世代を越えて愛される名作『スタンド・バイ・ミー』が2021年5月28日の金曜ロードショーで放送されます。
近年、配信サービスから大人気となった『ストレンジャー・シングス 未知の世界』や、大ヒットを記録した『IT/イット』2部作にも多大な影響を与えた本作。
今回はそんな名作の放送に合わせて、同じく10代の少年少女が活躍するジュブナイル映画10作品をご紹介します!
言わずと知れた名作から、知る人ぞ知る日本映画まで。趣向が異なる作品群を「王道系」「スリラー・ホラー系」「変わり種系」という3つのカテゴリーに分類してみました!
是非、気になる作品を発見して、『スタンド・バイ・ミー』の予習・復習に鑑賞してみては……?
王道系(4作品)
その1:『E.T.』
ジュブナイル映画の代表格と言えば、やっぱり、この映画。
ハリウッド映画の名匠・ スティーヴン・スピルバーグ監督による不朽の名作『E.T.』。
地球で迷子になった宇宙人E.T.と、優しい少年・エリオットの心温まるSFファンタジーです!
有名なテーマソングや特徴的な宇宙人のヴィジュアルなど、本編を観たことがなくとも知っている人は多いのでは?
ちなみに、2019年にはとある会社のPR映像として、本作の続編となるショートフィルムが制作されました。
監督は異なりますが、世界観を引き継いだ感動の内容になっており、ファンは必見の作品になっています。
その2:『グーニーズ』
忘れてはならないジュブナイル映画の傑作と言えば、やはり『グーニーズ』でしょう。
海賊にギャング、宝の地図に洞窟と、ワクワクする要素が盛り沢山の本作。
家族や友人とのドラマが描かれた物語も素晴らしく、今もなお語り継がれるアドベンチャー映画の傑作。
シンディ・ローパーさんが歌う主題歌も印象的な一作です!
その3:『Dearフレンズ』
知名度は低いですが、隠れたジュブナイル映画の傑作と称されるのが『Dearフレンズ』!
数十年ぶりに集まった幼馴染み4人が過去を回想する内容は、女性版『スタンド・バイ・ミー』と呼ばれることも……。
長い年月を経て再会した親友同士の”変わるもの”と”変わらないもの”、”死”と”生”を対比した物語。
『Daydream beliver』や『sugar sugar』、The Jackson 5の『I want you back』など、名曲に乗せて、描かれる青春の日々が印象的な作品です!
その4:『mid90s ミッドナインティーズ』
近年公開された作品の中でも、とりわけ注目されたジュブナイル映画は『mid90s ミッドナインティーズ』でしょう。
1990年代を舞台に、スケートボードにハマった13才・スティーヴィーが反抗的な行動を経て、大人への階段を上っていく物語。
製作・配給を担当したのは『ムーンライト』『レディ・バード』『ミッドサマー』など、数々の注目作を手掛けてきた会社・A24。
俳優やコメディアンとしても活躍するジョナ・ヒル監督が、実体験を基に描いた物語は、多くの若者の共感を呼びました!
スタイリッシュな映像・音楽・小道具の数々によって再現された、当時のストリートカルチャーに、誰もが惹きこまれてしまう作品です。
–{続いて「スリラー・ホラー系作品」をご紹介!}–
スリラー・ホラー系(3作品)
その5:『IT イット “それ”が見えたら、終わり。』
『IT イット “それ”が見えたら、終わり。』は、2017年に公開されたスティーヴン・キングさん原作のホラー映画。(2019年には、後編も公開。)
原作は1990年にも映像化されていますが、『スタンド・バイ・ミー』から強い影響を受けているのは、2度目の映像化、すなわち、リメイク版の本作と言えるのではないでしょうか?
原作者が同じため、「自転車」「死」「ひと夏の思い出」といった共通点があるのは、その一つ。
また、ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』が大ヒットした直後に公開されたということもあり、そのブームに乗るような作風にも注目です!
少年少女の「友情」や「初恋」、ホラー映画というよりも青春人間ドラマと言える内容は、『スタンド・バイ・ミー』と併せて観ることで、より、際立つのでは……。
その6:『サマー・オブ・84』
近年の『ストレンジャー・シングス 未知の世界』ブームを経て制作された、スリラー系ジュブナイル映画が本作!
夏、田舎、少年たち、といった要素は『スタンド・バイ・ミー』と共通しながらも、彼らに待ち受けるのは残酷な運命……。
失踪事件や殺人犯の存在など、終始漂う不穏な空気が絶妙で、二転三転する衝撃のクライマックスには、誰もが圧倒されるはず。
ショッキングな描写もあり、鑑賞の際には覚悟が必要ですが、ジュブナイル映画好きな方であれば、一度は観て欲しい衝撃作です。
その7:『SUPER8/スーパーエイト』
田舎町に住む少年少女たちが、不可解な事件に巻き込まれ、政府の陰謀を暴いていく……。
SF映画『SUPER8/スーパーエイト』も、『スタンド・バイ・ミー』を筆頭とするジュブナイル映画の系譜を汲んだ一作と言えるでしょう。
メガホンをとったのは、『スター・ウォーズ』新三部作や、『ミッション:インポッシブル』シリーズを成功に導いたJ・J・エイブラムス監督。
彼が1970~80年代のSF映画をオマージュした本作では、 スピルバーグ監督もプロデューサーとして参加。
『未知との遭遇』や『E.T.』といった往年の名作を彷彿とさせる描写や、理不尽な大人に立ち向かう主人公たちの様子に勇気をもらえる一作です!
–{最後は「変わり種系作品」}–
変わり種系(3作品)
その8:『バンブルビー』
大人気シリーズ『トランスフォーマー』のスピンオフ映画として、製作されたのが『バンブルビー』。
シリーズ屈指の人気キャラと、母を失ったティーンエージャーとの交流を描いた本作には、思わぬ感動が待ち受けています。
『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』のトラヴィス・ナイト監督がメガホンをとったことで、よりアニメチックになったキュートなロボットたちにも注目。
シリーズを追っていない人にこそ、オススメしたいジュブナイル映画の名作です!
その9:『グッド・ボーイズ』
『ソーセージ・パーティー』の製作陣による、下ネタ満載・過激な作風の『グッド・ボーイズ』も近年のジュブナイル映画を代表する一作。
仲良し3人組、マックスとソーとルーカスが繰り広げるハチャメチャな珍道中には、観客の誰もが笑ってしまうでしょう!
『ルーム』、『ワンダー 君は太陽』などで注目を集めた天才子役・ジェイコブ・トレンブレイ君の魅力が爆発した名演にも注目していただきたいです!
大人の階段を上っていく彼らに訪れる、ちょっぴり切ないクライマックスには、ホロリとしてしまう大人も多いのでは……?
その10:『ジュブナイル』
『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』など、数多くのヒット作を手掛けた山崎貴監督。
その記念すべきデビュー作となった作品が『ジュブナイル』です!
本作は、宇宙からやって来た謎のロボット・テトラと少年少女たちの冒険を描いたSFアドベンチャー映画。
ミュージカル版『テニスの王子様』で主人公も演じた遠藤雄弥さんや、若かりし頃の鈴木杏さん、香取慎吾さんや吉岡秀隆さんといった豪華な俳優陣も見所です!
ちなみに、本作の原案となったのは、当時、ファンによって作られて、話題になった二次創作の『ドラえもん最終回』。
そのため、のちに『STAND BY ME ドラえもん』2作品をヒットに導いた、山崎監督の原点とも言える作品なのです。
さて、あなたのお気に入りのジュブナイル映画は見つかりましたか?
2021年6月11日には今回紹介した『グーニーズ』が金曜ロードショーで放送。
また、今年公開予定の『ゴーストバスターズ/アフターライフ』でも、メインストーリーとして、少年少女の活躍を描くことが発表されています。
このように、今後もより一層、ジュブナイル映画の人気は、高まっていく予感!
あなたも好きな作品を発見して、自分の幼少期に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
(文:大矢哲紀)