ドラマ「知ってるワイフ」全11話のあらすじ&感想|ありえない設定の物語が教えてくれた大切なこと・よかったところと疑問点

国内ドラマ

関ジャニ∞の大倉忠義が主演、広瀬アリスがヒロインを務めるフジテレビ系ドラマ「知ってるワイフ」がフジテレビ系で2021年1月7日からスタート。初回は15分拡大で放送された。

同作は韓国ドラマが原作。夫婦関係に悩む主人公がタイムスリップし、妻を入れ替えたことにより“本当に大切なことは何なのか”を模索するファンタジーラブストーリー。2人の子供に恵まれるも、妻との関係に悩む銀行勤務の主人公、剣崎元春を大倉が演じる。

「あおい銀行」に勤務する剣崎は妻の澪(広瀬)との関係に悩む。一方の澪もファミリーレストランで働いているが、家事、育児に非協力的な元春にいら立っている…。

もくじ

・第1話あらすじ&感想へ

・第2話あらすじ&感想へ

・第3話あらすじ&感想へ

・第4話あらすじ&感想へ

・第5話あらすじ&感想へ

・第6話あらすじ&感想へ

・第7話あらすじ&感想へ

・第8話あらすじ&感想へ

・第9話あらすじ&感想へ

・第10話あらすじ&感想へ

・第11話あらすじ&感想へ

・作品概要へ

第1話あらすじ&感想

第1話あらすじ

『あおい銀行』に勤務する剣崎元春(大倉忠義)は大きな悩みを抱えていた。それは、妻の澪(広瀬アリス)との関係。二人の子供もいて順風満帆にみえるが、悩みは澪の自分への態度。一方、澪もファミリーレストランで働いているが、家事、育児に非協力的な元春にいら立っている。ある日、急な仕事で保育園に子供を迎えに行けなかった元春は、怒った澪に物を投げつけられ、家から追い出されてしまう。大学時代の親友、木田尚希(森田甘路)が経営する居酒屋に駆け込んだ元春は、銀行の同僚、津山千晴(松下洸平)を呼び出し、澪と離婚したいと愚痴る。

 そんな矢先、商談に出かけた元春は、大学時代の後輩、江川沙也佳(瀧本美織)と再会。食事に行くと、元春は沙也佳から“学生時代に好きだった”と明かされる。沙也佳は巨大企業・西急グループの令嬢で、マドンナ的存在。当時、元春も憧れを抱いていたが、まさか自分を好きだとは思っていなかった。しかし、思い当たることがある。大学時代に元春は沙也佳からコンサートに誘われたことがあったのだ。その当日、バスに乗って出かけた元春は、車内で女性が財布を落としたのを見て拾い、途中下車して交番に届ける。財布を落とした女性こそ、高校生の澪だった。結局、沙也佳との待ち合わせに遅刻してデートは出来ず、この出来事が澪と結婚するきっかけとなっていた。あの時、バスを降りなければ…。
 
その後も、相変わらず澪の冷たい態度に辟易しながら、外回りの仕事を終えて公園で一息つく元春。すると、目の前に奇妙な男・小池良治(生瀬勝久)が現れる。ぶつぶつと何かを呟く小池。“過去に戻ることが出来る”という言葉に反応した元春に、小池は500円硬貨を渡した。その硬貨が元春の人生を大きく変えることになり―。

第1話の感想

この夫婦、どっちも無理だな~!

恐妻から逃れて未来を変えようとするお話ということだったけど、大倉忠義演じる主人公・元春もなかなかひどい。

基本自分のことしか考えてないし、夜泣きの対応は妻に任せっきりだし、妻・澪が深刻な悩みを相談しようとしていても全く汲めないし、育児や家事はひとごと。職場で遅刻をごまかすためにコーヒーを飲んでいたふりするのも狡い…極めつけは「こんな家だから俺は出世できねえんだよ!」とか言ってるし。
いやそれは自分のせいだし言っちゃダメだろ、とチベスナ顔になってしまった。

モノローグで「良妻を持てば幸福であり 悪妻を持てば哲学者になる」
というソクラテスの名言をひいて「俺は哲学者だ」と言っちゃってるし、澪とうまくいかないことに対して問題解決しようとせず「離婚したい」と言い、過去にいいなと思っていた沙也佳(瀧本美織)が自分を好きだったと聞き、公園で変なおじさんに出会い「未来を変える」などとのたまう始末。

いやなんだこいつ!!!
でも思い出した、大倉くんって普段かっこよくて優しそうな感じなのに、モンテ・クリスト伯の主人公を裏切る友達役もハマってたし、クズ役の演技がうまいのかもしれない。普段若々しいのにサラリーマンの疲れた感じが出せるのもすごい。

広瀬アリス演じる澪も本当に怖い。前クール「七人の秘書」のおっとりした照井七菜役とはわりと真逆ではないでしょうか、怒鳴りまくっています。彼女のはっきりした美しいお顔が怒りに歪むとこんなに怖いんだな……。

腹が立つのはもっともだし、母に関する悩みを伝えられず(というか聞いてくれず)、家計のためにアルバイトしてるのに夫が迎えを忘れてて早退する羽目になって謝るのも本当にしんどいと思う。元春の「家事や育児で大変そう」という言葉に「他人事かよ!」と返すツッコミに共感する既婚女性は多いのではなかろうか。

でも、布はまだしもカニのハサミを投げるのは危ない(元春の背後のダーツに命中していた。余談だけど頬に傷ができた大倉くん、眼福だなと思ってしまった)。あと家族とはいえ腹立ったとはいえ人のもの(PS4)を水没させるのもよくない……メンタルが限界にきてそうでドン引き通り越して心配。

ちなみに回想シーンで制服姿になっていました。さっきまで疲れた主婦感をあんなに出していたのに高校生のあどけなさが出ていてすごい。彼女がモデルをやっていた頃のSeventeenを読んでいたのでグッときた。

最後のシーン、結婚式の幸せそうな写真を見て「どうしてこうなっちゃったんだろう」と泣く澪と、「幸せになるために過去を変えてやる!」となっている元春。二人の心の距離を感じてしまって切なかった。そこまでは元春と澪への感情が個人的にマイナス気味な第1話だったけど、このシーンは引き込まれました。ていうか元春、子どもはかわいいと言ってたけど、過去を変えたらその子たちいなくなっちゃうけどいいんかい。

ここから登場人物への感情にどう盛り返しがあるのか、何より妻が変わり、澪も別の形で登場しどんな展開になるのか予想がつかなすぎて次回も見逃せません!

ちなみに、公式サイトのChart(相関図)を見たところ、一人一人の説明がかなり長かったので気になる方は見てみてください。元春が勤める銀行の新人、篠原恭介(末沢誠也)の履いている靴下はくるぶしソックスだそうです(その情報、いる?)。

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第2話あらすじ&感想

第2話あらすじ

“人生は変えられる”。剣崎元春(大倉忠義)は謎の男、小池良治(生瀬勝久)からもらった平成22年(西暦2010年)の500円硬貨で、二度目のタイムワープを試みる。 目覚めたのは、2010年の江川沙也佳(瀧本美織)からコンサートデートに誘われた日だ。記憶と同じく、元春は沙也佳とデートを約束。

大学から一度自分の家に戻り、デートに向けて準備を整えた元春はコンサート会場へ向かうためバス停へ。そこには高校生の建石澪(広瀬アリス)がいた。バスに乗ると、澪は元春の記憶通り財布を落として降りてしまう。ためらう元春だが、財布を拾って交番に届けた。 コンサートホールに急ぐ元春が交番を出ると澪とすれ違う。元春は澪と話すことはなく、そのまま沙也佳とのデートに向かった。コンサートの帰りに沙也佳から告白された時、元春の周囲が光に包まれる。

元春が目を覚ましたのは見知らぬ部屋。しかし、隣で寝ているのは沙也佳だ。元春が時計を見ると、表示は西暦2020年。妻は澪から沙也佳に入れ替わり、住んでいる家は超豪華。広い家に高価な家具、専用のゲームスペースに元春は大興奮。「早く帰ってきてね」と優しい沙也佳に送り出され、高級車に乗って出勤する。元春は望んでいた結婚生活を手に入れた。

銀行に出勤して同僚・津山千晴(松下洸平)と話した元春は、以前の人生では津山は結婚して双子の子供持ちだったが、今の人生では独身になっていることを聞き、周囲の人々が微妙に変化していることを知る。そして元春も澪との間にいた子供たちもいなくなってしまい、涙を流して後悔する元春。しかし、今回の人生こそ幸せに生きると決意。そんな元春の前に、なんと同僚として澪が現れる。独身であおい銀行に勤務する澪は、異動してきて元春と同じ支店で働くことに…。

第2話の感想

元春(大倉忠義)、どこまでも自分のことしか考えてなくて引くなぁ……。

とうとう過去を変えて妻を入れ替えてしまったけど、もともと妻だった澪(広瀬アリス)とうまくいかなかったのを「相手が澪だったから」と思っているの、浅はか~!

そして変えてしまってから子供たちを消してしまったことに気づくの、遅くない……? 子供たちを思って泣き出したかと思いきや(しかも業務中に)すぐに立ち直ってて早くない……? 妻が沙也佳になって家や車が豪華になったのも、おそらく元春ではなく沙也佳(の親)の力だし、それで満足なのかいと思ってしまう。澪の父親が急に亡くなった後、「自分の勉強のついでだから」と無料で勉強を見てあげていたところだけは見直したけど。

元春と澪だけでなく、元春の人生が変わったことによって周りの人たちの人生もちょっとずつ変わっていて、人生は人との関わりで決まっていくんだなーとか、偶然が積み重なってできているんだなーなどど考えた(ちょっとMIU404を思い出す)。

澪が元春の職場で毅然とした態度や機転、メンタルの強さを生かして活躍しているのを見ると、選ばなかったほうの人生というのものは誰しもあるのだと改めて気づく。選びなおすことはできないけれど、ひとつの道がうまくいかなかったからといってすべてがダメになるわけではないなとも思いました。

澪が異動を申し出た理由がわかって切ないけど、本当はこんな風に明るくて心優しい健気な人だったんだな、心なしか前回の元の人生の澪より幸せそうな気もした。

元春の自己中な感じや設定に引き気味なところはあるものの、ある疑問に至ってしまった。もし結婚している人たちが「結婚相手を変えられる、子供やその他の事情は考慮しなくてよい」と言われたらどのくらいの人が変えたいと考えるのだろうか。

私事だが、母が父にプロポーズされたとき他二人にもされていて、断った一人のことはちょっと好きだったので「その人と結婚してたらまた違った人生だったな」という話を聞いたことがあるし、昔バイト先の真面目な主婦の人がもう一人結婚を考えていた人がいたけど夫と結婚したことを話してくれ「これでよかったと思わないと生きていけないじゃん?」と言っていた。

すごく突飛な設定に感じるけど、もしかしたら既婚者の心境的にはリアルな話なんだろうか。次週の展開も楽しみだ。

ところで沙也佳と結婚した元春が自分の両親に会えないの、闇の予感がする。

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第3話あらすじ&感想

第3話あらすじ

剣崎元春(大倉忠義)は、バイクとぶつかりそうになった建石澪(広瀬アリス)を思わず抱き止めた。驚いた澪は元春を見つめる。元春は澪の表情を見て、「自分が過去を変えたことを知っているのではないか?」と疑う。しかし、それは元春の思い過ごしのようだった。澪は自分と夫婦だったことも知らないし、職場で出会ったことも偶然だったと知り元春はホッとする。だが、澪は元春に“澪”と呼ばれた気がしてどこか懐かしい気持ちを感じていた。 最近、澪は、顔の分からない男性に“澪”と呼ばれる夢を何度も見ていたのだ。

支店で行われた振り込め詐欺対策の勉強会の後、津山千晴(松下洸平)が澪を食事に誘う。澪は、今日は都合が悪いと断るが、今度必ず行くので食べたいものを考えておくと答えた。社交辞令を疑う津山に、澪の性格を知っている元春は彼女のことだから本当に考えるのではないかと伝える。

帰り道、元春が車を運転していると倒れた自転車の脇にうずくまる澪を見つける。元春は放っては置けずに澪のもとへ。怪我の手当をしていると、澪は客が振り込め詐欺に遭っていそうな時の合図を決めようと言い出す。“まばたきをする”、“鼻をつまむ”などのサインを提示する澪に、元春は真剣には答えず、車に乗せて送った。澪を降ろした元春に、再び疑問が浮かぶ。なぜ自分が転倒した澪に出くわすのか?やはり偶然ではないのか?そんな時、元春は小池良治(生瀬勝久)を偶然見つける。なぜ澪が自分の前に現れたのかと尋ねる元春に、小池は“いくら人生を変えても、繋がりのある人間達は変わらない。必ず引き合い、目の前に現れる”と…。

第3話感想

元春、やっと気づいたか~!!

今まで自分のことばかりだった元春(大倉忠義)が妻ではなくなった澪(広瀬アリス)と接していく中で、澪のことについて考える。

まず、同僚の津山(松下洸平)の話を聞いて「澪は本当は働きたかったのか、だったら澪のためにも過去を変えてよかった。俺たちは運命の相手じゃなかったんだ」と考える。澪の就活がうまくいかなったことやプロポーズを思い出す。

澪とごはんを食べることになり、本人に必ずしも仕事じゃなくても、結婚して家族に笑ってもらうのも幸せだと思うと聞いて「澪の願いは叶っていたのか。どうしてああなった」と回想。

澪はずっと笑顔で明るく接してくれてたのに、朝食を作ってもらったのに時間がないからと食べずに出て、帰宅後話しかける澪に黙っててくれと言い、休みの日に公園に出かけようという澪に「休みの日くらい寝かせてくれ」と寝てしまう(想像以上にひどい)。

「俺か。俺がぶち壊したのか」と、澪をモンスターにしたのは自分だったことに気づく。

そうそう、そうだよ!!!

自分のことだけでなく相手のことに考えが及ぶようになったのは進歩だけど、なぜ過去を変える前に気づけなかった……とつっこみたくなる。

過去を変えた後の澪がすごく魅力的だ。明るくて物おじせずお茶目、今回の鼻をつまんでより目するシーンがとてもかわいかった。第1話と同じ人とは思えないくらいで、広瀬アリスの演じ分けに感心する。また、認知症で母が子供返りするときも優しく明るく接している姿が健気で胸がぎゅっとなる。澪には幸せになってほしい。

過去を変えても、関わらないようにしようとしても関わらざるを得ないことが起きるので、縁がある人とは離れられない運命なのだろうか。

また、妻が沙也佳(瀧本美織)になって前回は感動していた元春だが、今回は彼女の浪費癖(ブランド物を複数買い、「20万しないから」と言う)が気になり、彼女の家族と感覚が合わない居心地の悪さを感じている。誰と結婚しても良い面と悪い面があるということなのか、元春が不満な点に目がいってしまうということなのか……

ラスト、澪の母・久恵(片平なぎさ)に「うちのお婿さん」と抱き着かれた元春。久恵は気づいてるということなのか? このドラマ、設定が特殊すぎて次回も結末も予想がつかなくて楽しみだ!

ちなみに、ラストのコンビニ、「姉ちゃんの恋人」や「初めて恋をした日に読む話」に出てきたコンビニと同じだ。モンマートまつやま、覚えておこう。

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第4話あらすじ&感想

第4話あらすじ

澪を家へ送る元春。すると母の久恵(片平なぎさ)が現れて、元春に懐かしそうに抱きついてきた。さらに久恵は元春を婿と呼び、「澪が毎日怒るから家に帰って来なくなったのよ」と言うではないか。澪は「母が認知症を患っていて変なことを言ってすみません」と元春に謝る。だが、元春は気が気ではない。元春は、澪と結婚していた以前の世界で、すでに久恵の認知症が発症していたのではないか?と思い、ショックを受ける。忙しさにかまけて自分は気にもしていなかったが、澪の態度に思い当たることがあった。

  澪の家を出た元春は、久恵が「自分が過去を変えたことを知っているのではないか?」という疑念を拭いきれない。それを知っているのは自分ともう一人、小池良治(生瀬勝久)だけのはず。元春は小池を探しに出会った公園へ行くが、姿は見当たらない。

 翌日、元春はなぎさ(川栄李奈)から母が作ったいなり寿司を受け取る。かつて元春の母が作ったいなり寿司を澪が好きだったことを思い出した元春は、銀行で一人残業している彼女に届けに行く。すると、元春より先に来ていた津山千晴(松下洸平)が澪に告白をしていた。なぜか元春の気持ちは揺らいでしまう。
 そんな矢先、泊りがけの研修に一緒に行くことになった澪と津山。津山はこれを機に彼女を口説き落とそうと木田と盛り上がるが、元春は思わず反対して―。

第4話感想

元春「俺は何がしたいんだ?」
視聴者「こっちが聞きたいわ」

そう思った人が多そうな今回。澪(広瀬アリス)に騙されたといって過去を変えたくせに、早期の津山(松下洸平)と澪がくっつくのが嫌で阻止しようとする元春(大倉忠義)。
自分でもツッコミ入れてたけど、自分の勝手で過去を変えたんだから、澪が現世(?)で誰とくっついても口出しするなよ……。

過去の記憶がないとはいえ、津山もそろそろ元春にキレていいと思う。
本当は結婚して双子のパパだったのに未来を変えられるし、恋人を追って空港に行こうとしたときに元春にタクシー奪われるし(これが未来が変わった原因)、澪へのアプローチは邪魔されるし……わりとひどい目にしかあってない気がする。

どちらにしても、澪は津山に告白されてもキュンとしなかったらしいけど。
イケメンでいい人なのに切ないな津山。いいことあってほしいな津山……

澪も切ない。泣けるラブストーリーが好きなのは、泣きたいときに口実にできるから。高校生のときに父親が突然亡くなり、一人っ子で母の面倒も見なければいけない状況では、口実を作らないと泣けなかったのだろうか。

それを聞いて、(澪と結婚していた過去の)澪の父親の法事があった日を思い出す元春。今年は出てと言われたのに仕事で出られず、自分が疲れたことばかり主張して、泣けるラブストーリーをDVDで観ている澪にサッカーにしてと言った。知れば知るほど犯人は元春……

「自分のことばっかりで、澪には『自分でなんとかしろよ』と思っていた」
気づいたのはいいけど、気づくの遅いよと今回も思ってしまう。

瀧本美織、沙也佳の嫌な感じを出すのが絶妙にうまい。お金持ちでプライドが高くてわがまま。自分が優先されて当然だと思っている節がある。

とはいえ、沙也佳は沙也佳でチェロで食べていけるほどの結果を出せず、活躍している同級生にコンプレックスを持っていたり、父には「趣味のチェロ」と言われて傷ついたりしている。そんな折、ゲームに熱中してる元春に腹が立ってコンセントを抜き「そんなことするなんて沙也佳らしくないよ」と言われてしまう。
元春が思う沙也佳らしさって、元春にとって都合のいい良い部分だけを押し付けているだけなんだよな。本当に勝手だな~!

過去を変えたはずなのに、元春が澪と結婚していたことを知ってそうな澪の母・久恵(片平なぎさ)。公園のおじさん(生瀬勝久)のことも知ってそうだし何なんだ。

元春、お母さんのおいなりさんを食べてるところだけかわいかったけど、食べかけを元のタッパに戻すのはいかがなものかと思いました。

元春が澪の頭に手を当て(させられ)ているところに沙也佳が来てしまって、心の中で「それはまずいって~!」と叫んでしまった。どうなる次回。

次回予告、元春また過去を変えようとしてませんでした? 性懲りなくないですか? ほんと何がしたいんですか??
元春の印象が現時点トータル、マイナス3000点くらいなので、来月はプラスがあるといいな。

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第5話あらすじ&感想

第5話あらすじ

剣崎元春(大倉忠義)は夕食の約束のため銀行に迎えにきた妻・沙也佳(瀧本美織)に、建石澪(広瀬アリス)の頭に手のひらを乗せている姿を見られてしまう。頭の上にほこりがついていたとごまかす元春だが、沙也佳は紹介された澪の建石という名字を聞き逃さなかった。以前、沙也佳が元春の車の中で見つけた名札だ。二人の関係を怪しむ沙也佳は、もう澪を車に乗せないようにと元春に告げる。
 
一方、澪は元春の手のひらの感触に動揺していた。同僚との飲み会を断った澪は、木田尚希(森田甘路)となぎさ(川栄李奈)の店に行く。木田となぎさに、津山千晴(松下洸平)との交際を勧められるが迷いを見せる澪。なぎさは恋に正解はないからしたいようにすれば良いと澪にアドバイスする。

  翌日、澪が目覚めると母・久恵(片平なぎさ)が朝食を作ってくれていた。しかし、遅刻しそうな澪は銀行へと急ぐ。

澪と津山が外回りのため銀行を留守にしている中、久恵が朝食を弁当として持ってやって来た。元春を見つけた久恵は「うちの婿が世話になっている」と行員たちに告げる。融資課長の西徹也(マギー)も支店長の宮本和弘(おかやまはじめ)も西急グループの令嬢である沙也佳の母が来たと思い大騒ぎに。元春は慌てて銀行から久恵を連れ出す。すると久恵は、思わぬ事を話し始めた。そんな二人のもとへ、澪が久恵を迎えに来る。

  
 久恵を家まで送り届けた元春と澪は、意識しながらもぎこちなく会話をする。その後、津山の誠実さを目にした澪は、津山と付き合うと返事をする。二人が付き合い始めたと聞いて元春は動揺するが、大喜びの木田となぎさは皆でキャンプに行こうと盛り上がり…。

第5話感想

前回元春(大倉忠義)が澪(広瀬アリス)の頭に手を置いたところに沙也佳(瀧本美織)が来てしまい、あわや大惨事かと思われたが、なんとかおさまった様子にほっとした。だが沙也佳から澪への印象は最悪に(にらむ顔、怖い)。

バーベキューでの言動も含め、全体的に沙也佳の感じの悪さが目立つが、冷静に考えると澪との仲を疑われても仕方ない行動を繰り返す元春(既婚者の手を自分の頭に置かせる澪もだが)も悪い。

澪と結婚しているときは澪をさみしくさせてたし、沙也佳のことは不安にさせてるし、どっちも幸せにできない男だなぁ。澪と結婚したたときは澪に騙された、幸せになりたいと未来を変え、沙也佳妻にしてからは澪のことが気になってるし。

今回のラストでも「澪を誰にも渡したくない」とさらに過去を変えようとする。おいおい澪はモノじゃないぞ。確かに元春は過去を変えたことで自分のたくさんの過ちに気づいて反省してるけど、本当に澪のことを愛してるからなのか、澪が他の人のものになるからそう感じるのかわからない。

結果過去には戻れず、公園のおじさんにもお前が選んだんだろと言われる。
覆水盆に返らず、ほんとそれ。あと、盗んでないけど会社にあるお金の中から探すのはちょっと職権乱用ではないか?

相変わらず自己中な元春にあきれるが、バーベキュー先で朝の光に照らされる元春、過去をもう変えられないと知って涙を流す元春の美しさにははっとしてしまった。

バーベキューといえば、病室で澪が起きたときの津山主任(松下洸平)の優しい顔、最高では……? 髪の毛セットしてないほうが断然いいですね。

友達になった澪と元春の妹・なぎさ(川栄李奈)のガールズトークがかわいい。

「旦那さんのこと大好きなんだね」
「え、わかる?」
「バレバレ」

ここのなぎさの表情がたまらない。川栄李奈のお芝居はセリフや表情がぜんぶ自然ですっと入ってくる。

片平なぎさの認知症にかかった演技も毎回すごい。母親の顔になったかと思えば少女のように目を輝かせて笑う。切り替えのタイミングが頻繁で大変なのではと思うが、45年以上女優として活躍している実際認知症の方と接したことがないのでわからないのだが、こんな感じなのだろうかとリアルに感じる。

何度も思うけど、この人生での澪が魅力的すぎてモンスター澪と違う人みたいですごいな~。元春と結婚してた澪の回想と一緒に出てくるから余計かな。広瀬アリス、今後の作品もチェックしたい女優さんになった。

そろそろ折り返し、次回の展開も気になる!

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第6話あらすじ&感想

第6話あらすじ

自分自身のせいで建石澪(広瀬アリス)との結婚生活がうまくいかなくなったとようやく気づいた剣崎元春 (大倉忠義)は、親友の津山千晴(松下洸平)と澪の距離が縮まっていくのを見ていられず、小池良治(生瀬勝久)に号泣しながら「もう一度、過去を変えたい」と懇願するが、「覆水盆に返らず、あとの祭りだ。この心の痛みはお前がこの人生で引き受けるのだ」と言われてしまう。

自身の愚かさに気づいた元春は、現在の妻、沙也佳(瀧本美織)との円満な結婚生活を目指し、朝から掃除をして朝食を用意する。新婚時代みたいだと喜ぶ沙也佳は、今夜は話があるから早く帰って来て欲しいと頼む。

  一方、澪は津山とコーヒーショップでモーニングデート。二人を目撃した篠原恭介(末澤誠也) は銀行に出社やいなやデートをしていたのでは?と話題にする。澪が否定していると元春は助け舟を出し話題を切り替える。その頃、ジョギングしていた沙也佳は、スケートボードに乗った男とぶつかりそうになる。その男は、剣崎家にも配達しているフラワーショップ店員の上原邦光(小関裕太)だった。

昼休みに、元春は澪に津山はいい奴だし2人の交際を応援するよと告げる。それは、今の人生を充実したものにしようとする元春なりの決意だった。また、翌日は澪の父の命日だと知った元春は、法事に行けなかったかつての自分を反省し、津山に法事の準備を手伝うようアドバイス。そのため、元春は津山の残業を肩代わりすることになり、沙也佳に遅くなるとメールする。がっかりする沙也佳は、翌日こそ早く帰ってきて欲しいと頼む。 

  翌日、監査で帰りが少し遅くなった元春は家路を急いでいたが、道でしゃがみこんでいる澪を発見。元春が声をかけると、澪は泣き出してしまう。澪の母、久恵(片平なぎさ)がいなくなってしまったというのだ。一日中、思い当たる場所はすべて探したが見つからず、「戻ってこなかったらどうしよう…」と途方に暮れる澪。沙也佳のことが気になりつつ、久恵を一緒に捜すことになる元春だったが…。

第6話感想

元春(大倉忠義)、なぜ目の前の幸せを大切にできないんだ……

前回もう過去を変えられないと知った元春。沙也佳(瀧本美織)を大切にして、澪(広瀬アリス)と津山(松下洸平)との仲を応援すると決めた序盤はいい感じだったのに。

沙也佳、感じ悪くて全然好きじゃないけど、今回ばかりはかわいそうになってしまった。大事な話があって元春を待っているのに、2日連続帰ってこない。

1日目の理由は沙也佳は知らないが津山の残業を代わりにやるためで、元をたどれば運命を変える前に澪の父親の法事を毎年ドタキャンしていた罪悪感から。2日目は飲み会に参加したうえに、母の行方が分からず探している澪をほっておけず、一緒に探してしまったからだった。どちらも澪のために沙也佳をないがしろにしたのだ。

澪のスマホから澪の母・久恵(片平なぎさ)がかけてきた電話に沙也佳が出てしまい、ドライブレコーダーの映像を確認されて一緒にいたことがバレてしまう(ドライブレコーダーまで調べるの怖いし、転生したから知らなかったのかもしれないけどついてるの知ってて嘘をつく元春もおバカだ)。

元春のよくないところは、目の前の幸せを大事にできないところだ。
困っている人を見るとほっとけない性格はいいところではあるしもともと家族だった澪の母のことでは心配だと思うが、沙也佳が待っていることを考えてもう少し早めに切り上げられたよなと思う。澪と結婚していたときはいつも仕事を優先して仕事のためだから仕方ないだろと自分を正当化していた。今度は沙也佳を待たせて、澪のためにしたことに理由をつけてごまかそうとした。

すぐばれそうな嘘でごまかそうとするのも事態を悪化させる原因だ。
はじめから人探しを手伝うと言えば、怒ったかもしれないがここまでの状況にはならなかっただろう。今回以外にも、ちょっとした嘘をついてバレて不信感を持たれるシーンが何度かあった。

澪も澪だ。数回前の頭に手を乗せさせるシーンでも思ったが、相手が妻帯者だということをもうちょっと気遣うべきだ。人探しで深夜まで手伝ってもらった後に一緒に行動しようとしたり引き止めたりするのはちょっと非常識だと思った。あの二人のシーン、「何の時間?」と思ってしまった。

沙也佳の前に突然現れた花屋の青年(小関裕太)、夜出会ったらスケボーに乗ってるし、バーで強気に口説いてくるし、役名わからないけど(公式サイト見たら上原邦光って名前らしいけど)これだけはわかる、これは危険な小関裕太だ……! 危険だけどもっと見たい! そして「夫は私の言うことなんでも聞いてくれるの」っていう沙也佳、やっぱり好きじゃない……!

一瞬失踪した澪のお母さん、お父さんに会いたくてお父さんと出会ったバス停から1日中バスに乗ってたの切ないな。でも純愛でいいな。支店長アンケートに飲みの誘いがつらいって書いて、書いたのを言っちゃう篠原くん(末澤誠也)現代っ子でいいな。くるぶしソックスどんなのか気になってたけど、想像以上に柄が派手だった。

ちなみに沙也佳を待たせたのはあれだけど、お父さんの法事の手伝いで澪を家の前まで送ってきた後の津山の笑顔プライスレス。そういう意味では元春グッジョブ。

次回、沙也佳はやらかしちゃうし澪は訴えるって言ってるし、諸悪の根源なんだから何とかしてよね元春! ほんと毎回次の展開が読めないな~!

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第7話あらすじ&感想

第7話あらすじ

剣崎元春 (大倉忠義)は、建石澪(広瀬アリス)への未練を断ち切って沙也佳(瀧本美織)を大切にしようと心に決めた。だが、澪の母・久恵(片平なぎさ)を2人で探していたことを沙也佳に隠した嘘がバレてしまい、沙也佳に澪との関係を疑われ口論になってしまう。

家を飛び出した沙也佳は、路上で遭遇した上原邦光(小関裕太)と飲みに行き、気を紛らわそうとする。酩酊し家に帰ると、酔った勢いでパソコンを開き、ネット掲示板に澪への誹謗中傷を実名で書き込み始める。探しに行った元春が戻ると沙也佳はすでに寝ていた。

次の日、元春の支店で騒動が起きる。掲示板の澪への誹謗中傷が銀行への信頼を損なう、と問題になってしまう。その頃、沙也佳は昨夜の投稿を思い出し激しく後悔するが、なす術も思いつかず途方に暮れる。

  一方、元春はもしかして沙也佳が書き込んだのではないかと疑うが、昨夜の口論の事もあり聞くことが出来ない。そして、沙也佳の投稿はさらに波紋を広げる。何者かが投稿に乗じて支店の行員たちの写真を投稿し、行員たちへの嘲笑まで広がりはじめたのだ。自分の誹謗中傷については気にする様子はなかった澪だったが、これには怒った。澪は津山千晴(松下洸平)と最初の投稿者を突き止めるため調査会社へ依頼に行く。津山の残業を代わることになった元春は、理由を話して沙也佳に帰りが遅くなると電話した。自分が犯人だとバレてしまう!と沙也佳がうろたえていると、ちょうど上原が花を届けに来た。沙也佳は上原に泣きつき、何とか投稿を削除する。 
 
その夜、元春が家に帰ると、沙也佳は何事もなかったように出迎えた。昨夜の口論を謝罪した元春だが、パソコンを開けた時に、問題の掲示板にアクセスした形跡を見つけ疑念を抱いてしまう。そんな折、元春の母が白内障の手術の為に入院する。

第7話感想

沙也佳(瀧本美織)もなかなかうーんと思うシーンが多かったけど、そもそもは元春(大倉忠義)が嘘をついたことがきっかけだったし、ここまで人に言える資格あるのか?

嘘をついて澪(広瀬アリス)と一緒にいたことがわかり、怒った沙也佳は匿名掲示板に実名で澪への中傷を書き込んでしまう。

決してやってはいけないことだが、起きて思い出したときや実際書き込まれてしまっているのを見て「どうしよう」とあわてているのを見るに、わがままだけど根っからの悪人というわけではなさそうだ。
匿名掲示板に入るためのIDもパスワードも自分の名前が推測できるものにしているし、削除の仕方も一人ではわからないし、本当に世間知らずのお嬢様なんだな~。

書き込まれた澪の達観っぷりがすごい。「所詮他人事で、他に面白い書き込みがあったらそっちに飛びつきますって」実際そうだが、この状況でなかなかこう思える人はいない。携帯ぶん投げたいほどムカついている津山(松下洸平)、いい人だ。他の人が巻き込まれたとなると途端に怒り出す澪。素敵だ。おそらく犯人が沙也佳とわかって適当に理由作って告訴しないことにする澪、素敵だ。

おっきなお花を持ってやってくる危険な小関裕太、えーと役名は上原邦光。書き込みを削除したくて混乱した沙也佳に頼まれ家に入る。特に触れられてなかったけど、書き込みの内容を見て引かないのだろうか。削除成功して思わず抱きついちゃう沙也佳はちょっとかわいいと思ってしまった。

パーティーの話が出た時点で今までの流れを見てたみなさんは思いましたよね、「あ、これ元春パーティーに間に合わないやつや」って。

沙也佳の元春の母や家族に対しての態度はかなりひどい。自分の父のパーティーが大事だから入院しても関係ない、家に泊めるのも嫌。はじめて元春の両親が出てきたが、家柄や知的レベルが違いそうなこの家族を馬鹿にして敬遠していたのだろう。元春にはさんざん自分の家族に付き合わせておいてどうなの? とも思うが、家や車など、いろんなもののお金を沙也佳の家に出してもらっているんだろうな。だとするとこのパーティーはかなり優先順位高いものだったのだろうか。何とも言えない。しかし沙也佳、パーティーパーティーってベータ―さんかよ(わかる人いるかな)。

元春、遅れるとは思ってたけどパーティーをブッチするとは思わなかった。いいスーツ着て路上飲酒……帰宅後に沙也佳に言った言葉が

「全部自分の思い通りじゃないと気が済まないのかよ
 自分の気が済むなら、他人のことなんてどうでもいいのか?
 どれだけ人を傷つけても、腹いせができれば満足か?
 どうしてあんな嘘書いて、他人を陥れることができるんだ」
 
澪への中傷を書き込み、元春の家族を大切にせず「来なかったら別れる」と言い、元春の父は店があると言ったら「言ってくれれば一日の売り上げくらい出してあげたのに」と言ってしまう沙也佳は確かに最低だ。もうこんなやつとは離婚でいいのではと一瞬思った。

でも、でもだ。先週までのことを思い出してみよう。
そもそも何度も嘘ついて今回の原因を作ったのは元春だし、自分の思い通りにいかないからって過去を変えて奥さんまで変えた元春にそんなことを言う権利はないのでは?? ブーメラン半端ないんだが……。

どっちも自分のことしか考えてないという意味では、元春と沙也佳ってお似合いかも。

モンスター化しつつある沙也佳も、邦光からのラインを見ているときはかわいい。つまりやっぱり一番近くにいる人を大切にできなくてモンスター化させちゃうのではなかろうか。小池が言っていた「妻を変えれば幸せになれると思ってたのか」というのはつまり、自分が変わらない限り幸せにはなれないということではないのか。

途中出てきた津山と澪の電話のシーン、よかったなぁ。津山の部屋おしゃれ。
津山、こんなにいい人なのに次回予告で澪が元春に告白してる……っていうか一応こんなんでも人の夫なのに告白しちゃうの? アリなの? どうなる次回。

澪、自己中男はほっといて津山にしときなよぉ。と思うけど、理屈じゃないんだよな。

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第8話あらすじ&感想

第8話あらすじ

剣崎元春 (大倉忠義)が目覚めても、前夜家を出た妻の 沙也佳(瀧本美織)は帰ってきてはいなかった。

沙也佳は自分よりも建石澪(広瀬アリス)や実母を優先する元春にいら立ち、元春もそんな沙也佳にうんざりしていた。口論の末、沙也佳が家を出たのは元春が放った“自分は女神様の召使い”という言葉が引き金だった。沙也佳は上原邦光(小関裕太)と行動をともにしたが、翌朝はひとりホテルの部屋で迎えていた。

その日、元春の支店では澪と津山千晴(松下洸平)の交際が知れ渡ってしまう。一方、元春が外回りから戻ると、沙也佳から洋服などが詰まったスーツケースが届いていた。仕事を終えた元春は木田尚希(森田甘路)の店へ行き、沙也佳との一連の喧嘩について話す。しかし元春の妹のなぎさ(川栄李奈)はこれまでも元春に自分や自分の両親を優先させてきた沙也佳が気にくわないし、そもそも合わないから元春に離婚した方が良いとまで言い出した。津山とそこに同席していた澪は、その話に表情が変わる。その夜、家を追い出された元春は津山の部屋に泊まるが、電話で話しても沙也佳の機嫌は直らなかった。

 翌朝、元春は澪に声をかけられる。自分のせいで沙也佳を誤解させているなら説明しに行くという澪だが、元春は澪には関係ないことだからと告げる。

週末、銀行のマラソン大会が開催されるが、元春は前夜に起きた出来事でひどく落ち込んだまま。そこにある事件が起きて――

第8話感想

いや、無理なんだが???

澪(広瀬アリス)の今回の行動にはかなり引いてしまった。

津山(松下洸平)という彼氏がいるのに、いくら離婚届を書いたからってまだ離婚成立してるかわからない元春(大倉忠義)に告白し、断られたのにキス。しかも同じマラソン会場に恋人もいるのに。
鬼嫁のときは怖かったけど、本来はめちゃくちゃいい子なんだなと思っていた。でもここ数話、気になっているとはいえ既婚者である元春に頼ったり、他の人が見たら誤解を招く行動が多かったりという点に少し疑問を感じはじめ、今回明確にそれは駄目だろと思った。

津山、こんなにいい人なのに何という仕打ち
津山は本当に澪を大切にしているし、元春に対しても優しい。
今回だけでもこんなにいいところがある。

・コピー機がうまく動かず困っている澪に「どしたー?」と来て「はいー」と直してくれる。言い方がとても良い。
・沙也佳に追い出された元春を快く家に泊めてくれる(先週に引き続き部屋がおしゃれ)「先にシャワー浴びていいよ」の言い方も優しい。
・澪を家まで送った後おでこにキス。大切にしてるのが伝わってくる(澪の複雑そうな顔がまたつらい)。
・沙也佳に離婚を言い渡され(津山の家で)やけ酒してる元春に優しく「先寝るね」と言う。これまた言い方がとても良い。
・マラソン大会で不調そうな元春を気にする澪に「あいつのこと心配してる?」ではなく「心配してくれてる?」って聞くの優しい。

津山主任は本当に素晴らしい人だ。なのに優しくした相手にこんなひどい仕打ちを受けるなんて。そもそも元春が過去を変えたために奥さんや双子の子どもとの未来を消され、過去を変えた後には恋人のもとに向かおうと止めたタクシーを元春に横取りされ、さらには恋人まで奪われるのか。あんまりだ。

今思うと、もともと澪は津山のこと好きだったわけじゃなくて、元春のこと吹っ切るために告白を受けることにした感あるもんな。ひどい。

沙也佳も切ない
離婚届を切り出すときの沙也佳が切ない。
「私の召使いから解放してあげる」
「モトくん、私のこと好き?」
「そうよね、モトくん、私のこと全然見てなかったから。見てたのは女神の私だけ。本当の私を知ろうともしなかった」

沙也佳のこと全然好きじゃなかったけど、このシーンはちょっと同情してしまった。大金持ちのお嬢様で高嶺の花的な存在だった沙也佳の周りには、家柄や肩書きではなく、沙也佳自身と向き合ってくれる人がいなかったのかもしれない。

決心したきっかけには、邦光(小関裕太)とのやり取りもあったと思う。
「(夫は)追い出した、私を最優先にしてくれたら許してあげてもよかったのに」
「相変わらずやってんだな、お嬢様キャラ」
「これが私だから」
「嘘つけ。さやかさんの中に違う自分がいるんじゃないの」
「見たいな〜本当のさやかさん」

口では怒ってたけど、言われた後に心がほどけたような、嬉しそうな顔をしていた。
邦光、引っぱたかれても余裕の表情で「どうする?ホテルだし、沙也佳にもどこまでも対等に接しているし、これは女性の扱い慣れてる~! でも、今後くっつくにしてもくっつかないにしても沙也佳の世界を広げてくれた人なんだろうな。

ところで小関裕太さん、顔がいい。

元春、「俺たちは駄目だ」と断ったところだけは良かった
相変わらず澪の前でだけはいい人ぶるし、津山んちで飲んだくれるし、沙也佳と数日ぶりに再開した第一声が沙也佳の父に仕事もらった話だし。
引き続きおいおいと思ったが、澪に告白されて「俺たちは駄目だ」と断ったところだけはよかった。結局キスされてるけど。

沙也佳に対して、言いなりかひどいこと言うかで、自分が沙也佳とどうしていきたいとかどう思ってるみたいなものがなかった。離婚届を出されてはじめの一瞬は抵抗したけど沙也佳にちょっと言われたら引き下がっちゃったし、気持ちが見えないと思われても仕方ないよね。

そもそも元春は自分が幸せになりたくて運命を変えたから関係ないけど、もし澪や沙也佳のことを思うならどっちにも近づかないのが正解になってしまったな。

ところで沙也佳のお父さんに紹介してもらった人、融資をかなり急いでて、元春は冷静にもっと精査してからのほうが……と言ってたのに支店長が急いで決めてしまって、軽率すぎて心配になってしまった。次回トラブルになったりしないかな。

シノハラ暴走
篠原(末沢誠也)が樋口さん(安藤ニコ)を好きなのは相関図に書いてあるから知ってたけど、デートに誘ったところまではいいけど告白の仕方がなかなか暴走してるな~。
好きだと伝えるところまではいいけど、ドアを閉めて「今から3秒後にキスをする 嫌なら避けて」って……普通に怖い。

マラソン大会に力入れすぎな職場
マラソン大会に半強制参加なの、個人的にめっちゃ嫌だな~。
このご時世にすごいな逆に。
きっちり一位取ってる津山えらい。

まとめ
おいおいと思う人物が増えすぎて、人間の愚かさを学ぶためのドラマなのだろうかと思い始めたけど、ある意味そうか。

小池さんの言葉「嘘には二種類ある。自分につく嘘と他人につく嘘。どっちが自分の人生を狂わせると思う?」が印象的。

次回、そうだいい加減怒っていいぞ津山!
終盤戦、どう着地するのか相変わらず見えないけど楽しみ。

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第9話あらすじ&感想

第9話あらすじ

銀行のマラソン大会の途中、建石澪(広瀬アリス)は、剣崎元春(大倉忠義)が倒れたと勘違いした事で抑えていた本当の気持ちに気づいてしまい「剣崎主任が好きです」と告白し、キスをしてしまう。しかし元春は澪の思いを受け入れることをしなかった。

元春は小池良治(生瀬勝久)に、妻の沙也佳(瀧本美織)と離婚したことを話す。かつて澪との結婚生活がうまくいかなかったのは自分自身のせいだと気づいたにも関わらず、沙也佳との結婚生活でも同じことを繰り返して、何も変わっていないと後悔する。すると小池は、澪とやり直せるから良かったのではないかと言う。しかし元春は、親友の津山千晴(松下洸平)と澪は交際しているから絶対に出来ないと告げる。そんな事をしたら今度は親友を失うと。

だが、事態は思わぬ方向に動き出す。澪が津山に別れを切り出したのだ。木田尚希(森田甘路)の店で澪にフラれたと泣く津山。澪には他に好きな人がいるようだと続ける津山に、木田は二股だったのかと驚くが、居合わせた元春は、澪はそんな女性ではないとかばうのが精一杯だ。

一方、澪と一緒にジョギング中のなぎさ(川栄李奈)は、澪から津山と別れた事を知らされる。好きになってはいけない人を好きになってしまったと打ち明ける澪に、なぎさはその相手は兄の元春ではないかと尋ねる。驚く澪に、なぎさは責めることも、応援することもしないが話ならいつでも聞くと告げた。

翌日、元春は澪に津山とのことを考え直して欲しいと頼みこむが、澪は元春との関係の進展に期待もしていないし、この前のキスには何の意味も責任もないので、答えを求めている訳ではないと告げる。そんな二人の会話を聞いていたのは、津山で―。

第9話感想

ついに過去を明かしてしまった! これ、この後どうるんだろう?

ついに元春に怒りの鉄槌が

元春(大倉忠義)に告白してキスした澪(広瀬アリス)、もはや地雷女にしか見えない……。
っていうか津山(松下洸平)がかわいそうすぎて泣ける。

ふられるかもって思って元春を呼び出して「ふられないって言って」っていう津山も「つら」って言って親友二人の前で泣く津山もかわいい……かわいそう……なのに澪には「これで気まずくならないよね?」っていうの優しいえらい。あと居候の元春にごはん作ってあげて「落ち着くまでいていいよ」って言ってくれていい人すぎる。

元春は「津山も同じくらい大事なんだ」と言って今回頑張ったと思うけど、二人で話してるのを津山に聞かれてしまったのね……でもそんな大事な話会社出たところでしてたら駄目だわ。

澪のキスは澪が無理やりした感じだから、津山に殴られて木田にも絶交されて(よく事情わかってないのに)気の毒な感じもしたけど、双子パパだった未来を変えられちゃったことやらタクシー横取りしたことやらトータルで考えたらこのくらいされてもおつりがくるぐらいかもしれない。

気づいたのはいいんだけど遅いんだよな~

小池さんに「相手が変わったら幸せになれると思ってたけど原因は自分だった」と言った元春、成長が感じられていいんだけど、それ多分視聴者の大半は第1話から気づいてたんだよな……。

しかし、浅はかに過去を変えた結果澪と子どもだちだけでなく、沙也佳も津山も木田も失ってしまう元春、二兎を追う者は一兎をも得ずどころじゃなくて地獄。

必要なときはきちんと言い訳したほうがいいぞ元春

元春、澪と結婚していたときから誤解されたときにちょっと言われると説明を諦めてしまう癖がある気がする。否定しない=肯定と取られてしまうので、誤解されてるときはもっと必死に説明してもよかったんじゃないだろうか。沙也佳が自分を見てくれてないって判断したの、そういうところもあった気がする。

背伸びキス

前回樋口がキスしようとしてきた篠原を突き飛ばしてから微妙だった二人。ギクシャクした反動で恵海(佐野ひなこ)にいらないチョコをあげたら、恵海は「篠原は自分が好き」と勘違いしてしまう……さらにややこしいことになってしまった……!
篠原が自分に気がないことを知った時の恵海の「しばらく私に優しくしてくれない?篠原くん私に気があるみたいって周りの人に言っちゃったの」っていうお願いがなんだかかわいい。
でも結局樋口さんが「私がダメならすぐ恵海なの?」とモヤモヤした結果、篠原のことを好きだという展開に。3つ数える間にキスリベンジ成功となったのであった。誤解だったけど結果オーライだね(恵海はかわいそうだけど)。

屋上での背伸びキス、いいな! あんまり見たことないシチュエーションだったおけどキュンとしました。
身長を調べたら樋口役の安藤ニコさんが167センチ、篠原役の末沢誠也さんが163センチ。
男性→女性の背伸びキスも全然流行っていいと思うなぁ。

女の友情

澪となぎさが二人でランニングしているとき、澪の気になる人が元春だと勘で気づいたなぎさのセリフが最高によかった。
「私は澪さんのこと、責めるつもりも応援するつもりもないから。でも話ならいつでも聞くよ」
なんというか、この味方とか敵とかじゃないけど友達としてできることはする、みたいなところが素晴らしいなと思いました、なぎさちゃん大人だしいい子。

出た「ふーん、おもしれえ女」※ちょっと違う

楽団のオーディションを受けに行ったけど、1人の募集に30人も集まり、自分の力不足を痛感した沙也佳。そこにまたもやタイミング良く現れる上原邦光(小関裕太)。邦光は他の人が思ってても陰でしか言わなかったパパの力なんだみたいなのをナチュラルに言ってくる感じがいいのかも。

沙也佳はまだ離婚のことを両親に言ってなくて、このことは全部一人で決めたんだな。ちょっと切ないし、変わっていこうと踏み出したことは応援したい。そんな一連を見てて「沙也佳さん面白いな」という邦光。

でた、「おもしれえ女」!!!!!!
そしてそのままスケボーに乗って去っていくのかよ。何なんだよ。そもそも面白かった……?
沙也佳はなんだか嬉しそうだったからよしとしよう。沙也佳のこと幸せにしてあげてくれ。

次回どう話がまとまるかわからないけど、引き続き気になる!!

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–{第10話あらすじ&感想}–

第10話あらすじ&感想

第10話あらすじ

「俺たちは夫婦だったんだ――」剣崎元春(大倉忠義)は建石澪(広瀬アリス)に過去を変えたことを打ち明ける。澪と結婚したがうまくいかなくなってしまった以前の人生でタイムスリップする機会を手に入れ、過去に戻り、澪と出会わない人生を選択した人生を生きることになったと明かす元春。しかし、澪はバカげていると言って去ってしまう。

翌日、元春も仕事に身が入らず、津山千晴(松下洸平)との関係修復もままならない。仕事を休み家にいた澪は、元春の告白と今までの行動を思い返す。すると、元春の告白と母の久恵(片平なぎさ)の妄想だと思っていた話の共通点に気づく。 

終業後の元春を、澪は喫茶店に呼び出す。澪は夢の中で見ていた元春の姿と久恵の話、そして当事者でしか知ることが出来ない高校時代のバスでの出来事を元春が知っていたことで、過去を変えた話に納得するしかないと告げた。続けて澪は、なぜ結婚生活が上手くいかなくなったのかと元春に問う。元春は仕事にかまけ家事や育児をないがしろにし、澪が寂しい思いをしていることに気づこうともしなかった事で辛い思いをさせてしまったと謝り、自分は澪にふさわしくないと告げて店を出た。

それでも諦めきれない澪は木田なぎさ(川栄李奈)から元春の宿泊しているホテルを聞いて車で連れ出す。二人は元春の前の人生で行った初デートの海辺へ。澪は結婚生活の破綻はどちらか一方のせいではないのではないかと話し、悪いと思っているなら今の自分のそばにいて欲しいと元春に告げた。そんな時、元春の携帯電話に西徹也課長(マギー)から緊急連絡が入るその連絡をきっかけに、思いもよらない展開が元春を待ち受けていた―。

第10話感想

怒涛の展開と澪の暴走にいまいちついていけなかった回。

何言ってんだこいつ

元春に夫婦だったことを告げられ困惑顔の澪。「何言ってんだこいつ」っていう顔してる。そりゃそうだよね〜と思いきや
「信じないわけにはいきません」と言い出す。

ええ〜〜〜。

しかし、夫婦だったことを告げたからと言って急に澪呼ばわりする元春、なんなん?  自分のせいだとは言ってるけど「澪は手がつけられなくなって……」って澪が悪いような言い方すな。そしてすぐ建石さん呼びに戻すんかい。

「すまなかった」っていう謝り方なんなん(本日2度目)??  申し訳ありませんでしただろうがああと激しく脳内ツッコミを入れてしまった。いや、せめてごめんとかさ……。

前回あんなに怒ってたのに、様子がおかしい元春を心配する津山(松下洸平)、なんでいい奴なんだ。

元春のこと、あんなやつ!  って言いながらほっぺぷくっとさせる木田(森田甘路)かわいいじゃん。ツンデレかよ……。

澪の暴走にドン引き

元春の家にやってくる澪。いや教えてない家にいきなり来るのは怖すぎるんだが??  していることがストーカーとなんら変わらない。

デートした海辺に行く二人。
自分たちがうまくいかなかった理由について澪は「お父さんが亡くなったところに支えてもらって、依存して結婚したのかもしれない」「当たり前になって感謝しなかったのかもしれない」「してほしいことを口にしなかったのかもしれない」と自分にも原因があった可能性を示唆。

「私は剣崎主任と結婚した建石澪じゃありません。私に申し訳ないと思うんだったら一緒にいてください」と迫る。

うーん。澪の他責せず自分を振り返る性格は素晴らしいと思うけど、共感0%というか、ここ数話の澪が強引すぎて怖い。

沙也佳父、真っ黒

先日沙也佳の父親に紹介された、融資をした人が破産して連絡が取れないらしい。ほらだからまずいって言ったじゃんーーこの件は元春は慎重になってたのに支店長が強引に進めたよね……。

疑惑の会社について調べてくれる津山。ほんとになんていい人なんだ(本日2度目)。

えーーー沙也佳(瀧本美織)のお父さんクロじゃん。どうやら例の会社は沙也佳父のペーパーカンパニーだったらしい。暴露されたら元春も加担してたと思われるけどいいのか、沙也佳のこともさらに傷つけるけどいいのかと脅す沙也佳父。人間が腐っている〜!

沙也佳、いい女になったな

沙也佳に聞かれ、きちんと話す決心をする元春。はじめて適当にごまかさずちゃんと相手と話した気がする元春、成長に感動(遅いけど)。

モトくんの好きなようにしてと言われ、「いいのか?  沙也佳も失うものが大きい」と気遣う元春に
「いらないと思ってたから」と言う沙也佳、短期間でグッといい女になったな。かっこいい。

職場の人たちみんな優しい

元春の疑いを晴らすために匿名掲示板に書き込む、署名を集める、取引先に仕事ぶりを証言してもらうなど動く同じ支店の人たち。本当にみんないい人……津山もわざわざ澪と一緒に取り引き先にかけ合ってて、なんていい人なんだ……涙(本日3度目)。

一方、本社の人たちは絵に描いたような感じ悪い人たち。

TVで報道されてるのを観て「モトくんは無実だから」という沙也佳。邦光(小関裕太)と一緒にいるのね。
家のものを全部売って、田舎で演奏の対価として農産物をいただくコンサートに出るという。

そのまま移住しちゃうかも、という沙也佳に「それはちょっと困るかな……」と小さな声で言う邦光、ちゃんと沙也佳のこと好きっぽくてよかった。

どこへ行く元春

結局、疑いは晴れたが元春は解雇になってしまう。「私の責任だ。剣崎くんには悪いことをしてしまった」ってそれじゃ済まされねーよ支店長……。元春は足りないところ多すぎな人だけど、この件は本人まったく悪くないとばっちりでかわいそう。でもこの人生を自分で選んだとも言えるのか。それにしてもしんどい。

小池(生瀬勝久)に「沙也佳の父親が犯罪者になったのも俺の責任です。俺が銀行員だったから」いやさすがにそれは違うだろ。人を不幸にしてしまったのは元春の精神の未熟さ故であって、そういう「自分といるとみんな不幸になるんだ」的な感じはちょっと違う気がするけど……。

元春を心配して同期全員に連絡入れる津山、本当になんて優しい人なんだ(本日4回目)。

「これを持ってなさい。必要になるかもしれないから」と澪に500円玉を渡す母。
「やっぱりお母さんも過去に行ったことがあるんだね。、お父さんに会うため?」頷く母。ちょっと展開についていけない。

海辺の元春美しいな……。山に行ったときの朝日といい、自然の美しさ×元春(というか大倉忠義)の相性の良さ半端ない。そしてやってくる澪。

「俺といるとみんな不幸になるんだ帰れ!」
「嫌!離れない!」
もうなんなんだよこいつら。

押し問答の末、「わかったよ。一緒に帰ろう。澪には敵わない」といきなり優しげになる元春。情緒ジェットコースターか?  と思いきや、一人でまた過去を変えるゲートを渡ると決めていた。

一人車に乗り例の料金所を突破する元春、どこに行っちゃうの??
次回最終回、どんな結末になるのか最後までわからない……!

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–{第11話あらすじ&感想}–

第11話あらすじ&感想

第11話あらすじ

剣崎元春(大倉忠義)は澪(広瀬アリス)との結婚生活を変えるため過去を変え、学生時代に憧れていたマドンナの沙也佳(瀧本美織)と夫婦になる人生を選んだ。
元春は理想の人生を手にしたかに見えたが、職場の銀行に異動でやってきた独身の澪と再会し、妻だった時と全く違う溌剌とした姿に動揺する。やがて、澪を恐妻に変えてしまったのは、自分の結婚生活時代の行いのせいなのでは?と気づき、気持ちが揺れはじめる。元春は沙也佳という妻がいるにも関わらず、何かと気になる澪のことを助けてしまう。

そんな行動により、やがて沙也佳との生活も破綻を迎える。さらに銀行の部下として出会ったはずの澪は再び元春に恋心を抱くようになり、そのせいで親友の津山千晴(松下洸平)との友情は壊れ、職場の人間関係も破綻。沙也佳の父親に汚職の片棒を担がされたことを告発した結果、沙也佳の家族も不幸に。
自分がいることで「出会う全ての人を不幸にしてしまった」と激しく後悔した元春は、小池(生瀬勝久)から渡された五百円硬貨を持ち再び過去へタイムスリップする―。

 元春が目覚めたのは、10年前の澪と出会った日であり、以前、タイムスリップした時は沙也佳と初デートをした日だ。元春は「今日は家から一歩も出ない。絶対に会っちゃいけない人たちがいる」と二人に会うことを避け、再び現在へ戻る。すると元春は見知らぬ部屋で目覚めた。状況を確認すると目論見通り独身で、どうやら大阪で生活しているようだ。仕事は機械関連の商社の営業マンに変わっていた。携帯の連絡先には澪や沙也佳、津山も入っていない。
このまま澪たちに出会わず、ひとりで淡々と毎日を過ごしていけば良い。そう思う元春だったがある日仕事の関係で東京へ出張することになり、そこで予想もしない事態が巻き起こる―

第11話感想

ついに最終回、一人で過去に戻った元春(大倉忠義)。
澪(広瀬アリス)にも沙也佳(瀧本美織)にも会わないようにし、就職も大阪の商社を選んで一人で生きていくことにした。

最後に戻ってからはじめて会った小池(生瀬勝久)は、晴れやかな顔で話しかけてきた。
自分が過去に戻ったことを話し出す。心臓血管外科医だった小池はじめて過去を変えたのは、幼い子どもがいる働き盛りの男性をミスで死なせてしまったから。妻と子どものために過去を変えたが、今度は絶対失敗しないという思いが強すぎて、患者さんの気持ちを考えられず、妻子も出ていってしまった。その後も繰り返し過去に戻るうちに、何をしたかったかわからなくなってしまった。

でも元春に「人生諦めてるようにしか見えない」と言われて自分が諦めていたことに気づき、自分が諦めたくないもの、取り戻したいものを思い出した。元春が過去に行った日自分も過去に行き、取り戻した。そう言った小池に「お父さん」と声をかけたのは、息子(小池にとっては孫)を連れた娘だった。

「取り戻したいもの」の話を聞いて元春の心に浮かんだのは、澪との思い出だった。
澪が支店にいるかだけ確認して帰ろうと思った元春。現れた澪は一見気づいてなさそうだったが、そこに過去を変える以前も来た振り込め詐欺にあいかけた女性が現れる。澪のSOSに気づかない同僚たちににやきもきしていると、澪は元春と二人で決めたサイン(目をぱちぱち+鼻つまんで寄り目)をしはじめた。

澪は今回のひとつ前の過去、海辺で元春が嘘をついていることに気づき、同じタイミングで過去へ戻っていたのだった。戻った日に元春と会わねばと思ったが、元春が自宅にこもっていたため会えなかった。戻った先の母・久恵(片平なぎさ)は500円玉のことを聞いても本当に知らない様子だった。

「ずっと澪のこと取り戻したいって思ってたけど違ってた。取り戻したいのは自分自身だった。澪と生きるって決める自分。澪と一緒に幸せに生きていきたい。俺と結婚しよう。俺の、妻になってください」
「はい。笑って暮らそう?」
「うん、笑って暮らそう」
二人でやり直すことにし、結婚して4年後には子ども二人も生まれ、幸せに暮らした。

全体の感想

いろいろツッコミどころもなくもないけど、登場人物がほぼ全員、いちばんはじめの世界と同じかそれ以上に幸せそうなのでよかったのかな。

よかったこと

ほぼ全員ハッピーエンドだったのがよかった!

津山(松下洸平)が双子ちゃんのパパに戻っていてよかったし、沙也佳が今までよりずっと幸せそう。邦光(小関裕太)と出会って仲が良さそうだったところもよかった。元春が過去を変えてとばっちりを特に食らった二人が幸せになれて本当によかった。

木田となぎさちゃん(川栄李奈)がこっちでもくっついていたのもよかった。

澪のお父さんは結局亡くなってしまったけれど、お母さんが認知症じゃなく、孫たちと幸せそうにしているし、ずっと不機嫌な顔をしていた小池さんがはつらつとしていた。

個人的にこのドラマから学んだこと

・うまくいかないことは、相手だけのせいとは限らない。自分が振り返って相手の気持ちを考えて行動を変えれば解決するかもしれない。

・この話で縁がある人は、過去が変わっても何らかの形で巡り会っている。今近くにいる人たちは縁があってそばにいるのかも。

・過去を変えても、運命は変えられない?
(澪のお父さんが2年長く生きたものの、結局早くなくなっているためこう思った)

→身近にいる、縁あって巡り会った人を大切に。今うまくいかないと思っている関係は、自分が考えや行動を変えればうまくいくかもしれない。

疑問点

・小池さんがミスして亡くなってしまった患者さんが澪のお父さんなのかな? と一瞬思ったが、小池さんの話では「幼い子どもがいる働き盛りのお父さん」だった。元の世界で澪のお父さんが亡くなったのは高校生のときのはずだから、「幼い子ども」という表現はしないように思う。ただ、小池さんはずっと澪のお母さんのことを知っていそうだった。公園で出会って過去への戻り方を教えただけなのか、もしくはミスした患者さんではないけど澪のお父さんを治療したのが小池さんだったのか。

・2020年5月17日に、元春も澪も一度戻った過去から未来へワープしているけど、ここでは何が起こったのだろう。もう少し説明がほしかった。

残念だったこと・気になること

・最後の世界で、津山が元春や木田と友達ではなくなってしまったこと。地味にこのトリオが好きだったので、ちょっと残念。

・これまた仕方ないけど、本当にいい人ちだった同じ支店の人たちが元春の仕事仲間ではなくなってしまったの、ちょっぴり悲しい。

・一番はじめの世界の澪はどうなったんだろう? 過去を変えたからあの未来はなかったことになるのだろうか。

・元春、アイロンぐらい自分でかけろよと思ってしまった。いや、その代わりに子どもにごはん食べさせてるだけまだいいし、澪がいいならいいんですけど……アイロンかけたシャツがない時点でちょっとイラっとしてるのも何だかな~。

・最後の世界で澪が真相を話した後、元春がプロポーズするまでのセリフが、それまで言っていたこと(澪と出会わない、一人で生きる)に対して唐突に180度言ってることが変わったように見えてしまって、物語に入り込めなかった。終わらせるための説明のように感じてしまった。

・澪が元春が絶対にいいという理由が、運命の人だということ以外いまいちわからなかった。もちろん家庭教師エピソードなどはあったけど、それを知らない澪その2(言い方)が元春がいいと思うエピソードがもう少しほしかった。

・ところで最後の世界では、シノハラの恋はどうなったのだろうか。

俳優さんについて

大倉忠義…またひとつ、クズな役がうまいレパートリーが増えた大倉さん。でもちょっと遅くないとは思いつつ、自分でいろんなことに気づいていて、元春は成長できるクズだったのではと思いました!

広瀬アリス…モンスター嫁・女子高生・銀行員と、別の人みたいで本当にいろんなできる人なんだなとこのドラマで気づきました。主演ももっとやってほしい。

松下洸平…個人的にMVPでしたよ、何があっても人に優しくできる津山主任、とても素敵でした。こんなに素敵な当て馬(咬ませ犬?)役、なかんかいません(ボス恋中沢さんも素晴らしかった)。これから積極的にチェックしてきたいと思いました。

瀧本美織…SweetSという彼女が所属していたガールズグループの曲が好きで、MVをよく見ていました。その後たまたまライブステージを見る機会もあり、今はこんなに巧みな演技ができる女優さんになったんだなと勝手に感慨深く見ていました。嫌な感じのお嬢様演技、うまかったー!
邦光と出会って雰囲気が変わった沙也佳も素敵でした。

川栄李奈…安定感ある演技となぎさの性格が、このドラマの安心感になっていたと思います。うまく言えないけど、どんな役でも自然だしうまい。なぎさのサバサバした性格、とても好きでした。

まとめ

最後までどうなるか読めない、ツッコミを入れまくりながら楽しめるいいドラマでした。
元春と澪においおいと思うところはあれど、周りの人たちがいい人しかいないお話でもありました。不安な社会状況の中、温かい登場人物たちに見ているこちらも励まされました。みんな、幸せにくらしてほしい!

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–{「知ってるワイフ」作品情報}–

「知ってるワイフ」作品情報

2018年に韓国で放送された同名ドラマが原作。理想とかけ離れた結婚生活を嘆く恐妻家の主人公が、過去にタイムスリップし、妻を入れ替えてしまうファンタジーラブストーリー。2児の父親でもある悩める夫・剣崎元春を大倉忠義、妻・澪を広瀬アリスが演じる。脚本は「救命病棟24時」シリーズ(フジテレビ系)などの橋部敦子が担当。

韓国の同名ドラマが原作のファンタジーラブストーリー。結婚5年目で2児の父親の元春(大倉忠義)は、職場で上司から..責され、家では妻・澪(広瀬アリス)から怒鳴られる毎日を送っていた。そんな元春は突然、学生時代にタイムスリップ。そこで「選択を変えれば妻が替わり、人生も変わるのでは」と考える。

放送日
1月7日(木)スタート
毎週木曜22:00~22:54放送 
フジテレビ系にて

出演
大倉忠義、広瀬アリス、松下洸平、川栄李奈、森田甘路、末澤誠也(Aぇ!group/ジャニーズJr.)、佐野ひなこ、安藤ニコ、マギー、猫背椿、おかやまはじめ、瀧本美織、生瀬勝久、片平なぎさ

脚本
橋部敦子

編成企画
狩野雄太

プロデュース
貸川聡子

演出
土方政人、山内大典、木村真人

音楽
河野伸

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