名音楽プロデューサーが語る“中島みゆき”とは…。『中島みゆきConcert「一会」2015~2016 劇場版』

INTERVIEW

 

 

はじめましての方もそうでない方もこんにちは。

八雲ふみねです。

 

 

 

2017年元日は、吉本新喜劇で笑い初め!
皆様にとっても、笑顔いっぱいの一年になるといいですね。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします!!

 

 

 

…というコトで。

 

 

八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.90

 

 

今回は…。

 

 

 

『中島みゆきConcert「一会」2015~2016 劇場版』公開記念トークイベントの模様をお届けします。

 


 

本作は、2015年11月から2016年2月にかけて開催されたコンサートツアー「中島みゆき Concert 『一会(いちえ)』2015~2016」の模様を記録した劇場版作品。
「旅人のうた」や「浅い眠り」「麦の唄」など、中島みゆきが“今こそ聴いてほしい曲”をテーマに選曲した20曲をパワフルに歌い上げる姿は、圧巻の一言です。
そんな『一会 劇場版』の公開を記念したトークイベントに、音楽プロデューサーの瀬尾一三さんが登壇。
「一会」についてはもちろん、中島みゆきさんとの出会い、人々を魅了する世界観について、様々なお話を伺いました。

–{衝撃の新事実!瀬尾一三は、中島みゆきを…???}–

お正月、ということで紋付袴姿で登場した瀬尾一三さん。
「どうも“花嫁の父”のようになってしまって…」と、照れ笑い。
いえいえ、とってもステキです!!!

 

 

瀬尾一三さんは、ミュージシャン、アレンジャーとしての活動はもちろんのこと、音楽プロデューサーとして手がけたアーティスト、楽曲も数多く…。
中島みゆき、吉田拓郎、長渕剛からももいろクローバーZまで、日本のミュージックシーンに幅広く、そして大きな足跡を残してらっしゃる方です。
中島みゆきさんとは1988年から現在に至るまで長きにわたってタッグを組み、彼女の楽曲やコンサートをプロデュースしています。
そんなお二人の出会いを伺ってみると…。
「出会う前に伝え聞く噂があまり良くなかったので(笑)、出来れば(みゆきさんは)避けて通りたい相手でした」と、意外な言葉が飛び出しました。
「当時はお互い尖っていたし、一緒に仕事をしたらケンカになるだろうと思ってました。でも実際に会ってみると『こいつ、分かるヤツじゃん!』と…。モノの見方や捉え方が似ているんですね」と、瀬尾さん。

なるほど、モノ作りをするうえで、同じ方向を向いている…というコトはとても大切なコトですものね。
そうして、かれこれ約30年。
「こんなに長く続くとは思わなかったから、不思議ですね。銀婚式も終わっちゃうね」とジョークを飛ばす瀬尾さんに、お客様からも笑顔がこぼれます。

–{セレクトされた20曲に秘めた“思い”}–

「Sweet」「Bitter」「Sincerely Yours」という3部構成で展開されている「中島みゆき Concert 『一会(いちえ)』2015~2016」。
この構成と、歌われた楽曲の選曲についてはファンならずとも気になるトコロ。
すると瀬尾さん、「構成については、みゆきさんに聞くのを忘れちゃった」と客席の笑いを誘いながらも…。
「テーマは、“一期一会”の“一会”。会場に来たいただいた方に『中島みゆきは今、これを言いたい。歌いたい』という思いを、どう伝えるか。それを大前提に選曲しています。3部構成も手紙のようなイメージなのかな。それも“一期一会”になぞらえているんでしょうか」と、瀬尾さんならではの視点で分析。

最新アルバムの曲から初期の楽曲まで網羅しているセットリスト。
その歌われた順番にも、みゆきさんからのメッセージが込められている…というコトなんですね〜。
いやぁ、奥深いっ!

 

 

「曲順については、皆さんそれぞれ考えてみて下さい。決めつけることを彼女はいちばん嫌がるんです。だから、いろんな風に受け止めてもらいたいな、と。必ずしも正解はひとつだけではない。それも、彼女の伝えたいことのひとつだと思います」と、瀬尾さん。
共に創作活動を続けてらっしゃる瀬尾さんの口からみゆきさんのメッセージが語られると、不思議とみゆきさん本人から直接メッセージを受け取ったような錯覚を覚えます。
その度に、ファンの皆さんの表情がパァ〜ッっと明るくなるのが印象的でした。

–{音楽プロデューサー×アーティスト、その関係性とは…。}–

音楽プロデューサーとアーティストとして、30年近く共に創作活動を続けてらっしゃる、瀬尾さんとみゆきさん。
お二人の創造力の源について尋ねると…。

「僕が付き合っているのは、ひらがなの“みゆき”さん。彼女は新曲の譜面を全部作って、僕の前に“ぼん”と置くだけ。だから(本名の)“美雪”さんが、どんな風にのたうち回って創作するのかは、皆目知りませんし、知りたくもない(笑)」と、飄々と語る瀬尾さん。
「知らない方がいいですよ。もし知ってしまって『見たな』って、鶴になって帰って行ってしまったら困るしね」と、笑顔。
「お互いのプライベートも一切知りません。だからこそ、こうして続いているんだと思います」と、お二人ならではの距離感を明かして下さいました。

 

 

中島みゆきさんのコンサートや夜会が映画館で上映される『劇場版』も、今作が第7弾。
今回は劇場版限定映像として「リハーサル・ドキュメンタリー」も同時上映と、ファンならば映画館に足を運びたくなる垂涎の一作です。

「ライブを映画館で観ていただくというのも、ひとつの方法論。それはそれで楽しんでいただけたら…。これからも中島みゆきのことを末永く応援していただきたいです。なるだけ2人で揃って、前進して行きたいと思います」と、メッセージを贈った瀬尾さん。
その後、袂に忍ばせていたご自身のスマホを取り出し、お客様を背景に自撮りするチャーミングな一面も見せて下さいました。

『中島みゆきConcert「一会」2015~2016 劇場版』は、2017年1月7日から丸の内ピカデリー3ほか全国ロードショーです。

 


 

それではまた次回、お会いしましょう。
お相手は、八雲ふみねでした。

 

 

 

中島みゆきConcert「一会」2015~2016 劇場版
2017年1月7日から全国ロードショー
出演:中島みゆき
©2016 YAMAHA MUSIC PUBLISHING,INC.

 

 

 

 

八雲ふみね fumine yakumo

八雲ふみね

大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
「シネマズ by 松竹」では、ティーチイン試写会シリーズのナビゲーターも務めている。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com