日本テレビ月曜の深夜ドラマ枠「シンドラ」第15弾となる「探偵☆星鴨」が2021年4月26日からスタート。
人気劇団・ヨーロッパ企画のオリジナル脚本で、ハードボイルドに憧れながらも女性とのコミュニケーションが苦手な探偵・星鴨の日常を描く本作。主役の星鴨を演じるのは、初の単独ドラマ主演となるHey! Say! JUMPの有岡大貴。
本記事では毎話感想を記し、その魅力へ迫っていく。
もくじ
第1話あらすじ&感想
第1話のあらすじ
おばあちゃんから引き継いだリサイクルショップの一角に探偵事務所を構えている星鴨(有岡大貴)。
TVからは、ある殺人事件のニュースが。名探偵シャーロック・ホームズや金日一耕助のように難事件を解決することに憧れて探偵になったのに、実際の依頼は、知的でハードボイルドとはほど遠いものばかり。
こらえきれず「浮気調査お断り!」の張り紙を貼る星の前に突如若い女性・唐戸つぐみ(片山友希)が現れる。依頼は浮気調査ではなくストーカー被害の調査だった。唐戸を事務所に通したものの、なぜか落ちつかない様子の星。「僕、女性と目合わせられるの、3秒が限界なんですよ」とタジタジな星に、唐戸は呆れ気味。調査で唐戸の部屋を訪れるが、30センチ以内に近づくだけで呼吸困難になり、目を合わすこともできない。コミュニケーション取れない二人…。
そんな調査中、捜査一課の刑事・捜田一 (岡田義徳)が現れる。星を殺人事件のホシ(犯人)と疑っているのだ。さらにストーカー被害の鍵を握る女性(磯野貴理子)も現れ調査はドタバタ!果たして無事解決しに解決し、依頼人を笑顔にすることはできるのか!?“頭をユルめる”探偵コメディ・ミステリーの幕が上がる!
第1話の感想:有岡大貴のハマりっぷりにワクワク…愛すべきNEW探偵ヒーローここに誕生!
「シンドラ」第15弾、探偵・星鴨が活躍するコメディ・ミステリーがスタート!
この第1話、主演・有岡大貴の探偵ヒーローへの見事なはまりっぷりに感服した。
かわいらしくて愛嬌のある風貌、初々しいネクタイとコート姿、「見えた!輝く一番星!」の決めゼリフまで、さながらひと昔前のアニメの少年探偵ヒーローを思わせる。オープニング音楽も昭和のドラマやアニメのような風情を感じ、この作品、このままちょっとレトロな少年探偵アニメにできそうだとワクワクしてきた。
今回、ストーカー被害にあっている依頼者・つぐみの依頼で捜査に乗り出す星だが、女性がめっぽう苦手で3秒以上目をあわせられず、女性と近づける距離は30センチが限度で、つぐみ困惑させる。まだ探偵としては駆け出しらしく、張り込みの最中によそ見はするし、ストーカー犯人らしき人物に殴られるし、挙句に警察に「お前、ホシ(犯人)だろ?」といわれて「ホシ(星)ですけど」と答えて容疑者として連行されて…と、いろいろとズッコケぶりが目立った。
とはいえ、やはり探偵ヒーロー。これだけじゃ終わらない。殺人事件に関しては、警察が気づかなかった証拠品を見事に指摘してみせた。そして、ストーカー事件では、犯人が自分を殴った力はネコパンチ並み、つまり犯人はさほど強くないと推理する。
つぐみから「それだけ?」「一番星弱っ!」とツッコミが入るが、相手が弱いってことは次はビビらない!と、的確なのかずれているかよくわからない結論とともに現場へ直接対決しにいく星。
そして、ついにつかまえた犯人は案の定少年で、星の推理はある意味 正しかった。夜の外出が増えた母を不審に思い、つぐみの部屋に母と同じコートがあるのを見て、母が浮気しているのだと勘違いして働きかけようとしていたのだった。
少年の話を聞いていたときから、母親が出かけている場所が星はぴんと来ていた様子。「お母さんに直接聞こう」と、母が出かけている場所=ダンス教室へつれていく。親子の間の誤解を解いて、見事事件は解決。
名探偵に憧れていて、決めセリフはいっちょ前。まだまだ未熟だけど、優れた注意力と閃きがあり、困っている人に手を差し伸べる優しさがある。そんな星鴨のキャラクター、魅力がよくわかる初回になっていた。
愛すべきNEW探偵ヒーローがここに誕生。今後、星鴨の活躍&閃き、そして ズッコケぶりをおおいに楽しんでいきたい。
–{第2話あらすじ&感想}–
第2話あらすじ&感想
第2話あらすじ
廃品の買い取りを終えた星(有岡大貴)がリサイクルショップに戻ると、いつも店番ばかりで不満タラタラの唐戸(片山友希)が、何やら得意げ。
留守中に「調査の依頼を受けた」という。
しかしそれは張り紙をしてまで星が断固拒否する浮気調査だった!
張り紙の書きかえを巡って唐戸と言い争いをしていると、夫の怪しい行動を調べて欲しいという依頼人・島田(朝倉あき)が現れ、結局依頼を受けるハメになる星。
事情を聞くと、彼女の浮気のボーダーラインはやたら細かくて厳しい。とりあえず星は変装して、唐戸と島田の夫(伊島空)の尾行調査を始めることに。
調査をしてみると、島田の夫は限りなくクロだと判明する。初めての調査にノリノリで手伝っていた唐戸だったが、島田の夫のゲスっぷりに嫌気が差し始め、浮気調査は誰も幸せにならないという星の意見に同意する。
そこへまたも捜田刑事(岡田義徳)が出没し、星は盗撮容疑で連行されてしまう。捜田に事件解決のヒントを与え、無事に釈放された星は再び浮気調査を再開。やがて島田の夫の思いもよらない行動が明らかになる。誰も幸せにならない浮気調査からまさかの展開に……!?星は今回も依頼人を笑顔に出来るのか!?
第2話の感想:星、唐戸、捜田のキャラがだんだんわかってきた
前回依頼者だった唐戸が今回から探偵助手に。どこかぬけている感が否めない星に対してしっかり突っ込んでくれる彼女のおかげで、ドラマのテンポが非常にいい。
とはいえ、探偵助手としてはまだ駆け出し。尾行用の変装で、星がスーツにメガネの無難な姿で決めているのに対して、唐戸は派手なアニマル柄を着こむ。彼女もまたどこかズレている様子。
この凸凹コンビが繰り出した浮気調査は、案の定かなりの珍道中。「ターゲットとつかず離れずの距離をとる尾行が得意」と豪語していた星だが、唐戸と距離が近くなると、女性アレルギーでジタバタするズッコケぶり。夜の張り込みでも買ってきたおでんの卵を落としたり、ターゲットが動いて車で追わないといけないときに、運転席で「(おでんを)置くとこない!」とあたふたしたりと落ち着かない。彼を見てよくわかった。おでんは絶対張り込みには向いていない。
そして、捜査を見事邪魔してくれたのは、捜田刑事。ターゲットの浮気らしき現場を目撃した星が撮影しようとした瞬間、彼を捕獲して盗撮容疑で連行。確かに盗撮と誤解されかねないことをしてはいたけれど、「どうして、お前はいつもそうあやしいんだ」と疑う気満々なあたり、捜田刑事もひどい。
結局1話に続いて取り調べを受ける星だが、そこで捜田が話題にしたのは1話で起きた「タワシ殺人事件」。
あの事件まだ解決していなかったの?とちょっと驚いてしまったが、自前の捜査ではポンコツぶりの目立つ星が、捜田刑事には極めて的確な指摘をしているのがおかしかった。どうやら捜田は星よりもさらに“ポンコツ刑事”の様子。「くそー、犯人め…」とくやしがる背中が残念すぎて、逆に同情を覚えてしまった。星からすると“目の上のたんこぶ”的な存在だろうけれど、今後できたら彼のことを助けてあげてほしい。
捜査の結果、島田の夫が限りなくクロに近いとわかる。決して気持ちのいいものではなく、ノリノリだった唐戸も、浮気調査の「誰も幸せにならない」つらさを実感してしまう。しかし、名探偵・星鴨はここで終わらない。「見えた!輝く一番星!」の閃きとともに、島田の夫が女性と会っているときに、妻が掲げた浮気のボーダーラインを一切越えていないことに気がつく。
そう、浮気ではなかったのだ。島田の夫は妻との結婚式の費用を貯めるために、深夜にキャバ嬢の送り迎えのバイトをしていたのだった。
浮気の疑惑は無事に晴れ、星は島田夫妻のためにお店を結婚式会場として貸し出す。「誰も幸せにならない」からと浮気調査を拒んでいた星だったが、今回彼が不本意ながら捜査をしたおかげで、一組の夫婦が幸せになった。
女性に弱いのがたまにキズだけど閃きは天下一品の探偵・星に、しっかり者だけどどこかズレた助手・唐戸。そして、犯人逮捕に熱意を燃やしているのにどうにも残念な刑事・捜田。レギュラー陣のキャラがだんだんとわかってきて、ドラマのエンジンがより暖まっていくのを感じた第2話。ただ気になるのは、捜田刑事が追う「タワシ殺人事件」の行方。予告編を見る限り、次回も何かしら進展がありそうなので、この事件でもぜひ探偵・星鴨の輝く一番星を期待したい。
–{第3話あらすじ&感想}–
第3話あらすじ&感想
第3話あらすじ
女性にタジタジしてしまう星(有岡大貴)の前に、なんと5人もの女性依頼人が集団で登場!探偵・星の最大の危機!?
唐戸(片山友希)が「こんなの誰が買うのか!?」とボヤいていたリサイクル商品の1つ、すりガラスのパーティションを駆使し、なんとか依頼内容を聴く星…。
彼女たちは中学時代の演劇部の同級生。タイムカプセルを掘り起こそうと同窓会で集まったが、埋めたはずの場所から、タイムカプセルがなくなっていたという。場所を知っているのは5人だけのはずなのだが…。久しぶりの再会も次第に険悪ムードになっていく5人。この中の誰かが犯人なのではないか!? と疑う星に、彼女たちは猛反発!改めて一人ひとりに話を聞いてみると、5人の微妙な人間関係が浮き彫りに。
そこへ、いつもの捜田刑事(岡田義徳)が現れ、またも星は警察へ連行されてしまう。
捜田が追っている「タワシ殺人事件」に新たな展開があり、星の探偵学校時代の同級生が関係していたという。星の脳裏に、師匠・ジョー(堀部圭亮)の姿がよぎる。
複雑な想いを抱えたままタイムカプセル探しに全力で取り組む星。
タイムカプセルは一体どこに行ったのか!?
星は彼女たちの笑顔と友情を取り戻せるのか!?
第3話の感想:片山友希の絶妙な“ドン引き顔”がクセになる
このドラマの魅力といえば、まず、主演・有岡大貴の探偵ヒーローへのハマり具合。そして、もうひとつ非常に楽しませてもらっているのが、助手・唐戸を演じる片山友希の表情豊かな芝居っぷりだ。
「シンドラ」枠の前作「でっけぇ風呂場で待ってます」にもゲスト出演していた彼女。そのときもコミカルで突き抜けた演技が光っていたが、本作でも主人公・星のズッコケぶりにあきれる“ドン引き顔”がなんとも絶妙でクセになる。おかげで、見ているときについ唐戸の表情の変化に注目するようになってしまった。
今回、消えたタイムカプセルの謎を追う星。依頼者かつ容疑者である5人の女性と向き合うことになり、女性アレルギーの彼にとってはなんとも過酷な事態。とはいえ、すりガラスの力を借りてなんとか事情聴取をやりとげる。
しかし、聴取を終えて現場へ向かおうとすると、ここでお約束タイム。捜田刑事が現れて星は捕獲されてしまう。なお、今回は星があやしい行動をとったのではなく、警察が捕まえる気満々でお店の前で待ち伏せていた。
「タワシ殺人事件」の被害者が星の探偵学校時代の同級生だとわかって、星が“ホシ”だと意気込む捜田刑事。しかし、「同級生ってだけで疑うなら当時の同級生全員が容疑者になるし、(被害者が)探偵なら依頼者とか依頼内容のほうに容疑者がいる可能性が高い」と星からごく当たり前のことを指摘されて、「うん、確かに」とあっさり引き下がる。
結局、今回もポンコツぶりが露呈しただけで終わった捜田刑事。「くそー」とくやしがる姿は相変わらず切なかったけど、ここいらで星にあやまって、「タワシ殺人事件」の解決を依頼したほうがいいのではないだろうか…?
事情聴取に取り調べなど、いろいろあってだいぶ時間をくってしまった星は、決めセリフ「見えた!輝く一番星!」を若干巻き気味で披露。5人のうちのひとり・中野が、タイムカプセルの中身を見た者しか知り得ない情報を知っていたことに気が付く。
ただ、ここで思わぬどんでん返し。中野だけでなく、5人の女性全員がかわるがわるタイムカプセルを掘り返していたことが判明する。
「みんなすげえ掘り返すじゃん!」とさすがの星もあきれたが、もちろんここであきらめはしない。
・中野以外の4人が掘り返したときに、すでにカプセルはなかった。
・埋めた場所は学校の理事長(タヌキに似ている)の銅像の裏。
この2つのヒントから、星は本当の一番星を導き出す。
中野が掘り返したのは4年以上前で、そのときは銅像の裏に埋めなおした。その後学校の理事長が交代。前・理事長の銅像は撤去されて、すぐ近くに現・理事長(キツネ顔)の銅像が建てられた。つまりは、彼女たちが勘違いしていただけで、タイムカプセルは埋めた場所でずっと眠ったままだったのだ。
ある意味非常に人騒がせだったといえる依頼者の女性5人。とはいえ、念願のカプセルを一緒に掘り出しながら笑顔を交わす彼女たちにはほっこりした。タイムカプセルを一緒に埋めた友情は決して失われていなかったのだ。
今回も無事に事件を解決して依頼者たちに笑顔を取り戻した星。しかし、気になるのは「タワシ殺人事件」。同級生が絡んでいるだけに、いずれ星はこの事件ときちんと向き合っていくと思われる。その全貌は果たしてどんなものなのか――?
–{第4話あらすじ&感想}–
第4話あらすじ&感想
第4話あらすじ
デカいレトロゲームを買い取ってきた星鴨(有岡大貴)に、またゴミを増やしたと責める唐戸(片山友希)。レトロゲームの胸熱な面白さを主張する星だが、唐戸は最新のオンラインゲーム「サバイバル行動」に夢中。お互いゲームに没頭していると店先に不審な男の姿が!
そっと近寄り捕まえようとするが、男はなんと依頼人で正体はオンラインゲーム世界一の「モーリーラン太」(加藤諒)。
それを聞いた唐戸は大興奮だが依頼は星にとって「人類史上一番ムリ!」なデート代行。ラン太はゲームで知り合った女性「ドミ子」と、チャットの流れで、リアルに会うことになったのだが、外見に自信がなく嘘をついてしまった。それを誤魔化すため嘘にぴったりな外見の星に依頼を引き受けて欲しいという。
全力で断る星も唐戸の「私の給料払えるんですか?」という圧に負け、「ゲームのキャラ」と割り切る条件で、依頼を受けることに…。
待ち合わせ場所に現れた綺麗な女性ドミ子(黒崎レイナ)と星のデート。
唐戸が無線の遠隔操作で指示を出すが、星は女性を前に緊張し、ひたすら指示通りにしか動かないポンコツっぷり。
星は無事にデート代行を遂行できるのか!?そんな中、捜田刑事(岡田義徳)が現れ、星を疑って取調べを始めたりと事態は大混乱!
第4話の感想:最難関依頼“デート代行”でバグる星鴨がかわいい
ゲストは、加藤諒。
キャラのよさがバラエティで大人気だが、役者としての実力も忘れてはならない彼。今回も表情で容姿に自信が持てない青年の心情を見事に表し、さすが役作りにぬかりなしと唸るばかりだった。
そして、第4話にして“デート代行”という最難関依頼を受けてしまった探偵・星鴨。唐戸に半ば脅される形で渋々挑むが、案の定ハンパないバグりっぷり。
「右手を上げて」といわれて左手を上げるのに始まり、ひたすら指示通りのことしかできず、言葉もぎこちない。とはいえ、有岡大貴の愛嬌のおかげでそんな姿もかわいく思えてしまう。劇中で披露したゲームに出てくる勇者キャラのコスプレも非常によく似合っていた。
相手のドミ子がなんでも笑ってくれる感じのよい女性だったおかげで、なんとかデートをこなした星。しかし、そのあとが大変だった。
まずはお約束タイム。本作きってのポンコツキャラ・捜田刑事がリサイクルショップにやってくる。
「タワシ殺人事件」のタワシが星のお店の商品だったらしく、「誰にこんな“殺人タワシ”を売りつけた!」とせまる捜田。しかし、星から「そもそも、タワシなんかで人が殺せるのか?」と突っ込まれ、それには「この金具んとことかで」と言い返すも、さらに「他にも遺留品があるなら、タワシにばかりひっかかってないでそっちを調べたほうがいい」とアドバイスされて、結局「うん、そうだよね」と引き下がる。
またも残念に終わってしまった捜田。ただ、彼はいつも最後にとても素直でしおらしくなるので、どうにも憎めない。星の言葉に納得した後にタワシを買い取ろうとしたところも、案外いい人なんじゃないか?と感じさせた。
そして、デート代行については急展開。「どういうことですか!」とラン太がお店に乗り込んでくる。ドミ子から「もう一緒にゲームしたくない」といわれたという。
デートはうまくいったはずなのに…と困惑する星だったが、唐戸が口にした「スナップクロウ」の言葉からヒントを得て、「見えた!輝く一番星!」と真実にたどりつく。
劇中で詳しく説明されなかったが、謎解きは以下のようなことだと思われる。
デートでドミ子からゲームの隠しアイテムについて聞かれたとき、通信が乱れてしまう。なので、星は唐戸が伝えたアイテム名「スナップクロウ」を「すなぶくろ」と勘違い。しかし、星が「すなぶくろ」と口にしたときに、ドミ子は不思議がることもなくうなずいていた。つまり、デートに来ていたドミ子はゲームをよく知らなかったのでは?ということになる。
実はデート代行を頼んでいたのはラン太だけではなかったのだ。ドミ子もまた「実際に会ったらがっかりされるのでは」と不安になって、美人の友達に身代わりを頼んでいた。
謎が解けて、ラン太はカフェで本当のドミ子と改めて対面。お互いにだましたことを打ち明け、そのうえでお互いを「素敵」だと言い合う二人。素顔で正直に向き合ったおかげで、ようやく彼らは真に心を通わせることができた。
ここまで、4つの依頼を解決してきた探偵・星鴨。いずれもご町内のちょっとした事件だけれど、彼の依頼者たちは最後に必ず笑顔になり、ラストはいつもさわやかな余韻が残る。
街の人たちのために事件を解決して笑顔を取り戻す。こんな探偵も決して悪くない。
ただ、そんな星の影で努力がまったく報われていないのが捜田刑事。
毎回悲しい顔をする彼がさすがに気の毒になってきたので、ぼちぼち「タワシ殺人事件」が大きく進展してくれたら…と切に願っている。
–{第5話あらすじ&感想}–
第5話あらすじ&感想
第5話あらすじ
星(有岡大貴)は、唐戸(片山友希)が助手になってから依頼内容がしょぼくなったとぼやき、探偵というより、便利屋じゃないかと嘆く。
「難事件を解決したい!」と意気込む星のもとに依頼人・田所(菅原永二)が、「ある物」を盗まれたと訪ねてくる。難事件の依頼かとテンションの上がる星だったが、田所は洋食店を営む料理人で、盗まれたのは店の名物・ナポリタンの「味」だという。
ひとまず田所のナポリタンを試食。ただ「うまい、うまい」と繰り返す星に対して、唐戸は的確に味を表現し、食リポの上手なリポーターのよう。
続いて「味」を盗んだ疑いのかかる、オープンしたばかりの駅前の喫茶店から、唐戸がナポリタンをテイクアウト。店長(森優作)の接客の様子からは、味を盗むような悪い人には思えなかったが、食べてみると確かに似ている。
そこに新たに現れた女性依頼人・西田(磯山さやか)。星がドギマギしながらも事情を聴くと、今度はカレーの味を盗まれたという。それも、疑惑の店は先ほどと同じ駅前の喫茶店だった。これは犯行確定かと、今度は利きカレーを実施!そこにカレーの匂いにつられるように現れた捜査中の捜田刑事 (岡田義徳)も利きカレーに参戦!味泥棒疑惑から発展し、想定外の一番星が!?
第5話の感想:もはや友だち?になりつつある星鴨と捜田刑事
5話の依頼人は、お店の料理の味を盗まれたという田所・西田の2人。
本当に盗まれたのか確かめるため、ナポリタンとシーフードカレーを試食する星と唐戸。料理はどちらもとても美味しそうで、特にナポリタンは調理するシーンも披露されてなかなかの飯テロだった。
いざ食べはじめると、ひたすら「うまい」を繰り返すだけの星。ナプキンをかけてもりもり食べる姿はとてもかわいらしいけれど、味の捜査にはまったく役に立たない。一方、唐戸は見事な食レポを繰り出して味の個性を掴みだす。なんだかんだ星のポンコツぶりを唐戸がフォローして、いいコンビになってきていると感じた。
そして、星と唐戸がカレーを食べている最中「匂うな!」と現れたのは、おなじみ捜田刑事。「匂うな」の言葉のノリで「やっぱりお前がホシだったのか」と星にいちゃもんをつけるが、「カレーの匂いは、カレーの匂いでしょ」と突っ込まれて「うん、確かに」と納得する。このあたりは、いつものお約束の流れ。
その後、お腹をすかせていた捜田もカレーを食べるが、律儀に「いただきます」と手を合わせた後美味しそうに食べて、料理人に笑顔で会釈もして、その姿はごく普通のいい人。ここまで見てなんとなくわかっていたが、彼は容疑者(=星)に厳しいだけで、根は素直で優しい善人なのだと思う。
そして、食べ終えた捜田に西田がかけた「はい、よろし」の言葉で、星の「見えた!輝く一番星!」が閃く。
この「はい、よろし」という言葉、実は西田だけでなく星がナポリタンを食べ終えたときに田所も口にしていた。そして、味を盗んだとされる喫茶店の電話番号にも「81-464(はいよろし)」の数字が含まれていたのだ。
この同じ言葉を使っていた彼らは、実は父親が同じ兄妹。味が盗まれたのではなく、彼らがみなお店で父の味を受け継ぐ料理を出していたために味が被った…というのが事件の真相だったのだ。
父親が残した味のおかげで巡り合えた兄妹3人は、一緒に新たなお店を始めることに。探偵・星鴨は、またも見事事件を解決して依頼者たちに笑顔を取り戻したのだった。
今回、ある意味事件を解決に導く活躍を見せたといえる捜田刑事。ただ、実際にしたことといえば、仕事の合間で星のところに来てカレーをご馳走になっただけ。もはや星を友人のように感じて遊びに来ているんじゃなかろうか?と思えてしまった。実際、星は嫌がっているが、二人は徐々に腐れ縁の友だちになりつつある気がする。
なお、「タワシ殺人事件」のほうは、「絶賛捜査中だよ!」(捜田刑事)というだけで今回まったく進展なし。しかし、次回は事件について何か知っていそうな星の同級生・四方田樹がついに登場するので、今度こそ大きく動きそうな予感……果たしてどうなることやら――?
–{第6話あらすじ&感想}–
第6話あらすじ&感想
第6話あらすじ
星(有岡大貴)がリサイクルショップの接客をしていると、突然「きゃーっ」と唐戸(片山友希)の悲鳴!ラップ音が聞こえ、「幽霊がいる」と主張する唐戸だが、星は受け流して接客に戻る。再び響く唐戸の悲鳴、今度は床がびしょ濡れに。絶対に幽霊とゆずらない唐戸だが、星も妙な違和感を覚えていた。閉店後こっそりと忍び込んで調べてみると…。
そこに現れた影は幽霊!? ではなく、星の探偵学校の同級生・四方田樹(千賀健永)だった!
四方田は何者かに追われ、店内に隠れていたのだった。一瞬不穏な空気が流れるが、実はミステリー作家として活躍していて、連載小説の締切に間に合わず、編集者に追い込みをかけられていた。小説が完成するまで店に匿って欲しいという四方田の頼みを聞きいれた星。そのまま泊まり込みで執筆を続けることに…。探偵学校時代の思い出話から師匠のジョー(堀部圭亮)や同級生・黒谷(森廉)の話に。
なぜか四方田が黒谷が殺されたという非公開の事実を知っていた!?疑念を抱く星。その後四方田を追う編集者の迫(遊井亮子)も現れドタバタの展開!捜田刑事(岡田義徳)も今回は驚きの登場!? 四方田が依頼した密室殺人事件の謎と、彼の真の目的とは!? 怒涛のワンシチュエーションドラマが思わぬ真実を浮かび上がらせる!!
第6話の感想:千賀健永演じる四方田樹登場!ますます謎が謎を呼ぶ展開に?
今回は、千賀健永演じる星の同級生・四方田樹が登場。ミステリー作家の彼は、編集者から逃れるために星のお店の中にフェイクの壁を作って隠れていた。
連載小説用のトリックが思い浮かばないという四方田に、その謎を解かせてくれと頼む星。出入り口は一つだけで窓はなし、家具もなし、事件の後に出ていった人間もなし…で、どうやって犯人は逃げたのか?と一見難しい問題だったが、星は「見えた!輝く一番星!」と見事にトリックを見出す。
実は謎はすでに四方田本人が解いていた。犯人は彼と同じくフェイクの壁を使って密室に隠れていたのだ。こうして、探偵星鴨のおかげで四方田は無事に小説を書きあげることができた。
今回はいつもの捜田刑事の出番がなくおかしいな…と思っていたら、物語のラストに登場。実は彼もまた星のお店に潜んでいた。しかも「嫁から追い出された」というなんとも情けない理由で。
「ずっと潜んでたんですか?」と驚く唐戸に「そうだ」と満面のドヤ顔を見せはしたが、さすがに今回はえらそうに星を“ホシ”扱いすることはなかった捜田刑事。「星くん、俺をここに置いてくれ」と頭を下げ、星が渋々ながら承諾すると「ありがとう、恩に着るよ」と泣きだしそうになり、いたってしおらしく素直だった。
本作において、その愛すべきポンコツぶりで絶妙な隠し味になってきた捜田刑事。ここまで見てきて筆者はすっかり彼のファンになり、喧嘩せず星と協力してくれたら…と願っていたのだが、今回その兆しが見えてホッとした。ずっと星に対して威圧的だった彼がやっと素直になったので、今後ますます二人の友情(?)が深まってくれたらと思う。
なお、気になる「タワシ殺人事件で」については、ますます謎が謎を呼ぶ展開になったといえる。
被害者が黒谷だと知っていた四方田。知りえた理由を「とあるすじから」とお茶を濁していたが、劇中では殺人現場に立っているらしき四方田、現場にタワシや赤いハイヒールを置く手…といった回想シーンが次々現れる。そして、四方田は捜田刑事が警察の人間だとわかると忽然と姿を消した。
犯人か協力者か目撃者かはわからないけれど、いずれにしても四方田は事件に何か関わっている可能性が高いと見られる。筆者が個人的に気になったのは、彼のスマホ。星が何度も返そうと差し出したのに一向に受け取らず、あえて無視しているようにも見えた。あれは何か意味があるのだろうか? 後々の伏線もしれないので覚えておこうと思う。
そして、次回の依頼人はなんと捜田刑事。星が彼のために事件を解決してさらに二人が仲よくなれるかも? と期待が高まる。また、予告編で星とそっくりの“一番星”を披露したのは助手の唐戸。彼女の活躍も楽しみだ。
–{第7話あらすじ&感想}–
第7話あらすじ&感想
第7話あらすじ
星(有岡大貴)のリサイクルショップで、ある男性客(中川晴樹)が商品を物色し、唐戸(片山友希)が接客し、購入し帰って行く。それは何気ない日常のようだが、何かが違い…、奥からソファーで眠る捜田刑事(岡田義徳)のいびきが聞こえている。目を覚ました捜田から、星に依頼が!!行方不明になった愛犬のジェニファーを捜索してほしいという。
聞くと、昨日、公園を散歩中に偶然見かけた殺人事件の重要参考人を追いかけている隙に、柵に括りつけていたはずのジェニファーが、忽然と姿を消していたというのだ。怒った妻に家を追い出された捜田は、愛犬が何者かに誘拐されたと主張。ジェニファーの捜索を星に任せ、泣く泣く殺人事件の捜査に戻る捜田。部下の刑事(石田剛太)の報告によると、捜田が取り逃がした重要参考人の身元が判明!!それはなんと星の師匠のジョー (堀部圭亮)で…。
一方、ジェニファーを捜索する星と唐戸。チラシやSNSで情報集めしたり、星の自作した探偵道具「犬おびき寄せ装置」を駆使したり、地道な聞き込みをしたりと懸命に奔走するが、なかなか結果は出ず…。捜田の愛犬ジェニファーの行方 は!?ジョーが関わる殺人事件の捜査の進展は!? 星の一番星と、唐戸の一番星が乱れ飛ぶ!?
第7話の感想:愛犬ジェニファーを探せ!星と捜田刑事がついに和解?
今回は、誘拐された愛犬ジェニファーを探してほしい…という捜田刑事からの依頼。
捜田刑事といえば、これまで何度も的はずれな根拠で星を“ホシ”扱いしてきただいぶ迷惑な人。それだけに、「本当に誘拐? また何か変な勘違いしてるんじゃないの?」と、筆者は最初のうち思いきり疑わしい目で見ていた。
しかし、星と唐戸が捜索したところ、ジェニファーは「犬おびき寄せ装置」に誘われて出てくることもなければ、SNSでの目撃情報も見当たらない。
人通りの多い公園でリードのはずれた犬が目立たないわけはなく、目撃情報がないのはやはり誘拐では…と星は推理する。そして気がついたのが、犬を誘拐するリスク。
「世話しないといけないし、盗んだ犬ってバレないように飼わなきゃいけない」という唐戸の言葉がヒントになって、星の一番星が「きらりらきらり!」と輝いた。(今回は新バージョンらしい)
犬を盗んだのがバレないよう変装させるため、犯人はペットサロンにカットしに行ったはず…と気づいた星たち。ただ、周辺のお店をあたったところ、ジェニファーらしき犬が来た場所はなし。しかし、お店に並ぶペット用の小さい服を見たとき、再び星が閃いた。
そう、犬を変装させた手段はカットではなく服だったのだ。犯人は、ドラマの冒頭、リサイクルショップで犬のサイズを確認するしぐさをしつつベビー服を物色していたあの男だった。
そして、彼の家がわからない…と困った星のそばで、「見えた!輝く一番星!」と唐戸の閃きが発動。お店で会計した際に犯人の男からクレジットカードのサインをもらっていたと気がつく。
唐戸の一番星のおかげで、犯人が住むマンションをつきとめた二人。いざ捕まえると、男は身代金目的ではなく、前に飼っていた犬にそっくりなジェニファーを「ちょっとだけお借りするつもりで…」連れてきてしまったと白状。彼に「それは理由にはならない。元の飼い主に返してあげましょう」としごく当たり前に言い聞かせて、探偵星鴨は見事に事件を解決した。
捜田刑事の依頼なだけにどうなるかと思った今回。けれど、誘拐された犬を無事に見つけ出して、むしろ今までで一番星が探偵らしい活躍を見せた気がする。そして、筆者が勝手に疑ってしまって、捜田刑事には本当に申し訳なかった。(日ごろが日ごろなだけについ…)
愛犬が戻ってきたのを喜び、「ありがとう、星くん」とお礼をいう捜田刑事。彼はつくづく一皮向けたらすごく素直ないい人。星ともこれでようやく和解できたのかな…と、うれしくなった。
ただ、そんな喜びもつかの間。星の師匠・ジョーが「タワシ殺人事件」の重要参考人であることが明らかになる。
同級生だけでなく先生までもが関わっているらしいこの事件。探偵星鴨が捜査に乗り出すときがいよいよ近づいてきたかもしれないが、果たしてどうなることやら――?
–{第8話あらすじ&感想}–
第8話あらすじ&感想
第8話あらすじ
星(有岡大貴)は、捜田刑事(岡田義徳)から探偵・黒谷(森廉が殺された事件のホシ【犯人】はジョー (堀部圭亮)だと言われ、まさかと思いながらも、動揺していた。ジョーにもらったオルゴールを手に事件のことを考えていると、そこに女性客・竹田(入山法子)が現れる。相変わらず女性に戸惑いがちな星だが、唐戸(片山友希)は手が離せないというので、仕方なく星が接客することに。
竹田は調査依頼に来たようで、プロポーズされた婚約者・鮫島(武田航平)のことを、結婚詐欺師ではないかと疑っていて、調べてほしいという。どこか違和感を拭えないでいる星が「他に気になることがあるのでは?」と尋ねると、実は最近、調査を依頼した探偵に騙されたと告白する竹田。その探偵は殺された黒谷で…。
捜査情報を明かすわけにはいかず、殺された事実を伏せたまま、黒谷についての調査も引き受ける星。黒谷が常連だったバーで、バーテンの馬場(横山涼)に聞き込みをするが、黒谷のことは知らないと言い張る。明らかに怪しい馬場を張り込む星と唐戸。星の行く手を阻む捜田じゃない刑事・横入(竹田光稀)も現れ、調査はさらにドタバタ!! 竹田の依頼と、ジョーが関わる黒谷の殺人事件が交錯し、思わぬ結末が!?
第8話の感想:ついにドラマが動いた…「タワシ殺人事件」の解決を誓う探偵星鴨
今回の依頼人は、婚約者の結婚詐欺を疑う竹田。彼女は当初あの黒谷に調査を頼んでいたが、黒谷と連絡がとれなくなっていた。
情報をつかむべく、黒谷のなじみのバーに出かける星と唐戸。お店のバーテンダーが明らかに怪しいので張り込みをする二人だが、見張りながら大きなピザ(丸いやつ)をパクつく星。彼はそこそこ食いしん坊らしいけど、なぜ2話のおでんに続きTPOを無視したものばかり食べるのか? 案の定バーテンダーが出てきたときに、ピザを食べ残してあたふた。ピザも絶対に張り込みには向いていない。
バーテンダーのあとをつけて黒谷の事務所にやってきた星。そこにあったファイルを確認すると竹田の婚約者・鮫島が結婚詐欺だと記されたページが出てきた。
何か掴んだらしく「見えた!輝く一番星!」を決める星。(新バージョンは前回だけだったのか?)しかし、そこに警察が現れて、不法侵入容疑で星は久々に捕まってしまう。
今回星を捕まえたのは、新たに「タワシ殺人事件」を担当することになった横入刑事。一見できそうなエリート感を醸しだしていたけれど、聞けば黒谷の事務所を探し当てるのに時間がかかったらしいし、星と黒谷が探偵学校の同期と聞いただけで「殺す動機はあるってわけですね…お前がホシか!」と星を“ホシ”扱い。やっていることは捜田刑事とあまり変わらないような気がした。(こんな刑事ばかりで、ここの警察大丈夫だろうか…?)
またも警察から的外れな疑いをかけられた星。しかし、今回は「お前が星くんの取り調べをするのは100年早いわ!」と頼もしい助っ人が来てくれた。捜田刑事である。
横入刑事を追い出し、殺人事件を気にする星に「君にはやるべきことがあるんじゃないのか? 」とまず依頼を解決するよう促す捜田刑事。今回はいつもと違ってなんだかすごくかっこよかった。もしかすると、前回和解したことでこれからは星と助け合っていこう…と彼自身何かふっきれたのかもしれない。
その後、竹田にやはり鮫島は結婚詐欺師だったと伝える星。しかし、それだけでは終わらない。星はさらに鮫島の元にも行き、「あなたの本当の姿を知ってもらうべきなんじゃないですか?」と話す。
まだ何もだましとっていないのに相手を不安にさせる結婚詐欺師はおかしい…と気づいていた星。そう、実は鮫島は竹田のことを本気で愛していた。「もう一度俺にチャンスをください」と懇願する彼に「今でも愛している」と微笑む竹田。恋人たちは笑顔で抱き合い、探偵星鴨は今回も無事に依頼を解決した。
そして、お店に戻ってきた星と唐戸を待っていたのは捜田刑事。ついに彼は「殺人事件の捜査に協力してほしい」と星に依頼をする。
この事件の重要参考人は、星の師匠である探偵ジョー。「君自身の手でジョーを追い詰めることもあるということだ」と今一度確認する捜田刑事に、「僕が必ずこの事件を解決してみせます」と星は宣言するのだった。
やっと大きくドラマが動いた。次回から「タワシ殺人事件」の捜査が本格的に始まりそうだ。師匠やクラスメイトが絡んでいるだけに、星にとってはつらい局面もあるかもしれない。でも、ここまで依頼人を必ず笑顔にしてきた探偵星鴨。きっと輝く一番星で見事に解決してくれると信じている。
–{第9話あらすじ&感想}–
第9話あらすじ&感想
第9話あらすじ
星(有岡大貴)は捜田刑事(岡田義徳)から、ついに念願の殺人事件の依頼を受けることになった!唐戸(片山友希)も「すごい!」と喜ぶが、重要参考人は星の師匠・ジョー (堀部圭亮)で、師匠を追い込むことになる可能性も…。さっそく「タワシ殺人事件捜査本部」の張り紙を星の探偵事務所に掲げる捜田。だが一向にほかの刑事たちの気配がない。
捜田によると、刑事はみんな新しい担当刑事の横入(竹田光稀)の方に行ってしまい、ついて来たのはいつもの制服警察官二人だけ。「騙された!僕も横入派に!」と星と捜田が押し問答していると、嫌味たっぷりに横入が現れ、再び事件解決に向けて結束する星と捜田。事務所で事件の経緯を整理し、「現場百遍!」と探偵・黒谷(森廉)が殺されていた現場に向かう星たち。
事件現場に残されていたタワシと赤いヒールの謎とは!? 赤いヒールの持ち主を探るため、聞き込みに走る星と捜田。一方、唐戸のいるリサイクルショップには、星を訪ねて、ある男が姿を現し…!? 黒谷を殺したのは本当にジョーなのか!?ついに師匠・ジョーと対峙する星!! 星は殺人犯の秘密を暴き、事件の謎を解くことが出来るのか!? いよいよタワシ殺人事件の謎が紐解かれ、まさかのクライマックスへ!?
第9話の感想:探偵星鴨と捜田刑事 がようやくバディに!「タワシ殺人事件」の犯人は一体…?
ついに探偵星鴨と捜田刑事が「タワシ殺人事件」の捜査に乗り出す!
…のはいいのだけれど、捜田刑事が掲げた「捜査本部」の貼り紙は「こっちが本当の!」の吹き出しつき。聞けば、他の刑事はみな横入刑事のほうに行ってしまったという。
「だまされた!」と怒り、自分も横入派になろうとする星だったが、そこに横入刑事本人が登場。星と捜田に「思いこみが強いだけの刑事とちっぽけな依頼しかやったことのない探偵」と強烈な嫌味(ただし、事実は事実)を放つ。そのため、星は態度を一気に翻し、「僕、誰がなんといおうと捜田派です!」と捜田刑事の手をがっちり握る。この単純さはどうよ…と思わなくもないが、ただ、横入刑事は実際「絵に描いたような嫌な奴」(by唐戸)だったので、捜田を選んだのは正解だといえる。
結束を固めたところで、改めて事件の捜査を始める星たち。ただ、ここで早くも暗雲がたちこめる。恩師が人を殺したと認めたくない星は、ジョーが犯人の説を捨てない捜田とつかみあいの喧嘩になりかけてしまう。
尊敬する先生が殺人犯だなんて信じられない…という星の気持ちは痛いほどよくわかった。ただ、事実がすべて明らかになっていない以上、ジョーが無実と結論づけるのはさすがに早すぎる。「探偵がそんな先入観をもっていたらやっていけない」という捜田刑事のほうが正論は正論。星も内心はそれをわかっていたと思う。
喧嘩した後、公園の遊具の中で頭を冷やす星。そんな星に捜田刑事は優しかった。ジョーがやったとは思えない、自分が解決して証明する…という星に、「君がそう信じるなら俺は別にかまわんよ。俺は俺で星くんを信じるだけだ」と彼は答える。
この場面、星と捜田がようやくバディになったことを表す瞬間だと感じた。
第1話からしょうもない小競り合いを繰り返してきた二人。しかし、その間にはいつしか友情が生まれていた。星に信頼を寄せる捜田の言葉は、とても温かくて感動的だった。捜田刑事、最初のころこそポンコツぶりばかり目立ったけれど、本当にいい人だと思う。
ただ、その後の現場捜査でも星はふるわない。一番星を輝かせようとしたものの思わず目を閉じてしまう。ジョーが殺したという真実を見たくない不安がまだ残っているようだった。
そして、事件の証拠品であるハイヒールの持ち主を探そう…と調査を始める星と捜田。その最中に探偵ジョー本人が星のお店に現れるが、すぐ横入刑事に連行されてしまう。
唐戸の知らせを受けて警察へ走る星。捜田刑事の助けを借りて、彼はようやく師匠と対峙する。しかし、そこでわかったのは、ジョーが女装して黒谷に会いに行って争った…ということ。
やはりジョーが犯人なのだろうか? 警察から戻ってきてソファで黙りこむ星を唐戸と捜田は心配する。だが、実は彼は頭を動かしていた。なぜ今になってジョーは姿を現したのか…? 考えを巡らすうちに「見えた!輝く一番星!」がついに光った。
「あれはジョー先生からの依頼だったんですよ」
そう閃いた星は、捜田とともにジョーの実家のある村へ旅立つのだった。
来週はついに最終回。「タワシ殺人事件」の犯人が誰かはまだまだわからないし、解決するために苦しい場面もあるかもしれない。でも、ここまでズッコケながらも必ず事件を解決してきた探偵星鴨。捜田刑事という頼もしい(?)相棒もできたことだし、きっと大丈夫だろう。
探偵ジョーが星に教えた心得は、“探偵は依頼者のために 笑顔のために”。だから、次回はきっと笑ってラストを迎えられるはずだ。
–{第10話あらすじ&感想}–
第10話あらすじ&感想
第10話あらすじ
星(有岡大貴)と捜田(岡田義徳)は、星お手製の探偵グッズ三徳双眼鏡とあんパンを手に張り込み、一方の唐戸(片山友希)は、黒谷(森廉)殺害現場近くの喫茶店の防犯カメラに映っていた竹田芽衣(入山法子)の姿を見つける。
星は、ジョー(堀部圭亮)の告白は全くの作り話で、実は真犯人を星に暴いてほしいという調査依頼だったのではないか!?そして、真実の鍵は、ジョーに探偵学校で教わった『ジョーの掟』にあるのでは、と推測するが…。星たちが張り込んでいたアパートから出てきたのは、以前、竹田の依頼で調査した元結婚詐欺師の鮫島売(武田航平)!全力で逃げる鮫島を懸命に追いかける星と捜田は、いつしかバディのように!追いつ追われつの逃走劇の果てに待っていたのは…!?
星と捜田が事務所に戻ると、そこには携帯電話だけが残され、唐戸の姿が消えていた!!もしや、真実を知ってしまった唐戸の身に危機が!?ついに点と点が線で繋がる!?怒涛の最終話!!最後の依頼人はジョー!?星は本物の『一番星』を見つけ、真犯人を暴き、師匠・ジョーにかけられた疑いを晴らすことが出来るのか!?そして思いがけない「タワシ殺人事件」の結末と真実!?捜田の推理は!?ジョーの罪は!?星 と 唐戸に待ち受ける未来とは!?
第10話の感想:「タワシ殺人事件」ついに解決!星鴨、唐戸、捜田刑事よ、ありがとう
ようやく「タワシ殺人事件」の真相が明らかになった。
並んで張り込みをする星と捜田刑事。見張っていたアパートから出てきたのは、8話に登場した結婚詐欺師・鮫島だった。
逃走する鮫島をなかなか捕まえられない星たちだったが、「仕方ない、あいつらを呼ぶか…」と捜田刑事があんパンを掲げると、部下の警官二人が登場。彼らのおかげで無事鮫島を確保できた。(なぜあんパンを掲げたら出てきたのか、若干疑問ではあるけれど…)
黒谷を殺した真犯人は、この鮫島の婚約者と名乗った8話の依頼者・竹田芽衣だった。
実は彼女も結婚詐欺師。その証拠を掴んだ黒谷にゆすられていたために殺そうと考えたという。事件当日、黒谷の後をつけ、ジョーが立ち去った後に黒谷の頭を石で殴って殺害。黒谷との関係がばれないよう、純粋な依頼者だと印象づけるため鮫島とともに星に嘘の依頼をしたのだった。
今回、がっつり協力した星と捜田刑事。張り込んであんパン談義をしたり(ちなみに捜田刑事のあんパンは“栗入り”)、鮫島を追って走り回ったりと絶妙なバディぶりを見せてくれた。また、一緒に捜査しただけでなく、示し合わせてあの横入刑事に仕返しもしていた二人。前回「ジョーの実家のあるフジヤマ村に行く」と言ったのは実は真っ赤な嘘。横入がお店に盗聴器を仕掛けていたのを知って一芝居打ったのだった。(おかげでひたすら山の中をさまよっていた横入刑事。果たして無事に帰ってこられるのか…?)
事件を解決して「すべて君のおかげだよ。ありがとう」とお礼を言う捜田刑事に、「探偵として当然の仕事をしたまでです」と星は応える。第1話の不当逮捕で出会って、最終的にすごくいいコンビになった二人。握手を交わす星と捜田はとてもいい顔をしていて、見ているこちらもうれしくなった。
ただ、この時点ではまだ気になることが残っていた。現場にあった例のタワシは結局何だったのかということ。
それを明らかにしたのが、再び星の前に現れた探偵ジョー。実はタワシはジョーが星のお店で買ったもの。黒谷と争った際に現場に落としていったのだった。
改めて教え子の星と向き合ったジョーはようやく真実を明かす。黒谷が殺されたのを知って、自分にかけられるであろう疑いをはらそうと考え、「真犯人の手掛かりになる」と竹田が現場に残したハイヒールを持ち去った彼。その後、警察の包囲網が狭まる中で、星に希望を託そうと作り話でヒントを与えたのだった。
これに、「ハイヒールを警察に渡していれば、もっと早く解決できたのでは」と唐戸からもっともなツッコミが入る。その通りだと認めるジョー。そう、彼は自分で解決しようとしたがために、むしろ事件を攪乱させてしまったといえる。
自身を「探偵失格」だと称したジョーは、星に探偵の帽子を渡して「後は任せるよ」と未来を託す。そして、自身の今後について「情報屋でもやるとするかな」と言いつつ去っていった。(ちなみに彼の本名は「城 豊也(じょう ほうや)」である)
ジョーとのことでちょっとしたほろ苦さもあったけれど、見事に難しい殺人事件を解決した探偵星鴨。さらに彼はラストに唐戸の顔を10秒見つめ続けることにも成功。女性恐怖症もちょっとだけ解消されたようだ。
毎週月曜の深夜にゆるめのコミカルなミステリーで楽しませてくれた本作が、今回ついに幕を閉じた。
ズッコケなところも多々あったけれど、見事な閃きで依頼者たちを笑顔にしてきた探偵星鴨。
なんだかんだで星をしっかりサポートし、カラッとしたツッコミが冴えわたっていた助手・唐戸。
思い込みが激しくてポンコツだったけれど、実は誰よりも優しくていい人だった捜田刑事。
軽妙でハートウォーミングで、でもちょっとズレたところもある彼らのやりとりが毎回本当に楽しかった。星、唐戸、捜田の3人に心から「ありがとう」と伝えたい。
ただ、実はもう一つ気になっていることがある。6話で登場した四方田樹。いろいろ思わせぶりな回想シーンもあったけれど、結局彼は「タワシ殺人事件」には関わっていなかったのだろうか?
この謎もあるので、ぜひ続編や劇場版などをやってもらいたい。探偵星鴨の「見えた!輝く一番星!」がまたいつか輝くことを願っている。
–{「探偵☆星鴨」作品情報}–
「探偵☆星鴨」作品情報
依頼人を100%笑顔にする…その男『探偵☆星鴨」。
ハードボイルドに憧れて探偵になったけど、女性にタジタジ!「女心」もわからない…。
いいヤツだけど、シャイで不器用な探偵の調査はいつもドタバタ!
おまけに「お前、犯人(ホシ)か?」と容疑者扱い!
だけど、閃く速さは一級品! その閃きと「見えた!輝く一番星!」の決め台詞であらゆる依頼を全力で解決!!
放送
2021年4月26日 (月)スタート。毎週月曜深夜0:59分~1:29分
放送局
日本テレビ系
出演
有岡大貴 (Hey! Say! JUMP)
片山友希
岡田義徳
堀部圭亮
脚本
諏訪 雅(ヨーロッパ企画)
脚本監修
上田誠(ヨーロッパ企画)
演出
宝来忠昭
本田大介
音楽
立山秋航
主題歌
「ネガティブファイター」/Hey! Say! JUMP(ジェイ・ストーム)
編成企画
安島 隆
河野雄平
コンテンツプロデューサー
岩崎広樹
チーフプロデューサー
福士睦
企画プロデューサー
長松谷太郎
プロデューサー
能勢荘志
高橋淳之介
若林雄介
制作プロダクション
Pipeline
製作著作
日本テレビ
ジェイ・ストーム
公式HP
探偵☆星鴨|日本テレビ
配信サイト
探偵☆星鴨|民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」 – 無料で動画見放題
キャストコメント
有岡大貴 コメント
シンドラ第1弾「孤食ロボット」では手のひらサイズのアンドロイド役でしたが、今回は人間です(笑)。
4年ぶりのシンドラ出演はとても嬉しいです。単独初主演と言われると緊張するので、なるべく考えないようにしているんですが…(笑)
たくさんの主演の方たちのそばで自分なりに、勉強したこと、教えていただいたことをいかし、少しでも座長として引っ張っていけたらと思っています。
もともとヨーロッパ企画の舞台も大ファンで。イヤな奴が出てこないし、コミカルなストーリーの中に散りばめられた伏線を回収しつつ、最終的にグッとくるハートフルな展開が、僕は本当にたまらなく好きなんです。趣訪さん(ヨーロッパ企画)の「探偵☆星鴨」の脚本を読んで、心がちょっと温かくなるような展開に胸が躍りました。
主人公の星くんは、親近感があって「困ったことがあったら相談してみよう」と思える、とても愛されるキャラクターだなと。
女性とのコミュニケーションも苦手で、目を3秒以上合わせられないところもすごくチャーミング。僕も5秒とかになっちゃうと、ちょっと、なかなか出来ないなと(笑)。閉塞感のある大変な毎日が続いていますが、皆さんに少しでも安心だったり、パワーを送れる、そんなドラマを届けたいです!難しいことを考えずに「探偵☆星鴨」に登場する愛すべきキャラクターたちを見守ってください!
片山友希 コメント
ヨーロッパ企画の皆さんと初めてお仕事をした19歳の時は、まだ上京前で東京に行きたいと相談していました。それから5年経ち、東京で一緒にお仕事ができている事が嬉しいです。主演の有岡さんをはじめ監督やスタッフのみなさんと一体になってひとつの作品を作るのは楽しいです。ほっこりするエピソードがたくさん詰まっています。皆様の日々の楽しみの一つになればとても幸せです。
岡田義徳 コメント
最初に台本を読んだ時、なんだか舞台のような感じがしました。シチュエーションの面白さというか、人間関係の面白さというか、そんな所々に散りばめられた面白さを、有岡君や片山さん、堀部さんなど共演者の方々とお芝居を通して皆様にお伝えできたらと思ってます。私は、捜田一という役を真面目に可笑しく演じていきたいと思っています。お楽しみに。
堀部圭亮 コメント
星鳴くんに多大な影響を与えた師匠であり、変装の名人。もしかしたら、事件のカギを握っているかもしれない!? ミステリアスな人物、ジョー。謎解き、アクション、ハードボイルド…探偵ものには、どれも欠かせない要素ですが、ジョーはこのドラマの中の、特にハードボイルドの部分を担っていると思っています…間違っていたらすみません。月曜深夜のひと時を、肩の力を抜いてクスッとお楽しみ頂ければ幸いです。