『スペース・プレイヤーズ』レビュー:人気キャラ総出演!アニメと実写の融合で展開される e-スポーツバトル!

ニューシネマ・アナリティクス

■増當竜也連載「ニューシネマ・アナリティクス」SHORT

バックス・バニーをはじめとするワーナー・ブラザースの人気カートゥーン「ルーニー・テューンズ」のキャラクターたちは、これまでも『スペース・ジャム』(96)『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』(03)とアニメの枠から飛び出して、実写と共存しながら大活躍してきました。

そして今回の『スペース・プレイヤーズ』は、かつてバスケット・ボールの神様マイケル・ジョーダンとルーニー・キャラが共演した『スペース・ジャム』から四半世紀を経ての久方ぶりの第2弾(……というよりも、リニューアル版とでもいうべきか。ちなみに原題は“SPACE JAM:A NEW LEGACY”です)ではあるのですが、もうそんなことなどどうでもよくなるくらいにブットビかっとび前代未聞のバスケ試合をとくと堪能できるオモシロ快作です!

今回の舞台となるのはバーチャル・ワールドで繰り広げられるe-スポーツ・バトルですが、それを内包するのが映画スタジオの巨大サーバーということで、ワーナー映画と関係のある人気キャラクターが大挙カメオ出演! 

スーパーマンにバットマンなどDCキャラはもちろん、キングコングやマスクや『マトリックス』『オズの魔法使』『マッドマックス 怒りのデスロード』などなど、おそらく1回見ただけではすべてを把握しきれないほど!

(偶然ながら、現在公開中の『フリー・ガイ』もディズニー&マーベル&『スター・ウォーズ』などのキャラが登場しています。双方をハシゴして見ると面白さも倍増かと)

こうした面々に囲まれながら、実際のバスケ界のキング、レブロン・ジェームズがバックス・バニーらとともにチームを結成して試合に臨むのですが、そのハチャメチャぶりは、我が国の「アストロ球団」の比ではない!

また最初は2D仕様で登場していたルーニー・テューンズの面々が、競技場では3Dキャラに変貌させられるなどの仕掛けも実に楽しいものがあります。

ワイワイ&ハチャメチャ&素っ頓狂なノリノリeバスケ、しかし一方では同時に父と子の麗しいヒューマン・ドラマが好もしく展開されるのも、この手の映画の常套手段。即ちファミリー映画としての面も巧みに両立させたアメリカ映画ならではの逸品に仕上がっているのでした。

(文:増當竜也)

–{『スペース・プレイヤーズ』作品情報}–

『スペース・プレイヤーズ』作品情報

【あらすじ】
レブロン・ジェームズは、息子のドンにバスケの才能を見出し、お父さんが鍛えてやろうと口うるさい。しかしドンには他の夢があり、「どうして押しつけるの?」と父に反発して走り出す。レブロンがドンを追いかけると、ふたりは映画会社のサーバーシステムに吸い込まれ、さらにバーチャルワールドの支配者だと名乗る人物に、レブロンだけがアニメ界に飛ばされてしまう。アニメーションの一部となってしまったレブロンの前に「ルーニー・テューンズ」に登場するバックス・バニーが現れる。息子を取り戻したいのならば、バスケで勝てと無茶ぶりするバーチャルワールドの支配者。レブロンはバックス・バニーらキャラクターたちとともに、最強の殺し屋軍団と対決する。 

【予告編】

【基本情報】
出演:レブロン・ジェームズ/セドリック・D・ジョーンズ/ドン・チードル/オシェア・ジャクソン・Jr/チャールズ・バークレイ/ソネクア・マーティン=グリーン/アンソニー・デイビス/クレイ・トンプソン

監督:マルコム・D・リー

脚本:セブ・オハニアン/ライアン・クーグラー/アンドリュー・ドッジ/アルフレッド・ボテーロ

製作国:アメリカ