■オジンオズボーンオジンオズボーン・篠宮暁の“特撮”向上委員会
感謝してもしても足りないほど、ちびっ子から大人まで多くのライダーファンを喜ばせてくれた「平成ジェネレーションズ FOREVER」。
歓喜したシーンは山ほどあったんですが、今回は九郎ヶ岳遺跡のシーンについて。
『仮面ライダークウガ』第1話目で、あの棺を開けたことによりグロンギが復活しました。
映画では平成ライダーの始まりの場所として描かれてましたが、19年経ってこの棺を再び作る熱量、恐れ入りました。
あれ見て喜ばないクウガファンは誰もいないと思います。
あの九郎ヶ岳のシーンは、僕が平成ライダーを振り返る上では外せないシーンです。
調査隊が撮っていたビデオに映るグロンギによる惨殺の映像はすごいリアルで恐怖を感じましたし、今までの仮面ライダーと明らかに違うということを予感させるものでした。
その中で、五代雄介が度々フラッシュバックする、昔の九郎ヶ岳であろう場所でポーズをとる2000年前の古代の戦士の姿。
正体は先代のクウガ。
この「先代」というフレーズのに僕は滅法弱く、「クウガ」にのめり込むキッカケにもなってるかと思います。
他の平成ライダーでも、先代というのがよく出ます。
強欲で800年前にコアメダルを揃えるも、暴走してしまったオーズの先代。
グローバルフリーズに1人勇敢に戦うも、記憶を消され魔進チェイサーとしてドライブの前に現れた先代ドライブのプロトドライブなど。
そんな先代ライダーのなかで最も好きなのは、TVスペシャルに登場した先代仮面ライダー龍騎の榊原耕一です。
本編とも映画とも違うパラレルワールドでオリジナルのストーリーが展開されるも、龍騎の要素がギュッと詰まってて
なんとエンディングを電話投票で決めるという、後にも先にもない斬新なスタイルが当時かなり話題を呼んだTVスペシャルでしたが、そこに出てた先代龍騎の戦ってる時の声がたまらなく好きなんです。
–{理由は明白です。}–
理由は明白です。
この榊原耕一を演じていたのが『五星戦隊ダイレンジャー』で天火星 亮を演じていた和田圭市さんだからです。
リュウレンジャーと変わらぬファイトボイスに、当時相当興奮しました。
自分では今から書く繋がりが、すごく綺麗だなと思ってるんですが、強引だったらすみません。
僕が記憶にある中で、一番最初に先代のヒーローが描かれた作品がこの『五星戦隊ダイレンジャー』なんです。
うまいこと繋がったー!
第7話に登場した6000年前にゴーマ寝返った亮の親父・鉄面皮 張遼は実は先代のダイレンジャーで、先代が気伝獣に乗ってるあのセピアのカラーがたまらなく好きなのと、6000年前という途方も無い過去に戦っていたというロマンが小学5年生の僕の胸に深く刺さりました。
これ以降、先代と聞くと無条件で心が躍り、先代というフレーズが出るだけでその作品の虜になるほどでした。
先代カクレンジャーに先代ギンガマン、先代デカレッドに先代アカニンジャー、先代パトレン2号などなど。
そしてこの先代をこれでもかとしっかり描いたのが『侍戦隊シンケンジャー』です。
先代のシンケンジャーが壊滅状態に追いやられる描写は、外道衆の強さがわかる最も効果的な演出でしたし、かなり衝撃的なシーンでしたし、その悲惨な過去を背負って戦う現シンケンジャーはとてもヒロイックでしたし、何よりも後半の影武者の展開の伏線になっているわで見事な運びに唸りまくりました。
代々というのはヒーローだけに限らず、僕らにとっても非常にエモーショナルなものであるので、それを踏まえた上で「平成ジェネレーションズ FOREVER」の僕と僕の息子のシーンを見てください(笑)。
(文:篠宮暁)
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