『ドゲンジャーズ』荒川史絵監督に篠宮暁が直撃インタビュー!<前編>人気ローカルヒーロー番組の裏側とは?

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■オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会

2020年4月に誕生した特撮番組『ドゲンジャーズ』は、福岡を中心に活動するローカルヒーローたちと新人ヒーロー・ルーキー(田中次郎)が、ときにコミカルに、ときにシリアスに、「悪の秘密結社」から“福岡の平和”を取り戻すために戦う物語。ニコニコ動画でのディレイ配信が行われたこともあり、福岡ローカルの作品にもかかわらず、全国の特撮ファンを虜にしました。

そして、待望の続編『ドゲンジャーズ NICE BUDDY』が4月11日(日)よりスタート! そこで特撮コラムを連載中のオジンオズボーン・篠宮暁が、本作のメガホンを撮った荒川史絵監督にインタビューを実施。前編では、復習という意味もこめてシーズン1を中心に語っていただきました。今だから話せる(?)裏話は、ファン必見です!

左から、吹王火剣フクオカリバー、天元の勇者エルブレイブ、営業部ヒーロー課ヤマシロン、ルーキー、薬剤戦師オーガマン、キタキュウマン、ヤバイ仮面

篠宮 『ドゲンジャーズ シーズン2』、おめでとうございます!

荒川 ありがとうございます。

篠宮 サプライズ発表もあり、制作発表も盛り上がってる感じでしたね。

荒川 ですね。2期って怖いじゃないですか。

篠宮 期待値上がってますからね。

荒川 しかも、一発当てたろうぜ!みたいなことで1期をやったわけでもなくて。

篠宮 ほぉ〜!

荒川 押川善文さんにルーキーのスーツアクターを依頼したのも偶然で。「押川さん、福岡にいるなぁ」と思って電話してみたんですよ。私もそれまで連絡とかとってたわけでもなくて。そこから、今まで仕事でご一緒したことのある、まさかの人たちが乗っかってきてくれて、本当に勢いで撮ったところがあったので。

篠宮 1年くらい前ですが、1期のころと比べてどうですか?

荒川 とにかく1期はバタバタだったんです。11月末にお話がきて、2月2日にイン。そもそも、「映像作品が撮りたいので、監督をお願いします」と連絡がきて、「いいんですか!?」って感じだったんですが、「僕たちにはノウハウもツテもまったくなくて」と。「全部の人員をお願い出来ませんか?」と言われたところから始まってるんです(笑)。

篠宮 え〜! だって、4月から放送でしょ?

荒川 4月のオンエアで、3月6日まで撮影してましたね。しかも、私もちゃんと1シリーズ監督します、っていうのが初めてという状況で。他では、みんなが段取りを組んでくれるところに行って、撮る、編集をする、というだけだったので。でも、今回は全部やらなきゃいけなくて。

篠宮 プロデューサー的な立ち位置というか。

荒川 とにかくスケジュールを組みましたね。撮影場所の交渉や車両の手配って普通は制作部がやるんですけど、それを悪の秘密結社の社員がやってくれたりして。大変な思いでしたけど、「でも撮るしかない」って撮って。

篠宮 当然、編集も監督がご自分でやられるんですよね?

荒川 そうですね。もうね、オンエアにのせることで手一杯すぎて、さすがに初日はドキドキしましたけど(笑)。2期は1期のときより1か月くらい前倒しで終わってるので、ちょっと余裕はあります。でも、1期が再放送されているので、新シリーズが始まるっていう感覚がないですね。

篠宮 そもそも、ルーキー役の正木郁くんはどうやって決まったんですか?

荒川 うちの社長(「悪の秘密結社」のヤバイ仮面)が、舞台『ABSO-METAL』で正木くんと共演していて。一目惚れだったらしく、「彼しかいません!」って感じで、うちの社長の一押しでした。台本もあてがきみたいな感じなんです。

篠宮 確かに、田中なくしてドゲンジャーズは成立しない、みたいなところがありますよね。

荒川 そうですね。でも、私は初日に初めて会ったんですよ。

篠宮 じゃあ、演技力とかもわからないくらいの感じ。

荒川 初日のスチール撮りが初対面で、礼儀正しい子という印象でした。ただ、何も知らない相手なので、大丈夫かなって、ちょっと思うじゃないですか。

篠宮 うんうん。

荒川 その後、岩舟(岩舟山採石場跡=特撮作品おなじみのロケ地)に行って、いきなり1話と12話を撮ったんですよ。結局は時間がなくて、岩舟じゃなくて九州で撮ったんですけど。オーガマン役の横山一敏さんとのお芝居パートでリハとかをずっと一緒にやっているのを見て、任せられるな、任せよう!って思いましたね。

篠宮 へ〜! 1話と12話を同じタイミングで撮影してるんですね。

荒川 1、2話と11、12話を、初日にガッと岩舟で撮って。

篠宮 そんな感じがしないですね。後半につれてどんどん成長していってるように見える。

荒川 みんな、すごいなって思いますね。

–{意外なあの人がスタッフとして参加していた!?}–

篠宮 そして、放送が始まって「なんだこれは!」と。ローカルヒーローってかっこいいけど、東映、円谷以外ってことで、本当に申し訳ないんですが、正直少なからず舐めてた部分はあったんですよ。いざ始まってみたら、「なんちゅうかっこよさや!」と思いましたね。

荒川 そう言っていただけるとうれしいですね。押川さんとか、皆さんのおかげですよ。

篠宮 回をますごとに、どんどん作品熱みたいなのが上がってったじゃないですか。それは、監督としてはどんな感じで受け止めてたんですか?

荒川 ニコニコ動画とかTwitterにしても、実況的に見る方には、すごく合ってたのかなって。

篠宮 合ってました! やっぱり、弾幕付きで見るのとナシで見るのではちょっと違うというか。

荒川 そうですね。実は私も『ドゲンジャーズ』のキャラって、それまであんまり知らなかったんですよ。オーガマンはTwitterで「薬飲んで、寝ろ。」がバズってて、デザインもかっこいいじゃんって思って。

キタキュウマンも、知ってはいたけど、という感じ。ヤバイ仮面もちょっと知ってる、見た目がかっこいいなって思ってたくらいで。キャラクターも知らないので、お任せしてやってたんですけど。

篠宮 う〜ん!

荒川 丁寧に1話ずつキャラ回みたいにしてくれてたのと、台本の時点でツッコミどころがあるうえに、現場でもアフレコでも遊びを入れてくれて。

篠宮 脚本が本当によかったですよね。

荒川 よかったですね。めちゃめちゃ読みづらいんですけど(笑)。

篠宮 あはは。各キャラ回があって、それぞれに愛着が湧いたところでコメディ回があり、10話くらいで一気にシリアスになるじゃないですか。その作り方が『激走戦隊カーレンジャー』を意識されてるのかな?と思ったんですけど。

荒川 私は脚本に全然口出しをしていなくて。あの流れはシャベリーマンが書いたものですね。

篠宮 そうなんですね。東映の本編も止まるくらいの事態のときも、『ドゲンジャーズ』は毎週ちゃんと新話をやってくれてて。飢えてた気持ちをグッと埋めてくれたのもあり、より盛り上がった感じもします。

荒川 それはあるかもしれませんね。12話分を一気に撮影しちゃってたからできたことですが。裏話なんですけど、6話以降のエンドクレジットに“CG合成 神尾博文”って書いてあるんですよ。

篠宮 はい。

荒川 あれ、福沢さんです。

篠宮 え〜!! え〜!?

荒川 アクション監督の福沢さんがやってくれて。ちょうどあの時期、円谷さんもスーパー戦隊・仮面ライダーも止まってたから、合成とかが間に合ったっていう裏話がありまして。

篠宮 林潔さんという方がやられていましたよね?

荒川 基本的に林さんにお願いしていたんですが、急にうちもCGの量が増えたので。外注もしてくれたんですけど、急に「福ちゃんに振ってもいい?」って聞かれて。

篠宮 へ〜! 福沢さん、そんなことまでできるんですね。

荒川 前からちょっと興味はあったらしいんです。さすがにテレビにのせるような仕事はしたことがないけど、やってもいいか、ってことで。ぜひ、お願いします、と。

篠宮 言っちゃっていいんですか?

荒川 はい。神尾博文さんなので(笑)。

篠宮 あはは。

荒川 あと、勢いがよかったのかな。私は画で飽きるのが早くて、バタバタしてないとすぐ飽きちゃうんです。だから、ちょっと長かったりするとカットして、すぐ違うシーンを入れたりして。で、シャベリーマンは耳で飽きるのがダメなんですよ。余計なセリフ入れたりとか、余計な音楽を入れたりとか。そんな二人が一緒に作ってるので。

篠宮 コマが多い。

荒川 だから、ツッコミも盛り上がるし。

篠宮 でも、編集も結局大変になってくるんじゃないですか? そこは計算しながら?

荒川 まぁ、計算っていうほど考えないですけど…飽きるから嫌だ〜!って。

篠宮 へえ〜。それがあの独特のテンポに。Twitterのトレンドにも上がってましたけど、放送枠は意図してあそこだったんですか?

荒川 いえ、違うんです。1期は本当にひどすぎるんですよ! 私にまず話がきて、そこから私もいろんな人に声をかけるわけですけど、最初15分枠でしかも短編という話だったのが、15分枠の1クールで本編として10分くらいの映像を作りたいです、って言われて、わかりました、と。その段階の話をみんなにしちゃってるんですよ。

篠宮 はい。

荒川 そしたら、みんながもう撮影にくるぞ、って段階になってから30分枠で、って!

篠宮 あはははは! そうなんや。

荒川 それなのに、時間もお金も倍は出ないって言われて。局も、テレ朝系に乗っかるのは怖い、と最初は。ただ、その時間にいい枠が空かなくて、そんなこんなしてたら「テレ朝系列で10時が空いてます」って。

篠宮 すごいですね。豪華な1時間半ですね。

荒川 「大丈夫なの? いいか、やっちゃうか」って(笑)。

篠宮 で、最終回、トレンド1位取られるわけじゃないですか。

荒川 いや〜、あれもね、想定外というか。Twitterは、主要メンバーのいるLINEグループに広報担当のキタキュウマンから連絡があって、社長がOKを出して投稿、という流れでやっていたんです。でも、“Twitterトレンド1位を取りたい”っていうのは、キタキュウマンが無断でやったんですよ。社長は「何を言ってるんだ。取れるわけないんだから」って感じで。

篠宮 しかも、ニチアサの流れで激戦区の時間帯。

荒川 ねぇ! それで5位とかだったら恥ずかしいからやめとけ、って言ったのに、「大丈夫」って。そしたらまさかの。

篠宮 1位取りましたもんね。そのツイートを見たとき「最終回やし、いきそうやな」って思いましたもん。盛り上がりでいうと、「無理やろ」って感じじゃなかったですけどね。

荒川 いや〜。本当ですか…? 私と社長はあのツイートをみたときに「うそやん!!」って、最終回の緊張感とは違う意味で「気持ち悪…」ってなっちゃったくらい。まさかトレンド1位を取れるとは。

篠宮 すごかったですもんね。で、シーズン1の見どころもたくさんあるんですけど、特にこだわった点とかはありますか?

荒川 やっぱり全部のシーンですけど、アイドールちゃんが死ぬシーンは自分でもすごく好きですね。ヤバイ仮面とか、アイドールちゃんも正木くんのお芝居もよかったし。夜中にずっと撮ってたんですよ。めっちゃ大変だったんですけど、あそこは無理を言って俯瞰で撮らせてもらったりして。あと、死ぬシーンを無音にするとか。そういうところが、好きですね。

篠宮 10話ですよね。それでいうと、1話で田中が倒れてるみんなの前で話すシーンに被せてるところがあるじゃないですか。

荒川 気づきましたか〜(嬉)! うちの社長とかは、そういうの気づいてくれないんですよ!

篠宮 あははは! めちゃくちゃわかりやすかったですけどね。

荒川 それがやりたくて。あの屋上がすごく狭くて、できないかも…と思いながら、「できた! 天才!!」って思いましたね(笑)。

篠宮 ほお〜!

荒川 「悪の秘密結社」では、その辺あまり評価されてない…(小声)。

篠宮 一番エモいポイントですよね!

荒川 そうでしょ!? よかった…。わかってくれてた。

–{『ドゲンジャーズ』の魅力が詰まったOP曲秘話}–

篠宮 10話はいいシーンがいっぱいあったんですよ。あ、でも僕は『ドゲンジャーズ』の魅力は結構オープニングに詰まってるなと思っていて。遊びまくってたじゃないですか。

荒川 OP曲をまさかのYOFFYさんが作って下さって。ただ、歌詞が来たのが遅かったのと、撮影がギチギチすぎて、あんまりオープニング用の画を撮ってなかったんです。

篠宮 あ〜。

荒川 それを編集部さんがいろいろいじってくれて。あ! 明太子ご飯はめっちゃ真面目に撮りました。歌詞をいただいてから撮ったのが、「仕事忙しいし」と「休日寝てたいし」と「心にいつもやくいく手帳」と「Men!Tight!Go!」のところ。

篠宮 あれは、どういう意図なんですか? 合唱の回があるじゃないですか(笑)。

荒川 あれはですね、本当は温かい意図があったんですよ。福岡で流れている「鬼丸ホーム」のCMをオマージュしたんですけど、それがまたひどいんですよ! バラバラに撮った「鬼のホームはいいホーム」って歌詞をガチャっと合わせただけの、歌のひどいCMなんですけど。だけど、それこそリモートワークとかをやってるときに、それぞれが家から送ってきた素材が合わさって1曲になるって、実は素敵なことじゃない?となり。あと、変な話、「電王」の…。

篠宮 まさに「電王」やと思いましたもん。『仮面ライダー電王』の41話か42話で、OP曲が急にイマジンたちの合唱になったんですよね。

荒川 実はデモのときに、「いーじゃん!いーじゃん!」って歌ってて(笑)。

篠宮 意識されてたんですね。

荒川 それに引っ張られてたのかもしれないですけど(笑)。「電王」的な萌えもありつつ、みんなが離れていても1曲ができるよ!みたいなイメージで、それぞれから素材をもらったら、もう大変なことになって。

篠宮 え、あれ、リモートでもらってたんですか? 粗さとか全然なかったですけど。

荒川 実はツイッターに無調整版が上がってて、そっちはもうぐちゃぐちゃ。それをYOFFYさんがうまいことまとめてくれました。

篠宮 すげ〜。めちゃめちゃよかったですよ、アレ。

荒川 そう! 1期が結構バタバタで、追っかけ追っかけでやってたもんだから、1話のオンエアー後のツイッターのコメントとかを、2話の仕上げのときに反映できるんですよ。

篠宮 は〜!

荒川 それで、歌詞を出して欲しいっていう声がいっぱいあったので、熱い回の7話で歌詞をつけて。歌詞が出たから歌えるぞ、と思わせといて、次の回はぐちゃぐちゃの歌でみんなの心を折り、「びっくりしたけど、もう大丈夫。歌詞もあるから歌えるぞ」ってタイミングで、2番になるっていう。

篠宮 そう! いきなり2番やった! でも、あれがちょっと楽しかったですね。次はどんな手で来るんだろう、と。なかでも一番笑ったのは、11話のスタッフロールで「荒川監督の名前がデカくなっとる〜!」って(笑)。

荒川 そう〜(満足げ)。それこそ、ナパームをすごく使っちゃうカットも、どこ用って決めて撮ってた訳じゃないんですよ。

篠宮 へぇ〜!

荒川 かっこいいやつも撮ってたんですけど、ドゲンジャーズらしいやつも一個撮ろうってなったときに、みんなで「わ〜!」って。

篠宮 あはは! ナパームに拍手て!

荒川 ね。かわいいね〜って言ってたんだけど、仕上げのときに「ここに監督の名前入れたら、みんなで崇めてる感じになるんじゃね〜?」とか笑ってたら、「いいじゃん、ここに入れようぜ」となって。で、11話のときは「最後のテロップだね〜。デカくしちゃおっかな〜(笑)」とか言って。

篠宮 弾幕がすごい盛り上がってました(笑)。あれはおもろかったですね〜。

荒川 正しいとか正しくないとかあるとは思いますけど、うちらはニコ生とかツイッターの声を積極的に取り入れてるところがあったので。

篠宮 CMに入る前の提供画面の柱も好きでしたね。

荒川 あれもね、シャベリン(シャベリーマン)が毎週考えて。

篠宮 あそこで遊ぶって発想があんまりなかったですもんね。面白かったです。

荒川 飽きられるのが怖かったんですよ。何かしら仕掛けておかないと、すぐ飽きられてしまうのでは、って。

篠宮 それはやっぱり12話全部、荒川監督がやられてるからなんですかね。そんなことってないじゃないですか。だからこそできた柔軟性、みたいなことだったりするんですかね。

荒川 それもあるかもしれないですね。

篠宮 11話でいよいよ名乗りをするわけじゃないですか。あそこはやっぱり撮ってて楽しい部分だったりするんですか?

荒川 実はですね、名乗りをど初日に撮ってるんですよ。ヤマシロンのスーツアクターの齋藤慧典さんは中国で『鎧甲勇士』を一緒にやっていて、私からお願いしたんです。ヤマシロンのキャラにめっちゃ合ってる!と思って。で、フクオカリバーの菊池貴裕さんは齋藤さんの紹介で、キタキュウマンとエルブレイブの中の人は私が知らない人。オーガマンは横山一敏さんで、ルーキーは押川さんなんですけど、ほぼ初めましてみたいな状況だったんですよね。それこそ、九州からのアクターさんとか齋藤さんなり菊池さんは、おっしー(押川さん)と横山さんがいるから緊張しちゃって(笑)。

篠宮 そうですよね。レジェンドですもん。

荒川 だから実は割と動きだけ見ると硬かったりするんですよ。でもそのあと、合成とかをいろいろ乗っけていくのは楽しかったですね。

篠宮 いや〜。あそこにきて、ドゲンジャーズ名乗るところは「わ〜!」ってなりましたけどね〜! 横山さんがスーツに入られるのって久しぶりですよね。

荒川 そうですね。それこそ、どういう経緯だったのか、勢いすぎて覚えてない。ふふふ。ヤバイ仮面は社長が北九州でずっとやってたんですけど、社長自ら、いい役者さんにやってほしい、みたいなことを言ってまして。私のイメージでは、今井靖彦さんだったんです。

篠宮 黒やし。

荒川 理央様のイメージとか、あとね、ちょけてるときとかっこいいときの緩急とか。それで、ダメもとでJAEさんに電話してみたら、まぁスケジュールさえ空いてればいい、みたいな感じで、今井さんは割とすんなりオッケーでした。オーガマンとルーキは先輩後輩にあたるキャラというのをふまえて、誰に入ってもらおうか、と。実は伊藤慎さんに電話をかけたんですよ。ただ、私の携帯に入っている番号にかけたら、現在使われておりませんって言われて諦めて。JAEさんにも何度か連絡して、横山さんももちろん名前を出していたんですけど、横山さんはもう部署が違うというか、今はスーツアクターではないし、みたいな。

篠宮 俳優さんって感じですもんね。

荒川 で、悩んでるときに、岸祐二さんから連絡がきたんですよ。

篠宮 おお〜!

荒川 「なんか面白いことない?」みたいな話から、実は今度…って。

篠宮 え、『ドゲンジャーズ』のことを知らずに連絡が?

荒川 全然関係ない話で。それで、ダメもとで岸さんに聞いたら、やりたいって言ってくれて。で、岸さんが声をやってくれるなら、やっぱり横山さんに、と。

篠宮 そこからのレッドレーサーなんですね。岸さんの「薬飲んで、寝ろ。」は、めちゃくちゃかっこよかったです。当時の面影もあるんですけど、積み重ねた渋さみたいな。

荒川 かっこいいですよね〜。最強ですもん。

次週はいよいよ、シーズン2の話題に! 撮影の裏話やネタバレなしの見どころなどを、放送直前にたっぷりお届けします。

■後編はこちら

(インタビュー:篠宮暁、文:大谷和美)

–{『ドゲンジャーズ NICE BUDDY』の作品情報は次のページで}–

作品情報

『ドゲンジャーズ NICE BUDDY』
【放送局・放送日】
KBC 九州朝日放送/KKB 鹿児島放送・4月11日(日)10:00スタート
TOKYO MX・4月11日(日)10:30スタート
KAB 熊本朝日放送・4月17日(土)10:20スタート
【出演】
正木郁 鈴木勝大 高岩成二 横山一敏 伊藤慎 押川善文 藤家剛 齋藤慧典
菊地貴裕 TAKAHARU 藤原圭一郎 手嶋佳宣 大塚剛輝 中村裕
<声の出演> 岸祐二 関智一 橘龍丸
【原作】(株)悪の秘密結社
【脚本】シャベリーマン
【アクション監督】おぐらとしひろ
【撮影】田宮健彦
【照明】南園智男
【操演】船越幹雄
【合成】中村真一郎
【編集】平野一樹
【監督】荒川史絵 鈴村展弘
【公式サイト】https://dogengers.com/
【公式Twitter】https://twitter.com/dogengers

【オジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会】

第199回:『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』の見どころを語る!「ゼロワンothers」の描く世界とは?
第198回:最終回の素面名乗りはいつからか知っている?スーパー戦隊全シリーズを検証してみた
第197回:『仮面ライダークウガ20周年後夜祭「裏方」』で語られた裏話とは…?

【オジンオズボーン・篠宮暁の特撮辞典】も公開中!