はじめましての方もそうでない方もこんにちは。
八雲ふみねです。
2016年、今年もさまざまな映画が公開されました。
中でも邦画洋画問わず、アニメーション映画の良作が多かったのが印象的でした。
…というコトで。
八雲ふみねの What a Fantastics! ~映画にまつわるアレコレ~ vol.89
今回は…。
八雲ふみねも感動した!劇場アニメ3作品を振り返ります。
この世界の片隅に
新宿ピカデリーほか大ヒット上映中
監督・脚本:片渕須直
声の出演:のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世、牛山茂、新谷真弓 ほか
©こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
こうの史代の同名コミックを『マイマイ新子と千年の魔法』の片渕須直監督がアニメ映画化。
第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとするヒロインと、彼女を取り巻く人々の日常を描いた感動作です。
ヒロインすずを演じる能年玲奈改め のん の作品世界に息づく演技も魅力的な一作です。
11月にいわゆる“単館系”の作品として封切られた本作。
公開から一か月以上経った今でもSNSなどで口コミが広がり、上映館が毎週増え続けています。
戦争映画のようで、描かれているのは庶民のささやかな幸せ。
2016年から2017年にかけて観客動員記録を更新、映画賞レースを賑わせることも間違いなし。
しかしそれにとどまらず、100年先までも伝えていきたい一作です。
–{良い意味で、期待を裏切られました!}–
ファインディング・ドリー
監督:アンドリュー・スタントン
共同監督:アンガス・マックレーン
製作総指揮:ジョン・ラセター
声の出演:室井滋、木梨憲武、上川隆也、中村アン
©2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
ピクサー・アニメーション・スタジオの大ヒット作『ファインディング・ニモ』の13年ぶりとなる続編。
忘れん坊の青いお魚ドリーが、離ればなれになってしまった家族を探すために繰り広げる冒険ストーリー。
ピクサーならではの色彩豊かなアニメーションと個性豊かなキャラクターに魅了されました。
同時上映の『ひなどりの冒険』が、これまた傑作!
…と言いながらも、本作の製作決定のニュースを耳にした当初は「いまさら『ニモ』の続編???」と思ったのも事実。
しかし、良い意味で期待を裏切られました!
忘れっぽくてじっくりと考えることが出来ないドリー。
でもいちばん大切なコトは、ちゃ〜んと心に刻み込まれているんですよね。
人生でいちばんステキなコトは計画して起こるのではなく、“偶然”というステキな運命が作ってくれる。
このドリーの言葉は、私にとって今年イチバンの名言です。
–{来年も全国に感動を届けてほしい}–
ちえりとチェリー
監督:中村誠
声の出演:高森奈津美、星野源、尾野真千子、栗田貫一、田中敦子、伊達みきお(サンドウィッチマン)、富澤たけし(サンドウィッチマン) ほか
©「ちえりとチェリー」製作委員会
「チェブラーシカ」の中村誠監督による長編パペットアニメーション。
“いのちの大切さ”と“創造力が持つ可能性”をテーマに、少女ちえりの成長を鮮やかに映し出しています。
ファンタジーなテイストでありながら、失ったものは戻ってはこない…という現実を直視し、それを乗り越えていく…というストーリーに涙、涙。
人肌の温もりが伝わってくるのも、パペットアニメーションならでは。
併映の『チェブラーシカ 動物園へ行く』は、チェブラーシカの可愛らしさにキュンキュンしました。
本作は2015年、宮城県石巻市での初上映を皮切りに、全国のホールや公共施設で巡回上映。
2016年は東北での先行上映後、全国の映画館でも劇場公開されました。
従来の映画興行とは違った“スローシネマ方式”を採用し、映画館がない土地にも映画を届けることで、日本の活性化を図るプロジェクトとしても、来年も多くの人に元気と希望を届けてほしいです。
今年も「八雲ふみねのWhat a Fantastics 〜映画にまつわるアレコレ〜」をご愛読いただき、ありがとうございました。
来年もよりパワフルに楽しく、映画の話題をお届けしますので、宜しくお願いいたします。
それではまた来年、お会いしましょう。
お相手は、八雲ふみねでした。
八雲ふみね fumine yakumo
大阪市出身。映画コメンテーター・エッセイスト。
映画に特化した番組を中心に、レギュラーパーソナリティ経験多数。
機転の利いたテンポあるトークが好評で、映画関連イベントを中心に司会者としてもおなじみ。
八雲ふみね公式サイト yakumox.com