小芝風花「覚えるのも早いんですが、忘れるのも…」:『天使のいる図書館』完成報告会見

INTERVIEW

 

 

はじめましての方もそうでない方もこんにちは。

八雲ふみねです。

 

 

毎日寒いですね~。

 

 

さて。

 

 
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.91

 

今回は…。

 

 

 

『天使のいる図書館』完成報告会見の模様をお届けします。

 


 

葛城地域の図書館に、大学を卒業したばかりの新人女性司書が赴任してくる。
彼女の名は、吉井さくら。
“レファレンスサービス”を担当する新人司書として、日々を過ごしていた。
合理的な考え方を持ち、主観で物事を語ることを嫌う性格の彼女は、初めての職場や慣れない環境に戸惑うばかり。
しかし図書館を訪れた老婦人の探しものを手伝うために葛城地域を巡るうちに、地域の歴史や文化を再発見していく…。

美しい自然に囲まれた奈良県の葛城エリアを舞台に、図書館で働く女性が地元住民たちとの交流を通して成長していく姿を描いたハートフルドラマ『天使のいる図書館』。
主演は『魔女の宅急便』「あさが来た」の小芝風花。
共演には『オオカミ少女と黒王子』の横浜流星、『後妻業の女』の森本レオ、『まあだだよ』の香川京子と、世代を超えて豪華なキャストが勢揃い。
監督を務めるのは『桜ノ雨』が昨年の東京国際映画祭で上映されて話題となった、ウエダアツシ監督。
本作の完成を記念した完成報告会見に、小芝風花、横浜流星、ウエダアツシ監督が出席。
八雲ふみねが司会を務めました。

–{会見の舞台は、モチロン…。}–

会見が行われたのは、北区にある中央図書館。
レンガ造りの趣きあるステキな空間で、図書館を舞台とした本作にピッタリ。
登壇者の皆さんも、いつもとはひと味違う会見の様子を楽しんでらっしゃる様子でした。

 

 

主演 吉井さくら役の小芝風花さん。
レファレンスサービスを行う新人司書という役どころについては…。
「出演が決まったとき、近所の図書館に足を運んで司書さんの仕事ぶりを観察して役作りしました。司書の仕事は気遣いが大変。でもそんな方がいるからこそ、図書館が憩いの場にもなるんだということも勉強になりましたね」と、笑顔。

 

 

芦高幸介役の横浜流星さん。
物語の鍵を握る謎めいた青年の役だけに、自身の役どころを語るのに苦心していらっしゃいましたが…。
「風花ちゃん演じるさくらに、ストーカーと間違われるシーンもあるのですが、どれだけ気持ち悪い雰囲気が出るかを意識しました」と、告白。
こんなに爽やかでイケメンなのに、ストーカー?!
気になりますよね~。

 

 

ウエダアツシ監督は、映画の舞台となる奈良県のご出身。
「僕にとって、より思い入れの強い作品となりました」と、完成した映画に手応えを感じている様子。
フレッシュな魅力のキャストお二人については…。
「小芝さんは早口の長ゼリフも完璧で、暗記力がハンパない。本当に頼もしい存在でした。横浜君は…。台本全体を理解して、キャラの立ち位置をしっかり把握して演じてくれました」と、大絶賛。
監督の言葉に、小さくガッツポーズする小芝さんと、ハニカミ笑顔の横浜さんでした。

–{大女優、香川京子の魅力に若手俳優も敬服!}–

質疑応答では、さくらと共に葛城地域を巡る老婦人 礼子を演じた大女優、香川京子さんとの共演が話題に。
「感情を爆発させるシーンで上手くコントロールが出来ず、現場を止めてしまって…。そんな時も香川さんは私が感情が入りやすいように、現場を包み込んで下さった。とても優しい方です」と小芝さんが話せば、横浜さんは「大先輩なのに、僕らのことを気遣って下さって。おばあちゃんみたいな感じで、一方的に好きになってしまいました」と、撮影現場を振り返ります。
ウエダ監督も「休憩中に、溝口健二監督や黒澤明監督など巨匠監督のお話をして下さるんですが、僕だけが聞いてていいのかなと、気が引ける思いでした」と、まだまだコーフン覚めやらずといった印象。
銀幕スターの存在に、皆さん魅了されたようです。

 

 

そして、場が盛り上がった質問がもうひとつ。
キャストのお二人に「思い出の一冊は?」という記者からの問いかけに、本のタイトルが思い出せない小芝さん。

あれあれ、つい先程、監督から「暗記力がバツグン!」と褒められたばかりなのに…。

「覚えるのも早いんですが、忘れるのも早いんです」と苦笑しながらも、なんとかタイトルを思い出そうと真剣な面持ち。
周囲では関係者が、小芝さんが話すストーリーを手がかりに、グーグル先生を駆使して援護。
「天国からはじまる物語」(ガブリエル・ゼヴィン著)と答えに辿り着くと…。
「それですっ!スッキリしました~」と、とびっきりの笑顔に。
なんとか本のタイトルを思い出そうと、質問して下さった記者の方のために誠心誠意対応する小芝さんの真摯な姿がとても印象的なひと幕でした。

 

 

ちなみに、横浜さんの印象に残っている一冊は、「怒り」(吉田修一著)。
映画化でも話題になりましたよね〜。

 

 

映画『天使のいる図書館』は、2017年2月11日から奈良県先行公開。
2月18日から全国順次公開です。

 


 

それではまた次回、お会いしましょう。

お相手は、八雲ふみねでした。

 

 

 

天使のいる図書館
2017年 2月11日奈良県先行公開 TOHOシネマズ橿原、イオンシネマ西
2月18日からシネマート新宿、大阪ステーションシネマほか全国順次公開
監督:ウエダアツシ
出演:小芝風花、横浜流星、森永悠希、小牧芽美、飯島順子、吉川莉早、籠谷さくら、桜井歌織、松田岳、美智子、内場勝則、森本レオ、香川京子 ほか
©2017「天使のいる図書館」製作委員会

 

 

 

八雲ふみね fumine yakumo

八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com