は瑞穂と相談して、その男とコンタクトを取り、日野(迫田孝也)の店『至上の時』で会うことに。瑞穂と日野も、一緒に待ち構える。現れたのは、ベンチャー企業『プロキシマ』の社長・一星(佐野勇斗)。彼は、真帆たちが誘拐されたと断言する。さらに一星は、誘拐した犯人に心当たりがあると言い出し…!?
果たして嘘か本当か?一星は敵なのか、味方なのか!?

第3話の時点での考察

10月22日(金)朝の情報番組「スッキリ!」内で放送されていた「真犯人フラグ」考察スペシャルをご覧になっただろうか。

大人気番組「ゴッドタン」「あちこちオードリー」を手がけるテレビプロデューサー・佐久間宣行氏の考察をはじめ、犯罪心理学者の出口保行氏の解説がつくなど、興味深い回だった。

放送内で挙げられていたポイントは、主に以下の3つである。

・単独犯ではなく複数犯である可能性が高い
・犯人は刺激を求めており、愉快犯的な側面を持つ
・二宮瑞穂(芳根京子)と菱田朋子(桜井ユキ)に違和感がある

出口氏が瑞穂と朋子に違和感を覚えた理由は、凌介(西島秀俊)に手を貸すことを申し出る際に「ポジティブな様子だったから」だという。相手は一晩で家族が失踪してしまった”悲劇の男”。相手のことを思い、純粋な親切心から手伝いたいと思うのなら、神妙な顔になるのが一般的ではないか。笑顔で「なんでも手伝います!」と進言したふたりには、不自然さしか感じなかったという。

そう考えると、やはり瑞穂は怪しい……!

会社の上司というだけで、失踪した家族捜しを手伝うと言い出すだろうか。早起きして市場へ向かったり(凌介に送られてきた冷凍遺体の手がかりを探るため)、配送車ドライブレコーダーのデータを盗むよう図らったり……。やっていることが”部下の好意”から逸脱している気がしてならない。

彼女は屋上でカセットテープを聞いていた。2話の考察でも触れたが、瑞穂はカセットでしか聞けない音源を聞いていたことになる。くわえて、相良家が失踪した時期の週末に「実家へ帰っていた」との言及も忘れられない……。彼女に関して、偶然で片付けてはいけない要素が多すぎるのだ。

そんな瑞穂から、配送車のドライブレコーダーに残されていたデータを見せてもらう凌介。

そのデータによると、件の失踪当日、篤斗(小林優仁)が忘れ物を取りにサッカー教室へ寄ったという17:30よりも少し前に、真帆(宮沢りえ)・篤斗・光莉の3人で一緒にいた事が判明。真帆らしき人物が持っていた傘は、凌介が彼女の誕生日に贈ったもの。100本しか生産されていない限定ものなので、真帆に見せかけた別人である可能性は薄い。

瑞穂と同様、怪しさを拭いきれないのが菱田朋子である。

凌介を元気付けるためだろうが、大量なカレーの差し入れを持ってきた彼女。やけにテンション高めで、なんならこの非常事態にウキウキしているようにも見える。

くわえて、サッカー教室の先生・山田元哉(柿澤勇人)とも何やら繋がっている描写が。

必要以上に接触しないように気をつけていること、いざという時のために口裏を合わせておかなければまずいということ……。話していることがすべて怪しすぎた。

しかし、「あな番」スタッフがこのドラマを作っているのだと考えると、この時点での怪しい言動は総じてブラフだという可能性もあるため注意しなければならない。このふたりの会話をよくよく聞いてみると、ただの”不倫関係”を隠そうと画策しているだけのようにも聞こえる(つまり、相良家失踪事件とはまったく関係がない)。

さて、相良家新居の土台に埋まっていたローファーの話をしよう。

やはり、埋まっていたのはローファーだけだった。

サイズは23.5cm。念の為にDNA鑑定をするといって、ローファーそのものは警察の手に渡った。埋まっていたのが光莉(原菜乃華)本人ではなかったことがわかり、いったん安心する凌介。しかし、ローファーが光莉のものである事実が後に判明してしまう……。

こんな事件が起こってしまったのだから、相良家のマイホーム建築を担当している住愛ホーム側としても、いったん工事を中断したいのが本音だろう。中止するか否かを話し合うため、喫茶店で話し込む凌介と、住愛ホーム・担当の林さん(深水元基)。その喫茶店で、新たに事件が起こった。

なんと、プロキシマ社長・橘一星(佐野勇斗)が凌介に接触してきたのだ!

後日、改めて「至上の時」(凌介の友人・日野(迫田孝也)がやっているバー)で落ち合った、凌介・瑞穂・日野・一星。やはり一星は光莉と付き合っていることがわかった。これまでの回で、GPSで誰かの行方を追っていたり、「たすけて」とメッセージが入っているのを確認したりしていたが、その相手は光莉だったのだ。

1年前にたまたまパン屋で知り合ったという一星と光莉。ストーカーらしき男に付きまとわれている光莉を助けたことを機に、一気に仲が深まった。

一星は母子家庭で、家を出ていってしまった父親から「病気になった」と連絡が来たことをきっかけに、再会するか否かで母親と揉めているという。そんなプライベートな悩みまで開示するほど、一星と光莉は互いに思いやる仲になっているということだ。

「僕にとっても大切な人なんです」ーーそう言って、ともに相良家捜しを申し出た一星。この展開だけ見ると、ものすごく良心的な青年に見えるが……彼から語られたことすべてが作り話という可能性も、大いにありえる。

その後、カップル専用アプリを元に光莉のスマホの電源が入ったことがわかり、現地(群馬県某所)へ急行する凌介・一星・瑞穂、そして凌介の友人であり週刊誌編集長の河村(田中哲司)。しかし、見つかったのは光莉のスマホ、そして真帆の指輪だけだった……。

凌介も言っていたように、指輪が勝手に外れて落ちてしまうことは考えにくい。やはり誰かが意図的に真帆の指輪を外し、その場に捨てたのだ(それか、真帆自身が捨てたのか……)。冷凍遺体、ローファー、スマホ、そして指輪。これらはすべて、凌介に強い恨みを抱いた人間によるメッセージだと考えられる。

群馬からの帰りだろうか、一星と瑞穂のふたりが車内で「あの人(凌介)はいい人だよ」とあらたまった調子で言葉を交わしていたのが、妙に気になった。

その後、カセットテープ(!!!)が回り、おどろおどろしいお経が流れてくる様子が……。このドラマを楽しみに観ている皆さまにはお馴染みだろうが、毎話のラストには衝撃の展開が待ち受けている。なんと第3話は、凌介の遺影写真が飾られている様子が画面ドアップに映されて終わってしまう……!

一星の人となりが明らかとなり、凌介たちの仲間として(少なくとも今のところは)動く展開となった今回。果たして、彼は本当に仲間なのか。我々は瑞穂のことを信じてもいいのだろうか。真帆のママ友・菱田朋子の真意と、サッカー教室の先生・山田元哉との関係は……?

勘ぐりたくなるポイントはまだまだ挙げられる。

・なぜYouTuberぷろびん(柄本時生)は、凌介の母校で発行されているサークル誌を持っていたのか?
・通称:バタコさん(クレーマー)が、亀田運輸へ「かがやきの土」を送ってきた理由は?
・ことあるごとに瑞穂へ意味深な視線を送る、配送ドライバーの望月鼓太朗(坂東龍汰)の真意は?(これはおそらく瑞穂のことが好きなだけかもしれない)

ああ、挙げればキリがない、まだまだある。

・住愛ホームへローファーの件を知らせた電話は公衆電話から発信された、女性であるのは間違いないのか?
・猫おばさん(平田敦子)がやたらと「魔王」(フランツ・ペーター・シューベルト作曲)を歌い上げる理由は?
・真帆の失踪直前に生命保険がかけられており、その受け取り手が凌介になっていると、匿名で情報提供をしてきた電話の主は?

これくらいにしておこう。繰り返すようだが、このドラマを制作してるのは「あな番」制作チームだ。第3話の時点で深読みしすぎたら、深い穴にそのままズブズブはまっていき、抜け出せなくなる可能性がある……。ひとまず筆者は、これまでの回をあと3回ずつ見直したいと思う。

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

→怪しいママ友:菱田朋子役「桜井ユキ」単独インタビュー

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–{第4話ストーリー&考察}–

第4話ストーリー&考察

第4話のストーリー

凌介(西島秀俊)が真帆(宮沢りえ)の保険金の受取人になっていることがネットで拡散される。しかも、生命保険の加入は失踪直前。マスコミもこの情報を追い、光莉(原菜乃華)と篤斗(小林優仁)にも生命保険をかけていたというデマが広がり、真に受けた志乃生(丘みつ子)と三郎(浜田晃)に問い詰められる凌介。

警察の捜査により、光莉のスマホと真帆の指輪が発見された現場で犯人のものらしき足跡が見つかる。阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)は光莉がストーカー被害に遭っていたという情報から、彼女の学校付近で聞き込みをするが…。

凌介に関する陰謀論動画を作り続けるぷろびん(柄本時生)のYouTubeチャンネルがガイドライン違反でBANされる。復活を目論むぷろびんと町山(遼太郎)のもとに、何者かによる情報提供のメッセージが届き……!?

亀田運輸では苦情電話がますます増え、会社を辞めたいと言い出す社員も出てくる。太田黒(正名僕蔵)から責任を問われる中、凌介は支社長に呼び出される。大阪の本社にまで抗議が殺到し、全社的に大問題となっていた。支社長は、記者会見で身の潔白を説明し、世間に誹謗中傷を止めてほしいと訴えるようにと凌介に告げる。

凌介は、瑞穂(芳根京子)と一緒に記者会見の練習をすることに。瑞穂は「負けないでください」と凌介を励ますのだった。

そして、記者会見当日。会場には多くのマスコミが集まる。生中継もされる中、凌介は報道陣からの質問に丁寧に答えていく。しかし、記者から凌介の不倫現場写真を突きつけられーー!?

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第4話の時点での考察

真帆(宮沢りえ)・光莉(原菜乃華)・篤斗(小林優仁)が失踪する1週間前に、死亡保険に加入していたことが判明。数千万円の死亡保険金の受取人は夫の凌介(西島秀俊)になっていると、警察宛に匿名で情報提供があったというが……。それらはガセネタだった。

死亡保険に加入していることは事実だが、夫婦一緒に加入しており、受取人も真帆と凌介のふたりになっている。マイホーム新築に合わせて火災保険に加入したついでに、生命保険も見直すことにしたのだ。保険金は500万円。子どもたちも一緒に保険に加入するか検討したが、最終的には見送っている。

保険金詐欺の汚名を着せられてしまい、限りなくHPがゼロに近づいている凌介。真犯人の狙いが「凌介を苦しめること」だとしたら、十分に目的は果たされている。そんな凌介の身を案じた菱田朋子(桜井ユキ)が、前回と同じように手作り料理を差し入れにやってくるが……。あまりにも親切すぎて、逆に怪しい。

最後の最後で、菱田家の押し入れに何やら隠されているらしいシーンまであった。これも、視聴者のミスリードを狙う演出だろうか?

「親切すぎて怪しい」といえば、引き続き瑞穂(芳根京子)の挙動にも注目したい。

凌介自身の潔白を晴らすため、亀田運輸を挙げての記者会見を開くことになった。記者からの質問に支離滅裂な回答をしてしまわないよう、事前に練習を重ねる凌介と瑞穂。これまでも、瑞穂は率先して凌介のために時間と労力を使っている。繰り返しになるが、なぜ彼女はここまで親身に動いてくれるのだろうか?

凌介自身も「大変だろうに、どうして心が折れないでいられるの?」と疑問を向けている。瑞穂はそれに対し「負けたくないんだと思います。他人の悪意に」と答えていた。悪意に押し負けた経験がある、ということだろうか。それは、凌介の身に降りかかった事件と関係している?

練習の甲斐もあり、記者会見は無事に終了しようとしていた(瑞穂が想定した記者質問がことごとく的を射ていたことにも、違和感を覚えるが……)。しかし、解散間際にとんでもない爆弾が投下される。

なんと、凌介の不倫現場写真がSNS上に流出。加えて、YouTuber・ぷろびん(柄本時生)の投稿動画により、冷凍遺体の件も世間に知れることとなってしまった

この不倫現場写真は、1話において本木陽香(生駒里奈)が凌介に対し人違いをしてきたときの写真だろう。誰かが現場を隠し撮りしていた描写があったので、流出したこと自体に驚きはない。問題は、それが誰かということだ。

1話の時点では、橘一星(佐野勇斗)が怪しいと筆者は思っていたが……。現時点で彼は、凌介側でだいぶ尽力してくれている(それこそ、瑞穂並に)。今回だって、ローファーが埋められていた件を流出した人間と、不倫写真を流出させた人間は同一人物だと突き止めてくれた。

4話を視聴した時点で筆者が怪しいと思っているのは、凌介の友人のひとり・河村(田中哲司)である。

ローファーの件も不倫写真の件も冷凍遺体の件も、週刊誌の編集長である河村はすべて知っていた。流出させようと思えばできる立場にいたことになる。大学時代、マドンナ的存在だった真帆を凌介に取られて悔しかった、と嘆くシーンも過去にはあった。愛憎のもつれだと考えることは、少々無理矢理過ぎるだろうか?

しかし、そう考えると、光莉のスマホが落ちていた群馬某所に残されていたという、24cmの靴跡との整合性がなくなってしまう。警察は、真犯人は女性の方向性で捜査を進めているのだ。

そうなると、やはりこれは真帆の自作自演?

それか、河村と真帆で手を組み、凌介を貶めようとしている?

なんだか、回を追うごとに真犯人が誰なのかわからなくなっている。視聴者は、またもや制作陣の手のひらで踊らされているのだろうか……?

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

→怪しいママ友:菱田朋子役「桜井ユキ」単独インタビュー

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–{第5話ストーリー&考察}–

第5話ストーリー&考察

第5話のストーリー


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凌介(西島秀俊)の家に蹴り込まれたサッカーボール。篤斗(小林優仁)のものだと思った凌介は、サッカー教室へ向かい、コーチの山田(柿澤勇人)に話を聞く。山田によると、篤斗は失踪直前にサッカーボールを持って帰っていた。誘拐された時点で篤斗はサッカーボールを持っていた可能性が高い。誘拐犯がボールだけ“返却”したのか…?サッカー教室を出た凌介を、謎の男(前野朋哉)が見つめていた――。

サッカーボールの一件を凌介から聞いた瑞穂(芳根京子)は、これまでとは少しやり口が違うと指摘。送り付けられた少年の冷凍遺体、新居の建築現場に埋められた光莉のローファー、トンネルに置かれた光莉のスマホや付近で発見された真帆の指輪、これらは犯人が自らの身の安全を確保した上で行っている。しかし、サッカーボールを蹴りこむ行動は、犯人が凌介の近くまで来る危険を冒している。さらに、凌介が住んでいるのは団地の4階。そこに正確にボールを蹴り入れる能力を持つ人物は、サッカー経験者の可能性が高いと考えられた。瑞穂と電話していると、いきなり路上で何者かに、得体の知れないものをかけられる凌介。物理的な危害も加えられ、危険は加速していく…。

一方、瑞穂は一星(佐野勇斗)から、オンラインサロンのオフ会に誘われた。一星は瑞穂に「同盟を組みたい」と、時と場合によっては凌介抜きで誘拐事件の手掛かりを探すことを持ち掛ける。その真意とは…?
そんな中、復活したぷろびん(柄本時生)が新たな動画を投稿。ぷろびんは動画の中で「そろそろ自首する時なんじゃねえのか?」と凌介を諭す。動画の元ネタは“関係者が語る、炊飯器旦那への疑惑”というネット記事。凌介のある行動がまたも裏目に出て、自作自演説が加速。ネットでは、動画とネット記事がどんどん拡散されていく。

凌介は、ドライブレコーダーに映った真帆(宮沢りえ)と思われる赤い傘の女性と、手をつなぐ篤斗の画像を見直して、何か違和感を覚える。しかし、どこに違和感があるのか、見つけられないでいた。行き詰まった凌介は瑞穂と一星の意見を聞くため、2人を「至上の時」に来てほしいと呼び出す。凌介が出かけようとした時、朋子(桜井ユキ)が訪ねてきて――!?

第5話の時点での考察

凌介(西島秀俊)宅の部屋の窓を突き破って、篤斗(小林優仁)のサッカーボールが飛び込んできた。真帆(宮沢りえ)が描いた、アニメ「シベツ」のマークがあることから、篤斗のボールであることは間違いない。誰かが凌介を目掛けて蹴り入れたのだ。

瑞穂(芳根京子)の言うとおり、これまでの「冷凍遺体」「ローファー」「スマホや指輪」などの手口と比べると、少々好戦的なやり口である。少し気になるのは、瑞穂が「課長の家は4階でしたよね?」と確認していたこと。彼女が相良家に来たことはなかったはずだが、凌介はこの事件を機に、自宅が何階にあるかも瑞穂に話したのだろうか?

何はともあれ、マンションの4階に向かってボールを蹴り入れるのは、警察の聞き込みによると「サッカー経験者であれば可能な範囲」とのこと。

ボールを蹴り入れられるわ、通りすがりの「正義中毒野郎」に飲むゼリーをぶちまけられるわ、踏んだり蹴ったりな凌介。そんな凌介が気にかけているのは、ドライブレコーダーに映った真帆・篤斗・光莉(原菜乃華)の映像である。とある違和感から、例の赤いデザイン傘を持って篤斗の手を引いているのは、真帆ではない別の女性である可能性が出てきた。

凌介が抱いた違和感とは、以下である。

・真帆は決して篤斗に車道側を歩かせない(映像では篤斗が車道側を歩いている
・篤斗が小学3年生の頃から、恥ずかしがって手を繋いでくれなくなった(映像では真帆と篤斗が手を繋いでいる

映像に映っている女性が真帆とは別人だとしたら、彼女こそ誘拐犯である可能性が高い。凌介からその知らせを受けた警察は、すぐさま捜査に動いてくれることになった。

そんな警察が疑いの目を向けていたのは、菱田朋子(桜井ユキ)である。明らかに怪しい挙動に加え、今話の終盤ではなんと真帆の赤いデザイン傘を所有していることが判明した。前回では押し入れに何かを隠している描写もあったことから、これはもう明らかに、彼女が犯人だと断定してしまいたくなる。

しかし、繰り返すがこのドラマの制作陣は「あな番」を送り出してきたチームと同じなのである。まだ5話の時点で決定的な証拠を出してくるとは考えにくい。

怪しい人物は、まだまだいる。

橘一星(佐野勇斗)と瑞穂の仲が急激に進展している。凌介抜きで犯人探しをする同盟を組む動きも見られた。なぜ凌介がいない場所で事を進める必要があるのか?

作中で言われていた通り、確かに凌介は人が良すぎるあまりに、他人を疑うことを知らなすぎる。良い意味で素直、悪い意味で騙されやすいのだ。彼を介さずに捜査や推理を進めた方が迅速に進むと考えるのも、わかる気がする……。

そんな一星たちの手柄により、冷凍遺体の件を流出させたSNSアカウントが判明した。「アフロディーテの下僕」という、実に胡散臭いアカウント名だ。アフロディーテとは、ギリシャ神話における「美と愛の女神」とされている。その下僕、ということは……?

このアカウントの発言を追う限り、誰かに片想いをしており、嫉妬心にかられていることが推測できる。ここでふと思い出されるのは、今話で二度登場した、前野朋哉演じる謎の男だ。初登場にして、実に思わせぶりなタイミングで顔を表している。

彼がその「アフロディーテの下僕」なのか? 少なくとも、無関係で終わることはなさそうだ。

果たして、映像に映った真帆らしき女性は、本当に別人なのだろうか。

別人だとしたら、一体誰なのだろう。やはり、真帆の傘を所有していた菱田朋子? だとすると、少々簡単に転びすぎな気もする。

凌介の存在を、「殺したいほどに」憎んでいるのは、朋子か、それとも、真帆なのか。

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第6話ストーリー&考察}–

第6話ストーリー&考察

第6話のストーリー


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凌介(西島秀俊)は、「至上の時」で瑞穂(芳根京子)、一星(佐野勇斗)、河村(田中哲司)、日野(迫田孝也)と会う。傘の件を聞いた一同は、朋子(桜井ユキ)が真犯人の可能性があると言うが、凌介は状況的に不可能ではないかと分析。結局、意見が分かれ、凌介は河村と先に帰ることに。河村は、理路整然と持論を展開する凌介の姿を見て、文芸サークルで仲間の作品に対して鋭く批評する学生時代の凌介を思い出した。小説を書いていた凌介は本来、物事の筋道や人の関係性を考えるのが得意だった。河村は凌介に「これからは、小説家・相良凌介として客観的に考えてみろ」とアドバイスする。

店に残った瑞穂と一星は、独自に朋子の周辺を探ることに。瑞穂は、事件当日の動向を探るため、朋子が勤める整体院に客として潜入する計画を立てる。
一方、家に着いた凌介は、鍵を失くしたことに気付く。ダメ元でドアノブを回すと、なぜか鍵が開いている。家の中には、誰かいるようで――!?

ぷろびん(柄本時生)は、凌介を直撃して一星に追い返された時の映像を公開。その動画で一星をITベンチャーの成金社長と罵り、凌介が起こした誘拐事件の黒幕ではないかと煽る。その狙い通り、プロキシマには嫌がらせが殺到し、殺害予告の手紙まで届くが、社員たちは炎上など意に介さず、むしろ面白がっているほど。しかし一星は、投資家とオンラインサロンメンバーに向け、生配信で説明することに。この選択は、吉と出るか、凶と出るか?

自分のせいで周囲にも迷惑をかけ、落ち込む凌介は、林(深水元基)から、新居建築の中止を告げられる。凌介にとって、新居を諦めることは、家族との未来を諦めるようでどうしても受け入れ難く…。
そんな中、影から凌介を見ていた謎の男(前野朋哉)が接触してきて…!?
凌介の元に届いた妻・真帆(宮沢りえ)が生きている証しと、驚愕のメールとは――!?

第6話の時点での考察

明らかに菱田朋子(桜井ユキ)が怪しすぎる……!

真帆(宮沢りえ)のデザイン傘を持っていたり、「それはフリマアプリで購入した」と言及したり、相良家の合鍵を使って勝手に部屋に入りアイロンがけをしたり……。前回から引き続き、朋子を怪しく描きすぎだ。逆に彼女は犯人じゃないと思いたくなってしまう。

凌介(西島秀俊)が「(ドライブレコーダーの映像に映っている)この女性は菱田さんじゃないですよね?」と確認するも、彼女は笑顔で「私じゃないですよ〜!」と否定。その言葉を信じてもいいのだろうか。

一星(佐野勇斗)のリサーチにより、朋子は真帆の持ち物を真似して購入していることが異常に多いことがわかった。ただの「仲の良いママ友」なら、ここまですべてを同じにしようとするだろうか?

そんな一星に、なんと炎上の気配が。ぷろびん(柄本時生)のYouTube動画に一星の姿が出てしまったのだ。早めに鎮火させるため、一星自身が生配信で事の次第を説明することに。凌介の娘である光莉(原菜乃華)と交際している事実まで明らかにし、どうなることかと思ったが……世間の反応は好意的なものだった。

会社に届いた大量の手紙のうち、とある一通に目を通した一星の顔色がいきなり変わったのが気になるところだが……。もしや、光莉か自身の母親に関することだろうか?

一星に対し好意的なコメントが集まる一方、火種となったぷろびんチャンネルにはアンチコメントが流れてきている。やることなすこと裏目に出やすいぷろびん、不憫だけど面白い。

そんな矢先、謎の男(前野朋哉)が凌介に接触してきた!

「10年以上前だと思うんですけど、どこかでお会いしませんでしたか?」と一言。凌介が謎の男の名前を聞き出そうとするも、ちょうど踏切を通る電車に阻まれた間に彼は姿を消してしまう。

謎の男は、一体誰なのか? 「10年前」という数字が不可解なリンクを見せる。10年前は、光莉の受験問題で一悶着あった時期と合致するのだ。

それに加え、顔の見えない女が人参をみじん切りにしている描写が重なる。彼女の元に来た「充さん」からの電話……。仮にこの顔の見えない女が真帆だとしたら、謎の男が「充さん」に当たるのだろうか?

突如、水面上に浮かび出した「男女二人の共犯説」が説得力を帯びてくる。

やはり、この一連の出来事は真帆による自作自演ではないだろうか。凌介自身は、どこよりも幸せな家族を築き上げてきたと思っている。しかし、真帆の視点から見ればそれは真逆だった可能性が高い。人が良すぎる夫に心から辟易し、朋子たちの手を借りて「少し懲らしめてやろう」としているのではないだろうか?

その証拠に、真帆から「しし座流星群」の写真が送られてきている。これは、彼女が生存していることを明確に示しているだろう。

……と、ここまで考えたものの、最後の最後でまたもや何もかもがわからなくなってしまった。

「お探しのものです」の件名で亀田運輸宛に送られてきたメール。添付ファイルを開くと……そこには監禁された光莉の姿が!?

すべて真帆の仕業だったとして、わざわざ自分の娘をこんな目に遭わせるだろうか?

今の時点で確実なのは、たったひとつ。凌介を殺したいほどに憎んでいる人間が、最低一人はいるということだ。

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第7話ストーリー&考察}–

第7話ストーリー&考察

第7話のストーリー


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拘束される光莉(原菜乃華)の動画を見た凌介(西島秀俊)は、すぐさま警察に通報。サイバー捜査班と、一星(佐野勇斗)らプロキシマの一同がほぼ同時に動画解析を始める。その結果、動画撮影された場所として、ある廃墟が特定される。すぐさま凌介は、瑞穂(芳根京子)と一星とともに廃墟へ向かう。凌介たちが暗闇の中で光莉の姿を探していると――!?

勝手に動きすぎる凌介たちに、危険だから警察に任せてるように告げる阿久津(渋川清彦)。しかし、手がかりは出てくるのに一向に進展しない状況に焦燥感と疲労を募らせる凌介は、一刻も早く真帆(宮沢りえ)たちを取り戻すために行動せずにはいられないと反論。その脳裏からは光莉の姿が離れずにいた……。 警察では、光莉の生存は濃厚だが、背景に飛び散っていた大量の血痕が本物の血液であれば、真帆と篤斗(小林優仁)はすでに死亡している可能性が高いという見方が出てくる。動画の送信元が判明し、阿久津がその場所に踏み込み――!

一方、瑞穂は、ぷろびん(柄本時生)の直撃を受ける。ぷろびんは「あんた、炊飯器旦那と不倫してんだろ!?」と、凌介と瑞穂がキス寸前にも見える隠し撮り画像を突き付ける。場所は会社の給湯室。社内の人間の誰かが凌介と瑞穂を陥れようとしていると知り、瑞穂はショックを受ける。

まもなく、凌介と瑞穂の不倫を告発するぷろびんの動画が公開され、瞬く間に拡散。凌介へのバッシングが激しくなるだけでなく、瑞穂もマスコミの標的になってしまう。
そんな中、自宅ポストに投函された嫌がらせのビラの中に、ある怪文書を見つける凌介。それは、冷凍遺体の箱に入っていた『お探しのものです』の文字に酷似していて――!?

第7話の時点での考察

光莉(原菜乃華)がどこかへ誘拐・監禁されているらしい動画が送られてきた。一星(佐野勇斗)の会社の社員に映像解析における変態的なプロがおり、光莉がいるのは群馬に所在している建物だと突き止めた。

映像には夜行性の鳥の鳴き声が入り込んでおり、特徴的なアーチ窓も見える。真帆(宮沢りえ)から凌介(西島秀俊)へ送られた流星群の写真や、光莉のスマホが落ちていた場所などから考えると、群馬という地が自然と導き出されるのだ。

凌介たちは、警察の静止を振り切って現地へと急行する。しかし、どこを探しても光莉・真帆・篤斗(小林優仁)の姿は見えない。どこか別の場所へ移されたのだろうか?

そう思った矢先、またもや「充さん」なる謎の人物から電話着信を受ける、謎の女性が登場。YouTuber・ぷろびん(柄本時生)と、前話にも登場した謎の男(前野朋哉)が接触したシーンで、やはり彼が「充さん」なのだと判明した。

謎の女性はといえば、タッパーにハンバーグらしきものを入れ、にんまりと笑いながら真っ白な部屋へ入っていく様子が、なんとも不気味である。まさか、ここで光莉たちを監禁しているのか……?

筆者は真帆の自作自演説を支持しているが、光莉がつらい目に遭っているのだとしたら、その説は限りなく薄いだろう。

そんな矢先、凌介と瑞穂(芳根京子)の間で不倫疑惑が持ち上がる!

凌介を元気付けようとして「つらい時は、無理にでも笑ってください」と彼の両頬に手を添えた瑞穂の写真が、ぷろびんの手に渡り、動画にされて広まってしまったのだ。この一連のやり取りは社内の休憩室で行われている。つまり、亀田運輸の社内に裏切り者がいる証拠になり得る。

クレーマーであるバタコさんにも、凌介&瑞穂の不倫問題がバレてしまった。相良家失踪問題が、あらゆる人物に飛び火してしまっている。凌介への精神的負担は相当なものだ。彼への恨みを晴らすのが真犯人の目的なら、もうすでにそれは達成されているはずだ。

警察の調べにより、光莉が映った動画の送信元が、とある漫画喫茶であることがわかる。籾山という男が捜査線上に。彼は一年前に光莉のストーカーをしていた男だが、メールを送ったのは「とある人物に脅されたから」らしい。漫喫周囲の防犯カメラから割り出された該当人物の情報は、身長160cm前後で細身の女性。菱田朋子(桜井ユキ)だろうか?

前話から引き続き、失踪当日に篤斗が身につけていた洋服がフリマサイトに出品されている事実に焦点が当てられる。

凌介自身もようやく菱田を疑う気持ちを持ち始め、彼女の自宅へ行って真相を突き止めようとするが……。フリマサイトに掲載されている写真に写り込んでいたカーペット&カーテンの色と、菱田家のそれとは合致しなかった。

菱田は事件に関与しているのか、いないのか?

菱田の息子・キヨくんの意味あり気な視点から察するに、菱田家の押し入れには確実に「何か」が隠されているのだ。キヨくんが「あっちゃん、ごめんなさい」と口にしていたことから、篤斗が監禁されていると考えるのが自然なのだが……。

さて、今話の最後に明かされる衝撃事実について触れよう。

冷凍遺体が送られてきた時に入っていた「お探しのものです」の文面。それと同じ筆記で「それでも、探しますか?」と書かれた写真付き用紙が、凌介の元へ……。なんとその写真に写っていたのは、相良家のマイホーム建築を担当する林(深水元基)と真帆のツーショットだった!

林は、保険金のことについて警察にリークしていた張本人であることがわかっている。「林さんと真帆の仲が怪しい」とは薄ら思っていたが、やはり、二人は不倫関係にあったのか? だとしたら、犯人は林? それとも菱田? はたまた、真帆の自作自演?

最悪なのは、真帆の働きかけにより、林と菱田が協力している可能性(つまり、複数犯)だ。もう、誰を信じたらいいのかわからない。次はどんな真相が明かされてしまうのだろうか?

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第8話ストーリー&考察}–

第8話ストーリー&考察

第8話のストーリー


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凌介(西島秀俊)に届いた真帆(宮沢りえ)と林(深水元基)の密会写真。同じものがネット上でもみるみる拡散され、炎上。一星(佐野勇斗)は炎上に気づき、河村(田中哲司)に連絡。凌介を心配した河村は、林への接触を試みる。

マスコミは、真帆が不倫していたと半ば決めつけて報道。世間のバッシングの対象は真帆と林に移り、凌介は不倫された夫として同情されるように。しかし凌介は瑞穂(芳根京子)に、真帆の不倫はありえないと断言。真帆を強く信じている凌介を前に、失踪が真帆の計画の可能性もあると睨む瑞穂と一星は2人の関係を調べ始める。

一方、密会写真を撮った人物が犯人の可能性が高いと睨んだ阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)は、撮影者に心当たりがないか林に尋ねる。林は婚約者の茉莉奈(林田岬優)と会い、事情を説明しようとするが、ぷろびん(柄本時生)が現れて…!?

週刊追求編集部では、真帆が凌介と別れるために誘拐事件を偽装したという説が持ち上がる。「不倫相手の林に片棒を担がせているのでは」という言葉に、思わず編集長の立場を忘れて真帆をかばう河村。そんな中、真帆の実家がマスコミに取り囲まれ、凌介は外に出られなくなった両親のため駆けつける。住愛ホームも釈明会見を開き、事態は収拾されたかに見えたが…。
夜道を一人家路につく瑞穂は、誰かにつけられていると気づく。振り返るが誰もいない…。必死に走って逃げるが、追いつかれ――!?

第8話の時点での考察

真帆(宮沢りえ)と林(深水元基)の間に不倫疑惑が持ち上がった。ホテルのエレベーターから二人が降りてきている写真が、凌介の元にだけではなく、SNSを介して広まってしまう。すぐさま凌介の元へ弁解に来る林。「不倫は絶対にない」と頑なに主張した。

河村(田中哲司)からも林に揺さぶりがかけられるが、主張が覆ることはない。「(話すのは)不倫の件以外でもいいですよ」と意味深な言葉で追い討ちをかける河村だが、林が口を開くことはなかった。

警察の調べにより、例の写真が撮影されたのは、相良家失踪事件から2ヶ月半も前だということが判明。初めてアップされたのは匿名の掲示板だったという。つまり、この写真を撮ってネット上に流出させたのが、相良家をさらった犯人である可能性が高いのである。

真帆の不倫疑惑が広く報道されるにしたがって、少しずつ凌介に同情の目が集まるようになった。亀やん急便の職員たちも総出で凌介を励まそうとする。微笑ましいやり取りにほっこりできる、このドラマでは貴重なシーンだ。

屋上で話す瑞穂(芳根京子)と凌介。真帆の不倫を微塵も疑っていない凌介、「妻のことを一番よくわかっているのは僕だから」と自信満々である。果たして夫婦の間に「完全にわかり合えている状態」なんて、あり得るのだろうか。真帆からの視点では、まったく違った景色が見えていそうだ。

そんな矢先、流出した写真を見ながらニヤつく菱田朋子(桜井ユキ)。やはり、怪しい……。サッカー教室の山田コーチが、なぜか篤斗(小林優仁)が着ていた10番のユニホームを取り寄せ「もう隠しきれません」と弱音を吐く。その時も「シーーー……ですよ?」と口止めをしていた。色っぽくてドキッとしてしまう。

菱田の暴走は止まらない。またもや相良家に乗り込み、「真帆から不倫についての相談を受けていた」と告白。証拠もあるはず、と言いながら探しまわったところ、彼女が見つけたのはDNA鑑定にまつわる書類……。

もしや、光莉(原菜乃華)や篤斗は凌介の実の子供ではないのだろうか?

林の元に送られてきた(もしくはSNS上に流出した)もう一枚の不倫疑惑写真の存在により、おそらく真帆&林の不倫は決定的だ。相良家の新居工事が再開されることを知った時の林の表情、紙袋に入った異物を必死で探していたこと、何を以てしても彼は怪しすぎる。

作中で言われていたように、菱田と林の共犯説だと考えたら辻褄が合うが……。そうなると、瑞穂への疑惑は完全に晴れたことになるのだろうか?

筆者が気になるのは、亀やん急便に何度も電話を寄越していたクレーマー・バタコの存在だ。葬儀屋に勤めている本木陽香(生駒里奈)といい、事件には直接関与していないのに怪しさが満点すぎる。今後、急に存在感を増してきそうで、怖い。

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

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–{第9話ストーリー&考察}–

第9話ストーリー&考察

第9話のストーリー


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真帆(宮沢りえ)が隠していた「DNA情報鑑定センター」の封筒を、朋子(桜井ユキ)に突き付けられた凌介(西島秀俊)。光莉(原菜乃華)や篤斗(小林優仁)が凌介の実子ではない可能性があるのか? 朋子は、真帆が抱えていた秘密を凌介に話し始める。その内容に衝撃を受ける凌介…。

相良家の新居建築が再開され、現場では林(深水元基)が馬場(高杉一穂)に仕事の引継ぎをしていた。そこに現れた凌介は林に詰め寄るが、林の事情聴取に来た阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)に阻まれる。真帆たちが失踪した10月15日の夕方以降、林には確実なアリバイがなかった。林の曖昧な答え方に、阿久津と落合は不審を抱く。

激しく落ち込む凌介を心配する亀田運輸の面々。太田黒(正名僕蔵)まで気を遣い始め、見かねた瑞穂(芳根京子)は凌介を励ます。
凌介は「至上の時」で、朋子から聞いた真帆の秘密を打ち明ける。瑞穂を襲ったのも林ではないかという話を受け、林への疑念を深める一同。河村(田中哲司)と日野(迫田孝也)は、林が婚約者と結託し事件を起こしたのでは?と推理するが、瑞穂と一星(佐野勇斗)は真帆の自作自演で林は協力者なのではないかと睨む。

そんな中、警察には、冷凍遺体の身元確認をしたいという人物が現れ…。
真帆のことをまったく理解していなかったと思い知らされた凌介の苦悩は、深まるばかり。そして、凌介が大きな決断を下したある夜、事態は急転!ついに家族との衝撃の再会、あの危険人物の正体が判明する――!!

第9話の時点での考察

真帆(宮沢りえ)と林(深水元基)は、やはり不倫関係にあった。11年前の同窓会で再会し、酒の勢いを借りて過ちをおかしてしまったという。約10年間それを凌介(西島秀俊)に隠し続けていたことを、真帆はママ友・朋子(桜井ユキ)に相談していた。

真帆の言によると「記憶が曖昧で、何かあったかどうか本当のところはわからない」らしい。しかし、一度の過ちで林は本気になってしまったのだとか。相良宅からDNA鑑定に関する書類が発見されたことから、篤斗(小林優仁)が凌介との子供ではない可能性も出てきた。

仮に、真帆を略奪しようとした林が今回の失踪事件を企てたのだとしたら、一連の事件の説明はつく。

相良家マイホームの土台にローファーが埋められていた件。群馬の跡地に光莉(原菜乃華)のものと思われるスマホ、そして真帆の指輪が落ちていた件。加えて、ロッカーに入れられた真帆の財布を取り出している現場まで目撃されている林。急激に怪しさがレベルMAXまで浮上した。

失踪事件が本当に林の仕業だとしたら……? 実際のところ、彼の事件当日のアリバイはない。誰かの助けを借りて逃亡してしまったらしい林に、今のところ弁明の余地はないだろう。

ちなみに、第2話の考察時点で筆者は「林が怪しい」と言及していることを付け加えておく。

【関連記事】真犯人フラグ 考察<第2話>:相良家(凌介)に復讐する人間の仕業!

このまま林が真犯人説(&女性の共犯者アリ)が押し通されるかと思いきや……。なんと、第一部最終回直前にして、朋子以外の”怪しすぎる女”登場!

ついに、亀田運輸名物のクレーマー電話女・バタコ(香里奈)が姿を表したのだ。凌介の写真を遺影に模した祭壇まで作り、不穏なお経を歌い上げ、充という謎の男(前野朋哉)と接点を持ち、真っ白い部屋で誰かを世話している様子の、怪しい宗教に入れ上げている女・バタコ。ついに、彼女の素性が明らかになりつつあるのか?

充を縛り上げ、山に埋めようとしているシーンには鳥肌が立った。朋子も大概怪しいが(菱田家の押し入れには、やはり何かが隠されているようだし)、怪しさの種類が違う。本能的に恐怖を感じるタイプの怪しさだ。

林とバタコが協力し、凌介を陥れるべく失踪事件を企てたのだろうか?

林の目的が「真帆の略奪」だとしたら一応の説明はつくが、バタコの目的はなんだろう。仮にバタコ=真帆に嫌がらせをしていたボスママだとしたら、辻褄は合うだろうか。

お受験に挑戦していたボスママの子供は失敗し、光莉は受かった。そのことを逆恨みし、相良家に復讐するために失踪事件を計画。最初に凌介の元へ送られてきた冷凍遺体(男児)はボスママの子供? 彼女が宗教に固執しているのも、救いを求めてのことだとしたら。

そうこうしている間に、なんと凌介の元へ篤斗が……。奇しくも、最初に冷凍遺体が送られてきた過程とそっくりそのまま同じ道を辿っている。犯人が狙ってのことなのか、それとも……。

次回、第一部最終回。まさかこのタイミングで、朋子よりも怪しい人物が現れるなんて。

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

→怪しいママ友:菱田朋子役「桜井ユキ」単独インタビュー

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–{第10話ストーリー&レビュー}–

第10話ストーリー&レビュー

第10話のストーリー


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箱詰めになった氷漬けの篤斗(小林優仁)を発見した凌介(西島秀俊)と瑞穂(芳根京子)。篤斗はすぐさま病院へ運び込まれ、救命措置を施される。しかし、低体温症を起こした上、睡眠薬を大量に飲まされていた篤斗は、危険な状態だった。凌介の必死の思いも届かず、篤斗は心停止してしまう――。

凌介は阿久津(渋川清彦)と落合(吉田健悟)から、真帆(宮沢りえ)と林(深水元基)がホテルで会っていた7月30日まで、2人の関係が現在も続いていた可能性があると聞かされる。大きなショックを受ける凌介…。
依然、林の行方は掴めず、阿久津と落合は婚約者の茉莉奈(林田岬優)を訪ねる。茉莉奈は、父親の会社が管理する倉庫にいた。阿久津と落合は、林が倉庫の中に隠れているのではないかと捜索するが…。

ますます状況は悪化し、憔悴していく凌介を心配する瑞穂、一星(佐野勇斗)、河村(田中哲司)、日野(迫田孝也)。凌介には、どんな励ましの言葉も届かなくなっていた。瑞穂は、心を閉ざした凌介に喝を入れる。
そんな中、凌介のもとに不審なメールが届く。その日の夜、指定する場所に一人で来るようにと凌介を呼び出し、警察に知らせれば家族の命を奪うと脅迫する内容だった。送り主は、真帆たちを誘拐した犯人の可能性が高い。凌介が、指示された場所に向かうと、そこにいたのは林で…!?

“影”を消そうと、不穏な動きをするバタコ(香里奈)。さらには、阿久津と落合が掴んだ衝撃の容疑者情報。第1部最終回、明るみになる真実とは!?

第10話終了時点での考察

第一部最終回にて立てられた真犯人フラグ。それは……なんと”凌介の二重人格説”!?

以前に凌介の元へ送られてきた冷凍遺体と同じ手口で、篤斗(小林優仁)が段ボールに入れられ郵送されてきた前回。唇が真っ青になった彼の状態を見て、すでに息絶えているのでは……と心配になったが、凌介は息子のわずかな呼吸音を感じ取る。すぐに病院へ運ばれた篤斗は、奇跡的に意識を取り戻した。

篤斗から証言を得られれば、真帆(宮沢りえ)や光莉(原菜乃華)の所在や安否がわかるかもしれない。期待とともに警察が事情聴取に乗り出す。当初はPTSD=心的外傷後ストレス障害とされる、顔を両手で隠す仕草が見られ、まともに口を聞けなかった篤斗。しかし、凌介がそばから離れた途端にいくらか落ち着きを取り戻し……「パパがママを殺した」と発言。

突如、凌介へ立てられた真犯人フラグ。仮に篤斗の言うことが真実だとしたら、凌介は二重人格である可能性が浮上する。これは第一話放送当時から、視聴者の間で散見された考察だった。

だとしたら、(闇の)凌介が篤斗だけを監禁状態から解放した理由は何だろう?

篤斗の証言は衝撃的だが、凌介が真犯人だと考えると、辻褄が合わない点が多数出てくる。そもそも3人が失踪したであろう時間帯、凌介は友人経営のBar「至上の時」で飲んでいたのだ。今回、警察の調べにより林洋一(深水元基)にアリバイがあることが判明したが、凌介にも同じく犯行は不可能である。

そう。林にはアリバイがあった。警察の調べにより、失踪時間帯に接待をしていたことが判明したのだ。真帆との不倫疑惑、真帆の財布を手にしていたこと、瑞穂(芳根京子)を襲った件……彼が怪しい点はまだまだ挙げられるが、アリバイという鉄壁は簡単には崩せないだろう。

自身への容疑が晴れようとしている動きなんて知りもしない林。失踪事件の容疑者として警察から追われている彼を匿うのは、婚約者である等々力茉莉奈(林田岬優)である。今回の件で二人の婚約は破棄となったようだ。茉莉奈自身はその気はないようだが、果たして彼女の父親はどう思っているのか。素知らぬ顔をして手下に林を消すよう指示を出すくらいはやりかねない男だ

上島竜兵演じる謎の男と、林との接点も気になるところ。この謎の男が、林&真帆の不倫現場を写真に収め、表に出したと考えられるが、真相はいかに。茉莉奈にGPSを仕込んだ本木陽香(生駒里奈)の真意も無視できない。

そしてなんといっても、最も怪しいのはバタコ(香里奈)である。

彼女は「かがやきの世界」と呼ばれる新興宗教団体に入信しているようだ。かつて瑞穂の元へ届けた「かがやきの土」も、この団体関連のものだろう。相当入れ上げている様子で「あと一人、あと一人」と繰り返している。充さん(前野朋哉)を土に還してしまった今、彼女が指す「あと一人」とは一体誰なのか。

ここまでの展開を整理してみると、バタコが凌介に対して強い恨みを持っているのは確実である。

お経が流れる部屋に凌介の遺影を飾っていたのも、包丁を研いでいたのも、怪文書をポストへ入れたのも、冷凍遺体を送りつけたのも、光梨の監禁動画を添付したのも、すべて彼女の仕業だとしたら、そう簡単には消化できない復讐心を抱いていると考えて間違いない。

仮に、真帆も「かがやきの世界」の入信者だとしたら?

仲間を苦しい目に遭わせている凌介を逆恨みして、一連の失踪事件を企てたのだとしたら。新興宗教団体が計画した、壮大な復讐劇だとしたら。

これまで散々怪しい動きを見せてきた菱田朋子(桜井ユキ)も、入信者だと仮定したら不思議とすんなり納得できる気がする。

凌介の二重人格説 VS 真帆「かがやきの世界」入信者説。真相が暴かれるのは、来年に持ち越しとなる。

(文:シネマズ編集部)

※この記事は「真犯人フラグ」の各話を1つにまとめたものです。

→怪しいママ友:菱田朋子役「桜井ユキ」単独インタビュー

→元記事はこちら

→「真犯人フラグ 真相編」(11話~)の考察記事はこちら

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–{「真犯人フラグ」作品情報}–

「真犯人フラグ」作品情報

放送日時
2021年10月10日(日)スタート 毎週日曜 22:30~23:25

出演
西島秀俊/芳根京子/佐野勇斗/桜井ユキ/生駒里奈/柄本時生/柿澤勇人/長田成哉/坂東龍汰/吉田健悟/小林きな子/森田甘路/竹森千人/ BOB/青木瞭/中西美帆/ 渥美友里恵/町田愛/南彩加/遼太郎/原菜乃華/堀野内智/小林優仁/渋川清彦/深水元基/迫田孝也/丘みつ子/ 浜田晃 /小松利昌 /戸田昌宏/正名僕蔵/平田敦子/田中哲司/宮沢りえ

企画・原案
秋元康

脚本
高野水登

演出
佐久間紀佳
中島悟(AX-ON)
小室直子

チーフプロデューサー
加藤正俊

プロデューサー
鈴間広枝
松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)

制作協力
トータルメディアコミュニケーション

製作著作
日本テレビ