「さようなら、全てのエヴァンゲリオン」「 ありがとう、全てのエヴァンゲリオン」

映画コラム

0706作戦においてお披露目された冒頭10分40秒00コマのパリでのシーン。予め展開が分かっていたとはいえ、スクリーンで目にしてこそ胸震えるものが宿っていた。

その後の展開に関しても、言わずもがな驚きと衝撃と感動の連続。考え過ぎかもしれないが、今現在のコロナ禍を経た僕たちだからこそ感じ取れるものも宿っていたように思う。

また、これまで明らかになっていなかった謎の答えは勿論、観た後にいくらでも想像を膨らませられる余白もあり、最後の最後までエヴァらしく、まさに集大成に相応しい最高の出来だった。

そして、これで本当に終わってしまったのかというさみしさがとてつもない。

小学生の頃からリアルタイムでTVシリーズを目にしてきた僕にとって、エヴァは人生になくてはならないもの。多感な時期に目にしてきたこともあり、大いに影響を受けている。最早生活(思考)の一部になっていると言っても過言ではない。

そんな当たり前に存在していたものが終わってしまう感覚。それはまるで、「笑っていいとも」や「SMAP×SMAP」が終わってしまった時の喪失感に近いものがある。

二次創作的なアナザー世界のエヴァンゲリオンは今後も展開していくのだろうけど、庵野秀明というフィルターを通した本筋のエヴァンゲリオンは、きっとこれにて完全に終幕。始まりがあれば終わりが訪れるのは必然で、ついにその時が来てしまったのだ。

ここまでネタバレは一切していないので安心して頂きたいのと、これまでエヴァに触れてきた人には是非とも劇場の大スクリーンで観て欲しいし、TVシリーズ・旧劇場版で止まっている人がいれば、新劇場版序・破・Qを観た上で、新たなエヴァの終幕を目撃して欲しい。キャストやスタッフのインタビューが満載のパンフレットも激アツなので、存分に最後のエヴァを噛み締めて下さい。

さようなら、全てのエヴァンゲリオン。

ありがとう、全てのエヴァンゲリオン。

(文:ミヤザキタケル)

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–{『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品情報}–

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』作品情報

基本情報
総監督:庵野秀明

監督:鶴巻和哉/中山勝一/前田真宏

製作国:日本

公開日:2021年3月8日

上映時間:155分

配給:東宝=東映=カラー

予告編

スタッフリスト
企画・原作・脚本:庵野秀明

総作画監督:錦織敦史

作画監督:井関修一/金世俊/浅野直之/田中将賀/新井浩一

副監督:谷田部透湖/小松田大全

デザインワークス:山下いくと/渭原敏明/コヤマシゲト/安野モヨコ/高倉武史/渡部隆

CGIアートディレクター:小林浩康

2DCGIディレクター:座間香代子

CGI監督:鬼塚大輔

CGIアニメーションディレクター:松井祐亮

CGIモデリングディレクター:小林学

CGIテクニカルディレクター:鈴木貴志

CGIルックデヴディレクター:岩里昌則

動画検査:村田康人

色彩設計:菊地和子(Wish)

美術監督:串田達也(でほぎゃらりー)

撮影監督:福士享(T2 studio)

特技監督:山田豊徳

編集:辻田恵美

テーマソング:「One Last Kiss」宇多田ヒカル(ソニー・ミュージックレーベルズ)

音楽:鷺巣詩郎

音響効果:野口透

録音:住谷真

台詞演出:山田陽(サウンドチーム・ドンファン)

総監督助手:轟木一騎

制作統括プロデューサー:岡島隆敏

アニメーションプロデューサー:杉谷勇樹

設定制作:田中隼人

プリヴィズ制作:川島正規

制作:スタジオカラー

配給:東宝、東映、カラー

宣伝:カラー、東映

製作:カラー

エグゼクティブ・プロデューサー:庵野秀明/緒方智幸

コンセプトアートディレクター:前田真宏

監督:鶴巻和哉/中山勝一/前田真宏

総監督:庵野秀明