堂本光一が長年取り組んできたミュージカル『Endless SHOCK』がついに映画館にやってきました。
無観客の帝国劇場でドローンも駆使して撮影された本作。堂本さんが自ら監督を務めるこだわりぶりです。
作品はオーケストラのチューニングシーンからスタート。幕が上がるときの高揚感や期待値が一気に高まり、音楽が流れ出した瞬間に『SHOCK』の世界に飲み込まれます。生で観ているかのような臨場感と迫力は鳥肌ものでした。きらびやかなステージ、音楽、役者たちの輝く瞳、存在感。作品の持つエネルギーが画面の中からビシビシと伝わってきます。
舞台はどうしても、話している人や、そのシーンで目立っている人、推している人を目で追ってしまいます。しかし本作は、ミュージカル作品でもあり映画作品でもあるため、一人ひとりのキャラクターにしっかりとスポットが当たっているのです。ミュージカルの『SHOCK』を観たことがある人は「このとき、このキャラクターはこんな表情をしていたのか」という新しい発見があり、観たことのない人もすんなりとストーリーに入り込めるはず。
物語として楽しめるだけでなく、劇中劇の殺陣やフライングなど、見どころも盛りだくさん。あらゆる角度から撮影されているので、舞台であれば観られない視点も多く、それが映画館で観ることの魅力でもあります。
そして、作品のひとつのテーマでもある「Show must go on」。それは「ショーは続けなければいけない」という意味だけでなく、物語が進んでいくうちに「悲しいことがあって立ち止まってしまっても、前に進む強さが大切」という意味合いにも取れました。
心がふさぎがちな今の世の中でも、エンターテイメントは終わらない。そんなことを体中で実感できる、希望が詰まった作品です。
(文:ふー)
–{『Endless SHOCK』作品情報}–
『Endless SHOCK』作品情報
ストーリー
Eternal Producer ジャニー喜多川、作・構成・演出・主演・監督 堂本光一によるミュージカル「Endless SHOCK」を劇場上映。ニューヨーク・ブロードウェイ。繁栄と衰退を繰り返すショービジネスの中心。その中で揉まれながらも常に頂点を目指し続ける若きエンターテイナー、コウイチ(堂本光一)。彼が率いるカンパニーのスタートはオフ・ブロードウェイの劇場。小さな劇場だが、コウイチのショーはいつも人気で大盛況だった。カンパニーの誰もがコウイチと共にショーを続けたい、と思っていた。ある日、カンパニーの心を動かすひとつの事件が起きる。新聞に、コウイチのショーを絶賛する記事が載ったのだ。さらにオーナー(前田美波里)は、コウイチにオン・ブロードウェイからオファーがあったことを告げる。カンパニーの誰もがショービジネスの頂点に進出出来る!と喜びと期待に胸を膨らませ、コウイチの幼なじみのタツヤ(上田竜也)も溢れんばかりのステージへの夢を描くが、オン・ブロードウェイからのオファーは、次第にコウイチやタツヤ、オーナーの娘リカ(梅田彩佳)らカンパニーに亀裂と混乱を生じさせる。そんな時でも・・・そして、ある事件によって、コウイチの肉体と魂を分かつ最悪の状況に陥っても“Show Must Go On!”コウイチはショーへの信念を持ち続け、カンパニーを一つにしていく……。
キャスト
堂本光一/上田竜也/梅田彩佳/越岡裕貴/松崎祐介/石川直/寺西拓人/高田翔/椿泰我/松井奏/前田美波里
スタッフ
監督:堂本光一
演出:堂本光一
構成:堂本光一
作:堂本光一
Eternal Producer:ジャニー喜多川
基本情報
製作国:日本
製作年:2020
公開年月日:2021年2月1日
上映時間:169分
製作会社(舞台製作):東宝演劇部
配給:東宝映像事業部