2月17日(土)公開の映画『チェリーボーイズ』で、25歳の童貞3人組を演じた林遣都さん、柳俊太郎さん、前野朋哉さんを直撃。ストイックな役作りから、撮影現場で目撃したマル秘裏話までたっぷりと語ってくださいました!
ギリギリを攻めた『チェリーボーイズ』撮影現場
(C)古泉智浩/青林工藝舎・2018東映ビデオ/マイケルギオン
──お互いの印象について教えてください。
林遣都(以下、林):なんていうんだろう…大胆ですよね。
前野朋哉(以下、前野):え?大胆?
林:あんまりこういうの言いたくないんですけど、お芝居をしながら“こうすると面白いんじゃないか”っていうセンスがすごいあるなぁと思いました。
前野:そういうことか。あんまり僕はそういうこと考えてなかったです(笑)。僕自身、林くんの国森をみて高杉を作っていったので。だから正直僕は、あの有無を言わさないカリスマ童貞の国森を林くんがどうやって作っていったのかが気になってた(笑)。
林:3人でいるときも常に国森発信が多かったので、リハーサルから完成したものをぶつけていきました。それを汲んでもらえたのはありがたかったです。
完成した作品を観て改めて思ったのは、本当に(国森は)どうしようもない奴なんです。嘘ばっかりつくし卑怯だし、すぐ人のせいにして言い訳するし、最低なんですけど、でも根底はすごく優しいヤツなんだっていうのを吉村と高杉さえ分かってくれればいいや、と思って芝居してました。
──かなり攻めた内容だと思うんですが、演じるうえで意識されていた点はありますか?
前野:すべて台本に書かれていることなんですけど、そこに説得力を持たせることが難しかったですね。例えば、笛子が強かったから3人の計画は失敗に終わって、彼らは救われてるんですけど。一歩間違えれば、犯罪者ですからね。
柳俊太郎(以下、柳):何かが一つ欠けてもダメだし、突出しすぎちゃうと、とんでもないことになるし。物語のバランスは常に考えてましたね。
林:そう、ギリギリを攻めたよね。こういう作品だからこそ、嘘が無いようにしたいっていう思いが強かったです。
ストイックな役作り
──印象的だったエピソードはありますか?
前野:あのね…本当にこれ映していいのかな?ってくらい、林くんがヤバい目つきのときとかあって(笑)。
柳:よく話してましたよね! 「あの顔見た?」って(笑)。
林:でも1回保てなかったときがあって。エライザちゃんにバーッて罵声を浴びせるシーンで、アドリブで「ブス」って言っちゃったんです。それ言いたいってずっと思ってて(笑)。なんか裏返しじゃないですか、大好きな人に対しての。
前野:うん、わかる。
林:「ブス」って言われたのがすごい嫌だったみたいで、カットになった瞬間、エライザちゃんが「もぅ、ひどーい(※叩くポーズ)」ってやってきて。内心“めっちゃ可愛い”って思いつつ、顔は(国森を)保つっていう(笑)。
柳・前野:(爆笑)
林:コイツをとことん罵ってやろうって(笑)。
前野:もう決死の思いだよね、これは(笑)。
──ストイックですね(笑)。
(C)古泉智浩/青林工藝舎・2018東映ビデオ/マイケルギオン
柳:テーマがテーマなので、台本の内容を話してても下ネタが多くて。それに加えて撮影スケジュールもタイトだったこともあり…だんだん悶々としてくるんですよ(笑)。
林・前野:(爆笑)
前野:あぁー、話してたね(笑)。
林:悶々としてたよね(笑)。
柳:そんな中で、皆さんそれぞれ女性とのシーンあったじゃないですか。実際現場ではどんな雰囲気だったんですか?
前野:僕はね、役柄上好きだっていうのもあったから、かわいいなぁと思ってたけど、目の前で共演してる人よりも、居酒屋のシーンで二人組がいたじゃない? あれくらいの距離間の方が悶々としてたかな(笑)。
林:(爆笑)。すごい、わかる。(石垣)佑磨さんとか、和気あいあいと待ち時間とか過ごしてて。本当はすごい輪に入りたいんだけど、今回この役だし、あえて喋らないっていう(笑)。
前野:確かにそんなに現場では女性と喋ってないですかね。池田さんともあんまり喋ってないでしょ?
–{禁断の男子会トークは続く…}–
禁断の男子会トークは続く…
(C)古泉智浩/青林工藝舎・2018東映ビデオ/マイケルギオン
林:エライザちゃんともほとんど喋ってない。というか、あえて喋らないぞっていうのがありました(笑)。監督にも見られてるし。一緒に心中して!じゃないけど、すごく西海さんが熱い方だったので。
前野:監督が嫉妬しそうだよね(笑)。
林:そうそうそう(笑)。笛子の家のシーンでエライザちゃんの衣装の露出、すごかったじゃないですか。
前野:うん、すごかったよね。
林:1回目撃したのが、監督がスタンバイ中にモニターに映ったエライザちゃんを食い入るように見てて(笑)。
前野・柳:(爆笑)
林:こんな姿をみると、こっちもしゃべっちゃいけないなぁと思って、エライザちゃんと。
柳:監督、僕と松本(メイ)さんのシーンでも、相当すごい顔してて。疲れてるのもあるんだろうけど目が血走ってて(笑)。
林・前野:(爆笑)
──誰よりも監督がいちばん悶々とされてたかもですね(笑)。
前野:もし現場で女性と喋ってたら西海さんに刺されてたかもしれないよね(笑)。
林:西海さんとは、事前に女性に対する憧れの気持ちとかいろいろ話したりしたんだけど。完成した作品を観て、西海さんだから女性がエロくて、魅力的になってると思いました。
柳:うん、その分こだわりが強かったよね。
──同じ女性である私が観てもめちゃくちゃエロいなぁと思いました(笑)。
前野:だよね!!!
一同:(爆笑)
男はいくつになってもワガママな生き物
林:こうやって、女性の方とこの作品について話してて思うのは…女性がどう観るんだろうっていうのは、全然考えてなかったなって(笑)。
──え? そうなんですか?
林:実際どうですか?ご覧になって。
──女性でも十分楽しめると思いますよ。確かに理解できない見栄とか行動とかもあるんですけど。なんていうんですかね…母性本能をくすぐられる感覚というか、すごく3人組がピュアでかわいいなぁと思いましたね。このままの関係性でいて欲しいなと。
前野:こういう言い方をすると角が立つかもしれないんですけど、女性にはこの世界観はわかんないだろうなという思いがちょっとありますね。むしろこの気持ちが分かってしまったら僕らの負けというか、男だけのものなので。
柳:なんか、すっごいワガママなんですよね男って。この気持ちを分かられてたまるか、でもちょっと分かってほしいっていうか。
前野:あぁ! そうだね。そういう意味でいうと、そのかわいいなぁっていう風に観ていただけるのはありがたいよね。
柳:そうですね! 結局最後は女性に救ってもらうしかないと思うんですよ。
前野:だから女性の方には、もしこういう男たちが目の前に現れたときのために、この作品で少しずつ男のどうしようもない性質を分かっていただいて、免疫をつけてもらいたいな(笑)。
──本日はどうもありがとうございました!
インタビューを終えて
ほぼ同世代のお三方。撮影終了から久々の再会だったこともあり、冒頭こそやや緊張気味の雰囲気でしたが、終盤にかけては大盛り上がりのインタビューとなりました!
私自身、本編を拝見するまではやや女性にはハードルが高い作品かなぁと勝手に思っておりましたが、記事内でお伝えしました通り女性も楽しめます♪
“最低なヤツらなんですよと”と口をそろえて仰ってましたが、とても3人組はとてもピュアで観終わったあとはちょっぴり切なくもなる作品です。そんな映画「チェリーボーイズ」は2月17日(土)公開です!
『チェリーボーイズ』作品紹介
(C)古泉智浩/青林工藝舎・2018東映ビデオ/マイケルギオン
とある地方都市に住む、幼馴染3人組―東京での音楽活動がうまくいかない見栄っ張りな国森信一、乳首にコンプレックスを持つイケメン吉村達也、典型的なオタク気質の高杉誠。
揃いも揃って、恋も仕事もうまくいかずおまけに25歳にして童貞。そんな彼らが自分を変えるために立ち上がりある作戦を企てた!ピュアでどうしようもないこの3人の行方は?
2018年2月17日(土)より シネ・リーブル池袋、渋谷TOEIほか全国ロードショー
配給:アークエンタテインメント
(撮影:結城さやか スタイリスト:菊池陽之介<林>、ヘアメイク:伊藤聡<林>、AMANO<柳>、岩下倫之(ラインヴァント)<前野>、文:ナオ)
<衣装(林)>ネイビージャケット6万3000円、ネイビーパンツ2万6000円、シャツ1万2000円、ブーツ4万6000円/全てラッド ミュージシャン(ラッド ミュージシャン 原宿)