<プロミス・シンデレラ>最終回まで全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】

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二階堂ふみ主演のTBSドラマ「プロミス・シンデレラ」が、2021年7月13日放映スタートした。

本作は、突如バツイチの無一文、無職、宿無しになってしまったアラサー女子が、ひょんなことから出会ったイケメン男子高生と“リアル人生ゲーム”を繰り広げていく物語。TBSドラマ初主演となる二階堂ふみが、人生崖っぷちとなってしまった主人公・桂木早梅を演じる。共演は眞栄田郷敦、岩田剛典ら。

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

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もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・第9話ストーリー&レビュー

・第10話ストーリー&レビュー

・「プロミス・シンデレラ」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話ストーリー

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つつましく、専業主婦として幸せに平穏な暮らしをしていた桂木早梅(二階堂ふみ)は、結婚1年足らずのある日突然、夫・今井正弘(井之脇海)から「離婚してほしい。ほかに幸せにしたい人ができた」と一方的に離婚を切り出される。早梅は、そのショックから家を飛び出すが、スリに有り金をすべて奪われ、バツイチの無一文、無職、宿無しになってしまう。

そんな早梅が公園で野宿生活を始めて数日経った日、目の前に金持ちのイケメン高校生・片岡壱成(眞栄田郷敦)が現れる。壱成は、高級老舗旅館「かたおか」の御曹司で後継ぎの兄・成吾(岩田剛典)とは対照的に性格も素行も極めて悪い。崖っぷち状態の早梅に興味をもった壱成は、彼女で暇つぶしをしようと自分の屋敷に連れて行く。

壱成から、ただで泊めてやる代わりに“リアル人生ゲーム”をやろうと持ち掛けられる早梅。サイコロを振って、出た目のミッションをクリアすれば賞金をゲットできるというものだ。悪趣味なゲームに早梅は腹を立てるが、とある事情で背負ってしまった借金返済のため、参加せざるを得ない状況に。

最初のミッションは「セレブパーティーで主役に恥をかかせたら20万円」。片岡家に長年仕える執事・吉寅英ニ(高橋克実)の手回しで美しく磨き上げられた早梅は、壱成にあるパーティーに連れて行かれ…。

第1話レビュー

始まるまでどんな話か読めなかったが、1話はスカッとして痛快だった。

主人公・早梅(はやめ・二階堂ふみ)は夜の町を一人、スーツケースを引いて歩く。夫の正弘(井之脇海)の浮気を問い詰め、初犯だから許そうとしたが向こうから「離婚してほしい。ほかに幸せにしたい人ができた」と言われてしまい飛び出してきたのだ。

さらに客の告げ口(真偽不明)でバイトもクビになり、なけなしの30万をひったくりに盗まれ無一文に。こんなにも一度に悪いことって起こるものなのだろうか。夫のほかに身寄りもない早梅は、仕方なく公園で野宿することに。若い女性が野宿って大丈夫なの? と思ったが同じ状況になったらこうするしかないのか……。

ホームレス仲間にもらった段ボールでグレードアップした家を、突然開けてきたのが男子高校生の片岡壱成(眞栄田郷敦)。壱成、かなりやばいやつだ。冴えない同級生にゲームと称して道行く人にナンパさせたり、4人分のカバンを持たせたり……。少女漫画にまあまあある、何らかの原因で性格が歪んでしまったお金持ちのボンボンである。

数日前の出来事から早梅に恨みを持っていた壱成。冴えない同級生にカバンを持たせていたところ、居合わせた早梅に「みっともない」と言われたのち「じゃんけんで私が負けたら全部運んであげる。あんたが負けたら全部持ってもらうけど」という話になり、結果負けてカバンを全部持つ羽目になったのだ。

早梅の一足しかない靴を噴水にぶん投げ、何枚もの万札をつきつけて「弁償してやるよ、恵んでやる分も上乗せしてさ。ただしこの間のことを土下座して謝るならな」と言う。こ、こいつ本当に性格わりぃ……! どうする早梅。

だが、こんなことに屈する早梅ではなかった。
壱成をひっぱたき(壱成のほうがかなり身長あるのに格ゲーよろしく回転して倒れる)張っ倒し、口に万札を詰め馬乗りになってブチ切れる。つ、強い。

危険を感じてリュックでどついてきた壱成の友達に反撃するところを見、なぜかうれしそうに微笑む壱成(何笑ってんのよとさらに攻撃されるが)。

お腹がすいて段ボールに「お寿司」「カレー」など好きな食べ物を書き出す早梅(かわいそう)。突然やってきた壱成が、寝床を提供してやるという。当然信用できるわけもなく抵抗する早梅だが「カレー食べたいんだろ?」「車を待たせてる」という言葉と、突然現れた執事らしき男性(高橋克実)に断り切れずついていくことに。

コンビニのカレーにがっつき「27年の人生で食べてきたカレーの中でいちばんおいしい」と言いながら食べる早梅に、泊めてやる代わりにリアル人生ゲームに参加しろという壱成。サイコロを振って出た目のミッションをクリアすれば賞金も出すという。ミッション内容は「水着で買い物に行く」「メイドコスプレで交番の警察官を萌えさせる」「八百屋のおやじに「ハゲ!」と叫ぶ」などなどのとんでもない項目が並ぶ。こ、こいつ本当に性格最悪だな……。

断る早梅だったが、やらないなら食うなと言われた残りのカレーをめぐって壱成と追いかけっこになった結果、300万する掛け軸にカレーをぶちまけてしまう。壱成の「お前の信用に基準って何?結婚って契約交わして見事に裏切られたくせに、今さら何言ってんの? 人間、裏切るときは一瞬だ。いい加減理解しろよ、バーカ。常識的に生きてきたって、今の状況がすべての結果だろう」の言葉をきっかけに、ゲームをやることにする。

壱成、心の闇というか過去に何かありそうだ。兄の成吾(岩田剛典)とは仲良くないみたいだし、裏切られた経験があるみたいだし、家族がらみだろうか。

翌朝の早梅の状況を見て、執事の吉寅(高橋克実)を呼んだ後の展開がまさしくシンデレラだった。やっとタイトルに合った展開出てきた。家に呼ばれるエステティシャン、美容師……。肌や髪のコンディションを取り戻し、髪をショートに切りそろえて真っ赤な肩出しドレスを着た早梅、めちゃくちゃ美しい……。アカデミー賞の授賞式のようだ。

「お前、そうやってちゃんとすりゃそこそこ可愛いじゃん」と言う壱成。
可愛い!? と言われた言葉を信じられない様子だが、いやどう見ても可愛いし美しいだろう……。

ちなみにこれは、サイコロで「セレブパーティーの主役に恥をかかせる」というミッションが出たからなのだった。壱成に連れられてやってきたのは、彼を狙っているめぐみの誕生日パーティー会場。自分を見て目を止める男性たちに「やっぱり浮いてるんじゃ」と思う早梅だが「いや、あれは後で口説こうって目だったな」という壱成。

主役のめぐみという女、相当性格が悪そうだ。壱成と一緒にきた早梅に敵意むき出しだし、27歳だとわかるとおばさん呼ばわり。二階堂ふみがおばさんと呼ばれる世界線、よくわからなくて困惑してしまう。

トイレに行こうとする早梅についてきて「もう帰ってくれない?」「私はモデルもやってるし家も金持ちだし、私くらいじゃないと壱成と釣り合わない」「あんたと私じゃ、男がどっちを選ぶかなんて決まってると思わない?」と迫る。

いや、申し訳ないけど客観的にどう見ても二階堂ふみのほうが魅力的なんだが……??? 

と思ってしまった。めぐみ役の女優さん、役柄のせいですごい顔してるシーンが多くて可愛さがイマイチ伝わってこないのだ。

壱成に入れ知恵されたとんでもない伝言を言えない早梅だったが、またもおばさんと言われて「お前みたいなビッチと付き合えるかバーカ」と言う。そう、これは壱成からの伝言だったのだ。キレてドリンクを早梅の頭からかける。

「俺のどこを好きになったわけ?」と問い詰めると顔やお金や老舗旅館の御曹司だということしか出てこないめぐみ。旅館の名前を出されて怒った壱成。「金とか家柄にすりよってきたくせに俺のことが好きとか言ってんじゃねーよ気分わりぃ」「22歳の誕プレに俺がお前の痛い勘違い正してやんよ。自意識過剰で売れてもない三流モデルなんか相手にすっかバーカ」と言いながらドリンクを浴びせた。

視聴者としては結構ざまあみろな展開だったのだが、同時に早梅が壱成の頭をバースデーケーキに沈める。「やりすぎ。もう少し人の気持ちってもんを考えなさいよあんたは」という早梅。自分をおばさん呼ばわりした相手の気持ちをおもんぱかれるの尊敬だし、相手が誰でも良くないことは良くない、という考えの持ち主のようだ。

それを見て「だっさ!」と笑っためぐみは手のひらを返したように「金とか家柄にすり寄るの、当たり前じゃーん。あんたの魅力それしかないし」「お兄さんに何ひとつ勝ってない落ちこぼれなくせに、えらそうにしてんじゃないわよ」とののしりはじめる。やっぱこの女嫌いだ~!!

すかさず早梅がバースデーケーキをめぐみの顔に投げつける。

顔中クリームまみれになって「何すんだババア!!」と怒鳴るめぐみに

「うっさいブス」と言い放つ。

か、かっこいい~!!!!!

「中身が顔に出ちゃって、可愛い顔が台無しだよ」

「あとさ、私はアラサーでモデルでも金持ちでもないけど、それでもあんたより人として劣ってるとは思わない」

「人と人を比べんじゃないわよ。みんなそれぞれ違ってて当たり前なんだから、他人が勝手に落ちこぼれ呼ばわりしていい権利なんかないの」

「家柄も金も関係ない、こいつはこいつよ」 全部その通りである。スカッとした~。
特に最後のセリフ、壱成はうれしかったんじゃないだろうか。
「あいつ、怒ってますかね?」と聞く早梅に「いいえ、むしろずいぶんご機嫌よろしいようで」と答える吉寅。

公園でケーキの汚れを落としながら、早梅の言葉を思い出して微笑む壱成だった。かわいいじゃん……。

眞栄田郷敦が新田真剣佑の弟だと知ったのは前クール「レンアイ漫画家」の途中だった。めぐみにすごんでいたシーンの目の強さが『るろうに剣心 最終章 The Final 』の新田真剣佑を彷彿とさせて、初めて似ているなと思った。

冒頭から何度も出てくる回想シーン。ぼんやりとしてはっきり顔は見えないが、高校生くらいの男女が河原にいる。少年は革靴を揃えてうちに来なよと言ってくれるが、少女はその靴を履かなかった。早梅の10年前らしい。事前の情報によればこの少年は、おそらく壱成の兄・成吾なのだろう。早梅と成吾の再会やより具体的な過去のエピソードも気になるところだ。

次回、どんなミッションが行われるのか、壱成と早梅の関係性は変わるのか、成吾は絡んでくるのか。いろいろと次回が楽しみだ。

ところでラストのセーラー服、違和感なくてすごい。

※この記事は「プロミス・シンデレラ」の各話1つにまとめたものです。

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–{第2話ストーリー&レビュー}–

第2話ストーリー&レビュー

第2話ストーリー

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旅館で働き始めた早梅(二階堂ふみ)に対する仲居たちの態度が冷たい。
女将の座を狙って成吾(岩田剛典)争奪戦に火花を散らす仲居たちは、悦子(三田佳子)の口利きで入った早梅が成吾のお嫁さん候補ではないかと嫉妬しているのだった。

吉寅(高橋克実)から、成吾がそんな早梅のことを気にかけていると聞いた壱成(眞栄田郷敦)は、自分が連れてきた早梅を兄に取られる気がして面白くない。
旅館の仕事を辞めるよう早梅に迫るが、なぜそんなに旅館を嫌うのかと聞かれ、言葉に詰まる。

そんなある日、悦子が新しい掛け軸を旧館の物置から出しておくよう壱成に頼む。
しかし、その物置には幽霊が出るという噂。
旅館嫌いなうえ怖がりの壱成は、早梅にやらせようと「呪われた物置部屋から掛け軸を持って来る」というゲームを思いつく。
ところが、そのゲームに乗った早梅が予期せぬ災難に見舞われ…。

第2話レビュー

壱成(眞栄田郷敦)、怖いもの何もなさそうなのにお化けや幽霊が怖くてビビってるの、かわいい。

旅館で働き始めた早梅(二階堂ふみ)だが、「早梅は副社長・成吾(岩田剛典)のお嫁さん候補なのでは?」という噂のせいで嫌がらせを受ける。えええそんな理由で……短絡的&幼稚だな!! 早梅は我慢してしまうタイプなのでさらに歯がゆい。

いじめには我関せずで普通に接してくれるまひろ(松村沙友里)、ちゃんと人を見ていて嫌がらせした人をガツンと叱ってくれる仲居頭の明美(友近)、ヘラヘラ軽く口説いてきつつもいじめに気づき、それとなく大女将の悦子(三田佳子)に知らせてくれた茶房マスター・洸也(金子ノブアキ)がいるだけまだましかもしれないが……。

押し付けられた倉庫での仕事中、夫の正弘(井之脇海)から電話がかかってくるも、怖くて出られなかった早梅。どうも前回・今回の電話の様子からすると、電話の相手(つまり不倫相手)はかたおかに出入りしている人気芸者・菊乃(松井玲奈)のようなんだが……。ええ~。だってこの人、成吾と親密な仲っぽいよね? まひろも「壊した家庭は数知れずという話もある」と言っていたし、真意がわからなくて怖いよ~。

早梅が挨拶したとき意味ありげな感じで微笑んでいたし、もしかしたらもともと早梅のことを知っててわざと陥れるようなことをしたのだろうか。どちらにしても怖すぎる。

ちなみに早梅、旧姓で名乗り「バツイチ」と言ってるけど、飛び出してきたっきりで離婚届も提出してないようだから、まだ離婚成立はしていないんだね。

悦子に、先日汚した代わりの掛け軸を倉庫から見立ててこいと言われた壱成。
「夏掛けの軸は?」と言われて「百合、琵琶、桃、紫陽花」と反射的に出てくるあたり、やはり良家のお坊ちゃんらしい教養があるのだなとわかる。「ほら、あんたが行ったほうが話が早い」と言われるが、怖いところに行きたくない壱成はゲームとして早梅に行かせることに。テレビ電話で掛け軸を見せてもらい、自分が選ぼうというのだ。

仕事で疲れている早梅は別の日じゃ駄目かと言いますが、できないなら旅館での仕事をやめろ! と迫る。旅館かたおか・そして兄と確執があるらしい壱成は、早梅が旅館で働くのが面白くないのだ。悦子さんに不義理するわけにいかない早梅は、しぶしぶいうことを聞く。

夜の倉庫に忍び込み、はじめは壱成を怖がらせる余裕があった早梅。だがだんだんと気分が悪くなってきてしまう。酔っぱらって迷った客に外からカギをかけられてしまい、ついには気を失ってしまう。しばらくしてドアが開いた。やってきたのは壱成だった。電話では暴言を吐いたものの、心配になって助けにきたのだ。

壱成……いいやつじゃん……。

「あんたって、案外優しいとこあるよね。絶対来たくないって言ってたのに来てくれたし」と言われて憎まれ口をたたくのもまた素直じゃなくてかわいい。

体調が悪く珍しく弱音を吐く早梅。夫の持ち物から口紅を見つけてしまったとき、夫から電話がきたとき怖かったという。

※この記事は「プロミス・シンデレラ」の各話1つにまとめたものです。

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–{第3話ストーリー&レビュー}–

第3話ストーリー&レビュー

第3話ストーリー

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早梅(二階堂ふみ)が正式に離婚していないと知った壱成(眞栄田郷敦)は、早梅にゲ ームを持ちかける。
自宅に戻って離婚届にサインをし、不倫した夫・正弘(井之脇海)から慰謝料300万をぶんどるというゲームだ。

早梅は正弘のことをまだ引きずっていたものの、壱成から半ば強引に押し切られ、そのゲームに乗ることに。
まずは不倫の証拠を押さえるために、仕事帰りの正弘を尾行する早梅と壱成。
心の中では、不倫は彼の作り話であってほしいと願う早梅だったが、思わぬ現場に遭遇し…。

一方、成吾(岩田剛典)は初恋の相手の早梅が再び自分の前に現れ、冷静ではいられない。
さらに、菊乃(松井玲奈)もなぜか彼女のことを気にかけている様子。
成吾は早梅に会いに行こうと、悦子の家を訪れるが…。

第3話レビュー

今回は(今回も)壱成(眞栄田郷敦)がヒーローだった。

体調の悪い早梅(二階堂ふみ)に代わり、夫・正弘(井之脇海)からの電話に出た壱成。正弘から慰謝料300万を取ることをゲームに設定する。

そんなこともゲームにするのかという感じではあるが、第1回で提示された「八百屋のおやじにハゲと言う」「メイド服で交番の景観を萌えさせる」などに比べると必要に迫られた内容というか、ちょっと当初のはちゃめちゃな内容よりやさしくなっている気がする。

まずは不倫の証拠をおさえようと、探偵ごっこにノリノリの壱成。服装もそれっぽくてやるき満々である。ちょっとかわいい。

だが壱成が尾行した日は特にそれらしきことはなく、翌日は早梅が一人で尾行することに。この日もまっすぐ家に帰る正弘にやはり何もなかったと思いきや、何と出迎えたのは不倫相手だった。顔は見えなかったが正弘の首に女性の手が巻き付く様子を見てしまった早梅(そんな中きちんと動画も撮っててえらい)。これはきつい。

その頃壱成の家(悦子の家)には、成吾(岩田剛典)が訪れてきていた。初恋の人・早梅に会いたかったようだが、あいにく留守。相変わらず成吾に反発的で、席を外してしまう壱成。なかなか帰ってこない早梅を心配して出て行ってしまう(心配してるとは口には出さないが、悦子にも吉寅にもバレバレである)。

公園で一人座る早梅に声をかける壱成。正弘が女に迎えられる動画を見て、あえて軽い感じで「よかったじゃん、慰謝料取れるな」と言うのが壱成らしい。早梅がそう言われたほうが気持ちが楽なのをわかっていたんだろうな。

正弘に会う日(壱成が電話に出たとき約束してた)、淡々と事務的に話して慰謝料の誓約書を書かせる早梅。「悲しいって気持ちを伝えようと思ってたのに」と悔やみ、外で待っていた壱成に「全然すっきりしてねーじゃん」と言われる。

止める早梅を押し切って、家の呼び鈴を押す壱成。強引な壱成に説教していたはずが、いいなりな正弘にもイライラしてきて「私に文句あるなら言えばよかったじゃない、不倫なんかする前に」と言う早梅。

「味噌汁にさや付き枝豆を入れらるのが嫌だったよ」

「まじかよ、普通入れねえぞ?」

「だって皮には栄養があるって聞いたから……」

「それ皮な? さやは皮じゃねえから」

壱成も入ってちょっとコントみたくなっちゃってるのが面白い。壱成意外と常識あるよね。

「君が僕のことを好きかわからないのがもっと嫌だったよ」と続ける元春。

っていうか、不倫する前に言えばよかったのにとは言ったけど、今じゃないんだよな……。何なんだこの男。

大切にしたい人というのも3か月前に知り合って、困ってるところを助けてあげて、僕を必要としてくれた……のうのうと話してるけど、正弘ってすごく幼稚だな……。早梅に結婚を申し込んだときも父親が亡くなったときだったらしいし、困った人に寄り添うことで自分が必要とされてる感を味わいたい人というか。一見優しそうだけどたちが悪い人だと思う。

その女をここに呼べと言った壱成に勘弁してくれと言い、人の旦那取るなんてろくな女じゃないと言う壱成に彼女を悪く言うなという正弘。さっき早梅がディスられたときは言わなかったのに。

「彼女は僕を必要としてくれた」「僕がいないと駄目だと言ってくれた」

そう言った瞬間に正弘をぶん殴った壱成に心の中で拍手したのは私だけじゃないはずだ。スカッとした~。「もう黙れよおっさん」「テメーにとってこいつは何だったんだよ!」というセリフもほんとそれ。

結局お金なんかいらない、つながっていたくないと誓約書を破って出てきてしまった早梅。外に出たら涙が出てきてしまった彼女を人目からそれとなく隠してくれる壱成の不器用な優しさがいい。

やっぱり正弘の不倫相手だった菊乃(松井玲奈)。離婚したと聞いたら「あなたはもう用済み」と言って電話を切る。そう言いながら眺めているのは成吾と早梅思い出の川辺の木。成吾の初恋の人だって知っててわざと早梅の家庭を壊したんだ。怖すぎ……。

そして最後、とうとう対面してしまう早梅と成吾。

「覚えていてくれたみたいですね」

さて、次回どうなる……? 兄弟バトル待ったなしか?

※この記事は「プロミス・シンデレラ」の各話1つにまとめたものです。

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–{第4話ストーリー&レビュー}–

第4話ストーリー&レビュー

第4話ストーリー

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早梅(二階堂ふみ)は初恋の相手・成吾(岩田剛典)との10年ぶりの再会に動揺していた。
成吾が早梅に優しく接すれば接するほど仲居たちの嫌がらせも増し、ある日、旅館から早梅の靴がなくなる事件が起こる。
黒瀬(金子ノブアキ)からそのことを聞いた壱成(眞栄田郷敦)は、兄・成吾への対抗心をあらわにする。
早梅はそんな壱成に10年前の出来事を正直に話して聞かせるのだった。

そんな折、旅館に芸能事務所社長の西園寺から宴会の予約が入る。
西園寺は超VIPの常連客で、年に数回大宴会を開く。
女性従業員は立ち入り禁止で、「S会」と呼ばれ恐れられていた。
予約当日、やって来た西園寺はお気に入りの成吾が留守と知り、とたんに不機嫌に。
代わりに他の男性従業員が接客にあたるが、次々とメンタルをやられ退散。
その状況を見かねた早梅は、覚悟を決め座敷に上がるが…。

第4話レビュー

とにかく壱成(眞栄田郷敦)の着物姿が素晴らしかった。

初恋の人・成吾(岩田剛典)と再会しドキドキする早梅。成吾と出会った当時の話を聞いておきながら、どんどん不機嫌になっていく壱成。早梅のこと、好きなんだな~。もはや壱成がかわいくて仕方ない。アニメのツンデレな女の子キャラみたいにわかりやすい。

すぐにばれちゃうドアの陰で聞き耳を立てている悦子(三田佳子)&吉寅(高橋克実)も微笑ましい。このドラマ、結構シビアな状況もありつつ、ちょいちょい挟まれるコミカルさがちょうどいいバランスだ。

一方仲居たちの早梅への態度は悪化するばかり。靴まで隠すとか、こんなベタな中学生のいじめドラマにありそうなことするんかい。挨拶も返さなかったり、仕事で必要な情報を教えなかったり、さすがに職場での態度としてどうなんだ。

常連だという西園寺(かたせ梨乃)からの電話のメモを残したのに、留守番を頼んできた同僚になかったと言われてしまう早梅。この西園寺、長年の常連であるものの、男にしか接客させず話が詰まらなければ芸をさせる迷惑な客だった。本来は成吾がいる日にしか来ないのだが、そんなこと知らなかった早梅が受けたため成吾が不在の日に予約が入り、さらにメモがなかったため急いで食事の準備をすることに。

成吾がいないことで不機嫌な西園寺、男性従業員も次々脱落。いくらお得意様だからって、こんな客を毎回受け入れていていいのだろうか。早梅は自分にも一因があると、反対を押し切り食事を運んでいく。自分の不手際を謝ったうえで「私からは従業員をいじめているように見えます。どんなことでも聞くので私だけにしてください」ときっぱりと言う。怒った西園寺は服を脱いで裸踊りしろと言う。覚悟を決めて仲居の服を脱いでいく早梅(止める人いないのかよ)。

不本意なあってはならない命令だが、毅然として少しずつ服を脱いでいく早梅が美しいしかっこいい。静かな迫力があるシーンだった。そして早梅が服を脱いでいくのと並行して、男性が和服を身につけていくシーンが映る。成吾かもしれないけど、徹底して顔を映さないということは、もしかして。

そう、ふすまを開けて挨拶したのは壱成だった。「和服の壱成だーーーーーーーーー!!!」と心の中で叫んでしまった。和服のイメージなど一切なかったが、ものすごく似合っていて、粋でかっこよかった。茶髪なのにこんなにキマる? 後から聞いた話によると、成吾が帰ってくるまでつないでくれと吉寅に頼まれても断固拒否していたのに、早梅がピンチと聞いて急遽やると言ったのだ。

今回もヒーローじゃんと思いつつ、「抱きついてひっぱたけ」という指令を送ってきてやれやれだ。小さい頃から壱成を知っている西園寺は大喜びだが、母親の話題を出されてキレてしまう。成吾と壱成の母親は、10年前に出て行ってしまったらしい(年が離れていてお母さんが違うのかなと勝手に想像していたが、どうやら同じようだ)。

西園寺はもう10年と言ったが壱成にとっては「まだ10年」。仲居から見染められて父親と結婚したという母のことを忘れたくて旅館に近づかないようにしていたらしい。しかも母親は、出ていくときに壱成に「あんたなんていらない」と言って去っていったのだ。なぜそんなことを言ったのだろうか、何か事情があったのか。

キレた壱成に抱きつき引っぱたいたのは早梅だった。さらにヘッドロックをかけて押さえ込む(強い)。めんどくさい客の相手なんてごめんだと言っていた洸也(金子ノブアキ)も、西園寺の気分が良くなるような接客をして場をつなぐ。さらに、今日は来られないと言っていた菊乃(松井玲奈)が現れた。

なんと西園寺は早梅に一緒に飲もうと言い出す。今日は変わり者と飲みたい気分なのだと。彼女は駆け出しのころ奮発してここにきて、成吾と壱成の母と話すのを楽しみにしていたらしい。歯に衣着せず言いたいことを言う性格で、早梅の物言いを見て似てると思ったそうだ。壱成が第1話で早梅にガツンと言われて嬉しそうだった理由、お母さんに似てるからだったのか。

一時はどうなることかと思ったが、西園寺は最終的に気分よく帰っていった。次回からは初心を思い出すため、宴会ではなく一人で来るという。

仲居たちもたいがいだが、恐ろしいのは菊乃だ。早梅の元夫に近づいて離婚の原因を作って捨てたのに、今回は早梅にせまって連絡先を交換した。怖い怖い怖い。これ以上何が目的なの? やめたげてよぉ。

成吾と二人で話すシーン、「彼女(早梅)のこと、忘れてるわけじゃないんだろう」「もしかして、君が何かしたのか」と言っていた。菊乃も10年前から早梅を知っていたのだろうか。そして成吾は彼女の本性に気づいているのか。「あきら」という本名? を呼ばれて「その名前で呼ぶのはルール違反よね」と気分を害した様子だったが、どんな秘密があるのだろう。

壱成や早梅はもちろん、個人的に仲居頭の藤田(友近)が大好きだ。早梅にも分け隔てなく接し、きちんとみんなを見ているし、筋が通っている。しょうもなさすぎるいじめの中、一貫した彼女の態度は気持ちがよい。「顔のしわが増えるのはごめんだけど、そっちのしわが寄るのはあたしの仕事ですから」というセリフ、かっこよかった。

※この記事は「プロミス・シンデレラ」の各話1つにまとめたものです。

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–{第5話ストーリー&レビュー}–

第5話ストーリー&レビュー

第5話ストーリー

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早梅(二階堂ふみ)はここ数日の壱成(眞栄田郷敦)の態度に困惑していた。
不機嫌なうえに、自分をからかうようなことを突然言い出し、仕掛けてくるゲームも明らかにいい加減だ。
旅館ではその壱成の話題で持ちきりだった。
先日の宴会で、彼の着物姿に心奪われた仲居たちは、成吾(岩田剛典)から壱成に乗り換え始めていたのだ。

そんな中、早梅は成吾から食事に誘われる。
早梅は壱成に内緒で出かけるが、察しのいい壱成は何かあると感じ、こっそり後をつける。
早梅と成吾がレストランに入っていく姿を目撃した壱成は、道中でバッタリ会った黒瀬(金子ノブアキ)とともに、早梅たちのテーブルの近くで監視することに…。

一方、成吾の心が自分から離れていると感じた菊乃(松井玲奈)も、密かに行動を起こしていた。

第5話レビュー

成吾(岩田剛典)と早梅(二階堂ふみ)がついに急接近! 成吾に食事に誘われ、悩んだものの悦子(三田佳子)や吉寅(高橋克実)の後押しもあり行くことにする。

敬語から昔のようなタメ口に戻る二人がとてもよかった! 今までは早梅を助けてくれた王子様的なぼんやりとした回想だったが、具体的なエピソードを知ることができた。

最後の約束の日、父親から暴力を振るわれ家から出してもらえず行けなかったこと。成吾は3時間待ち、諦められず数日探したこと。恋愛に発展するかしないかの微妙な距離感と甘酸っぱさが感じられるシーンや、父に手をあげられそうになったところ、成吾が家に乗り込んで連れ出したシーンなどがあった。「僕の家に来て、余っている部屋もあるし家族もきっとわかってくれる」という成吾だったが、あんな父でも自分の父親だから見捨てられないと家に戻る早梅。学費もバイトで稼いでいたみたいでえらすぎるし壮絶……。

また成吾と壱成の母が出ていった話は前回出てきたが、出て行った半年後に亡くなったらしい。おそらくすでに余命宣告されていて、彼女なりに気遣って出ていったのではないかというのが成吾の推測だ。元仲居だった母は身体が弱く、とくに壱成を産んだ後は体調が思わしくなく家族みんなに休むよう言われていたが、責任感が強い性格から無理して働いており、他の仲居さんたちと合わないストレスもあったらしい。

早梅は早梅だけが助けられていたように感じていたが、ちょうど二人が会っていたころはそんないざこざが起こっていた頃で、成吾もまた早梅の存在に助けられていたのだ。

今まで、回想と旅館での姿以外、あらためて成吾の魅力を知る機会がなかった。なのでどうしてもいろいろな一面が見える壱成に肩入れしてしまっていたが、こうして成吾の気持ちやエピソードも聞くと、こちらもまた応援したくなってしまう。何より今まで見せなかった10年前に戻ったような笑顔がとてもいい。個人的に、この笑顔、岩田剛典~~! とかみしめていた。

うーんしかし、壱成も可愛いし応援したい。兄弟+早梅の三角関係、どちらとくっついてもつらい未来だな(気が早い)などと考えてしまった。

食事中の成吾と早梅のやり取り、盗聴器(!)を仕掛けた壱成がすべて聞いていたのだ。厳密に言うと、二人を尾行しようとする壱成を見かねて無理やりついてきた洸也(金子ノブアキ)も一緒だ。洸也、軽い人だけど前回といい、何かあったときのさりげない対応が結構大人でいいな。

弟が変なゲームを強要していることを詫び、ありえないという成吾に「でもそのおかげで助けられたし、あいつにもいいところあるし」という早梅。彼女のこういうところ、すごく好きだ。その後家を出るなら力を貸すと言う成吾に遠慮すると、それとも弟と離れなくないとか、異性として見ているの? と聞かれる。「10歳も違うし向こうがないだろうし」と言うが「早梅はどうなの」と言われ「恋愛対象じゃないよ」と答える。

いやでもこれはそう言わざるを得ないよなあ……早梅は離婚したばかりで次の恋を考えられる段階じゃないし、相手未成年だし、仮にそういう気持ちがあったとしても本人とそんな話にもなっていない段階で第三者には言わないと思う。

予想通り壱成は大荒れ。二人の席に乱入して成吾に静かにキレられ、洸也にもあれはないと言われ、初任給が入って何か御馳走したいと話しかけてきた早梅にひどい言い方をし、最後のゲーム、出ていったら借金はチャラと言う。1~6、サイコロのどの目が出ても同じ選択肢。

「お前がそうしたいならそうしろよ」というセリフを言いながら、捨てられた犬のような目で行かないでと訴えているのがなんとも……。眞栄田郷敦、目でお芝居できる人なんだな。ただそれは早梅には伝わらないのよね。本気で出て行けって言われてるんだと思ってしまうよ。自分で言っておいて出て行ったことに傷つくタイプの壱成、自業自得なんだかかわいそう……。

このまま家から出たままになっちゃうのかな~。二人とも意地張っちゃうタイプだけどちょっと考え直してほしい……。

菊乃(松井玲奈)、今回も怖いよ~。結局靴を隠したのは彼女だったらしい。ええ、結構やることしょぼい。そしてラスト、彼女に言われて旅館の前に立ったのは正弘(井之脇海)!!? いやお前どの面下げてきたんだよ帰れよ……。旅館のことめっちゃにらんでたけど、あなたは自業自得でしかないからね??

次回も波乱の予感しかしないが、どうなる……?

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–{第6話ストーリー&レビュー}–

第6話ストーリー&レビュー

第6話ストーリー


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壱成(眞栄田郷敦)と喧嘩して家を飛び出した早梅(二階堂ふみ)は、ひとまず旅館に身を寄せることにした。
そこに突然、元夫の正弘(井之脇海)がやって来て、早梅に謝りながら「友達からやり直せないか」と言う。
自分勝手な正弘の言動に憤る早梅。
成吾(岩田剛典)の介入でその場は収まるが、早梅は正弘と言い合ううちに大切なことに気づく。
壱成ときちんと向き合わずに飛び出してしまったことへの後悔だ。

その壱成は、祖母の悦子(三田佳子)ともめて家を飛び出していた。
これまでつるんでいた同級生たちも自分の金が目当てだったと知り、やるせない。
一人ぼっちになった壱成は、自分にとって早梅がいかにかけがえのない存在だったかに気づく。

そんな壱成の前に早梅が現れ…。

第6話レビュー

今回も、眞栄田郷敦の目の演技に惹きつけられた。

壱成(眞栄田郷敦)に出ていけと言われて、出てきてしまった早梅(二階堂ふみ)。
自分で言っておきながら、早梅が出ていったことがショックな壱成。

「意地張って出てきたの?」「売り言葉に買い言葉で」という周りの人たち、二人の性格を分かっている。いじけた壱成は吉寅にまできつく当たり、怒った悦子に家を追い出されてしまう。後で早梅と電話したときも「あんな情けないいじけ虫、ほっときなさい」って言うし、悦子さん好きだわ~。

お金を持たずに家を出た壱成は、友達に泊めてくれと頼む。だが、「宿泊費2万円」と言い、壱成が来ると聞くと「何か頼もう」「集合場所を焼き肉屋にしよう」と言い出す友人たち。うすうす分かっていたことだが、みんな壱成を金づるとしか思っていなかったのだ。壱成自身の接し方が招いたことかもしれないが、何ともせつない……。

下山(壱成らがパシリにしていた同級生)の家に行き、壱成が友人たちとつるまなくなりお金を出してもらえなくなったため、彼らが下山からお金を巻き上げていたと知る(最低だ)。「金づるがいなくなったから」と言っていたと伝えて謝る下山くん。されてきたことを考えると壱成を気遣う義理もないのに優しい子だ。「知ってたよ」という壱成もさみしい。

片岡くんは何が気に食わないの? お金もあってかっこよくて女の子にももてるのに。下山からの率直な疑問に対し
「俺がいちばん気に食わないのは、俺だよ」
と答える壱成。せつないな……。

「さっきのは冗談だ、俺たち友達だろ?」という奴らに「金目当ての貧乏人」「砂糖に群がるアリみたいなもんだろ」と毒づき殴られる。相手がもう一発殴ろうとしたところ、止めたのは早梅だった。早梅、ヒーローみたいでかっこいい。

でも、早梅のピンチに壱成が駆け付けたことも何度もあった。
早梅は壱成のヒーローだし、壱成は早梅のヒーローなんだなぁ。

早梅が二人で話したいというのに対し、跳ねのけようとする壱成。
「いいよもう慣れてる。10年前にあの女が出て行ったときから……」
何度も母親に言われた「あんたなんかいらない」を思い出して傷ついてきた壱成。それ以前から、出来が良くて物分かりのいい兄に対し、次男の自分は必要ないんだなと思ってきたのだった。

前回、おそらく余命を知っていたお母さんは、彼女なりに気を遣って出ていったのでは、と成吾(岩田剛典)は言っていた。彼女なりの事情や想いがあったのだとは思うが、もっと他の言い方ややり方はできなかったのだろうか。あまりにも壱成がかわいそうだ。

「私は嫌いじゃない!」と怒鳴る早梅。
「あの家は出ていくけど、たまに遊びに行っちゃ駄目かな」「私はあんたとの関係を切りたくない」「それに、あんたはいいやつだから」「あんたは、自分が思ってるよりずっといい奴だよ」

「つまりあんたと、壱成といるのが楽しいからよ。お金なんかどうだっていいわ」

壱成を演じる眞栄田郷敦の目の演技が抜群で、思わずもらい泣きしてしまった。今回に限らず毎回思うが、早梅を意地で突き放そうとするとき、いつも傷ついた捨て犬のような目をしている。

前回出ていけと言ったときも、今回突き放そうとしたときも、口では違うことを言いながら目が必死に「離れていかないで」と言っているようなのだ。
対して早梅に「あんたはいいやつだから」「壱成といるのが楽しいからよ」と言われたときは、傷ついた目からうるうるした何ともいえない表情に変わった。この「目の演技」が、壱成をより魅力的に見せている。

こんな風にまっすぐ言葉を伝えられる早梅も素敵な人だ。

「悪かった、俺が全部悪かった、だから出ていくな」
「俺は毎日がいい」
「一緒にいると、イラつくでしょ」
「あんなの全部嘘だ」
「いいから帰ろうぜ、あ~腹減った!」
きゅ、急に素直になりすぎて調子狂うけど、いろんな人に謝って関係をあらためようとする姿勢、えらすぎる。

今回旅館に押しかけて来た正弘。どうやら旅館にきたのは、菊乃と復縁するためなら何でもすると言い「元奥さんと復縁しろ」と命じられたかららしい。
本当に本当に最低すぎるので、二度と早梅の前に現れないでほしい。

これで本当にあんたは用済み、と言う菊乃。
抱きついてきた正弘をスタンガンで撃退し、
「これからは私にも元奥さんにも、旅館にも二度と近づかないで」
このセリフだけは同意だけど(菊乃についてはどっちでもいいけど)、菊乃怖すぎるし菊乃も早梅に関わらないでほしい。

今までの自分を反省し、祖母に頼んで夏休みの間、茶房で働くことにした壱成。また和服が見られて歓喜!! 次回も楽しみだ。

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–{第7話ストーリー&レビュー}–

第7話ストーリー&レビュー

第7話ストーリー

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夏休みの間、壱成(眞栄田郷敦)が旅館でバイトをすることになり、仲居たちは大喜び。
悦子(三田佳子)もやる気を出した壱成に感心するが、成吾(岩田剛典)はなぜか気に入らない様子だ。

そんな中、早梅(二階堂ふみ)は落ち込んでいた。
仲居たちから壱成との関係を怪しまれ、特に望(森カンナ)の風当たりが強い。
その上、成吾からは、従業員用の意見箱に早梅に関する良くない意見が届いているため、 別の旅館に職場を移るのはどうかと言われてしまう。
辞めたくはないが、その方が周囲にとっていいのか悩む早梅。

意見箱を使って早梅が個人攻撃されていることを聞いた壱成は、
「俺が意見を書いた人間を見つけ出して撤回させてやる」と宣言。
仲居たちへの聞き込みから、望と茜(堺小春)が怪しいと察知した壱成は2人のところへ乗り込んでいく。

一方成吾は、早梅が旅館を移りたくない本当の理由は、壱成にあるのではと感じ…。

第7話レビュー

旅館で働き始めた壱成。成吾は面白くなさそうだ。
前回菊乃から、早梅と壱成が公園で抱き合っている動画を見せられていたのだ。

目安箱に早梅を批判する意見が入れられていた。「態度が悪い」「接客に向いてない」などなど……。多少気の強いところはあるものの、早梅の仕事っぷりは仲居頭の藤田にも認められているし、実際真面目にやっている。強いていえば西園寺(かたせ梨乃)には意見していたが、最終的に彼女は早梅を気に入り、いい気持ちで帰っていった。事実無根の嫌がらせにしか感じないのだが……。

しかも、その意見を受けた成吾は、早梅に「かたおか」を辞めてほかの旅館に移ることを提案したのだ。ええ……? 意見を事実かどうか確認もせず……というか成吾も事実無根なことはわかっているはずなのに、事実ではない意見を入れられているほうに辞職を提案するところに疑問を感じた。

どうも早梅と壱成の仲が悪くないことを知ってから、成吾の目つきがきつくなったり嫉妬心が顔に出ている気がする。早梅と壱成を近づけたくないために辞めることを提案したのだとしたら、ちょっと見損なった。



早梅へのツンデレをやめた壱成、もはやただのデレでかわいい。
目安箱の件もあり、理由は言わず一緒に帰るのをやめようと言い、翌日も一緒に行かないという早梅。「ええっ」わかりやすくショックを受け、悦子(三田佳子)に「あんた何かしたの?」と言われて困り顔で首をかしげる壱成。かわいそうだけどかわいい。

翌日も重い荷物を運んでいる早梅に「たくましい俺が運んであげよう」って言ったり、「ばーか、手加減してたんだよ」って言ったり。もろにくらってしどろもどろになる早梅。ついに早梅も壱成を意識しはじめたのか!?



辞めたくないが、辞めたほうが周りのためだろうかと悩む早梅。
心配して声をかけてきたまひろ(松村沙友里)に「誰にも言わないでほしいんですけど……」と辞めるかもしれないことを打ち明けるが、まひろは同じ前置きをつけて洸也に話し、またたく間に壱成の耳にも入ったのだった。

壁ドンで早梅に理由を白状させ、どうしたいのか聞く壱成。「お前はどうしたいんだよ?」と聞き「書いた人と話したい」という返事を聞くと、仲居たちに心当たりを聞いて回る(初日からたくさんの仲居に言い寄られていたため、みんな話せてうれしそう)。

浮上したのは予想通りではあるけど、千葉(森カンナ)と松野(堺小春)。正直この方法がいいかわからないけど、目安箱の話を聞いてすぐに動いて確認しようとする壱成、頼りになると思った。本来成吾が退職を勧める前にすべきことだった気もするけれど……。

千葉と松野にせまる壱成を止め、3人で話を聞く早梅。
私のこと嫌いな理由を教えてほしいと言い、立ち去ろうとする千葉を止める。
これまたベストな方法かわからないけど、早梅、強いな~! 自分のことを明らかに嫌っている人と話すの、普通は怖いと思う。

腹を立てて早梅を嫌う理由をまくしたてる千葉。正直言いがかりだが、「納得できました。誤解されるのは自分にも原因があるなとか、私って鈍感なんだなと思った」という早梅。

「だったらもういいじゃん。お互い性格も合わないし、嫌い合ってる同士ってことで」という千葉に「私は千葉さんのこと、嫌いじゃないですよ。こんなにはっきり言ってくれる人なんだって。これからはもっと仲良くなりたいです」

早梅、メンタル強~! しかもこれだけ身に覚えのないことで言いがかりつけまくってきた人を嫌いじゃないなんて、すごい。

より怒る千葉に、一緒に働かせてもらえませんか? と言うと、そもそも目安箱に入れてないというのだ。勘違いしたことを謝り、でも私は千葉さんがどんな人かわかって良かったんですけど……と言っちゃう早梅、やっぱ強い。

一方成吾に「なぁ、あいつのこと本気で辞めさせる気? 副社長だからって、自分の都合で振り回していいのかよ」と問う壱成。
ぜんぶ成吾の思惑で、壱成は見抜いていたってこと……?

華道家の先生が来て呼ばれた成吾。花を活けられていなかったのに、華道の腕前が上がったとめちゃくちゃ褒められる。「荒々しい中にも、力強い優美さを感じられる」「これまでのあんたの作品は、ただ基本に忠実に、こじんまりとしたものでした」「この作品からは、あんたの情熱のようなものを感じさせられますわ」「恋でもしはりましたか?」と続く言葉。

褒められた花は、壱成が活けたものだった。

そういえば菊乃が「言ってたわよね。お茶もお花も着付けも、弟さんのほうが全部飲み込みが早かったって」と言っていた。壱成は次男ということで成吾にコンプレックスを抱いていたようだけど、成吾も壱成にコンプレックスを抱いていたのか……。

何と千葉が成吾に、早梅を辞めさせるのをやめるように訴えた。

嫌いだけど、一緒に働けないなんていうほど大人げないわけじゃりありませんという千葉(じゃあ今までの大人げない態度は何だったんだ、という気はするが)。「辞めさせられる」わけではなかったのを知りさらに怒っていたが、この後早梅との仲が改善されるといいな……。

早梅と壱成の歓迎会、壱成と成吾に挟まれた状態で「好きな男性のタイプ」を言う羽目になる早梅。しかも壱成の隣には菊乃(松井玲奈)。



しかも早梅は「大人な人」と言ってしまったので、周りには成吾さまでは? と言われるし、壱成はショックを受けてお手洗いに行ってしまった。精神年齢の話かもしれないけど、10歳差というハードルで大人にならなきゃと思ってるところにその言葉はキツい。


さっき早梅が鈍感女って言われたとき「そんなことないだろ」と思ったけど、若干そうかもしれないと思ってしまった。

壱成に昔の写真を見せた菊乃。見つけた成吾は怒る。
「知りたい? あなたと早梅さんを会わせるために私が何をしてきたか。これからどうするつもりか」
菊乃の意図がわからない。何で成吾のことが好きなのに、初恋の人と近づけるようなことをするんだろう? 彼女がやばい性格なのを知っていながら、関係を持ったりそばに置いていた成吾もわからない(脅されていたのかもしれないが)。

やはり「あきら」という名前(本名?)を言われると嫌がる菊乃。女子たちにいじめられる「かがみあきら」と呼ばれる少女の姿が回想される(顔は見えない)。

ラスト、早梅を夏祭りに誘うのに緊張して、ストレートに誘えずに屋台で対決ゲームにして誘う壱成がかわいすぎた。女なんていくらでも接してきただろうに、初恋なんだな~。


次回、夏祭り楽しみだけど、菊乃のせいで(?)大変なことになっていそうで怖い。
ところで、目安箱に早梅のことを書いて入れたのって誰だったんだろう?

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–{第8話ストーリー&レビュー}–

第8話ストーリー&レビュー

第8話ストーリー


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花火大会当日。早梅(二階堂ふみ)の浴衣姿に思わず見とれてしまう壱成(眞栄田郷敦)。
早梅との距離をなんとか縮めたい壱成だが、行動に移す勇気はない。
そんな壱成の思いなどまったく気づかない早梅は、子どもの頃以来の露店で大はしゃぎ。
「借金マイナス10万円」をかけた射的勝負が始まる。

同じ頃、成吾(岩田剛典)は会場の詰め所で運営委員たちと酒宴を開いていた。
そこに菊乃(松井玲奈)が現れ、何を企んでいるかわからない彼女に成吾は不安を覚える。

一方、射的勝負を終えた早梅と壱成。早梅が足をケガしたことで2人は休憩することに。
早梅の浴衣姿を「キレイだ」と褒める壱成に、急にドキドキする早梅。 2人の距離は一気に近づくが…。

第8話レビュー

ああ~、どうなることかと思ったけど、最後のあれはやばかった……!

夏祭りに行くことになった壱成(眞栄田郷敦)と早梅(二階堂ふみ)。はじめは「出店をいっぱいやって、花火をいっぱい見る!」とかわいさ満点の目標だった壱成だが、洸也(金子ノブアキ)に「花火見ながらキスしちゃうとか」と言われそわそわ。手ぐらいつないでもいいよな、どうやってつなごう? って思ってる壱成かわいい保護したい。

二人への協力を惜しまない悦子(三田佳子)&吉寅(高橋克実)コンビもいい。早梅に浴衣を着せ、壱成が手をどう握るかシミュレーションしてるところに「ありよ、あり」「私もありかと存じます」って現れるの笑った。

浴衣姿の早梅、赤っぽいアイシャドウも相まってすごく綺麗だった!
そんな早梅に「綺麗だ」と言ってみるものの、「何が?」とはぐらかされてしまう。早梅、やっぱりちょっと鈍感……!

出店で楽しむ二人が楽しそうでかわいさの極みだった……! ピンボール、かき氷、たこ焼き、ヨーヨー、わたあめ……笑顔の二人にキュンキュンした。ゲーム系だいたい壱成より早梅がうまいのもいい。

鼻緒で足を擦りむいた早梅を手当てしてくれて

「似合ってる。似合ってるし、綺麗なんじゃね?」
「お世辞じゃねーよ。本気で綺麗だって言ってんだ」

っていう壱成、好き~!!!
早梅もさすがにドキドキしてしまう。

壱成がトイレに行っているすきに出た、悪魔……じゃなくて菊乃(松井玲奈)。帰れ~!!
今回の嫌がらせはいつにもまして最悪だ。

早梅のスマホを盗み(ロックは?)壱成からのメッセージを勝手に見る。
何食わぬ顔で壱成に接触したのち、壱成に頼まれたと言って立ち入り禁止区域まで連れていき「あなたはいいわね、誰からも好かれて。私とは大違い」と言って突き落とした。崖の下に落ちた早梅は、足を怪我してしまう。

今までもどうかと思うけど、さすがにこれはもろもろ犯罪では??
やることがいちいち卑劣すぎて、それが成吾(岩田剛典)のためになると思ってるというのが理解できない。

旅館では松野が早梅のロッカーを開け、仕事着に墨汁をかけようとしたところを千葉に見とがめられる。早梅から千葉へのメモを取ったのも目安箱に投書したのも彼女の仕業だったらしい。「本当は私もこんなことしたくなかったんです……」と泣き出す。菊乃が脅してやらせていたのか。

菊乃の色仕掛けが全く効かない壱成がかっこよすぎた。一瞬乗ったふりをしたときの顔が色っぽかった。「あんたってヘビみてぇだよな」って言うのが的確過ぎて最高。

自分みたく相手の幸せを考えて引くという選択肢もあるという菊乃に「俺は、相手の全部が欲しくなるね。相手の過去もひっくるめて、全部」って言い切るところもよかった。

壱成や洸也、まひろ(松村沙友里)も必死で探したものの、早梅を見つけたのは菊乃を問い詰めた成吾。結局成吾と二人で花火を見ることになってしまった。自分のせいでこんなことになって責任を感じていたのに、早梅にキスしようとするお兄ちゃん、ブレブレやないか……! 避けた早梅えらい。でも成吾、拒否された後の切ない顔とわかってると言いつつ告白するのはよかった。

成吾と二人のところを壱成が見てしまって誤解、みたいな展開になっちゃうかと思ったけど、ならなくてよかった~! 「俺が連れてく」とお姫様抱っこならぬ肩に担ぎ「行くぞ、早梅」っていうのもええやん……。

成吾の意味深な「さっきはすまなかった」を変に勘繰らず、座ってる早梅に上からキスして

「俺の気持ちははっきりしてる。だからてめーは俺のことだけ見とけよ、バカ女」

と言う壱成。手をどうやってつなぐか悩んでたのと同じ人とは思えないけど、かっこよすぎるし俺様でよかった……!

今回も洸也がファインプレーだったな……! 壱成と早梅が二人になれるように気をまわしてくれるし、菊乃があやしいことに気づいて問い詰めてくれた。ただの軽いオッサンじゃないのだな。

ところで、いじめられっ子(?)の下山がちゃっかり彼女作ってた、やるな……! 下山のことも壱成のことも、ちゃんと誘ってる3人がかわいい。

成吾さまも攻めに出るみたいだけど、どうなる次回。

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–{第9話ストーリー&レビュー}–

第9話ストーリー&レビュー

第9話ストーリー

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キスの後、早梅(二階堂ふみ)はよく眠れずドキドキしたまま翌朝を迎える。 そんな中、悦子(三田佳子)と吉寅(高橋克実)が急きょ旅行で家を空けることになり、しばらく早梅と壱成(眞栄田郷敦)の2人きりで生活を送ることに。
「おまえの気持ちをちゃんと聞かせてほしい」と告げる壱成にうまく答えられない早梅。
そこに菊乃(松井玲奈)が突然現れ、花火大会でなぜ早梅にひどいことをしたのか、
自分の本当の目的は何なのかを語り始める。

その後出勤した早梅は、成吾(岩田剛典)から菊乃の過去について聞く。
そのうえで成吾から10年前と変わらぬ自分への気持ちを打ち明けられる。
早梅は壱成、成吾、菊乃の思いの中で葛藤し、自分はどうするべきかを悩む。

一方、壱成は早梅を守るために、ある人に会いにいくが…。

第9話レビュー

キスされた後、ドギマギする早梅(二階堂ふみ)への壱成(眞栄田郷敦)の態度が大変かっこよかった……!

「だって私10個も年上だし」と戸惑う早梅の目をしっかり見て
「そんなの関係ねえ」って言うの、かっこよすぎる……!

(すごくかっこいいセリフなのに、今になってふと某上半身裸の芸人さんを思い出してしまった……今はやめて……!!)

翌朝、意識しまくりの二人。ぎこちないおはようがかわいい……!

タイミング悪く(良く?)悦子(三田佳子)と吉寅(高橋克実)が急に数日家を空けることになり、さらにドキドキする二人。ここの壱成もまたかっこいい。

照れ隠しなのか傷つきたくないのか「からかったりノリでしたんならやめてよねああいうこと」と言い出す早梅に対して、怒らず「からかったわけでもノリでしたわけでもねぇ。だから今度デートしねぇ?」「ゲームもなしで」「嫌だったら断ってくれればいい」とちゃんと誘う壱成、よい……。

「こっちはもう気持ち伝えたしさ、今度はそっちの気持ち、ちゃんと聞かせてくれよ」

なんと真摯な。少し前ならはじめの一言ですねちゃいそうなのに、人は短期間でこんなにも成長するものなのか。

そんなところにやってきたのが菊乃。家にまで来るなよ……これは確かに「何しに来やがった」だわ。そんなしおらしい態度取っても誰も信じないって。気持ち悪すぎる。早梅もこんなやばい女が家に押しかけて来たのに「大丈夫」「菊乃さんとは二人で話したい」って甘すぎるよ~。関わらないほうがいいし、せめて密室じゃなくて外とかにしようよ……。

正弘から電話がかかってきて、不倫相手だったこともバレる。
「私はシンデレラに出てくる魔法使いなの」 と言い出した菊乃。
いや、白雪姫の魔女の間違いでは……? そういえば名字もカガミだし。

旅館では、松野に嫌がらせするよう指示していたのは菊乃だと判明。千葉によると、学生時代いじめられていて、就職した後も不安で仕方なかったところを菊乃に励まされ、嫌われたくなくていいなりだったらしい。かといってしていいことにはならないが、そういう人を見抜いてうまく手なずける菊乃、本当にたちが悪い。しかし、この旅館はなんでも筒抜けだな~。でも、ふいっと吐き出せる茶房と洸也さん(金子ノブアキ)の存在、うらやましいな。

成吾お兄ちゃん、壱成に菊乃のことを何で早く言わなかったんだと怒られ、早梅にも「ぬるいこと言ってないでよ」と胸倉をつかまれる。確かに成吾がもっと早く言っていれば被害を少なくできたかもしれないが、菊乃があそこまで悪質だというのは最近わかったし、壱成は成吾を毛嫌いしてたし難しかったかもしれない……。

正弘に会いに行き、彼もまた菊乃に利用されていたことを知る壱成。正弘君呼びになっていてちょっとかわいいな。未だに菊乃と向き合いたいという正弘、一瞬イラっとしたけど、菊乃がさみしそうだったから、というのは意外と本当かもしれない。

翌日旅館では、菊乃をひいきにしていた客からのキャンセルが相次ぎ、大変なことに。彼女が裏で手を引いたのは火を見るよりも明らかだ。やり方が常に卑怯なんだよなぁ……。そういうやり方しかできないんだろうけど、かわいそうな人だ。

いろいろあってパニックになる早梅に「抱きしめていい?」という壱成。だ?????? なんとストレートな……。
「ハグ、抱擁。嫌ならしない」
いいけど、という早梅を抱きしめ「それ、弟に向ける顔じゃなくね?」
と言って手を放し「寝るわ。ちゃんと言葉で聞くまではルール違反だろ」
と言って自室に行く。紳士……! 壱成、ほんとにいい男になったなぁ。

客足が大幅に減ってピンチのかたおかでは、大掃除を決行。
自分のせいではと気にする早梅を励ます藤田が教えてくれた、以前悦子が言ったという言葉が良かった。
「ややこしく考えずに、今できることをやる」

短期バイトのさくら(畑芽育)、やはり壱成のことが好きだった。壱成に告白したがふられた、壱成は早梅さんの答えを待ってるから気持ち伝えてあげてください、とゴミ捨て場で会った早梅に伝える。

早梅が好きなんだ、と断った壱成の態度はとても誠実だった。
少し前までは最低な奴だった、俺がこうなったのは早梅のおかげ、と。
本当に素晴らしい成長……!

このさくらちゃんという子も、とてもいい子だった。はじめから壱成を好きになるフラグがすごかったので、もしかして引っ掻き回すようなことをするのかな? と思ったが、夏祭りでも早梅が菊乃に連れていかれたことを証言してくれたし、正々堂々と告白していてすがすがしかった(比較対象が菊乃なので余計……)。

成吾に「早梅を頼む」と言ってどこかへ行ってしまう壱成。
「兄貴への頼みごとはこれっきりだ」と見せる笑顔はとてもよかったが、どこに行くのか不安だ……。

少し後に成吾の元を訪れた早梅。成吾の気持ちにはこたえられない、理由は壱成だと告げる。その後の成吾の「弟をよろしく」と言ったときの顔、言われた早梅の笑顔、どちらもいい顔でよかったな……。

いっぽう壱成は、菊乃を呼び出していた。
よりによって神社か~、鳥居のせいか赤く照らされる菊乃の顔、恐ろしい。
この女と二人になったら危ないって……。

成吾と関係を持っていたこと、成吾と早梅が結ばれた後に自分の存在を知ったらショックを受けるだろうからそうしたと言う。

「早梅さんを傷つけたかったの」「あの女が幸せになるなんて絶対に許さない」

そう言われ怒った壱成が胸倉をつかんだ瞬間、菊乃はスタンガンを当て、壱成は倒れる。
「もし(菊乃が)目の前に現れたら、大声出して逃げたほうがいいよ」
という早梅の言葉、壱成は子ども扱いと怒っていたが、正しかった。

菊乃はほんと、関わらないのがいちばんだと改めて思った。
スタンガンで一時的に気絶しているだけだと思いたいが、壱成が心配だ……。

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–{第10話ストーリー&レビュー}–

第10話ストーリー&レビュー

第10話ストーリー

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家に帰ってこない壱成(眞栄田郷敦)を探す早梅(二階堂ふみ)のスマホに、監禁された壱成の画像が送られてきた。送り主は菊乃(松井玲奈)だ。
壱成を助けたければ成吾(岩田剛典)と関係を持てと言う。

早梅から話を聞いた成吾は、ある言葉をヒントに、監禁場所の手掛かりを知る方法を思いつく。
それには黒瀬(金子ノブアキ)ら従業員の協力も必要だ。

その頃、壱成は菊乃に、なぜそれほど早梅に執着するのかと問い詰めていた。
やがて監禁場所を確信する成吾。
早梅は旅館を飛び出し、壱成のもとに走るが…。

第10話レビュー

最高のハッピーエンドだった……!

菊乃(松井玲奈)にスタンガンで気絶させられ、倒れた壱成(眞栄田郷敦)。
なんと、そのまま連れ去られ、監禁されてしまった。脱力した180cmオーバーの男性をあんなに細い女性が運べるのか……? あと夜とはいえ人に見つからずに移動できたのか……? まあ細かいことを考えるのはやめよう。

早梅に壱成の写真を送り「無事に帰してほしかったら成吾(岩田剛典)と関係を持って」ととんでもない要求をしてくる菊乃。いろいろ歪みすぎててなにがしたいのかわからない。

学生時代、いじめられているところを早梅に助けてもらったことがある菊乃。持たされたカバンを地面に放り、文句を言ってきた相手を容赦なくビンタ。振り返って「嫌なら嫌って言いなよ」という早梅、かっこよすぎる……。

成吾の気持ちを踏みにじったのに他の人と幸せになろうとしたのが許せなかった、早梅さんに穢れてほしいという。

「あんたさ、結局早梅が羨ましかったんだろ。自分が正しくまっすぐ生きられなかったから、早梅を同じ目にあわせたくて必死なんだよな」俺もあんたと同じだよ、という壱成。金をちらつかせれば尻尾振って言いなりになるだろうって。……でもあいつは違った、と。

少し前まですぐに人を試すようなことをしてしまっていた壱成。満たされなくて歪んだ行動に出てしまう菊乃の気持ちがわかるのかもしれない。

「あいつにだって弱えところはあるよ。でも、それ以上に優しいからずるくはなれねぇ。人を傷つけてまで、自分が得しようなんてことは思わねぇ。俺はそういう早梅が好きだ。だから幸せにしてやりたい」

「10歳も年下のガキが何言ってんの。馬鹿馬鹿しい」という菊乃に「大人じゃねぇから諦め悪いんだわ」「あんたは早梅にはなれねぇよ」と続ける。

怒った様子の菊乃はまた壱成にスタンガンを当てようとするが、成吾から電話が入る。恥を忍んで頼むが、今日のお座敷に来てくれないか、やっぱり菊乃がいないとこの旅館は駄目だというのだ。いそいそと出かけていく菊乃。これはかたおか総出でしかけた罠だった。洸也に頼み壱成に探し物をしている体でメッセージを送ってもらい、自分だとわかるキーワードを入れる。菊乃は松野にお座敷が入っているか確認するが、松野もかたおか側だ。頼みこむふりをして、壱成を監禁してるとわかる発言をするところを洸也に録音してもらった。

いっぽう早梅は、壱成が監禁されている場所に飛び込んだ。
洸也からのメッセージ、兄しか知らないはずの言葉が入っているのに気づいた壱成は、成吾がわかるような内容で返答したのだ。子どもの頃壱成にせがまれていろんなところに連れて行った成吾は「この町で俺と壱成が知らない場所はない」と言う。兄弟ーーー!!

壱成を見つけた早梅。監禁されてた人そんなにぶっ叩く?? という勢いで叩き、菊乃さんには近づかないでって言ったのに! と怒っている。まぁそりゃそうだ。

「もうどこにも行かないで、ずっと一緒にいてよ」
「悪かった、次はぜってー約束守る」
と抱き合う二人がよかった。

すべてを暴かれ、成吾に一緒に警察に行こうと言われる菊乃。
「何がいけなかったの?」と言うが、逆にいけなくなかったとでも思ってるの……?

旅館の中を走り、刃物を持って死のうとする菊乃。ちょうどそこに帰ってきた早梅たち。

「私のこと嫌いなら、最初から私のほうに来いよ。この自己中女」

この状況でナイフに自分の顔を近づけて言うの、かっこよすぎんか……。

「私みたいになろうなんて思わなくてよかったのに」
「あなたはあなたよ、明さん」

ひと段落して、菊乃は正弘のもとへ行く(!)。

平和になったと思いきや、家を出ていくという早梅。何か理由がありそうだ。バイトの給料日に早梅にプレゼントをしようと思っていた壱成、洸也と成吾の機転で早めにお給料をもらい、プレゼントを買って追いかける。

一人で生きていこうと思ったのに結婚にも失敗して、誰も信じられないと思った。でもあんたと一緒にいるのが楽しくて、ずっと一緒にいたいと思ってたんだけど、10個離れてるし、あんたにはもっといい相手がいるんじゃないかって。

「あんたのこと好きになっちゃった」と泣く早梅を抱きしめる壱成。

「俺はどこにもいかない」
「俺はずっとそばにいる」
「だから俺を信じろ、俺に頼れ」

「年の差なんてどーだっていい、早梅だから好きなんだ」
「俺が18になったら、結婚すんぞ。元旦那よりも、成吾よりも、絶対幸せにしてやる!」

いつか靴を捨てちゃったから……と、ジミーチュウの靴をプレゼントするの、とてもよい。シンデレラ……! と感心するも、なんとサイズが合わない(笑)。二人で爆笑してるのがかわいい。

ラストは早梅からキスしてプロポーズに答えるのがよかった。
いろいろあったけど最高にかわいいハッピーエンドでよかった……!
二人なら、何があっても大丈夫なはずだ。

※この記事は「プロミス・シンデレラ」の各話1つにまとめたものです。

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(文:シネマズ編集部)

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–{「プロミス・シンデレラ」作品情報}–

「プロミス・シンデレラ」作品情報

二階堂ふみがTBSドラマに初主演!!
無一文、無職、宿無し!
人生崖っぷちのバツイチアラサー女子が性格の悪い金持ち男子高校生に拾われ
“リアル人生ゲーム”をするハメに!?
彼女がつかむのは金か愛か、それともガラスの靴か?
サイコロの目で運命が決まる
新感覚ラブコメディ!

放送日時
2021年7月13日(火)スタート。毎週火曜22時~ ※初回15分拡大

出演
二階堂ふみ/眞栄田郷敦/岩田剛典/松井玲奈/井之脇 海/松村沙友理/堺小春/高橋克実/友近/森カンナ/金子ノブアキ/三田佳子

原作
橘オレコ「プロミス・シンデレラ」(小学館「マンガワン」連載中)

脚本
古家和尚

音楽
やまだ豊

主題歌
LiSA 「HADASHi NO STEP」(SACRA MUSIC / Sony Music Labels Inc.)

演出
村上正典 (共同テレビ)
都築淳一 (共同テレビ)
北坊信一 (共同テレビ)

プロデューサー
橋本芙美 (共同テレビ)
久松大地 (共同テレビ)
製作
共同テレビ
TBS

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