「八月は夜のバッティングセンターで。」第4話レビュー:五十嵐亮太「次はあなた自身でマウンドを守らなきゃ」人生という名のマウンドを守るのは、自分!(※ストーリーネタバレあり)

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テレ東が描く新感覚“ベースボール・ヒューマンドラマ”!
関水渚×仲村トオルW主演で、この夏開幕!

わけあって夏休みにアルバイトをすることになった17歳の女子高生・夏葉舞(関水渚)と「バットのスイングだけで、その人の悩みがわかる」と豪語する47歳の謎の元プロ野球選手(仲村トオル)。
二人がバッティングセンターに現れる女性たちの悩みを「野球論」に例えた独自の「人生論」で解決へと導いていく。

本記事では、そんな話題作の第4話をcinemas PLUSのドラマライターが紐解いていく。
 

「八月は夜のバッティングセンターで。」第4話レビュー

今回の悩める女性は、高橋菜々子(深川麻衣)。怒ったり断ったりできない優しい性格を周りの人に利用されがちだ。彼氏の家に見覚えのないイヤリングや調味料やルームフレグランスがあって聞いてみたものの、友達がきたとごまかされたうえ「詮索するタイプ?」「何? 別れたいってこと? 俺しつこいの嫌いなんだけど」と逆ギレをされてそれ以上問い詰められない。

以前も他の女に乗り換えた元カレにストーカー扱いされたり、彼氏が鼻炎だという同僚に仕事を押し付けられたり、崩れたお寿司を運んできた配達員に逆ギレされたりしていた。相変わらずこのドラマのモブはクズ率高めだ。

困り顔の深川麻衣はかわいいが、そんな彼女を利用する奴らはゆるせない。

結局自分を卑下しつつ「私が我慢すればいい」「相手を傷つけたくない」
という菜々子に、舞(関水渚)も伊藤(仲村トオル)も疑問を投げかける。

「腹立ちすぎて吐き気する」という舞の反応、正常だ。

「聞いてみますか、俺の野球論」
今回は珍しく敬語ではじまるライフイズベースボール。

突然ピッチャーとしてマウンドに立つことになり、戸惑う菜々子。
浮気彼氏、元カレ、押し付けてきた同僚(後輩?)、配達員が並ぶ(めっちゃ嫌だ、こんなマウンド)。

伊藤から「バッティングセンターで機械が壊れて身体の近くにボールが通ったとき怖かった? もし怖かったならそこに投げてみたらどうだ」と言われる。

だが菜々子は投げられず、ベンチに戻ってしまう。
「私、相手に嫌われるのが怖いんです。ボールぶつけて相手が傷つくくらいなら、自分が我慢して笑ってたほうがずっと楽」

伊藤は異議をとなえる。
「本当にそれでいいのか。結果相手がほくそ笑んで自分が傷ついてるだけじゃないのか。どうふるまおうが勝手だが、俺はもったいないと思うね。そう簡単にマウンドを降りるのは」

ピッチャー交代で現れたのは、五十嵐亮太選手。

「い、い、い、五十嵐だ~!!!!!」と叫ぶ舞。

「強気なピッチングスタイルで剛速球をを投げ込み、日米で登板した試合はすべてリリーフという偉大な記録の持ち主だ」続ける伊藤。

「インコース、あそこに投げ切れるか投げ切れないかで、その先の生き方が変わる」
「人間は誰もが臆病だ、あんただけじゃない。だから、それを恥じる必要なんてない」
「それよりも、もっと自分を大事にしなよ」

今週も沁みる伊藤の言葉。菜々子もはっとする。

五十嵐はさっき伊藤が菜々子にアドバイスしたインコースに投げ切り、バッターアウトをもぎとる。

文章で表現しきれないのがくやしいが、この選手がプレイするシーンが毎回毎回とんでもなくかっこいいのだ。本人のプレイや表情はもちろん、音楽や演出を相まって鳥肌が立ちそうだ。例えていうと、選手のプレイをあらためてMVにした感じというか(よけいわかりづらいかもしれない)。

「次はあなた自身でマウンドを守らなきゃ」

五十嵐に声をかけられた菜々子は、勇気を出すのだった。
マウンド=自分の人生なんだな。

彼氏の家に行き、友達でも女の人は入れないでほしいと伝える。「またその話かよ、めんどくせぇなぁ」「もうこの話しないで」いつものごとく逆ギレしてきた彼に一瞬謝りかけたが、「インコース……」とつぶやいて続ける。

「じゃあもういいよ、別れよう」「だって、女遊びやめる気ないんでしょ? 私のこと大事にする気ないんでしょ? そんな男とだれが付き合うのよ」「怒るわ! しかも急じゃないからずっと黙ってただけだから! もうタモツのそういうのに付き合うのうんざり! なめんな!」

「えっ……冗談だよね?」「待って、ごめんごめん」

ようやく慌てだした彼氏だが、もはや覆水盆に返らず。
浮気相手が置いていったルームフレグランスを彼のインコースにぶん投げ、尻もちをつかせて部屋を出ていったのだった。

は~! よく言った(やった)菜々子!!! スカッとした!!

菜々子からの報告LINEを見て微笑みつつ、カメラロールを眺める舞。
ちょいちょい挟まれる舞のエピソードも気になるところだが……。
最後の菜々子のスッキリした笑顔、よかった!

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第4話ストーリー

高橋菜々子(深川麻衣)が神妙な面持ちでバッティングセンターの打席に立っている。しかも思い切り振ることができずうまく打てない。様子を見ていた夏葉舞(関水渚)は、ボールを怖がる気持ちがわかると言葉を掛けるが、菜々子はイイ子に見られたいだけだと自分を卑下する。相手を怒ることができず、彼氏に浮気を問い詰めることができないのだ…。そんな菜々子に伊藤智弘(仲村トオル)が説いた野球論とは!?

(文:ぐみ)

–{「八月は夜のバッティングセンターで。」作品情報}–

「八月は夜のバッティングセンターで。」作品情報

イントロダクション

テレ東が描く
新感覚“ベースボール・ヒューマンドラマ”!

「八月は夜のバッティングセンターで。」
関水渚×仲村トオルW主演で、
この夏開幕!
- あの往年の“野球レジェンド”たちも登場!? -

関水渚ドラマ初主演!仲村トオルとW主演!
ドラマの舞台は都内のとあるバッティングセンター。わけあって夏休みにアルバイトをすることになった17歳の女子高生・夏葉舞と、「バットのスイングだけで、その人がどんな悩みを抱えているかわかる」と豪語する47歳の謎の元プロ野球選手の男性が、毎回バッティングセンターに現れる悩める女性たちを、「野球論」で例えた独自の「人生論」で解決へと導いていく本作。
「ライフ・イズ・ベースボール」を合言葉に、「野球」というテーマを通して、人々の背中を少しだけ押していく、テレビ東京が描く、新感覚の“ベースボール・ヒューマンドラマ”です。

女子高生・夏葉舞を演じるのは、1月クール「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」でヒロインに抜擢された今最も注目される若手女優・関水渚。関水は本作がドラマ初主演となります。バッティングセンターで悩める女性の相談を次々と解決する謎の人物・伊藤智弘を演じるのは、実力派俳優・仲村トオル。テレビ東京のドラマ出演は昨秋放送『横山秀夫サスペンス「沈黙のアリバイ」「モノクロームの反転」』、連続ドラマは2018年放送の「ラストチャンス 再生請負人」以来。また野球部のマネージャーを務めたことがあるという関水と、中学時代に野球部だった仲村は、今回が初共演となります。

さらに本ドラマは、野球好きであれば誰もが知っているような、往年の“野球レジェンド”たちが登場します。ドラマのストーリーの中で、どんな選手が、どのように登場するかは今後の続報をお待ちください。

“ライフ・イズ・ベースボール”
異色の野球好きコンビが放つ、
これまでにない<“人生×野球”ドラマ>
「八月は夜のバッティングセンターで。」
(通称:ハチナイ)
夏のはじまりと共に開幕する本作に、
どうぞご期待下さい!

スタッフコメント

テレビ東京 寺原洋平(プロデューサー)

この夏、テレ東深夜ドラマに期間限定でバッティングセンターが出現します。
この時期、野球といえば言わずと知れた甲子園ですが、テレビ東京の深夜も覗いてみてください。
そこにはまさに人生の縮図のような野球が展開されています。
野球の適温は熱いだけじゃない、青春は甘酸っぱいだけじゃない、これまで多くの大人達に向けて色々な変化球のヒューマンドラマを送り出したテレビ東京だからこそできる、甘さ控えめ微熱の新感覚ベースボール・ヒューマンドラマ。是非、この夏のお供に!

博報堂ケトル 畑中翔太(企画・プロデュース)

「野球は人生に通ずる」をテーマに、人生における様々な“壁”にぶつかる悩める人々を「野球論」で解決していく、そんな全く新しい“ベースボール・ヒューマンドラマ”が誕生しました。
野球ファンの方であれば誰もが知っている、あの“レジェンド”たちもドラマに登場します!
そしてこのドラマのために、監督、脚本家、プロデューサー、各スタッフに至るまで、実に野球愛に溢れた制作チームが集結しました。この夏、関水さん&仲村さんの新コンビが、夜のバッティングセンターを舞台にして、「ライフ・イズ・ベースボール」を合言葉にちょっぴり大人のベースボールドラマをお届けします。ぜひご期待ください!

アカツキ 後藤ヨシアキ(プロデューサー)

アニメ「八月のシンデレラナイン」の打ち合わせの場で「女性が夜のバッセンで良いスイングをしてる深夜ドラマが観たいんです」とテレビ東京さんの深夜ドラマファンであることを伝えてから約1年。
今、ドラマ化という想像もしていなかった打席に立っています。
私自身、普段はハチナイのアニメやコラボ企画を担当していますがドラマのハチナイでは〝野球というモチーフを通じて人間の成長を描く〟という本質的コンセプトはそのままに、完全オリジナルの物語に挑戦しています。
監督の皆さん、ぜひご視聴ください!
各話、視聴後の余韻はきっと〝ハチナイだ〟と感じていただけるはずです。

原案情報

スマートフォン用アプリゲーム
『八月のシンデレラナイン』(アカツキ)

2021年6月にリリース4周年を迎える「青春×女子高生×高校野球」をテーマにした〝野球型青春体験ゲーム〟です。
プレイヤーは同級生監督として、魅力的な女子キャラクター達を指導・育成しながら、共に〝甲子園〟という夢を追いかけます。
2019年4月にテレビアニメ化され、2021年7月には最新話を加えて再放送がスタートします。

イントロダクション

女子高生の夏葉舞(関水渚)が、夏休みにわけあってアルバイトをすることになったバッティングセンターには、夜になるとなぜか悩める女性たちがやってくる。バッターボックスで球を打つ彼女たちを見つめている謎の男性・伊藤智弘(仲村トオル)は、「スイングを見るだけで、その人がどんな悩みを抱えているのかわかる」といい、その悩みを「野球論」で例えた独自の「人生論」で解決に導いていく。
果たして今宵はどんな悩める女性が訪れるのか?舞と伊藤の不思議な夏が今はじまる!

番組概要

番組名
水ドラ25「八月は夜のバッティングセンターで。」

放送日
7月7日スタート 毎週水曜 深夜1時10分~1時40分放送

放送局
テレビ東京 テレビ北海道 テレビ愛知 テレビ大阪 TVQ九州放送

原案
八月のシンデレラナイン(アカツキ)

出演
関水渚 仲村トオル ほか

ゲスト
第1話:木南晴夏 岡島秀樹
第2話:堀田茜 山﨑武司
第3話:武田玲奈
第4話:深川麻衣
第5話:佐藤仁美
第6話:山下リオ
第7話:板谷由夏
第8話:山﨑夢羽

監督
原廣利(「RISKY」「日本ボロ宿紀行」)
志真健太郎(「LAPSE」「TOKYO CITY GIRL」)
原田健太郎

脚本
山田能龍(「全裸監督」「新聞記者」)
矢島弘一(「毒島ゆり子のせきらら日記」「コウノドリ」)

オープニングテーマ
クリープハイプ「しょうもな」(ユニバーサル シグマ)

エンディングテーマ
クリープハイプ「こんなに悲しいのに腹が鳴る」(ユニバーサル シグマ)

企画・プロデュース
畑中翔太(博報堂ケトル)

プロデューサー
寺原洋平(テレビ東京) 漆間宏一(テレビ東京) 
山田久人(BABEL LABEL) 山口修平(アカツキ) 後藤ヨシアキ(アカツキ)

制作
テレビ東京/BABEL LABEL

製作著作
「八月は夜のバッティングセンターで。」製作委員会