『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の4DX版をレビューします!まず、ネタバレのない4DXの満足度を簡潔に記しておきますと、もう4DXとの相性も抜群で大満足です!
基本情報:MX4Dよりも4DXがおすすめの理由は?
4DXとは劇中の展開と合わせて、座席の動き、吹き付けるエアーや水、フラッシュ(光)など、さまざまな演出が楽しめる、まるで遊園地のアトラクションのような臨場感が楽しめる上映方式。コロナ禍で遊園地に行きにくい今こそ、みんなで楽しめる娯楽としておすすめできるのです(もちろん1人でもおすすめです)。
そして、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に限らないことも申し上げておくと、基本的に、TOHOシネマズ系列で展開されている「MX4D」ではなく、ユナイテッドシネマやシネマサンシャイン系などで展開している「4DX」をおすすめします。
※都道府県別の4DXの上映は以下よりご確認ください⇩
4DX&MX4Dはどこで観られる?4D映画館全国一覧 | cinemas PLUS
その最大の理由は、MX4Dにはない、4DX限定の演出に「雨」「雪」「シャボン玉」があるからです。MX4Dにも水がプシュッと前方から吹き付ける演出はありますが、「上からパラパラと降る雨、そして雪とシャボン玉」は、完全に4DXだけのもの。館内に雨や雪が降り注ぐことで、劇中のシーンに入り込んだような臨場感がありますし、シャボン玉がふわふわと浮かんでいるのを見る(または触れる)というのも、アトラクションとして楽しいのです。
戦闘シーンとの相性抜群の理由はこれだ!
正直に申し上げると、4DXの満足度は作品との相性に左右されやすく、作品そのものにアクションシーンが少なめであったり、演出が十分に使われていなかったりすると、あまり楽しくなくてガッカリしてしまうこともありました。通常の鑑賞料金+1000円という決して安くはない価格設定ですから、やはり作品にマッチした4DX上映を選びたいものですよね。
しかし、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』には宙をダイナミックに舞いながら武器を放ちまくるアクションシーンがてんこ盛り。そのため、座席がグワングワンと動き、弾が連続して撃たれるシーンではエアーがこれでもかと吹き出すため、もうエヴァに乗り込んでいるような臨場感がありありで、大興奮できるのです。最高か!
そして、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』には、前述した4DX限定「雨」「雪」「シャボン玉」のいずれもしっかりと使われているのです。特に「雨」がどういう使われ方をしているかは……ちょっとネタバレになるので後述しましょう。今回の4DXで楽しいのは戦闘シーンだけじゃなかったことに感動しました。
なお、これからの4DX上映は3月26日公開の『モンスターハンター』、4月2日にリバイバル上映の『時をかける少女』などが待機しており、一時的に4DX上映が終了していた『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』も一部の劇場で再開するようです。4DX上映は、機会を逃すと基本的に二度とその作品では体験できないもの。ぜひ、お早めに体験することをおすすめします。
※以下からは『シン・エヴァンゲリオン劇場版』4DXの演出の微ネタバレが含まれます。ラストシーンなどの核心的なものではありませんが、本編の展開の微ネタバレにも触れています。事前に知りたくないという方は、先に4DX上映を体験することをおすすめします。
–{微ネタバレ注意!:雨の演出が「○○○」として使われていた!}–
微ネタバレ注意!:雨の演出が「しぶき」として使われていた!
前述した「雨」の演出は、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では登場人物が「しぶき」を散らす、というシーンで使われていました。
具体的には、シャワー(お風呂?)後の全裸のアスカが体を揺らすシーンで、しぶきがパラパラと降ってきました。湯上がり後のアスカのしぶきを浴びるというご褒美です(笑)。
さらに、アヤナミレイ(仮称)が田植えをし、後ろ向きに転んでしまったシーンでもしぶきがかかってきました。
#シン・エヴァンゲリオン劇場版
絶賛公開中 4D/IMAX同時公開アヤナミレイ(仮称)の “仕事”シーンを解禁?#シンエヴァ
— エヴァンゲリオン公式 (@evangelion_co) March 14, 2021
さらに、水浴び後のペンギンのペンペンが体を震わせて水気を払うシーンでもしぶきが……!水がかかるシーンではもれなくこちらにしぶきを浴びせてくるというサービス、最高じゃないか!
そして……ヒトがL.C.L(液体)化する時にもしぶきがかかってきました。4DXでは血飛沫を雨や吹き付ける水の演出で表現するという悪趣味(褒め言葉)な演出があるのですが、ここで『エヴァンゲリオン』という作品でしかありえない使い方をしてくるとは…!正直、複雑な気持ちも抱きましたが、いや、でもOKです!
そして終盤の「雪」と「シャボン玉」の使い方も感動しました!確かに、もうそこで使うしかないですよね……!これはさすがに秘密にしておきます。ぜひぜひ、劇場で体験してください!
(文:ヒナタカ)
–{『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品情報}–
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品情報
基本情報
総監督:庵野秀明
監督:鶴巻和哉/中山勝一/前田真宏
製作国:日本
公開日:2021年3月8日
上映時間:155分
配給:東宝=東映=カラー
予告編
スタッフリスト
企画・原作・脚本:庵野秀明
総作画監督:錦織敦史
作画監督:井関修一/金世俊/浅野直之/田中将賀/新井浩一
副監督:谷田部透湖/小松田大全
デザインワークス:山下いくと/渭原敏明/コヤマシゲト/安野モヨコ/高倉武史/渡部隆
CGIアートディレクター:小林浩康
2DCGIディレクター:座間香代子
CGI監督:鬼塚大輔
CGIアニメーションディレクター:松井祐亮
CGIモデリングディレクター:小林学
CGIテクニカルディレクター:鈴木貴志
CGIルックデヴディレクター:岩里昌則
動画検査:村田康人
色彩設計:菊地和子(Wish)
美術監督:串田達也(でほぎゃらりー)
撮影監督:福士享(T2 studio)
特技監督:山田豊徳
編集:辻田恵美
テーマソング:「One Last Kiss」宇多田ヒカル(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽:鷺巣詩郎
音響効果:野口透
録音:住谷真
台詞演出:山田陽(サウンドチーム・ドンファン)
総監督助手:轟木一騎
制作統括プロデューサー:岡島隆敏
アニメーションプロデューサー:杉谷勇樹
設定制作:田中隼人
プリヴィズ制作:川島正規
制作:スタジオカラー
配給:東宝、東映、カラー
宣伝:カラー、東映
製作:カラー
エグゼクティブ・プロデューサー:庵野秀明/緒方智幸
コンセプトアートディレクター:前田真宏
監督:鶴巻和哉/中山勝一/前田真宏
総監督:庵野秀明