コナリミサト原作、「WEBコミック EDEN」(マッグガーデン)で連載され、2018年にアニメ化された名作漫画「珈琲いかがでしょう」の実写ドラマが、2021年4月5日、放送スタート。
移動珈琲店「たこ珈琲」を営む青山一が一杯一杯ていねいに淹れた珈琲でやってくるお客の心を癒していく物語。「佇まいが中村倫也にしか見えない…」という原作ファンの待望の声を受けて、主役・「たこ珈琲」の店主・青山一を中村倫也が演じる。
もくじ
第1話あらすじ&感想
第1話のあらすじ
「人情珈琲」
垣根志麻(夏帆)は、誠実・丁寧・義理・人情をモットーに働くOL。その不器用さゆえ効率重視の部長(井上肇)には毎日のように怒られている。もてはやされるのはいつも、明るくて要領がいい後輩・馬場(足立梨花)だ。
一人寂しくランチタイムを過ごしていたある日、どこからともなくいい匂いが漂ってくる。香りの先には、青山一(中村倫也)が営むたこマークの移動珈琲店「たこ珈琲」があった。一杯一杯丁寧に淹れる工程と、出来上がった珈琲のおいしさに感動した垣根は、自分の不器用さにしんどさを感じていることを思わず青山に打ち明ける。
「死にたがり珈琲」
クレーム対応の電話オペレーターをしている早野美咲(貫地谷しほり)は、心を無にしてただただ謝る毎日を送っていた。
ある晴れた休日、美咲が洗濯物を干していると、どこからか珈琲の香りが漂ってくる。「こんな昼下がりは死にたくなる」 …穏やかなひと時に反して、ベランダでそんなことを思った美咲。手すりに片足をかけたその時、美咲の目に真下にいる青山の姿が飛び込んでくる。しかも目が合うと笑顔を見せ、驚いた美咲はその拍子に干していたガードルを落としてしまい…。
第1話の感想:中村倫也演じる癒し王子が辛い現代女子を救う?
中村倫也さんが主演を務める今作。原作者が同じである「凪のお暇」では優しく癒し系と見えて実は仲間内からメンヘラ製造機と呼ばれていたゴン役を見事に演じていました。
落ち着いたふるまい、キラキラとした笑顔で少し身を乗り出しながら「珈琲いかがですか」と言われたら「はい! 一杯お願いします!!」と食い気味で答えるしかない。この誘いを断れる人がいるものだろうか。いやいない。
そんな落ち着いた王子様の中村倫也さんを見て癒されていたい……と思うが、そうもいかない。
移動珈琲店「たこ珈琲」の店主で、移動珈琲車に乗って街から街へと移動し、人々を癒していく中村倫也さん演じる青山一。そんなたこ珈琲に訪れたのが「丁寧に、誠実に」をモットーに働くも、後輩のほうが評価されてしまう垣根志麻(夏帆さん)と、無難なものばかり選んでしまい、冒険ができない自分を没個性だと嘆く早野美咲(貫地谷しほりさん)。
もうこの2人の現状が辛い。
真面目に頑張っていても認められない、いいところは自分と正反対の人が持っていく。
今の人生をガラッと変えて、冒険をしてみたいけれど、少し先のことを考えると怖くて一歩が踏み出せない。
自分のことかもしれないし、自分の友達のことかもしれない。……と思って観ていると「ツラァ……」と声が漏れてしまう。ドラマの中では青山のおかげでほんの少し光が見えるけれど、現実はそううまくはいかない。だって私たちの生活に青山さんはいないし、たこ珈琲もないから! でも、明日からちょっと派手な靴下をはいてみたらほんの少し世界が変わるかもしれない、と思ってしまうのは、登場するヒロインたちのリアルさによるものかもしれない。夏帆さんは少し不安げな役をやるとリアルすぎてどうにかして助けたくなる。迷子になった小鹿みたいだ。
そんな女性たちの心を絶妙な言葉で癒している青山だが、どうやら何か物騒な過去があるようだ。そしてそんな青山を追っているらしい男・ぺい(磯村優斗さん)。ドラマで飴玉をガリガリかみ砕く奴はだいたい「ヤバイ奴」だと思っているのだけれど、ペイはなぜ青山を追っているのか。ゆったりと穏やかな間が流れる中、ペイの登場シーンだけ空気がガラリと変わり、不穏さを際立たせている。素の青山もちょっとニヒルな雰囲気が漂っているし……(そのギャップ感もとても良い)次回以降の言動にも要注目だ。
それにしても、オープニングを担当する小沢健二さんとコナリミサトさんの世界観の親和性よ……
–{第2話あらすじ&感想}–
第2話あらすじ&感想
第2話のあらすじ
「キラキラ珈琲」
青山一(中村倫也)はみかん畑に囲まれた、ある田舎道で「たこ珈琲」を開店していたが、ここにいるのもこの日まで。営業を終え、深夜、車で東京へ移動していると、後方で何やら物音が…。髪をピンク色に染めたみかん畑の娘・大門雅(山田杏奈)が、こっそり乗り込んでいたのだ。慌てて引き返そうとするが、雅は田舎生活がとにかくイヤで、可愛い自分は東京でも通用するはずだと訴える。既にオーディションを受けることも決めていた。「東京で何かしらになりたい」…何を言っても引き下がらない雅に根負けした青山は、親へ報告することを条件に連れていくことに。
東京では、雅のインスタのファンだという、礼(臼田あさ美)の世話になることになっていた。原宿で落ち合い、オーディション会場へ連れて行ってもらう間にも、スカウトされたり、かわいいものに囲まれたり。期待感がますます高まっていくが――。
「だめになった珈琲」
ある日、礼のルームメイト・ヤイ子(三浦透子)が、突然出ていくと言い出す。最近の礼の行動にもうついていけないという。ついに独りぼっちになった礼の部屋に突然、青山が訪ねてくる。雅が部屋にスマホを忘れたといい、早速探し始めると、雑然とした部屋から古びたエスプレッソマシーンが出現。礼は機械を懐かしそうに見つめながら、上京した頃のことを青山に話し始める…。
第2話の感想:青山の笑顔とのギャップが示唆する過去とは?
今回、青山が出会ったのは田舎から飛び出して東京に行きたくて仕方がない女子高生・雅(山田杏奈さん)と夢を捨てようとしているアーティストの礼(臼田あさ美さん)。
「東京で何かしらになりたいんです」という雅は初めてやってきた東京に目を輝かせる。「キラキラでフワフワでピカピカでチカチカ」。見るもの全てが新鮮で心躍らせる。
でも、信頼していた礼にハメられて男たちによって乱暴されそうになる。
前半のキラキラとしていながらも危うさを感じる雰囲気から、一気に現実を見せ、今度は礼の若かったころから今までの挫折を描いていく。
大ケガをする前に、それも高校生のうちに「何かしらにならたいなら、何かしらちゃんとしないとダメ」と気がつけたのは雅にとっては大きな財産になったのでは。
一方でオシャレをして綺麗だった礼の姿がだんだん乱れ、部屋が荒れていく様子は生活感が漂ってきてリアル。
真面目にがんばってきていたつもりが、周りの同期たちのほうが売れていく。「あの子が認められて私が認められない理由」を見つけて相手を貶めることでしかどうにか自我を保てない。でも、悪口を言ってスッキリしたのもつかの間、それは自分に返ってきて、やがて礼は作品を描けなくなってしまう。
ツラいな……。
礼が抱えたような感情を抱く人は少なくないわけで、痛いところを突かれて恥ずかしくなるならまだマシだ。この「自分はただひがんでいるだけ」と認めることがなかなか難しいし、できる人は多くない。
礼は青山のおかげで素直になれたわけだし、今後は立ち直ってくれるといいな、と思わずにはいられない。
青山はと言うと、ニコニコと珈琲を淹れて、アドバイスをするだけではなく、雅のピンチに駆け付ける。それは珈琲屋の常連だった雅の父親から頼まれてのことだった。
突然の邪魔に男たちは当然、青山を力でどうにかしようとするわけだが、青山に手をひねりあげられただけで引き下がってしまう。
睨まれた男は一言「人を殺したことがある目をしてた」。
その時の青山の雰囲気と言ったら! 一瞬しか見せないギャップに変な声が出てしまいそうだ。
普段の穏やかな口調はこの一瞬を引き立てるためにあるのではないか……というか改めてこの役、中村倫也さんのハマり役では? と第2話で確信してしまう。
しかし、派手に動けば動くほど、青山を追っている“ぺい”に見つかる可能性が高まるわけで……。そしてぺいは青山が人を殺したと言っていたけれど、その真実はいかに?
–{第3話あらすじ&感想}–
第3話あらすじ&感想
第3話のあらすじ
「男子珈琲」
飯田正彦(戸次重幸)は、仕事もルックスも完璧なサラリーマン。あのヨン様にも似ていると言われるほどで、周囲に慕われていることは本人も自覚していた。青山一(中村倫也)の「たこ珈琲」に女子社員たちを引き連れ、全員分の珈琲を奢ったり、珈琲のうんちくを披露したりと“いい上司”をアピールしていた。
そんな折、新しい企画について部下と意見が衝突。かみ合わない不満を、見た目も性格も正反対の同僚・森(小手伸也)にぶつける。感情的になる飯田を森はなだめるが、そんな矢先、飯田はひょんなことから、女子社員の陰口を耳にし、自分が嫌われていることを知ってしまう。「勘違いしている」など、飯田の話題で盛り上がる女子社員たちの罵詈雑言にショックを受けた飯田は、青山の前で自分のカッコ悪さを嘆く。その頃、謎の男・ぺい(磯村勇斗)は青山に近づきつつあった――。
「金魚珈琲」
ぺいの姿を見た青山は、なぜか慌ててワゴン車で逃亡。ある田舎町にたどり着いた青山は、タイヤがパンクするというアクシデントをきっかけに、スナックのママ・アケミ(滝藤賢一)と出会う。しかもなりゆきでスナックの手伝いをすることに。あっという間に人気者となった青山を、アケミは昔どこかで見かけたような気がして…。
そんな折、偶然にもアケミの中学の同級生・遠藤(丸山智己)が来店する。野球部のエースで、学校の人気者だったという。青山が入れた珈琲焼酎を味わいながら、2人は久々の再会を喜ぶ。
アケミはスナックを営む傍ら、母親の介護にも追われていた。そしてかつて夢を諦めた後悔のような思いを、青山に吐露する。そんな心情を感じ取ったのか、遠藤はアケミに「閉鎖的な町から抜け出して、もう一度夢と向き合うべき」と訴える。
第3話の感想:滝藤賢一演じるスナックのママが美しい件
戸次重幸はかっこいいはずなのにちょっとダメな感じ、の役の良さったらない。
今回も魅力が爆発していた。
戸次重幸演じる飯田は仕事もできる、ルックスも良くて、毎日の筋トレも欠かさない。柔らかい空気とスマイルで女子社員にも人気があるはず、だった。
が、実は女子社員からは勘違いしていると陰口をたたかれている悲しい現実。巻いているストールはダサい、香水が臭い、毎日筋肉体操をしている、ちょっとおだてればおごってくれる……と言われたい放題である。すっかり落ち込んでいると、20歳年下の妻にまで「えっ、まだイケてると思っていたの?」と言い放たれる始末。イケていると思っていたのは自分だけだったとは……恥ずかしさで心身共に焼けちぎれてしまいそうだ。
でも、そんな陰口を聞いて、ストールも香水もやめるあたりが憎めないところなんだけども。
そんな飯田が勤める会社の前で店を開店させていた青山だが、偶然、青山を探すぺいの姿を目にする。慌てて車の影に隠れる青山。あんな慌てる姿を見せたのは初めてではないだろうか。
そして逃げるようにある田舎町へたどり着いた青山は、車のタイヤがパンクしたときに居合わせたアケミ(滝藤賢一)のスナックを手伝うことに。
アケミ……滝藤賢一さんがめちゃくちゃ綺麗なんだが……? オシャレだしスタイルがいいんだが……? 脚綺麗だな……? つい最近まで「君と世界が終わる日に」での研究者・首藤役を観ていた側としては頭がパニックになりそうだ。
アケミのスナックは常連客でにぎわっており、彼女自身も客からも慕われている。今の生活が好きではある。でも、大満足、というわけではない。かつて諦めた夢もあるし、介護をしている母親からは、知り合いがいると申し訳なさそうに「少し離れて歩いて」と言われる。自分の生きにくさと鬱屈とした気持ちは抱えている。そんなときに現れたのが、アケミの中学の同級生・遠藤(丸山智己)。アケミの気持ちを見透かしたかのように諭す遠藤だったが、まあそこにはワナがあったわけで……。
心の隙に付け込んで、うまい話を聞かせて思い通りにならなかったら恫喝って悲しみがすごい。「もっと幸せになっていいと思う」って言っていたけどお前の言う幸せの定義、一万字で述べてもらっていいですか? という気持ちになってしまう。
とは言え、いまのアケミのそばには青山がいる。そのおかげで遠藤を撃退できたが、青山が立ち去ったあと、アケミは以前、彼と会ったことを思い出す。
少しずつ輪郭が濃くなっていく青山の過去。来週はさらにその詳細が明らかになりそうだ。
それにしても、通常スタイルの青山だけではなく、今回は黒スーツVer.と金髪Ver.が観られたことで中村倫也供給過多な幸せな月曜であった。
–{第4話あらすじ&感想}–
第4話あらすじ&感想
第4話のあらすじ
「ガソリン珈琲」
ワゴン車のタイヤがパンクした青山一(中村倫也)は、ガソリンスタンドに立ち寄る。厳つい風貌の店主・ゴンザ(一ノ瀬ワタル)とは知り合いのようで、笑顔を見せる青山に「昔のお前を知っていると身の毛がよだつ」と言いながら整備をしている。
そんな中、一台のトラックがやってくる。セルフでガソリンを入れ始めた運転手の菊川貞夫(野間口徹)は、どこか不機嫌そう。ゴンザ曰く、たまに来店する、声をかけても挨拶すらしない無愛想な客だという。そんな菊川が、思わず動きを止める。青山の珈琲の香りにつられたようだ。「淹れたての珈琲いかがでしょう?」――その声に我に返ったのか珈琲を飲まずに慌てて去ってしまうが、どこか寂し気な様子が気になった青山は、しばらくガソリンスタンドで「たこ珈琲」を開くことに。実は菊川は珈琲を“飲めない”のではなく“飲まない”、ある複雑な事情を抱えていた。
「ファッション珈琲」
青山は、元バリスタチャンピオンとして珈琲界では有名なカフェ店主・モタエ(光浦靖子)にコピ・ルアックの豆を届ける。“幻の珈琲豆”と言われるインドネシアの高級珈琲豆だ。2人でその珈琲を堪能していると、まもなく始まるワークショップの生徒が来店。その中に垣根志麻(夏帆)の姿を見つけた青山は、思わず影に隠れてしまう。そんなことを知る由もない垣根は、珈琲に興味を持つきっかけとなった青山との出会いを語り始める。一方、珈琲について純粋に教えたいモタエは、“箔付け”のために通う生徒たちとのズレに悩んでいて…。
その頃、ぺい(磯村勇斗)はとあるヤクザ事務所にいた。組員の花菱(渡辺大)に呼び出されたからだ。なにやら青山について話している2人。果たして2人と青山の関係は…?
そして青山の隠された過去が徐々に明らかになっていく。
第4話の感想:中村倫也の表情のスイッチングが病みつきになってきた
静かなドラマだなあ、と思う。
前回、ワゴン車のタイヤがパンクした青山はゴンザ(一ノ瀬ワタル)のガソリンスタンドに立ち寄り、修理を依頼していた。どうやら、青山の“金髪”時代からの知り合いのよう。
いつもの珈琲屋さんの笑顔を見せるが、ゴンザは気味が悪そうな様子。だからこそ、以前の青山の表情も垣間見える。珈琲屋の店主のときと、昔の顔が切り替わる瞬間の刹那の表情が良すぎる。使っている表情筋、絶対に違う。
ゴンザに疎まれつつも、ガソリンスタンドで珈琲屋を開店させる青山が出会ったのは不愛想な客、菊川(野間口徹)。妻が病気で入院中、願掛けのために珈琲を絶っていた菊川だが、青山が淹れる珈琲の香りに誘われて、とうとう1杯飲んでしまう。
妻のことが大好きで、毎日、妻が淹れてくれる珈琲も愛していた。たとえその珈琲がまずくても。また妻に珈琲を淹れてほしい、と願っていた菊川だが、実はすでに妻は亡くなっているのだった。
退院したんですけどね、と言いつつまだ珈琲を絶っていたのは、珈琲を飲むことで妻が亡くなった現実を認めなくてはならなくなってしまうからだったのかも。
青山は美味しい珈琲を提供しただけ。それで1歩踏み出すことができた菊川だが、それが幸せだったのかどうかは菊川だけにしかわからない。
珈琲は淹れ方でグッと味が変わる。
青山の淹れる珈琲がきっかけで垣根志麻(夏帆)は元バリスタチャンピオンで珈琲界では有名なカフェ店主・モタエ(光浦靖子)主催の珈琲のワークショップに通うようになっていた。またあのおいしい珈琲を飲むために。
青山は志麻の人生に大きな影響与えちゃっているわけだが、たぶん、まあ、あれだ。青山にほのかに思いを寄せているのだろう。淹れ方によって味が変わる珈琲だから、その人の人生に強く残るのかもしれない。菊川は珈琲の味が分かるし、美味しい珈琲は当たり前に嬉しい。でも、きっと菊川にとっては妻が淹れるまずい珈琲が人生で一番の珈琲だったはずだ。
志麻は、仕事で辛かった時期に、青山の珈琲が救いになった。そして、どうやら青山にもそんな人生に影響を与えた珈琲があるようで……。
今回は組を抜けるときの青山が描かれていた。泣きながら青山を殴るぺいの姿も。“やべえヤツ”な雰囲気は変わっていませんが、ぺいはぺいでいろいろと思うことがあるのはうかがえる。
来週はいよいよ青山の過去の全貌が明らかになるのか。
–{第5話あらすじ&感想}–
第5話あらすじ&感想
第5話あらすじ
「ほるもん珈琲」
ぺい(磯村勇斗)が目の前に現れ、ワゴン車の中で青ざめる青山一(中村倫也)。しかもカフェで再会した垣根志麻(夏帆)が、車まで青山を追いかけて来てしまう。青山の元仕事仲間だと自己紹介したぺいは、「静かなところで3人で話そう」と提案する。だがぺいの目的は青山を花菱(渡辺大)のもとへ連れていくこと。垣根を巻き込みたくない青山だが、垣根は保険だと逃がそうとしない。
青山の運転で移動中、垣根から青山の前職について尋ねられたぺいは、「強いて言えば清掃業」と答える。そして血や泥にまみれながら“清掃業”をしていた当時について語り出す。
「初恋珈琲」
ある理由でぺいは花菱(渡辺大)らから殴る蹴るの暴行を受けることに。自分の真っ赤な血を見ながら、小学校時代の初恋の相手が背負っていた、真っ赤なランドセルを思い出す。少年時代のぺい(込江大牙)が恋心を抱いたのは、席替えで隣同士になったひとみだ。家が貧しく父親に暴力を振るわれ、早くも人生に絶望していたぺいにとって、ひとみは天使だった。そんな折、ひょんなことから、ひとみの家で手作りの珈琲ゼリーをごちそうになる。苦くて甘くて冷たくて…それはぺいにとって初恋の味だった――。
一方青山は、垣根に珈琲にハマるきっかけになった、ホームレスのたこ(光石研)との出会いを打ち明ける。
第5話感想:物語に厚みが増す青山の過去とペイの初恋
ペイとの再会によって明らかになった青山の過去と、珈琲にハマッたきっかけ。
今の青山との比較があるので、ヤクザ時代の表情がヤバイ。生気がないというか、サイコパスみがあるというか……。
焼肉を食べに行き、そこで「ホルモンの語源は関西弁の『放るもん(捨てるもの)』」という話を聞いて、「こいつはホルモン?」と写真を見ながら話す表情が狂気である(※ホルモンの語源については俗説)。
さらに、その「ホルモン」な相手を殴っているときも心ここにあらず。感情がない。生きていることに諦めているというか、何も映っていないように見える空虚な瞳にゾッとする。
でも、その青山を見てペイは「カッコイイ」「一生ついていく」と決意していた(それもヤバイ気がするのだけれどどうなんだろう)。
後半はそんなペイの初恋の話。「生まれたときから底辺だった」というペイが小学生のころに恋をした女の子にごちそうしてもらった珈琲ゼリー。苦くて甘くて、冷たくて、でも正直美味しいかどうかわからなかった、というペイ。大人になって再会した初恋の人と飲んだ珈琲も苦かった。でも、彼女はおいしそうに珈琲を飲む。そこでペイは自分と彼女の距離を感じるわけだけれど、青山との件を見ていても、きっとペイは寂しがり屋で繊細な人なのだろう。
初恋の女性と再会し、落ち込むペイに、青山は飴を渡した。
「寂しいとき口の中に入れとくんだ 紛れるから」
第1話で飴をガリガリ噛みながら、青山の行方を追っていたけれど、あれって寂しかったからなんだな……と思うと切なくなってくる。飴をガリガリ噛むのはやべーヤツ、とか言ってすみません……。
同時に、ポケットからすぐに飴が出てきたということは、青山も寂しいと思う時間が多くあったということなのだろう。それを全部ポーカーフェイスで封じ込めていた。
大して変わらないその表情が、初めて「美味しい珈琲」を飲んだときに変わる。あんな官能的な表情、地上波で流して大丈夫ですか、とドキドキしてしまうが、だからこそ、「運命が変わった」という印象が強く伝わってくる。
ペイにとって珈琲は大切な人を遠くに連れていってしまうもの。
でも、青山にとって珈琲は人生を変えてくれたもの。
ペイも寂しさはあるし、「なぜ」という気持ちもあるだろう。けれど心のどこかではこれでよかった、と思っているのだとしたら良いな、と思う。
だって、垣根と話しているときの青山の表情はとても豊かだったから。
–{第6話あらすじ&感想}–
第6話あらすじ&感想
第6話あらすじ
「たこ珈琲」
垣根志麻(夏帆)が淹れた珈琲を味わいながら、青山一(中村倫也)は珈琲の道に進むきっかけとなった、ホームレスのたこ(光石研)との出会い、そして青山が珈琲を淹れながら各地を巡っている本当の理由を打ち明ける。
たこの淹れた珈琲に魅了され弟子入りを懇願した若き青山。その申し出を受け入れたたこは、ただ単純に「珈琲を美味しく淹れる」だけではない、青山自身に足りていない何かを気づかせるための修行を始めるのであった。今まで自分が過ごしてきたヤクザな世界とは真反対な、穏やかな日常を過ごしたり、ちょっとしたシアワセに気づくような日々を送る青山。珈琲の腕前が上達していくのと比例するかのように、青山の中でも小さな変化が起き始めていた…。
とある雨の日、青山がいつものようにたこの家にいくと、そこには寝込んでいるたこの姿が。たこの淹れた珈琲を飲む青山は「いつか俺も誰かに美味しい珈琲を淹れることができるんだろうか」と問いかける。するとたこは青山に一番必要で大事なものが何なのかを語り始めるのだが…。
垣根を家まで送り、ぺい(磯村勇斗)から託されたメモを手掛かりに、本当の目的を果たすべく車を走らせる青山。最終地点に辿り着いたと思ったその時…。
第6話感想:青山と珈琲の出会いは幸せの始まりだったのか
青山の師匠であるたことの関係が丁寧に描かれた今回。
たこの珈琲を「深くて黒くて心地よい落とし穴」と言い、そんな珈琲を淹れられるようになりたいと願う青山の気持ちをたこは受け入れる。
「深く黒くて心地よい落とし穴」。これはいわゆる「沼」というものではないだろうか。この一言によって、青山がとうして珈琲に傾倒していったのか、理解度があがった人も多いはず。
人生で一番勉強した、という青山はなんとも楽しそうで切なくなる。先週から一変して表情に“人間らしさ”が戻ってくる。
たこが青山に教えたのは、これまでの青山に足りなかったことだ。
どういったときに幸せを感じるのか。
何を食べたか問われて青山は「牛丼とか、ラーメンとか」と曖昧に答える。青山にとって食事は空腹を満たすものでしかなく、何を食べていようがどうでもよかったのだ。
そんな青山に向かって「毎日何を食べているのか気にしてみろ。ただ食べて空腹を満たすだけではなく、舌を鍛えろ」と語り掛ける。
たこ師匠に金言が多いのは分かるけど、それ以上に青山がどれだけ空虚な時間を過ごしてきたのかが分かって辛い。
自分が淹れた珈琲を褒められて嬉しそうにしているのも、知れば知るほど奥が深い、と知ってしまうのも、青山にとってはささやかな幸せに感じられたのではないだろうか。
そうなってくると、仕事のほうがままならなくなる。
「頭空っぽにして無心にならないとできない仕事」という青山たちの仕事は「迷い始めたら終わり」。仕事が「中途半端」になってしまい、それを上層部に見とがめられることに。
青山が珈琲を淹れているときとは違う作品ではないかと思うほど、今回は画面も暗く、重い空気が漂う。夜と雨。
移動珈琲店だから当然、昼間と晴れのシーンが多かっただけにその差に心が重くなる。
「自分を大切にできないと他人を大切にできない」とたこ師匠に言われた青山。きっと、今は自分を大切にできているんだろう。だからこそ、ぺいを刺すことができなかった。
逆にぺいはずっと青山を大切に思っていたんだろうな。少しベクトルは違うのかしれないけれど。青山が珈琲に熱中している間、ぺいは飴玉を口の中に放り込んでいて「あ~~~~!!」となる。
空虚だった青山を満たしたのは珈琲だったけど、ぺいを少なからず満たしていたのは青山だったのかと思うとやるせない。
–{第7話あらすじ&感想}–
第7話あらすじ&感想
第7話あらすじ
「ぼっちゃん珈琲」
青山一(中村倫也)は、ようやくたこ(光石研)の親戚宅の前にたどり着くが、あと一歩のところでぼっちゃん(宮世琉弥)に拘束されてしまう。ワゴン車に連れ込まれ、夕張(鶴見辰吾)の運転でどこかへ移動中、ぼっちゃんは青山が面倒を見てくれた幼い頃のことを振り返り始める。
当時10歳だったぼっちゃん(長野蒼大)の面倒を見ることになった青山は、ぼっちゃんが学校でいじめられていることに気づく。給食に出てくるコーヒー牛乳もいつも取り上げられてしまい、一度も飲んだことがないという。父親がヤクザの二代目(内田朝陽)であることを武器にすればと助言するが、ぼっちゃんはヤクザが大嫌いだと一蹴。自分の力でクラスの底辺から脱出するため、いつかコーヒー牛乳を飲むため、毎日苦手な逆上がりの自主練をしていた。
そんなぼっちゃんの覚悟を知った青山は、逆上がりの練習に付き合うように。さらに組の抗争によって連れ去られそうになった時には颯爽と救い出し、眠れない夜にはコンデンスミルクをたっぷり入れたコーヒー牛乳で喜ばせた。
次第にぼっちゃんにとって、二代目がかまってくれない寂しさを埋めてくれる青山が、強くてかっこいいキャラクター“とらモン”のような存在となっていく。「ずっとそばにいる」という約束も交わすが、その直後、約束を裏切る出来事が起きる――。
第7話の感想:物語は佳境へ…青山は珈琲屋さんでいられ続けるのか
後半につれ、どんどんバイオレンス化が進む『珈琲いかがでしょう』。
あと一歩でたこじいさんの願いを叶えられる……というところで青山の前に現れたのは、かつて所属していた組の頭の息子。青山に“ぼっちゃんさま”と呼ばれる、現在は組の三代目だ。
小さいころ、小学校でいじめられていたぼっちゃんによりそい、危ないところも助けたことがある青山はぼっちゃんにとって心のよりどころ。しかし、先週までの青山の回想と重ねると、たぶん珈琲を学び始めたころと重なるのだろうか(ぼっちゃんに珈琲牛乳を淹れてあげているし)。
忙しくて、一緒に食事をとることもままならない父親。母親はいない。友達もいない。ひとりぼっちのぼっちゃんにとって青山しかいなかった。だから、組をやめて珈琲屋をやるという噂を聞いたときも、ぼっちゃんは青山を脅すような言葉を吐く。それでも、青山は出て行った。自分を置いて。きっと裏切られたような気持ちになったのだろう。さらにはそのあと、父は抗争の中で亡くなり、ぼっちゃんは三代目を継ぐことになる。
好きという気持ちと、裏切られたという憎しみが入り混じった姿は狂気的だが、ぼっちゃんを演じる宮世琉弥がとても良い。ニコニコしながら、声に寂しさと同時に怒りをにじませているのがゾッとする。子どもらしさを演じつつも三代目である凄みをそこはかとなく漂わせているのはすごい。
緊迫したシーンの中で垣根のポジションも効いている。珈琲ロシアンルーレットも真っ先にカップを選んで飲み干している。その姿にはぼっちゃんも青山も唖然。
「だって、もっとたくさんの人に青山さんの珈琲を飲んでもらいたいから」
いやそれはそうだけど! 肝が据わっているというなんというか! ぼっちゃんも思わず「この女はサイコパスか」と尋ねるほど。初回登場時よりも垣根のビュアさが際立っている感じがする。それは青山の珈琲のせいか、恋心のせいか。
しかし、この垣根の行動や、垣根に煽られて毒が入っているかもしれない珈琲を飲みほしたぺいの姿に、ますますぼっちゃんは憤ることに。
いつまで経っても自分はひとりぼっち。でも自分を捨てた(とぼっちゃんは思っている)青山の周りには人がいて……。
青山にそばにいてほしい、みんなに愛されたい、一人が寂しい……そんな心の叫びがゆがんだ形で表れているのが切ない。
来週はいよいよ最終回。ぼっちゃんの心は解かされるのか、そしてたこじいさんの願いを青山は叶えることができるのか。
–{第8話あらすじ&感想}–
第8話あらすじ&感想
第8話あらすじ
「暴力珈琲」「ポップ珈琲」
ぼっちゃん(宮世琉弥)が執拗に青山一(中村倫也)を追っていたのは、信頼していた青山の裏切り行為に対する報復だった。
垣根志麻(夏帆)やぺい(磯村勇斗)を巻き込んでまで追い詰めようとするが、暴力ですべてを制するようになったぼっちゃんに、青山は「そのやり方で手に入れたコーヒー牛乳はおいしかったか」と問いかける。ぼっちゃんの脳裏に蘇ったのは、同級生を脅して好きなだけコーヒー牛乳が飲めるようになったのに、なぜかまったく味がしなかった頃の記憶…。
さらにこれまで沈黙を貫いていた夕張(鶴見辰吾)が、見かねて裏切りの真相を語り始める。青山が大金と共に姿を消した裏には、息子を思う二代目(内田朝陽)とのある固い約束があった。時を経て事実を知ったぼっちゃんは…。
ついに最終回。青山は「奥さんと同じ墓に入りたい」と願っていた、たこ(光石研)の願いを叶えることはできるのか?
第8話の感想:1杯の珈琲が幸せのバトンを渡し続ける
大円団である。
ぺいや垣根を人質に取られ、ピンチに陥る青山。ぼっちゃんは青山にこう迫る。
「淡々とおしゃれな暴力を教えてよ」
この言葉の残酷さが心に染みる。ぼっちゃんが青山の気持ちを何も分かっていなかったというのはあるんだけど(まあぼっちゃんには無理な話かもしれない)、「淡々」と「おしゃれ」が暴力という言葉を装飾するのが聞いていてしんどい。
そんなぼっちゃんに対して、青山はその暴力を「しんどくてたまらない」「ここ(心)殺してないとやってらんない」と痛みと一緒に伝える。
結局は、ぼっちゃんは誰にも愛されていないと感じていただけ。いや、気づかないふりをしていただけなのか。大切な人がいなくなり、愛してもらう術も見失ってしまった。それを青山が痛みを持って伝えるのだから皮肉な話かもしれない。
とにかく、ぼっちゃんとぺいが青山をめちゃくちゃ好きなのはよくわかった。ぼっちゃんはもっと立派にならないと「(青山に)プロポーズできない」と言うし、ぺいは「兄貴の永遠のラブなんて誰もゲットできないんだよ」などと言い出す。なんですか、「兄貴の永遠のラブ」って……ぺいはどこでそんな言葉を習ってきたの……と考えると頬が緩む。
そして、青山はついに最終目的地であるたこじいさんが愛した人・幸子の元を訪れる。たこに珈琲と、愛と大切な人を守るということを教えた人だ。たこと幸子の短くも幸せで悲しい物語。たこじいさんの遺骨を渡し、その骨を砕き、自分の珈琲に入れる幸子。一瞬、ギョッとするような行動だけれど、そのワンシーンに幸子の想いの大きさと重さが詰まってる。これこそ「永遠のラブ」なのかもしれない。
過去編、現在編と、その役柄のふり幅をいかんなく発揮していた中村倫也だけれど、最終話も「最高」の一言。ぼっちゃんに対しての怒りと悲しみの表情、幸子に会いに行くものの落ち着きを失くしてオロオロする様子、珈琲を飲みながら、涙があふれそうになるその幸せな表情。加えて垣根とぺいそれぞれに見せる表情にも感情があらわになっていて「すげえな中村倫也……」と感嘆の声が漏れる。
ぺいは一緒に働くようになったのか、少しばかりの変化はあるけれど青山はこれからも移動珈琲屋を続けていくのだろう。そして、行った先でちょっとずつ珈琲を飲む人を幸せにする。それが、たこと幸子の幸せな時間がスタートになっていて、その幸せを青山が引き継ぎ、また別の誰かに分ける。幸せはひとりで完結するものではない、ということを伝えてくれた気がする。
–{ 『珈琲いかがでしょう』作品情報}–
『珈琲いかがでしょう』作品情報
「あの珈琲屋さんが中村倫也にしか見えない…」
原作ファン待望論が現実に! 人気漫画「珈琲いかがでしょう」が中村倫也主演でドラマ化!
いい香りに誘われて向かったその先に待っていたのは、素敵な移動珈琲屋さん。
店主は街から街へ、行く先々で、一杯一杯、丁寧に、誠実に、心を込めて珈琲を淹れながら、人生に少し傷ついた人たちの心を癒していく――
放送日時
2021年4月5日 (月) スタート 夜11時6分~夜11時55分
(初回~第3話は5分拡大で夜11時6分~深夜0時)
放送局
テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
配信
動画配信サービス『Paravi』と『ひかりTV』にて配信予定
原作
コナリミサト「珈琲いかがでしょう」(マッグガーデン刊)
出演
中村倫也
夏帆
磯村勇斗
光石研 ほか
【第1話ゲスト】足立梨花/貫地谷しほり
【第2話ゲスト】山田杏奈 臼田あさ美
【第3話ゲスト】 戸次重幸 小手伸也 筧美和子/滝藤賢一 丸山智己
音楽
HAKASE-SUN
オープニングテーマ
「エル・フエゴ(ザ・炎)」小沢健二(Virgin Music/UNIVERSAL MUSIC)
エンディングテーマ
「CHAIN」 Nulbarich(ビクターエンタテインメント)
監督・脚本
荻上直子
監督
森義隆 小路紘史
チーフプロデューサー
阿部真士(テレビ東京)
プロデューサー
合田知弘(テレビ東京)
森田昇(テレビ東京)
山田雅子(アスミック・エース)
平部隆明(ホリプロ)
制作
テレビ東京
アスミック・エース
制作協力
ホリプロ
製作著作
「珈琲いかがでしょう」製作委員会
公式HP
https://www.tv-tokyo.co.jp/coffee_ikaga/
配信サイト
Paraviゴールデンウイーク4週間無料キャンペーン!!|Paravi(パラビ)
珈琲いかがでしょう【テレビ東京オンデマンド】のシリーズ詳細 | ビデオ | ひかりTV
【公式配信】珈琲いかがでしょう|テレビ東京の番組動画を無料で見逃し配信!ネットもテレ東
キャスト/スタッフ コメント
中村倫也 コメント
テレビ東京の連続ドラマでのレギュラー出演は4回目となり、主演は今回が初となりますが、感想などお聞かせください。
オファーをいただくずっと前、一昨年に原作者のコナリさんとお仕事させていただきまして、その頃にこの漫画も読んでいたんです。たいへん楽しく拝読させていただきました。なので世界観の共有はバッチリかなと。
あとはテレ東のナナナ推しが楽しみです。笑
「主人公の見た目や仕草、竹まいが中村倫也にしか見えない…」と原作ファンの待望論が現実になりましたが、「珈琲いかがでしょう」 テレビドラマ化のオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
そうですね、そういった声も僕のもとにも届いていて、「お待たせしました」といったところでしょうか。これで僕以外の役者が演じていたら何よりもまず僕が文句を言っていたと思うので、良かったなと思います。笑
そしてドラマ化に際しまして、魅力的な監督陣、キャスト陣が集結しました。
青山という役を通じてホスト的な立ち位置もうまく演じられればと思います。
原作もしくは台本を読んだ感想をお聞かせください。
原作からとても面白く、連ドラで見たいなと思っていました。
脚本を読み、青山とさまざまな人との関わり合いの中で機微が動いていく様を、丁寧に紡いでいければと感じています。
青山一という役を演じるにあたっての思い、意気込みをお聞かせください。
影と包容力のある、珈琲屋のぽわぽわした兄ちゃんとしてまずは存在できればと思います。
視聴者のみなさんへメッセージをお願いいたします。
知らぬ間にコーヒーカップについてしまった汚れを綺麗に落としていくような、そんな作品になると思います。
癒しとハラハラを内包するこのドラマをぜひ楽しんでいただければと思います。
夏帆 コメント
「珈琲いかがでしょう」ドラマ化でのオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
実写化するんだ、という驚きと、想像していなかった監督の組み合わせに、心が躍りました。
そして主演の中村倫也さんが、漫画から飛び出してきたようにピッタリだと感動しました!
原作もしくは台本を読んだ感想をお聞かせください。
さらっとしてるようで、エグみがあって、意外性のあるストーリーに引き込まれました。
原作に忠実さもありつつ、ところどころに心に残る荻上さんの台詞が散りばめられていて、ほっこりするけど、少しほろ苦い、そんな素敵な台詞たちを大切にしたいと思いました。
垣根志麻という役を演じるにあたっての思い、意気込みをお聞かせください。
一生懸命でどこか憎めない魅力的な垣根さんをきちんと再現できるように頑張ります。
視聴者のみなさんへメッセージをお願いいたします。
繊細であり大胆であり、とっても不思議な世界観でわたしも完成が楽しみです。
ぜひ、珈琲とともにご覧になっていただければ嬉しいです。
磯村勇斗 コメント
「珈琲いかがでしょう」ドラマ化でのオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
珈琲が大好きな僕にとっては嬉しいドラマです。でも演じる“辛い”という役が珈琲が大っ嫌いなので、この作品中は珈琲が嫌いになってしまうのかな、と不安です。
そして、中村倫也さん、夏帆さんとご一緒出来るのが楽しみです。
原作もしくは台本を読んだ感想をお聞かせください。
珈琲の移動販売に出会う人々が、青山の淹れる一杯の珈琲で救われていく。
優しいタッチで描かれていますが、出会う人達の抱えている悩みや、生き方はギリギリ。
そんな人達に小さな幸せを届ける珈琲の力はどこか自分も共感できました。
思い詰めたときや、苦しいときに一杯の珈琲が心の穴を埋めてくれる。
読み終わったあと珈琲を飲んでいないのに体が温かくなりました。
杉三平(通称・ぺい)という役を演じるにあたっての思い、意気込みをお聞かせください。
ぺいはただのチンピラに見えるかもしれませんが、彼なりに正義を持って青山にアプローチしていきます。
彼の持つ「目的」を果たすために、ぺいとしての役目を全うしたいです。
視聴者のみなさんへメッセージをお願いいたします。
今のご時世というのもあって、何かと考え事が多くなったり、生きるのが少し苦しくなることもあると思います。
少しでもドラマ「珈琲いかがでしょう」を通して、優しい気持ちになって頂ければと思います。
原作 コナリミサト コメント
珈琲いかがでしょうの実写ドラマ化すっごくすっごく嬉しいです……!!
最終回までの脚本をすでに読ませていただいているのですが、原作エピソードはもちろんのこと、ドラマオリジナルもあって楽しみです。
中村さんの演じてくださったゴンが素晴らしすぎたので青山も素晴らしすぎる未来しか見えません。
珈琲片手に毎週視聴します!!
テレビ東京コンテンツ事業局コンテンツビジネス部 合田知弘プロデューサー コメント
コナリミサト先生の人気原作をお預かりし、荻上直子監督が連続ドラマ脚本に仕上げて世界観を作られ、そこに今、最も旬な俳優・中村倫也さんを主演に迎える、という本作はきっと他所では味わえない風味のブレンドになることを確信しています!
僕らプロデューサーの仕事は、豆(?)本来の魅力を引き立てながら、雑味が少なくクリアでバランスの良い一杯を視聴者の皆さまにお届けすること。
このドラマ、ひと口めはちょっと甘~く感じるかもしれませんが、回を追うごとに意外なほどビターでハードなテイストに仕上がっていきます。
そんな口当たりの変化も、ぜひ楽しみにご覧ください。
小沢健二 コメント
武道館での一人コンサートのために『エル・フエゴ(ザ・炎)』を書き終わった頃にこのドラマのお話をいただき、原作漫画を読み進むにつれて、本当に驚きました。『珈琲いかがでしょう』と『エル・フエゴ』は、怖いくらいテーマが似ていたからです。
どう似ているかは、ある日ドラマを見ているあなたに「あっ!」とわかり、ドラマ終盤、あなたはきっと(ピー:機密保持のため伏字)でしょうし、僕もきっと(ピー)でしょう。考えてみると、もしドラマのために曲を作っていたら、ここまで強烈にシンクロはしなかった気がします。別々の空間で、意識せずに生まれたから、4月から一話一話共振していく『珈琲』と『フエゴ』の、美しい関係が生まれたと思っています。
真実は共振する。
そして、ドラマの打ち合わせでお話ししたのですが、最近ネトフリ等には「Skip Intro」ボタンが付いています。ということは、オープニングは今や、スキップされるもの。そこでオープニングテーマの形を(おそらく毎回)変えていこうと思っています。めっちゃめちゃな回もあったら素敵です。スキップした人は気がつかない。笑
『エル・フエゴ』という曲は、7歳長男の発案から生まれたものです。今月始まった3ヶ月連続シングルの第一弾『ウルトラマン・ゼンブ』が4歳次男の発案であるのと、文字どおり兄弟作です(『エル・フエゴ』は第二弾)。子どもを題材にするのではなく、子どもの時空に入りこんで一緒に書く、という手法です。それがなぜ『珈琲』と共振するのか? それは(ピー)は(ピー)であり、(ピー)だからです!
役者、制作陣も最高。ドラマ、一回も見逃すのはナシです。No Skip Introで!
JQ(Nulbarich) コメント
原作を読ませて頂いて、環境やバックボーンによって作られた今の自分と、霞みがちな心の奥 の本来の自分との対話、言葉ではうまく表現できませんがその本質みたいな部分が僕を刺激してくれました。僕の中で解釈して自分の感覚として作品に落とし込むことができました。どうか少しでもこの作品がドラマに寄り添えることを心から願っております。楽しみにしています。