マーベル『ロキ』全6話感想 | ついに完結!ロキとシルヴィの前に現れた「在り続ける者」との決着の行方は!?

海外ドラマ

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2021年6月9日(水)、Disney+(ディズニープラス)にて『ロキ』が配信が開始されます。

マイティ・ソーの弟のロキが主人公のドラマ作品で、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の作品の中でもヴィランを主人公とした作品は今回が初めて。

今後のMCU作品にどのような影響をもたらすのか、予測不能なロキのストーリーを1話ずつ紐解いていきます。

目次

・『ロキ』とは

・第1話 大いなる目的:あらすじ&感想

・第2話 変異体:あらすじ&感想

・第3話 ラメンティス:あらすじ&感想

・第4話 分岐イベント:あらすじ&感想

・第5話 未知への旅:あらすじ&感想

・第6話 とわに時を いつでも:あらすじ&感想

・『ロキ』をより楽しむためには

・作品情報へ

『ロキ』とは

『ロキ』はマイティ・ソーの弟であるロキが主人公のドラマです。
これまでの作品同様、トム・ヒドルストンがロキを演じます。

神の国・アスガルドの王子であるソーは雷を操り、選ばれた者のみが持つことができるハンマーを武器に豪快かつ、大胆なヒーロー。

それに対して、ロキは血縁関係はないものの、ソーの弟。アスガルドだけでなく地球をも自分のものにしようとする悪戯の神。
口達者で、自分の望みのためならばどんな嘘もつき、仲間になったと思いきや自分の兄をも簡単に裏切る利己的な人物。何度も裏切りを繰り返すも、しぶとく生き残ったり、時折チャーミングな一面も見せたりする人気のキャラクターでもあります。

今回の『ロキ』は『アベンジャーズ/エンドゲーム』の後の時系列の話となります。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』でインフィニティー・ストーンを集めるためにアイアンマンたちがタイムトラベルした過去の世界で、ロキは偶然にも四次元キューブを奪い、どこかに消えてしまいました。劇中ではそれ以降のロキの行方については何も語られることはありませんでした。

そして、『ロキ』ではここから話が始まります。
ロキは四次元キューブを持ち去ったことが原因で時間を歪ませてしまったことを理由に謎の組織・TVAに拘束されてしまいます。ロキが自由の身になるための条件は、時間の流れを大きく変えてしまったロキが時間と歴史を元に戻すこと。果たして、ロキは自由の身になることができるのか。そして、ロキが歴史を元通りにしていく中で明かされる大きな謎とは。

これまでのMCU作品でも飄々として行動が全く読めないロキは多くの嘘と裏切りを何度も重ねてきました。そのロキが自ら壊してきた時間と歴史をきちんと元通りに修復する…はずはないでしょう。
歴史を修復していくロキがたどり着く謎とはいったい何なのか。
また、ロキと修正した歴史がこれからのMCUにどう影響するのかも見所となっています。

『ロキ』は全6話、毎週水曜日 16:00に最新話が配信開始される予定となっています。

第1話 大いなる目的:あらすじ&感想

あらすじ

四次元キューブを手にしたロキはアベンジャーズの手から逃げ出すことに成功。
しかし、逃げ出した先で謎の組織・TVAにロキは捕まってしまう。
TVAからも逃れようとするロキだが、逃げることができないロキはTVAエージェントのメビウスと出会う。

感想

ついに『ロキ』が配信開始となりました。
全6話で構成される謎解きタイムトラベルスリラー。

これまで謎となっていた『アベンジャーズ/エンドゲーム』の後のロキの行方が明らかになります。

さて、第1話はこの『ロキ』の序章とも呼べる回でしたが、最初から沼にハマってしまいました…。
『ロキ』第1話はロキらしいユーモアが随所に散りばめられながらも、ロキ自身にきちんとスポットライトを当てて描かれている作品となっていました。

冒頭10分ちょっとまでは多くの笑いが散りばめられています。
チケットを取らずにクレームを言う男が一瞬にして存在を消し去られるのを見たロキが必死になってチケットを探すシーンを見ると、そう思ってしまいます。
また、中盤に出てくる引き出しにインフィニティー・ストーンが雑にしまわれているところは、思わず「おいおい!」と突っ込んでしまいました。だって、これまでのMCUのストーリーはインフィニティー・ストーンを中心に回っていたのに。

そういう笑いどころが散りばめられつつも、シリアスな部分もきちんと描かれています。
それは、ロキの人間味の部分。これまでのMCU作品の中で一番ロキの人間味の部分が描かれたと思います。

特にそれが印象的だと感じたのは、メビウスと一対一でロキが自分自身について聞かれるシーン。
メビウスがロキの本心を探っていく中で、ロキは自分自身が弱者であるとわかってしまうのを見ると、つらい気持ちになりました。いくらこれまで悪役だったロキとはいえ。

また、ロキ自身が自分の未来を見てしまって、それに抗うことができないと知るところも印象的なシーンの1つ。
母が殺されることを知って悲しみに暮れ、父も死んでしまうことに落胆。さらにはロキ自身もサノスに殺されてしまう未来がわかってしまう。
その後、これまでのロキらしからぬ、自分の正直な気持ちを語るシーンはいたずらが好きな神ではなく、1人の人間に映っていました。
ですが、このシーンはもしかして嘘なのか?とすら思えてくるのも否定できませんでした。

さて、今後の展開として気になるポイントの1つは、TVAのチームを倒していっている方のロキ(と思われる正体)。
彼の目的はいったい何なのか。気になるところです。

自分の未来を全てを知ったロキが神聖時間軸に抗って、元の世界に戻ろうとしている?
(雑に扱われていた)インフィニティー・ストーンを手に入れようと何かを企てている?
時間をリセットすることができる謎の装置を集めている?
TVAを乗っ取ろうとしている?

謎は深まるばかり。この作品の結末が気になってしょうがない!!早く第2話を観たい!!!

–{第2話 変異体:あらすじ&感想}–

第2話 変異体:あらすじ&感想

あらすじ

アベンジャーズから逃げ出して、時間の流れを守る組織TVAに囚われたロキ。
そこで、衝撃の事実を知らされた彼が次に取る行動とは?

感想

さまざまな時間に現れる変異体。
TVAのチームを襲い、リセットチャージを奪っていく。
その足取りを掴むためにロキを連れてメビウスは現場へ調査しにいきます。

ロキは自分自身が行った手口やこれから起こることを予測します。
ですが、ロキは嘘を並べて、はったりをかましてきます。
やっぱりロキはTVAに協力する気はさらさらないようですね。

今回のロキでは推理のセクションがメインでした。
変異体のロキはどこにいるのか、にフォーカスして話が進められました。

その一方で、ロキ自身が真相に近づいていると見せかけて、実はその何歩も先を歩いていて、企んでいる。それが第2話でも健在。裏切り王子の本領が発揮されていました。

と思いきや、今回もシリアスなシーンに時々笑いどころが入り込んでくるのはずるい!特にイタリアでロキが騒ぎ立てるシーンはどこかコミカルで重要なシーンにも関わらず、笑ってしまったのは自分だけではないと思います。
あと、サラダに塩をかけまくるロキ。なんかかわいくないですか??

さて、第2話の一番の焦点は今回も変異体の目的は何か?ということに尽きるでしょう。
第2話の中で変異体とロキが会話していた内容を抜粋すると、

・変異体はTVAの乗っ取りには興味がない
・変異体はタイムキーパーの居場所を知っている(見つけ出す方法を聞き出した)

変異体はタイムキーパーの居場所を聞き出しているので、彼らに会うつもりなのでしょうが、タイムキーパーに会って何をするのか。
劇中でメビウスが話していた”タイムキーパーはたった1つのエピローグをまとめ上げてる”ことが目的なのでしょうか。
変異体は自分がタイムキーパーとなり、自分の思うがままの時間軸を作ろうとしているとも予想できます。

第2話にして一気に混沌(カオス)な展開になりました。
終盤では大量のリセットチャージがタイムドアに飲み込まれた結果、神聖時間軸が爆破されてしまいます。

”分岐イベントの枝がレッドラインを越えると、分岐イベントをリセットできなくなる。その結果、時間軸が壊れて現実が崩壊する”

第2話の冒頭でミス・ミニッツが言っていたこのことが起こってしまいました。神聖時間軸が壊れた結果、どのような影響が出てしまったのか。また、神聖時間軸は修正することができるのか。

個人的に気になる点をもう1つ挙げるとすれば、冒頭で流れたボニー・タイラーの「Holding out for a Hero」が流れたのは何かを示唆していたのか?ということ。
この『ロキ』の中ではロキはヴィランではなく、ヒーローなのか。はたまた変異体こそがヴィランではなく、ヒーローなのか。

多くの謎の中に嘘と裏切りが混ざり、何がどうなっているのかわからなくなってきました(きっと混乱しているのは自分だけではないはず!)

ただ言えることは、早く第3話を観させろ、と。
これ以上の混沌な展開があるのか。いや、、、あるに決まっている!

混沌になることがわかっていながら、これまで以上の展開になることを期待してしまうのです。続きを観させてくれ!

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–{第3話 ラメンティス:あらすじ&感想}–

第3話 ラメンティス:あらすじ&感想

あらすじ

時間の流れを揺るがす危険な存在を追うTVAと、その任務に協力していたロキ。
彼がついに対面を果たした、時間軸を脅かす人物の真意とは?


感想

今回の『ロキ』は第1話と2話とは違う描かれ方がされていました。

まずはアクションシーン。
『ロキ』では初めてのアクションシーンがあり、特に終盤の長回しのワンカットのアクションシーンは見応え十分。

そして、第2話の最大の謎だった変異体・シルヴィ
第3話では自分のことをシルヴィと名乗りますが、このシルヴィについて深く描かれ、彼女の目的の片鱗が少しずつ見えてきました。

・シルヴィはロキが死んでしまうと、自分自身も死んでしまい、タイムパッドも使えなくなる
・シルヴィが実行している計画は長年かかって計画していた
・しかし、計画が果たされたらロキを倒そうとしている(つまり目的を果たすことが大事?)
・シルヴィには真剣に付き合っている人がいた。災害を渡り歩きながらも、付き合っていた

シルヴィが計画していることは付き合っている人に関係しているのでしょうか。
避けられない運命をタイムキーパーに会って、運命を変えようとしているのでしょうか。

また、TVAに関する謎も浮かび上がってきました。
シルヴィ曰く、TVAのメンバーは元々は地球人で、全員元々は変異体だった、と。
メビウスが第2話で”TVAもメンバーもタイムキーパーが創り出したもの”だと話していたことは嘘だった?それとも、メビウスはそう思い込まされている?
気になるのはなぜシルヴィはそのことを知っていたのか、ということ。

シルヴィは元々TVAのメンバーで何かの事情で抜け出して、計画を実行しているという風にも思えてきます。

さらに、第3話ではロキの心境に変化があったように見えました。

利己的で、裏切ることに何の躊躇もないロキ。
母親について語るシーンはどこか寂しげな表情で、本当の気持ちを話しているように見えました。
また、シルヴィだけを頼るしかない状況の中で、対話を重ねていくうちにシルヴィに対して思いやりを見せる場面がいくつもありました。

これはいわゆる成長…?ロキには似合わないような気もしますが、、、それともただの利己的な行動、裏切りを前提とした行動なのでしょうか。

そして、忘れてはならないのは今回もかわいいロキのシーンがあったこと。
ロキが変身をして老人から話を聞こうとした矢先に銃で撃たれたり、酒宴の歌を歌うシーンなど、コミカルな部分もこの『ロキ』には大事な要素だと改めて気付かされますね。

さて、最後になりますが、少し考察を書いてみたいと思います。

まず、シルヴィはこの作品の黒幕のようには見えなくなってきました。
それよりも、TVAやタイムキーパーの方に何か企みがあるのではないかと思ってきました。

神聖時間軸を壊した先にあるのは一体何なのか。
まだもう少し手がかりが欲しいところではあります。

それよりも、ロキとシルヴィはラメンティスを抜け出すことができるのかが気になるところ。
ロキのピンチにメビウスが駆けつけてくれたりはしないんですかね…?

いよいよ『ロキ』も折り返し。
残り3話、謎が謎を呼んでいるストーリーはどのような結末を迎えるのでしょうか。

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–{第4話 分岐イベント:あらすじ&感想}–

第4話 分岐イベント:あらすじ&感想

あらすじ

タイムトラベルした先で大ピンチに陥ったロキとシルヴィ。
《味方》か《敵》かもはっきりしない2人の運命は!?


感想

惑星が衝突する星・ラメンティスから脱出する術がなくなり、途方に暮れるロキとシルヴィ。
そして、ここに来て急展開。なんとロキがシルヴィに対して恋愛感情を持ってしまうことで分岐イベントが発生。
それを感知したTVAが2人を連れ戻すという展開には驚きです。

ロキが特別な思いを抱くのは、ロキ自身というのも皮肉が効いているというか、なんというか。

さて、今回はかなりサスペンス色が濃い回でした。

冒頭ではシルヴィのTVAに連行された当時の過去も明らかになりました。
そして、メビウスがロキに対して強く迫るシーンは、第1話や第2話とはまた違う雰囲気で少しドキドキしたのは筆者だけではないと思います。
また、メビウスが自分自身が変異体であることに気付いたり、ついにタイムキーパーとの対面のシーンもありました。

かわいいロキのシーンもなかったですが、むしろキュンキュンするロキという想定外のシーンが登場したのは良い裏切りでしたね!

ストーリーを追うごとに、ロキの心情が大きく変わってきていることを今回もうかがえました。
シフに対して謝罪をするシーンはその場しのぎのものではなく、本音を話しているように見えました。
「ずっと孤独、独りぼっち」と言われたロキの絶望そのもの。第1話の飄々としたロキとは別人ですね。

しかし、「嘘」がテーマの『ロキ』
こんなシリアスな展開に裏がないとは言い切れません。
まだ何か裏があるように思えるのは筆者だけでしょうか。

最後に、第4話にして、残っている謎の多さに驚きが隠せませんでした。

・なぜシルヴィはTVAに連行されたのか。分岐イベントが発生した理由とは?
・ロキたちが対面したタイムキーパーは偽物。本物はどこに?そもそもタイムキーパーは存在するのか?
・TVAは本当にタイムキーパーが作ったのか。それとも別の誰かが作ったのか
・タイムキーパーに仕えていたラヴォーナは一体何を知っているのか
・メビウスが剪定されてしまったが、彼は生きているのか
・剪定されたロキ。そのロキが目覚めた場所とは?
・ラストに出現したさまざまなロキの正体とは?そして、彼らの目的とは

謎が今後の重要なキーにしか思えない。この先の展開が全く読めないですね。

筆者の考察としては、メビウスが実はさらに別のロキなのでは…?と考えてしまいました。
ロキは何歩も先を行っているという風に言っていました。
だって、他に黒幕と思える人物がいないんですから、こういう裏切りもあり得るのでは…?

残る2話を前に一気に急展開があった第4話。
第5話では(おそらく)これらの謎が少しずつ明かされ、クライマックスに向かって盛り上がっていくことでしょう。

第5話、本当に早く観たいですよね!

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–{第5話 未知への旅:あらすじ&感想}–

第5話 未知への旅:あらすじ&感想

あらすじ

衝撃のラストを迎えた前回。
その後のロキの運命は…?


感想

前回、第4話の終わりに剪定されてしまったロキ。

死んでしまったかと思いきや、変異体である「クラシック・ロキ」「キッド・ロキ」「自慢好きロキ」の3人を目の前に倒れていました。
そして、行き着いた先は時の終わり・虚無。虚無ではアライオスという怪物に支配されていて、触れた者を死へと追いやるため、恐れられていました。

第5話はこの虚無でストーリーが進んでいきます。

序盤からユニークな場面がいくつもありましたね。
なんと言っても、ワニ版のロキが登場するのは誰も想像できなかったですね。
秘密基地に入っていく途中のシーンもいろんなネタが散りばめられていたり。

また、クラシック・ロキがTVAに連れ去られた分岐イベントの話、サノスに殺されるはずのロキが生き残り、宇宙に1人で過ごしていたら、寂しくなってソーに会いに行こうとしたところに捕まった、という話は興味深いものがありました。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で殺されてしまったロキに先の未来がもしあったなら、と考えてしまいました。

序盤のシーンで気になったところがありました。
それは、予告編で流れるロキの正体が「大統領ロキ」ということ。

このロキが配信開始する前はこの予告編が「ロキ」と思いきや、変異体の大統領ロキだったというのは、、、まさに『ロキ』に裏切られました。
とはいえ、大統領ロキが登場するシーンはコミカルで、面白かったです。

そして、ロキとシルヴィとの一時は完全にこれまでのロキとは違うロキがいました。
第1話とは違う、裏切り王子のロキではなく、1人の人間としてのロキがいました。
また、メビウスに対して別れのハグをするシーンも。

さらには、物語終盤ではクラシック・ロキがアライオスの気を反らせようと魔術でアスガルドを再現するシーンも見どころの1つ。
なぜ彼がロキとシルヴィに加勢する心変わりを見せたのか。
それは、メビウスが「今からでも変われる」と言ったことがきっかけのように思えました。

第5話のテーマは「変わること」なのかな、とも思いました。
第6話の最終回を前にして、これまでのロキとは違い、成長したロキを表現したかったのではないでしょうか。

過去を悔いたりすることもなく、アライオスにシルヴィと一緒に立ち向かおうとするロキは悪役、裏切り王子とはほど遠いヒーローの姿になっているように見えました。

いよいよ次回、第6話が最終回。

・アライオスが示した場所はどこなのか

・TVAを裏で手を引くのは誰か

・タイムキーパーの正体は誰か

・ロキとシルヴィはタイムキーパーを倒すことができるのか

・『ロキ』の結末は一体どうなるのか

これまでの謎が一気に解決するはずの最終回。
そして、他のMCU作品とのつながりも気になるところです。

いよいよ次回第6話が最終回。
まったく予想不可能な結末を見逃せません!

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–{第6話 とわに時を いつでも:あらすじ&感想}–

第6話 とわに時を いつでも:あらすじ&感想

あらすじ

ついに物語がクライマックスへ。
裏切り王子・ロキの活躍を描くドラマシリーズが迎える結末とは?


感想

(以下、最終話のネタバレがあります)

ついに『ロキ』も最終話。

とにかくこれまでの展開とはまた大きく違うものでヤバイの一言に尽きるのではないでしょうか。

最終話では”在り続ける者”(ジョナサン・メイジャーズ)が登場。

31世紀の未来人で、全ての未来を知っていて、神聖時間軸を管理していた人物。
TVAを作ったのも彼で、つまり今回の『ロキ』の黒幕。

最終話で語っていた主な話は「多元宇宙」について。
かなり丁寧に、どのようなことが起こっているかを説明していたのが印象的でした。
それはつまり、この多元宇宙の話が今後のMCU作品に大きく絡んでくるからです。

2022年に公開を予定している『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』はタイトルに「マルチバース(多元宇宙)」と付いているように、多元宇宙は今後のキーワードかつ、世界観となると思われます。

そして、回を追うごとにロキの成長が著しいですね。最初のコミカルなロキはどこへやら。
最終話では在り続ける者が語る真意を見抜いていて、在り続ける者の挑発に乗ってしまったシルヴィをなだめたり、彼女に思いをきちんと伝えたり。
裏切り者、卑怯者、嘘つきなんて今のロキには全く似合わないですね。

どちらかと言えば、今回のロキはヒーローに近づいていっている気がしないでもないですね。

また、シルヴィと戦うシーンも印象的なシーンの1つだったのではないでしょうか。
「愛とは短剣(ダガー)」と例えたロキが短剣をシルヴィに向けて戦うというのは切ない気持ちになりました。

しかし、最終話だというのに、いくつも謎は残されたままどころか、最終話で謎は増えるばかり。
残された謎やその後の展開は最後に発表があった「シーズン2」に語られるのでしょうか。

第1話を観ていた時点ではこのような結末が待っているとは全く検討もつきませんでした。

『ロキ』は何度も謎の森をさまよいながら観続けていたドラマのよう。
結末を予想するも、その予想を遥かに裏切ってくる面白さと魅力的なキャラクターが最高でした。

映画ではなく、ドラマでしか描くことができない作品とはまさにこの『ロキ』のこと。
今後のMCUは映画のみならず、ドラマも影響していることは発表されているため、今後のMCU作品が楽しみで仕方ないですね。

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–{『ロキ』をより楽しむためには}–

『ロキ』をより楽しむためには

『ロキ』は初めて観る人でも楽しめる内容になっていますが、ロキが出演するこれまでのMCU作品を観ることでより楽しむことができます。

『マイティ・ソー』
兄のソーと弟のロキがMCU初登場する作品。ロキの出生の秘密が暴かれ、ロキの感情の暴走が止まりません。

『アベンジャーズ』
四次元キューブを利用して、人の心を操るロキ。地球を自分のものにするため、チタウリ軍を率いてアベンジャーズと対峙する。

『マイティ・ソー/ダークワールド』
アスガルドに投獄されたロキ。しかし、ソーの父・オーディンさえもかなわない敵に挑むため、ソーは投獄されているロキと手を組み、宇宙のために戦う。物語終盤ではロキらしい展開が。

『マイティ・ソー バトルロイヤル』
ロキとソーの故郷であるアスガルドをソーの姉であるヘラから取り戻すため、2人は力を合わせて戦う。終盤のソーとロキが会話する場面は思わず胸アツになってしまうシーンが。

『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』
『マイティ・ソー バトルロイヤル』の直後から始まる作品。ロキはソーを救い出すために四次元キューブを差し出すが、、、。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』
『ロキ』の発端。タイムトラベルした『アベンジャーズ』のロキが四次元キューブを奪い、消え去ってしまいます。

いずれの作品もDisney+にて配信中です。
『ロキ』を観る前でも、観ている途中でも、観終わった後でも『ロキ』をよりディープに楽しむことができると思います。

Disney+をまだ体験されていない方はこちらの記事で解説をしているので、ぜひチェックしてみてください。

(文:澤田孝志)

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–{『ロキ』作品情報}–

『ロキ』作品情報

【基本情報】
アベンジャーズの敵、嘘で他人を翻弄する<裏切り王子・ロキ>が世界の時間を救う⁉
全人類を欺く、謎解きタイムトラベルスリラーが開幕!

【予告編】

【基本情報】
監督:ケイト・ヘロン(『セックス・エデュケーション』)

出演:トム・ヒドルストン(ロキ役)