日本テレビの2021年4月期水曜ドラマ「恋はDeepに」が、2021年4月14日に放送開始となった。
海を愛する海洋学者の女性・海音とマリンリゾートの開発を手掛けるツンデレ御曹司・倫太郎の恋を描く本作。石原さとみと綾野剛が共演、「おっさんずラブ」「私の家政夫ナギサさん」などで知られる徳尾浩司が脚本を務めた本作。
蓋を開けてみたら完全に視聴者の予想を超越する設定となっていた。そんな本作の魅力を今回は紐解いていく。
もくじ
第1話あらすじ&感想
第1話のあらすじ
海を愛する海洋学者・渚海音(石原さとみ)は、星ヶ浜海岸に巨大マリンリゾートが建設されることを知り、海に暮らす魚たちの暮らしを守るため、なんとか止める手立てはないかと考える。
一方、リゾート開発を進める蓮田トラストの御曹司で、三兄弟の次男・倫太郎(綾野剛)は、父・太郎(鹿賀丈史)にロンドンから呼び戻され、星ヶ浜での開発の陣頭指揮を任される。
海音が出演したあるテレビ番組をきっかけに顔を合わせた二人は、環境保護とリゾート開発という正反対の目的を持って最悪の出会いを果たす。しかし翌日、倫太郎と対立関係にある兄・光太郎(大谷亮平)から呼び出された海音は、なんと、リゾート開発チームに参加してほしいと頼まれて……!
第1話の感想:現代を舞台にした『人魚姫』?ぷるぷる石原さとみ×ツンツン綾野剛
「恋はDeepに」、略して「恋ぷに」。
主演の石原さとみは「アンナチュラル」、ダブル主演の綾野剛、渡邊圭祐、橋本じゅんは「MIU404」組だし、大谷亮平は「逃げる恥だが役に立つ」だから、野木亜紀子オールスターのようにも見える旬なキャストを揃えたドラマだ。
石原さとみはぷるぷるして可愛らしい上に一途で素朴、綾野剛はツンツンした御曹司で韓流ドラマの主人公みたい。“俺たちが好きな石原さとみ”と“私たちが好きな綾野剛”の感じがよく出てる。
そんなふたりが、巨大マリンリゾート開発をめぐって対立する。石原さとみ演じる海洋学者・渚海音にとって海を汚してしまう海中タワーは“悪い夢”だし、綾野剛演じるデベロッパーの御曹司、蓮田倫太郎にとっては大切な“子どもの頃の夢”。ふたつの夢が対立してしまうわけだ。
お互いにけっして良い感情を持っていたわけではないのだが、海音が海辺を散歩していたとき、溺れている倫太郎を発見。助けあげて、人工呼吸のような、そうでないようなキスをする。目がさめて、あわてて離れる倫太郎。一方、家に帰った海音はウツボ(若本規夫)と語り合っていた……って、ええっ!?
これ、アンデルセン童話の『人魚姫』じゃん!
海音は海の生き物たちと会話できて、夕食も海藻のサラダのみで、地上にいられるのはあと3か月だけ……。『人魚姫』も海で溺れた王子様を助けて恋心を抱くところから話が始まる物語だった。まったく違う立場のふたりが出会って、対立しながら恋に落ちるような話を想像していたんだけど、真正面からファンタジーをやるとは思わなかった。
このドラマはコロナ禍とはまったく関係なさそうなので、そういう意味でもファンタジーなのかもしれない。家にこもりがちになって、新しい出会いもない我々に、恋愛のキラキラした部分だけを抽出して見せてくれようとしているのかも。
ちなみに「Deep」は「深い」という意味だけでなく、「海(大海、海淵)」や「神秘的な」という意味がある。「夢中」という意味もあるらしい。
どんなふうに恋のきらめきを見せてくれるのか、海音は本当に人魚姫なのか、だとしたら倫太郎との恋の行方はどうなるのか、今後が楽しみだ。
なお、脚本の徳尾浩司は「おっさんずラブ」シリーズと「私の家政婦ナギサさん」で大ヒットを飛ばした人。今回もきっと優しい世界を紡ぎあげてくれるんじゃないかと思っている。
–{第2話あらすじ&感想}–
第2話あらすじ&感想
第2話のあらすじ
スキューバ中に海で溺れた倫太郎(綾野剛)を助けた海音(石原さとみ)。翌日、会社で顔を合わせた二人の間には気まずい空気が…。そんな中、蓮田トラストのリゾート開発本部はマリンリゾートにホテルを誘致するため、世界的に有名な一流ホテルのCEO・デイヴィッドの説得に動き出すが、なかなかOKが出ない。それを見た海音は、とある作戦に出るが…。
一方、海音は海中展望タワーの設計図を見るために、設計デザイン室に忍び込もうとする。なぜか海音に手を貸す光太郎(大谷亮平)の狙いとは…?
そんな中、榮太郎(渡邊圭祐)が鴨居研究室を訪れる。藍花(今田美桜)は、榮太郎からリゾート開発本部と研究室の交流会を提案される。 デイヴィッドが経営するホテルに招かれた倫太郎と海音。巨大な水槽を泳ぐ魚たちを愛おしそうに見つめる海音を見た倫太郎。溺れた自分を助けてくれたお礼を言おうとするが…。
その時、海音は魚たちから、あるサインを受け取る……!計画を進めたい倫太郎と、ストップさせたい海音。徐々にデイヴィッドの本性も見えてきて……!?そして海音は、倫太郎から時折見える優しい素顔が少しずつ気になり始めていた…。
第2話の感想:石原さとみは人魚確定!?重要なテーマは「経済と環境の対立」
海を愛する海洋学者・石原さとみとロンドン帰りのツンデレ御曹司・綾野剛のラブコメ「恋はDeepに」。公式の略称は「恋ぷに」。
第1話では、石原さとみ演じる渚海音が魚と会話できたり、海藻しか食べていなかったり、溺れている王子様(綾野剛のこと)を海から助け出したりして、「ひょっとして人魚?」と話題を呼んだが、第2話の冒頭では海岸に裸で倒れている回想シーンが……!
もはや人魚設定確定でいいと思うのだが、たった9か月でおしゃれになりすぎじゃない? と余計なことを考えてしまった。ファッション雑誌を読むのが好きなのだろうか(それは『校閲ガール』)。
第2話は、世界的に有名なリゾートホテルのCEO、デイヴィッド(小手伸也)が登場。腹に一物あるデイヴィッドの説得に倫太郎も苦戦気味。小手伸也がこういううさんくさい役を演じると、途端に詐欺師に見えてしまうのは「コンフィデンスマンJP」の影響。
海の開発をめぐって対立していた海音と倫太郎だが、なんとなく距離が近づいていく。結局、倫太郎を出し抜く形で兄の光太郎(大谷亮平)が契約を結んでしまう。これで大切な星ヶ浜海岸の大規模開発が決定してしまったわけだが……。
「恋はDeepに」の中心にあるのは海音と倫太郎の恋なのは間違いないのだが、もうひとつ先にあるテーマが「経済と環境の対立」だとはっきりしたのが第2話だった。
海の使いである海音は完全に「環境」の側。フードロスのことを1ミリも考えない光太郎は完全に「経済」の側。海中展望タワーの実現にこだわる倫太郎は「経済」の側にいるように見えるが、実際は両方の間で揺れている。たぶん、「環境」の側に移るのも時間の問題だと思う。そのトリガーになるのが美音との恋愛ということなのだろう。
それにしても、第1話では倫太郎が溺れているところを通りかかって助け上げたついでにキスした海音だが(あれは結局、人工呼吸だったのだろうか?)、第2話では高層ビルのエレベーターの中で二人きりで停電になったりする。ちょっと偶然が過ぎるような気がする。
海音は人の話を聞いてなくて年齢のわりに行動が幼いし、物を落とすシーンがたびたびあったりするし(はまぐりロスが気になる)、YouTuberは盗み撮り動画をアップしようとするなど(犯罪だろ!)、いろいろ神経にさわるところもあるが、海のような大きな気持ちで今後の展開を見守りたい。
–{第3話あらすじ&感想}–
第3話あらすじ&感想
第3話あらすじ
倫太郎(綾野剛)と心が通じたと思った矢先、マリンリゾートへのホテル誘致が決まったと聞き、動揺する海音(石原さとみ)。そんな中、開発予定地である山の一部に、まだ手に入っていない土地があることが発覚。
土地所有者の雪乃(堀田真由)に、土地を売る気持ちはないと聞き、安心する海音。再び冷たい態度に戻り、海音を戸惑わせる倫太郎だが、海音には倫太郎が海を壊すようなことを本当に望んでいるとも思えず……。そして倫太郎は、何か海にトラウマを抱えている様子で……。
一方、研究室では新しいバイトに榮太郎(渡邊圭祐)が決定!?榮太郎のまっすぐな瞳に、藍花(今田美桜)の気持ちも揺れ動く。テント暮らしの准教授・椎木(水澤紳吾)は海音の経歴が空白であることに気づき、その正体に疑惑の目を向けていて……。
蓮田トラスト社内ではリゾート開発が難航する倫太郎に、兄・光太郎(大谷亮平)が厳しい言葉をぶつける。海音は山の水質を実地調査し、海を守るために、山の自然がいかに大切なのかを倫太郎に説明。それを聞いた倫太郎の行動は……?そして、倫太郎と親密な関係の美女が登場!?それぞれの思惑がぶつかる中、二人の恋が加速する!
第3話の感想
「誰かが誰かを愛おしいと思う気持ちは人種を遥かに超えて世界を変える事ができる」
これは「恋はDeepに」主題歌のback number「怪盗」に寄せた綾野剛のコメント。「人種」を超えた愛なんだから、石原さとみは人間じゃないということで決定だろう。ただ、それが「人魚」かどうかはまだわからない。人間の綾野剛と人間じゃない石原さとみのラブストーリーは第3話まで進んだ。
海を守りたい海洋学者の渚海音(石原さとみ)とリゾート開発を進めるデベロッパーの御曹司、蓮田倫太郎(綾野剛)。だけど、倫太郎も海を大切に思っていることがだんだんわかってきた。そこには母親の死が絡んでいるらしく、長兄・光太郎(大谷亮平)との確執もそれが原因だとわかった。
だけど、「海が好きなのか嫌いなのか、きれいにしたいのか汚したいのか」と海音が嘆くように、倫太郎の真意はまだ読み切れない。そのあたりがじれったい。だけど、海音のことは気になっているようで、上着を貸したり、手を握ったりしていた。来週の4話ではキスするらしい。もっと倫太郎の気持ちの変化を促すようなイベントが欲しいところだ。
「恋はDeepに」のテーマは、「経済」と「環境」の対立だと先週書いた。山を守りたかった雪乃(堀田真由)も借金が理由で山を売ってしまう。人間ではない美音には、人間たちの事情はわからない。
「どうしてそんなにお仕事頑張るんですか?」
「え?」
「好きな海をのんびり眺めて、たまにピザ食べて、って生活じゃダメなんですか?」
「俺は、仕事しているときが一番生きてる実感が湧く」
これは海音と倫太郎の会話。美音の言うのんびりした生活に憧れるが、倫太郎の言っていることもわかる。ドラマはどのような結論を出していくのだろう?
そういえば、公式サイトには「史上最強のラブコメ」と書いてあったが、笑いどころがあまりないところが気になる。ストーリーやキャラクターがOPの音楽のようにハネない。3話のOPの入り方はものすごい違和感があった。
綾野剛をもうちょっと動かしてもらいたい。御曹司だから車移動はわかるけど、もっと走ったり転んだり落ちたりしてほしい。動きがないと、よっぽど秀逸な会話がないかぎり、コメディにはなりづらい。亀をひょいと持ち上げる石原さとみは素敵だったので、もっともっと海の生き物と戯れてほしい。
–{第4話あらすじ&感想}–
第4話あらすじ&感想
第4話あらすじ
海音(石原さとみ)の話を聞き、山を守る決心をした倫太郎(綾野剛)は、「山を崩さない」という条件で、土地を購入。その行動は社内で問題になり、父で会長の太郎によって、倫太郎はプロジェクトから降ろされてしまう!
代わりに指揮を執る光太郎(大谷亮平)は、倫太郎がこだわっていた<海中展望タワー>の建設を中止。目的達成となる海音だが、光太郎の人柄がどうしても信頼できず……。さらに、倫太郎とハグしていた女性・遥香(泉里香)の存在が気になってしまい……。
ウツボからある忠告をされた海音は、倫太郎を尾行。そこで目撃したのは、遥香と幼い子どもと待ち合わせして、楽しそうに遊ぶ姿だった!倫太郎には妻子がいる……!? さらに、倫太郎も海音の正体に疑問を持ち始めて……。
お互いへの疑惑が膨らむなか、榮太郎が企画したWデートBBQで二人きりになったとき、海音と倫太郎に何かが起きる!?
第4話の感想
「私、人間じゃないの」
第4話のラストで、ついに渚海音(石原さとみ)が蓮田倫太郎(綾野剛)に告白した。人間と人間じゃないもののラブストーリーはこの後、どうなっていくのだろう? その前に第4話の振り返りから。
海音が人間の世界にやってきたのは今から9カ月前。彼女は世話をしてくれた鴨居(橋本じゅん)に「やらなきゃいけないことがあるんです」と語っていた。彼女たちが棲む星ヶ浜の海を守ることが最終目的と考えていいだろう。
倫太郎はホテル誘致のために買収した山林の土地を独断で開発しないことに決定し、リゾート開発プロジェクトから外される。海中展望タワーの建設も中止に。
海音は大喜びかと思いきや、複雑な顔をしている。倫太郎への恋心が募っているらしい。倫太郎の前に現れた子連れの女性・遥香(泉里香)に心乱されて、思わず尾行してしまったりする。
海音が見たのは、犬を可愛がったり、おばあちゃんを助けたり、子どもとじゃれ合う倫太郎の姿だった。もっと綾野剛のこういう愛らしい姿を見たいと思っているファンは多いんじゃないだろうか。綾野剛には珍しいコメディなのだから、もっと可愛い姿を見せてやってもいいんじゃないかと思う。
海音と倫太郎は榮太郎(渡邊圭祐)、藍花(今田美桜)とのBBQダブルデートにやってくる。海音が「奥様に申し訳ない」と人間じゃないのに人間社会の倫理にやたら敏感なのがおかしい。結局、遥香は光太郎(大谷亮介)の元妻だった。
BBQ終盤、海音と倫太郎はお互いのことを詰問しあっているうちに、倫太郎からやや強引にキスをする。別れた後、二人がそれぞれ悶絶している姿は可愛らしいのだが、今どき強引にキスを「奪う」のは何だかイマイチのように感じてしまった。キスまでの過程の積み上げが見たいんだよね。
ラスト近くで海音が転倒し、病院に運ばれそうになるが、救急車の中で大暴れして脱出。人魚だから精密検査されちゃうとヤバいのだ。海音を追った倫太郎に告白したのが冒頭のセリフ。
次回からは人間と人間じゃないもののラブストーリーがいよいよ本格化しそう。あと、サメの着ぐるみ姿になる綾野剛も必見。
–{第5話あらすじ&感想}–
第5話あらすじ&感想
第5話あらすじ
「……私、人間じゃないの」海音(石原さとみ)の告白に混乱する倫太郎(綾野剛)。海音は、倫太郎のことは忘れ、残された期間で海を守ることに集中しようとする。
そんな中、蓮田トラストと鴨居研究室が合同で、『星ヶ浜の今と未来』をテーマにしたイベントを開催することに。倫太郎は、<海中展望タワー>計画の復活を条件にイベントの責任者を引き受ける。
鴨居研究室をプロジェクトから外そうと画策する光太郎(大谷亮平)と火花を散らす一方で、まさか海音に騙されている?と思い悩み……。
そんな中、藍花(今田美桜)と榮太郎(渡邊圭祐)の恋は急進展!しかし榮太郎にも秘密があるようで……。
イベント終了後、海音の家を訪ねる倫太郎。そこで目にしたものとは……?
第5話感想
ついにヒロインの「人間じゃない」宣言が飛び出した「恋はDeepに」。ただし、第5話はそのあたりが掘り下げられることはなく、近年なかなか見られないイノセントな綾野剛をフィーチャーしつつ、登場人物たちそれぞれの思惑がくっきり露呈するエピソードになっていた。
海音(石原さとみ)と倫太郎(綾野剛)がお互いに思いを寄せるようになっていたのはもはや明らか。だけど、倫太郎はいきなりキスしちゃうわ、海音はいきなり「人間じゃない」と告げちゃうわで、双方混乱気味。そりゃそうだ。
ウツボ(若本規夫)に「あんたには俺たちの運命がかかってるんだ」とハッパをかけられて、海音はあらためて星ヶ浜を守るために邁進することに。
一方、倫太郎は兄・光太郎(大谷亮平)や父・太郎(鹿賀丈史)の前で「海中展望タワーの建設の中止を撤回してください」と迫る。あれ? 海音と一緒に過ごすことで環境保持の大切さに気づいたんじゃなかった?
倫太郎によると、海中展望タワーは「持続可能な開発の成功モデルとして国内外にアピールすることもできます」とのこと。これにはびっくり。海洋開発の象徴だと思っていた海中展望タワーがいつの間にかサスティナブルの象徴になっていた! このあたり、もうちょっと説得力がほしい。
もう一組のカップルも波乱含みだ。串焼き屋のカウンターで榮太郎(渡邊圭祐)が藍歌(今田美桜)に「つきあってください」と告白する。居酒屋で騒ぐ人たちというコロナ禍で見られなくなった光景が懐かしいし、ちゃんと段階を踏んでいるのもいい。だけど、榮太郎は開発に関して何かたくらんでいるようだ。勘の良い藍歌も気づいている模様。よからぬことをたくらんでいるようで、実は第3の解決策を進めていた……という展開はありがちか。
水族館のイベントで着ぐるみを着て、海の大切さを子どもたちにアピールする美音。倫太郎も負けずに子どもたちに海中展望タワーのことをアピールする。
「魚たちと友達になってみたくない? 友達になってみたい人ー?」
「みんなが一人ひとり違うように、お魚も、亀だって一匹一匹顔も性格も違うんだ。みんな、君たちと同じこの星に住む、大切な仲間なんだよ」
このあたりの倫太郎のセリフは、「人間じゃない」海音との今後の関係の伏線になっている。人間と魚は「大切な仲間」であり「友達」になることもできる。じゃ、恋愛はどうだろう?
先の述べたように、子どもたちに海のことを語るときや、母の指輪を見つけて母の思い出を語るときなど、この回は綾野剛のイノセントな演技を楽しめるポイントがたくさんあった。しかし、今後はそうも言っていられなくなりそうだ。
経済第一の光太郎が海底資源の開発をぶち上げたのだ。彼の「サスティナブルに発展させることが可能です」というフレーズにリアリティがある。「サスティナブル」という言葉はちっともサスティナブルじゃないケースで都合良く平然と使われることがあるからだ。海音に「人類の未来」とも言うが、彼は魚たちのことは考えていない。
次回以降は「環境VS経済」の対立が激化していきそう。もうちょっとイノセントな綾野剛や石原さとみの笑顔が見たいんだけど……。
–{第6話あらすじ&感想}–
第6話あらすじ&感想
第6話あらすじ
鴨居(橋本じゅん)が警察に連行され、一人になってしまった海音(石原さとみ)。心配する倫太郎(綾野剛)は、海音を蓮田家に招待する。そこに、ちょうど遥香(泉里香)を連れた榮太郎(渡邊圭祐)も帰って来て……。倫太郎と遥香の親しげな姿に、ほのかに嫉妬する海音。
そんな中、蓮田家には、藍花(今田美桜)たち研究室の仲間が押しかける。仲間の暖かさに嬉しくなる海音。一方、藍花は、榮太郎の隠し事が気になっていた。コソコソと椎木(水澤紳吾)とやりとりする榮太郎は、とある株の売買を進めている様子で……。
その夜。倫太郎は海音に、母親との約束だった<海中展望タワー>を作って自分を取り戻すためにロンドンから戻って来たと話す。しかし、海音に出会ったことで「予定が狂った」と切なく微笑むと、海音にまっすぐな気持ちをぶつける……!
倫太郎への気持ちに歯止めが効かず、地上での生活に未練を感じ始める海音。一方、蓮田トラストでは、星ヶ浜の開発プロジェクトについて、光太郎(大谷亮平)か倫太郎、ふさわしいリーダーが選ばれることになり……。そして海音の正体を巡って、研究室はさらなる窮地に立たされる!
第6話の感想
人間じゃない石原さとみとツンデレ御曹司・綾野剛の環境保護ラブストーリー「恋はDEEPに」。
第6話では、渚海音(石原さとみ)と蓮田倫太郎(綾野剛)が完全に相思相愛に。ふたりがイチャイチャしているシーンが多くて、「いいなぁ……」という気持ちに。
倫太郎の部屋を海音が訪れるシーンは、わざわざ彼女と同じ濃さの食塩水を倫太郎が飲んでみたり、粉で美音が真っ白になったり、ふたりで山盛りのワカメを食べてみたりと、実にほのぼの。いっそのこと、人魚と御曹司の同居コメディーを見てみたかったな。
榮太郎(渡邊圭祐)や光太郎(大谷亮平)の元妻・遥香(泉里香)、鴨居研究室の藍花(今田美桜)、染谷(高橋努)、椎木(水澤紳吾)までやってきて、実に蓮田家は実ににぎやか。
「家族とか、幼なじみとか、思い出があるって、何かいいですよね。私、ずっとひとりぼっちだから」
「でも、今は違う。研究室のみんなもいるし……。俺もいる」
「はい」(嬉しそう)
夜はアジアンリゾートな感じの部屋(「大豆田とわ子と三人の元夫」の妄想シーンに出てきたような部屋)で二人きりに。
「俺は君が、海音が好きだ」
「私も好きです……」
暖色のライティングとふたりが着ているローゲージニットのせいか、とても温かなキスだった。その後、海音が倫太郎の髪に頬をこすりつけているところも、愛おしさの表現としてとても好ましい。
「ねえ、海音、俺、本気だから」
倫太郎は、星ヶ浜の海も、まもなく人間の世界にいられなくなってしまう海音のことも守るとあらためて誓う。ようやくお話の筋が通ってきたような感じ。これまでは倫太郎の気持ちがあまり前に出てこなかったから、話があまり前に進まなかったし、観ているこちらの気持ちの持っていきどころもなかった。
人魚が人間の世界で生きていくのは、正体バレの問題も含めて困難に決まってるし、人間との恋愛をしていくのはさらに難しい。それは製作者たちが絶対に参照しているはずのトム・ハンクス主演の映画『スプラッシュ』を観ればよくわかる。その上、海を守ろうとするのだから、本当にミッション・インポッシブル。だったら、早い段階から美音と倫太郎を恋仲にして、倫太郎が海音をいろいろな障害から守ろうとする……という展開のほうが乗っていけたような気がするのだが。
ところで、榮太郎のたくらみは、株買い占めによる蓮田トラストの乗っ取りだった。これは星ヶ浜の開発をやめさせて兄弟ゲンカをやめさせるための乗っ取りと見た。はたしてうまくいくのか、いかないのか。
–{第7話あらすじ&感想}–
第7話あらすじ&感想
第7話あらすじ
魚たちの話す言葉が突然理解できなくなってしまった海音(石原さとみ)。一方、開発プロジェクトのリーダーに復帰した倫太郎(綾野剛)は、記者に追われる海音の身が心配で……。さらに、海音の怪しい経歴をめぐって、鴨居研究室は大学内で存続の危機に立たされてしまう!
一方、蓮田トラストでは香港の会社に株を買い進められていることが発覚。このままでは会社を乗っ取られてしまうが……。大量の株を売却していたのは、榮太郎(渡邊圭祐)だった。
そんな中、海音を心配する倫太郎が研究室に迎えにくる。倫太郎が向かった先は会社ではなく、遊園地!自分を元気付けようとする倫太郎の優しさを感じる海音。倫太郎は<海中展望タワー>が環境を壊さないよう、大きさや形まで真剣に考え直そうとしていた。
その夜。榮太郎の行動をめぐって蓮田家には険悪なムードが。また、海音は研究室の仲間にこれ以上迷惑をかけないため、自ら身の潔白を証明しようと、“危険な作戦”に出ようとしていた…。
第7話感想
がっつりキスもして、すっかり恋仲になった海音(石原さとみ)と倫太郎(綾野剛)。ふたりで歩くときもしっかり恋人つなぎ。普通のラブコメならハッピーエンドだけど、まだいろいろ問題は残っている。簡単に整理してみよう。
一つ目は星ヶ浜の開発問題。倫太郎が開発プロジェクトに復帰したから、環境に配慮した開発になるだろうし、海音も理解を示しはじめているようだが、海中展望タワーを作れば海の環境が激変するのは明らか。説得力を持たせるのはなかなか大変そう。
二つ目は海音の経歴問題。大学側からは、美音を解雇しなければ鴨居研究室を潰すと脅されてしまった。光太郎(大谷亮平)も本格的に海音の正体を探りはじめた。
三つ目は榮太郎(渡邊圭祐)の闇落ち問題。もともと倫太郎と光太郎の兄弟の争いをやめさせるために会社乗っ取りに手を貸していたのだが、明らかに目の感じがおかしくなりつつある。彼なりに考えて疲れてしまっているようだ。藍花(今田美桜)は彼の闇落ちを止めることができるのだろうか?
そして最後に、海音がもう地上にいられない問題。どう考えてもこれが一番大きな問題である。ついに足を押さえて苦悶するようになってしまった。
こんなに解決しなければいけない問題があるのに、我々はなぜ染谷(高橋努)の女装姿を見ているのだろう……。それはともかく、石原さとみが困っているところにシャーッと車を乗り付けて助ける綾野剛のような人生を送りたかった(もしくは今田美桜とキャッキャする人生)。
倫太郎と美音がデートで出かけるのは東京ドームシティアトラクションズ。ジェットコースターの「サンダードルフィン」に海音が載ってワー!(ドルフィンだけに)となるかと思ったらならなかった。週刊誌編集長(堀部圭亮)の名前が、『時をかける少女』などに出演した後、出版社の編集者に転身した高柳良一だったのはただの偶然なのかお遊びなのかは不明。
海音は倫太郎と一緒に訪れた博物館に展示されていた人魚の資料に釘付けになる。星ヶ浜には人魚が古くから目撃されていた。海音はその末裔ということなのだろうか。また、人魚は人間を不幸にしてしまうらしい。そして海に戻ろうとした美音の足にウロコが!
もはや「ラブコメ」じゃなくて、どんどんシリアスになっているようだけど、どんなエンディングに向かっていくのか楽しみだ。
–{第8話あらすじ&感想}–
第8話あらすじ&感想
第8話あらすじ
倫太郎(綾野剛)の腕の中で意識を失った海音(石原さとみ)!倫太郎は鴨居(橋本じゅん)を頼り、古くからの知り合いだという病院に海音を運ぶ。しかし海音が目を覚ました時、倫太郎の姿は消えていて……。
海音が意識を失っている間、倫太郎は、『海音とはもう関わらない』という約束を鴨居と交わしていた。自分のせいで海音が無理をし、命を危険にさらしていることを知った倫太郎は、自ら身を引く決意をしたのだった。そうとは知らず、自分と距離を置く倫太郎に切ない思いを抱く海音。
蓮田トラストでは榮太郎(渡邊圭祐)が取締役に就任。星ヶ浜のリゾート開発計画を白紙に戻すことを発表する……!
そんな中、鴨居は、海音の経歴をめぐって教授会で説明をすることに。それを知った海音は「本当のことを話したい」と訴えて……。運命の教授会は翌日に迫っていた……!
第8話感想
トラック! クラクション鳴らしてないで止まれよ!
と、つい声を荒げてしまった「恋はDeepに」第8話。来週はもう最終回だ。
第7話の段階で、海音(石原さとみ)がアナゴの言葉がわからなくなっていたり、海に帰れなくなりそうになっていたりして、「このまま人間に戻って倫太郎(綾野剛)と結ばれるの?」と思ったりもしたのだが、親代わりの鴨居先生(橋本じゅん)がこんな風に説明していた。
「あの子は星ヶ浜の海を守るという使命を持って、ここへやってきました。そしていずれまた、海に帰らなければいけない。でも、あなたがそばにいると、あの子は無理をしてしまう。そうなったらもう次は、命が危ない」
つまり、倫太郎と恋仲になればなるほど海に帰れなくなってしまい、命に危険が及ぶということ。はたして、二人の運命は……?
その前に解決すべき、さまざまな問題を整理しておこう。星ヶ浜の開発問題は、榮太郎(渡邊圭祐)が騙されてカジノ建設問題に発展してしまった。一方で、榮太郎の狙いどおり、倫太郎と光太郎(大谷亮平)が和解。最終回では蓮田三兄弟の反撃が見られそうだ。榮太郎の闇落ちも阻止された様子。藍花(今田美桜)とのハグのシーンが素敵だった。
美音の経歴詐称問題は、鴨居と美音が頭を下げ、乱入した倫太郎が「渚海音は人間じゃない!(それぐらい魚が好き)」と叫ぶ力技でなんとかごまかしたが、鴨居研究室は相変わらず解散危機で、教授の中には海音の正体について疑問を持ち続けている者もいる。つまり解決していないのだが、海音はどのみち大学を去るのだから本当はたいした問題ではないはず。
そして最大の問題。海音がもう地上にいられないことは、倫太郎も理解しているようだ。倫太郎は手をつないだまま、海音に語りかけている。
「帰ろうか」
「……」
「海に。帰ろう」
「……はい」
そんな中、転んだ海音を倫太郎がトラックから助けようとして重体に! トラック、止まれよ! とはいえ、最終回で意識が戻るのは確定しているわけで、このアクシデントにどのような意味があるのかは来週わかるのだろう。
最終回の焦点は、どのように外資の開発から海を守るのか、そして、どのように美音と倫太郎が別れを迎えるかに絞られてきた。石原さとみがCGで人魚になったりするのだろうか? それとも倫太郎が海の中に追いかけていくのだろうか? 来週が楽しみだ。
–{第9話あらすじ&感想}–
第9話あらすじ&感想
第9話あらすじ
トラックから海音(石原さとみ)をかばおうとして、頭を打ってしまった倫太郎(綾野剛)。なんとか立ち上がるものの、倫太郎の身体にはかすかな異変が…。
鴨居家に戻った海音は、ウツボの声が断片的に聞きとれることに気づく。ウツボは、海音が海に帰れるのが満月の時だと伝えようとしていて……。次の満月まであと3日。海音は、地上の生活、そして倫太郎との別れが間近に迫っていることに呆然とする。
海音との別れが近いことを察した倫太郎は、海音のために、鴨居研究室と蓮田トラスト開発チームとの合同サプライズ送別会を提案。迫りくる、二人の別れの時。しかし、倫太郎には予期せぬ悲劇が迫っていた……!
第9話感想
「恋はDeepに」最終回は、なんだか現実感がないまま進んでいった。
海音(石原さとみ)をトラックから守ろうとして頭を強打する倫太郎(綾野剛)。しかし、そこから何事もなく話は進んでいく。
海音は大学を辞めて、満月の日に海に帰ることになる。
倫太郎は父・太郎(鹿賀丈史)と兄・光太郎(大谷亮平)、弟・榮太郎(渡邊圭祐)と和解を果たし、亡くなった母との思い出を語り合う。
海音のメッセージ動画が世界的にバズって、香港の会社による蓮田トラスト乗っ取りが頓挫する。
倫太郎は海中展望タワーの建設を断念して、美音のアイデアを生かした新しいプロジェクトに着手する。
鴨居研究室の仲間や蓮田トラストの同僚たちと一緒に美音の送別会を開き、みんなの祝福の中で倫太郎と海音は疑似結婚式を挙げて永遠の愛を誓う。
海音が海に帰ること以外、すべて倫太郎の理想どおりだ。正直な話、観ているときはすべて事故に遭った倫太郎の夢だと思っていた。それぐらいすべてがうまくいく。ずっと夕暮れのような不思議な色調の画面が続いていたから、そう思ったのかもしれない(そうではないシーンもあったが)。
送別会の帰り道、海音が「私、明日帰ります」と告げると、その場でガクッと倒れる倫太郎。あ、わかった! ここで夢から覚めるんだ! と思ったが、そうではなかった。
倫太郎の症状は外傷性硬膜外血腫。軽度なら保存的治療で良好な結果が得られることもあるが、あの医師は「どれだけ持ちこたえられるか」と言っていた。血腫が多量になれば手術を行うが、開頭手術をした様子はない。
そんな中、倫太郎の呼吸器を外してキスをする美音。あっ、わかった! 人魚が自分の命を倫太郎に分け与えるんだ! と思ったが、海音は「なんで起きないの?」とうろたえるのみ。ただの勘違いキスだったようだ。
そして満月の夜がやってくる。目が覚めた倫太郎は、呼吸器をぶっちぎって車を走らせる。ここからが夢? とも思ったが、そうでもなかった。倫太郎はちゃんと間に合って、星ヶ浜で海音と熱いキスを交わす。ここを劇的にしたいなら、さっきのキスは不要だったんじゃないかな……。倫太郎が別れを告げて振り返ったら、もう海音は消えていた。結局、美音が何者だったのかは明確な説明がないままだった。
エンディングは3年後、それぞれ元気にやっている中、星ヶ浜で海の家をやっている倫太郎のもとへ、海音がやってくる……というもの。最後も倫太郎の夢のような気がしてならない。何重にも夢オチが連なる、不思議きわまりないファンタジーなんじゃないかという疑念が最後までつきまとう最終回だった(もう1回あるが)。
ファンタジーなのであり得ない設定はあってもいいのだが、全9話(来週も含めれば10話)もあるのだから、もう少し納得感のある話の進め方をしてほしかったというのが正直な感想。特にメインストーリーとなる海音と倫太郎の恋愛は、「海を守りたい」「タワーを作りたい」という利害の対立はあったものの、異種同士の恋愛の葛藤はなぜか最後まで描かれなかった。
脚本の徳尾浩司は6月8日のツイッターで「個人的な見どころ」として「迷惑メールを怖がる染谷」「光太郎、世界的な歌手に食いつく」「クッションを抱っこする太郎と倫太郎」「時間稼ぎができない二人」「いきなり参加している鶴川」「黒い倫太郎」を挙げ、「以上です。よろしくお願い致します」と結んでいた。謙遜まじりの冗談なのだろうが、メインストーリー以外の些末な部分だけを挙げて「以上です」と言ってしまうあたり、ストーリー作りが思い通りに運ばなかった悔しさがにじみ出ているような気がする。
来週は「3年間の空白」が描かれるが、ストーリー的に「なるほど! そうだったのか!」と思うことはないような気がする。「恋はDeepに」は徹頭徹尾、可愛らしくて邪気のない綾野剛や石原さとみ、渡邊圭祐らを愛でるためのドラマだった。
–{「恋はDeepに」作品情報}–
「恋はDeepに」作品情報
石原さとみ×綾野剛。この春、史上最強のラブコメが始まる。
海を愛する魚オタクの海洋学者とロンドン帰りのツンデレ 御曹司。巨大マリンリゾートの開発をめぐり出会った2人。
海を守りたい女と、その計画に人生をかける男。住む世界がまるで違う2人が、やがて運命的な恋に落ちる。
しかし、その恋はかつてないほど 禁断 だった! …なぜなら彼女には、誰もが驚くあるヒミツがあった!!
彼女は何者!? そして、2人の恋の行方は!?
放送日時
2021年4月14日(水)スタート。毎週水曜22時~
放送局
日本テレビ
出演
石原さとみ
綾野 剛
今田美桜
渡邊圭祐
藤森慎吾(オリエンタルラジオ)
高橋努
筧美和子
水澤紳吾
福山翔大
松熊つる松
橋本じゅん
大谷亮平
鹿賀丈史
脚本
德尾浩司
音楽
菅野祐悟
チーフプロデューサー
加藤正俊
プロデューサー
枝見洋子
畠山直人
鈴木香織(AX-ON)
山口雅俊 (ヒント)
演出
鈴木勇馬
岩本仁志
伊藤彰記
制作協力
AX-ON
製作著作
日本テレビ
主題歌
「怪盗」/buck number
公式HP
恋はDeepに|日本テレビ
キャスト コメント
石原さとみ コメント
私は、渚海音という海洋学者の女性を演じます。海音の正体には謎が多く、徐々に秘密が明かされていく部分が、物語の鍵となっていきます。
リゾート開発をめぐって対立する立場なのに、倫太郎さんに惹かれてしまう矛盾や、恋に落ちていく心のザワザワを、見てくださる方と一緒に分かち合えたらいいなと思っています。
恋に落ちる相手役として、綾野さんのお名前を聞いた瞬間「わぁよかった!!恋に落ちるの、簡単です!」と思いました(笑) 。年相応の「キュン」や、どこかで忘れていた「恋する気持ち」など、新たな発見が出来たらいいな、と思います。春にピッタリな、前向きにキュンキュンできる大人なラブコメができそうです!
恋がしたくなったり、好きな人をもっと好きになれるようなドラマになっています。是非楽しみに待っていてください!
綾野剛 コメント
「蓮田トラスト」という、リゾート開発をしている家族経営会社の三兄弟御曹司の次男で、夢だった展望タワーの建設に人生をかける連田倫太郎です。
海を守りたい渚海音さんと、リゾート開発を進めたい我々で対立をしていきます。恋に落ちるお相手が石原さんと聞いて、直感でお受けしました。素直にご一緒したかったんです。
石原さんのことはずっと拝見していましたし、仕事に対して真摯であり説得力がありながら、とてもチャーミング。くるくる変化する魅力に、僕も現場も包み込まれ、恋に落ちてます。
スタッフ、キャスト一同、全力で楽しみながら作っている作品を、春のエンターテイメントに乗せて届けます。
このドラマを見てくださった皆様のお心が、少しでも華やかに豊かになりますように心を込めて。海音と倫太郎。はたしてどんな未来が待っているのか。
地上で一番“Deep”な恋をお楽しみください。
今田美桜 コメント
鴨居研究室の特任研究員の宮前藍花を演じます。海音さんの良き相談相手で、大事な時に周りにツッコミできるしっかり者の女性です。海音さんのヒミツに少し気づきながらも、深く詮索しない、気の追い方がとても上手な優しい女性です。
魚についてあまり詳しくなかったので、藍花を演じる上で、セリフに出てきた魚を調べたり、動画を見たりしました。撮影を通して、少しずつ魚のことに詳しくなっています。
このドラマでは、優しさを持ちながらも、みんなが楽しくなるようにどんどんツッコミを入れていきたいです。そして、海音さんと倫太郎さんだけでなく、藍花にも素敵な恋の展開があるので、楽しみにして頂けたらと思います。笑って泣ける素敵なラブコメとなっているので、とにかくキュンキュンして頂きたいです!
渡邊圭祐 コメント
榮太郎は三兄弟の中で、愛くるしいわんちゃんのような存在です(笑) 誰に対しても人懐っこく、周りの人に壁を作らない蓮田家の末っ子です。対立する二人の兄の関係を上手く取り持って、潤滑油的な役割を果たしています。弟の僕にしか見せない兄たちの顔を沢山引き出すので、是非楽しみにしていてください!
綾野さんはとても優しくて、それに加えて、ストイックで鋭く、何一つ妥協しない、全てのシーンに真摯に向き合う姿勢を直近で見させて頂き、俳優として勉強させていただいております。
このドラマの魅力は、ただのラブコメで終わらない、色んな要素が詰まっているところです。巨大マリンリゾートの開発プロジェクトや、海音の抱えている秘密など…物語の終着点がどうなっていくのか、演じている側の自分もワクワクしながら参加しています。
そして、榮太郎にも恋の予感があるので、皆さんに少しでもときめいてもらえるように頑張りたいと思います!
藤森慎吾(オリエンタルラジオ) コメント
石原さとみさん、綾野剛さんのラブコメと聞いてもうトキメキが止まりません。38歳の私も毎回現場でキュンキュンしています。私演じる鶴川優作は剛くん演じる倫太郎の親友という役どころです。鶴川の、為になるのかならないのか分からない恋のアドバイスに倫太郎が翻弄される様をお楽しみください!!
橋本じゅん コメント
脚本を読んでみて、超現実世界の今、大切なものを失わない為に、もう一度夢の世界からこのドラマのメッセージを受け取って、それが今を暮らすパワーになれば!そんな思いを感じました。
僕が演じる「鴨居正」は、夢と現実の架け橋になれる様に、ピノキオのゼペットおじいちゃんの如く(笑)演じたいと思っております。
主演の石原さとみさんは美しくその全てが夢の様で(笑)、対面していても映像を見ているかの様なので、そのままの自分で居ます。同じく主演の綾野剛さんには、いつも役の心への集中力に感嘆します。純粋さやストイックさ、感受性の高さに多くを学ばせてもらっています。
本当に心血を注ぎ、考えに考えて取り組んでおります。自ら難しいハードルを設定して、そこを本気で越えるつもりで挑んでいます。夢に少しでも皆様をお誘いできたら!!撮影期間をいっときたりとも悔いなく走り切りたいと思っております。
大谷亮平 コメント
私が演じる蓮田三兄弟の長男・光太郎は、蓮田トラストの次期社長として育てられ、完璧主義で、自分が会社を支えていくという責任を背負っています。次男の倫太郎とは度々対立する立場なのですが、ただいがみ合っているのではなく、良い所も悪い所も知っている兄弟だからこそ、ぶつかり合ってしまう、そんな二人の関係がにじみ出るような作品にできたらと思っています。
今回、綾野さんとは初共演ですが、お会いする前は、とにかく鋭くストイックなイメージでした。今回は、ツンデレ御曹司という役柄もあってか、芯の強さに加えて、綾野さんのかわいい感じ、柔らかい感じも見られると思います。
巨大マリンリゾートの開発という大きなプロジェクトが始動する中で、立場や状況が異なる人達が、正面からぶつかり合う姿はとても見応えがあると思います。
海音と倫太郎の恋愛だけでなく、三兄弟の関係や巨大プロジェクトの行く末など、見どころが沢山あるドラマなので、ぜひ楽しみにしていてください。