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テレビ東京が音楽ストリーミングサービス「Spotify」と共に、ポッドキャスト番組と連動させたオリジナルドラマ「お耳に合いましたら。」を2021年7月8日より放送する。
伊藤万理華演じる会社員の高村美園が、とあることをきっかけにポッドキャストを始め、人気のパーソナリティ目指して奮闘する物語。
本記事では、第8話をcinemas PLUSのライターが紐解いていく。
「お耳に合いましたら。」第8話レビュー
伊藤万理華演じる主人公が、大好きなチェンメシをポッドキャストで語りまくるドラマ「お耳に合いましたら。」。今回も隅々まで行き届いた素敵なエピソードだった。
まつまる漬物の社長(伊藤俊介)が突然、大きな決断を下した。キャンペーンガールの「らっきょう子ちゃん」を25代目で打ち切ってしまうことにしたのだ。“青春”をテーマにしたCMもネタ切れで迷走気味。
社長に反対メールを送ったのは高村美園(伊藤万理華)と音マニアの佐々木涼平(鈴木仁)、いつも眠っている商品管理部の新木場(森本サイダー)、“アイアンウーマン”こと経理部の若林(臼田あさ美)の4人だけ。さっそく「らっきょう子ちゃん存続会議」を開いた4人は、CMのモチーフになりそうな“新しい青春”を探そうとするが、すぐに行き詰まってしまう。ホワイトボードに書かれた「AI戦争でディストピア化したTOKYOが舞台」の「らっきょう子2121」が気になる。
らっきょう子ちゃんに愛着のある美園、らっきょう子ちゃんが初恋の相手だという佐々木、ガチオタクの新木場に対して、今ひとつ反対理由がわからなかった若林だが、実は25代目らっきょう子ちゃんこと大泉凛子(駒井蓮)が彼女の姪っ子だということが判明する。そりゃ応援するに決まってるよね! 大いに盛り上がる一同。それまで同じ社内にいてもほとんど話さなかった4人(美園と佐々木は除く)が「好き」で通じ合った瞬間だった。
美園はその勢いでポッドキャストの収録をスタート! 今回のチェンメシは残業の夜食としてテイクアウトした「銀だこ」。たこ焼きは好きだけど「銀だこ」にこんなにいろいろな味があるって知らなかったよ。
「銀だこ」をつつきながら、“青春”の思い出話をする4人。美園はまわりと話が合わずに深夜ラジオばかり聴いていた青春、佐々木はひとりでバンド(?)をしていた青春、新木場は自転車に乗り続けた青春、そして若林は恋をしていた青春――。
大好きな彼が自分と釣り合わないと思うあまり、毎日お風呂で「(彼のことを)好きになりませんように」と祈っていた高校時代の若林(中尾百合音が臼田あさ美そっくりですごい)。文化祭の前日の思い出も甘酸っぱい。憧れの彼氏に文化祭の打ち上げに誘われたけど、結局打ち上げはなかった。本当は自分以外の人間たちはやっていたのかもしれないし、期待してしまった自分をバカみたいと思ったけど、それが若林にとって「一番青春っぽい瞬間」だったという。
若林の話を聞いて「青春なんて、そんなもんかも!」と叫ぶ美園。たしかに、青春なんて良いことばかりなんかじゃないし、孤独だし、苦しいし、何よりふわふわしていて手応えがないものだったりするんだよね。
大人になった今は、それぞれに「好き」ができて(若林はBTSのファンになったとか)、楽しいと語り合う4人は「らっきょう子ちゃん」存続が実現したら、あの日できなかった「打ち上げ」をやろうと約束する。4人がプレゼンしたのは青春が終わった「らっきょう子さん」。社長は感動してプレゼンは大成功! 打ち上げは4人で「銀だこ」ダンス。
これまではポッドキャストでリスナーに自分の「好き」を伝えていた美園だったが、今回は初めて一緒に語り合う4人で「好き」を伝え合っていた。何人に聞いてもらうかはどうでもよくて、ポッドキャストという手段を用いて身近な人たちと通じ合うことができる。それって、とっても素敵なことだと思う。
(文:大山くまお)
「お耳に合いましたら。」第8話ストーリー
ある日突然社長(伊藤俊介)から「25代続いた広告塔らっきょう子ちゃんをこの夏で終わらせる」と全社員宛にメールが一斉送信された。反対の美園(伊藤万理華)は社長に抗議の連絡をすると、らっきょう子ちゃん存続派の人たちで新企画を考えてプレゼンするよう指示される。就業後、集まったのは佐々木(鈴木仁)、経理部の若林(臼田あさ美)、商品管理部の新木場(森本サイダー)。
4人で企画会議をするものの、なかなかアイデアが浮かばず苦戦する…
–{「お耳に合いましたら。」作品情報}–
「お耳に合いましたら。」作品情報
高村美園(伊藤万理華)は、とある漬物会社に勤める会社員。彼女の楽しみはお気に入りのポッドキャスト番組を聴き、会社帰りに“チェンメシ(チェーン店グルメ)”を買って、ひとり自宅で満喫すること。大勢の前で自らを表現することが苦手な美園であったが、「好きなこと」を語るときだけ熱量が溢れる美園の姿を見ていた同僚・亜里沙(井桁弘恵)に、ポッドキャスト配信をやってみることを勧められる。
そして美園はある夜、大好きなチェンメシを片手に、はじめてのポッドキャスト配信に挑戦することに。トークのルールもわからない美園であったが、その気持ち溢れる、実に“おいしそうな配信”が徐々に反響を呼んでいく。そして、会社の後輩で“音オタク”の佐々木(鈴木仁)もそこに加わり、美園は仲間とともに、番組「お耳に合いましたら。」の人気パーソナリティを目指して、成長していく。
出演:伊藤万理華/井桁弘恵/鈴木仁 ほか
監督:松本壮史/杉山弘樹/松浦健志
脚本:家城啓之/大歳倫弘/灯敦生/松本壮史
原案・企画・プロデュース:畑中翔太(博報堂ケトル)
キャストコメント
伊藤万理華(高村美園 役)コメント
主演ドラマ、というのがまったく聞き馴染まなくてドキドキしています。
ラジオレジェンドの大先輩の方々に見守られながら、撮影に奮闘しています。
Spotifyユーザーとして、このドラマを通してポッドキャストデビューできることがすごく嬉しいです!
私が演じる、高村美園の発する拙くも漏れ溢れ出るチェンメシ愛をどうかあたたかく聴き取って、
見守っていてください。木曜日のこの夜が明日のもうひとがんばりに繋がって、
それを終えてから食べるチェンメシはきっと最高に美味しいです。
美園と一緒にそんな楽しい習慣をつくっていきましょう。
お耳チーム一丸となって良い作品にしていきます!どうぞよろしくお願いします。
井桁弘恵(須藤亜里沙 役)コメント
「音声コンテンツ」と「チェンメシ」どちらも身近で大好きな私にとってこのドラマはワクワクで楽しみでしかありません!
伊藤万理華さんが演じられる美園を亜里沙としてサポートしながら、私自身もこの作品を通して一緒に成長できたらいいなと思っています。
音声コンテンツとチェンメシのコラボはもちろん、美園と亜里沙、そして鈴木仁くん演じる佐々木とのほっこりするやりとりも楽しんでいただけると嬉しいです!
鈴木仁(佐々木涼平 役)コメント
佐々木涼平役を演じさせていただくことになりました。鈴木仁です。
後輩やオーディオマニア、他にも涼平の様々なキャラや武器をフル活用して作品の中に入り込んでいければと思います。
特に美園先輩、亜里沙先輩との掛け合いはこのドラマにおいて、重要になってきます。作品の空気感を大切にして、遊びも交えながら真剣に取り組んでいきます。よろしくお願いします。
スタッフコメント
〈原案・企画・プロデュース〉博報堂ケトル 畑中翔太
この企画は、自分自身が小学生の頃、CDコンポを並べてカセットテープに録音していた“自作のラジオ番組”がきっかけで生まれたものです。ポッドキャストなどの音声メディアの浸透とともに、今では「誰もがパーソナリティになれる時代」となりました。主人公の高村美園はごく普通の会社員ですが、ある日ポッドキャストとの出会いから、憧れだった“パーソナリティ”への道を歩んでいきます。それは今の時代、誰しもに起こるようなリアルストーリーだと思います。
そして主人公が配信するテーマ、それは牛丼、ハンバーガー、ラーメン、ピザ、お寿司などなど・・彼女が愛してやまない、魅惑のチェーン店グルメ・通称“チェンメシ”。
これから平日に疲れた木曜の深夜には、伊藤万理華さん演じる美園のほっこりするような「パーソナリティ成長記」と、テレ東ならではの「深夜グルメ」の“異色コラボ”をぜひお楽しみください。
〈プロデューサー〉テレビ東京 寺原洋平
キャンプ、サウナ、車中泊など今までライフスタイル系ドラマを作り出してきたテレビ東京が新しく挑戦するのは、最近まさに注目を浴びている“音声コンテンツ”!そこにテレビ東京が得意とするグルメエッセンスと、20代前半に誰もが経験する「大人の青春」を掛け合せたら、主演の伊藤万理華さん演じる美園がとても個性的でチャーミングなキャラクターに仕上がりました。今後、発表される絶対予想できないSpotifyさんとのメディア連動のパーソナリティ正体も併せて是非ご期待ください!
スポティファイ ジャパン株式会社 音声コンテンツ事業統括 西ちえこ
駆け出しのポッドキャストパーソナリティとして奮闘する女性を主人公にしたドラマというのは、これが初めてではないでしょうか。ポッドキャストはいつでもどこでも無料で楽しめる音声コンテンツで、毎日の生活の中で新しい世界や興味を広げてくれるだけでなく、専用アプリ「Anchor by Spotify」を使えば誰でも自分の考えや物語を簡単に世の中に届けることもできます。音声コンテンツは今かつてない盛り上がりを見せていますが、音声を介した表現方法は様々で、これからもフォーマットに縛られない新しい表現方法が日本のクリエイターによって生み出されていくことに期待しています。ドラマとこれに連動したSpotify上での展開を通じて、音声コンテンツの楽しさをより多くの方に知っていただければと願っています。