【関連記事】第1話レビュー:のびのび伊藤万理華が魅力的!隙のない布陣の「好き」にまつわるドラマ
【関連記事】第2話レビュー:まるでポッドキャスト版「映像研」? 「好き」は何よりも尊い
【関連記事】第3話レビュー:「飯テロ」でありつつ「好きテロ」ドラマ
【関連記事】第4話レビュー:無心に「好き」なことをする効用
【関連記事】第5話レビュー:エゴサーチは回転寿司⁉︎ アクロバティックな脚本が見事に決まった傑作回
【関連記事】第6話レビュー:乃木坂46ファンは号泣⁉ 伊藤万理華&桜井玲香の見事な共演
【関連記事】第7話レビュー:ドムドムバーガーを食べて「バディ」になろう!
【関連記事】第8話レビュー:ポッドキャストでお互いの青春を語り合おう!
【関連記事】第9話レビュー:ピザは世界最強のパーティーグッズ⁉
【関連記事】第10話レビュー:「ドトール」のコーヒーとミルクレープは苦くて甘い母の想い出の味!
【関連記事】第11話レビュー:「好き」なものがない人はどうすればいいの⁉
テレビ東京が音楽ストリーミングサービス「Spotify」と共に、ポッドキャスト番組と連動させたオリジナルドラマ「お耳に合いましたら。」を2021年7月8日より放送する。
伊藤万理華演じる会社員の高村美園が、とあることをきっかけにポッドキャストを始め、人気のパーソナリティ目指して奮闘する物語。
本記事では、第12話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
「お耳に合いましたら。」第12話レビュー
大好きなチェンメシをポッドキャストで語りまくるドラマ「お耳に合いましたら。」が最終回を迎えた。いろいろなドラマがあるけど、ここまで多幸感あふれるラストはなかなかないんじゃないかと思えるような最終回だったと思う。
高村美園(伊藤万理華)にポッドキャストを薦めた親友の須藤亜里沙(井桁弘恵)は、本人の希望通り転職が決まり、音響機材のアドバイスをくれていた佐々木涼平(鈴木仁)は鳥取支社に転勤が決まった。後輩の涼森(宮崎優)に引き継ぎが行われ、社内では盛大に送別会が行われる。
送別会に社長(伊藤俊介/オズワルド)をはじめ、みんながちゃんと顔を出しているのが良かった。桐石(中島歩)と田所(濱津隆之)が披露した「香水」はいかにも社員のかくし芸って感じの選曲だけど、歌詞は去りゆく亜里沙(と佐々木)に未練たらたらの美園の心境とよくマッチしている。
その後の美園は涼森に仕事を教え、一緒に苦労し、ミッションを乗り越える喜びも味わった。でも、生活から「好き」がはじけるような瞬間は遠のき、ポッドキャストの収録も休んでいた。美園が涼森に「次、行くよ」と促すのは、彼女自身の決意のあらわれだろう。
でも、そういう日は突然やってくる。美園の場合、ココイチのカレーをいつもの5辛から8辛にして(相当辛い!)、ソーセージとチーズとほうれん草をトッピングしたら、「好き」が大爆発してしまったのだ。美園はすぐさまポッドキャストを再開する。やっぱり「好き」は伝えなきゃ、心が死んでしまうからね。ココイチの店員役は氷川きよし! ずっとドラマにポスターなどで顔を出していたけど、やっぱり本人が登場するとプレミア感が違う。
「限界突破したら、そこに答えがあったんです!」
説明不要だと思うが、このセリフは氷川きよしのヒット曲「限界突破×サバイバー」とかけたもの。美園はココイチのカレーとともに、自分が今一番「好き」なものについて語る。それは亜里沙と佐々木のこと。そして、もちろんチェンメシのこと。隣人の高杉(濱田マリ)や親友の香澄(桜井玲香)、経理部の若林(臼田あさ美)、母の美由紀(美保純)らがみんなポッドキャストを聴いて微笑んでいるのがいい。西園寺ヒナミ(豊嶋花)と使用人たちが揃って聴いている姿にも嬉しくなってしまった。
翌朝、美園のスマホには亜里沙と佐々木からメッセージが届いていた。いつもの延長のダメ出しなのだが、距離があってもつながれるのがポッドキャストのいいところ。1年後、亜里沙と佐々木はそれぞれ順調に仕事をこなしていて、美園は出張先の香港からポッドキャストを配信していた。エンディングはもちろん3人でダンス。絶対あるはずだと思っていたけど、ちゃんとあるのが嬉しい。
「好き」なことは人との距離を縮めるし、物理的な距離をものともしないポッドキャストは「好き」を発信するのにこれ以上ないツールだと思う。もし、あなたに何か「好き」なものがあったら、まずは誰かに伝えてみるといいんじゃないだろうか。きっと世界が広がっていくと思う。
(文:大山くまお)
「お耳に合いましたら。」第12話ストーリー
亜里沙(井桁弘恵)が退職、そして佐々木(鈴木仁)が転勤するため送別会が行われた。
送別会の後も3人で朝まで飲み明かし、3人で録音を楽しむ。3人で初めて配信機材を買いに行ったこと、美園(伊藤万理華)の配信のこと、これまでの3人での思い出を語り合った。そうして2人がいなくなった日常の中、美園は寂しさから配信ができないでいた。
さらに、マイクセットを落として壊してしまい…
–{「お耳に合いましたら。」作品情報}–
「お耳に合いましたら。」作品情報
高村美園(伊藤万理華)は、とある漬物会社に勤める会社員。彼女の楽しみはお気に入りのポッドキャスト番組を聴き、会社帰りに“チェンメシ(チェーン店グルメ)”を買って、ひとり自宅で満喫すること。大勢の前で自らを表現することが苦手な美園であったが、「好きなこと」を語るときだけ熱量が溢れる美園の姿を見ていた同僚・亜里沙(井桁弘恵)に、ポッドキャスト配信をやってみることを勧められる。
そして美園はある夜、大好きなチェンメシを片手に、はじめてのポッドキャスト配信に挑戦することに。トークのルールもわからない美園であったが、その気持ち溢れる、実に“おいしそうな配信”が徐々に反響を呼んでいく。そして、会社の後輩で“音オタク”の佐々木(鈴木仁)もそこに加わり、美園は仲間とともに、番組「お耳に合いましたら。」の人気パーソナリティを目指して、成長していく。
出演:伊藤万理華/井桁弘恵/鈴木仁 ほか
監督:松本壮史/杉山弘樹/松浦健志
脚本:家城啓之/大歳倫弘/灯敦生/松本壮史
原案・企画・プロデュース:畑中翔太(博報堂ケトル)
キャストコメント
伊藤万理華(高村美園 役)コメント
主演ドラマ、というのがまったく聞き馴染まなくてドキドキしています。
ラジオレジェンドの大先輩の方々に見守られながら、撮影に奮闘しています。
Spotifyユーザーとして、このドラマを通してポッドキャストデビューできることがすごく嬉しいです!
私が演じる、高村美園の発する拙くも漏れ溢れ出るチェンメシ愛をどうかあたたかく聴き取って、
見守っていてください。木曜日のこの夜が明日のもうひとがんばりに繋がって、
それを終えてから食べるチェンメシはきっと最高に美味しいです。
美園と一緒にそんな楽しい習慣をつくっていきましょう。
お耳チーム一丸となって良い作品にしていきます!どうぞよろしくお願いします。
井桁弘恵(須藤亜里沙 役)コメント
「音声コンテンツ」と「チェンメシ」どちらも身近で大好きな私にとってこのドラマはワクワクで楽しみでしかありません!
伊藤万理華さんが演じられる美園を亜里沙としてサポートしながら、私自身もこの作品を通して一緒に成長できたらいいなと思っています。
音声コンテンツとチェンメシのコラボはもちろん、美園と亜里沙、そして鈴木仁くん演じる佐々木とのほっこりするやりとりも楽しんでいただけると嬉しいです!
鈴木仁(佐々木涼平 役)コメント
佐々木涼平役を演じさせていただくことになりました。鈴木仁です。
後輩やオーディオマニア、他にも涼平の様々なキャラや武器をフル活用して作品の中に入り込んでいければと思います。
特に美園先輩、亜里沙先輩との掛け合いはこのドラマにおいて、重要になってきます。作品の空気感を大切にして、遊びも交えながら真剣に取り組んでいきます。よろしくお願いします。
スタッフコメント
〈原案・企画・プロデュース〉博報堂ケトル 畑中翔太
この企画は、自分自身が小学生の頃、CDコンポを並べてカセットテープに録音していた“自作のラジオ番組”がきっかけで生まれたものです。ポッドキャストなどの音声メディアの浸透とともに、今では「誰もがパーソナリティになれる時代」となりました。主人公の高村美園はごく普通の会社員ですが、ある日ポッドキャストとの出会いから、憧れだった“パーソナリティ”への道を歩んでいきます。それは今の時代、誰しもに起こるようなリアルストーリーだと思います。
そして主人公が配信するテーマ、それは牛丼、ハンバーガー、ラーメン、ピザ、お寿司などなど・・彼女が愛してやまない、魅惑のチェーン店グルメ・通称“チェンメシ”。
これから平日に疲れた木曜の深夜には、伊藤万理華さん演じる美園のほっこりするような「パーソナリティ成長記」と、テレ東ならではの「深夜グルメ」の“異色コラボ”をぜひお楽しみください。
〈プロデューサー〉テレビ東京 寺原洋平
キャンプ、サウナ、車中泊など今までライフスタイル系ドラマを作り出してきたテレビ東京が新しく挑戦するのは、最近まさに注目を浴びている“音声コンテンツ”!そこにテレビ東京が得意とするグルメエッセンスと、20代前半に誰もが経験する「大人の青春」を掛け合せたら、主演の伊藤万理華さん演じる美園がとても個性的でチャーミングなキャラクターに仕上がりました。今後、発表される絶対予想できないSpotifyさんとのメディア連動のパーソナリティ正体も併せて是非ご期待ください!
スポティファイ ジャパン株式会社 音声コンテンツ事業統括 西ちえこ
駆け出しのポッドキャストパーソナリティとして奮闘する女性を主人公にしたドラマというのは、これが初めてではないでしょうか。ポッドキャストはいつでもどこでも無料で楽しめる音声コンテンツで、毎日の生活の中で新しい世界や興味を広げてくれるだけでなく、専用アプリ「Anchor by Spotify」を使えば誰でも自分の考えや物語を簡単に世の中に届けることもできます。音声コンテンツは今かつてない盛り上がりを見せていますが、音声を介した表現方法は様々で、これからもフォーマットに縛られない新しい表現方法が日本のクリエイターによって生み出されていくことに期待しています。ドラマとこれに連動したSpotify上での展開を通じて、音声コンテンツの楽しさをより多くの方に知っていただければと願っています。